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おじさんがおじさんになるまでの話 https://oji-3.hateblo.jp/

おじさんは昔おじさんではなかった。それどころか、男の子でさえなかった。男の子に生まれなかったおじさんが、いかにしておじさんになったかを少しずつお話ししていきます。

おじさん
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2020/05/02

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  • おじさんの哲学〔3〕

    ごきげんよう、毎日ごはんがおいしすぎて困っているおじさんです。 1回だけちょろっと書くつもりだったことが、随分長くなって3回めです。これはおじさん自身の備忘録でもあるのですが、普段どんなことを考えているかというお話をさせていただいております。 考えていることを考えているままに書いたら長文になってしまって、これはいけないと見直してみると削るところよりも足りないところが目に付いてしまって、見直せば見直すほど長文になる、というよろしくないくせがおじさんにはありまして、だからあまり見直さないでここには書いております。 言わせてあげなさい 思わぬことや自分が意図しないことなど、他者から言われることは誰に…

  • おじさんの哲学〔2〕

    ごきげんよう、人生後半にもかかわらず二合飯ぺろりのおじさんです。 一ト通り終わった「おじさんがおじさんになるまでの話」に続いての、おまけの話2回めです。「哲学」と言うと大仰なのですが、普段どんなことを考えながら生活しているか、というお話をしていますよ。 ゆるゆると仏教に沿って、ゆるく生きる 先にもお話しましたように、おじさんの生活のベースには宗教をはじめとする哲学が多く含まれています。宗教好きが高じて仏教系の大学で学んだこともあってか、仏教が占める割合も結構高めです。の教授はこのように仰っていました。 「お釈迦さまのことを知るには手塚治虫の『ブッダ』を読みなさい」 かの作品は創作の部分も多いの…

  • おじさんの哲学〔1〕

    ごきげんよう、からあげでしか解決できないことがあることを知っているおじさんです。 これまで1年とちょっとの間、おじさんの性別適合手術の体験談からはじまって、性同一性障害の治療のお話や、あるいはそれ以外の個人史をお話ししてきました。 このブログのタイトルは「おじさんがおじさんになるまでのブログ」。女児として生まれたおじさんが年齢的にも自認の上でもおじさんになるまでの話題をちょちょいとつまんでお話しして、一ト通りのお話を前回で終えました。 今後は不定期に「あれ書いとけばよかったかな」てことだとか、日常に思うこととか、書いていく予定です。「○○のこと書いてよ」というご要望をいただきましたら、できるだ…

  • おじさん、おじさんになる〔個人史33〕

    ごきげんよう、ブラックコーヒーが飲めないままおじさんになったおじさんです。 性別適合手術のお話は全部済んだし、ものごころついてから手術に至るまでのお話もしましたね。前回はうっかり忘れていた戸籍訂正のお話をしました。さあ、おじさんがおじさんになるのに、もうひとつ必要な通過儀礼が残っております。今回はそのお話をいたしましょう。 30代は「おじさん」か否か おじさんがまだ学生だった頃、「『中年』とは35歳以降」ということがまことしやかに流布されていました。その何年か前にはその世代を「『中年』ではなく『実年』と呼ぼう」てなことも言われはじめました。でもあんまり定着してないね「実年」。 30歳と29歳の…

  • 審判なくして訂正〔個人史32〕

    ごきげんよう、年取ってあんまり食えなくなったなー、などと言いつつハンバーガー3コくらいだったらペロリのおじさんです。 「おじさんがおじさんになるまでの話」と銘打ってお話をしてきました。おじさんがまだおじさんでなく、世を忍ぶ仮の幼女だった頃の話から、すっかりおじさんになってからのお話も幾らかさせていただきました。 じわじわと「おじさんがおじさんになるまでの話」もお終いに近づいています。さて、おじさんがまだおじさんではなかった頃と、おじさんがおじさんになったのと、その境い目の頃にはどんなことがあったのか。お終いの前に、それをお話ししておきましょう。 性別が変わるとき 既にこのブログでお話ししてきま…

  • かたちに残る仕事〔個人史31〕

    ごきげんよう、割りと元気な病人のおじさんです。 前回は、若かりし頃のおじさんが運の巡りに恵まれず、自殺企途をしたというお話をしました。人間というのはかんたんには死なないようにできているのですね。だからこそおじさんは自殺を果たした人はすごいと思うし、苦痛と努力の末に望みを果たせたのだから「おめでとう」を言わねばならないのだと思います。 だって、この世は苦しみだらけだから。人は生まれた途端に8つの苦しみを死の瞬間まで背負うのだから。この世に生まれるのは修行が足りないからで、修行をまっとうした人は輪廻の輪を抜け出し、二度と生まれてきません。これを「解脱」と言うのです。 おじさんも二度と生まれて来ない…

  • 確実な死は難関である〔個人史30〕

    ごきげんよう、駄洒落を臆面もなく言える人が好きなおじさんです。 前回はおじさんが自殺企図したことをお話ししました。かなりいい加減でテキトーな生き方をしているおじさんでも死を望むことがあったのです。と言うか、おじさんは死を厭なものだとか悪いものとは思っていないので、現在もいつでもカムカムウェルカムです。 1990年代初頭から半ば辺りに自殺企図を思い立ち、『完全自殺マニュアル』を熟読したおじさんが選んだのは「薬物による自死」でした。 薬物で確実に死ぬには さて、おじさんが選んだ薬物を使用する自殺は、準備が比較的かんたんです。特別な「毒薬」は必要ありません。市販の薬で死ねます。薬と称せられるもの、い…

  • 自殺企図〔個人史29〕

    ごきげんよう、できるだけ旬のものを食べるように気をつけているおじさんです。 前回まで救急車に乗った経験をお話ししていました。ちょっとめずらしい体験シリーズです。救急車で助けられたお話をしましたので、次は死に直面したお話をしようと思います。 おじさんがまだおじさんではなかった頃 1990年代のことです。おじさんは20代でした。家庭の事情で大学を中退してから、まともに仕事に就けない時期が続きました。世を忍ぶ仮の女性だった頃です。 社会から求められる「女性らしさ」を持ち合わせていなかったおじさんは、でも、それを適度に持った「フツーの女性」こそを雇いたいという「まともな仕事」に振り向いてもらえず、また…

  • 救急車で運ばれた話(2)〔個人史28〕

    ごきげんよう、昼間はいつの間にか入眠しているのに夜はあまり寝つきがよくないおじさんです。 はじめて救急車で運ばれたときのことをお話ししています。病院に診てもらいに行ったら病院で救急車を呼ばれてしまい、救急病院に運び込まれたのでした。ベッドの上で採尿することになって、陰茎形成術を受けてからはじめて「ちんちんって便利だ」と思ったのでした。 さて、今回は諸々の検査が済んでのお話です。 来た。 いくつか検査をした後、「ご家族に来ていただきたいので連絡先を」と看護師から請求がありました。わし、そんなに重症なの?と思いながら連絡先を告げて、おじさん自身はそのまま入院となりました。 連れて行かれた部屋が、隔…

  • 救急車で運ばれた話(1)〔個人史27〕

    ごきげんよう、風呂上がりには頭に化粧水をつけているおじさんです。保湿。 前回は、おじさんの人生の転機であった半年×2回の精神科入院を終えてからのお話をしておりました。そろそろおじさんの個人史、半生記もおしまいに近づいております。 おしまいにしてしまう前に、忘れがたいものがありますので、そのお話をしておきましょう。救急車の経験とうれしいご依頼の仕事と、死を目指したお話です。 増え続ける咳 おじさんは50歳になるまでに2回、患者として救急車に乗ったことがあります。どちらも40代後半になってからで、そのうち1回は他者が呼んだ救急車、1回は自分で呼んだ救急車です。まずは1回めのお話。2015年のことで…

