今回で最終回、「世界幸福度ランキング上位13カ国を旅してわかったこと」(集英社インターナショナル)から。著者であるドイツ人女性、マイケが幸福度調査で上位に来る国々を訪れ、経済的には豊かであるにも関わらず幸福度が低いドイツ人が、なにを学ぶべきかを探っていくという内容なのだが、これに対するAmazonでのカスタマーレビューが興味深かった。半分近くが星5つなのだが、低評価のレビューもちらほら。その中でも星1つをつ...
自著「4週間で幸せになる方法」の宣伝もかねて(よっ、正直者!)、本ブログでは幸福の名言を紹介し、それについて幸福学のデータから解説を加えるという記事づくりをしている。ネタ探しの一環として、増井金典著『名言・格言・ことわざ辞典(ミネルヴァ書房)』という本を図書館で借りて読んだのだが、これがなんともすさまじい。リンクまずは名言、つぎにそれを言った人物名、最後に増井氏による解説が続く構成になっている。そ...
4週間で僕らはどのようなことが達成できるのか? アマゾンで検索して調べてみた結果は……。
2018年に“4週間で幸せになる方法”という本を上梓したとき、世の中でどのくらいのことが4週間で達成できるのだろう? と興味が湧いた。面白そうな情報があれば、買ってみて自著と比べてみてもおもしろいかもしれない。そこでアマゾンの「本」カテゴリーにおいて、「4週間で」で検索してみたところ……。(当時、僕のパソコンでは)まずは自著が出てきた。次に並んでいるのは、「Beautiful Money 4週間で人生が変わる心とお金の法則」...
スリランカ出身、テーラワーダ仏教の伝道師であるアルボムッレ・スマナサーラ氏と曹洞宗・藤田一照氏との対談集があると知り、手に取ってみた。リンク個人的に、「この方法なら簡単に自己成長できるんじゃない?」と感じたところを紹介する。発言はスマナサーラ氏のもの。p119~「吉祥経」という経典でした。人間が幸福になる道を教えているお経です。最初に、お釈迦様に、ある神が質問するのです。「幸福に達するためには、どう...
昔は半日くらい人を待つことはよくあったよな、と言ったら、あなたは驚く? それとも、うなずく?
昨年亡くなってしまったが、伊集院静という作家が好きだ。特に古いエッセイが好きで、時折本棚から引っ張り出しては眺めている。以下は「時計をはずして(文春文庫)」より抜粋(残念ながら現在は絶版)。“初めてスキー場に行ったのは、二十歳の頃だ。私はアルバイト先の社長と12月の31日に志賀の湯田中の駅前で待ち合わせをした。昼過ぎに湯田中の駅に着いた。大雑把な社長で、31日に湯田中の駅前でな、と言われた。何時に来るの...
私立探偵・フィリップ・マーロウの名言を紹介する。渋いなあ。カッケエなあ。
「フィリップ・マーロウの教える生き方」の紹介。リンクフィリップ・マーロウは作家、レイモンド・チャンドラーが描く探偵で「長いお別れ」などで有名。この本はフィリップ・マーロウの言葉をまとめた、さしずめ名言集のような造りになっている。個人的に興味深く感じたものをいくつか並べてみる。「アルコールは恋に似ている」と彼は言った。「最初のキスは魔法のようだ。二度目で心を通わせる。そして三度目は決まりごとになる。...
クリスティナ・ロセッティ “覚えていて悲しんでいるよりも、忘れて微笑んでいるほうがいい”~幸せの名言
昨日の続きで、関連する名言の紹介。イギリスの詩人であり、画家、クリスティナ・ロセッティ(1830~1894)による名言。ちなみに彼女はダンテの妹だそうだ。“覚えていて悲しんでいるよりも、忘れて微笑んでいるほうがいい”前回、遺伝子プログラムに逆らって楽観的になる方法があると書いた。この名言がそっくりそのまま当てはまるのだ。脳科学分野において「物事は記憶しなければならない」という思い込みを捨てることにより、楽観的...
ユダヤのことわざ “明日のことを心配しすぎてはいけない。今日これから起こることでさえ わからないのだから”
久々の名言シリーズ。皆さんは読むことによって幸せになるだけではなく、ちょっとした雑学も身につくようになる。もし気に入ったものがあったら、何かの折に友人にも披露して、ぜひ周囲も幸せにしてあげてほしい。今日はユダヤのことわざ。“明日のことを心配しすぎてはいけない。今日これから起こることでさえ わからないのだから。”これもまったくその通り。翌日に控えた大事な会議が心配なあまりボーっとして歩いて、車に轢かれ...
