『入れ子なる人形最も小さきが笑つてゐると思ふべからず(新作)」マトリョーシカ、、皮肉なんだが下手歌なんで伝わらない。(汗)不尽5022首目・・・入れ子なる
ひとを、ひととき、ひとへに想ふ短歌がメインのブログです。作歌歴約二十年、かつては相聞(恋歌)、現在は専ら雜詠です。
「カーナビは今日も記念日告げをれど誰(た)にも明かさぬ彼の日のと其の日(新作)」五句は、二つきり、あると言いたいので接続助詞は、『や』ではなく、『と』に。しかして、彼のと其のは、今日から見た暦の遠近の差でもあり、心の遠近の差でもある。不尽4526首目・・・カーナビは
「今までに付け加ふるたび話し手の軽さが透ける最上級かも(新作)」話言葉の『今までで一番~~』という表現にげんなりしてしまう。話者の底の浅さが露呈するというか。(あくまで、個人的な感想です。)まぁ、歌の出来としては、下の部類やね。あかんわ。不尽4525首目・・・今までに
「卯の月の半ば浜辺で見上ぐれど朝五つ月は見つけがたしも(新作)」『金色夜叉』の作中、間貫一が夜空を見上げたのは、睦月十七日である。「ブロンズの頬は乾きて貫一と宮子の涙いずれが真実(まこと)(新作)」紅葉が遺した「金色夜叉」の構想を読むと、宮子を一概に、「ダイヤモンドに目が眩んだ女」と決めつけられなくなる。「貫一の足蹴する指なほ太く縋らんとする細き宮の指(新作)」(お宮の松(二代目))句碑に書かれた「宮に似たうしろ姿や春の月」を詠んだのは、紅葉の弟子であった小栗風葉。風葉は、(未完の)金色夜叉を書き継いだ。(040415、熱海市)・・伊豆とはいえ、『ナンとかの十三人』や政子など権力者には目もくれない旅は、おしまい。4522~4524首目・・・伊豆悲恋行(その3、鴫沢宮子)
4519~4521首目・・・伊豆悲恋行(その2、斉藤吉(唐人お吉))
(宝福寺本堂)「三日間役目をお吉に問ひたればなんぞハリスに聞かざらんやと(新作)」(玉泉寺本堂(初代米国領事館設置))(ハリス顕彰記念碑)(牛乳の碑)「身をやつしつるも一縷の望みもて名付けし屋号安直楼とぞ(新作)」(安直楼(小料理屋))(ペリーロード)「己が名で呼び慣わはれし川の渕弔はるるやうらら春の日(新作)」(お吉が淵(角栗が淵)、お吉供養祭は、三月二十七日)(斉藤吉の墓(宝福寺)(040414、下田市)斉藤吉の一生は、潤色が否定できない点があるにせよ、波瀾万丈であることは否定できまい。彼女を有名にする端緒となった『唐人お吉』(十一谷義三郎作)を読んだが、あまりフィットしなかった。つづく4519~4521首目・・・伊豆悲恋行(その2、斉藤吉(唐人お吉))
(真珠院本堂)(産衣石)(宇根展望台)「乾かしける産衣はいかなる色なりし見渡す海の色いかなりし(新作)」(富戸三島神社)「握りたる小枝すくすく育ちしか富戸三島社の橘の木よ(新作)」(040414、伊東市)(八重姫御堂)(奉納梯子)(那木)「幾尺の梯子ありせば八重姫は深き淵より救はるるべき(新作)」(040415、伊豆の国市)つづく余談2024年のNHKの大河ドラマが、紫式部の一生を描く「光る君へ」に決まった由。舞台は、歴代で最古の時代。必定、和歌もかなりでてこよう。何より『文化の香り』がするので、珍しく期待してしまう。(とんと興味がない)「武士」の喧嘩や陣取り合戦とは無縁の世界。天下取りや権力闘争がお好みの殿方達にそっぽ向かれて、高視聴率はおよそ期待できまい。おまけに、時代考証の資料も多くはないだろうし、(そも...4516~4518首目・・・伊豆悲恋行(その1、八重姫)
「FadedPinkのPantsに茶葉の滲み堤に寝転び触れしことあり(新作)」FadedPinkのPantsにJava(ジャワ)の滲み汚れてるやん寝転んだ土手で実景を書くと韻文まがいの残念な日記に堕ちる(笑)不尽4515首目・・・Faded
