一昨日から2回にわたって僕が強気でREITを買い付けた経緯について記し、さらに「大きく背中を押してくれた本」があると書いた。その本とはベストセラー、清原達郎著「わが投資術―市場は誰に微笑むか(講談社)」。リンクまずはアマゾンの紹介欄から。■話題沸騰 連続重版たちまち15万部突破!個人資産800億円超。長者番付1位となった伝説のサラリーマン投資家・清原達郎。咽頭がんで声帯を失い、引退を決めたいま、全人生で得た株式...
一昨日から2回にわたって僕が強気でREITを買い付けた経緯について記し、さらに「大きく背中を押してくれた本」があると書いた。その本とはベストセラー、清原達郎著「わが投資術―市場は誰に微笑むか(講談社)」。リンクまずはアマゾンの紹介欄から。■話題沸騰 連続重版たちまち15万部突破!個人資産800億円超。長者番付1位となった伝説のサラリーマン投資家・清原達郎。咽頭がんで声帯を失い、引退を決めたいま、全人生で得た株式...
REITについての続き。前回は、そもそもREITを投資対象として考えていなかったこと、しかし投資口座内のキャッシュ比率が高すぎ、安全運転のつもりが逆にインフレに対し脆弱な内容になってしまっていたため、半ば消去法でREITに注目することになったという経緯を説明した。僕の目に入ったのは、大和アセットマネジメントによるレターだ。ポイントは、• J-REIT市場は2020年12月以来の水準まで下落• J-REITが保有する不動産の賃貸市況...
自著「幸せの確率―あなたにもできる!アーリーリタイアのすすめ」でREIT(不動産投資信託)についてこのように書いている。最後に私が株式以外の資産運用方法を評価しない理由について簡単に触れておきます。不動産投資はインフレに強く、ある程度の利回りが見込めるため、運用手段として大いに魅力的ではありますが、割安な物件を選ぶにはかなりの選択眼が必要ですし、海千山千の業界ですからおいしい物件はなかなか自分のところ...
プレジデントオンラインの記事「ジョブズもザッカーバーグも! イマドキ富裕層たちが毎日同じシャツを着る理由」。少し前のものだがなかなかおもしろい。以下、2か所を引用。昨今の若い富裕層の多くはファッションにはあまり興味がないし、重きを置きません。普段の服装は、どこでも手に入るカジュアルスタイルで、見た目は一般人と区別がつかないほどです。特に男性の場合、ユニクロが大好きです。飲み会などでも「ほぼユニクロで...
久々に妹尾河童著「少年H」を読み返した。太平洋戦争を当時少年だったHくんの目を通して描いた自伝的少年で、子供たちに読め読めと勧めていたのだが、誰も手を取らず置きっぱなしになっていたので自分が手に取ったら、やはり無茶苦茶おもしろい。皆さんにも読んでほしいし、特に中学生くらいのお子さんがいるようなぜひ勧めて頂きたい名作だ。リンク今日の記事は本編ではなく、井上ひさししによる後書きから引用したい。古代ギリシ...
以前こんなコメントを頂いたことがある。Title 働かないオヤジが一日中家にいるということ思春期の子供から見ると、帰宅後毎日オヤジが家に居るというのは、かなりのストレスではないでしょうか。しかも、オヤジの悠々自適な過ごし方を見ているのだから、時間管理の大切さなど学習出来るはずがありません。アーリーリタイアのメリットは色々あると思いますが、一緒に暮らす子供に与える悪影響もかなりあるのではないでしょうか。そ...
不眠症の対処法は、「眠れないことを気にしない」の一言につきる、という文を読んだ記憶がある。言いたいことはわからないでもないが、そんな無茶な、というのが最初の感想だった。次の日も忙しいことを考えればしっかり睡眠をとっておきたいから、寝つけなかったり夜中に目が覚めてしまえばどうしても気持ちがあせってしまう。僕の場合、酒を嗜むのもあって寝つきはいいのだが、夜中に目が覚めてしまうことがある。もう一度眠れそ...
今日紹介するのは2010年発行の小池龍之介著「考えない練習(小学館)」。言わずと知れたベストセラーなので紹介するのに今更感もあるが、僕自身はこの本を年に1回くらい読み返していて、そのたびに新しい気づきがある。本の内容については、アマゾンの紹介欄より。「イライラ」「不安」は、練習で直せる。考えすぎて、悩みがつきない私たちに必要なものは、もっと「五感」を大切にする生活。それは決して難しいことではなく、ちょ...
今日はずばり、50歳でアーリーリタイアするための具体的な方法を紹介したい。人は20歳から働き始め、100歳で死ぬと仮定する。運用は世界株分散投資で行い、インフレ率+年利5パーセントを複利で得られるものと期待(歴史的には大体このくらいとされている)。貯めた端からどんどん運用を開始し、リタイア後の資産の取り崩しも運用を続けながら行う。昇給、インフレ、退職金、運用益に対する税金、さらに教育資金や住宅購入などのラ...
