『入れ子なる人形最も小さきが笑つてゐると思ふべからず(新作)」マトリョーシカ、、皮肉なんだが下手歌なんで伝わらない。(汗)不尽5022首目・・・入れ子なる
ひとを、ひととき、ひとへに想ふ短歌がメインのブログです。作歌歴約二十年、かつては相聞(恋歌)、現在は専ら雜詠です。
「書けなくなりぬ弾けなくなりぬ彼等眠れなくなるなど何ほどか(新作)」三ヶ月ぶりくらいでジャズ喫茶に行く。途中でK・ジャレットがかかる。今、芥川龍之介を読んでいる。並べることに、躊躇いがなくもないが、、まぁ、ともかく。「な」音押し、、。上、下とも、随分な句股がり。でも、彼等の苦悩を表している、つもり。不尽さて、今朝から、コロナ禍で延び延びになっていた帯広についに出かける。中城ふみ子の故郷だ。奇しくも生誕百年の年となった。4547首目・・・書けなくな
「買い置きは炒り胡麻のみぞア・スレスレ手間かくるこそ胡麻の香たちぬ(新作)」時々作る料理歌?すりゴマを切らしてたんで、、って歌ね。♪ア・スレスレ♪クレージーキャッツの歌と異なり、こっちの胡麻すりは、手間がかかりました。彼等の全盛期をリアルタイムでは知らないのだが、、もうご存命は、ワンちゃんこと犬塚弘さんだけですね。不尽4546首目・・・買い置きは
二〇二二年は芥川龍之介生誕一三〇年。全作品は約三八〇。編年体一〇冊の旧版角川文庫で五割強を読む。(徐々に落ち込みそうな予感の読書なので明るい龍之介の写真を貼り付けた。)「藪の中・将軍」(六冊目、17作品収録)、大正十〇年、二九歳・「奇怪な再会」この巻には幻想的の作物がいくつかあるが、中ではこれがよかった。少し哀しくて。・「母」残酷な心理を上手く描く。二人の母の似て非なる微笑。・「好色」失恋しかかったプレイボーイの自己分析が奮っている。・「藪の中」誰が嘘をついているか、読むたび結論がかわる幻惑的な名作。・「将軍」これは好きだ。第四節は、コクが深い。・「俊寛」諦念の中の微笑みが印象的な作物。・「世の中と女」大正十〇年を考慮すると中々の卓見だと思う。メモは(主として)印象が残ったもののみ記す。(再読のため)出来...4545首目・・・芥川龍之介を読む(その6)
(国宝「上杉本洛中洛外図屏風」、撮影禁止)(雲井龍雄「胸像・討薩檄」、北村公園)「碑に溢れ滾りたる討薩檄我に拳を握らしむなり(新作)」(色部長門追念碑、(上杉記念館))「大きなる長門追念碑をば見つ大きからざる削封を思(も)ふ(新作)」(色部長門君追念碑、戊辰公園(新潟市))(従三位上杉曦山(斉憲)公之碑、松が岬公園)「曦山(ぎざん)公盟主なりしも復権し従三位をば賜りしとぞ(新作)」「謙信が越後に在りし日贈らるる六曲一双置賜で見ゆ(新作)」(040506)不尽4541-4544首目・・・米沢行
「デコルテに張りつくラインネックレス区切りは前からついてたくせに(新作)」かねてデコルテを詠みたかった。肝は二句の「張り付く」。動きのあるペンダントではない。これは口語がフィットすると思う。不尽4540首目・・・デコルテに
二〇二二年は芥川龍之介生誕一三〇年。全作品は約三八〇。編年体一〇冊の旧版角川文庫で五割強を読む。(徐々に落ち込みそうな予感の読書なので明るい龍之介の写真を貼り付けた。)「杜子春・南京の基督」(五冊目、17作品収録)、大正九年、二八歳・「秋」恋愛小説とも読めるが、含みがある書ききらない魅力がある名品。・「或敵打の話」鴎外の敵打話よりはウエット。これはこれで悪くない。・「南京の基督」貴くもあり、滑稽でもある、信じるということ。・「杜子春」初出は『赤い鳥』(児童雑誌)「蜘蛛の糸」と一二を争う有名作だが、母で泣かせるのとラストで和ませるので、こちらに軍配。・「影」長い割りに散漫。サスペンスタッチは芥川に不向きでは。・「捨児」シンプルだが、心が洗われる話。・「お律と子等と」慎太郎の屈折した心情はうまく描けている。・...4539首目・・・芥川龍之介を読む(その5)
