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  • なぜ、恒星は7年間も暗いままだったのか? 原因はチリの円盤に囲まれた伴星にあるのかも…

    今回の研究を進めているのは、ワシントン大学の博士課程学生AnastasiosTzanidakisさんたちのチーム。アメリカ天文学会の第241回会合で、“や座”の方向にある「変わった振る舞い」を見せた恒星“Gaia17bpp(2MASSJ19372316+1759029)”について発表しています。約7年間暗いままだった恒星“Gaia17bpp”(奥)と、チリの円盤に囲まれた伴星(手前)のイメージ図。(Credit:AnastasiosTzanidakis)伴星を囲む円盤が光を遮っていた?ヨーロッパ宇宙機関の位置天文衛星“ガイア”などの観測データから、“Gaia17bpp”は2012年から2019年までの約7年間、最大で約4.5等級(約63倍)も暗くなっていたことが知られています。研究チームでは、過去の記録を...なぜ、恒星は7年間も暗いままだったのか?原因はチリの円盤に囲まれた伴星にあるのかも…

  • 迷子になった星々が放つ淡く広がった光から銀河団の歴史を理解できるかも

    孤立した星々が放つ淡く広がった光数百~数千個の銀河が集まった“銀河団”の内部には、どの銀河とも重力的に結びついていない迷子のような星がたくさん存在しています。銀河団全体を眺めると、これらの星々が淡く広がった光を放っているんですねーこのような星が放つ淡い光は“銀河団内光(intraclusterlight;ICL)”と呼ばれています。銀河団内光は、1951年に天文学者のフリッツ・ツビッキー氏(FritzZwicky,1898-1974)によって“かみのけ座銀河団”で初めて検出されました。かつてツビッキー氏は、この銀河団で微光を発する銀河間物質を観測したと報告しています。“かみのけ座銀河団”は地球から約3億3000万光年彼方にあり、1000個以上の銀河を含んでいます。地球に最も近い銀河団の一つなので、当時の小...迷子になった星々が放つ淡く広がった光から銀河団の歴史を理解できるかも

  • かに星雲の2倍以上… 理論上許される最大値に近いものに! 高感度X線偏光観測衛星がとらえた“ほ座パルサー星雲”からの強く偏光したX線の放出

    高感度X線偏光観測衛星“IXPE”を用いて“ほ座パルサー星雲”のX線偏光を観測してみると、極限的な強さがあることが明らかになったんですねーこれは、かに星雲と比べて偏光度が平均で2倍以上もあり、理論上許される最大値に近いもの。この結果から推測されるのは、ほ座パルサー星雲内の磁場は極めて均一で、ほとんど乱れなく粒子が加速されていることでした。でも、そのような高度に秩序だった磁場は、不安定な流れや乱流が粒子の加速に重要な役割を果たすという理論モデルによる予測に反しています。今後、さらに新たなパルサー星雲についても観測を行い、今回分かったよく揃った磁場の起源が何に関連しているのかを、より深い研究で進めていくようです。X線など非常に高いエネルギーの電磁波を放出するパルサー星雲太陽よりも数十倍重い星が一生の最期を迎え...かに星雲の2倍以上…理論上許される最大値に近いものに!高感度X線偏光観測衛星がとらえた“ほ座パルサー星雲”からの強く偏光したX線の放出

  • “ケプラー1658b”は公転軌道が小さくなりすぎて破壊される運命!? 主星のすぐそばを公転する灼熱の木星型惑星“ホットジュピター”

    ハーバード・スミソニアン天体物理学センターのShreyasVissapragadaさんを筆頭とする研究チームは、はくちょう座の方向約2571光年彼方で見つかった、太陽系外惑星“ケプラー(Kepler)1658b”に関する新たな研究成果を発表しました。研究チームによると、“ケプラー1658b”は公転軌道が少しずつ減衰し主星に近づき続けていて、最終的には破壊される運命にあるようです。主星の恒星“ケプラー1658”と太陽系外惑星“ケプラー1658b”(イメージ図)。(Credit:GabrielPerezDiaz/InstitutodeAstrofísicadeCanarias)主星のすぐそばを公転する灼熱の木星型惑星“ホットジュピター”“ケプラー1658b”はNASAの系外惑星探査衛星“ケプラー”による観測で...“ケプラー1658b”は公転軌道が小さくなりすぎて破壊される運命!?主星のすぐそばを公転する灼熱の木星型惑星“ホットジュピター”