「いけないわ点滅するくせ唐突にいいわチクショウ俺の信号(新作)」待ち時間インジケーターのない歩行者信号で、信号待ちをしていて浮かんだ。自尊心の高い男が、わがままな女に振り回されてる歌。・・永田和弘さんの名歌、「あの胸が岬のように遠かった。畜生!いつまでおれの少年」をほんのちょっとだけ、意識してます。烏滸がましくて失礼いたしました。不尽4514首目・・・いけないわ
二〇二二年は芥川龍之介生誕一三〇年。全作品は約三八〇。編年体一〇冊の旧版角川文庫で五割強を読む。(徐々に落ち込みそうな予感の読書なので明るい龍之介の写真を貼り付けた。)「偸盗・戯作三昧」(二冊目、18作品収録)、大正六年、二五歳・「忠義」ラストで佐渡守自身に時鳥と言わせてるのが、上手い。・「世之介の話」研ぎ澄まされた触覚の描写が艶かしい。・「偸盗」体外に流れ出る血、体内に流れ巡る血、そして血縁。「血」を描いた中編。秀作。・「二つの手紙」何とも不吉な話だが、魅力的だ。・「或日の大石内蔵助」芥川の筆力だが、「その後の内蔵助」のイメージって多くはこんな風じゃないかな。・「片恋」先入観だろうが、芥川と恋愛小説が結び付かない。・「戯作三昧」筆に賭ける不安と悦びが交錯する様を描く。・「西郷隆盛」奇抜な作物だが、芥川は美しい...4513首目・・・芥川龍之介を読む(その2)
「老ゆるとは武田鉄矢の説教と寅の情けが沁みることなり(新作)」こうゆう定義付けの歌って大抵つまんないね。(苦笑)「街角のピアノで校歌を弾く輩(やから)えぇい五月蝿(うるさ)い都の西北(新作)」Wの人って、どこでも大きな声か顔をしてるって感じなんで、苦手。(汗)「なぜかくも喚き叫びしか解らざりあに濁点がある拓郎の声(新作)」70'sの拓郎は、「あ"~っ」と歌ってた。(このLPのA面いきなり1、2曲とかね。<まぁ、1曲目は、放送禁止歌になってるらしいけど。>)歌心がない(三首目は少しましかな?)ただの戯歌なんで、番外。不尽【番外】・・・狂歌三首
「情報誌次第に絶えて『とっておきアプリで差し上げます敬具』とぞ(新作)」情報弱者の繰り言?それとも皮肉?不尽4512首目・・・情報誌
「改良を施さるるほどチューリップ花弁(くち)を開きぬ誰か責むべき(新作)」花を愛でる能力が乏しいけど、単色のグラデーションはいい。だが、まだら模様は、ちっとも美しく思えない。下の句は、四句が過激なので、控えめに、反語の係り結び。より官能的にするなら、五句は、「抗(あらが)ひがたし」か。不尽4511首目・・・改良を
二〇二二年は芥川龍之介生誕一三〇年。全作品は約三八〇。編年体一〇冊の旧版角川文庫で五割強を読む。(徐々に落ち込みそうな予感の読書なので明るい龍之介の写真を張り付けた。)「羅生門・鼻・芋粥」(一冊目、18作品収録)、大正三~五年、二二~二四歳・「老年」処女作。早くも無駄のないきびきびした文章。・「仙人」落とし話でも、まとめ形がさりげなく上手い。・「羅生門」灰色づくめの世界におかれた熾火がひとつ、見事な短編。・「鼻」講釈めいてるとこがつまらない。・「父」芥川にはお茶の子さいさいだろうが、ちょっといい話。・「半巾」新渡戸稲造がモデル。後日談がより深みを持たせる秀作。・「MENSURAZOILI」作物の価値が気になるのは芥川自身。久米のせいにしているが。・「芋粥」五位の愚かさより利仁が小憎らしく読後感はあまり爽やかでは...4510首目・・・芥川龍之介を読む(その1)
「三十年ぶりに聞きたる友の声白髪はフェイスブックで知りたるも(新作)」ネット社会ならではの再会?だ。不尽4509首目・・・三十年