  • そろそろおじさんになる頃〔個人史26〕

    ごきげんよう、島田珠代姐さんと同い年のおじさんです。大好き珠代姐さん。 おじさんの人生の転機である精神科入院とその周辺のお話をして参りまして、そろそろそれもおしまいに近づいております。そして、そろそろ「おじさん」と呼ばれる年令になりつつあるので、「おじさんがおじさんになるまでの話」も終盤ですな。 あと何回更新するかまだわかりませんが、気長にお付き合いくださいな。 退院後の充実期 半年間の入院を2回終えたところで、おじさんは概ね快復しました。しかし、入院が半年×2で1年、入院と入院の間のまる1年間は療養生活だったので、退院して直ぐさま社会復帰できるかと言うと、そんな訳ないのです。1回めの入院を終…

  • よくある質問よくした回答〔個人史25〕

    ごきげんよう、加齢で揚げものはあまり食べられなくなってきたけど鶏の唐揚げはどんどん食べられちゃうおじさんです。 前回はおじさんの実父がろくでもない人間で、おじさんは随分抑圧されて幼少期から青年期を過ごしたというお話をしました。要はおじさんの厭な体験をお話しした訳で、読んであまりいい気がするものではなかったと思います。ごめんなさいね。 今回からはおじさんの厭な体験を具体的に話す、ということはないと予定でので、引き続きお読みいただければと思います。 診断前からうつ? 医学的に信用できるのかわかりませんが、雑誌によく掲載されている「あなたのうつ度診断テスト」の類い。ご存じですよね。おじさんは幼い頃か…

  • 家庭環境と父の思い出〔個人史24〕

    ごきげんよう、風呂場で頭髪を剃るときに剃刀の換え時を見誤って湯舟を赤く染めたことがあるおじさんです。剃れない剃刀ちょーキケン。 前回は閑話的に歯科医でのできごとと、それから父の葬儀のお話をしました。おじさんの公的男性デビューの場でした。それは抑圧されていたおじさん自身の解放の場でもあったのです。 ということで今回からは、おじさんはどういった抑圧から解放されたのかというお話をしてみましょう。ちょっと厭な感じのお話ですが、ごめんなさいね。 おじさんの育成環境 おじさんの家庭はちょっとフクザツでした。父はいましたが、家にはいませんでした。他県に住んでいて、月に1回帰ってきて数日間滞在して、また他県に…

  • 歯科医と葬儀〔個人史23〕

    ごきげんよう、コンビニのお手拭きが自宅にどんどんたまっていくおじさんです。 前回は、再々入院したときのお話を手短かにしました。「歩いてた」というのと、「ワールドカップの日本の試合開始を看護師が知らせに来た」というお話ね。日韓共催ワールドカップの年(2002年)におじさんは入院していたのですな。 さて、同じ年。おじさんが退院してすぐに実父が亡くなりました。その辺りのお話を今回はしましょう、と言っていたのですが、先にひとつだけ、忘れないうちに違うお話をしておきますね。歯科医の話です。 見知らぬ歯科医にリードされるのこと 実はおじさんの精神科入院はこれにておしまいではなく、この後も短い入院を何度か繰…

  • 入院中に歩いた話〔個人史22〕

    ごきげんよう、ヲタクだから得意ジャンルの話になると早口になるおじさんです。 再々入院でまたもや二つ市を跨いだ病院に入ったおじさんは、山間の町で「何もしない」をして過ごしました。が、ぐったりしんどかったおじさんも「何もしない」をしているうちに気力が出てきたのか、「鍛えなければ!」という気持ちが芽生えてきたのでした。 という経緯ではじめた「散歩」。おじさんは散歩で鍛えられたのか。お話ししましょう。 小高い山に登る毎日 おじさんが今回入院していた半閉鎖病棟は、病棟の外に出るにはいちいち看護師詰所の扉を叩いて「○○に出掛けます」と申告しなければなりません。たとえば「売店に行きます」とかね。出入口の扉を…

  • 山間のわかってる病院〔個人史21〕

    ごきげんよう、子供の頃「お前がから揚げを食べないのはおかしい」という理由で病院へ連れて行かれたことがあるおじさんです。 半年の入院を経て退院したものの、おじさんはすっかり寛解した訳ではありませんでした。1年弱で再入院することになります。しかし再入院した病院が、近代的な病院なのに考え方が近代的でなかったという悪夢。 そのためにさらに具合が悪くなってしまったおじさんは、再入院した病院をさっさと退院して別の病院に再々入院したのでした。 という前回のあらすじですが、はじめて入院したちょっと遠方の病院は、以前とはちょっと様子が変わっていました。さて、おじさんの前途は。出戻りした病院でのお話のはじまりはじ…

  • 再入院と再々入院〔個人史20〕

    ごきげんよう、一ト口、一ト箸、一ト掴みがでかいおじさんです。 前回はおじさんがはじめて精神科の病院に入院したときのことをお話ししました。男女別にわかれている病室や入浴時間についての病院側の対応などをご紹介しましたね。ついでにしたカミングアウトの話も。 お話ししたのは「最初の入院」についてです。実は入院は1回では済まなかったのですな。2回め以降にもちょっとしたトピックがあるので、お話しして参りましょう。 1回めの入院 突然動けなくなったおじさんはちょっと遠くの病院に入院して、半年経ってようやく退院したのですが、入院中にどんなことをしていたかというと、徹底的に「何もしない」ということでした。 以前…

  • 入院で進んだこともある〔個人史19〕

    ごきげんよう、数字はめちゃくちゃ苦手ですが数学的ロジカルシンキングは結構好きなおじさんです。 病院の入院病棟は部屋が性別によって分けられていて、これは当たり前のことのようでいてトランスジェンダーや性同一性障害の人にはちょっとした障壁になっています。おじさんは2000年からしばらく入退院を繰り返したのですが、このときの入院を境に世界観が変わりまして、おじさんにとって大切な経験だったと言えます。 その入院の際の部屋割りについて、前回はお話ししました。今回はお風呂のお話をしましょう。 気楽な終い風呂 入院生活で厄介なのが部屋割りともうひとつ、入浴です。おじさんが入院した病院の風呂は大浴場でして、週の…

  • 前しか見えないときが誰にもある〔個人史18〕

    ごきげんよう、芸術家で女優のぬゅぬゅゅゆゅゅゅゅゅさんが芸人時代に名乗っていらっしゃった「バターぬりえ」という名前がとても好きなおじさんです。 突然身体が動かなくなって、何とか病院に行ったら「即入院」と言われて、入院したら女子部屋に入れられました。我慢しようとしたけどできなくて、担当看護師に訴えたら翌朝に数名の看護師がよってたかって病室移動させてくれました。 というところまで、ようやくお話しできました。間にあっちこっち話題が飛んでごめんなさいね。本日は、女子部屋から男子部屋に移ってだいじょぶなのか、というお話を。 おじさん、大移動 病院側も性同一性障害当事者を入院させた経験がなかったのか少なか…

  • おじさん、女子部屋に入院〔個人史17〕

    ごきげんよう、関西人らしく粉もの大好きのおじさんです。粉もの丼OK。 突然身体が動かなくなったおじさんは突然入院を言い渡されました。しかも言い渡された翌々日を入院日に指定されてしまいます。怒濤の展開に飲まれて二つの市を跨いだ向こうの病院に辿りついたおじさんを待っていたのは! おじさん女子部屋に入れられる ときは西暦2000年。おじさんはそろそろおじさんになろうかという頃で、既に男性として生活していたものの、戸籍上は女性のままでした。入院する病院のその病棟には、個室がありません。だから、男性部屋か女性部屋のどちらかに入らなければなりませんでした。 はたして、おじさんはまず女性部屋に入れられてしま…