  • 生命の誕生には複雑な有機分子が不可欠! ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が原始星の周りで複雑な有機分子を初観測

    今回の研究では、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を用いて、おおかみ座にある太陽型原始星“IRAS15398-3359”を中間赤外線で観測。原始星周辺のチリに付着した氷の化学組成を調べています。今回の研究を進めているのは、理化学研究所開拓研究本部坂井星・惑星形成研究室のヤン・ヤオルン研究員、坂井南美主任研究員らの国際共同研究グループです。これまでよりも圧倒的に高い感度で得られた吸収スペクトルから検出されたのは、水や二酸化炭素、メタンなどの単純な分子の他に、ホルムアルデヒドやメタノール、ギ酸などの有機分子でした。また、エタノール、アセトアルデヒドといった複雑な有機分子についても、モデル構築による確認が必要なものの、氷に含まれている可能性があることが分かっています。これらの有機分子は、最終的には原始惑星系円盤に取...生命の誕生には複雑な有機分子が不可欠!ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が原始星の周りで複雑な有機分子を初観測

  • 誕生してから時が経っているはずなのに… 原始惑星系円盤に十分なガスがあるのはなぜ? 惑星系形成を促進しているガスの移動と集積

    今回の研究では、“うみへび座TW星”を取り巻く原始惑星系円盤のガスの量を、アルマ望遠鏡の観測データを用いた新たな手法で測定しています。天体の年齢が比較的高いことから、かなり少なくなっていると考えられていたガスの量でしたが、予想外に多く存在していることが分かったんですねーこの結果は、惑星系の形成過程を解明するための重要な一歩になるのかもしれません。若い恒星を取り巻くガスやチリからなる円盤惑星は、若い恒星を取り巻く原始惑星系円盤と呼ばれる円盤の中で形成されます。原始惑星系円盤とは、誕生したばかりの恒星の周りに広がる水素を主成分とするガスやチリからなる円盤状の構造。恒星の形成や、円盤の中で誕生する惑星の研究対象とされている。特に、木星のような巨大ガス惑星は、円盤の中のガスを材料として作られます。惑星が作られた後...誕生してから時が経っているはずなのに…原始惑星系円盤に十分なガスがあるのはなぜ?惑星系形成を促進しているガスの移動と集積

  • 地球に比べて密度が低い“ケプラー138c”と“ケプラー138d”は、体積の大部分が水で構成された海洋惑星かもしれない

    恒星“ケプラー138”を公転する2つの系外惑星が、厚い水の層に覆われている可能性があるようです。この2つの系外惑星は“ケプラー138”に近すぎるので表面の水は蒸発、高圧の深層では液体になっているのかもしれません。私たちが知る地球の海とは全く違う環境のようです。体積の大部分が水で構成された惑星は存在するのか地球はよく「水の惑星」と呼ばれます。それは、太陽系の他の惑星と比べると、地球は広大な海という際立った特徴を持っているからです。でも、水が地球全体の体積に占める割合は0.1%余り。しかも、海の深さは平均で4キロ弱、一番深いところで10キロしかありません。それでは宇宙のどこかに、もっと多くの水をたたえる惑星は存在しているのでしょうか?太陽系外の惑星に注目する研究者たちが予測しているのは、体積の大部分が水で、深...地球に比べて密度が低い“ケプラー138c”と“ケプラー138d”は、体積の大部分が水で構成された海洋惑星かもしれない

