「勝つ投資 負けない投資」(片山晃、小松原周 著)という本を再読した感想、3回目。真の上級者は相場に合わせて最適なアプローチに切り替えることができる、という片山氏の話が気になった。そこでぜひ覚えていただきたいのは、これさえあれば誰でもどんな相場でも勝ち続けられるという普遍的な手法というものは存在しないということです。 (中略) ひと通りのやり方を覚えれば初心者を脱して中級者にはなれますが、真の上級者...
さえないサラリーマンが 仕事×節約×投資 でアーリーリタイアを目指す自己満ブログ 個別株投資挑戦中
自己満ブログですが少しでも参考になることがあれば幸いです
『インデックス投資への「妄信」がなんとも危険な訳』という記事が東洋経済オンラインに掲載されており気になった。児玉一希氏の書籍『株式投資2年生の教科書』から一部抜粋・再構成した内容とのことで、積立投資を20年継続できるか?というような話が書かれていた。積立投資を20年継続するにあたっての懸念事項として、次のようなことが挙げられていた。1.資産が増えるのには時間がかかる(増えるペースは遅い) (年平均5%...
「(日本人)」(橘玲 著)という本の感想、7回目。無限責任が日本を無責任社会にした、という話が書かれておりなるほどと思った。日本では、いったん「責任」を負わされ、スケープゴートにされたときの損害があまりにも大きいので、誰もが責任を逃れようとする。その結果、権限と責任が分離し、外部からはどこに権力の中心があるのかわからなくなる。このようにして、天皇を“空虚な中心”とする、どこにも「責任」をとる人間のい...
「(日本人)」(橘玲 著)という本の感想、6回目。なぜか日本社会には、神や教会のような超越的なものが存在しない、というような話が気になった。本書の冒頭で、国際的な比較において、日本人が突出して権威や権力を忌避していることを指摘した。この異常な数値は、日本人が世界でもっとも世俗的な国民であることから説明できる。 (中略) 「権威や権力はより尊重されるべきだ」との回答の上位には、コロンビア、グアテマラ...
「(日本人)」(橘玲 著)という本の感想、5回目。自分らしい生き方は不安定で脆く、常に自己管理が求められる、というような話が印象的だった。 「私らしく」を唯一の価値基準とする生き方は、「自分」を土台にして立っているようなものだ。自分を参照しながら自分の将来を決断するという無限ループ的な構造を「再帰的」という(「再帰」とはループのことだ)。「再帰的近代」ではすべてのひとがこの無限ループ状態に陥ってい...
「(日本人)」(橘玲 著)という本の感想、4回目。「ほほえみの国」と呼ばれるタイに関する話が印象的だった。 タイの会社で出世するには、組織のなかで目立たず、自主性を発揮せず、なによりも責任をとらないことが大事だ。タイに赴任した欧米人のマネージャーがぶつかる最初の壁は、タイ人の部下がはっきりとした態度を示さず、自分の意見をいわず、仕事のミスを注意しても「ほほえんでいる」ことだ。 こうした組織は安定す...
「(日本人)」(橘玲 著)という本の感想、3回目。株式投資は利益を生まなくなってしまった、という話があり気になった。この本は2012年の出版だけど、その前の10年間(2000年~2011年)は日本株も米国株も低迷していたとのことで、次のように書かれていた。こうした状況はじつは先進国に共通していて、イギリスやドイツ、フランスなどもこの10年間ほとんど株価は上がっていない。 (中略) 2008年のリーマ...
「(日本人)」(橘玲 著)という本の感想、2回目。日本人は、地縁や血縁によるつながりが弱くたまたま出会った場所(学校や会社など)で共同体をつくる特徴があるため、その場所を失うと孤独になってしまう、というようなことが書かれておりなるほどと思った。そして、「“無縁社会”は日本人の運命」という表現まであった。確かに、リタイア後の孤独に関する記事や孤独死に関する記事を目にすることも多く(それらは日本人の運命...