僕は合格発表なるものを見に行ったことが人生で一度もない。遡ること40年前。高校受験の結果は午後1時から高校正面玄関で発表だったと記憶しているが、僕は郊外に住んでいたので自転車で飛ばしても片道30分くらいかかった。発表を見てすぐ帰るとなると往復で1時間自転車をこぐことになり、それはちょっときついなあ、と思っていたところ(自家用車で来ないよう通知でもあったのだろうか、親に車で送ってもらうという発想はなかった...
今回は経済学者、ロバート・フランクによって提唱された、「人間のもっているものを地位財・非地位財の2つに分けて考える」というやり方を紹介する。地位財とは「周りとの比較により満足を得るもの」と定義され、資産や社会的地位の他に、家、車、高級な服といった所有物を指す。それに対し、非地位財は「他人との比較とは関係なく幸せが得られるもの」のことで、健康、自主性、自由、愛情などを意味し、物質的なものは含まない。...
平成以降、生涯未婚率はかなりの勢いで上昇してきている。価値観が多様化するのと同時に便利な世の中になり、ひとり身でも不自由を感じなくなったことが大きいのだと思う。結婚しない人が増えれば、そのことによる肩身の狭さもさらに減少する。となるとこの傾向は令和を通じて続くのでは? という気がしている。若い人から結婚するべきかどうか相談をうけることがある。そういうとき、僕が話すポイントは3つ。最初のふたつは、統...
アーリーリタイア達成のためにはある程度の節制も必要だ。今日は家計の中で一番支出が多いとされている食費に切り込みたい。とはいえ「スーパーでいかに安く買うか」というようなノウハウはネット上にいくらでも記事があるので、ここでは書かない。僕からの提言は、「食事って本当に1日3回もいる?」というものだ。僕が大好きな作家、故・中島らもの話。彼がまだ若くて貧乏だったころ、少し離れたところにある役所のランチが安いこ...
「幸福の測定―ウェルビーイングを理解する」の今日が最終回。今日は「幸福と人とのつながり」について紹介したい。p85~(略しながら引用)人とのつながりについて、幸福研究では家族、友人、隣人、そして同僚とのつながりが幸福度に対してプラスの影響を及ぼすことが指摘されてきています。興味深いことに、所得とのつながりを幸福度の観点で比較する際に、それを金銭価値で表現した研究があります。たとえばイギリスでの研究で...
幸福とお金の関係をアップデート。昨日から「幸福の測定―ウェルビーイングを理解する」を紹介している。リンクまずは日本人にとってのお金と幸福度。お金と幸福度の関係については、海外でのデータを見せられてもピンとこないことがあるので、実際に日本で行われたデータというのはありがたい。まずは保有資産。額が増えるほど幸福度が上がる傾向はあるが、1億円から1億5000万円あたりで頭打ちで、1億5000万円以上だと少し下がって...
幸福とお金の関係をアップデート。「幸福の測定―ウェルビーイングを理解する」のご紹介。リンクまずは6pから一部を略した上で引用。幸福を高めるためには結局、何が重要なのでしょうか。ノーベル経済学賞を受賞している心理学者ダニエル・カーネルマンは彼の研究を振り返るインタビューで「幸福を高めるために我々は何ができるのか」という質問に対して回答しています。そこで彼は3つの要素を挙げています。1つ目は「時間の使い方...
今日は「本当の大人」になるための心理学 心理療法家が説く心の成熟 (集英社新書)の紹介。著者は諸富祥疲彦さんという心理療法家。1963年生まれだから、僕より5歳年上ということになる。リンク共感するところが多いなと思いながら読み進めたのだが、それもそのはず、ユングやマズローからの引用が多い。僕の考え方もそれらの偉人たちから大きな影響をうけているので、この本の著者と似た思想になって当然ということになる。以下はA...
リタイアしたと周囲に告げると、わりとよくうけるのが「一日家にいると、奥さんが嫌がらない?」という質問だ。妻の方も同様に「ご主人がずっといると大変でしょう」と同情されることが多いそうなので、男女を問わず、「夫婦は適度に距離を置いた方が、妻にとっては快適なはず」と思っている人が多いことがうかがえる。確かに一日の大半を別々に過ごす生活を続けた後、急に一日中一緒にいることになれば、いくら惚れ合って結婚した...