  • 赤色矮星を回るハビタブル惑星に朗報! 恒星に近くても大気を保持するメカニズムは存在するかもしれない

    今回の研究で用いられているのは、強い紫外線環境下における地球類似惑星を想定した大気シミュレーション。このシミュレーションを検討することにより、強い紫外線環境では原子輝線放射冷却が重要な冷却過程になることを明らかにしています。今回の研究を進めているのは、立教大学理学研究科の中山陽史特任准教授を中心とする研究グループです。その結果、示されたのは、地球のような惑星は強い紫外線環境でも、数十億年にわたって大気の保持が可能であることでした。この研究の成果は、地球を含む地球型惑星の大気保持と温暖環境の保持に対して重要な示唆となるもの。地球のようなハビタブル惑星の存在可能性の理解につながるものになるはずです。太陽よりも表面温度が低く暗い恒星を公転する惑星1995年の初検出以降、太陽以外の星を周回する惑星“系外惑星”は、...赤色矮星を回るハビタブル惑星に朗報!恒星に近くても大気を保持するメカニズムは存在するかもしれない

  • 超大質量ブラックホールの成長は宇宙誕生から数十億年の間が最も活発だった!? 機械学習が導き出した成長のメカニズム

    銀河の中心にある超大質量ブラックホールの成長と、銀河本体の成長とは、どのように関係しているのでしょうか?今回、機械学習を用いた研究によって、その深いつながりが導き出されたんですねーこの研究は、数十年来の仮説を裏付けるものになるようですよ。今回の研究の概念図。機械学習により、ブラックホールと本体の銀河の組み合わせを多数テストし、その中から実際の観測と最もよく一致する組み合わせを選んでいる。(Credit:H.Zhang,M.Wielgusetal.,ESA/Hubble&NASA,A.Bellini)機械学習でブラックホールの成長を予測するほぼすべての銀河の中心には、超大質量ブラックホールが存在すると考えられていて、その質量は太陽の数100万倍から数10億倍にも及びます。このような超大質量ブラックホールは、...超大質量ブラックホールの成長は宇宙誕生から数十億年の間が最も活発だった!?機械学習が導き出した成長のメカニズム

  • 天体の合体現象だと短いはず… なのに、見つかったのは超新星爆発のような継続時間の長いガンマ線バーストだった

    天体の合体現象で発生するガンマ線バーストは継続時間が短いはず。なのに、超新星爆発を起こすことで発生するガンマ線バーストのように、継続時間の長いガンマ線バーストが見つかったんですねーこれまで、大きく2つのタイプがあると考えられていたガンマ線バーストですが、この分類とは合わない奇妙なものもあるようです。突発的なガンマ線の増光現象ガンマ線バーストは、遠くの宇宙で発生する突発的なガンマ線の増光現象です。ガンマ線バーストは、0.01秒から数時間程度にわたってガンマ線が突発的に観測される現象。1960年代の冷戦下に宇宙空間での核実験を監視する衛星によって発見された天体現象。これまでの観測から考えられていたのは、ガンマ線バーストには大きく2つのタイプがあること。1つは、重い星が超新星爆発を起こすことで発生し、継続時間が...天体の合体現象だと短いはず…なのに、見つかったのは超新星爆発のような継続時間の長いガンマ線バーストだった

  • 初期宇宙に見つかった“赤い渦巻銀河”は、いつ、どのように生まれたのか?

    地球が属する天の川銀河は渦巻構造をもつ“渦巻銀河”の仲間です。では、この渦巻銀河は、いつ、どのように生まれ、形作られたのでしょうか?このことについては、望遠鏡の感度や空間分解能の限界から、これまでよく分かっていませんでした。なので、今回の研究では、NASAが2022年から運用を開始したジェームズウェッブ宇宙望遠鏡のデータを元に分析。すると、80億年から100億年前の宇宙に、これまで見られなかった赤い渦巻銀河を初めて発見したんですねー今回のパイロット調査を元に、さらに詳しく渦巻銀河形成についての分析を進めることができれば…いまだ謎が多い銀河の成り立ちに関して、さらに新たな知見が加わりそうです。初期の宇宙に見つけた赤い渦巻銀河今回の研究で見つけたのは、これまで確認されていなかった特異な“赤い渦巻銀河”。さらに...初期宇宙に見つかった“赤い渦巻銀河”は、いつ、どのように生まれたのか?