「(日本人)」(橘玲 著)という本を読んだ。橘氏の本はこれまでにも何冊か読んだことがあるけど、この本では日本人の特徴にスポットが当てられている。世界的な価値観調査結果をもとに、日本人の特徴として次の2つが挙げられていた。1.世俗的(権威が嫌い、現実的、実利的)2.個人主義的(家族や友人の期待よりも自分の目標や自分らしさを重視する)それらの特徴に関連する次の話が印象的だった。 日本には、「空気=世間...
日本経済新聞の「ニッキィの大疑問」という記事に終身雇用について書かれており気になった。終身雇用を前提としない企業や終身雇用の維持に対する不安を公言する企業が増えているという話や、転職サービスへの新社会人の登録が増えているという話なども書かれていたけど、特に気になったのは45~54歳の正社員の約6割が転職経験があるという話。40代半ばの自分も他人事ではなく、いつまで今の仕事を続けられるかわからない。とはい...
『年金開始が「62歳→64歳」だけで火の海に…フランス人と日本人の「老後の感覚」が決定的に違う理由』という記事がプレジデント・オンラインに掲載されており気になった。大規模なデモも起こっているフランスの年金制度改革に関する内容であり、大騒ぎになっている理由について次のように書かれていた。①フランス人は仕事に喜びを見いだす度合いが少なく、早く引退生活を好きなように過ごすのを楽しみにしている。②週休二日や有給休暇な...
「プラグマティズム」(W・ジェイムズ 著、桝田啓三郎 訳)という本を読んだ。プラグマティズムとは何か?読解力不足により1割も理解できなかったように思うけど、プラグマティズムとは要するに次のような考え方と理解した。プラグマティズムが真理の公算を定める唯一の根拠は、われわれを導く上に最もよく働くもの、生活のどの部分にも一番よく適合して、経験の諸要求をどれ一つ残さずにその全体と結びつくものということである...
「投信番付」という日本経済新聞の記事に追加型株式投資信託の2022年度の資金流入額ランキングが掲載されており気になった。トップ5のうち、1位~4位は米国や全世界の株式で運用する低コストなインデックスファンドが独占しており、改めて人気の高さを感じた。5位にようやくアクティブファンドが入っている。1.eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 資金流入額 7312億円2.eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 資金...
「世界はもうすぐ終わるのに、バカなみんなはわかっていない…環境保護団体がテロ活動に走る根本原因」という記事がプレジデント・オンラインに掲載されていた。過激な環境保護団体(「ジャスト・ストップ・オイル(JSO)」「最後の世代(LG)」など)の問題点について書かれた内容であり、次のような話が気になった。JSOやLGを批判的に見る人(そこには私も含まれる)は、彼らを「おかしな人」たちと考える。しかし気候変動を並々な...
次の話が気になった。日経ビジネス(2022年11月21日号)の書評のコーナーに書かれていた内容。そもそも、本は服でいえば、フリーサイズで誰にでも合うように作られる。裏返して考えれば、「そのまま読めば誰にも合わない」ということにもなる。「フリーサイズで誰にでも合うように作られる」というのは、服や本に限らず多くのサービスに当てはまりそうな話。そうしないと売れないから。ただ、投資信託などの金融サービスについては...
「新・生物物理の最前線 生命のしくみはどこまで解けたか」(日本生物物理学会 編)という本を読んだ。物理学を用いて生物を理解しようとする生物物理学を紹介する内容(“最前線”といっても2001年に出版された本)。詳細はよくわからなかったけど、我々人間をはじめとした生物はとても複雑にできていて、かつ、(そのような複雑なものが)うまく機能しているというのはすごいなと改めて感じた。そして、誰かが設計して作り上げた...
