こんな間合いから一方的に攻めることが出来るなんてすごいな。俺の刀では出来ない芸当だ。今手にしている刀が兄弟、鯰尾藤四郎だから……出来る。同じ持ち主が扱っても、刀が替われば出来ることも変わる。そして刀も……。持ち主の資質次第でその力は活かされもするし、殺されもする。「「過ぎたるもの」とか刀が呼ばれないように、君自身も気をつけなよ」いつか耳にした青江の言葉に、自分の主に対する警鐘と気遣いを感じる。あの時は...
刀剣乱舞で審神者として過ごす日々を綴っている本丸記録です。山城国所属の350Lv、初期刀は歌仙兼定。
初期刀:歌仙兼定 初鍛刀:秋田藤四郎 所属:山城国 就任日:2015年8月15日 カンスト後も鯰尾と骨喰は現役です。
2024年5月
こんな間合いから一方的に攻めることが出来るなんてすごいな。俺の刀では出来ない芸当だ。今手にしている刀が兄弟、鯰尾藤四郎だから……出来る。同じ持ち主が扱っても、刀が替われば出来ることも変わる。そして刀も……。持ち主の資質次第でその力は活かされもするし、殺されもする。「「過ぎたるもの」とか刀が呼ばれないように、君自身も気をつけなよ」いつか耳にした青江の言葉に、自分の主に対する警鐘と気遣いを感じる。あの時は...
……なるほど。兄弟の刀身は確かに軽くて身動きが取りやすい。自分の刀を振るうよりも遥かに体が軽くて動きに融通が効く。だが、自由なのは体だけ。刀を振るい攻めるとなると俺の刀よりも扱いが難しい。攻撃を仕掛けようとすると刀身が短い分、必ず自身が切られる間合いに入らなければならない。そして更にそこから踏み込まなければ攻撃が届かない。相手の方が常に一歩分有利。俺も太刀や大太刀を相手にする時は似た状況になるが、そ...
兄弟が高く跳び上がる。見上げれば、長い髪を揺らし舞う花びらと共に月を背負う幻想的な影姿。一瞬見惚れてしまいそうになるが、すぐに俺も兄弟の後を追って跳び上がる。月を背負い、星に見守られ、空中で振りかざす刃。地に足の着かない不安定な戦い。足元に地面のない状態では姿勢の制御が難しい。前後左右へ自在に動くことは出来ない。自分が跳び上がった位置からの攻撃と防御しか出来ない。思うように動ける地上での戦いとは全...
月を隠していた雲が徐々に晴れ、兄弟の姿が再び見えるようになる。月光が照らし出したその顔は、想像通りの笑顔だった。自分の顔なんてわからないが、俺も恐らくほとんど変わらない同じ笑顔を浮かべているに違いない。互いの心、互いの想い、互いの愛。それを真剣に語り合うように共に刀を振るい、共に戦い、共に生きる。なんて充実した、楽しいひと時なのだろう。……だが、楽しいだけでは終われない。骨喰藤四郎として、俺自身とし...
互いにぶつかり、打ち鳴らす音はまるでカスタネット。青い片方だけでも、赤い片方だけでも音を鳴らせない。俺たちが互いにぶつかり合うことでしか生まれない音。それは笛や琴のような楽器のように、自らの音階を行使して美しい曲を奏でることは出来ない。何かの曲を形作る楽器としてではなく、子供が叩いて遊び、その音に笑い、その一瞬を楽しみ、ある程度叩いたら飽きて……。ただ音を鳴らすだけの一瞬の楽しい時間を生み出す、玩具...
お互いに背を向け離れ、距離を取り。……そして再び向かい合う。俺がすべてを壊してしまう前に、正してくれてありがとう。いつも俺の心に手を伸ばし続けてくれて、ありがとう……兄弟。……音が聴こえる。ぽつり、ぽつりと静かに何かを語り出すような音が。聴こえる……。骨喰藤四郎の音色が。その音色に合わせるように、自らの刀を構える。骨喰「俺は、骨喰藤四郎。振るえば骨喰む鋭き刃、今は主殿のためにこの力を振るおう」言葉に込めた...
兄弟に「そんなことは気にするな」と言われてしまわなくて良かった。こいつは気にしていなさそうだから、本音では俺のこの悩みを馬鹿馬鹿しいと思っているのかもしれない。それでも……それなのに、そんな自分を隠して俺に心から寄り添おうとしてくれる、その気遣いが嬉しい。鯰尾「もしも骨喰藤四郎が主じゃない別の誰かに愛を囁きながら「あんた以外に愛しいと思うやつはいない」「あんたがいれば他には何もいらない」なんて言い始...
