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  • 銀河中心の超大質量ブラックホールと銀河本体の成長は、どのように関係しているのか?

    銀河の中心にある超大質量ブラックホールの成長と銀河本体の成長。この2つは、どのように関係しているのでしょうか?今回、機械学習を用いた研究によって、この2つの深いつながりが導き出されたんですねーこの研究は、数十年来の仮説を裏付けるものになるようです。今回の研究の概念図。機械学習により、ブラックホールと本体の銀河の組み合わせを多数テストし、その中から実際の観測と最もよく一致する組み合わせを選んでいる。(Credit:H.Zhang,M.Wielgusetal.,ESA/Hubble&NASA,A.Bellini)銀河本体と中心ブラックホールは同じ時期に成長するほとんどの銀河の中心には、超大質量ブラックホールが存在すると考えられていて、その質量は太陽の数百万倍から数十億倍にも及びます。このような超大質量ブラック...銀河中心の超大質量ブラックホールと銀河本体の成長は、どのように関係しているのか?

  • 星のゆりかごでは、赤ちゃん星から噴き出す高速のガス流が、星の形成を誘発したり邪魔したりしている

    今回の研究では、アルマ望遠鏡を使ってオリオン座の星団形成領域を観測。すると、若い星から噴き出す高速のガス流が、同じ星団形成領域内の若い星たちに激しく衝突している様子をとらえることに成功しました。衝突によって星団形成領域のガスやチリは激しく揺さぶられ、そこでの星の形成に影響を与えている可能性があるんですねーこのことは、若い星や星の材料が密集して存在する星団形成領域において、星が生まれてくる複雑な過程の理解に迫る重要な一歩といえる成果になります。今回の研究を進めているのは、九州大学大学院生の佐藤亜紗子さんたちの研究チームです。図1.星団形成領域“OMC-2”の“FIR3”および“FIR4”のイメージ図。アルマ望遠鏡によって、原始星が集団で生まれている星のゆりかご内部の詳細が明らかになった。(Credit:AL...星のゆりかごでは、赤ちゃん星から噴き出す高速のガス流が、星の形成を誘発したり邪魔したりしている

  • 太陽から地球までの距離の約1パーセントしか離れていない!? 非常に接近した“超低温矮星”同士の連星を発見

    小さくて温度も低い恒星“超低温矮星”同士からなる連星が新たに発見されました。惑星形成モデルによると、超低温矮星では原始惑星系円盤の質量およびサイズが小さいので、木星型惑星ではなく、水星から地球程度のサイズの惑星を比較的たくさん持ちうることが示唆されています。この連星系でも“トラピスト1”のように地球型惑星が見つかるのでしょうか。今回の研究成果は、ノースウエスタン大学の博士研究員Chin-ChumHsuさんを筆頭とする研究チームにより、アメリカ天文学会の第241回会合で発表されました。“LP413-53AB”星系(上段)、“TRAPPIST-1”星系(中断)、木星系(下段)を比較した図。“LP413-53AB”を構成する2つの超低温矮星の間隔は、木星から衛星カリストまでの距離よりも短いとされる。(Credi...太陽から地球までの距離の約1パーセントしか離れていない!?非常に接近した“超低温矮星”同士の連星を発見

  • 銀河進化のモデルを見直す必要がある!? ジェームズウェッブ宇宙望遠鏡で見つけた初期宇宙にある棒渦巻銀河

    ジェームズウェッブ宇宙望遠鏡による観測で、宇宙年齢が現在の2~4割だった時代に棒渦巻銀河が6個見つかりました。棒渦巻銀河では、棒構造によって銀河中心部にガスが送り込まれることで、他の領域よりも速く星の形成が進みます。このことは、棒構造が初期の時代に星の形成を加速するという、新たな経路が銀河進化モデルの中に見出されたことになるんですねー初期宇宙での棒渦巻銀河の存在率を正しく導くように、銀河進化のモデルを見直す必要があるのかもしれません。これまでに見つかった中で最も遠い棒渦巻銀河アメリカ・テキサス大学オースティン校のYuchenGuoさんたちの研究チームは、ジェームズウェッブ宇宙望遠鏡が行った初期観測プログラムの一つ“宇宙進化初期リリース科学サーベイ(CEERS)”で得られた画像から、中心部に棒構造を持つ“棒...銀河進化のモデルを見直す必要がある!?ジェームズウェッブ宇宙望遠鏡で見つけた初期宇宙にある棒渦巻銀河