「ひと手間と思へど難(かた)し盛り付けが加ふる味を知る初夏よ(新作)」料理における盛り付けは、『言うは易し行うは難し』の領域である。俳句にすると「盛り付けが味を加ふる初夏や」か?。でも、やっぱり物足りない。読み手に投げる度合いが、(短歌に比べて)多すぎるとでも言うんだろうか。不尽4538首目・・・ひと手間と
「音飛びはしょせん気まぐれカルテット今宵失せしはジミーのアドリブ(新作)」CDプレーヤーのトラッキングミスが散発に生じている。レコードと異なり、音飛びの箇所は一定ではない。JimmyはPageじゃなくてGarissonのことね。「愛告ぐる前にいきなり音飛びてすでに涙を流しぬdéjà-vu(デジャブ)」てな、変形バージョンも詠めるね。サブスクとは無縁。一応、愛機なんで、買い換えずに少し我慢。(できる程度。汗)不尽4537首目・・・音飛びは
4534-4536首目・・・埼玉古墳行(その2、さきたま古墳公園)
(二子山古墳(前方後円墳))「他人(ひと)様の墓を踏みつけさきたまの青空あおぐかたじけなきも(新作)」(稲荷山古墳(前方後円墳))「鉄剣に彫られしがため金釘の文字に目が向き意味採らざりし(新作)」(国宝「金錯銘鉄剣」、出土稲荷山古墳(撮影禁止、資料写真))「標高が最も高し治部様が陣を張りしは丸山墓ぞ(新作)」(丸山墓古墳(円墳))(忍城址、石田三成の水攻めは、天正十八(1590)年)(埼玉県行田市、040430)おわり不尽4534-4536首目・・・埼玉古墳行(その2、さきたま古墳公園)
「小人(コロポックル)の住居(すまい)にあらねど終電を逃しし後のカプセルに似る(新作)」「なにゆゑの区別差別や玄室(げんしつ)の平面断面違ひがありぬ(新作)」玄室=遺骸を安置した部屋(埼玉県比企郡吉見町、040430)つづく不尽4532.4533首目・・・埼玉古墳行(その1、吉見百穴)
二〇二二年は芥川龍之介生誕一三〇年。全作品は約三八〇。編年体一〇冊の旧版角川文庫で五割強を読む。(徐々に落ち込みそうな予感の読書なので明るい龍之介の写真を貼り付けた。)「舞踏会・蜜柑」(四冊目、16作品収録)、大正八年、二七歳・「きりしとほろ上人伝」寓話度が高く「奉教人~」より楽しいが切支丹ものはどうも娯楽的には読めない。・「蜜柑」ラスト二行で人生観を書いちゃうのが芥川なんだよなぁ。・「竜」できすぎな感じ。再読はしないなぁ。・「疑惑」十八番の自己窮追感が筋立ての面白さもあり際立っている。・「路上」未完長編、芥川にガチな恋愛小説が書けるのだろうか。・「魔術」まさかと思ったとおりになって、凡作。汗・「葱」程度の差はあれ万人に在る「芸術と実生活」の問題を軽妙に描く。・「鼠小僧次郎吉」珍しく笑わせる話。オチも効い...4531首目・・・芥川龍之介を読む(その4)
「新聞を買ひ集めんと夜明け待つノー・ノー果たししエースの昇太(新作)」Superb!!昇太!!Congratz!!DeNA2ー0日本ハム(2022年6月7日札幌D)、プロ野球85人目、96度目。不尽【番外】・・・今永昇太、準完全試合達成!