今更だが、漫才コンビ「笑い飯」のひとりが仏教に関する活動をしていると知り、一冊、手に取ってみた。笑い飯哲夫訳「えてこでもわかる 般若心経 (ヨシモトブックス) 」。「サルでもわかる」ではなく「えてこでも」としている辺り、タイトルからして捻りが効いており、肝心の般若心経の解説も楽しく読むことができた。今日は本書から一部を紹介。リンク p26仏陀はまず、この世に見えているもすべてのものは、ボロくなっていくんだ...
「放下著(ほうげじゃく)」、放っておく。自我への執着が苦しみの元だよね。
一昨日から紹介しているのはアルボムッレ・スマナサーラ著「ブッダに学ぶほんとうの禅語(ALTER PRESS)」。昨日の「莫妄想(まくもうぞう)」に続き、今日は昨日も少し触れた「放下著(ほうげじゃく)」について引用。リンクp211~放下著(ほうげじゃく)――「放下著(ほうげじゃく)」、放っておくことができるということも、妄想しないということでしょうか?妄想しないことと放っておくこととは、それぞれポイントが違う...
「莫妄想(まくもうぞう)」、妄想するなかれ。転べば痛いけど、ただそれだけだよね。
昨日に引き続き、アルボムッレ・スマナサーラ著「ブッダに学ぶほんとうの禅語(ALTER PRESS)」。今日は肝心の内容について、一か所を引用して紹介したい。リンクp206~莫妄想(まくもうぞう)――スマナサーラ長老が瞑想指導のときによくおっしゃる「放っておけ」という言葉を感じで書くと「放下著(ほうげじゃく)」になります。手放しなさい、放っておきなさいという意味ですね。それから、「莫妄想(まくもうぞう)」、妄...
僕が仏教に興味を持つようになったのは、ポジティブ心理学→瞑想→伝統仏教(テーラワーダ仏教)という流れで、読んだ書籍もほとんどが伝統仏教のものなのだが、アーリーリタイア後、いざ本格的に瞑想修行をしようと思っても、テーラワーダ仏教式の瞑想、すなわちヴィパッサナー瞑想を指導してくれるような施設は地元にはなく、東京近辺まで出かける必要があった。出不精の僕にとってはかなり高いハードルだ。そこで調べてみたところ...
たとえ失敗しても20年後には笑い話にできる。やらなかったことは20年後には後悔するだけだ
毎度おなじみ、幸福に関する名言の紹介。皆さんは読むことによって幸せになるだけではなく、ちょっとした雑学も身につくようになる。もし気に入ったものがあったら、何かの折に友人にも披露して、ぜひ周囲も幸せにしてあげてほしい。今日は、「トム・ソーヤの冒険」の著者として有名な作家、マーク・トウェイン(1835年 - 1910年)の言葉。“やったことは、たとえ失敗しても、20年後には笑い話にできる。しかし、やらなかったことは...
アメリカでは1日が何時間あるのだろうか?~「1週間に1つずつ。毎日の暮らしが輝く52の習慣」を読んで
「4週間で幸せになる方法」という本を出しているためもあり、ときどき「幸福本」を紹介している。今日は前回に引き続き、ブレット・ブルーメンソール著「1週間に1つずつ。毎日の暮らしが輝く52の習慣(ディスカバー・トゥウェンティーワン)」。リンク気になったアドバイスを抜粋していく。日記はもちろん義務ではなく、気楽なものです。初めて取り組むときには、1日5分だけ、などと目標時間をもうけると習慣化できます。1日のうち...
幸せになるためには手を伸ばして誰かに触れる、って、おいおい……。 ~ 「1週間に1つずつ。毎日の暮らしが輝く52の習慣」
「4週間で幸せになる方法」という本を出しているためもあり、本ブログでも時々、いわゆる「幸福本」を紹介している。今回紹介するのはブレット・ブルーメンソール著「1週間に1つずつ。毎日の暮らしが輝く52の習慣(ディスカバー・トゥウェンティーワン)」だ。リンク1週間に1つで52記事なら、さしずめ「1年で幸せになる方法」ということになる。このタイトルに対して僕がまず感じたのは、「それは長すぎるよ」という不満。現在50過...
日本人の幸福度が低い一番の理由は、他人に寛容になれないからだそうだ。
古い記事だが、国連の関連団体による「「世界幸福度報告」より。日本の幸福度は156カ国・地域中58位で、昨年より4つ順位を落として過去最低となったとの内容が記されている。https://www.asahi.com/articles/ASM3N5HPDM3NUHBI01Q.html日本人の幸福度は意外と低く、上位は毎年、ほぼ北欧の国々で占められていることは、このブログでも再三書いてきたとおりだ。以下は記事からの抜粋。“報告の基になったデータは米ギャラップ社...