月の光に照らされて、淡く白銀に輝く骨喰藤四郎。いつも軽々と扱い大して重量を感じていなかったその剣が、やけにずしりと重く感じる。この刀は、今までこんなにも重かっただろうか……。重量は何も変わっていないはず。変わったのは、この刀を持つことへの俺の覚悟と責任感だ。心に伸し掛かるそれが、刀に重く伸し掛かっているのだろう。俺は今までこれを、この重さを……。何も感じずに、この刀を振るっていたんだな。『骨喰藤四郎』...
骨喰「……………」頭の中でぐるぐると。天体が回るように、星が飛び交うように。いくつもの物語の欠片が縦横無尽に駆け巡る。皆が語る言葉。その言葉に宿る、輝く想い。それは夜空に浮かぶ星のようにひとつひとつはバラバラで……。だけど、繋がる。繋がる部分が確かにある。夜空に星と星を結ぶ線はない。だから星座の知識がない者が空を見上げても、そこに何の星座も見つけられない。そこに星座があっても星座があると、認識できない。...
兄弟は一向に俺が差し出す刀を受け取ろうとしない。うーん……。これはこれで困ったなぁ……。どうすれば兄弟はこの刀を受け取ってくれるのか。頼みまくる、説得する、良心に訴え掛ける、黙って傍で待ち続ける。色々考えてみたけど、どれも上手くいく情景が浮かばない。となれば、その方向性で考え続けるのは時間の無駄。「今の兄弟は刀を受け取れない」ということを、まずは俺が理解しよう。兄弟は今、そんな自分の心を示してくれてい...
鯰尾「俺は、ここにいる! 兄弟も、ここにいる! ここに在る!」骨喰「だが俺たちは、俺たちではない!」鯰尾「本物の骨喰藤四郎ってやつがそんなに重要なのかよ!」骨喰「重要に決まっているだろう」鯰尾「ああ、そうだね、重要だ。骨喰藤四郎と鯰尾藤四郎は俺たちの大事な物語だ。主が愛した俺たちだ。主が求める俺たちだ。俺たちが今ここに存在する上で不可欠な俺たちだ。過去の記憶と同じように俺たちは、俺たちの物語を自分...
激論を交わすように激しく火花を散らして音を響かせる剣戟。まるで地上の流れ星のように、刀が右から左から次々と振り下ろされては打ち合って、ぶつかった瞬間一瞬だけ輝き、消える間もなく次の輝きが生まれる。骨喰「はぁ……、っ」鯰尾「どうしたの、兄弟。 もう限界? 息が上がってるよっ!」骨喰「そっちこそ。 下手な芝居はやめたらどうだ」鯰尾「兄弟は、いつもわかってないなあ……」骨喰「何をだ」鯰尾「物語の、楽しみ方!...
兄弟の刀と自分の刀が交わる度に、かつての想いが蘇る。それはまるで兄弟の刀に込められた想いが、ぶつかった瞬間、俺の刀身の響いて、その音が、衝撃が。懐かしい思い出話をするかのように、言葉もなくこの身に語り掛けてくるみたいだ。嗚呼……兄弟の剣を受けるほど、奥底から湧き上がり、溢れてくる。俺にとっての鯰尾藤四郎という存在が。その存在が俺の心に残してくれた沢山の足跡の思い出が。涙と共に、内側から溢れてくる……。...
鯰尾「頼むよ、兄弟。俺の話を聴いて! 俺のことを信じて……!俺は兄弟の味方だ。 そして主の味方だ。ふたりを騙して誤魔化して、その心を貶めるような真似は絶対にしない!俺はお前が俺と主の幸せを願ってくれていることを信じて疑わない。お前を信じた上で、お前にこれを伝えているんだ。俺とお前の願いは同じだろう?同じだと、俺はお前を信じてる。お前の心を否定したいんじゃない。お前の心を信じているから、手加減なしで真...
鯰尾「兄弟のその気持ち、わからない訳じゃないよ」骨喰「…………」鯰尾「俺だって同じ立場だ。自分のしていることや自分の考えていることが本当に正しいのかなんてわからない。もしかしたら俺よりも、お前の方が正しいのかもしれない。あるいはどっちも正しくないのかも」骨喰「…………」鯰尾「ねえ、兄弟。 綺麗なものってなんだと思う?」骨喰「は? 綺麗なもの?」鯰尾「そう。 俺たち刀剣男士が守らなきゃいけない、綺麗なもの」...