「鋭(と)く強き日射しは裁き唇が木陰で触るる小さき抗ひ(新作)」真夏日に詠む。日射しは正しきものの比喩。さて、誰の誰に対する抵抗ぞ。不尽4530首目・・・鋭(と)く強き
「作る歌哀しからざるものなきは不規則に飛ぶまだら蝶の鱗粉(こな)(新作)」久しぶりに高速を運転する。BGMは、柴田淳。心を七割くらい湿らせてしまうのが、彼女から離れられない由縁。最近全くニュースがないなぁ、しばじゅん。まあ、そこそこ気になるのが、ファン心理というもの。不尽4529首目・・・作る歌
「ことさらにはぐらかされぬポリリズム公倍数をただ求め恋ふ(新作)」ジャズの本を立ち読みして詠んだ。ちょっと通俗かなぁ。もっと通俗に堕とすなら、五句を、「求めざれば愛」ですね。(汗)不尽4528首目・・・ことさらに
二〇二二年は芥川龍之介生誕一三〇年。全作品は約三八〇。編年体一〇冊の旧版角川文庫で五割強を読む。(徐々に落ち込みそうな予感の読書なので明るい龍之介の写真を貼り付けた。)「蜘蛛の糸・地獄変」(三冊目、17作品収録)、大正七年、二六歳・「蜘蛛の糸」初出は『赤い鳥』(児童雑誌)。犍陀多(カンダタ)ってインパクト・ネームだなぁ。・「地獄変」傑作。再読するのがつらくなるほどの傑作。・「開化の殺人」力作。自己を苛むのが息苦しくも魅力的。・「奉教人の死」殉教がテーマだが人及び小説家として「刹那の感動」を意識する芥川。・「邪宗門」若殿様のスカした佇まいは魅力的だが、未完。・「毛利先生」身に褄の感覚に襲われる芥川。・「あの頃の自分の事」新思潮派の立ち位置が見え興味深く読めた。・「開化の良人」現実に崩される理想を冷静に書く佳作では...4527首目・・・芥川龍之介を読む(その3)
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『入れ子なる人形最も小さきが笑つてゐると思ふべからず(新作)」マトリョーシカ、、皮肉なんだが下手歌なんで伝わらない。(汗)不尽5022首目・・・入れ子なる
「手を翳せ揺らせハマスタ応援歌アーチを架けむ我等が225(新作)」【前奏:横浜の空高くホームランかっとばせ筒香〜】さぁ打て筒香飛ばせ空の彼方横浜に輝く大砲かっとばせホームラン打とうが、打てまいが、ともかくよかった。例えボロボロになろうとも、他のユニフォームを着た筒香を見たくなかった。不尽5021首目・・・手を翳せ
「高鳴きのひばり翔けあがる菜畠は春よりほかに容れるものなし(新作)」自然詠が苦手。自然を愛でる能力に欠けてるのだと自認。つくづく俳句向きではない。小理屈を捏ね回して57577を作っております。(汗)不尽5020首目・・・高鳴きの
「捨つるものことさら忘れものとして忘れまほしき旅立つ重さ(新作)」まやかし、、、。不尽5019首目・・・捨つるもの
「ポスティング7年8年FA権「I✭YOKOHAMA」(あいらぶよこはま)形容(かたち)さまざま(新作)」筒香の件、出戻りなるか大詰めの段階。取っても守るとこないぞ、いやいやTAはどうせ怪我する、来季は佐野がFAだ、とか。精神衛生上、極めてよろしくないのである、、。不尽5018首目・・・ポスティング
「辿り着きし君の扉のボタンにもatyourownrisk(自己責任)と透かせば書かれぬ(新作)」喫茶店で『TheLongAndWindingRoad』(ポール・マッカートニーのライブもの)がBGMで流れたのを聞いて詠うった。不尽5018首目・・・辿り着きし
「打つほどに遍く心に届きしが打つほど離れし近くの心(新作)」このまま、一件落着っぽく終わるのか、、やや気がかりだが、、。不尽5017首目・・・打つほどに
「日記をば読み返しをり掘り起こせば墓の深さはまちまちなりて(新作)」日記はある意味、記憶の捨て場。ただ記憶の深浅は自ずと異なる。不尽5016首目・・・日記をば