  • 土星の衛星ミマスの地下にも海がある? 海はまだ若いけど現在進行形で拡大している可能性が示されました

    土星の主要衛星の中では最も小さい“ミマス”は、密度が低く、大部分は氷と岩石で構成されていると考えられています。約23時間の周期で土星を公転しているのですが、その周回中にリズミカルな揺れが検出されているんですねー地下に海があるという仮説は、このリズミカルな揺れという現象からきているのですが、“ミマス”のコアが球体でないという点も、有力な原因として考えられています。“ミマス”は氷で覆われた外層は球体なのですが、岩石のコアは、ラグビーボールのような楕円体なのかもしれません。どのような理由であれ、土星探査機“カッシーニ”の画像を丹念に調べて発見した揺れは予想外のものでした。地球の衛星の月を含め多くの衛星は、公転中にわずかに揺れているので、その事自体は珍しくありません。でも、その幅は直径400キロ程度の衛星にしては...土星の衛星ミマスの地下にも海がある?海はまだ若いけど現在進行形で拡大している可能性が示されました

  • 高速で自転する天体“マグネター” 自転速度が遅くなる現象“アンチグリッチ”はなぜ起きる?

    太陽よりも数十倍重い星が一生の最期を迎えると超新星爆発を起こし、その爆発の中心部には極めて高密度な天体“中性子星”が形成されることがあります。中性子星は、太陽の10~30倍程度の恒星が、一生の最期に大爆発した後に残される宇宙で最も高密度な天体。主に中性子からなる天体で、ブラックホールと異なり半径10キロ程度の表面が存在し、そこに地球の約50万倍の質量が詰まっていている。一般に強い磁場を持つものが多い。中性子星は、密度が地球の数100兆倍、磁場が地球の約1兆倍もある天体。多くが超高速で自転していて、地球から観測すると非常に短い周期で明滅する規則的な信号がとらえられるので、パルサーとも呼ばれています。その中性子星の中でも特に強力な磁場を持つものが“マグネター”と呼ばれています。マグネター(磁石星)は中性子星の...高速で自転する天体“マグネター”自転速度が遅くなる現象“アンチグリッチ”はなぜ起きる?

  • 土星の衛星エンケラドス表面の水柱から“生物の細胞”を検出できる可能性はあるのか?

    厚い氷の層に覆われた海を持つ土星の小さい衛星“エンケラドス”。エンケラドスには間欠泉があり、地表にある割れ目から宇宙空間に向けて海水を噴き上げているんですねー興味深いことに海水に含まれているのは、水、塩、シリカ(二酸化ケイ素)、炭素を含む単純な化合物。そう、これらは生命の材料になり得る物質なんですねーなので、エンケラドスから宇宙空間に放出されるプルームには、もしかすると生物の細胞が含まれているかもしれません。エンケラドスを周回してプルームを採取することができれば…将来の探査機が、生物の細胞を検出してくれるのかもしれませんね。図1.エンケラドスの間欠泉を観測する土星探査機“カッシーニ”(イメージ図)。プルームを初めて観測しただけでなく、ミッションの後期にはプルームを複数回通過し、貴重なデータを提供してくれた...土星の衛星エンケラドス表面の水柱から“生物の細胞”を検出できる可能性はあるのか?

  • 磁場が支えるガスの流れが大質量の星を生み出していた! アルマ望遠鏡の優れた感度と解像度によって見えてきたこと

    アルマ望遠鏡の高い解像度によって分かったこと。それは、大質量の星が生まれる場所では、星に物質が供給される仕組みに、磁場が重要な役割を果たしていることでした。磁場の力が、ガスの流れを外圧や重力作用から守っているので、星の形成が安定するそうです。星の形成過程において磁場はどのような役割果たすのか星形成過程において、磁場がどのような役割を果たすかは、これまでも広く議論されているテーマです。この磁場はどれほど強いのでしょうか?そして、磁場は星の材料物質を形成中の中心星まで運ぶことができるのでしょうか?さらに、いつどこで重力が磁場の影響を上回るのでしょうか?これらのことは、大きな謎になっていました。今回の研究を進めているのは、台湾中央研究所のパトリック・コッホ氏を中心とする国際研究チーム。アルマ望遠鏡を用いて、“W...磁場が支えるガスの流れが大質量の星を生み出していた!アルマ望遠鏡の優れた感度と解像度によって見えてきたこと

  • 55億光年彼方の宇宙で見つかった最大級のモンスター超銀河団“キングギドラ”

    国立天文台と広島大学を中心とした研究チームが、すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラを用いた大規模観測から、約55億光年彼方の宇宙に巨大な超銀河団を見つけました。この超銀河団は、およそ満月15個分の天域にまたがって銀河とダークマターが強く密集しているだけでなく、含まれている銀河団は少なくとも19個。50億光年以遠の宇宙で確認されている中では最大の超銀河団だそうです。銀河団が集まって形成する巨大構造“超銀河団”宇宙における巨大な天体といえば、無数の星やガスが集まった銀河が挙げられます。でも、重力によって一つにまとまった天体として宇宙最大規模といえるのは、その銀河が大量のガスとともに集まった銀河団になります。その銀河団がさらに集まって“超銀河団”という巨大構造を形成していることも分かっています。超銀河団とは、宇宙...55億光年彼方の宇宙で見つかった最大級のモンスター超銀河団“キングギドラ”