「運転士車掌はともに女性にて軽やかに発つ高崎駅かも(新作)」湘南新宿ラインの始発駅にて。午前十時。四句が、ほぼ全ての一首。「活き活きと発つ」かは、迷うところ。通勤時間帯ならそれもいいけど、午前十時だったから、、。まぁ、どこかで交代して、終着駅(小田原)までは乗務しないんだろうけどね。不尽4508首目・・・運転士
「公園の滑り台かく深々と燃ゆれど緩くば進めぬふたり(新作)」YouTubeで、オフコースを聞きながら、公園の中を横切ったらできた。三句は、『なだらか』とはせず、『緩くば』と、ことさら「下手な」語句を当ててみた。子供(=もっと若ければ)であれば、進むこともできた二人っ、てとこ。じゃま、オフコースで、も一首。「YES(肯定)をー(線)で続けつNO(否定)をば・(点)で刹那飲む和正の息」「邦楽・男性・アルバム」でカテゴライズすると、最も聴いたのは、オフコース『LIVE』。続いて、吉田拓郎『元気です』、徳永英明『REALIZE』の順。(この六月にラストアルバムを出す吉田拓郎。拓郎について何か書きたいけど、存在が大きすぎて、躊躇ってしまう。)不尽4506、4507首目・・・公園の
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『入れ子なる人形最も小さきが笑つてゐると思ふべからず(新作)」マトリョーシカ、、皮肉なんだが下手歌なんで伝わらない。(汗)不尽5022首目・・・入れ子なる
「手を翳せ揺らせハマスタ応援歌アーチを架けむ我等が225(新作)」【前奏:横浜の空高くホームランかっとばせ筒香〜】さぁ打て筒香飛ばせ空の彼方横浜に輝く大砲かっとばせホームラン打とうが、打てまいが、ともかくよかった。例えボロボロになろうとも、他のユニフォームを着た筒香を見たくなかった。不尽5021首目・・・手を翳せ
「高鳴きのひばり翔けあがる菜畠は春よりほかに容れるものなし(新作)」自然詠が苦手。自然を愛でる能力に欠けてるのだと自認。つくづく俳句向きではない。小理屈を捏ね回して57577を作っております。(汗)不尽5020首目・・・高鳴きの
「捨つるものことさら忘れものとして忘れまほしき旅立つ重さ(新作)」まやかし、、、。不尽5019首目・・・捨つるもの
「ポスティング7年8年FA権「I✭YOKOHAMA」(あいらぶよこはま)形容(かたち)さまざま(新作)」筒香の件、出戻りなるか大詰めの段階。取っても守るとこないぞ、いやいやTAはどうせ怪我する、来季は佐野がFAだ、とか。精神衛生上、極めてよろしくないのである、、。不尽5018首目・・・ポスティング
「辿り着きし君の扉のボタンにもatyourownrisk(自己責任)と透かせば書かれぬ(新作)」喫茶店で『TheLongAndWindingRoad』(ポール・マッカートニーのライブもの)がBGMで流れたのを聞いて詠うった。不尽5018首目・・・辿り着きし
「打つほどに遍く心に届きしが打つほど離れし近くの心(新作)」このまま、一件落着っぽく終わるのか、、やや気がかりだが、、。不尽5017首目・・・打つほどに
「日記をば読み返しをり掘り起こせば墓の深さはまちまちなりて(新作)」日記はある意味、記憶の捨て場。ただ記憶の深浅は自ずと異なる。不尽5016首目・・・日記をば
「犬猫の区画は供花(くげ)が密にしてペットは愛のみ遺せり方(かた)や(新作)」供花が疎らな人の区画。人に対しては死んでも「憎」や「怨」を断つことができないのだろう。不尽5015首目・・・犬猫の