  • ハビタブルゾーン内を公転していても大気や水は存在しない? 太陽よりも低温で暗い恒星に左右される系外惑星の環境

    図1.“プロキシマ・ケンタウリ”を公転する“プロキシマ・ケンタウリb”(イメージ図)。(Credit:ESO)本当にハビタブルなの?恒星の活動にも右される系外惑星の環境地球に住む私たちから見て太陽の次に近い恒星は、地球から約4.3光年の距離にある“プロキシンマ・ケンタウリ”です。恒星の中でも太陽系に近い約4.2光年の距離にある赤色矮星“プロキシマ・ケンタウリ”。この“プロキシマ・ケンタウリ”を公転している地球サイズの“プロキシマ・ケンタウリb”は、2016年に発見された系外惑星。“プロキシマ・ケンタウリb”は11.2日周期で公転し、その重力に引っ張られて中央の“プロキシマ・ケンタウリ”も11.2日の周期でぶれている。主星の周りを公転している惑星の重力で、主星が引っ張られると地球からわずかに遠ざかったり近づ...ハビタブルゾーン内を公転していても大気や水は存在しない?太陽よりも低温で暗い恒星に左右される系外惑星の環境

  • 銀河団内には星が生まれにくい場所がある? 70億年前から存在している銀河団の奇妙な銀河分布

    すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラで撮られた、70億年前までの宇宙に存在する5000個を超える銀河団。このデータを統計的に調べてみると、成長をやめてしまった銀河が、銀河団内の特定の方向に偏って分布していることが明らかになったんですねーこのことは、銀河団の内部で銀河の成長を止めるメカニズムが、非等方的に働いている可能性を示すもの。銀河の形成過程の新たな一面をとらえた成果といえます。図1.今回の研究に用いた銀河団の一例。銀河団に属する銀河のうち、星形成をしている銀河を青い円で、星形成をやめた銀河をオレンジの円で示している。印が付いていない天体は、この銀河団とは無関係の銀河や星になる。ピンクと水色の影で示された領域は、それぞれ銀河団の中心銀河の長軸に「揃った方向」と「垂直な方向」を表している。右上の画像は銀河団...銀河団内には星が生まれにくい場所がある?70億年前から存在している銀河団の奇妙な銀河分布

  • 巨大惑星や褐色矮星の進化、大気の研究に重要! 太陽のような恒星を周回する恒星になれなかった星を発見

    すばる望遠鏡の超高コントラスト補償光学システムを利用した観測により、太陽のような恒星を周回する褐色矮星の姿がとらえられました。さらに、直接撮像に加えて位置天文衛星などのデータを組み合わせる新しい手法を用いて、この天体“HIP21152B”の正確な質量を求めてみると、質量が精密に決まっている褐色矮星の中では、最も軽く、惑星質量に迫る天体であることが明らかになったんですねーこのことから、“HIP21152B”は巨大惑星と褐色矮星の進化や、その大気の研究をする上で重要な基準(ベンチマーク)天体になると期待されています。図1.恒星“HIP21152”の伴星として発見された褐色矮星“HIP21152B”の画像。★印と矢印はそれぞれ、恒星(中心星)と“HIP21152B”の位置を表している。中心星はマスクされていて、...巨大惑星や褐色矮星の進化、大気の研究に重要!太陽のような恒星を周回する恒星になれなかった星を発見

  • これまでの予想の4倍以上! 宇宙最大の爆発現象“ガンマ線バースト”の隠れた爆発エネルギーを測定

    今回、国際研究チームが世界で初めて成功させたのは、宇宙最大の爆発現象である“ガンマ線バースト”の電波と可視光における偏光の同時観測。観測には、アルマ望遠鏡とヨーロッパ南天天文台の超大型望遠鏡“VLT”を用いられました。今回の研究を進めているのは、台湾・国立中央大学/MITOSScienceCO.,LTD.の浦田裕次氏、東北大学学際科学フロンティア研究所(兼務大学院理学研究科)の當真賢二准教授、同大学大学院理学研究科の桑田明日香氏(博士後期課程1年生)らを中心とした国際研究チームです。この観測により、偏光を使わなければ見えない隠れたエネルギーを含めたガンマ線バーストの本当の爆発エネルギーを推定。これまでの推定の4倍以上となることが分かってきました。この結果により修正を迫られる可能性があるのが、典型的なロング...これまでの予想の4倍以上!宇宙最大の爆発現象“ガンマ線バースト”の隠れた爆発エネルギーを測定

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