泥だらけになって帰ってくると、タオルと石鹸を持って銭湯へ急いだ。 今日こそはボクが取ってやる、と抜き取った番号は3番。友だちのヒデちゃんはもちろん1番だ。 そうやって他の友だちと張り合って銭湯の1番と3番の下足札を取り合ったものだ。 そのぐらい昭和の良い子には3番は素敵で憧れの数字だった。もちろん、母がワイシャツで作ってくれたユニフォームの背にはアップリケの3が付いていた。 母親どもはそんな子どもたちの草野球チームのことを「ジャリアンツ」なんて呼んでいて、チームの中には3番と1番が3,4人もいたっけ。 もう少し大きくなって「少年マガジン」を読むようになると、「巨人の星」にどっぷりハマった。 アニメ放送が始まるとテレビの前で正座して見て、「星飛雄馬」のど根性に涙したりもした。 🎵思いこんだら試練の道を🎵 こ...永遠不滅の3