「当時はあまりテレビにでていなかった。田舎において、テレビに出ている出ていないは重要なことだ」
昨日に引き続き、俳優、劇作家、演出家、脚本家、映画監督、コラムニストであり、劇団『大人計画』の主宰を務める鬼才によるエッセイを紹介。松尾スズキ著「人生の謎について(マガジンハウス)」。リンク裸の王様正月というのは晴れがましいものだが、それが毎年来るのが心底憂鬱だった時期がある。実家に帰るのが嫌だったのだ。父が死んで母は一人暮らしをしていたのだが、歳をとり、家族が集まる正月の支度をするのが億劫になり...
「人生って、なんなんだ」 松尾スズキと共に迷宮でさまよえちゃう名著を紹介!
松尾スズキという人がいる。俳優、劇作家、演出家、脚本家、映画監督、コラムニスト。劇団『大人計画』主宰、つまり阿部サダヲや宮藤官九郎のボスであり育ての親ということになる。しかし本人の立ち位置は微妙で、いまだ「メジャー」になりきれないところがあり、意外と世間には知らない人も多い。僕は以前から松尾スズキ氏の大ファンで、地方在住ゆえ舞台を見に行く機会こそないものの、彼が監督、または主演している映画や著作は...
「4週間で幸せになる方法」という本を出している関係上、幸福に関係しそうな本を時々紹介している。今回紹介するのは小池龍之介著「読むうちに悩みが空っぽになる人生相談(王様文庫)」。リンク仕事でミスを指摘されると自分でも驚くほど過剰に反応し、またミスをしてしまう、との相談には・・・p117“仕事を指摘されると、誰しも「自己イメージ」が傷ついてグラつくものであります。なぜなら、「自分はちゃんと仕事もできるし、...
スティーブ・ジョブズ “他の誰かの人生を生きて、時間を無駄にしてはいけない”~幸せの名言
「4週間で幸せになる方法」という本を出している関係上、ブログでも幸福に関する名言をときどき紹介している。皆さんは読むことによって幸せになるだけではなく、ちょっとした雑学も身につくようになる。もし気に入ったものがあったら、何かの折に友人にも披露して、ぜひ周囲も幸せにしてあげてほしい。今日はご存知、アップルの創業者のひとり、スティーブ・ジョブズ(1955年-2011年)。“君たちの時間は限られている。だから、他の...
9月5日から8日まで、4日間の摂心会(禅合宿)に参加してきた。先週の記事、またまた(懲りずに)禅合宿に参加してくるよ! で紹介した通り、初心者の僕が取り組んでいるのは、所属している道場での最初の公案(禅問答)である、「父母未生以前における本来の面目如何」というもの。親が生まれる前(あるいは相対という二元論世界が生じる前)の自分の姿は何かというもので、もちろん普通に考えても答えは出てこない。坐禅で禅定を...
欧米よりアーリーリタイアが少ない理由は労働観ではなく労働慣習
自著「幸せの確率―あなたにもできる! アーリーリタイアのすすめ(セルバ出版)」の紹介。今日引用するのは、「欧米よりアーリーリタイアが少ない理由は、労働観ではなく労働慣習」というタイトル。「日本人は労働から喜びを見い出す民族だ」というよくある論説を一蹴している。アーリーリタイアとまではいかなくとも、「仕事から幸せを感じなければならない」かのような脅迫観念にとらわれているようなら、ぜひご覧いただきたい...
「知らなかった!」「すごいですね!」「教えてください!」で男なんてイチコロ(笑)
今日紹介するのはメンタリストDaiGoによる、「メンタリストDaiGoのポジティブ辞典(セブン&アイ出版)」。リンクどうやらDaiGo氏のツイットをまとめたものらしい。こう書くと安っぽく聞こえるかもしれないが、ポジティブな呟きが400以上掲載されていて、むしろお得感すら漂う。通読はきついけど、バッグの中に忍ばせておいて、メンタルに落ちた時の隙間時間にページをめくるのであれば、ちょうどいいかもしれない。僕自身が好きな...
昨日に引き続き、小池龍之介の「苦しまない練習(小学館)」を紹介する。リンク小見出しは「悪魔から身を守る」p83~“隣の家に住む人の出す音がうるさかったら、「ああ、うるさい」とイライラする―そのような状態をブッダは悪魔の「軍隊」に攻め込まれる、という比喩で表しました。(中略)攻め込んできた軍隊は「音」そのものではありません。「音」に対してイヤだと考えなければ、苦しみませんし攻め込まれないのですから。音そ...
今回紹介するのは小池龍之介著「苦しまない練習(小学館)」。リンク一時期、かなりテレビで露出もしたので、ご存知の方も多いと思うが、人物像をウィキペディアから引用する。大阪府生まれ。東京大学教養学部卒業。大学ではドイツ地域文化研究分科で西洋哲学を専攻。その後、浄土真宗本願寺派教師課程で教師資格を取得。僧侶派遣アルバイトなどを経て、実父・小池法雄が住職を務める山口市の浄土真宗本願寺派正現寺副住職を務めて...