繰り出される一撃一撃が自分の目の前に立ち塞がるものどころか、空間ごと何もかも切り裂いてしまいそうなほど重い。それは刀の一撃と言うよりも、宇宙にあるとかいうブラックホール。ほんの数回でもまともに受けてその衝撃を真正面から食らったら、そのままずるずると一気に引きずり込まれて何もかもすべてを呑み込まれて終わる。この攻撃は受け止めちゃいけない。なるべく回避して、受け流さないと――後方へ跳び、見切って適切に左...
鯰尾「……先に確認。 お前、命懸けてる?」骨喰「ああ。 兄弟こそ」鯰尾「俺は常に主のために命懸けで生きてるから」骨喰「相変わらずの減らず口だな」刀を引き抜いて互いにその切っ先を相手に向け合う。伝わってくるのは悪意とも敵意とも殺意とも違う、研ぎ澄まされた真剣な想い。青く深い暗闇の中、月の光が宿るように静かに煌めく刀と瞳。風が吹き、木々から、地面から、花びらが舞う。俺にとっては追い風。兄弟にとっては向か...
骨喰「…………」鯰尾「あっ、兄弟。 戻って来たんだ? おかえりー」審神者「おかえり、骨喰。……ちゃんと面と向かって会うの久し振りだね?」骨喰「…………。……主殿。 頼みがある」審神者「うん?」骨喰「俺の……。…………、………………」鯰尾「……?」骨喰「………………、…………。………………、俺の想いを消してほしい」鯰尾「はあ!? ちょっと兄弟。久し振りに戻ってきたと思ったら、何言ってんの?」骨喰「兄弟は黙っていてくれ。主殿、あんたは以前、そ...
藤薙「……戻った」骨喰「…ぅ………」藤薙「一振り目? どうしたんだ。この匂いは……、…………酒?………っ! なんだ、この量」骨喰「ふじ、なぎ……どうして、俺は……」藤薙「待ってろ。 すぐに水を用意する」骨喰「…………いんだ…」藤薙「え?」骨喰「消え、ないんだ……。俺の、中から……俺ではないものが……消えないんだ……」藤薙「…………」骨喰「骨喰藤四郎として語るべきではない、思いや願い……。どろどろとした気持ちの悪い欲望が……溢れて……。この...
九年目之章 極・大般若長光、偵察最大&極・陸奥守吉行、生存最大
陸奥守「しかし同時に最大到達とは、こがなこともあるんじゃのぉ」大般若「ははは! 俺とあんたで二倍めでたいって訳だ。 祝いがてら一杯どうだい?」和泉守「お、いいねえ。 仕事も終わったことだし、飲むか!」蛍丸「和泉守は関係ないじゃん」和泉守「関係なくないだろ。オレのお陰で、こいつの生存は伸びたんだぜ?」陸奥守「むん? なーんか言い方が引っ掛かるんじゃが……、 まあ、えいか」次郎太刀「そうそう。 どうせ...
審神者「ち、ち、ち……竹ちゃん!?」竹:どどん!(令和の大慶直胤と呼ぶといい)鯰尾「おおー……。 札なしで鍛刀するなんて中々やるね」審神者「いつもは梅ちゃんが輝いていることが多いのに、今回の竹ちゃん輝きがエグい。中にかぐや姫でも入ってるの?」竹:はて?(中、とは?)梅:つんつん(竹、この調子で今後もよろしく頼むの!)鯰尾「梅も一振り鍛刀してたし、今回は絶好調だね」審神者「この調子で顕現ポイント2周目い...
二振り目の離れ宗近「おお。 骨喰ではないか。 こちらに来るとは珍しい」阿蘇蛍「えっ、骨喰? 一振り目の!」骨喰「久し振りだな、阿蘇蛍。 二振り目の俺と話がしたい」阿蘇蛍「骨噛だね。 骨噛ぃーーー! お客さんだよーー!!」鶴永「客だって!?」阿蘇蛍「いや、鶴永は呼んでない」鶴永「一振り目じゃないか! 突然の訪問とは嬉しいことをしてくれる。待ってろ、今茶を淹れる。 阿蘇蛍、湯を沸かすぞ、茶柱チャレンジ...
雪消「俺の話を聞きたい……?」骨喰「ああ。同じ骨喰藤四郎として、参考にお前の話を聞きたい」雪消「骨喰藤四郎としての、参考……?記憶を取り戻したあんたが、俺の何を参考にするというんだ」骨喰「頼む、四振り目」雪消「………………。……話したいのは山々だが、俺には記憶がない」骨喰「わかっている。 俺もかつてそうだった」雪消「なのに今更、記憶のない俺の話を聞きたいのか……?俺のことは、俺よりもあんたの方が知っているだろう...