  • 話が飛んで埼玉〔個人史16〕

    ごきげんよう、冬用のライディング・グローブを選びに選んで買ったら、防水性や耐久性は望み通り高かったのに、肝心の防寒性がさっぱりでがっかりのおじさんです。 前回からお話ししているのは、ちょうどおじさんの人生のターニングポイントです。お金に汲々としながら長時間労働で何とか性別適合手術の費用を貯めようとしているところ、身体が動かなくて出勤できなくなりました。 それまでお世話になっていた主治医は当てにできなくなりました。新たに別の病院に縋ってみたところ、そのお医者が下した診断は。 すぐに(遠くの)病院へ 具合が悪いという予兆があったので相談したにもかかわらず、主治医の言う通りにしていたら動けなくなって…

  • 身動きできずにいのちの電話〔個人史15〕

    ごきげんよう、食事はきちんと摂っているのにいつもお腹が空いているおじさんです。 前回までお話ししていたのは、目は覚めているのに身体を起こせなくなったというお話。仕事に行かなければならないのに身体が動かない!仕事に行かなければ給料がもらえなくて、家賃も払えないぞ。どうするおじさん? どうする! 動けない朝 朝、目が覚めると何となくゆううつで、それでも仕事は行かなければならないし行くつもりなので、起き上がろうとしました。が、起き上がれません。 みなさんは仰向けに寝ている姿勢から起き上がるとき、どんな風にしますか。まず横向きになるよう寝返りを打ちますか。それとも、そのまま正面に身体を起こしますか。い…

  • お金がない〔個人史14〕

    ごきげんよう、天ぷらそばにはえび天よりもいか天を選ぶおじさんです。 前回はお金が必要になってアルバイトをはじめた話でした。生まれたときに女児と判定されたおじさんがはじめて男性として働こうとして失敗したお話でもありましたね。 なぜお金が必要になったかと言えば、性別適合手術を志したからです。その費用は、当時言われていた額はトランス男性の場合500万円程度というもの。生まれたときから貧乏という病に冒されていたおじさんには幻みたいなお金です。 おじさんはどうやってお金を調達したのでしょう。長い道程のお話のはじまりです。 お金がない おじさんは生まれつきの貧乏でした。 貧乏というのは遺伝するようで、おじ…

  • アルバイトで学んだこと〔個人史13〕

    ごきげんよう、「眼鏡を外すと目が数字の『3』になる人」になってみたいおじさんです。 前々々回の予告を前回で果たすという周回遅れの展開で前回は仕分けアルバイトの面接のお話をしました。というこの一文は多めに押韻していてラップのようでいいでしょ? 秋の終わり頃にはじめたアルバイトは年末の忙しさを視野に入れたものだったんですよね。いまでもネコマークの運送屋さんの12月はオニのよーに忙しいのです。その運送屋さんで経験したことをお話ししましょう。 プレ手のひらターン 世を忍ぶ仮の女性として日勤した後、男性としてアルバイトに出るという生活がはじまりました。このとき、おじさんははじめてまったく男性として人前に…

  • スポーツ刈りと坊主とバイト〔個人史12〕

    ごきげんよう、読みたい本がどんどん見つかって人生の残り時間が足りないおじさんです。 早速ですが、宣伝です。 絵が描けないおじさんがLINEスタンプをつくりました。日常で頻繁に使いそうな言葉や図を選んでつくりましたので、割りと使えると思います。よろしければお使いください。 タイトルは「毎日使えるおじさんスタンプ」、クリエイターズマーケットで見つかります。リリースほやほや↓ さて、前回はアルバイトに出ることにしたお話をしようと予定しつつ、性ホルモン剤による身体の変化(主に毛について)のお話をしてしまいました。今回こそアルバイトのお話です。 しかしその前に、下準備として髪型のお話を少ししておきますね…

  • 〈閑話〉声と毛の話〔個人史11〕

    ごきげんよう、「一人外食」は全然苦ではないのでたまには行きたいなと思いつつ、行く機会をほぼ逸しているおじさんです。食事だけのために出掛けるのが面倒なんだもん。 前回は、性別移行のお話をしはじめておりましたね。引き続き、というところですが、ホルモン注射をはじめてから知ったこと・体験をまだ書いておりませんでしたので、そのお話をしてから先立つもののお話に移りたいと思います。お付き合いくださいませな。 ホルモン剤と声の話 性ホルモン剤を身体に入れると表れる変化のうち、真っ先に出てくるのは声と毛でしょうな。少なくともおじさんはそうでした。 最初、おじさんは注射ではなく、薬局で購入できる「中年以降もこれで…

  • 性別移行の狭間のお話〔個人史10〕

    あけましておめでとうございます。大みそかの昼食にうっかりそばを食べてしまったおじさんです。 「正月は死出の旅への一里塚めでたくもありめでたくもなし」と一休禅師は詠いましたが、それを踏まえてもおめでとうなのが正月であります。みなさんにも私にもよい1年がありますように。 さて、埼玉医大答申の報道と運命の出会いをしたおじさんでしたが、当時はまだおじさんもおじさんではなかったので、若さとその勢いで以てトランジションをぐいぐい進めていきます。どんな体験と行動をするのか、見て参りましょう。 「世を忍ぶ仮の女性」のおしまい 1996年秋。おじさんはトランジション(性別移行)を決意しました。最初のうち、何をし…

  • 埼玉医大答申とトランジション〔個人史9〕

    ごきげんよう、好きでアロハシャツを着ているとコワい人だと思われ、好きで作務衣を着ていると僧侶だと思われ、しかしてその実態は神秘のベールにに包まれている(と思っている)おじさんです。 前回、おじさんはミシンが下手、というお話をしましたが、その後、特に練習した訳でもないのになぜかちょっと上手になっていまして、写真のような被りものを縫ったり、最近ではマスクを縫ったりできています。 前回までは、転職に転職を重ねるおじさんは社会の中で上手に働けない人なのだった、というお話をしてきました。すべて世を忍ぶ仮の女性時代のお話です。今回からはトランジション、性別移行期のおじさんのお話をしていきたいと思います。 …

  • 縫いもの会社でなぜか嫌われた話〔個人史8〕

    ごきげんよう、年内に取得を目標としていた2つの資格試験の両方に合格して浮かれているおじさんです。今年いっぱい浮かれておこうと思います。 さて、おじさんががんばっても駄目だった対人のお話をする予定でしたね。おじさんにとってとても厭な経験で、だからお読みくださるみなさんも厭な気持ちになってしまうかもしれませんが、おじさんの女性への偏見が強固になってしまったエピソードでもありますので、記しておきます。 厭な気持ちになるのは厭だなー、という方は、このお話が終わるところに赤い色をつけておきますので、そこまで飛ばしてください。 縫いものの会社へ まだおじさんが世を忍ぶ仮の女性として過ごしていた頃でした。あ…

  • 「婦人」になれずに職を転々〔個人史7〕

    ごきげんよう、冬のはじめ頃にいつもすき焼きを食べたくなるおじさんです。 仕事を改めたく何と海上自衛隊の門をくぐったおじさん。練習員課程では小学校入学時以来の性別問題に行き当たったのでした。服装もネックではあったけど、問題は服装だけではなかったなあ。 と振り返る今回の記事です。 教育隊練習員課程 おじさんが振り分けられた班には北海道から九州・鹿児島まで、さまざまな街から若者が集まってきていました。みんな未成年です。ハタチ過ぎているのは班員11名のうち、おじさん含めて3人のみでした。このとき生まれてはじめて「もう若くはない」と思いました。 実際はそんなことはないのだけど、自衛隊(特に練習員課程)は…