「凡打あり美技あり三桁(みけた)の番号を背負ふ彼等の止まざる競争(新作)」ファーム戦を連日観戦。三桁背番号の「育成選手」は、一軍の公式戦には出場できない。彼等がスタジアムでプレーする姿と出会えるのは、ファーム戦だけた。2日間で100番、116番、133番、144番、193番と5人の育成選手がプレーする姿を見た。当面の目標達成は、二桁背番号=「支配下登録選手」なのだろう。Hangin.threedigits!Bravo!Fabulous!Shōta!初登板6回2安打無失点9奪三振勝利投手!不尽5014首目・・・凡打あり
「壁つくりタメを産み出し面で打つ悩めど十(とお)に七はしくじる(新作)」ファーム戦を観戦。バッターの素振りの練習を見ていると、圧倒的にアッバースイングが多いことに気づく。今更ながら「フライボールレボリューション(革命)」を実感する。いかなるスイングが理想なのかは、おそらく結論が出ない奥深い議論なのだろう。不尽さて、明日はいよいよShōtaのメジャー公式戦のデビュー戦だ!5013首目・・・タメ作り
「エッセンシャルワーカー今日もリアカーで小路小路を巡りて届けり(新作)」エッセンシャルワーカーと位置付けるなら、ふさわしい処遇がなされるべきである。まぁ、横文字が持ち出されてくる時は、大抵目眩しに使われるのが、オチなのだが。さりとて、一介の市井人としてはこんな程度の応援はしている。・お急ぎ便は使わない。・配達日時は指定する。・送料無料はなるべく避ける。(物流業者が泣いているかもしれないから)最後にもひとつ、荷物の受取時、ドライバーに「ご苦労さま」と礼を言う。(置き配は使わない)不尽5012首目・・・エッセンシャル
「商品がカートにあります知らされぬ節約なせしとしばし安堵す(新作)」4996首目(3/6)の続き?五句のしばしが胆。不尽5011首目・・・商品が
最後に、約半世紀ぶりに「西ノ京」に行く。薬師寺と唐招提寺を(近いのでセットで)参詣する予定だったが。薬師寺だけで圧倒されてしまう。唐招提寺は、改めて、だ。「脇侍たる日光月光だにありがたや況んや中尊薬師如来をや」(薬師寺金堂)物理的な大きさだけでなく、ググッとエネルギーが迫ってくるようなこの存在感たるや。また、大講堂には、「仏足石歌」碑があるが、撮禁だ。たいして意味もわからぬまま、石に向かって拝むばかり。(薬師寺大講堂)さて、藥師寺といえば、高田好胤!、、いやいや徳永英明だ!『徳永英明薬師寺LIVE(2007年5月)」・・・金堂と大講堂の間に立って、徳永英明の気分になって、空を見上げた。(笑)「立ち上るボーカリストの声青き空somedaysomewhere身に舞ひ落ちん」(薬師寺東塔)(薬師寺玄奘塔)(奈良...5009.5010首目・・・南山城、奈良行(その5)
(畝傍山頂上、199メートル)橿原神宮脇から畝傍山に登ってみる。(橿原神宮、深田池)天香久山は、ヤブのせいで視界が悪くはっきりと確認できなかった。(耳成山)「畝傍山登りて耳成見ゆれども香具山見えざり心安きかな」香具山は畝火ををしと耳梨と相争ひき神代より〜以下略」(『万葉集』巻一13)(060111-14)つづく5008首目・・・南山城、奈良行(その4)
(石上神宮楼門)「カミとヒト隔てがあるは道理にて石上社の禁足地かな」(石上神宮拝殿)(天理市、石上神宮)「祭神が鎮まる山に手を合わす本殿持たざる大神神社(おおみわじんじゃ)」(大神神社拝殿)(桜井市、大神神社)(060111-14)つづく5006.5007首目・・・南山城、奈良行(その3)
(聖林寺山門)「邪な心兆さん愚者我さえ容るるや国宝観音菩薩」(聖林寺本堂)(桜井市、聖林寺)近代的に改修された観音堂で有名すぎる国宝十一面観音菩薩とふたり?きり?になって思わず詠んだ歌。(無論撮禁だが、本堂の仏間に写真が飾ってある。)「文殊さまお乗り賜ひし獅子像の豪快極まる眼鼻口かな」(安倍文殊院本堂)(同金閣浮御堂)(特別史跡、西古墳)(桜井市、安倍文殊院)(060111-14)つづく5004.5005首目・・・南山城、奈良行(その2)