鯰尾「こうしてお風呂に入ってる主と向かい合ってるとさ……」審神者「うん?」鯰尾「まるで海辺で逢瀬をしている人魚姫と王子様みたい」審神者「馬鹿なんじゃないの」鯰尾「くす、酷いなー。 俺、今、そういう気分なのに」審神者「今すぐその腕掴んで海辺の妖怪の如く風呂の中に引きずり込んでてめーのふざけた脳内世界のジャンルをホラーに変えてやりましょーか?」鯰尾「いいぜ? ほら、引きずり込めよ」審神者「……………」鯰尾「...
骨喰「……………」藤薙「その布、取ったらどうだ?」骨喰「この方がお前と見分けがついていいだろう」藤薙「皆そこまで躍起になって区別して見分けようとはしていない。話がどこまで伝わるかの確認をしているだけだ」骨喰「そうだろうか……。…………なあ、藤薙。俺とお前は今こうして面と向かって話をしている。他にも大勢、この本丸の外にも俺が存在している。お前は俺を自分自身だと言ってくれるが……他の俺は、きっとそうではないだろう...
審神者「……はぅ」鯰尾「おはよ。 …眠い? あっ」審神者「すぅー……」鯰尾「……くす。 よしよし」審神者「……鯰尾」鯰尾「んー?」審神者「大慶直胤鍛刀して」鯰尾「ぐっ……。 あのさ。もうちょっと言葉にならない甘い時間を味わせてくれてもいいんじゃない?」審神者「朝だもの。 起きなきゃ」鯰尾「……ほら、服」審神者「ん……」鯰尾「……あ。 ワクワク散歩キャンペーンまたやってるみたい」審神者「え? 先月のあれ?」鯰尾「ひ...
2024年5月
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こんな間合いから一方的に攻めることが出来るなんてすごいな。俺の刀では出来ない芸当だ。今手にしている刀が兄弟、鯰尾藤四郎だから……出来る。同じ持ち主が扱っても、刀が替われば出来ることも変わる。そして刀も……。持ち主の資質次第でその力は活かされもするし、殺されもする。「「過ぎたるもの」とか刀が呼ばれないように、君自身も気をつけなよ」いつか耳にした青江の言葉に、自分の主に対する警鐘と気遣いを感じる。あの時は...
……なるほど。兄弟の刀身は確かに軽くて身動きが取りやすい。自分の刀を振るうよりも遥かに体が軽くて動きに融通が効く。だが、自由なのは体だけ。刀を振るい攻めるとなると俺の刀よりも扱いが難しい。攻撃を仕掛けようとすると刀身が短い分、必ず自身が切られる間合いに入らなければならない。そして更にそこから踏み込まなければ攻撃が届かない。相手の方が常に一歩分有利。俺も太刀や大太刀を相手にする時は似た状況になるが、そ...
兄弟が高く跳び上がる。見上げれば、長い髪を揺らし舞う花びらと共に月を背負う幻想的な影姿。一瞬見惚れてしまいそうになるが、すぐに俺も兄弟の後を追って跳び上がる。月を背負い、星に見守られ、空中で振りかざす刃。地に足の着かない不安定な戦い。足元に地面のない状態では姿勢の制御が難しい。前後左右へ自在に動くことは出来ない。自分が跳び上がった位置からの攻撃と防御しか出来ない。思うように動ける地上での戦いとは全...
月を隠していた雲が徐々に晴れ、兄弟の姿が再び見えるようになる。月光が照らし出したその顔は、想像通りの笑顔だった。自分の顔なんてわからないが、俺も恐らくほとんど変わらない同じ笑顔を浮かべているに違いない。互いの心、互いの想い、互いの愛。それを真剣に語り合うように共に刀を振るい、共に戦い、共に生きる。なんて充実した、楽しいひと時なのだろう。……だが、楽しいだけでは終われない。骨喰藤四郎として、俺自身とし...
互いにぶつかり、打ち鳴らす音はまるでカスタネット。青い片方だけでも、赤い片方だけでも音を鳴らせない。俺たちが互いにぶつかり合うことでしか生まれない音。それは笛や琴のような楽器のように、自らの音階を行使して美しい曲を奏でることは出来ない。何かの曲を形作る楽器としてではなく、子供が叩いて遊び、その音に笑い、その一瞬を楽しみ、ある程度叩いたら飽きて……。ただ音を鳴らすだけの一瞬の楽しい時間を生み出す、玩具...