  • ウカツにエーキョーされて志願の巻〔個人史6〕

    ごきげんよう、りんごは生より火を通した方が好きなおじさんです。 長い長い大河シリーズ、おじさんの個人史。いままで通し番号を振ってきましたが、各回の内容に沿ってタイトルをつけることにしました。その方が読む人もおじさんもきっとわかりやすい。よね? 前回まではおじさんの学生時代にふれていた個人史、今回からはたらくおじさんのお話です。 おじさんと仕事 おじさんは、内にこもった子供でした。人見知りがひどく、自分からは他者と関わらない子供でした。それがそのまま育ったものですから他者と口を聞くことが大仕事で、20歳を過ぎるまでファストフードの店で注文することさえできなかったのです。 おじさんが学生ではなくな…

  • 女性であることを求められて〔個人史5〕

    ごきげんよう、道の駅の記念切符を集めているおじさんです。 個人史においての「社会的性についての葛藤」について綴っております。いわゆるトランスジェンダーの悩みというのはおそらくここに重点があるのではないかと思います。「社会の中での自分の性についての違和」を感じて、それを何とかしたいのがトランスジェンダーであろう、という(おじさんの)解釈です。 性同一性障害というのはその上に「生物学的性についての違和」があって、どちらかというとこちらの方が重点となっている。と、おじさんは思っています。 「生物学的性についての違和」の解消について、つまり性別適合手術については既にこのブログのはじまり辺りに集中してお…

  • おじさんの個人史〔4〕

    ごきげんよう、自宅近所に中華料理店があるのでいい時間にいい感じのいい匂いがしてきて強まる空腹感が悩ましいおじさんです。 前回はおじさんの成長過程においての髪型と服装という「社会的性(表現する性)」に関わる部分についてお話ししました。おじさんは幼い頃から女の子には向いていない子だったよね、て感じの。 今回は前回に同じくおじさんの「社会的性」に関わるお話ですが、今度は「周囲がおじさんに対して見るあるいは求める性」のお話です。 女の子だから/女の子なのに ものごころついた頃から「自分は女の子ではない」という意識があったおじさん。しかし他者によって女の子に分類されてしまいます。幼稚園に通うようになれば…

  • おじさんの個人史〔3〕

    ごきげんよう、知らない土地へ行くときは必ず前もってGoogleMapで道順を確認した上で文字地図を作るおじさんです。 大河浪漫おじさんの個人史、長々と続きます。前回でようやく小学校に入学したおじさんは、入学式のために親が用意した「少女らしい」服装を泣いて厭がったために、それ以降は少女らしい服を着けることを強要されることがなくなりました。 さて、髪型についてはどうだったでしょうか。今回はそこからお話しして参りましょう。 髪の長さ ものごころつく前のおじさんは、腰まで髪が長くて「お人形さんみたいにかわいかった」と亡父がときどき言っていました。しかし、ほかにそのようなことを言う者がいなかったし、おじ…

  • おじさんの個人史〔2〕

    ごきげんよう、鶏胸肉だけ食べて生活したいおじさんです。脂がないスッカスカの鶏肉大好き。 おじさんの個人史をお話ししています。前回はじまったばかりなので、まだまだ御幼少の砌のお話です。性同一性障碍の診断に関わる個人史としてはこの辺りの話が割りと重要になるみたいですね。 性別とかジェンダーとかの概念をまだ理解していない時期に、自分の性別をどのように考えていたか。おじさんの 思い出話 個人史においても、この辺りに経験したできごとは後々に影響しているようです。 幼馴染みと特撮ヒーロー おじさんには幼馴染みがいました。ものごころついてから小学校に入学するまではほぼ彼とだけ遊んでいました。1歳年長の男の子…

  • おじさんの個人史〔1〕

    ごきげんよう、数年振りに写真に写って自分の身幅のでかさに改めて驚くおじさんです。 ▲(身体が)幅広いおじさん 前回までは性別適合手術に関係がない手術のお話をいくつかしていました。切ったり貼ったりつついたり、おじさんの身体はいろいろいじられています。その都度大変だけど、そのたびにそれまでやったことがなかったことを経験できているのが楽しいです。 今回からは、そういったことも含めたおじさんの個人史をお話ししていこうと思います。性別適合手術に至る経緯も含みます。だから、「性別適合手術や性同一性障害にカンケーない話はつまらん」と思っていたみなさんにも、またお読み頂ければと思います。 おじさんも割りと長く…

  • 松本市でまぶたを切る〔2〕

    ごきげんよう、筋力を鍛えてもストレスと戦うときには特に役に立たないことを実感しているおじさんです。 さて、今回も宣伝からです。 おじさんの2本目の小説がKindleで販売されています。『あの日、階段の向こうに見た大きな』という400字詰原稿用紙にして40枚くらいの短いお話です。どうぞよろしく。 あの日、階段の向こうに見た大きな 南波創海 Amazon さて、前回は、タイでの性別適合手術(1回め)から帰国した後、眼瞼下垂を診てもらうために信州・松本市まで出掛けたおじさんは、約半年後に手術を受けることになりました。というお話でしたね。 時は2006年。この頃のおじさんは割りと元気だったので…

  • 松本市でまぶたを切る〔1〕

    ごきげんよう、真冬でも身体から湯気が出るほど汗っかきのおじさんです。 まず宣伝です。おじさんの2本目の小説がKindleで出ました。タイトルは『あの日、階段の向こうに見た大きな』。400字詰原稿用紙にして40枚程度の短いお話で350円とお安いですので、どうぞよろしく。 あの日、階段の向こうに見た大きな 南波創海 Amazon さて。 性別適合手術の話が終わってから、ついでだって言うんで、おじさんがこれまで経験した性別適合手術以外の手術のお話をしています。2つだけかと思っていたら、もひとつ忘れてました。これもお話ししておきますね。何たってついでだから。 おしまいは眼瞼下睡のお話です。この…

  • ひろうかんしゅこんかんちりこんかん〔2〕

    ごきげんよう、通販などでいい感じの深さのダンボール箱が手に入ると「ねこにあげよう」と考えて、なかなか処分できないおじさんです。 性別適合手術以外におじさんが経験した手術のお話を前々回、前回として参りました。あっさり終わった手術というのがなかったおじさんです。いや、手術というものはたいていがそうなのかもしれません。 今回のお話は前回に引き続き、手根管症候群のお話です。手術は1時間半~2時間程度で終わり、手術が終わった途端に症状は治まりましたが、それで大団円という訳ではなかったのでした。 はみ出してたので 手根管症候群の手術は日帰りで、当日はそのまま鎮痛剤と抗生剤をもらって帰りました。帰宅後は早め…

  • ひろうかんしゅこんかんちりこんかん〔1〕

    ごきげんよう、「どんな音楽を聴くんですか?」と訊ねられたら「モーツァルトから冠二郎さんまで」と答えるおじさんです。経由するのはQUEENとか光GENJIとかです(蛇行)。 さて、ただいまは性別適合手術の話は終わってしまったけど、ほかにも手術の経験があるのでついでにそのお話もしているところです。前回は逆まつげのお話でした。 今回はもうひとつの手術のお話、手根管症候群の手術についてお話ししますよ。 手根管症候群て何だ まずは「手根管症候群」てーのは何かというお話をしておきましょう。「手根管症候群」と書いて「しゅこんかんしょうこうぐん」と読みます。 手首には正中神経という神経が通っているのですが、手…

  • ほかにもある手術のお話

    ごきげんよう、入浴+夕食のコンボを決めるとその後のやる気が失われてしまいがちなおじさんです。 性別適合手術の乳房切除術、おっぱいを切り取る手術にはじまった一連のおじさんの手術のお話が、前回の更新でようやくおしまいになりました。長かったですね。 これですべてのおじさんの手術話が終わったかと言うと、実はそうではなかったりします。これまでお話しした以外に、おじさんは2つの手術を受けています。ついでだからそのお話もしちゃいましょうね。 おじさんの手術の体験 おじさんの記憶に残っている最初の手術は、目の手術です。俗に言う「逆まつげ」というやつで、生まれつきだったのです。 「逆まつげ」というのは文字通りま…