僕も妻も沖縄に憧れる気持ちをずいぶん前から抱きながら、実際に訪れたことはなかった。本当は去年、10日ほどかけてゆっくりと滞在する予定だったのだが、新型コロナウイルスの感染が拡大していたため泣く泣くキャンセルした。しかしそれから1年。世間は少しずつウィズ・コロナへの流れになっているようだし、感染状況も落ち着いている。となれば旅行を妨げる要素はほとんどないはずなのだが、今年の春休みは子供たちにそれぞれ、...
ジャン=フランソワ・マルミオン編「バカの研究」(亜紀書房)をとても楽しく読んだ。例えばこんなところ。“多くの研究によると、バカはかなり高い頻度で自己評価を一定レベルに維持するテクニックを駆使するという。<偽の合意効果>〔他人は自分と同じように考えるとみなす認知バイアス〕に関する研究結果によると、わたしたちは、自分と同じ悪習を持つ人間の数を誇張する傾向があるらしい。だから、バカに一時停止違反を指摘す...
なんともコスパのいい本をみつけたのでご紹介。高橋源一郎著「お釈迦さま以外はみんなバカ」(インターナショナル新書)。稀代の目利き高橋源一郎が、自分が面白いと思った本の面白いところを紹介していくという、どう考えても面白くしかなりようのない本だ。例えば「ドクター・オジーに訊け!」(シンコーミュージック・エンタテイメント)の紹介。リンクブラック・サバスのフロントマンで酒、クスリ、女遊びと三拍子そろったオジ...
「自己実現」という言葉は、皆さんも聞き覚えがあると思う。自分探しをして、自分のやりたいことをみつけ、それを実現させるような意味に使われる。では「自我実現」はどうだろう? こちらの方は、あまり馴染みがないかもしれない。実はこれらの言葉は、スイスの心理学者ユングが最初につくったものだ。自己実現は、自分が通常考える自分(自我)を超えて、無意識の自分をも含めて自己と捉え、それを開花させること、つまり自分で...
今日はSMBCが定期的に行っている意識調査「20代の金銭感覚についての意識調査」について書く。https://www.smbc-cf.com/news/news_20220113_1005.html「半数以上がが●●しようと思えるシリーズでは、・ 20代の半数以上が結婚しようと思えるのは「年収500万円」・ 20代の半数以上が自家用車を購入しようと思えるのは「年収500万円」とのこと。結婚と自家用車が500万円と同額であった。ちなみに現在、日本での1世帯当たりの平均年収は...
今日のテーマは、労働の歴史。そもそも人間は、いつから「生涯の大半を労働に捧げる」ことが普通だとされるようになったのか?実はそれほど昔の話ではなく、産業革命以来であると考えられてる。古代ギリシャ人にとって働くことは卑俗なことであり、自由時間を得るために仕方なくやっているだけで、そこに何ら意味を見出したりはしなかったそうだ。現に哲学者・アリストテレスは、「賃金が支払われる仕事はすべて、精神を奪い、弱め...
今日紹介するのはサンキュータツオ著「国語辞典を食べ歩く」。僕は著者を知らないのだが、末尾の著者紹介によると、「漫才コンビ『米粒写経』として活躍する一方、一橋大学・早稲田大学などで非常勤講師を務める」とのこと。さらにこうやって本まで出すのだから、なかなか多彩な人のようだ。内容はというと、現在人気を誇る4種の小型国語辞典の食べ物を一語ずつ取り上げて、語釈の違いを解説しながら、各辞典の特長を明らかにする...
“世界の学者が語る幸福”(西村書店)について、続き。リンク今日は僕にとって個人的にいいなと思った知見を、箇条書きにして紹介する。()内は内山のコメント。・一方、悪い形の「中毒性の」幸福もある――アルコールと薬物、成功と地位への固執、くだらない娯楽、そして孤独な社会生活に浸るような幸福である。(気をつけよっ 笑)・結局のところ、私の幸福は私自身と私自身の考え方次第なのである。その他のことは全て、二の次な...
“世界の学者が語る幸福”(西村書店)の紹介。編者であるレオ・ボルマンスはポジティブ心理学において、彼が考える「最も著名な専門家100人」にコンタクトをとり、それぞれの研究を世界中の人々に向けてのメッセージとして1000語以内にまとめてほしいと依頼した。その結果、レオ・ボルマンスは50の異なる国々から原稿をうけとることに成功し、この本を取りまとめることになったというわけだ。僕は自著“幸せの確率~あなたにもできる...
今日紹介するのは、デール・カーネギー(1888年 – 1955年)による名言。アメリカの作家で教師にして、自己啓発、セールス、スピーチおよび対人スキルに関する各種コースの開発者、と肩書満載のお方だ。現代風に訳すと、企業研修の講師・コンサルタントといったところか。自己啓発系作家のハシリと言ってもいいかもしれない。彼が残した名言は、これ。“世の中の人は誰でも幸せになりたいと思っている。それを手に入れる方法が1つあ...