お互いに背を向け離れ、距離を取り。……そして再び向かい合う。俺がすべてを壊してしまう前に、正してくれてありがとう。いつも俺の心に手を伸ばし続けてくれて、ありがとう……兄弟。……音が聴こえる。ぽつり、ぽつりと静かに何かを語り出すような音が。聴こえる……。骨喰藤四郎の音色が。その音色に合わせるように、自らの刀を構える。骨喰「俺は、骨喰藤四郎。振るえば骨喰む鋭き刃、今は主殿のためにこの力を振るおう」言葉に込めた...
兄弟に「そんなことは気にするな」と言われてしまわなくて良かった。こいつは気にしていなさそうだから、本音では俺のこの悩みを馬鹿馬鹿しいと思っているのかもしれない。それでも……それなのに、そんな自分を隠して俺に心から寄り添おうとしてくれる、その気遣いが嬉しい。鯰尾「もしも骨喰藤四郎が主じゃない別の誰かに愛を囁きながら「あんた以外に愛しいと思うやつはいない」「あんたがいれば他には何もいらない」なんて言い始...
月の光に照らされて、淡く白銀に輝く骨喰藤四郎。いつも軽々と扱い大して重量を感じていなかったその剣が、やけにずしりと重く感じる。この刀は、今までこんなにも重かっただろうか……。重量は何も変わっていないはず。変わったのは、この刀を持つことへの俺の覚悟と責任感だ。心に伸し掛かるそれが、刀に重く伸し掛かっているのだろう。俺は今までこれを、この重さを……。何も感じずに、この刀を振るっていたんだな。『骨喰藤四郎』...
骨喰「……………」頭の中でぐるぐると。天体が回るように、星が飛び交うように。いくつもの物語の欠片が縦横無尽に駆け巡る。皆が語る言葉。その言葉に宿る、輝く想い。それは夜空に浮かぶ星のようにひとつひとつはバラバラで……。だけど、繋がる。繋がる部分が確かにある。夜空に星と星を結ぶ線はない。だから星座の知識がない者が空を見上げても、そこに何の星座も見つけられない。そこに星座があっても星座があると、認識できない。...
兄弟は一向に俺が差し出す刀を受け取ろうとしない。うーん……。これはこれで困ったなぁ……。どうすれば兄弟はこの刀を受け取ってくれるのか。頼みまくる、説得する、良心に訴え掛ける、黙って傍で待ち続ける。色々考えてみたけど、どれも上手くいく情景が浮かばない。となれば、その方向性で考え続けるのは時間の無駄。「今の兄弟は刀を受け取れない」ということを、まずは俺が理解しよう。兄弟は今、そんな自分の心を示してくれてい...
鯰尾「俺は、ここにいる! 兄弟も、ここにいる! ここに在る!」骨喰「だが俺たちは、俺たちではない!」鯰尾「本物の骨喰藤四郎ってやつがそんなに重要なのかよ!」骨喰「重要に決まっているだろう」鯰尾「ああ、そうだね、重要だ。骨喰藤四郎と鯰尾藤四郎は俺たちの大事な物語だ。主が愛した俺たちだ。主が求める俺たちだ。俺たちが今ここに存在する上で不可欠な俺たちだ。過去の記憶と同じように俺たちは、俺たちの物語を自分...
激論を交わすように激しく火花を散らして音を響かせる剣戟。まるで地上の流れ星のように、刀が右から左から次々と振り下ろされては打ち合って、ぶつかった瞬間一瞬だけ輝き、消える間もなく次の輝きが生まれる。骨喰「はぁ……、っ」鯰尾「どうしたの、兄弟。 もう限界? 息が上がってるよっ!」骨喰「そっちこそ。 下手な芝居はやめたらどうだ」鯰尾「兄弟は、いつもわかってないなあ……」骨喰「何をだ」鯰尾「物語の、楽しみ方!...
兄弟の刀と自分の刀が交わる度に、かつての想いが蘇る。それはまるで兄弟の刀に込められた想いが、ぶつかった瞬間、俺の刀身の響いて、その音が、衝撃が。懐かしい思い出話をするかのように、言葉もなくこの身に語り掛けてくるみたいだ。嗚呼……兄弟の剣を受けるほど、奥底から湧き上がり、溢れてくる。俺にとっての鯰尾藤四郎という存在が。その存在が俺の心に残してくれた沢山の足跡の思い出が。涙と共に、内側から溢れてくる……。...
鯰尾「頼むよ、兄弟。俺の話を聴いて! 俺のことを信じて……!俺は兄弟の味方だ。 そして主の味方だ。ふたりを騙して誤魔化して、その心を貶めるような真似は絶対にしない!俺はお前が俺と主の幸せを願ってくれていることを信じて疑わない。お前を信じた上で、お前にこれを伝えているんだ。俺とお前の願いは同じだろう?同じだと、俺はお前を信じてる。お前の心を否定したいんじゃない。お前の心を信じているから、手加減なしで真...
