2024年秋秋は果実の季節ていねいにやさしくひとつひとつに袋掛指先にひたすら母心袋掛
先達の秀句を味わいながら<br>自得の一句を求めて多作多捨です<br>古希すぎの晩学で楽しみながらの遅々緩歩です<br>
古希近くからの俳句入門 たくさん作ってたくさん捨てる、ついでに恥もたくさんかく これをずーっと続けています
爺さんのおたんせき理由もなく突然の大嚏どんな顔かは自分は見たことがない全身が顔にかたまる大嚔丈子
捨てたはずの五欲だが未練がましくときおり邪魔をする年頭に念を押すことにしている初日記捨てた五欲に念を押す丈子
焼けトタンを拾い集めての戦後のバラック空っ風にガタガタパタパタ脳裏に焼き付いている空っ風自分史にあの焼けトタン丈子
冬日の縁側で孫との指相撲顔も戦っている形相だがたちまち崩れて双方声を出しての大笑冬日向顔も戦う指相撲丈子
この季節湯豆腐には目の無い私だが妻の小言が気にさわる気づかぬふりが方便だ湯豆腐のトフの辺りの口小言丈子
洞爺湖畔での眼福近くに白鳥の姿も東雲の飛沫氷に金の日矢丈子
言いかけた言訳を聞かず音を立てて閉められた障子冬の廊下で泣きじゃくった少年期があった白障子有無を言わさぬ音ひとつ丈子
諏訪は私の疎開地ではないが転地転職の多かった私に旅先で浮かんだ掲句です故郷となりし疎開地御神渡り丈子
寒風にけなげに彩をみせる帰り花わずかな日のぬくもりのふところにぬくもりを溢さぬやうに帰り花丈子
独り居の友人を訪ねると大根を煮ているご婦人がいたなんと週3回来るヘルパーさんだったほとんど家人の顔だった大根煮るヘルパーさんの家人顔丈子
冬の激しい波音が好きだ五感の全てがその怒濤音に犯されるたちまちに尖りし五感冬怒濤丈子
早逝の句敵の舌鋒が懐かしいひとり酌む寒夜じわじわと奴の毒舌寒造丈子
自宅の前面は広い稲田がつづいている冬耕のトラクターが活動している運転席のテンガロンハットが当世風テンガロンハット冬耕のトラクター丈子
周囲はホワイトアウト国の真中にいて心細さは離島のよういいね!コメントするシェア亀鳴くや弥勒菩薩は聞きじょうず
現代俳句協会インターネット句会202.年12月現代俳句協会会員のみが参加するものは33回目がある誰もが参加できる合同句会は41回目を数える前者は3句投句で49名が参加投句数は197句後者は2句投句165名が参加339句の投句数だった会員限定での私の成績[No.40]榾明り角ある話丸くする(丈子)⑦総合4位【選評】間接照明の様な効果なのでしょうね、、、。、(芭行(バイク))なるほど・・・。ドラマチックだ。(椋本望生)季語と馴染みのよい言葉が安定感を生んだ。(太田酔子)昔のように囲炉裏端で暖をとる家は地方でもほとんどなくなっているのではないかと思います。懐かしい火の記憶。人の心を穏やかにする灯りであったように思います。(檜鼻ことは)[No.141]クレジットカードに鋏十二月(丈子)②総合20位タイ【選評】十二...現代俳句協会インターネット句会202.年12月
山間の民宿で囲炉裏を囲んでの夕餉牡丹鍋に地卵のもてなしご主人の指がなんともごつい節くれの指に地卵牡丹鍋丈子
山間の民宿で囲炉裏を囲んでの夕餉牡丹鍋に地卵のもてなしご主人の指がなんともごつい節くれの指に地卵牡丹鍋丈子
さもしさとは「下品・見苦しい・あさましい」などそんな己の心情を隠す懐手これまたさもしいさもしさを隠すもさもし懐手丈子
川べりのおでんの屋台「Wi-Fi」可川べりのおでんの屋台「Wi-Fi」可