「犬猫の区画は供花(くげ)が密にしてペットは愛のみ遺せり方(かた)や(新作)」供花が疎らな人の区画。人に対しては死んでも「憎」や「怨」を断つことができないのだろう。不尽5015首目・・・犬猫の
「凡打あり美技あり三桁(みけた)の番号を背負ふ彼等の止まざる競争(新作)」ファーム戦を連日観戦。三桁背番号の「育成選手」は、一軍の公式戦には出場できない。彼等がスタジアムでプレーする姿と出会えるのは、ファーム戦だけた。2日間で100番、116番、133番、144番、193番と5人の育成選手がプレーする姿を見た。当面の目標達成は、二桁背番号=「支配下登録選手」なのだろう。Hangin.threedigits!Bravo!Fabulous!Shōta!初登板6回2安打無失点9奪三振勝利投手!不尽5014首目・・・凡打あり
「壁つくりタメを産み出し面で打つ悩めど十(とお)に七はしくじる(新作)」ファーム戦を観戦。バッターの素振りの練習を見ていると、圧倒的にアッバースイングが多いことに気づく。今更ながら「フライボールレボリューション(革命)」を実感する。いかなるスイングが理想なのかは、おそらく結論が出ない奥深い議論なのだろう。不尽さて、明日はいよいよShōtaのメジャー公式戦のデビュー戦だ!5013首目・・・タメ作り
「エッセンシャルワーカー今日もリアカーで小路小路を巡りて届けり(新作)」エッセンシャルワーカーと位置付けるなら、ふさわしい処遇がなされるべきである。まぁ、横文字が持ち出されてくる時は、大抵目眩しに使われるのが、オチなのだが。さりとて、一介の市井人としてはこんな程度の応援はしている。・お急ぎ便は使わない。・配達日時は指定する。・送料無料はなるべく避ける。(物流業者が泣いているかもしれないから)最後にもひとつ、荷物の受取時、ドライバーに「ご苦労さま」と礼を言う。(置き配は使わない)不尽5012首目・・・エッセンシャル
「商品がカートにあります知らされぬ節約なせしとしばし安堵す(新作)」4996首目(3/6)の続き?五句のしばしが胆。不尽5011首目・・・商品が
最後に、約半世紀ぶりに「西ノ京」に行く。薬師寺と唐招提寺を(近いのでセットで)参詣する予定だったが。薬師寺だけで圧倒されてしまう。唐招提寺は、改めて、だ。「脇侍たる日光月光だにありがたや況んや中尊薬師如来をや」(薬師寺金堂)物理的な大きさだけでなく、ググッとエネルギーが迫ってくるようなこの存在感たるや。また、大講堂には、「仏足石歌」碑があるが、撮禁だ。たいして意味もわからぬまま、石に向かって拝むばかり。(薬師寺大講堂)さて、藥師寺といえば、高田好胤!、、いやいや徳永英明だ!『徳永英明薬師寺LIVE(2007年5月)」・・・金堂と大講堂の間に立って、徳永英明の気分になって、空を見上げた。(笑)「立ち上るボーカリストの声青き空somedaysomewhere身に舞ひ落ちん」(薬師寺東塔)(薬師寺玄奘塔)(奈良...5009.5010首目・・・南山城、奈良行(その5)
(畝傍山頂上、199メートル)橿原神宮脇から畝傍山に登ってみる。(橿原神宮、深田池)天香久山は、ヤブのせいで視界が悪くはっきりと確認できなかった。(耳成山)「畝傍山登りて耳成見ゆれども香具山見えざり心安きかな」香具山は畝火ををしと耳梨と相争ひき神代より〜以下略」(『万葉集』巻一13)(060111-14)つづく5008首目・・・南山城、奈良行(その4)
(石上神宮楼門)「カミとヒト隔てがあるは道理にて石上社の禁足地かな」(石上神宮拝殿)(天理市、石上神宮)「祭神が鎮まる山に手を合わす本殿持たざる大神神社(おおみわじんじゃ)」(大神神社拝殿)(桜井市、大神神社)(060111-14)つづく5006.5007首目・・・南山城、奈良行(その3)