鯰尾「兄弟のその気持ち、わからない訳じゃないよ」骨喰「…………」鯰尾「俺だって同じ立場だ。自分のしていることや自分の考えていることが本当に正しいのかなんてわからない。もしかしたら俺よりも、お前の方が正しいのかもしれない。あるいはどっちも正しくないのかも」骨喰「…………」鯰尾「ねえ、兄弟。 綺麗なものってなんだと思う?」骨喰「は? 綺麗なもの?」鯰尾「そう。 俺たち刀剣男士が守らなきゃいけない、綺麗なもの」...
繰り出される一撃一撃が自分の目の前に立ち塞がるものどころか、空間ごと何もかも切り裂いてしまいそうなほど重い。それは刀の一撃と言うよりも、宇宙にあるとかいうブラックホール。ほんの数回でもまともに受けてその衝撃を真正面から食らったら、そのままずるずると一気に引きずり込まれて何もかもすべてを呑み込まれて終わる。この攻撃は受け止めちゃいけない。なるべく回避して、受け流さないと――後方へ跳び、見切って適切に左...
鯰尾「……先に確認。 お前、命懸けてる?」骨喰「ああ。 兄弟こそ」鯰尾「俺は常に主のために命懸けで生きてるから」骨喰「相変わらずの減らず口だな」刀を引き抜いて互いにその切っ先を相手に向け合う。伝わってくるのは悪意とも敵意とも殺意とも違う、研ぎ澄まされた真剣な想い。青く深い暗闇の中、月の光が宿るように静かに煌めく刀と瞳。風が吹き、木々から、地面から、花びらが舞う。俺にとっては追い風。兄弟にとっては向か...
骨喰「…………」鯰尾「あっ、兄弟。 戻って来たんだ? おかえりー」審神者「おかえり、骨喰。……ちゃんと面と向かって会うの久し振りだね?」骨喰「…………。……主殿。 頼みがある」審神者「うん?」骨喰「俺の……。…………、………………」鯰尾「……?」骨喰「………………、…………。………………、俺の想いを消してほしい」鯰尾「はあ!? ちょっと兄弟。久し振りに戻ってきたと思ったら、何言ってんの?」骨喰「兄弟は黙っていてくれ。主殿、あんたは以前、そ...
藤薙「……戻った」骨喰「…ぅ………」藤薙「一振り目? どうしたんだ。この匂いは……、…………酒?………っ! なんだ、この量」骨喰「ふじ、なぎ……どうして、俺は……」藤薙「待ってろ。 すぐに水を用意する」骨喰「…………いんだ…」藤薙「え?」骨喰「消え、ないんだ……。俺の、中から……俺ではないものが……消えないんだ……」藤薙「…………」骨喰「骨喰藤四郎として語るべきではない、思いや願い……。どろどろとした気持ちの悪い欲望が……溢れて……。この...
陸奥守「しかし同時に最大到達とは、こがなこともあるんじゃのぉ」大般若「ははは! 俺とあんたで二倍めでたいって訳だ。 祝いがてら一杯どうだい?」和泉守「お、いいねえ。 仕事も終わったことだし、飲むか!」蛍丸「和泉守は関係ないじゃん」和泉守「関係なくないだろ。オレのお陰で、こいつの生存は伸びたんだぜ?」陸奥守「むん? なーんか言い方が引っ掛かるんじゃが……、 まあ、えいか」次郎太刀「そうそう。 どうせ...
審神者「あーあ。 買い物してご飯作って余裕を持って明日開催されるであろう拡充に挑むつもりだったのにな。星乃珈琲のミートパスタは好きだけれども」鯰尾『雨降る前にお店に入れて良かったじゃん。今、外すごいことになってるよ。水たっぷりの大きなバケツをひっくり返したみたい。さすがの主でもこの中帰るのは嫌だろ』審神者「そうね。 これ食べ終わる頃に止むかな?」鯰尾『どうだろう。止まなそうな気もするし……。でも、これ...