瞑想における「止」「観」、および苦しみの原因「無明」について、わかりやすく紹介……している本を紹介する
さて、現在、禅の合宿(摂心会)に参加中であり、したがって本記事も事前に予約投稿しておいたものなのだが、せっかくなので禅関連の内容にしたいと思う。今日、紹介するのは「仏教の知恵 禅の世界(大法輪閣)」。Amazonの説明欄には下のように書かれている。仏教と禅の真髄にさまざまな角度から迫る、スリリングな「知的冒険」。15人の碩学が、それぞれの立場から「仏教」「禅」を掘り下げ、語りつくす。新しい「知」のありよう...
今日から3泊4日で摂心会(禅の合宿)に参加してくる。通しでの参加は去年の6月、今年の7月に続いて実際には3回目だが、初回はまったく訳がわからないままアタフタするだけで終わったため、ノーカウント。僕自身の摂心会参加記録としては今年7月のものを初回とし、今回を2回目としたい。さて、この3泊4日の摂心会は主に下のような流れになっている。https://fire-earlyretire.com/blog-entry-1513.html1日目は夜からで、結制茶礼(...
ユダヤのことわざ “明日のことを心配しすぎてはいけない。今日これから起こることでさえ わからないのだから”~幸せの名言
今日はユダヤのことわざ。“明日のことを心配しすぎてはいけない。今日これから起こることでさえ わからないのだから。”まったくその通り。明日の試験が心配なあまりボーっとして歩いて、車に轢かれてしまうなんてことも、可能性としてはある。この理屈で言えば、数時間後のことを心配するのもナンセンス。僕らには、数分後に起こることだってわかっていないのだから。心配するのはもうやめて、楽観的に生きよう。アンケート調査を...
自著「4週間で幸せになる方法―Twenty-eight tips to create joyful life」では、幸せに生きるための行動術や思考法を、幸福学、医学、心理学、哲学、伝統仏教といった幅広い分野から選び出し、その中から特に重要で、比較的簡単に実行できる28のアイディアを紹介している。今日はお気に入り記事のひとつを抜粋して紹介したい。3日目 日に当たろう! 体を動かそう! そして笑おう!今日は医学的見地から、1日の幸福度を簡単に...
心身ともに健康度アップ! 正しいウォーキングについてまとめてみた。
昨日、散歩の効用について書いたついでに、以前、「林修の今でしょ!講座(テレビ朝日)」で取り上げられていた「正しいウォーキング」について、再度掲載しておく。健康のためにウォーキングをしている人がいたら、ぜひセルフチェックしてみてほしい。・歩幅は両足の間に2歩半はいるくらいで。狭い歩幅はNG。・足はまっすぐ前に出す(軽く交叉させるようなモデル歩きはNG)。・かかとからつくが、つま先で蹴らず、スムースに離陸...
気分がよくなりストレスが減り体にもいい。散歩は一石三鳥だそうだ。
今回紹介するのは茂木健一郎著「幸福になる脳の使い方(PHP新書)」。著者はマスコミでの露出も多い脳科学者だから、あらためて説明する必要もないだろう。この本では脳科学者の立場から幸福について語っており、興味深い。今日はその中から「散歩の効用」の部分を引用する。“脳の奥の方にはデフォルト・ネットワークといういわばメンテナンス回路があるのですが、これがまさにボーッとしているときに活動し始めます。(中略)さら...
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今回で最終回、「世界幸福度ランキング上位13カ国を旅してわかったこと」(集英社インターナショナル)から。著者であるドイツ人女性、マイケが幸福度調査で上位に来る国々を訪れ、経済的には豊かであるにも関わらず幸福度が低いドイツ人が、なにを学ぶべきかを探っていくという内容なのだが、これに対するAmazonでのカスタマーレビューが興味深かった。半分近くが星5つなのだが、低評価のレビューもちらほら。その中でも星1つをつ...
前回に引き続き、「世界幸福度ランキング上位13カ国を旅してわかったこと」(集英社インターナショナル)から。著者であるドイツ人女性、マイケが幸福度調査で上位に来る国々を訪れ、経済的には豊かであるにも関わらず幸福度が低いドイツ人が、なにを学ぶべきかを探っていくという内容だ。僕は以前から幸福学やポジティブ心理学に興味があって、多くの知見に納得してきたのだが、どうにも腑に落ちないデータもいくつかある。その代...