北海道での結核療養所に入院していたトイレまでの長い廊下を寒気に耐えながら進むおりから不気味に梟の声梟や長療養の長廊下丈子
朝のウオーキングを欠かさない大寒、いつもより心なし大股で歩くノルマの三千歩に白い息大寒の朝は大股三千歩丈子
北海道での農家体験春を待ちわびての土降りの体験土振りて一日春を引き寄せる丈子
冬日和の城址公園たくさんの猫が日向でくつろいでいるつい先刻まで黄葉の見事だった銀杏の樹はまるはだかの冬の粧い季語は<冬日和>が良かったようだ四温光猫と裸の公孫樹丈子
象の身体は大きいがその尻尾は極端に小さい12月になるうと形見がせまそうにますますちびて見える十二月象の尻尾がまたちびる丈子
年末にくる手紙の追伸大凡は繰り言・言い訳の類だ追伸はなべて繰り言十二月丈子
師走も晩年になると特別の事、もなくぼんやりしていると意味不明の妻の早口が飛んでくる忙しさをおしつけてくるのだ何語やら妻の早口十二月丈子
十二月になると喪中はがきが届く疎遠になっていた旧友だったり心の暗渠はいよいよ深く暗いだれにでも心に暗渠十二月丈子
人のいない公園でひとり逆上がりにトライの少女おりからの風花が鼻先に鼻先にとまる風花逆上がり丈子
俳友の母君が逝去された故人の遺志で献体されたという頭の下がる思いだが遺骨はまど戻らない霜の降りる初七日の夜である献体に戻らぬ遺骨霜の声丈子
冬の法事、寺の本堂は暖房がない丸火鉢で暖をとる見合す顔はどこか似ている一族なのだいいね!コメントするシェア七回忌似た顔よせる寺火鉢丈子
あの愚かな戦争をわすれてはならない抑留という悲惨な過去を持つ元兵士冬の銀河はいつも冷たい冬北斗国の記憶に抑留記丈子
渡り鳥がやってくる長旅の疲れを癒すように浮寝する旅の途中のたくさんの試練時には自分を褒めてやりたいまなうらに七人の敵浮寝鳥丈子
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2024年秋秋は果実の季節ていねいにやさしくひとつひとつに袋掛指先にひたすら母心袋掛
2024年冬踏切の警笛がなかなか止まない長い貨物列車が轟音と共に通過する行く手にはそれは見事な冬の満月まっしぐら冬満月に貨車の列丈子
2024年冬なにくそと思ったひとことが今は亡き父のひとことをかみしめる寒空にこうこうと満月じわじわと父の父のひとこと冬満月丈子
2024年秋秋の風雨に晒されて無惨な破れ蓮の姿池の辺の老いた己をみる思い敗荷や誰とも会わず口きかず丈子
2024年秋木の実が落ちる晩秋厳しい冬への備えを促すようだ限りある余生にまたひとつの句読点とも木の実降る年ごとに負う句読点丈子
2024年秋三回忌までは月命日の墓参をこころがけている今年家族の不幸があった墓参にさわやかな萩の風をいただいた萩の風月命日がまたひと日丈子
2024年秋謝る相手はもう彼岸手遅れの謝罪は意味がないさがしてる謝るあいて穴惑い丈子
2024年秋人面のように大きい朴の葉が音もなく地に落ちてくるが一枚一枚それぞれの決断で枝を離れるようだころあいと個々の決断朴落葉丈子
2024年秋1室だけの和室の障子を張り替える糊の刷毛の「凹みにほっとする懐かしさを感じる障子張る刷毛に憶えの凹みかな丈子
2024年秋火葬を待つやるせない時間荼毘の白煙が秋雨にけむるのをみている秋雨にほそくかすかに荼毘けむり丈子
2024年秋釈然とはしなかったが否応もなく退院だと言われた固く閉ざされた一文字の口元に笑顔はない退院の口一文字秋の暮丈子
