『サイドカーに犬』
『サイドカーに犬』(07)(2007.3.29.シネスイッチ銀座.試写)現在30歳の語り手の薫(ミムラ)が、小学4年生(松本花奈)の夏休みに体験した、母親(鈴木砂羽)の家出に始まる父親(古田新太)の若い愛人(竹内結子)との共同生活を懐古する物語。つまり描かれる時代の大半は1980年代初頭というわけ。だから自分は父の若い愛人のヨーコの年齢に近いはずなのに、そういえば子どもの頃、親ではなくて、どこかアウトロー的な他人の方に人生の一端を教えてもらったことがあったなあ、などと思いながら、なんだか懐かしくなって子どもの目に戻って見ていた気がする。特別な夏を象徴する際によく使われる“ボーイズ・オブ・サマー”ならぬ“ガールズ・オブ・サマー”という感じでなかなかよかった。このあたり根岸吉太郎の演出の妙か。それにしてもヨー...『サイドカーに犬』
2022/11/19 09:38