今日から数回にわたり「世界幸福度ランキング上位13カ国を旅してわかったこと」のご紹介(集英社インターナショナル)。著者であるドイツ人女性、マイケが幸福度調査で上位に来る国々を訪れ、経済的には豊かであるにも関わらず幸福度が低いドイツ人が、なにを学ぶべきかを探っていくというもの。発想と行動力に興味を抱いて手にとったところ、なかなかおもしろい内容だった。ちなみに幸福度調査トップのコスタリカでは、平均で8.5...
自著「幸せの確率―あなたにもできる! アーリーリタイアのすすめ(セルバ出版)」から、余暇の過ごし方、お金、そして幸せについて書いている部分を抜粋する。遊びへの出費が減らせずに困っているひとには、ぜひ読んでほしい一文だ。“「お仕着せのレジャーはほどほどに ~自由な余暇を創造しよう」いつの間にか、ちょっとした休みを利用して、他県にまで足を伸ばすのが当たり前のような風潮ができてきましたが、そこまで余暇をア...
少し前のベストセラーではあるが、今日引用して紹介するのは「ライフシフト(東洋経済新報社)」。この本からきた「人生100年時代」という言葉は、その年の流行語大賞候補に挙げられている。現在まで人類の平均寿命は伸び続けてきており、データ上はそれが頭打ちになる兆しはない(つまり、伸び率の鈍化がみられない)。このまま寿命が伸び続けるとすると、現在50歳未満で先進国に住む人は100歳くらいまで生きる公算が高くなるのだ...
今日は文豪、トルストイ(1828年 - 1910年)のあの名言。“幸福な家庭の顔はお互い似かよっているが、 不幸な家庭の顔はどれもこれも違っている。”有名なものなので知っている人が多いことと思う。幸せの本質を見事に表した名言で、なるほどと唸らされる。でも冷静に考えると、ちょっと不思議な点も出てくる。「不幸な家庭の顔が違っている」これに関しては異論はないだろう。貧乏だから不幸。金持ちだけど病気がちだから不幸。健康...
池谷裕二監修「勉強脳の作り方」(日本図書センター)。大体知っている内容ではあったが、知見が濃厚に詰まっていて役に立った。備忘録として個人的に重要と考えた個所をまとめておく(自分用というより、主に子供たちの学習用)。・ストレスによって脳の機能は低下し、記憶力や学習能力が落ちる。・平均的なペースは40分勉強したら5~10分休憩(自分にあったタイミングで)。・休憩時間にはなにもしないこと(ゲームはもちろん、...
前回、より多くの幸福を感じるためには増やすのではなく、今現在「ゼロ」のことを始めたり、新たに獲得したりすることが大切だと書いた。今回はどのような活動や趣味が喜びに繋がりやすいのかについて、データを元に書いてみたい。幸福学における研究により、能動的な趣味の方が受動的なものよりも幸福度を上げることがわかっている。例えばテレビを見る、映画を見る、買い物をするといった娯楽は受動的趣味にあたり、あまり幸福度...
前回の記事では自由時間を有意義に過ごすための実践的なテクニックを書いた。今日はそれを補足する。幸福度を高めるためには今あるものを増やすより、ないものを得ることの方が重要であることが研究によりわかっている。例えば僕ら夫婦でいえば、長男が生まれてから三男が幼稚園に入るまでの10年近くの間、夫婦で外食をする機会はほとんどなかった。常に最低1人はまだ幼稚園にも行かない、幼い子供が家にいるわけだから、夫婦で出...
アーリー/セミリタイアブログをみていると、リタイアしたら時間を持て余して困る、あるいは、そうなるんじゃないだろうかと不安だ、という文章が散見される。それについて何回かに分けて私見を述べたい。僕は「人生」とは「時間」だと思っている。時間がなくなるときが、死、すなわち、人生の終わりだからだ。なので時間を持て余すなどと聞くと、その人の生きて行く意義ってなんだろうと首を傾げたくなってしまう(失礼)。子供の...
今日は3大幸福論のひとつを著したフランスの哲学者、アラン(1868年 - 1951年)は、による言葉。“幸福だから笑うわけではない。 むしろ、笑うから幸福なのだと言いたい。”まったくその通りだと思う。このところ、セロトニンという言葉をよく耳にするようになった。これは神経伝達物質と呼ばれるものの1種で、腸や血液中の他、一部は脳内に存在し、頭をすっきりさせたり、心のバランスを整えポジティブで安定した状態に保ったりす...
FIREとは、Financial Independence, Retire Earlyの頭文字をとった言葉で、経済的自立と早期退職を意味します。FIREを目指す人は、投資や節約で資産を増やし、4%ルールを守って運用することで、毎年生活費の4%に相当する不労所得を得られる状態を目指します。この状態になれば、フルタイムの仕事に就かなくても生活費を賄うことができ、早期退職が可能になります。FIREは近年注目を集めているライフスタイルの一つですが、メリッ...