「系統樹思考の世界 すべてはツリーとともに」(三中信宏 著)という本の感想、3回目。“教科書を学ぶ”と“教科書で学ぶ”の違いについて書かれており気になった。自分が関心をもつ専門分野の「教科書」と呼ばれる本を読むときには、二通りの読み方が考えられます。まずはじめに、とにかくその本を読みきって、そこに何が書かれているのかを理解し、その上で自分がそこから何か吸収すべきものがあるのかどうかを判断するという読み...
「系統樹思考の世界 すべてはツリーとともに」(三中信宏 著)という本の感想、2回目。演繹法と帰納法に次ぐ第三の推論様式として「アブダクション」が紹介されており気になった。演繹法や帰納法は従来の科学哲学の中では、物理学や化学などのように普遍類(たとえば、化学ならばある原子番号をもつ元素の集合、天文学ならば赤色巨星の集合のような類)を対象とする学問における、反復観察や再現実験を踏まえた論証方法として繰...
「系統樹思考の世界 すべてはツリーとともに」(三中信宏 著)という本を読んだ。「系統樹思考」とは何か? 「分類思考」との対比で次のように理解した。■分類思考現在眼の前にある対象物をカテゴリー化する人類が無意識のうちに昔から採用してきた(生まれながらに備えている)考え方分類思考によって世界を単純化して(上位概念でくくって)考えることができる生きていくために必要不可欠な考え方■系統樹思考現在眼の前にある...
「正義感強い子 生きづらい?」という記事が先日の日本経済新聞に掲載されていた。子どもの正義感について書かれており気になった。ルールを守らない友達を注意して煙たがれる、マナー違反をすぐ指摘する――子どもの正義感が強すぎて、人付き合いがうまくいかないのではと心配になることがあるかもしれない。 (中略) 子どもが「正しいことを正しい」と言えるのは、とても良いことだ。親が「あんまり言い過ぎないように」「見て...
『50歳前後で
若い頃、写真(カメラ)に興味をもっていた時期があり、当時のカメラを今も保管している。今日は天気がよくお花見日和だったため、久しぶりにカメラをもって近所の公園に出かけてみた。使用したカメラは2003年に発売されたオリンパスのデジタル一眼レフ初号機E-1であり、発売から20年ほど経過しているものの、まだまだ普通に撮影できてしまう(地味にスゴイ!!)。写真は撮るのも見るのも好きだけど(好きなだけで腕はない)、撮...
『「死ぬ時に貯金残高が最高に達する」お金をコツコツ貯めた人が死の間際に必ず後悔すること』というプレジデント・オンラインの記事の感想、2回目。「ゼロで死ぬ」という話が気になった。『DIE WITH ZERO』というタイトルが意味するのは、「ゼロで死ね」、つまり「死ぬ時までにお金はすべて使い切ってしまおう」ということです。ところが、実際には多くの人は「死ぬ時に最もたくさんお金を持っている」ようです。(中略)このお金...
『「死ぬ時に貯金残高が最高に達する」お金をコツコツ貯めた人が死の間際に必ず後悔すること』という記事がプレジデント・オンラインに掲載されており気になった。前回とりあげた記事同様、大江英樹氏の著書『90歳までに使い切る お金の賢い減らし方』(光文社新書)の一部を再編集した内容。お金を貯め続けることは幸せなのか? というような話が書かれており気になった。『DIE WITH ZERO』というタイトルが意味するのは、「ゼロ...
『「老後2000万円問題」は単なる作り話にすぎない…お金のプロが
「人はどこまで合理的か」(スティーブン・ピンカー 著、橘明美 訳)という本(下巻)の感想、8回目。この本の感想の最後として、合理性とは何だろうかと改めて考えてみた。進化との対比で考えてみると、進化が種の存続を志向しているのに対して(結果的に種が存続するに至った一連の変化を進化と呼んでいる)、合理性は個の繁栄を志向しているように思われる(合理的に考えようとする内容は種の存続よりも個の繁栄に関することが...