  • 手術生活卒業後のおじさんは

    ごきげんよう、かつ丼は煮かつ派のおじさんです。 前回のお話で、おじさんはやっとのことで一ト通りの手術を終えました。お読みいただいたように、最後の年は一年中、手術と入院でした。 さて、その予後をお話ししておきましょう。 ずっと痛い毎日痛い ステント設置の手術の後、排尿時に痛みを伴うようになって、「ステントになれるまで仕方がない」と主治医から言われたおじさんですが、術後6年が経とうとしている現在も、痛みはあります。 ステントが設置されているのがち会陰部、オリジナル(陰茎形成術を受ける前)の尿道口と肛門との間の部分です。この部分というのは「すわる」という動作をするときに必ず圧迫される部分です。どうし…

  • ひとまずまずまず一段落

    ごきげんよう、一度汗をかきはじめるといつまでも身体がしっとりしているおじさんです。 同じ年のうちに尿道狭窄を5回繰り返したおじさんは、この年2箇月に1回入院していました。自由業でよかった。ベッドの上でもできる仕事をしていてよかった。上半身が元気なら仕事できる職業なので、それだけは助かったなーと思っていました。 さて、何度拡張しても繰り返し狭窄してしまうおじさんの尿道をどうしてくれようかと執刀医のK医師が思案した結果は、「尿道ステントの設置」でした。 これで駄目なら駄目です 狭窄した上に段違いになっているおじさんの尿道。そこを無理やり拡張してカテーテルを挿入しています。カテーテルは膀胱まで挿入し…

  • ステントの提案

    ごきげんよう、ネパール料理にハマりつつあるおじさんです。 いやはや、またもやすんごい痛い手術を受ける破目になったおじさんでした。何でこんなに痛いエピソードが増えていくのだ。 検査と称して、全身麻酔下でやるべき手術を簡易麻酔だけで敢行されてしまった後はどのようにことが進んだかのお話を、今回はして参りましょう。 カテーテルが2本の生活 狭窄した尿道をほぼ無理やりにこじ開けられたおじさんは、尿道口からと膀胱瘻と、2本のカテーテルが挿さった状態で秋を迎えておりました。尿道狭窄のはじめての手術が真冬でしたから、月日が経つのは早いものです。 身体にカテーテルが2本挿さっていて、そのどちらからでも排尿できる…

  • 検査だって言ったじゃん!

    ごきげんよう、気をつけて日を避けるようにしていたつもりだけどつるつる頭が灼けてきたおじさんです。まだらに灼けていやーん。 前回の記事では、尿道狭窄の3回目の手術は切開手術でしたというお話をしました。内視鏡手術を2回したけど狭窄がよくならなかったので、切って手術してよとおじさんが言い出したのでしたね。 切開手術をして「何とかくっつけました」と執刀医が言っていました。今回は、その後どうなったかのお話です。 3回目の退院の後 身体を切って中身を操作した訳だから、これで治ってくれるだろうと願っていた訳ですが、手術直後からどうも希望が薄い感じです。というのも、退院直後でありながら尿線が細いのです。1~2…

  • 尿道狭窄の手術(2箇月振り3回目)

    ごきげんよう、しょっちゅう眼精疲労からの頭痛を催すので頭に湿布薬を貼ってやり過ごすおじさんです。 陰茎形成術の予後がどんどん悪くなるおじさん。このブログを順番に読んでくださっているみなさんは「どうなってしまうの?!」とお思いなのではないでしょうか。 ここだけの話、いまが底です。いまが一番ひどいときのお話。 一番具合が悪い時期をどのように乗り切ったのか。お話ししていきますよー。 今度は切るよ 前回の記事では、2回目の尿道狭窄が起こったので再度手術を試みたところ、膀胱鏡(内視鏡)のガイドワイヤー(執刀医が操作する触手みたいなもの)が入り込む隙さえなくて、全身麻酔の上、膀胱鏡を挿入したにも拘わらず、…

  • 手術して、手術できなくて、また手術するよ

    ごきげんよう、焼き餃子より水餃子の方が好きなおじさんです。 タイで受けた陰茎形成術の予後が悪いために国内の総合病院で手術を受けることになったおじさんですが、お腹に穴が開いちゃいました。その名は膀胱瘻。最初のうちはすごくひやひやしていました。今回はそのお話など。 3回目の告知ですが、おじさんTwitterのアカウントをつくりましたので、フォローしてね。このブログの更新情報を定期的に、そして不定期に近況などTweetしています。 こみ上げる尿意が痛い 尿道狭窄の手術というのは、尿道口から内視鏡を挿入して行うのだそうです。と言っても、手術というのは大抵そうなのですが、患者であるおじさんは全身麻酔です…

  • 身体に管が何本も

    ごきげんよう、毎日筋トレすると3日目に立ったまま眠ってしまうので隔日にしているおじさんです。 前回もおしらせしましたが、Twitterを開設しました。よかったらフォローしといてください。このブログの更新情報やら過去記事のご案内をTweetしています。 陰茎形成術を受けたはいいが、予後がすこぶるよろしくなくて、とうとう尿閉にまでいたったおじさんは、尿道狭窄(断裂)治療のため、入院することになりました。狭窄を手術で治すのです。今回はそのお話です。 泌尿器科で個人史… おじさんが住んでいる街のには2つの大きな総合病院がありまして、そのうちの一方に入院しました。なぜそちらを選んだかというと、主治医がそ…

  • また手術?!

    ごきげんよう、おじさんTwitterのアカウントつくりました。 更新情報や過去記事の紹介など定期的にTweetしますので、よろしければフォローしといてくださいな。 さて、陰茎形成術を終えて帰国したおじさんは、おしっこが止められなかったり出せなかったり、おしっこ関係のトラブルが絶えません。前回は膀胱鏡検査を受けたお話をしました。 今回は、それからのお話です。 ついに尿閉 膀胱鏡検査によって、手術で形成した尿道は取り敢えずきれいに治癒しつつあります、という診断を受けましたが、形成した尿道と生まれ持った尿道との境い目が、そこは術後の「縫い目」で傷やら縫合糸やらが混み合っていて、膀胱鏡を進めづらい状態…

  • 出たり出なかったり

    ごきげんよう、いまだにリリー・フランキーさんと吉田鋼太郎さんを見分けられないおじさんです。 性別適合手術でちんちんをつくったはいいけど、排尿のコントロールが利かなくなってしまった、というお話を前回までしていました。おじさん大ピンチです。 しかしピンチはこれで終わりでは全然なかった。次に何が起こるのか。続きをどうぞ。 いつ出てしまうかわからない生活 尿意が来たら慌ててトイレに走りつつ、ダイレーションのカテーテルを尿道から抜き取らねばならない毎日を過ごすおじさん。それは昼夜を問いません。 眠っていても尿意を感じたら「うーん、眠いから朝まで我慢する……(ムニャムニャ)」とか言ってる場合じゃない。早く…

  • おしっこ問題勃発

    ごきげんよう、缶ジュース1本80円時代を知っているおじさんです。 本ブログ冒頭からずっと、性別適合手術のお話をしています。都合4回の手術が終わってほっとしたかと思いきや、ほっとしている暇なんてないんですな。術後の方が何かとトラブルが起きます。 一番の難関だった泌尿器周り、つまり手術で形成したちんちん周辺も、複雑で大きな手術だけにケアは大変だしトラブルも起こりやすいです。 さて、手術が終わって帰国したおじさんにもトラブルが発生しまして……。 痩せる尿線 術創の予後がよくなくて病院通いのおじさんにトラブルがたたみかけます。排尿時に熱感を伴う痛みが発生するようになり、尿線が次第に細くなっていきます。…