今日は作詞家、音楽プロデューサー、秋元康(1958-)の言葉。“自分の幸せが定義付けできない人は、何も手に入らない。大事なのは、自分にとって何が幸せなのか、どうすればドキドキできるのかを、しっかり理解しておくことです。”本当に、そうだろうか?僕はちょっと懐疑的だ。たとえば、ある人がギャンブルこそが自分の幸せと信じているとする。それが一番ドキドキする、と。であればどんどんギャンブルをしなさい、とは普通はな...
今日のテーマは、労働の歴史。そもそも人間は、いつから「生涯の大半を労働に捧げる」ことが普通だとされるようになったのか?実はそれほど昔の話ではなく、産業革命以来であると考えられてる。古代ギリシャ人にとって働くことは卑俗なことであり、自由時間を得るために仕方なくやっているだけで、そこに何ら意味を見出したりはしなかったそうだ。現に哲学者・アリストテレスは、「賃金が支払われる仕事はすべて、精神を奪い、弱め...
昨日に続きメジャーリーガー大谷翔平の愛読書でもある、中村天風の著書「運命を拓く(講談社文庫)」の紹介。リンク今日は僕が好きな個所を少し長めに引用する。p235~三年四年経った人が私にお礼をいうとき、この人は、本当に私のいうことを聞いていたな、と私が思うようなお礼をいう人は、まあ十人に一人いるか、どうかである。たいていの人は、「(前略)尊いことを教えていただいたお陰で、この頃は、弱かった体も、すっかり...
中村天風(敬称略)という人物がいる。以下は中村天風財団HPより。https://www.tempukai.or.jp/know/footprint中村天風(なかむらてんぷう)明治9(1876)年生まれ。日露戦争の軍事探偵として満蒙で活躍。帰国後、当時不治の病であった肺結核を発病し、心身ともに弱くなったことから人生を深く考え、人生の真理を求めて欧米を遍歴する。一流の哲学者、宗教家を訪ねるが望む答えを得られず、失意のなか帰国を決意。その帰路、奇遇にも...
引き続きニコラス・クリスタキス著、ブループリント:「よい未来」を築くための進化論と人類史(NewsPicksパブリッシング)から興味深く感じたエピソードを紹介する。最終日の今日は下巻から。よく思考実験でも使われる「最後通牒ゲーム」なるものがある。2人1組でのゲームなのだが、まずはルールを引用で説明したい。このゲームは、思いがけない授かりもの(たとえば10ドル)がプレーヤー1(提案者)にあたえられるところから始ま...
今日はビル・ゲイツ氏ら絶賛の話題作、ニコラス・クリスタキス著、ブループリント:「よい未来」を築くための進化論と人類史(NewsPicksパブリッシング)を紹介する。まずはAmazonから。経済格差、人種、国家間対立…。今ほど「分断」が強調される時代はない。だがちょっと待ってほしい。こうした分断はなぜ起こるのだろう?それは進化の過程で、私たちが「仲間」を愛し、尊重する能力を身につけたからだ。この能力こそが、世界の命運...
今日は古代ギリシャの哲学者、アンティステネス(紀元前444年 - 紀元前365年)による言葉。“「人間最高の幸福とは何か」「幸せに死ぬことだ」”ありきたりと言えばありきたりなセリフであり、すっと聞き流すこともできる。でもこれって案外、深い言葉かもしれない。幸せに死ぬためには、死ぬときに幸せに感じられるようなコンディションづくりが必要になる。では、どのような行いが死ぬときの幸せに通じるだろうか?「たくさん金儲...
今日は、ダライ・ラマ14世の言葉。“他の人々に幸せになってもらいたければ、思いやりを実行に移すこと。自分が幸せになりたければ、思いやりを実行に移すこと。“無粋と知った上でわかりやすくすれば、「思いやりの行動は相手だけでなく自分をも幸せにする」ということ。実はインド独立の父、マハトマ・ガンディーも、「報いを求めない奉仕はひとを幸福にするだけでなく、わたしたち自身をも幸福にする」と同じような言葉を残してい...
「4週間で幸せになる方法」という本を出しているのもあり、本ブログでは幸福に関する名言を紹介している。皆さんは読むことによって幸せになるだけではなく、ちょっとした雑学も身につくことになる。もし気に入ったものがあったら、何かの折に友人にも披露して、ぜひ周囲も幸せにしてあげてほしい。リンク今日は、ユダヤのことわざ。他人を幸福にするのは香水をふりかけるようなものだ。 ふりかけるとき自分にも数滴はかかる。この...
