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とはずがたり
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論文の紹介や日々感じたことをつづります
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205回 / 255日(平均5.6回/週)

ブログ村参加:2020/03/20

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sakaetanさんの新着記事

1件〜30件

  • 重症COVID-19患者に対して回復期患者血漿は有効性示せず

    回復期患者血漿(convalescentplasma)については、JAMA誌に中国から否定的なRCTの結果が報告されましたが、(https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2766943)、今週のNEJM誌にも重症のCovid-19肺炎の入院中の成人患者についてのランダム化比較試験において、臨床的有効性や30日後までの死亡の抑制効果がないことが報告されました。中和抗体の存在が確認されているのですからウイルス増殖に対する有効性はありそうなものですが、抗体の種類によってはインターフェロン作用を抑制して、かえって予後を悪くする可能性もあることが報告されていますので(https://science.sciencemag.org/content/370/6515/e...重症COVID-19患者に対して回復期患者血漿は有効性示せず

  • ホヤのマイクロバイオームから新しい抗真菌薬が発見された

    長らく診ている関節リウマチの患者さんがある日手関節の腫脹を訴えて来院されました。関節外にも広がるような腫脹で、骨破壊もかなり高度でした。「滑膜炎が悪化したんですかね~」とか言いながら穿刺したところ米粒体が採取され、培養で真菌(Candidaparapsilosis)が検出されました。「カビの思ひで」のひとつです。そういえば私が子供の時には「水虫の薬ができたらノーベル賞だ」というような出所不明のうわさがありました。抗真菌薬ではないですが、抗寄生虫薬で大村先生がノーベル賞を受賞されたので、あながちいい加減な情報でもなかったのかもしれません。現在抗真菌薬もいくつか開発されていますが、真菌に対して選択的な毒性を示す薬剤は真正細菌に対して選択毒性を示す薬剤よりもバリエーションに乏しく、現在用いられている抗真菌薬は主として...ホヤのマイクロバイオームから新しい抗真菌薬が発見された

  • MTXを止めるか?etanerceptを止めるか?それが問題だ

    関節リウマチ治療において、生物学的製剤(BIO)はmethotrexate(MTX)とのコンビネーションで使用されることが多く、その方が有効性も高いとされています。それではコンビネーションによって寛解に達した場合に、どちらから止めるのが良いのでしょうか?あるいは止めてはいけないのでしょうか。StudyofEtanerceptAndMethotrexateinCombinationorasMonotherapyinSubjectswithRheumatoidArthritis(SEAM-RA)はこのような質問に答えるために計画された臨床試験です。MTX+etanerceptによってSDAI寛解(≤3.3)に達した患者を①MTXmonotherapy(N=101)②Etanerceptmonotherapy(N=1...MTXを止めるか?etanerceptを止めるか?それが問題だ

  • COVID-19ワクチンについての私見(現時点でのまとめ)

    Pfizer/BioNTech社やModerna社のCOVID-19ワクチン(ロシアのSputnikVも?)の第3相試験の中間解析の結果、90%以上の有効性が確認され、安全性にも問題はなかったことが報道されました。またLancetにはOxfordグループのワクチンについての論文発表もあり、今後続々と報告が出てきそうです。この機会に自分の知識を整理するために、これまでのワクチンについてまとめてみたいと思います。--------------------------冬が近づいてきてもCOVID-19の勢いは収まる気配を見せず、日本ではウイルス陽性者の数が増え続けています。心配なのは感染者の中に占める高齢者の割合が増加していること、入院が必要な重症者が増えていることで、「これこそが日本の第1波(欧米的な意味で)ではない...COVID-19ワクチンについての私見(現時点でのまとめ)

  • 高感度ひずみゲージの開発

    ウェアラブルデバイスなどのsoftmachineは現在進歩著しい分野ですが、このようなデバイスの開発には弾力性のあるひずみゲージや圧センサーの開発が必須です。この論文は、異方性抵抗構造(strain-mediatedcontactinanisotropicallyresistivestructures,SCARS)に基づいた、高い弾性を備えた汎用性の高い高感度ひずみ検出デバイスの開発を報告しています。医療を含め、様々な分野への応用が可能そうです。Araromietal.,Nature.2020Nov;587(7833):219-224.doi:10.1038/s41586-020-2892-6.高感度ひずみゲージの開発

