春は卒業・入学・就職で、若者が送迎されるシーズン。長い祝辞を聴くのが苦手な若者がほとんどだろう。大勢の若者の前で祝辞を述べることは、大人には欣快この上ないことのようだ。だが日本の若者は、大人たちの祝辞の常套語「前途洋々」の美辞麗句に踊らされてはいけない。日本の大人は、このような白々しい無責任な言葉で、若者たちを未来に送り出す悪弊をキッパリ断つべきである。人の前途は、紆余曲折があるのが普通であろうし、将来は未知で予測不可能である。この世は誰もが、前途洋々で人生を渡れるほど甘くはない。社会生活は対人関係で成り立っているから、利害の衝突・感情の行き違い・讒言・誤解・曲解・妬み・嫉みなど、凡ゆる曲事に満ちている。だが、この世には捨てる神もいれば拾う神もいてくれる。若者は未知を虞れることはない。前途洋々と持ち上げら...1600年前からの交際