今日は、G・W・カーチスによる言葉。ちなみに僕はこの人について、この言葉の他には何も知らないし、ネットで探しても情報はない。以前紹介したダンデミス同様、名言界隈(?)のみで有名という人が実はポツポツいるらしい。なんとも不思議な話だ。https://fire-earlyretire.com/blog-entry-223.htmlしかもカーチス氏の場合はその名言もしょぼい。“幸福はまず何より健康のなかにある。”いかにもありがちな健康第一説だが、せっかく...
ちょっと古い本だが、橘玲著「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法(幻冬舎文化)」を紹介したい。リンク橘氏の著書は以前も紹介しているが、この本もなかなか興味深い。一部を引用してみる。p249-250“ある調査によれば、人生の満足度を7点満点とすると、アメリカのビジネス誌「フォーブス」に載った大富豪たちの満足度の平均は5.8だった。彼らは資本主義社会の頂点に立つ成功者で、豪邸やプライベートジェットなど、望むも...
池谷裕二著「寝る脳は風邪をひかない(扶桑社)」を紹介してきたが、今日が最終回。リンクタイトルは「あがり症の人は不安を書き出すこと」。あがり症の人にとって朗報となる研究が、2011年1月の『サイエンス』誌に掲載されました。シカゴ大学のベイロック博士の論文です。(中略)ベイロック博士は、「高等学校の生徒106名に対して、期末試験でこの事実を確認しました。テスト直前に10分の時間を与え、次の試験科目のどの部分がど...
昨日に引き続き、池谷裕二著「寝る脳は風邪をひかない(扶桑社)」からの紹介。リンク今日は「イメージトレーニングはダイエットにも効果的!?」から。イメージトレーニングは、スポーツのみならず、ダイエットにも効果があるらしいというから驚きです。2010年12月の『サイエンス』誌に掲載されたカーネギーメロン大学のモアウェッジ博士の研究です。あたかも食べたかのようにイメージするだけで、食べたいという欲求が減るといいま...
今日紹介するのは池谷裕二著「寝る脳は風邪をひかない(扶桑社)」。相変わらず池谷氏の著書にはハズレがなく、この本も興味深く読ませていただいた。リンクそこで何回かにわけて僕が個人的に勉強になった部分を紹介する。今日は「ゲームの中毒性が自己管理能力を促進する!?」から。TVゲームやSNSなどのデジタル技術は脳にとって悪影響でしょうか。ゲームで遊ぶことで認知能力が高まるとするデータもあり、専門家の間でも統一...
昨日に続きメジャーリーガー大谷翔平の愛読書でもある、中村天風の著書「運命を拓く(講談社文庫)」の紹介。リンク今日は僕が好きな個所を少し長めに引用する。p235~三年四年経った人が私にお礼をいうとき、この人は、本当に私のいうことを聞いていたな、と私が思うようなお礼をいう人は、まあ十人に一人いるか、どうかである。たいていの人は、「(前略)尊いことを教えていただいたお陰で、この頃は、弱かった体も、すっかり...
中村天風(敬称略)という人物がいる。以下は中村天風財団HPより。https://www.tempukai.or.jp/know/footprint中村天風(なかむらてんぷう)明治9(1876)年生まれ。日露戦争の軍事探偵として満蒙で活躍。帰国後、当時不治の病であった肺結核を発病し、心身ともに弱くなったことから人生を深く考え、人生の真理を求めて欧米を遍歴する。一流の哲学者、宗教家を訪ねるが望む答えを得られず、失意のなか帰国を決意。その帰路、奇遇にも...
引き続きニコラス・クリスタキス著、ブループリント:「よい未来」を築くための進化論と人類史(NewsPicksパブリッシング)から興味深く感じたエピソードを紹介する。最終日の今日は下巻から。よく思考実験でも使われる「最後通牒ゲーム」なるものがある。2人1組でのゲームなのだが、まずはルールを引用で説明したい。このゲームは、思いがけない授かりもの(たとえば10ドル)がプレーヤー1(提案者)にあたえられるところから始ま...
昨日の予告通り、ニコラス・クリスタキス著、ブループリント:「よい未来」を築くための進化論と人類史(NewsPicksパブリッシング)から興味深く感じたエピソードを紹介する。今日は上巻から。アマゾン川流域などでは、子供には複数の父親がいると信じられている地域が多く点在するそうだ。分割できる父性を信じている文化では、子づくりにおける女性の役割はたいてい否定され、女性は「容れ物」にすぎないとみなされている。一部の...
今日はビル・ゲイツ氏ら絶賛の話題作、ニコラス・クリスタキス著、ブループリント:「よい未来」を築くための進化論と人類史(NewsPicksパブリッシング)を紹介する。まずはAmazonから。経済格差、人種、国家間対立…。今ほど「分断」が強調される時代はない。だがちょっと待ってほしい。こうした分断はなぜ起こるのだろう?それは進化の過程で、私たちが「仲間」を愛し、尊重する能力を身につけたからだ。この能力こそが、世界の命運...