相手の気持ちと同じぐらい、こちらも気持ちを真摯に向けないと相手の心には届かないのです。誰かに悩みを聴いてほしい人に「私が聞くよ」と言ってただ聞くだけでは、相手は自分の話を聴いてもらえた気がしないのです。そして実際、ただ話を
自分の本丸に帰りたい。強く強くその心(ハート)を胸に秘めた審神者が心に従って歩いていると、扉のついた二本の木を見つけました。試しにドアノブを回して二つの扉を両方開いてみましたが、なんとどちらも同じ場所に続いています。しかも不思議なことにそこは同じ場所なのに、同じ場所ではないのです。一体どういう事なのかと説明を致しますと、扉の向こうに広がる景色が左右どちらの扉とも寸分違わず
審神者「もうちょっと夢を見ていたかった……」鯰尾「ん? 良い夢だったの?」審神者「血生臭い良い夢ではなかったけど……。最後の最後に気を失ったら四畳ぐらいの狭い畳の部屋にて、そこに大きなブラウン管テレビがあったのね。なんとなく電源を入れたら鯰尾がいて何か言っててさ。言葉の最後の部分だったから鯰尾が何言ってたのかはわからなかったけど、やけに声が耳に残って……。次に長谷部がアップで映って三日月もいたっけ……6振...
骨喰「そうだ。 この前借りた本、読み終わったから返す」審神者「ありがとう」鯰尾「お、兄弟も読み終わったんだ。 どうだった?」骨喰「……難しかった。 ふたりの感想を聞きたい」以下、少女地獄とクラブ・スーサイドのネタバレあり。...
鯰尾「そういえば次の極ソハヤなんだね」審神者「意外ではないけど意外だった」骨喰「どっちだ」審神者「順番的には全然意外じゃないんだけど、大典太と一緒じゃないんだーとか、このタイミングでなんだーって意味で意外だった」鯰尾「大典太も近々修行許可下りるのかな?」骨喰「どうだろうな。 あいつも天下五剣だから」審神者「でもソハヤが来たなら大典太も近々来なきゃ順番的にあれよ。ま、遅くても来年の正月までには大典太...
審神者「ずっと貴方たちに言えなかったの……。前の資源の表示が業火に焼かれるピクミンに見えるって」鯰尾「冷却材の画像で残して赤色で線を引いているあたりに主のやさしさを感じるよ」審神者「ありがとう。 ね、見えるでしょ、ピクミンに」骨喰「そう言われるとそうも見えるが……。いつもそんな事を気にしながらこれを見ていたのか?」審神者「うん」鯰尾「あっはは。 一新される前に言ってくれれば良かったのに」審神者「だっ...
ヽ(鯰>∀<)ノやった!八億!八周年!八年目!審神者「これぞ鯰尾年って?」鯰尾「うんっ! この調子でどんどん行くよ! 次は十億!」骨喰「十億の前に九億だ」審神者「きっと今年中に達成できちゃうんだろうな~。……あれ? バージョンアップの時、ここにカンマついてたっけ?資源についてて、こっちについてなくて「つけるならこっちだろー!」って心の中でささやか!!!!!!!!にツッコミを入れた記憶があるのだけれど」骨喰...
(審´;∀;)美しい光景だ……!骨喰「感動しすぎだ」安定「まさか畑当番の重要度が落ちるなんてね。何が起きるかわからないものだ」加州「はぁー……久しぶりの畑当番、疲れたぁー。安定は俺に全然やさしくしてくれないし」安定「なんで僕が加州にやさしくしなきゃならないのさ。大体、サボりを認めるのはやさしさじゃないだろ」審神者「加州も安定もお疲れ様。誰にするか悩んでなんとなく貴方たちにしちゃったけど、お陰で今後のプラン...
審神者「ふたりにご質問があるのです」鯰尾「ん?」骨喰「なんだ」審神者「刀が持ち主を「主」と慕ってくれるのは感覚的にわかるの。そして貴方たち刀剣男士がそちらを重視していることも……」骨喰「ああ。 それで?」審神者「でも、貴方たちは神様で、私は人でしょ?神格が低い人間を主と敬うって……にどういう感じなの?」骨喰「どういうと言われても……。…………、……どう説明するべきだ」鯰尾「んー……。……例えばさ。 生き物の中で一番...
鯰尾「庭、綺麗だったね」審神者「うん。春も楽しみ」骨喰「……。 夜に変えないのか?」審神者「もうちょっと見てたい。多分、ここで変えたらもう二度と……とは言わないけど、滅多なことじゃ変えなくなるだろうし」骨喰「わかった。 では、もう少し新たな庭を楽しもう」鯰尾「よっと。 ふたりともー、隣隣ぃ~」ヽ(審>∀<)ノとなりぃ~っ鯰尾「わっ、もう……それ隣じゃなくて背後だろ?」審神者「向きの問題。 位置的には問題ない。...