  • ミンクにおけるSARS-CoV-2感染の広がり

    新型コロナウイルスに感染したミンクを殺す、殺さないというニュースに注目していますが、デンマークには人間の約3倍のミンクがいるそうですね。デンマークにおけるミンク感染の広がりは中々止めることができず、6月以来200以上の農場で感染が確認されたそうです。問題になっているのはミンクの中でSARS-CoV-2が変異していることで、これまでにヒトで確認されたウイルスのうち300の変異体がミンク由来であると考えられています。特にCluster-5と呼ばれている変異体は感染に重要なSpikeタンパクに3つのアミノ酸変異と2つの欠損を有するもので、この変異型ウイルスは抗体やワクチンに対する反応性が低い可能性が指摘されています。またY453Fという変異体はデンマークではヒトにも広がっていますが、市販のモノクローナル抗体に反応せず...ミンクにおけるSARS-CoV-2感染の広がり

  • COVID-19に対するJAK阻害薬baricitinibの効果

    COVID-19にJAK阻害薬であるbaricitinibが有効ではないかという話は以前からありましたが、この論文ではアカゲザルにSARS-CoV-2を感染させたモデルを用いてbaricitinibの有効性を検討しています。Baricitinibを投与されたサルではI型インターフェロンの抗ウイルス反応やSARS-CoV-2特異的T細胞反応は変化させないが、炎症の減少、炎症細胞の肺浸潤の減少、好中球のNETosis活性減少を示し、その背景には炎症と好中球動員の原因となるサイトカインとケモカインの肺マクロファージ産生の強力な抑制があることを示しています。IL-6の阻害薬であるトシリズマブの有効性が疑問視される中で、期待が持てる治療薬なのかもしれません。いずれにしても今後の臨床研究の結果待ちではあります。COVID-19に対するJAK阻害薬baricitinibの効果

  • 高齢者に対するビタミンD、オメガ3脂肪酸、筋力増強運動の有効性

    高齢者の6つのエンドポイント((cardiovascularhealth,bonehealth,musclehealth,brainhealth,immunity)に対するビタミンD、オメガ3脂肪酸、筋力増強運動(週3回の筋力トレーニングを柔軟体操のみと比較)の単独介入およびコンビネーションの有用性を検証したDO-HEALTH試験の結果が報告されました。2157人がランダム化され、平均年齢は74.9歳で61.7%が女性でした。そのうち1900人が研究を完遂し、平均フォローアップ期間は2.99年です。結果はいずれの介入も有効性なし(血圧、shortphysicalperformancebattery,montrealcognitiveassessmentおよび非椎体骨折について)というものです。ビタミンDのディス...高齢者に対するビタミンD、オメガ3脂肪酸、筋力増強運動の有効性

  • 高齢者転倒・骨折予防に関する運動介入および多因子転倒予防評価についてのランダム化比較試験

    高齢者の転倒と、それに付随する大腿骨近位部骨折を始めとした脆弱性骨折は、患者の生命予後に影響する重篤な疾患であることが知られています。国内外で転倒予防の取り組みは数多く行われており、運動療法は転倒予防に有用であるという研究結果が報告されています。この論文ではイギリス全土の63の一般診療から70歳以上の9803人をランダムに選択し、①3223人はメールのみによるアドバイス、②3279人は転倒リスクスクリーニングを行い、メールによるアドバイスに加えて対象を絞った運動、③3301人は転倒リスクスクリーニングを行い、メールによるアドバイスに加えて、対象を絞った多因子転倒予防multifactorialfallpreventionの3群に振り分け、その後の転倒や骨折を検討しました。Primaryoutcomeはランダム化...高齢者転倒・骨折予防に関する運動介入および多因子転倒予防評価についてのランダム化比較試験

  • Alzheimer病の原因が感染症である可能性

    Alzheimer病の原因としてはアミロイドβ(Aβ)仮説が広く信じられています。これは何らかの理由で神経細胞に蓄積したAβが神経細胞の機能不全やアポトーシスを誘導し、認知障害を誘導するというものです。しかしAβの蓄積は必ずしもAlzheimer病患者にのみ認められるわけではなく、またこれまで開発されたAβ阻害薬はほとんどAlzheimer病に対する有効性を示せませんでした。最近発表された論文で、Aβは神経細胞への病原体感染に対する自然免疫系活性化の結果として産生される物質であり、病原体に対する神経細胞保護作用を有する可能性が報告され、注目されています。この仮説が正しいかどうかについてはもちろん今後の検証が必要ですが、Aβ仮説のように一つの説に拘泥するとかえって真実から離れてしまうのはよくあることですので、色々...Alzheimer病の原因が感染症である可能性