  • 矮小不規則銀河“UGC 7983”と無数の銀河… そして偶然映り込んだ小惑星の軌跡

    数十億個ほどの恒星が集まった“矮小銀河”は、天の川銀河と比べて規模が100分の1程度の小さな銀河です。その“矮小銀河”の中でも、星やガスが不規則に分布している銀河を“矮小不規則銀河”と呼びます。今回公開された画像は、“おとめ座”の方向約3000万光年彼方に位置する矮小不規則銀河“UGC7983”のもの。遠方に散らばる無数の銀河や、偶然映り込んだ小惑星の軌跡がとらえられています。矮小不規則銀河“UGC7983”。(Credit:ESA/Hubble&NASA,R.Tully)上の画像に移っているのは銀河“UGC7983”だけではないんですねーその背後には、はるか遠方にある無数の銀河が視野全体にわたって写り込んでいます。そこに写っているのは、天の川銀河やアンドロメダ銀河のような渦巻銀河から、“UGC7983”...矮小不規則銀河“UGC7983”と無数の銀河…そして偶然映り込んだ小惑星の軌跡

  • なぜ、観測される物質の量が理論予測よりもはるかに少ないの? 宇宙の大規模構造で検出されたX線は行方不明のバリオンの手掛かりかも

    今回の研究では、最新のX線サーベイ“Spektr-RG/eROSITA”を用いた観測から、銀河団を網のように結ぶフィラメント構造に含まれる高温プラズマからの熱放射を検出しています。宇宙の奥深くに隠された物質を探す手掛かりになるのかもしれません。“eROSITA”はロシア・ドイツのX線天文衛星“Spektr-RG”に搭載されたX線宇宙望遠鏡。2019年7月13日にバイコヌールから打ち上げられ、第2ラグランジュ点(L2)を回るハロー軌道に投入された。開発はドイツのマックス・プランク地球外物理学研究所(MPE)。SRG/eROSITA衛星による宇宙の網からのX線放射。明るい部分が銀河団で、宇宙フィラメントが黄色い線で示されている。(Credit:Tanimura,Aghanim(CNRS)&eROSITA)行方...なぜ、観測される物質の量が理論予測よりもはるかに少ないの?宇宙の大規模構造で検出されたX線は行方不明のバリオンの手掛かりかも

  • 観測を始めたジェームズウェッブ宇宙望遠鏡で初めて系外惑星を発見! 41光年彼方の赤色矮星を公転する地球サイズの惑星

    今回、アメリカ天文学会第241回号で発表されたのは、ジェームズウェッブ宇宙望遠鏡を使って地球とほぼ同じ大きさの太陽系外惑星を確認したという研究でした。系外惑星の存在が、ジェームズウェッブ宇宙望遠鏡の観測で確認されたのは、今回が初めてのこと。2022年の夏から本格的に稼働を開始したばかりなので、今後はもっと多くの地球に似た岩石惑星が見つかるはずです。今回の研究を進めているのは、ジョンズ・ホプキンス大学応用物理学研究所のJacobLustig-YaegerさんとKevinStevensonさんが率いる研究チームです。赤色矮星“LHS475”(奥)を公転する太陽系外惑星“LHS475b”(手前)のイメージ図。(Credit:Illustration:NASA,ESA,CSA,LeahHustak(STScI))...観測を始めたジェームズウェッブ宇宙望遠鏡で初めて系外惑星を発見!41光年彼方の赤色矮星を公転する地球サイズの惑星

  • 恒星が誕生してから時が経っているはずなのに… 十分なガスが残っているのはなぜ? 惑星系形成を促進しているガスの移動と集積

    今回の研究では、“うみへび座TW星”を取り巻く原始惑星系円盤のガスの量を、アルマ望遠鏡の観測データを用いた新たな手法で測定しています。天体の年齢が比較的高いことから、かなり少なくなっていると考えられていたガスの量でしたが、予想外に多く存在していることが分かったんですねーこの結果は、惑星系の形成過程を解明するための重要な一歩になるのかもしれません。若い恒星を取り巻くガスやチリからなる円盤惑星は、若い恒星を取り巻く原始惑星系円盤と呼ばれる円盤の中で形成されます。原始惑星系円盤とは、誕生したばかりの恒星の周りに広がる水素を主成分とするガスやチリからなる円盤状の構造。恒星の形成や、円盤の中で誕生する惑星の研究対象とされている。特に、木星のような巨大ガス惑星は、円盤の中のガスを材料として作られます。惑星が作られた後...恒星が誕生してから時が経っているはずなのに…十分なガスが残っているのはなぜ?惑星系形成を促進しているガスの移動と集積

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