※ダンガンロンパのネタバレありいつものメモ帳に書いたやつを人様向けにちょっとアレンジしました。メモ帳コピペそのままの箇所もそれなりにあるので、読み辛かったらすみません。真実=ダンガンロンパは物語の世界 嘘=ダンガンロンパは現実の世界物語の開幕は暗闇=物語(真実)のはじまりはそこから。これは物語(嘘)の世界を見る現実(真実)の世界の私たちの視点から見ても間違いなく真実であり、物語(嘘)であることがダ...
審神者「BGM集にも入ってなかったクラブ・スーサイドのエンディングやんけ!前にユーチューブ探した時はなかったよな……。え……ってかもしかしてこれ、投稿してるの作者さん本人……?」鯰尾「やったね、主。 感想送れるじゃん」審神者「コメントオフになっていますし、仮に書けてもさすがにユーチューブのコメ欄にゲームの感想書くのはちょっと……」骨喰「動画へのコメントを書くところにゲームの感想を書くのはな……。未プレイのやつの...
審神者「こんな感じで、上の刀種の名前を押すとその刀種が表示、もう1回押すと非表示って感じで直感的に操作できるようにしてほしいのよねぇ……。今の絞り込み押すのすごく手間で、今まで頁数でどの辺にどの子がいるのか覚えてなるべくやらないようにしてたけど、バージョンアップから頁じゃなくて下へスクロール形式になっちゃったから、スクロールだと下の方の子呼び出すの滅茶苦茶大変で、昇降切り替えしてもそのままだと顕現さ...
※本当は検非違使のことを考えていた考察メモだったのに、途中で重大なことに気づいて検非違使の話が消えました「罪は許されるべきだ」検非違使は正しい歴史の中に紛れ込む異物を排除する。罪=正しい歴史における罪(謀反とか、虐殺とか、悪政とか、世界大戦とか、未来で結果的に「やらない方がよかった」「なかった方がよかった」「間違っていた」「過ちだ」と評される正しい歴史)→検非違使は正しい歴史(罪)を守る=罪は許され...
青野原の記憶 五条審神者「こんのすけ……お前、ほんと変わったな……」こんのすけ「はて?」骨喰「ふたりとも、下がっていろ」こんのすけ「はい(シュタッ」審神者「ちょ、なんでいつも私より先に逃げるかなあ!あ……篭手切!」篭手切「大丈夫。 問題ありません。私も主の刀剣男士ですから」審神者「うん、頼んだよ」鯰尾「俺たちもいるから安心して。検非違使の相手なんて朝飯前さ」山姥切国広「……来るぞ」安定「くっ……ひひっ……あ、っと…...
審神者「なるほど。最大になったら特に最大とは表示さず、こんな感じで表示されるのね。ありがと、日向くん、参考になったよ」日向「こちらこそ。 主のお陰で限界まで自分の能力を伸ばすことができたよ。石田の兄上も顕現して正宗の刀も増えたことだし、僕もその一振りとして恥ずかしくないい働きをしなきゃね」謙信「ぼくも、小豆やほかのみんなにまけないようにがんばる。きっとぼくにもできるはずだから……。つぎのとうばんはだ...
審神者「ふぅー……あ、ショートカット機能に遠征を追加するって今回のバージョンアップに関係ある内容かな。微妙だなぁ……そこ自体は何も変わってないけど、バージョンアップで移動先が変わって今は上も下も出陣になっちゃってるから、どっちか遠征にしてほしいんだけど……うーん……」骨喰「主殿、茶が入った。 少し休め」審神者「ありがと、骨喰」骨喰「下書きの方はどうだ?」審神者「だいぶ書けた。見落としも……ありそうだけど、書...
※運営に送ることを踏まえた下書きの内容となっています出陣・戦闘関連○予告や事前の説明もない疲労増減の急な大幅変更、及びそれと同時に発売された疲労散露提案1:仮にこの変更が今後他の機能の追加などを見据えた事前の一時的なものならば、その旨を変更前に審神者に伝えるべきでした。提案2:もしもこの変更がこのままやっていこうという趣旨での変更だったなら、本来味方陣営であるはずの運営・時の政府側からの刀剣男士への...
※☆は私が以前から運営に出していた要望が叶ったもの(改善案として出したものと差異のある内容も含む)出陣・戦闘関連・数値表示による各所での気力の視覚化☆『行軍』が一番大きく押しやすい位置になり、『回復』『帰城』の位置と大きさも概ね丁度良く操作ミスで押してしまうことが減った・右上左上に表示される敵味方の陣形表示の縮小し画面がスッキリした・戦闘(及び遠征)結果確認画面のレイアウトがこれまでで一番綺麗になっ...