「白毫(びゃくごう)も螺髪(ほはつ)もつけず艷やかに坐します御仏蟹満寺かな」(蟹満寺本堂)(木津川市、蟹満寺)「大伽藍絶ゆれどひとり冴え冴えと十一面のみほとけぞ立つ」(観音堂)(家康公伊賀越えの道標)(京田辺市、大御堂觀音寺)ご住職みずからご説明をいただいた。昨年秋に続いて、南山城の主だった寺院を巡った。この滋味深いエリアはひとまず区切り。(060111-14)つづく5002.5003首目・・・南山城、奈良行(その1)
「処世本無用の身にぞ成り果てどふと思ひ出づドクトル奈良林(新作)」ええ年こいてるし、思考も硬直化してるから処世本など無用の沙汰だ。さて、人生初のハウ・ツー本といえば、パブロフの犬的に奈良林祥センセの世代である。処世ではなく、処性か?笑ついでに、狂歌「阿部進(カバゴン)にハレンチ学園奈良林」不尽5001首目・・・処世本
「菜の穂をば見つめてゐたり足止めつそうか微かに揺れていたんだ(新作)」一区切り。五千首目。口語混じり。、、相聞歌。不尽(photobycourtesyofNahoko)5000首目・・・菜の穂をば
「相づちを求むるそぶり然れど投ぐるボールやまなり過去に向かひて(新作)」FMで、拓郎の『春だったね』が流れたので詠んだ。拓郎は、三回目だけ、♪春だったんだね♪と歌う。不尽4776首目・・・相づちを
「非は我にありと認めむプラカード柔き拳で割らむとするも(新作)」お似合いのヘタレ歌、、汗。不尽4765首目・・・非は我に
「幾粒の涙注がば頷かん斑(まだら)チューリップ茎太くして(新作)」斑入りのチューリップの花言葉は、、、。不尽4764首目・・・幾粒の
「幾許の痛点持てり棄つるとき感情線を指で辿りぬ(新作)」悲しみの数値化という無益な行為。不尽4763首目・・・幾許の
(水戸駅、水戸黄門助さん格さん像)「烈公の溢るる気迫にふさわしき咲き乱るる梅春の魁(さきがけ)(新作)」烈公とは、水戸藩第九代藩主徳川斉昭こと。(偕楽園、表門)(東西梅林)(好文亭楼閣よりの千波湖)「学びし場されど蟄居の身となりて至善はもはや瞑目にのみ(新作)」(弘道館正庁)(要石歌碑)行く末も踏みなたがへそあきつ島大和の道ぞ要なりける斉昭自詠。(至善堂御座の間)徳川慶喜は、大政奉還後、駿府に送還されるまでの間、至善堂に蟄居していた。「濠跡を貫く鉄路定府(じょうふ)をば強いられし水戸軽きを思ふ(新作)」二の丸と本丸を隔てる大堀切に敷かれた水郡線。水戸市はあまりにも徳川一色なので、私にとっては詩情がたいして動く街ではなかった。散歩もまさに逍遙だった。(050308-09)4760-4762首目・・・水戸市内逍遙
(笠間稲荷神社大鳥居)「胡桃の木密なる中に御座(おわ)しなば神木となす笠間の稲荷(新作)」(笠間稲荷神社、笠間市)日本三大稲荷、胡桃下稲荷とも。「赤穂へと移封されしは祖父長直付き従ひしは祖父良欽(よしかね)ぞ(新作)」(大石邸跡の大石良雄(内蔵助)像)国替え前は笠間藩主であった浅野家。「赦されて結びし庵稲田郷聖典著し広がるこころ(新作)」(西念寺(稲田禅坊)、笠間市)教行信証御製作地親鸞上人は、後鳥羽上皇の御代に承元の法難により越後国国府(上越市)に流罪となっていた。今年が立教開宗800年目にあたるとされる浄土真宗。西念寺における『教行信証』の制作年からカウントしたものだ。「大波かあるいは小(さざ)波畏(かしこ)くも磯の鳥居に降り立たるるとき(新作)」(大洗磯前神社、大洗町)「日召の維新はならずも深浅の裂...4755-4759首目・・・水戸周縁逍遙
「おもむろに息あわせたるレガッタの返す櫂(オール)の赤ぞまぶしき(新作)」風雨を気にせず長い橋を歩いて渡る季節、、ボート部が水上練習を再開。不尽4754首目・・・おもむろに