  • ちんちんもケアする

    ごきげんよう、ときどき過集中で時間がわからなくなるおじさんです。 タイで陰茎形成術を受けて、帰国した後のトラブルを書いて参りました。皮弁を切り取った後の腕の傷がまだぱっくり開いていたのは、ほんとうにびっくりしたなあ。 びっくりしたんだけど、持病のうつが結構悪い状態だったので、すぐには適切な処置ができなくてああん(´Д`)てお話でした。 それ以外の部分は何もしなくてよかったかってーと、そんなこたーない。というのが今回のお話です。 患部は清潔に 傷がある部分というのはとにかく清潔に保っておかなければなりません。だから可能ならば入浴もした方がいいです。うつがひどいと入浴って大変な重労働になるのですが…

  • かさぶたがらがら

    ごきげんよう、鶏肉はももよりもむね肉のほうが好きなおじさんです。フライドチキンならキール。 さて、前回の当ブログをお読みくださったみなさんは、「えらいことになってるなー」とお思いだったのではないでしょうか。えらいことなんです。タイで手術した患部もえらいことなんですが、おじさんの持病もえらいことなので、もーさっぱわやです。 左腕の術創が塞がってなかったのに包帯を取っちゃって、岩のようなかさぶたができてしまったおじさんは、その後どうなるのか。今回のお話はその続きからです。 性同一性障害の当事者が病院へ行くこと ごつごつとしたかさぶたができて、しばらく経ってからようやくのことで、近所の総合病院へ出掛…

  • 3度目の帰国の後

    ごきげんよう、コレステロール値は標準値なのに中性脂肪だけがやたら高い数値のためにローカーボ生活を余儀なくされているおじさんです。ローカーボでも痩せない。 タイでの3回の手術が済んで、ようやくおじさんの性別適合手術は終わりました。乳房切除術(おっぱいを切り取る)から数えると、ブランクが長かったのもあって、15年ほどかかりました。 戸籍上の性別訂正の話を挟んで、今回からは帰国後のお話です。陰茎形成術(ちんちんをつくる)が終わって帰国したおじさんは、どんな予後を過ごしたのか。これが大変だったのよ、というお話をして参りましょう。 手術をした箇所 3度目の渡タイでおじさんが受けた手術のメインは陰茎形成、…

  • かさぶたがらがら

    ごきげんよう、鶏肉はももよりもむね肉のほうが好きなおじさんです。フライドチキンならキール。 さて、前回の当ブログをお読みくださったみなさんは、「えらいことになってるなー」とお思いだったのではないでしょうか。えらいことなんです。タイで手術した患部もえらいことなんですが、おじさんの持病もえらいことなので、もーさっぱわやです。 左腕の術創が塞がってなかったのに包帯を取っちゃって、岩のようなかさぶたができてしまったおじさんは、その後どうなるのか。今回のお話はその続きからです。 性同一性障害の当事者が病院へ行くこと ごつごつとしたかさぶたができて、しばらく経ってからようやくのことで、近所の総合病院へ出掛…

  • 性別が変わるってどんなこと?

    ごきげんよう、近頃紙に漢字の書き取りをしているおじさんです。 ようやく性別適合手術のすべてを終えたおじさん。さあ、これから心身ともに自認の性別として順風満帆の生活が待ってるぞ!……て、そんな訳ないのです。どうして?と思いますか? どうしてかお話ししていきましょう。 実は既に男性だった おじさんね、手術が全部終わる前に既に男性だったの。 どういうことかと言うと、戸籍上の性別は手術が終わる5年ほど前に法的手続きによって訂正して、男性になっていたんです。だから、腕トンネルの手術をした頃はまだ戸籍上は女性だったけど、ちんちんつくる頃には既に男性でした。 おじさんが住んでる国(日本ていう国なんだけど)に…

  • 退院→再入院→退院

    ごきげんよう、高重量を挙げられるようになってうれしい勢いで20kgのバーベルプレートを2枚買ったものの、プレートはでかいわ自宅は狭いわでちょびっとだけ後悔しているおじさんです。15kgをもう一ト組にしておけばよかったかナ☆ さて、陰茎形成術と再手術を終えて、尿バッグをつけたままながら何とか退院したおじさんですが、予後を見るためにあと2週間ばかりバンコク市内に滞在しなければなりません。 再入院も控えているおじさんの院外生活はどんなものなのか。退院してからのバンコク滞在をお話しするのははじめてですね。ではでは、はじめてみましょう。 マンション住まいはただぐったり 前回渡タイ時と今回は同じアテンド会…

  • ちんちん再手術

    ごきげんよう、40代になってからてきめんに低気圧の影響を受けやすくなったおじさんです。梅雨どきは倦怠感と頭痛で体調が実にうっとうしいヨ! 前回は、ようやく尿道カテーテルが外れたというのに再手術を宣告されてしまったおじさん。腕の内側から皮弁を剥がして、股間につけて神経をつなぎ合わせて皮弁をちんちんのかたちに縫い合わせて……という大手術をしておきながら、同じ部分をもう一度手術です。 大手術をもう一度、つまり安静生活をもう一度ですか……と、ほぼ絶望に近い心持ちのおじさんはこの後どうなるのでしょうか。いざ、続きをどうぞ。 再び手術室に in! 執刀医の再手術宣言とともに病室に集まっていたナースも散り散…

  • はじめての失神

    ごきげんよう、汗くさいかなー、と思って着ているシャツのにおいをかいでみたらカレーくさかったことがあるおじさんです。 当ブログ開設当初から、性別適合手術のお話をしています。手術に至る経緯やおじさん自身の生育歴や考えなどもお話ししていく予定ではありますが、まずは手術の経験から、ということではじめて受けた手術から順番にお話ししてきました。 そして、心身ともに最も負荷が大きい陰茎形成術を終えたところまで、お話が終わったところです。しかし実は、陰茎形成術は手術そのものよりも、その予後が大変なのです。 という訳で前回に引き続き、手術が終わった後のお話です。 気つけ気をつけ 前回は10日近く右腕につながって…

  • ベッドの上の人

    ごきげんよう、歌を聴きながら何らかの作業をしていると突然、曲の一部分だけを声に出して歌うことがあるおじさんです。 先日『夢のENDはいつも目覚まし!』を聴いていて、近藤房之助氏のシャウト「りんりーん!」部分だけを声に出してしまい、自分でびっくりしました。 さて、ブログではようやく陰茎形成術を終えたおじさんですが、これからが大変なのです。術後のお話に行ってみよ! 寝たきり動けないマン 手術の日から10日間ばかり、寝たきりでした。ずっとベッドの上。食事どきはベッドの背を起こして身体を起こしてはいましたが、立ち上がることはありません。点滴はつながってるし、尿道カテーテルもつながっていますから、ベッド…

  • ちんちんできた

    ごきげんよう、大きなお仕事のご依頼を頂いたり突然の不調で寝込んだり慌しいおじさんです。 3回目の渡タイ、陰茎形成術のための渡航について、前回までお話ししていました。慌てて書いたので事実の羅列になってしまって、あまりおもしろくなかったかも、とおじさんは省みていますが、いかがなものでしょうか。 今回は、いよいよ手術でちんちんをつくります。 ちんちんをつくる手術 前日までに事前検査やら腸内洗浄、剃毛と済ませまして、バンコク滞在3日目にしていよいよ陰茎形成術を受けます。ちんちんをつくる訳です。 これまでの経験と同じように、ストレッチャーが病室まで迎えに来てくれます。今回は何と午前7時30分頃に現れまし…

  • 空港から直送便

    ごきげんよう、入浴がてら剃髪してたらカミソリで頭皮を削ってしまって出血大サービスのおじさんです。 三度目のタイに旅立ったおじさんは、やっぱりふらふらのぐるぐるでした。さて、その道中はいかがなものだったのか。手術は無事にできたのか。これからお話ししていきますよー。それー。 口が聞けない 前回渡航時、みっちり客が乗ったTG機でぐったりしたおじさんでしたが、前回と同じアテンド会社を利用する今回も、やはり同じ目に遭いそうなので、何とか対策したかった。 身体もメンタルもぐったりで、とても人と会話できない。どうしても、という場面以外はできるだけ会話を避けたい。 という訳で。 航空券手配の際に手配主、つまり…

  • しばらくお待ちください。

    ごきげんよう、もともと苦手だったけど、さらに年々からいものが食べられなくなっているおじさんです。カレーは甘口only。 さて、このブログなのですが、本業の方がただいま立て込んでおりまして、しばらく更新できなさそうです。今月中にはあと1回か2回は更新したいと踏ん張っておりますので、お待ち頂けますと大変うれしいです。 お待たせしてごめんなさいね。

  • 薬と体重を減らせ!