「人はどこまで合理的か」(スティーブン・ピンカー 著、橘明美 訳)という本(下巻)の感想、7回目。なぜ人々はこんなに非合理なのか? という話の中で、わたしたちは世界を2つのゾーンに分けているという話が出てきて気になった。2つのゾーンとは「現実ゾーン」と「神話ゾーン」とのことで、「現実ゾーン」は合理性が求められる世界、「神話ゾーン」は非合理な世界、ということのようだ。わたしたちは世界を2つのゾーンに分...
「人はどこまで合理的か」(スティーブン・ピンカー 著、橘明美 訳)という本(下巻)の感想、6回目。なぜ人々はこんなに非合理なのか? という話の中で、アメリカで見られるような右派と左派の分断の要因として説明されていた「マイサイドバイアス」が気になった。自分たちに都合の良い真実を信じたり自分たちに都合良く解釈してしまったりする「マイサイドバイアス」は、他の認知バイアスに陥らないような賢い人でも陥ってしま...
「人はどこまで合理的か」(スティーブン・ピンカー 著、橘明美 訳)という本(下巻)の感想、5回目。なぜ人々はこんなに非合理なのか? という話の中で、「私たちは直感的な科学者ではなく、直感的な弁護士として進化してきた」というフレーズがあり非常に印象的だった。わたしたちは自分の信念を承認してくれる議論を求め、逆に自分の信念の反証になるかもしれない議論からは身を守ろうとする(社説に目を通すとき、内容が政治...
「人はどこまで合理的か」(スティーブン・ピンカー 著、橘明美 訳)という本(下巻)の感想、4回目。相関関係と因果関係に関する話が気になった。相関関係があるかどうかは散布図と回帰分析でわかるとのことだけど、因果関係は難しいとのこと。なぜ因果関係は難しいのか? 次のような話があった。1.AとBが相関関係にあるとしても、AがBを引き起こしているのかどうかを見極めることは難しい ・BがAを引き起こしているかもしれ...
「人はどこまで合理的か」(スティーブン・ピンカー 著、橘明美 訳)という本(下巻)の感想、3回目。社会生活を営む人間が合理的な選択をするにあたり、ゲーム理論の理解が欠かせない、というようなことが書かれていた。その中で、「囚人のジレンマ」から逃れるために人は道徳的感情を発達させてきた、といような話があり非常に印象的だった。 進化生物学者たちは、社会的動物がしばしば繰り返し型の囚人のジレンマに陥ることを...
「人はどこまで合理的か」(スティーブン・ピンカー 著、橘明美 訳)の下巻の感想、2回目。科学研究などで用いられる有意差検定について、心理学の教授の9割が解釈を間違えている、というような話が印象的だった。すなわち、有意差検定でわかることは、仮説が真である(すなわち有意差がない、もっというと観測されるデータは有意差がない場合の確率分布に従う)と仮定したとき観測されるデータが(有意差がない場合の確率分布の)...
「人はどこまで合理的か」(スティーブン・ピンカー 著、橘明美 訳)という本の下巻を読んだ(上巻は既読)。合理的に選択するとはどういうことか? 次のように書かれていた。各選択肢から得られる報酬とそれらが得られる確率をかけたものの和が最大となるような選択肢を選ぶ。なお、合理的な選択が可能となるためには以下のような7つの公理が前提となるとのこと。公理1.共役可能性選択肢AとBがあるとき、Aを好むかBを好む...
「亀裂 創業家の悲劇」(高橋篤史 著)という本を読んだ。ロッテグループや大塚家具など、創業家内部の対立やお金にまつわるスキャンダラスな話(詐欺被害や散財など)について書かれた内容であり、成功者(富裕層)たちの地位やお金への強い執着を感じた。まあでも、地位やお金への強い執着があるからこそ成功できたとも言えそうだけど、一方で、そのような執着が上記のような失敗の原因にもなってしまう。地位やお金への執着も...