今日は、ダライ・ラマ14世の言葉。“他の人々に幸せになってもらいたければ、思いやりを実行に移すこと。自分が幸せになりたければ、思いやりを実行に移すこと。“無粋と知った上でわかりやすくすれば、「思いやりの行動は相手だけでなく自分をも幸せにする」ということ。実はインド独立の父、マハトマ・ガンディーも、「報いを求めない奉仕はひとを幸福にするだけでなく、わたしたち自身をも幸福にする」と同じような言葉を残してい...
一昨日から紹介しているのが池谷裕二著「自分では気づかない、ココロの盲点 完全版 本当の自分を知る練習問題80 (ブルーバックス)」。昨日は「心地よさ」や「快適さ」の度合いでしかなく、究極的には「好きか嫌いか」の問題に帰着するとの一節を紹介した。たとえば、「君の態度は間違っている」と自信満々に怒る人がいるが、「君の態度は嫌いだ」と言い換えても意味は変わらないことになる。今日紹介するテーマも僕らが自分自身に...
昨日から紹介しているのが池谷裕二著「自分では気づかない、ココロの盲点 完全版 本当の自分を知る練習問題80 (ブルーバックス)」。今日はシマウマについての問題。p273キャンパスに描くシマウマのシマ模様について聞きました。どちらの答えが多いでしょう。① 白地に黒シマ模様② 黒地に白シマ模様今日も本書へのリンクの下に正答を掲載する。リンク答え ① 白地に黒シマ模様自分の世界こそ自分のすべてです。いや、厳密に言えば、...
池谷裕二氏による名著「自分では気づかない、ココロの盲点 完全版 本当の自分を知る練習問題80 (ブルーバックス)」を今日から数回にわたり紹介する。とはいえ僕の本音は、「僕のブログで抜粋を読んでいる暇があったら、さっさと本を買って読んでほしい」というところ。そのくらいお薦めだ。p156地上より永遠に友達の顔を思い浮かべてみてください。何人思い浮かびましたか。そこで二つの質問をします。質問A―その友達のうち10年...
FIRE生活での資金繰りにおいて、今月、我が家に明るいニュースがあった。「プルデンシャル米国ドル建リタイアメント・インカム」という、ドル建ての年金の受給が開始されたのだ。そもそも加入したのはいまから20年も前の2005年。当時、アメリカの長期金利が今同様に5%近くあったため、この保険も利率4.5%と非常に高いレベルで設定されていた。加入時の為替は1ドル105円。今とは逆に、為替は上がり下がりを繰り返しながらも、じり...
昨日書いた通り、このGWはベトナムのリゾート、ニャチャンにあるヴィンパールに滞在した。ベトナムについて一番痛烈に感じたのは、やはりまだまだ遅れているということ。宿泊は一応は五つ星ホテル(ヴィンパール リゾート & スパ ニャチャン ベイ)だったのだが、到着してすぐ、僕と妻の部屋の冷房の機器が悪いことに気づいた。そこで部屋の電話からトラブル時に指定された番号に連絡を試みるも、何度ダイヤルしても返答がない。し...
昨日書いた通り、ゴールデンウィークの後半に家族でベトナムに行ってきた。そもそも次男がこの春から高校に進学したため、学校での日程がどのように組み込まれるのか見当がつかず、ゴールデンウィークには何も予定を入れられないでいたのだが、入学後に配られた工程表を見る限り、連休は丸々空いている様子。ならば旅行にでも行きたいね、という話になり、ネットでチェックしたのだが、4月中旬では時すでに遅く、めぼしい宿はすで...
去年の春、家族で沖縄旅行に行った顛末を昨春に記した。僕にとって人生初のパッケージツアーだった。その時の記事から引用する。https://fire-earlyretire.com/blog-entry-1108.htmlパッケージツアーなるものを自分で利用したことは、今までに一度もない。若い頃はいわゆる「バックパッカー」で、いろいろな国をゆっくり、低予算で回るのが好きだったから、パッケージツアーのようなお仕着せのやり方を馬鹿にしているところがあっ...
いとうせいこう氏と精神科医・星野概念氏との対談、“ラブという薬” という楽しい本のご紹介。リンク特に興味深かったのが星野氏によるふたつの発言。人の話を聞くことについて。“p43今、聞いていて思ったんですけど、やっぱり傾聴するってこと自体が、「YESの姿勢」っていうか、相手を論破しようとしていないんですよね。でも、今ってなんとなく論破しないとカッコつかない感じになってきてるんじゃないですか。ツイッターとか...