    ごきげんよう、鮭ほぐしが一ト瓶あれば白ごはんが一気に3合は食べられる自信があるけど、何にもなしの白ごはんでも1合くらい平気で食べちゃうおじさんだヨ!(デヴ発言) 乳房切除術から順番におじさんの性別適合手術の過程をお話ししてきましたが、いよいよ今回から最後の手術のお話です。陰茎形成術、ちんちんをつくる手術です。おそらく当ブログをお読みのみなさんの8割以上がこのお話目当てなのではないかと推測しています。 みんなちんちん大好きだネ! おじさんもだヨ! では、3度目のタイでの手術も断薬からゴウゴゴー。 おくすりのこと タイへ出かける前に日頃服んでいる薬を徐々に減らして、渡航1箇月前にはまったく服まない…

  • 腕の面倒を見る

    ごきげんよう、聞こえてきた歌に合わせて鼻唄を歌うとき、歌詞がない部分を歌いがちなおじさんです。 2回目の渡タイで腕にトンネルを拵えて、尿道を延長する手術を受けたお話をしております。手術が終わって、病院で見たものやコンビニで気に入ったものなどのお話を、前回はさせて頂きました。 腕のトンネルのその後のこともお話しする予定でしたが、できずにおりました。本日そのお話をさせて頂きます。本日の記事には腕に穴が開いてて、しかもまだ治癒しきっていない状態の生々しい写真が出てきます。グロ苦手のみなさんはお気をつけくださいな。 腕に穴を開けた後 腕にトンネルを開通させていったいどないするねんな、というお話を、手術…

  • 病院のよもやま

    ごきげんよう、同じものを1日3食1箇月くらいなら食べ続けても平気なおじさんです。 手術が終わって1週間ほど入院しまして、さらに1週間ほどバンコク市内に滞在していたのですが、持病の薬も服めないしあまり調子もよくないしで、今回の滞在はほとんど宿でぐったりしてました。特に何もしてないの。 しんどかったのと、特筆すべきことがなかったのとで、当時のメモもほとんど残っていないのです。保管されてないんじゃなくて、そもそも書いてないのね。前回の渡タイ時は割りと細かいことを書き残していたのだけど、今回はそれどころではなかった。 断片的なメモから今回はお話ししましょう。 病院のこと 前回の入院から3年半経っている…

  • 腕と尿道のW手術

    ごきげんよう、カレーにはでっかいじゃがいもがごろごろ入っていてほしいおじさんです。 今回は2回目のタイでの手術のお話です。ちんちんの材料になる左前腕にトンネルをつくる手術と、尿道延長&膣閉鎖術です。前回のタイでの手術で子宮と卵巣は切り取ってしまいましたので、膣が塞がっていても不都合はありませんので、閉じてしまいます。 女性よりも男性の方が尿道が長いというのは、みなさんすぐにわかることかと思います。ちんちんの分長いんですね。今回の手術では尿道をちょっと延長しておいて、現在の尿道口から次の手術でつくるちんちんまでの間をつなぐのに必要になる長さを確保しておきます。 では、いよいよ手術ですよー。 シン…

  • はじめての人へ

    はじめまして、おじさん!という方へ。 このブログには何が書いてあるのか、おじさんはどんな人なのか、下のリンク記事にかんたんに書いてありますので、ちょろっと目を通して頂きますと内容に入りやすいかと思います。 どぞ、よろしくー。 oji-3.hateblo.jp

  • 腕にトンネルをつくる手術

    ごきげんよう、随分遠まわりした上にちょっとニュアンスが違うけど、学生時代にやりたいと考えていた仕事ができているおじさんです。 ずっと性別適合手術のお話をさせて頂いてますが、前回まではおじさんが受けた性別適合手術の第2段階、内性器摘出術のお話でした。お腹を切って子宮と卵巣を取り出す手術です。お腹を横一文字に切った傷痕を見て頂きましたね。 ▲これこれ。 手術と手術の間の期間というのはもちろんあって、最低半年空けなさいということになっています。おじさんの内性器摘出術から第3段階の尿道延長術&皮弁形成術までは3年半空いてます。体調やらお金やら仕事やらの都合で、これだけ空きました。 手術と手術の間には何…

  • もう歩く

    ごきげんよう、いまだにリリー:フランキーさんと吉田鋼太郎さんを見分けられないおじさんです。 人生三十余年にして自分の内臓を見てしまったおじさんですが、驚くのはそれだけにとどまらなかった。 というのが、今回のお話です。知らないことなんて世界にはたくさんあるね。と言うより、世の中知らないことだらけで知っていることなんて塵ほどしかないんだ、ということが三十路に立ってからひしひしと感じるようになりましたなあ。 Try to walk! お腹を切って子宮と卵巣を抜き取った翌々日のことです。 病院の朝は6時からはじまります。6時過ぎたら看護師がどんどん病室に来ます。寝坊している暇はない。検温とか血圧測定と…

  • 水とモツ

    ごきげんよう、洗濯ものは乾きづらいのにウェットティッシュは直ぐに乾いてしまう部屋に住んでいるおじさんです。 前回は内性器摘出の手術を受けた当日のお話をしました。おじさんがお世話になったヤンヒー病院の看護師たちは有能だという例でした。おじさんのお腹の様子もちょっとだけ見て頂きましたね。 今回は術日翌日のお話です。では、はじまりはじまりー。 水解禁 おじさん、うつ病持ちで不眠があるのにタイにいる間は薬が服めないので、眠れたような眠れなかったような一ト晩を過ごしました。でも手術中に麻酔で結構ぐっすり寝たのでまあいいか的な。 手術当日は一切水を飲んではいけなかったので、口の中がカラカラです。一度だけ「…

  • 手術当夜のことなど

    ごきげんよう、つるつる頭だけどちゃんとシャンプーを使って頭を洗うおじさんです。シャンプーは地肌を洗う洗剤だから、髪がなくてもシャンプーはいるの。リンスとかコンディショナーはいらないの。 まず、今回も宣伝。『夏の魔法』。ご購入頂けますと、おじさんの生活がちょびっとましになります。 夏の魔法 (星和出版) 作者:南波創海 発売日: 2020/04/30 メディア: Kindle版 さて、前回はようやくお腹を切って手術をしたお話をしたのでしたね。 麻酔で眠っている間に済んでしまったので、ほんとに手術をしたのかどうか定かでない感じで。術後に目覚めたときに下腹部に鈍い痛みはあったから、多分ほんとに切って…

  • お腹を開けて

    ごきげんよう、本記事のタイトルを新井素子さんの代表作風にキメてみたおじさんです。 おじさんが書いたアレはもうごらん頂けたでしょうか。まだの人はごらんよごらんなさいよ。短くてお安いよ! さて、宣伝もしたところで、続き。 内性器摘出術のお話をしていました。タイという国まで出かけての手術です。おじさんの生まれてはじめての海外旅行の目的は、お腹を切って内臓を取り出すことだったのです。 どんどんドンムアン 何とか飛行機に乗って、降り立ったのはドンムアン空港でした。当時の「バンコク国際空港」です。空港コード「BKK」だったのですが、2006年にスワンナプーム国際空港が開港、それを機に「BKK」はスワンナプ…