「資産運用は基礎と応用を分けて」という記事が先日の日本経済新聞に掲載されていた。ファイナンシャルプランナー畠中雅子氏の記事であり、次の話が気になった。「借金があるけど、NISAだけは絶対に解約しない」。ここ2年ほど、ある公的機関で家計不安に対する無料相談に応じていると、20代後半から30代前半の人から、こんな声を頻繁に聞く。 (中略) 適切に利用すれば利点が大きいが、生活費の工面に行き詰り、キャッシング...
「デイ・ゼロ 地球から水がなくなる日」というイギリスで制作されたテレビ番組がNHKの「BS世界のドキュメンタリー」にて放送されていた。農業や酪農などによる地下水の汲み上げや森林(熱帯雨林)伐採による雨量の減少によって、地球の地下水の需要が供給を上回ってしまっているようで、水不足へのカウントダウンは始まってしまっているとのこと。というより、既に人類の10人に4人は水不足の状況下に置かれているようだ。日本では...
「投信番付」という日本経済新聞の記事につみたてNISA対象ファンドの過去1年間の資金流入額ランキング(トップ10、2月末時点)が掲載されており気になった。相変わらず米国株式が強いようであり、トップ10のうち1・3・4・9位が米国株式のインデックスファンドが占めているようだ。さらに、2・7位は全世界株式のインデックスファンド(約6割弱が米国株式)、5・8・10位は先進国株のインデックスファンド(約7割が米国株式)、6...
『「判断力」を強くする 正しく判断するための14の指針』(藤沢晃治 著)という本の感想、2回目。判断ミスを起こす原因と、正しく判断するための指針として、以下の項目が挙げられていた。判断ミスを起こす原因1.狭い範囲で考えている2.選択肢を絞り込めない3.先読みができない4.思い込みをしている5.目先のことに囚われる6.優先順位を間違える7.選択肢のデメリット面を見落とす8.確率の小さな危険を過剰に恐...
『「判断力」を強くする 正しく判断するための14の指針』(藤沢晃治 著)という本を読んだ。著者自身の判断ミスや見聞きした他の人たちの判断ミスの原因分析をもとに、判断を誤ってしまう原因や正しく判断するための指針について書かれた本。そもそも「判断」とは何か? 「思う」と比較して次のように書かれていた。【1】「思う」という行為は、「なにげなく」行う行為である。【2】「判断」とは、複数の選択肢の中から「次...
「決定力! 正解を導く4つのプロセス」(チップ・ハース、ダン・ハース 著、千葉敏生 訳)という本の感想、4回目。意思決定時に陥る4つの罠と、それらを克服するための4つのプロセスについて、今回は「4.自信過剰」をとりあげる。4つの罠1.視野の狭窄2.確証バイアス3.一時的な感情4.自信過剰4つのプロセス1.選択肢を広げる2.仮説の現実性を確かめる3.決断の前に距離を置く4.誤りに備える未来の予測につい...
「決定力! 正解を導く4つのプロセス」(チップ・ハース、ダン・ハース 著、千葉敏生 訳)という本の感想、3回目。意思決定時に陥る4つの罠と、それらを克服するための4つのプロセスについて、今回は「3.一時的な感情」をとりあげる。4つの罠1.視野の狭窄2.確証バイアス3.一時的な感情4.自信過剰4つのプロセス1.選択肢を広げる2.仮説の現実性を確かめる3.決断の前に距離を置く4.誤りに備える「一時的な感...
「決定力! 正解を導く4つのプロセス」(チップ・ハース、ダン・ハース 著、千葉敏生 訳)という本の感想、2回目。意思決定時に陥る4つの罠と、それらを克服するための4つのプロセスについて、今回は「2.確証バイアス」をとりあげる。4つの罠1.視野の狭窄2.確証バイアス3.一時的な感情4.自信過剰4つのプロセス1.選択肢を広げる2.仮説の現実性を確かめる3.決断の前に距離を置く4.誤りに備える確証バイアス...
