貨幣造製官舎ハ市中ニ有至り見る尓金銀分析法ハ初め鑛石を以て細粉となし古れを洗ひ王水或ハ猛水王水ハ硝石精ニ塩酸精を加へしもの猛水ハ則硝石精尓て能く阿らひ解可しめ銀盤塩水を注きて塩酸銀となす此塩酸銀となせしものハ水を入て稀弱セしめ後大桶▢▢行壱尺堅も同樣の中ニ集め水を注きて洗いて毎度もして塩氣の春るを見て大釜ニ入蒸気を用ひて蒸沸セしむ後熔壺経ハ九寸高壱尺斗ニ入連烈火ニ溶解セしめ銀を以て再大桶ニ水を入たる中ニ投して粒銀として純銀ニならしむ此溶解銀を壺より汲み水中ニ注瀉春る尓恰も水の如し試ニ掌を開きて斜ニ此銀を受る尓手ニ熱焼を覚恵須水と同し是工人此事をなして我等尓見せしめたり 金鑛も又大抵盤同様なり通…