2024年秋丈子産卵のための川下りだが簗は人のエゴの営みいくばくかはそれを逃れ性を全うするいくばくか逃れる鮎も下り簗丈子
2024年秋「今日の菊」は重陽の子季語老いても夫婦は生涯かばいながら二人三脚かばいあう二人三脚今日の菊丈子
2024年秋「今日の月」は重陽の子季語生涯は夫婦の二人三脚老いてもかばいあいながらも生涯は夫婦の二人三脚かばいあう二人三脚今日の菊丈子
2024年秋新酒の前の長広舌は辟易だが店の主の好々爺然の笑顔は諾新走り長広舌の笑い皺丈子
2024年秋失念していた書棚の奥の奇書悪書始末に思案する秋灯下秋灯下家人の知らぬ奇書悪書丈子
2024年秋刺す力はもうないのに寄って来る生き残りの秋の蚊を打つ残り蚊の刺す気のなくて刺す気配丈子
2024年秋空家に目立つ看板ForSale」庭にたくさんのコスモスが咲き乱れている「ForSale」我が物顔のコスモス丈子
2024年秋秋鯖の美味は口説無用説明も講釈も邪魔だまって食わせてくれ口舌無用秋鯖に舌鼓丈子
2024年秋朝の爽やか涼気に深呼吸して四股を踏んでいたさやけしや深呼吸して四股を踏む丈子
2024年夏この長考がが身を助く自然界には生きる知恵がたくさん長考の踏み出す一歩かたつぶり丈子
2024年夏本心の吐露は生涯あらずこんな頑固を容にす捩花の生涯とおす自己欺瞞丈子
2024年夏孫たちの嬌声がなつかしい車庫の片角に三輪車もうごみでしかない三輪車青梅落つごみでしかない三輪車丈子
2024年夏鎌倉建長寺庭園からの新樹の香そこへの床の艶が陽に揺れていた新樹香踏み艶揺るる建長寺丈子
2024年夏古刹の杜に芭蕉翁の句碑がある思わず手でその文字江尾んぞったなぞる手に翁の言霊木下闇丈子
2024年夏気取ったつもりのサングラスほうれい線のよく目立つサングラスあえてくっきりほうれい線丈子
2024年夏八十路ともなれば半分は生身魂来し方に蛇行の軌跡がはっきりとうかぶをちこちに蛇行の軌跡生身魂丈子
2024年夏中年を過ぎると頤に半生が刻まれるこれからの半生が重なっていくおとがいが語る半生半夏雨丈子
2024年秋「ともしび」に入り浸りの少年後期ラストソングの後の帰途空の星を語り合っていた青春二つ星歌声喫茶の青春丈子
2024年夏六足のあめんぼう一足一足にそれぞれの意思とと役割一足に足の意思あめんぼう丈子
2024年夏夏日の大きな南風に吹かれると遠祖のプテラノドンの羽の名残り肩甲骨が落ち着かない大南風(おおみなみ)疼く遠祖の羽の痕丈子
2024年夏横浜中華街夏の賑わい客の呼び声が交錯している汗の呼び声原色の中華街丈子
2024年夏夏山のトレッキング獣道に百選の名水を示す矢印なんたる至福矢印に百選の水雲の峰丈子
2024年夏心太を前にだれもが撫肩元無頼派も例外ではない無頼派もここは撫で肩ところてん丈子
2024年夏蟻地獄の見事な傾斜角が安息角であると知った自然界は人知の及ばぬ天才ぞろい蟻地獄安息角を識る英知丈子
2024年夏鎌倉遊行に海を臨む切通しおりからの黒南風に吠えるような濤声を聴いた黒南風や濤声たかき切通し丈子
3024年夏炎天を逃れて駆け込んだ閻魔堂だったが炎帝は先回りしていたここも暑い炎帝を逃れ入りたる閻魔堂丈子
2024年夏青田からの風が心地良い車椅子にも不自由は感じない青田風もう三年の車椅子丈子
2024年夏少年期に蟇の長い行列を観たその謎がいま解けた冬眠の覚めた蟇蛙が一斉に池へ向かう途中だったリロケーション黙ののそのそ蟇の列丈子
2024年夏首塚の由来は万別だがどれにも固有の恩讐がある首塚の恩讐はるか黒揚羽丈子