「決定力! 正解を導く4つのプロセス」(チップ・ハース、ダン・ハース 著、千葉敏生 訳)という本を読んだ。意思決定時に陥る4つの罠と、それらを克服するための4つのプロセスについて解説する内容。4つの罠1.視野の狭窄2.確証バイアス (専門家でも克服困難)3.一時的な感情4.自信過剰4つのプロセス1.選択肢を広げる2.仮説の現実性を確かめる3.決断の前に距離を置く4.誤りに備える「視野の狭窄」について...
「家計の金融資産選択」という日本経済新聞の記事の感想、2回目。次のような人たちはリスク資産比率が低いことが知られている、というようなことが書かれており気になった。1.自営業の人2.健康に不安のある人3.持ち家の人4.子供のいる人このような人たちのリスク資産比率が低くなるのは、リスク資産の他にリスクを抱えているためということのようだ。自分はいずれにも該当しないものの、さえない故に将来の所得にリスクを...
「家計の金融資産選択」という全8回の記事が日本経済新聞に掲載されていた。日本の2人以上世帯のリスク資産比率(金融資産保有額に占める株式・投資信託・債券保有額の割合)について次のように書かれており気になった。【日本の2人以上世帯のリスク資産比率】2012年 約13%2017年 約18%2022年 約32%約32%というのは漠然と思っていたよりも高い印象を受ける。確定拠出年金やNISAによって投資が広く一般に普及したのだろうか...
「自己組織化とは何か 第2版」(都甲潔、江崎秀、林健司、上田哲男、西沢松彦 著)という本を読んだ。「自己組織化」とは何か? この本ではなくウィキペディアに書かれていた内容だけど、一言でいうと次のように理解した。物質や個体が、系全体を俯瞰する能力を持たないのに関わらず、個々の自律的な振る舞いの結果として、秩序を持つ大きな構造を作り出す現象のことであるこの世界を創造して俯瞰している神様がいないとしたら...
『「権力」を握る人の法則』(ジェフリー・フェファー著、村井章子 訳)という本の感想、5回目。「権力」を印象づけるふるまいと話し方、という話があった。相手に与える印象が大切ということだけど、その中で「怒り」を表現することについて書かれており気になった。自分に力があることを示すには、失望や罪悪感や後悔よりも怒りを表す方が効果的である。 (中略) ある研究によれば、怒りを表現する人は「支配力がある、強い、...
『「権力」を握る人の法則』(ジェフリー・フェファー著、村井章子 訳)という本の感想、4回目。「権力」を手にするための7つの資質について紹介されており気になった。1.決意2.エネルギー3.集中4.自己省察5.自信6.共感力7.闘争心これら7つの中で、特に「2.エネルギー」「5.自信」「6.共感力」「7.闘争心」の4つが自分には欠けているように思われるため(残り3つも欠けているとは思うもののこれら4つ...
『「権力」を握る人の法則』(ジェフリー・フェファー著、村井章子 訳)という本の感想、3回目。昇進のためには実績より人間関係(上司との関係)が大切、というような話が書かれており気になった。実績と昇進は関係ない、とまで書かれていた。実績よりも人間関係が大切というのは、昇進に限らず組織で働いて給料を得続けるためには共通して言えることに違いない。改めて考えてみると、自分は人間関係が苦手な上に無頓着であり、...
『「権力」を握る人の法則』(ジェフリー・フェファー著、村井章子 訳)という本の感想、2回目。権力を手に入れる上での3つの障害について書かれており気になった。【権力を手に入れる上での障害】1.公正世界仮説(世の中は公正にできていると考える世界観) →世の中は公正なんかではなく、よい人が報われ悪い人が罰されるわけではない2.リーダーシップ本 →著名な経営者が書いたリーダーシップ本は眉唾物でむしろ有害なも...