「外しぬは恥ずかしやがて外さぬが恥ずかし宜(よろ)し大和(やまと)のわれら(新作)」「良し」ではなく「宜し」。まっ、いいんじゃね、ってとこ。不尽【番外】・・・外しぬは
「折り返しぬ裾を戻しつ踏み出せり然なりこの年春来にけらし(新作)」暖国の人には無縁の歌、、。五句は、持統天皇っす。汗。不尽4753首目・・・折り返しぬ
「ビルの名を一文字残し桜花窓を埋まむひとりの今年も(新作)」「咲くサクラ慈悲無く散りて忘れない彫らるる碑(いしぶみ)覆い隠せり(新作)」二首目は、アンジェラ・アキの『サクラ色』(2007)を聞いて作った。不尽4751.4752首目・・・さくら二首
「半年を隔てつ夢で会ふ人よじやあまたね猶(なほ)言ひ逸(そび)るれども(新作)」夢を見れば、必ず日記にメモをする。目覚めたら直ちに書き込む。だから夢の中身は、いつも日記の一行目だ。不尽4750首目・・・六ヶ月
「開かれぬまま戻されぬ付け文の乾ききらざる糊を押さへり(新作)」もったりした助動詞の多用が、「糊」のような歌。笑不尽4749首目・・・開かれぬ
「宿の朝然(さ)て汝は仮初めやもしれぬ万古不易の陽の光浴び(新作)」いろんな解釈を容れる歌だと思う。「旅の宿仮初めの人ガラス窓時雨一条ずつ流れ落つ」とアレンジすると、『さざんかの宿』になる。苦笑不尽4748首目・・・宿の朝
「旅立ちをつと告げらるれば砂時計括られつつも粒落ち続きぬ(新作)」カウントダウン、、焦燥と冷静。不尽4747首目・・・旅立ちを
「ふつふつと熱滾(たぎ)り出で塊をなす令和の侍本懐遂げり(新作)」WBC決勝はリアルタイム完全視聴。30人(いや32人か、いやいや監督・コーチもか。)からなるチーム(=総和)の熱量が固まり(塊)となっていた。わが今永も試合を壊さずによかった。(勝利投手のおまけ付き。)不尽4746首目・・・ふつふつと
「会へぬ意味定むるごとくじりじりと星座早見盤回しつるかな(新作)」三句が鍵だけど、、どうかなぁ。不尽4745首目・・・会へぬ意味
「もうひとつ左の鍵盤(キー)は君の音粒だちてゐるピアノソナタよ(新作)」このピアノソナタは、モーツァルトのこと。E・ヘブラーさんの二度目の録音のほう。(とはいっても、YouTubeで沢山アッブされてるからに過ぎない。)門外漢なんで失礼な表現かもしれないけど、音の隙間を聞いてる感覚。それを四句にした。不尽4744首目・・・もうひとつ
「風切羽つややかなるを置きざりに不連続線描き群を離れり(新作)」羽根ペンを見ていて浮かんだ一首。不尽4743首目・・・風切羽
(川端康成(左)と横光利一(右))川端康成に対しては拭えない先入観がある。川端は郷土(大阪府茨木市)の偉人だ。ノーベル賞受賞時、私は児童だった。教室で先生は、彼がどんなに不幸な境遇であったか強調し、なのに頑張りましたと、熱く訴えた。さりとて、芥川や志賀などと異なり、川端には児童が読める作物がない。しかして私にとっての川端像は、『実にエライけど、実にかわいそうな人』なのだ。さて、4649首目・・・川端康成没後五十年試し読みで、と全集を読むと書いた。新潮社1980年版を選び、戦前に書かれた小説を、未結、未刊も含めて全て読む。(唯一の例外は、『名人』。なぜって囲碁に全く興味がないので。)なお、戦後を省いたのは、『中間小説』的な俗っぽさが感じられるから。(これとて、先入観なのだろうが、。)川端の作物は、家族もの、...4742首目・・・川端康成を全集で更読みする。
「見限りを言い放てども仄暗き階(きざはし)じりと降るぎごちなさ(新作)」言葉と裏腹の不安、、濁点を多用して詠った。不尽4741首目・・・見限りを