  • コブゴミムシダマシが強い理由

    けず、踏みつけられても負けない強い力を持ちたいということで「雑草魂」を座右の銘にしていましたが、これからは「コブゴミムシダマシ魂(韻を踏んでいる)」と言った方がいいかもしれません。コブゴミムシダマシ(Phloeodesdiabolicus)はバッタもんみたいな名前を付けられていますが、あに図らんや超強いのです。どのくらい強いかというと、踏みつけられても車で轢かれてもびくともせず、昆虫採集の時にピンを刺すのに一苦労というから驚きです。昆虫大好きな香川照之さんは知っていたでしょうか?この論文によるとコブゴミムシダマシは最大149ニュートン(体重の約3万9000倍)の力に耐えることができるそうです。60キロのヒトでいえば2000トンのひだ型巡視船が上に載っても大丈夫ということですので、一安心です(何が?)。コブゴミム...コブゴミムシダマシが強い理由

  • COVID-19に対する抗体製剤LY-CoV555の有効性

    EliLilly社が開発しているSARS-CoV-2の受容体結合部位に対する抗体製剤であるLY-CoV555(LY3819253と同じ)のCOVID-19に対する有効性を検証した第2相臨床試験の中間解析結果が報告されました。この抗体はアカゲザルにおける有用性が確認されているものです(https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2020.09.30.318972v3)。アメリカの41センターがこの臨床試験に参加しました。軽症~中等症のCOVID-19患者467人がランダム化され、317人が抗体(平均年齢45歳)、150人がプラセボ(平均年齢46歳)投与を受けました。発症からの日数の中央値は4日です。抗体の投与量は700mg(101人)、2800mg(107人)、7000mg(1...COVID-19に対する抗体製剤LY-CoV555の有効性

  • HHMIがHeLa細胞の使用に対して賠償金を支払うことを決めた

    HeLa細胞という不死化細胞を見たことがあるでしょうか。私は30年近く前に研究で使用したことがありますが、増殖能に富んだ大変美しい細胞です。この細胞はHenriettaLacksという名前のアフリカ系アメリカ人女性の子宮頸癌から1951年に樹立された初めてのヒト細胞株(彼女の頭文字をとってHeLaと名付けられた)であり、その後ポリオワクチンの開発など、この細胞を元に得られた科学・医学の分野の成果は数えきれず、また製薬企業には巨万の富をもたらしてきました。問題だったのは、彼女や家族の承諾を全く得ずに細胞の採取が行われたことです。HenriettaLacks自身は1951年に亡くなりましたが、その事実を知った遺族が、本人や家族の同意を得ずに無断で採取された細胞から得られた情報は不当なものであり、そのゲノム情報なども...HHMIがHeLa細胞の使用に対して賠償金を支払うことを決めた

  • HHMIがHeLa細胞の使用に対して賠償金を支払うことを決めた

    HeLa細胞という不死化細胞を見たことがあるでしょうか。私は30年近く前に研究で使用したことがありますが、増殖能に富んだ大変美しい細胞です。この細胞はHenriettaLacksという名前のアフリカ系アメリカ人女性の子宮頸癌から1951年に樹立された初めてのヒト細胞株(彼女の頭文字をとってHeLaと名付けられた)であり、その後ポリオワクチンの開発など、この細胞を元に得られた科学・医学の分野の成果は数えきれず、また製薬企業には巨万の富をもたらしてきました。問題だったのは、彼女や家族の承諾を全く得ずに細胞の採取が行われたことです。HenriettaLacks自身は1951年に亡くなりましたが、その事実を知った遺族が、本人や家族の同意を得ずに無断で採取された細胞から得られた情報は不当なものであり、そのゲノム情報なども...HHMIがHeLa細胞の使用に対して賠償金を支払うことを決めた

  • タコは盲杯が得意

    学生時代に雀卓を囲んでいた時、へぼなリーチをかけて、それでも上がったりすると、「なんだその手は!このタコ!」と友人に罵られたものです。タコはヘタクソの代名詞だったわけです(参考文献片山まさゆき著『ぎゅわんぶらあ自己中心派』)。しかし実はタコには5億個ものニューロンがあり(人間は1000億個)、脳ではなく腕に3分の2が集まっていることが知られており、高い知性を有しているのではないかとされています(詳細は「タコの心身問題―頭足類から考える意識の起源[ピーター・ゴドフリー=スミス著みすず書房]をお読みください)。この論文で著者らは、ゲノム解析やパッチクランプ法を用いて、Octopusbimaculoides(カリフォルニア・ツースポットタコ)の吸盤には他の動物には見られないような多くの種類の非定型的なアセチルコリン受...タコは盲杯が得意