『「権力」を握る人の法則』(ジェフリー・フェファー著、村井章子 訳)という本を読んだ。権力志向になるべき理由や権力を手に入れるための手段などについて書かれた本。なぜ権力志向になるべきか? 3つの理由が挙げられている。【権力志向になるべき理由】1.健康で長生きできる2.金持ちになれる3.大きなことを成し遂げられるすなわち、健康・お金・実績を手に入れることができるとのことであり、このような理由から権力...
「孤独が会社を蝕む」という日経ビジネス(2022年10月10日号)の記事の感想、2回目。人とのつながりについて、国・地域の特徴が書かれており気になった。【米国】宗教を通じたつながり【欧州】地域とのつながり【中国】家族や親族とのつながり【日本】職場を通じたつながりコロナ禍で広がった在宅勤務によって、日本で特徴的だった職場を通じた人とのつながりも絶たれてしまい、日本人は孤独に蝕まれている、というようなことが書...
「孤独が会社を蝕む」という記事が日経ビジネス(2022年10月10日号)に掲載されていた。その中で、日本人は初対面の人を信頼しない傾向が非常に強い、という話が出てきて気になった。パーソル総研の小林祐児上席主任研究員によれば、日本人は国際的に見て、初対面の人を信頼しない傾向が非常に強いという。世界価値観調査を基に、小林氏がまとめたところ、81カ国・地域中で男性は5番目に、女性は10番目に初めて会う人を信頼しない...
「生保、損失覚悟の外債売却」という記事が先日の日本経済新聞に掲載されており気になった。金利差拡大にともなって為替リスクをヘッジするコスト(為替ヘッジコスト)が上昇しているため、生命保険各社が外国債券(為替ヘッジあり)の売却を急いでいるとのこと。米ドルに対する為替ヘッジコストは5%台まで上昇しているようだけど、5%台ってすごいな・・・。為替ヘッジコストの上昇が資産運用に与える影響を実感するために、為...
「職業としての政治/職業としての学問」(マックス・ウェーバー 著、中山元 訳)という本の感想、5回目。アメリカ人にとっての民主主義について書かれており気になった。アメリカの若者たちが他人を評価する際に重視するのは、その人物の個人的な業績だけであり、伝統にも、社会的な地位にも、そのほかの何にも誰へも、敬意を払いません。そしてアメリカ人はそれを、民主主義と呼んでいるのです。アメリカでも学歴や学校歴が物を...
「職業としての政治/職業としての学問」(マックス・ウェーバー 著、中山元 訳)という本の感想、4回目。「信条倫理」と「責任倫理」という言葉が出てきて気になった。倫理的な行動は「信条倫理的な」行動であるか、「責任倫理的な」行動であるかのどちらかなのです。 信条倫理的な行動は無責任であるとか、責任倫理的な行動は信条を欠いているということではありません。もちろんそんなことはありません。しかし、信条倫理的な...
「職業としての政治/職業としての学問」(マックス・ウェーバー 著、中山元 訳)という本の感想、3回目。官僚と政治家の違いについて書かれており気になった。【官僚】怒りも偏見もなく職務を遂行すべき【政治家】怒りと偏見は政治に必要な要素すなわち、上からの命令を粛々と実行することが主な仕事である官僚は仕事に感情を持ち込むべきではなく、逆に、支持を集めたり権力を争ったり人を動かしたりすることが主な仕事である政...
「職業としての政治/職業としての学問」(マックス・ウェーバー 著、中山元 訳)という本の感想、2回目。政治家に必要な資質として「情熱」「責任感」「判断力」の3つが挙げられており、これらのうちの「情熱」と「判断力」のバランスに関する話が印象的だった。この判断力とは、集中力と冷静さをもって現実をそのままうけいれることのできる能力、事物と人間から距離をおくことのできる能力のことです。「距離を失うこと」は、...
「職業としての政治/職業としての学問」(マックス・ウェーバー 著、中山元 訳)という本を読んだ。1900年前後に活躍したドイツの社会学者による2つの講演(「職業としての政治」と「職業としての学問」)の内容が書かれた本。「職業としての政治」の中で、「すべての国家は暴力を根拠としている」という話があり印象的だった。現代の国家を社会学的に定義しようとするならば[その活動の内容ではなく]、すべての政治団体が所有...
