太陽を始めとする恒星(星)は、材料となる分子ガスが雲のように集まった分子雲の中でも、特に分子ガスの密度の高い場所“分子雲コア”で生まれます。分子雲コアには磁力が働いていて、星が誕生する過程で磁束として分子雲コアのガスとともに星に持ち込まれます。でも、磁束をすべて持ち込んでしまうと超強力な磁力を持つ星になってしまい観測事実と合わなくなってしまいます。では、磁束を捨て去る仕組みは、どのようになっているのでしょうか?このことは磁束問題と呼ばれ、研究者の間で40年以上にわたり議論されていています。これまでは、磁気拡散という効果によって、星の周りの円盤から磁束のみがジワジワと染み出すように抜けていくと考えられていました。今回の研究では、地球から約450光年と星の誕生現場としては最も近いおうし座分子雲にある、“MC2...星の赤ちゃんの“くしゃみ”をアルマ望遠鏡による観測で発見!星が誕生する過程で磁束を外に捨て去る仕組み