  • Neuropilin-1によるSARS-CoV-2感染促進

    SARS-CoV-2とSARS-CoVとの違いとして、前者のSpikeproteinにはプロテアーゼであるfurinの切断部位が存在するという点が知られており、それが感染性の違いと関係しているのではないかと考えられています。今回S1/S2junctionにあるfurin切断部位RRAR^SにVEGF-Aと軸索の伸長阻害因子であるsemaphorin3Aのco-receptorとして働く膜蛋白neuropilin-1が結合し、これが感染を促進する可能性を示した論文が2本Science誌に掲載されました。Neuropilin-1に対するmonoclonal抗体はSARS-CoV-2の感染を抑制することも示されており、今後治療標的の一つとして注目されています。https://science.sciencemag.or...Neuropilin-1によるSARS-CoV-2感染促進

  • 「ヒトチャレンジ治験」への疑問

    イギリスでワクチン候補投与後に微量のSARS-CoV-2ウイルスを鼻腔投与し、経過を観察するにという臨床試験(ヒトチャレンジ治験)が行われるとのことです。このような試験については以前から話題になっていましたが、多くの問題を包含していると思います。①被験者がリスクを正確に理解していることをどのように確かめるか、②謝金が払われるということですが、経済的に困窮している人を金銭的なインセンティブによって試験に誘導するような仕組みになっているのではないか、③症状が出たらremdesivirを投与するということですが、そもそもremdesivirは軽症患者に対する有効性は示されておらず、論理的に矛盾しているのではないか、④比較対象のない試験デザインで有効性をどのように判断するか、など疑問点が沢山あります。詳細を理解していな...「ヒトチャレンジ治験」への疑問

  • 術後譫妄におけるneuroinflammationの役割

    特に高齢者の術後譫妄は病棟管理だけではなく患者の予後にも関わることが明らかになっている大きな問題です。大腿骨近位部骨折後、譫妄を生じた患者では手術1年後の死亡率が高いことも報告されています(Leeetal.,Am.J.Geriatr.Psychiatry25,308–315,2017)。その原因としては環境の変化や麻酔の影響というものもあるのですが、この総説では"neuroinflammation(神経炎症)"という観点から術後譫妄を解明しようという最近の研究を紹介しています。外科的侵襲(ターニケットの阻血なども含めて)によって生じるな組織障害は、HMBG1などのDAMPs(damage-associatedmolecularpatterns)を生じさせ、これがneuroinflammationの原因となること...術後譫妄におけるneuroinflammationの役割

  • Biological DMARD IR関節リウマチ患者に対するupadacitinib vs abatacept

    EULARで話題になっていた1剤以上のbiologicalDMARDIRの関節リウマチ患者に対するupadacitinibとabataceptを比較したRCTの結果がNEJMに発表されました。Upadacitinibは疾患活動性に対する有効性はabataceptより高いものの、より重篤な有害事象(SAE)が多かったという結果です。24週後の寛解症例はupadacitinib群で30.0%vsabatacept群13.3%(difference,16.8percentagepoints;95%CI,10.4to23.2;P<0.001forsuperiority)で、SAEはupadacitinib3.3%vsabatacept1.6%でした。 Rubbert-Rothetal.,TrialofUpadaciti...BiologicalDMARDIR関節リウマチ患者に対するupadacitinibvsabatacept

  • 腰椎穿刺後の脊髄血腫発生に凝固異常は影響しない

    スウェーデンの人工関節レジストリーを見るだけでもわかるのですが、北欧の国ではレジストリーやデータベースが整備されており、様々な疾患の罹患率などを振り返って調査できるシステムが構築されており、本当にうらやましいなーと思います。この論文はデンマークからのものですが、腰椎穿刺後30日以内の脊髄(硬膜内・硬膜外)血腫発生が凝固異常coagulopathyと関係するかを調べたものです。様々なレジストリー、データベースを駆使して2008年1月1日から2018年12月31日までに腰椎穿刺を行った患者、脊髄血腫を生じた患者をpickupしました。またそれらの患者の背景因子や検査データを集め、脊髄血腫患者のカルテをチェックして臨床経過を検討するという徹底ぶりです。凝固異常は穿刺時の血小板数150x10(9)/L未満(日本でいえば...腰椎穿刺後の脊髄血腫発生に凝固異常は影響しない