  • 手術をするなら病気はしちゃ駄目だ

    ごきげんよう、カップ焼きそばに入っている乾燥キャベツだけをカップいっぱい食べたいと思うことがあるおじさんです。 ちょっと宣伝。 随分以前に書いたものですが、小説がKindleで発売されました。 いくらか手直ししてのリリースです。500えん。短編かつお安いので安心してお求めください。 さて。 いよいよお腹を切る手術を決意したおじさんのお話をしていましたね。おじさんは幼い頃から割りと病気がちでしたが、お腹を切ったことはありませんでした。盲腸も切らないで散らしてましたし。 そのおじさんが、三十路も半ばを迎えてから、しかもはじめて国外へ出て、お腹を切ります。もちろん自分で切るんじゃないです。お医者に切…

  • 嗚呼、割腹美少年…

    ごきげんよう、心霊写真の例のナニが写っている部分が○で囲ってあってもナニが「おわかり頂けない」おじさんです。 乳房切除術(おっぱいを切り取る手術)、性ホルモン注射と、おじさんが経験してきた性同一性障害の治療についてお話ししてきました。ここまでのお話は、何と1990年代のお話です。20年以上前ですね。本ブログをお読みの人の中には、まだ生まれていなかったという人もきっとおられるのでしょう。 だから、おじさんの話は、これから性同一性障害の治療を受けようという人の参考になるかと言うと、そうでもなさそうです。医療は日進月歩で進歩しておりますので、おじさんが体験したコトなんて「古えの治療術」なんじゃないか…

  • ホルモン注射をしてみたら

    ごきげんよう、ネット書店で本を買う機会が増えてスリップが貯まりがちなおじさんです。 スリップというのは市販の本に挟まっている二つ折りの伝票のことです。「短冊」と呼ぶ人もおおいですね。ネット書店はスリップを外さずに発送してくれることが多いんです。 さて、前回ははじめてのホルモン注射のために病院を探し当てたところまでお話ししたんでしたね。ではでは、今回は病院に行ったときのお話から。 産婦人科医は患者を怒る ホルモン剤を扱う診療科は産婦人科と泌尿器科です。戸籍上の男性は泌尿器科、同じく女性は産婦人科に行くことが多いようです。 私が見つけた「ホルモン注射をしてくれる病院」も産婦人科でした。個人の単科病…

  • ホルモン注射の思い出話

    ごきげんよう、カップ焼きそばに入っているフリーズドライのキャベツだけをカップいっぱい食べてみたいおじさんです。 前回まではおっぱいを切り取ったときの体験をお話ししました。自分で読み返してみると些か駆け足だったようにも思うのですが、落ち着いてお読み頂けたかしらん? おじさん、手術は多めに経験しています。おっぱいのほかに、目蓋を切ったこともあるし、お腹を切ったこともあるし、あと腕を切ったり尿道に管を突っ込まれたりしてます。歯茎を切開したこともあったなあ。 そんな風に、痛い体験にはこと欠かないし、人に話すと結構ウケます。あと、話を聞いただけで痛がっちゃうセンシティヴな人も割りといるんですが、そういう…

  • おっぱいを切り取った結果

    ごきげんよう、前回の記事ではおっぱいを切ってそのまま歩いて家に帰ったおじさんです。そのあとどうなったかをこれからお話ししましょう。とりあえず、家には無事に着いたよ! 多少は効いてたみたい… 鎮痛剤と抗生剤を、1日3回、1週間服むようにと処方されていて、合わせて鎮痛剤ももらいました。術後1時間もすると(手術のときの)麻酔が切れて痛くなってくるよ、ということは医師から言われたのです。 手術のときの麻酔もたいして効いてなかったけどな!と思ってたけど、術後2~3時間くらいすると胸部に鈍い痛みが「ずくずく」と現れてきました。ずくずく。 痛いのは厭だから、さっさと鎮痛剤を服みます。でも服んだ途端に痛くなく…

  • おじさんに局所麻酔は(ほとんど)効かなかった

    ごきげんよう、仕事柄、付箋の消費量がめちゃくちゃ多いおじさんです。 前回は乳房切除術、つまりおっぱいを切り取る手術を受けるおじさんが、いよいよ手術台に寝て、おっぱいの周囲に麻酔注射をいくつもいくつも射たれるところで終わっていました。 今回は、レーザーメスでおっぱいを切開するところからです。 おっぱいを切り取る手術の方法 一口に「おっぱいを切る」と言っても、方法はひとつだけではありません。乳輪を一旦くるりと切り離して、空いた部分から乳腺だの脂肪だのの「おっぱいの中身」を取り出して、その後もう一度乳輪を縫いつける方法や、乳輪の下にU字型の切り込みを入れてそこから中身を出す方法、同じように乳輪の下に…

  • おっぱいは手術で取れちゃう

    ごきげんよう、ときどき即席ラーメンの粉末スープだけが余剰してしまうおじさんです。 さて、いよいよ性別適合手術についての具体的なお話をして参りますよ。そこに至るまでの手順だとか葛藤だとかというのはもちろんあるのですが、いまのところはそういうのは省いちゃいまして、いきなり手術に直面するお話です。 おっぱいを切り取る 切り取っちゃうんです、おっぱい。 先にもお話ししました通り、おじさんは女性の身体を持って生まれてきました。だもんで、年頃になったらおっぱいがふくらんでくるんですな。いまもそうなんですが、おじさんは幼い頃からデヴでして、その分おっぱいのふくらみが目立ちはじめるのも早かったんです。小学3年…

  • 何で性別適合手術を受けようと思ったの?

    ごきげんよう、食パンの袋についているバッグクロージャーが貯まりがちなおじさんです。何か捨てられないの。 さて、前回は何とかして「ずれ」をなくして「耐え難い気持ち悪さ」を解消するのが「性別適合手術」だよ、というお話をしました。下図を用いて説明しましたね。 → 「ずれ」があって気持ち悪いのん 「ずれ」をなくしてすっきりしたい! 図形ならば、どちらかを削ったり継ぎ足したりして「ずれ」をなくすことができますが、性別の「ずれ」はどうやってなくせばいいでしょうか……? ずれているのはどっち? ごくごくちょーかんたんに言うと、自分が認識している性別と身体の性別との間に「ずれ」があって、それが耐え難いというの…

  • 「性別適合手術」って何だ?

    ごきげんよう、コンビニでもらうお手拭きが机上に貯まりがちなおじさんです。 今日から性別適合手術のお話をしていきますね。 「性別適合手術」って、聞いたことありますか? 20年ちょっと前からある言葉ですが、なかなか触れる機会もないものかもしれません。 「性別」を「適合」させる「手術」って、どゆこと?って思いますよね。どゆことなのか、お話ししていきましょう。 性別が適合していない? 本稿をお読みのあなたは、性別がある人ですか? 「あるに決まってんじゃねーか」とたいていの人は思ってらっしゃるのでしょうが、性別がない人というのも、世の中にはいたりするんですよ。 そんな訳ねーだろ、ちんちんがついてれば男性…

  • おじさんはいかにして女の子からおじさんへと変わったか。

    はじめまして、おじさんです。 おじさんは、つるつる頭でまるい眼鏡をかけていて、背が低くて肥っていて、髭を生やしています。見るからにおじさんです。 でもおじさんは、小さい頃は女の子でした。おじさん自身も憶えていないくらい小さな頃は、髪が長くてお人形さんのようだったそうです。ほんとかどうか知りませんが、亡父がそのように言っていました。 髪が長くてお人形さんのようだった女の子が、どうやってつるつる頭で髭のおじさんに変わったのか。 いつから、どんな風に変わっていったのか。 小さい頃はどんな女の子だったのか。 どうして変わろうと考えたのか。 このブログでは、そんなことを少しずつ書いていこうと思っています…

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