(聖林寺山門)「邪な心兆さん愚者我さえ容るるや国宝観音菩薩」(聖林寺本堂)(桜井市、聖林寺)近代的に改修された観音堂で有名すぎる国宝十一面観音菩薩とふたり?きり?になって思わず詠んだ歌。(無論撮禁だが、本堂の仏間に写真が飾ってある。)「文殊さまお乗り賜ひし獅子像の豪快極まる眼鼻口かな」(安倍文殊院本堂)(同金閣浮御堂)(特別史跡、西古墳)(桜井市、安倍文殊院)(060111-14)つづく5004.5005首目・・・南山城、奈良行(その2)
「白毫(びゃくごう)も螺髪(ほはつ)もつけず艷やかに坐します御仏蟹満寺かな」(蟹満寺本堂)(木津川市、蟹満寺)「大伽藍絶ゆれどひとり冴え冴えと十一面のみほとけぞ立つ」(観音堂)(家康公伊賀越えの道標)(京田辺市、大御堂觀音寺)ご住職みずからご説明をいただいた。昨年秋に続いて、南山城の主だった寺院を巡った。この滋味深いエリアはひとまず区切り。(060111-14)つづく5002.5003首目・・・南山城、奈良行(その1)
「処世本無用の身にぞ成り果てどふと思ひ出づドクトル奈良林(新作)」ええ年こいてるし、思考も硬直化してるから処世本など無用の沙汰だ。さて、人生初のハウ・ツー本といえば、パブロフの犬的に奈良林祥センセの世代である。処世ではなく、処性か?笑ついでに、狂歌「阿部進(カバゴン)にハレンチ学園奈良林」不尽5001首目・・・処世本
「菜の穂をば見つめてゐたり足止めつそうか微かに揺れていたんだ(新作)」一区切り。五千首目。口語混じり。、、相聞歌。不尽(photobycourtesyofNahoko)5000首目・・・菜の穂をば
「相づちを求むるそぶり然れど投ぐるボールやまなり過去に向かひて(新作)」FMで、拓郎の『春だったね』が流れたので詠んだ。拓郎は、三回目だけ、♪春だったんだね♪と歌う。不尽4776首目・・・相づちを
「非は我にありと認めむプラカード柔き拳で割らむとするも(新作)」お似合いのヘタレ歌、、汗。不尽4765首目・・・非は我に
「幾粒の涙注がば頷かん斑(まだら)チューリップ茎太くして(新作)」斑入りのチューリップの花言葉は、、、。不尽4764首目・・・幾粒の
「幾許の痛点持てり棄つるとき感情線を指で辿りぬ(新作)」悲しみの数値化という無益な行為。不尽4763首目・・・幾許の
(水戸駅、水戸黄門助さん格さん像)「烈公の溢るる気迫にふさわしき咲き乱るる梅春の魁(さきがけ)(新作)」烈公とは、水戸藩第九代藩主徳川斉昭こと。(偕楽園、表門)(東西梅林)(好文亭楼閣よりの千波湖)「学びし場されど蟄居の身となりて至善はもはや瞑目にのみ(新作)」(弘道館正庁)(要石歌碑)行く末も踏みなたがへそあきつ島大和の道ぞ要なりける斉昭自詠。(至善堂御座の間)徳川慶喜は、大政奉還後、駿府に送還されるまでの間、至善堂に蟄居していた。「濠跡を貫く鉄路定府(じょうふ)をば強いられし水戸軽きを思ふ(新作)」二の丸と本丸を隔てる大堀切に敷かれた水郡線。水戸市はあまりにも徳川一色なので、私にとっては詩情がたいして動く街ではなかった。散歩もまさに逍遙だった。(050308-09)4760-4762首目・・・水戸市内逍遙
(笠間稲荷神社大鳥居)「胡桃の木密なる中に御座(おわ)しなば神木となす笠間の稲荷(新作)」(笠間稲荷神社、笠間市)日本三大稲荷、胡桃下稲荷とも。「赤穂へと移封されしは祖父長直付き従ひしは祖父良欽(よしかね)ぞ(新作)」(大石邸跡の大石良雄(内蔵助)像)国替え前は笠間藩主であった浅野家。「赦されて結びし庵稲田郷聖典著し広がるこころ(新作)」(西念寺(稲田禅坊)、笠間市)教行信証御製作地親鸞上人は、後鳥羽上皇の御代に承元の法難により越後国国府(上越市)に流罪となっていた。今年が立教開宗800年目にあたるとされる浄土真宗。西念寺における『教行信証』の制作年からカウントしたものだ。「大波かあるいは小(さざ)波畏(かしこ)くも磯の鳥居に降り立たるるとき(新作)」(大洗磯前神社、大洗町)「日召の維新はならずも深浅の裂...4755-4759首目・・・水戸周縁逍遙