  • ハイドロゲルに脂質を閉じ込める

    関節軟骨は(変形性関節症にならなければ)生涯を通じて滑らかな摺動面を保つことができる極めて優れたマテリアルですが、このような特性を人工材料で再現することは極めて難しいとされています。ハイドロゲルは生体材料として様々な用途で用いられていますが、関節軟骨と比較すると低摩擦・低摩耗の長期間の維持は困難です。著者らは関節軟骨の低摩擦・低摩耗性の維持の秘密が摺動面に存在する脂質にあると考え、脂質を含有したハイドロゲルを作成しました。水素化大豆ホスファチジルコリン(HSPC)を多層vesicle(MLV)の形で添加して調製したpoly(hydroxyethylmethacrylate)(pHEMA)ハイドロゲル(ソフトコンタクトに使用されています)は、脂質を添加していないハイドロゲルと比較して、高負荷・高接触圧を加えた場合...ハイドロゲルに脂質を閉じ込める

  • ECMO装着患者国際レジストリーにおける院内死亡率

    新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行によって「体外式膜型人工肺(extracorporealmembraneoxygenation,ECMO)」という超専門的な言葉が市民権を得たようで、コンビニ前にたむろしている高校生からECMOなんていう言葉が出ると、思い切り引いてしまいます(゜ロ゜;)。最近ではあまり話題にのぼりませんが、春先は重症患者が増えて日本のECMOが足りなくなるのでは、などというような話がワイドショーまで賑わせていたのは記憶に新しいところです。実際に重症な患者さんでECMO装着が必要な方は一定数おられ、海外ではECMO装着患者の死亡率が90%、などという報告もあって皆戦々恐々としていた訳です(Henryetal.JCritCare2020;58:27–28など)。この論文はExtra...ECMO装着患者国際レジストリーにおける院内死亡率

  • 隣の芝生は青い

    「隣の芝生は青い」この"Sweden'sgamble"というScienceのリポートは読みごたえがありました。日本の中でもSwedenの「緩やかな制限」という方針を称賛する声は少なくありません。主としていわゆる「集団免疫」が速やかに達成されるのではないかという理由、そして経済的なダメージを少なくできるという理由です。Swedenのパンデミック対策を担っているのは日本の厚生労働省にあたるFolkhälsomyndigheten(FoHM)であり、それを率いる国家疫学官のAndersTegnell氏です。FoHMはパンデミック当初から一貫して"stayhome"を推奨せず、マスク着用さえ(パニックを起こすという理由から)否定しています。マスク着用を主張した医師が譴責を受けた、あるいはクビになったという驚くべき事例も...隣の芝生は青い

  • モグラにおけるメスのオス化のメカニズム

    哺乳類の性は遺伝的に決定されており、遺伝的な要因によってオスでは精巣、メスでは卵巣が発達します。しかし少なくとも8種類のモグラでは、XX染色体を有するメスが卵精巣(ovotestis)という臓器を発達させてオスっぽくなる間性(intersexuality)という現象が見られます。因みにオスの精巣は他の哺乳類と同様です。Ovotestesはovarianpart(OP)とtesticularpart(TP)に分かれており、testicularpartには生殖細胞はないものの、アンドロゲン産生Leydig細胞などは存在します。アンドロゲン濃度が上昇するため、メスは筋肉ムキムキになり攻撃的になります。さてこのような不思議な現象がなぜ起こるのかは興味深いですが、著者らはintersexualityを示すTalpaocc...モグラにおけるメスのオス化のメカニズム

  • COVID-19における血栓性微小血管症

    COVID-19の重症型ではしばしば血栓症が見られ、生命予後を左右することが知られています。ICU患者184人を調べた研究では、2週間で49%の症例に肺塞栓を始めとした動脈・静脈血栓が見られことが報告されています(Kloketal.,Thromb.Res.191,148–150,2020)。また死亡例のうち71%が古典的なDIC(播種性血管内凝固症候群)の基準を満たした(生存例では0.6%)という報告もあります(Tangetal.,J.Thromb.Haemost.18,844–847)。しかしCOVID-19の病態とDICとでは異なる点も多く、例えばCOVID-19では血小板減少はDICほど顕著ではありませんし、血中フィブリノゲンはむしろ上昇します。中でも重要なのは、DICでは見られない補体活性化がCOVID...COVID-19における血栓性微小血管症