今日は、岡本太郎(1911年- 1996年)。「芸術は爆発だ!」の、あのお方である。幸せに関する言葉も、これと感じが似ている。“ニブイ人間だけが「しあわせ」なんだ。ぼくは幸福という言葉は大嫌いだ。ぼくはその代りに「歓喜」という言葉を使う。“「しあわせ」という言葉は、確かに「歓喜」に比べたらニブく聞こえる。でも、もし「幸せがニブイ人間のもの」と考えるのなら、「歓喜を求める生き方は、スルドくはあるが不幸な人間をつ...
よく取り上げられる名言なので、知っている人も多いとは思うが・・・。アップルの創始者、故・スティーブ・ジョブズは毎朝、鏡に映る自分にこう問いかけたそうだ。「もし今日が最後の日だとしても、今からやろうとしていたことをするだろうか?」と。そして「違う」という答えが何日も続くようなら、それは生き方を見直すサインだと捉えていた。僕自身、現役時代、医師としての仕事に誇りもやりがいも感じていたが、それでも年を追...
今日は昨日の記事の続きで、サピエンス全史(河出書房新社)、下巻からの抜粋。農業革命で人類が農耕・牧畜の手法を習得したとき、周囲の環境を整える、集団としての能力は増大したが、多くの人間にとって、個人としての運命はより苛酷になった。農民は、種類の面でも栄養の面でも劣る食料でなんとか生き延びていくために、狩猟採集民以上に働かなければならなかったし、病気になったり、搾取されたりする危険も格別に増した。同じ...
昨日の記事の中で、サピエンス全史(河出書房新社)に触れた。ずいぶん前のベストセラーであり今さらという感じもするが、いまだ古びた感はまったくないので、一部を引用の上、自分の考えを述べたい。今回は、主に上巻からの抜粋。狩猟採集民は、地域ごと、季節ごとに大きく異なる暮らしをしていたが、後の農民や牧夫、肉体労働者、事務員よりも、全体として快適で実りの多い生活様式を享受していたようだ。狩猟採集民が未来を考慮...
豪・メルボルン大学の研究機関で、年齢が40歳以上である6000人以上の男女を対象にして、週に何時間働くと認識能力に影響が出るのかを測定したところ、男性にとって最適な労働時間は週25〜30 時間、女性の場合は週22〜27時間ということがわかったそうだ。これ以上になると認識能力の働きに悪影響を与える可能性があるとのこと。https://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=2737742そして、これは自著 “幸せの確率~あなた...
今日紹介するのは今枝由郎著「ブッダが説いた幸せな生き方」。リンクとあるエピソードに感銘を受けたので記したい。p221~ブッダのメッセージを自らの行動で示したフランス人がいます。彼は仏教徒ではありませんが、いかなる宗教的観点から見ても、これが人としての崇高な行動であることは誰もが認めるものです。2015年11月13日にパリで起こったイスラム教過激派組織による同時多発テロで、妻を失ったアントワーヌ・レリスさんは...
今日は幸福について、加齢の観点から述べてみる。年を重ねると共に、若い頃とは幸せの感覚が変わってきたと感じることはないだろうか? ペンシルバニア大学のビジネススクールであるウォートンスクールの研究で、若い頃は特別な経験からより大きな幸せを感じる傾向があるが、年をとるとともに、何ということもない普通の経験が幸せにつながるようになることがわかっている。そのような変化が起きる原因は、人生において、あとどの...
今回は資産額と幸福との関係について。今まで地位財による幸せは持続時間が短いことや、収入が幸福に直結しないことを紹介してきた。「お金で幸せが買えない」以上、一定以上の資産が幸福面では意味がないことは容易に推察できることと思う。さらに人は資産額が増えるほど、それを失いたくないという不安感が強くなっていく。そう、資産は常に、「失う恐怖」と表裏一体の関係にあるのだ。実際に多くの人が富を手に入れた途端、日々...
半ば私的メモ。毎月、主にネットフリックスで観た映画の寸評を上げている。子供とテレビで映画を観たいが、適当なものがわからないという人には、多少参考にしてもらえるかもしれない。今日はばっちりな映画を3本紹介する。フリー・ウィリー ★★★★★https://eiga.com/movie/48876/家族からむりやり引き離されたシャチと、母親に捨てられた少年。互いに孤独な境遇の両者が友情を深め、成長していく姿を美しい自然描写の中に描いた感...
今日紹介するのはシェリー・ケーガン著「死とは何か―イェール大学で23年連続の人気講義(文響社)」。リンクまずはアマゾンでの書籍紹介。○死とは何か○人は、死ぬとどうなるのか○死への「正しい接し方」――本当に、恐れたり、絶望したりすべきものなのか○なぜ歳をとるごとに、「死への恐怖」は高まっていく...