「おもむろに息あわせたるレガッタの返す櫂(オール)の赤ぞまぶしき(新作)」風雨を気にせず長い橋を歩いて渡る季節、、ボート部が水上練習を再開。不尽4754首目・・・おもむろに
「外しぬは恥ずかしやがて外さぬが恥ずかし宜(よろ)し大和(やまと)のわれら(新作)」「良し」ではなく「宜し」。まっ、いいんじゃね、ってとこ。不尽【番外】・・・外しぬは
「折り返しぬ裾を戻しつ踏み出せり然なりこの年春来にけらし(新作)」暖国の人には無縁の歌、、。五句は、持統天皇っす。汗。不尽4753首目・・・折り返しぬ
「ビルの名を一文字残し桜花窓を埋まむひとりの今年も(新作)」「咲くサクラ慈悲無く散りて忘れない彫らるる碑(いしぶみ)覆い隠せり(新作)」二首目は、アンジェラ・アキの『サクラ色』(2007)を聞いて作った。不尽4751.4752首目・・・さくら二首
「半年を隔てつ夢で会ふ人よじやあまたね猶(なほ)言ひ逸(そび)るれども(新作)」夢を見れば、必ず日記にメモをする。目覚めたら直ちに書き込む。だから夢の中身は、いつも日記の一行目だ。不尽4750首目・・・六ヶ月
「開かれぬまま戻されぬ付け文の乾ききらざる糊を押さへり(新作)」もったりした助動詞の多用が、「糊」のような歌。笑不尽4749首目・・・開かれぬ
「宿の朝然(さ)て汝は仮初めやもしれぬ万古不易の陽の光浴び(新作)」いろんな解釈を容れる歌だと思う。「旅の宿仮初めの人ガラス窓時雨一条ずつ流れ落つ」とアレンジすると、『さざんかの宿』になる。苦笑不尽4748首目・・・宿の朝
「旅立ちをつと告げらるれば砂時計括られつつも粒落ち続きぬ(新作)」カウントダウン、、焦燥と冷静。不尽4747首目・・・旅立ちを
「ふつふつと熱滾(たぎ)り出で塊をなす令和の侍本懐遂げり(新作)」WBC決勝はリアルタイム完全視聴。30人(いや32人か、いやいや監督・コーチもか。)からなるチーム(=総和)の熱量が固まり(塊)となっていた。わが今永も試合を壊さずによかった。(勝利投手のおまけ付き。)不尽4746首目・・・ふつふつと
「会へぬ意味定むるごとくじりじりと星座早見盤回しつるかな(新作)」三句が鍵だけど、、どうかなぁ。不尽4745首目・・・会へぬ意味
「もうひとつ左の鍵盤(キー)は君の音粒だちてゐるピアノソナタよ(新作)」このピアノソナタは、モーツァルトのこと。E・ヘブラーさんの二度目の録音のほう。(とはいっても、YouTubeで沢山アッブされてるからに過ぎない。)門外漢なんで失礼な表現かもしれないけど、音の隙間を聞いてる感覚。それを四句にした。不尽4744首目・・・もうひとつ
「風切羽つややかなるを置きざりに不連続線描き群を離れり(新作)」羽根ペンを見ていて浮かんだ一首。不尽4743首目・・・風切羽
(川端康成(左)と横光利一(右))川端康成に対しては拭えない先入観がある。川端は郷土(大阪府茨木市)の偉人だ。ノーベル賞受賞時、私は児童だった。教室で先生は、彼がどんなに不幸な境遇であったか強調し、なのに頑張りましたと、熱く訴えた。さりとて、芥川や志賀などと異なり、川端には児童が読める作物がない。しかして私にとっての川端像は、『実にエライけど、実にかわいそうな人』なのだ。さて、4649首目・・・川端康成没後五十年試し読みで、と全集を読むと書いた。新潮社1980年版を選び、戦前に書かれた小説を、未結、未刊も含めて全て読む。(唯一の例外は、『名人』。なぜって囲碁に全く興味がないので。)なお、戦後を省いたのは、『中間小説』的な俗っぽさが感じられるから。(これとて、先入観なのだろうが、。)川端の作物は、家族もの、...4742首目・・・川端康成を全集で更読みする。
「見限りを言い放てども仄暗き階(きざはし)じりと降るぎごちなさ(新作)」言葉と裏腹の不安、、濁点を多用して詠った。不尽4741首目・・・見限りを