おじさんは昔おじさんではなかった。それどころか、男の子でさえなかった。男の子に生まれなかったおじさんが、いかにしておじさんになったかを少しずつお話ししていきます。
ごきげんよう、天ぷらそばにはえび天よりもいか天を選ぶおじさんです。 前回はお金が必要になってアルバイトをはじめた話でした。生まれたときに女児と判定されたおじさんがはじめて男性として働こうとして失敗したお話でもありましたね。 なぜお金が必要になったかと言えば、性別適合手術を志したからです。その費用は、当時言われていた額はトランス男性の場合500万円程度というもの。生まれたときから貧乏という病に冒されていたおじさんには幻みたいなお金です。 おじさんはどうやってお金を調達したのでしょう。長い道程のお話のはじまりです。 お金がない おじさんは生まれつきの貧乏でした。 貧乏というのは遺伝するようで、おじ…
ごきげんよう、「眼鏡を外すと目が数字の『3』になる人」になってみたいおじさんです。 前々々回の予告を前回で果たすという周回遅れの展開で前回は仕分けアルバイトの面接のお話をしました。というこの一文は多めに押韻していてラップのようでいいでしょ? 秋の終わり頃にはじめたアルバイトは年末の忙しさを視野に入れたものだったんですよね。いまでもネコマークの運送屋さんの12月はオニのよーに忙しいのです。その運送屋さんで経験したことをお話ししましょう。 プレ手のひらターン 世を忍ぶ仮の女性として日勤した後、男性としてアルバイトに出るという生活がはじまりました。このとき、おじさんははじめてまったく男性として人前に…
ごきげんよう、読みたい本がどんどん見つかって人生の残り時間が足りないおじさんです。 早速ですが、宣伝です。 絵が描けないおじさんがLINEスタンプをつくりました。日常で頻繁に使いそうな言葉や図を選んでつくりましたので、割りと使えると思います。よろしければお使いください。 タイトルは「毎日使えるおじさんスタンプ」、クリエイターズマーケットで見つかります。リリースほやほや↓ さて、前回はアルバイトに出ることにしたお話をしようと予定しつつ、性ホルモン剤による身体の変化(主に毛について)のお話をしてしまいました。今回こそアルバイトのお話です。 しかしその前に、下準備として髪型のお話を少ししておきますね…
ごきげんよう、「一人外食」は全然苦ではないのでたまには行きたいなと思いつつ、行く機会をほぼ逸しているおじさんです。食事だけのために出掛けるのが面倒なんだもん。 前回は、性別移行のお話をしはじめておりましたね。引き続き、というところですが、ホルモン注射をはじめてから知ったこと・体験をまだ書いておりませんでしたので、そのお話をしてから先立つもののお話に移りたいと思います。お付き合いくださいませな。 ホルモン剤と声の話 性ホルモン剤を身体に入れると表れる変化のうち、真っ先に出てくるのは声と毛でしょうな。少なくともおじさんはそうでした。 最初、おじさんは注射ではなく、薬局で購入できる「中年以降もこれで…
あけましておめでとうございます。大みそかの昼食にうっかりそばを食べてしまったおじさんです。 「正月は死出の旅への一里塚めでたくもありめでたくもなし」と一休禅師は詠いましたが、それを踏まえてもおめでとうなのが正月であります。みなさんにも私にもよい1年がありますように。 さて、埼玉医大答申の報道と運命の出会いをしたおじさんでしたが、当時はまだおじさんもおじさんではなかったので、若さとその勢いで以てトランジションをぐいぐい進めていきます。どんな体験と行動をするのか、見て参りましょう。 「世を忍ぶ仮の女性」のおしまい 1996年秋。おじさんはトランジション(性別移行)を決意しました。最初のうち、何をし…
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