  • 脊髄上衣細胞からオリゴデンドロサイトへの分化促進による脊髄損傷治療の試み

    脳や脊髄における神経幹細胞の存在が発見されて以来、「中枢神経も再生する」というのは半ば常識になっているようですが、かといって脊髄損傷が簡単に治癒する訳ではありません。脊髄に損傷が生じると、神経幹細胞を含む脊髄中心管の上衣細胞(ependymalcell)が増殖することが知られています。損傷した脊髄ではoligodendrocyteが失われて脱髄が生じ、神経伝導が障害されますが、増殖した上衣細胞はoligodendrocyteへの分化はあまり進まず、主としてastrocyteへと分化し、glialscarを形成してしまうため神経機能の修復は生じません。著者らは上衣細胞をsinglecellATAC-seqによって解析し、実はoligodendrocyteへの分化に必要なOLIG2がアクセス可能な状態になっているこ...脊髄上衣細胞からオリゴデンドロサイトへの分化促進による脊髄損傷治療の試み

  • iPS細胞由来の間葉系幹細胞によるGVHD治療ー第1相臨床試験の結果

    脂肪組織や骨髄などに由来する間葉系幹細胞(mesenchymalstemcell,MSC)は、抗炎症効果などが期待されて様々な疾患の治療に用いられています。整形外科分野では札幌医科大学から脊髄損傷に対する骨髄由来MSCの有効性が報告されており、細胞治療薬として保険収載されています(ステミラック®注)。しかし自己MSCを用いる治療には、細胞のリソースに限りがある、細胞ごとに有効性が異なる、などの問題点があります。さてMSCはhumanleukocyteantigen(HLA)classII抗原を欠くため、他家移植が可能であることが知られています。この論文で著者らは、健常ドナー由来のiPS細胞から分化させたMSCをGMPに準拠した最適化された製造工程を用いて製造し(CYP-001)、そのステロイド抵抗性急性移植片対...iPS細胞由来の間葉系幹細胞によるGVHD治療ー第1相臨床試験の結果

  • ヒト免疫学の重要性

    COVID-19克服のの切札(?)としてワクチンが切望されている中で、ヒト免疫学(humanimmunology)の重要性が改めて注目されています。本reviewはStanford大学のBaliPulendranとMarkM.Davisによるhuman(clinical)immunologyについての非常に興味深く情報が多いreviewarticleです。動物モデル、中でもマウスモデルが免疫学において果たしてきた役割は極めて大です。しかしいろいろな面でマウス免疫学はヒトの免疫学とは似て非なるものであることも分かっています。何よりもマウスを用いた研究の多くは、遺伝的に均一なstrainを用いて行われており、極めて遺伝的多様性に富むヒトとは異なります。またほとんどの研究にはspecificpathogen-free...ヒト免疫学の重要性

  • 軟骨無形成症に対するvosoritideの有効性が示された

    軟骨無形成症(achondroplasia)は線維芽細胞増殖因子受容体3(FGFR3)の恒常活性型変異によって軟骨の成長に障害が生じ、低身長や四肢短縮を呈する疾患です。薬物療法としてはこれまで成長ホルモンの投与などが行われてきましたが、その効果は限定的でした。C-typenatriureticpeptide(CNP)は骨伸長促進作用をもつ生理活性ペプチドであり軟骨無形成症に対する効果が期待されていました。日本からも京都大学名誉教授の中尾一和先生のグループなどから優れた研究が報告されています。今回CNPアナログであるvosoritideの軟骨無形成症に対する有効性を検証した無作為化二重盲検第3相プラセボ対照多施設共同試験の結果が報告されました。5歳以上18歳未満の患者に対してvosoritide150μg/kgま...軟骨無形成症に対するvosoritideの有効性が示された

  • 海綿の骨格構造がすごい!

    生物のしくみの巧妙さはヒトの発想を超えるものが多く、バイオロジーで言えばノーベル賞を受賞された下村脩博士がオワンクラゲから発見された緑色蛍光タンパク(GreenFluorescentProtein:,GFP)などは大変有名ですし、マテリアルの分野では蚊の針を模して作成した注射針なども好例として挙げられるかもしれません。この論文では深海に生息する六角海綿(hexactinellidsponges)の一種Euplectellaaspergillum(カイロウドウケツ;偕老同穴なんて少しロマンチックな名前ですね)の骨格系に注目しています。この海綿の骨格は、正方形の格子状の構造に二重の対角線ブレイシングを重ね合わせたもので、開いた細胞と閉じた細胞のチェーカーボードのようなパターンを形成しています。有限要素法で調べると、...海綿の骨格構造がすごい!

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