「insight いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力」(ターシャ・ユーリック 著、中竹竜二 監訳、樋口武志 訳)という本の感想、9回目。自己認識を高めるための「インサイトの7つの柱」というものが紹介されており気になった。1.価値観(自らを導く行動指針)2.情熱(愛を持っておこなうもの)3.願望(経験し、達成したいもの)4.フィット(自分が幸せで存分に力を尽くすために必要な場所)5....
「insight いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力」(ターシャ・ユーリック 著、中竹竜二 監訳、樋口武志 訳)という本の感想、8回目。幸せは理屈づけるべきではない、という話が印象的だった。G・K・チェスタトンが鋭く指摘したように、「幸せとは宗教と同じように神秘的なものであり、決して理屈づけるべきではない」――つまり、ポジティブな瞬間をあまり詳しく分析しすぎると、その瞬間から喜びが奪わ...
「insight いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力」(ターシャ・ユーリック 著、中竹竜二 監訳、樋口武志 訳)という本の感想、7回目。自分をよりよく理解するためには、「なぜ?」を問うより「何?」を問うべし、というような話が気になった。すなわち、自分の思考・感情・行動について、「なぜそう考えたのか?」「なぜそう感じたのか?」「なぜそのように行動したのか?」を問うてみたところで、もっ...
「insight いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力」(ターシャ・ユーリック 著、中竹竜二 監訳、樋口武志 訳)という本の感想、6回目。自己認識のための有名なツールとしてマインドフルネスが挙げられており、その中で、瞑想を用いないマインドフルネスという話が出てきて気になった(著者は瞑想が苦手なようだ)。マインドフルネスの核心は「新しい区分けをするというプロセス」とのことで、それは要す...
「insight いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力」(ターシャ・ユーリック 著、中竹竜二 監訳、樋口武志 訳)という本の感想、5回目。人は退屈より苦痛を選ぶ、というような話が印象的だった。驚くべきことに、半数以上の参加者が、たった五分の静かな時間に耐えるよりも、自分に電気ショックを与える方を選択した。ウィルソンと彼のチームが達したのは、かなり興味深い結論だった。「人は何もしないよ...
「insight いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力」(ターシャ・ユーリック 著、中竹竜二 監訳、樋口武志 訳)という本の感想、4回目。“唯一絶対の真実”への欲求を抑えることが自己認識を高めるためには必要、というようなことが書かれており印象的だった。自己認識を高めることは自分自身の多様な側面に気づいていくことであり、それは“唯一絶対の真実”を求める姿勢とは対極にある、というようなことと...
「insight いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力」(ターシャ・ユーリック 著、中竹竜二 監訳、樋口武志 訳)という本の感想、3回目。自己認識を深めるための手段の1つである周りからのフィードバックについて、その難しさが2点挙げられており気になった。1.周りがなかなか真実を言ってくれない (人は厳しい真実を告げるよりも優しい嘘をつきたくなる)2.自分もなかなか聞こうとしない (...
「insight いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力」(ターシャ・ユーリック 著、中竹竜二 監訳、樋口武志 訳)という本の感想、2回目。自己認識の障壁について書かれており、その中で「平均以上効果」がとりあげられていた。すなわち、ほとんどの人は自分は平均以上の能力があると思い込んでいる、というようなこと(「全員が平均以上」は統計的にあり得ない・・・)。このような誤認を生む(正しい自己...
「insight いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力」(ターシャ・ユーリック 著、中竹竜二 監訳、樋口武志 訳)という本を読んだ。「自己認識」について、その重要性や高め方などを解説する内容。そもそも「自己認識」とは何か? 次のように説明されていた。自己認識とは、要するに、自分自身のことを明確に理解する力―-自分とは何者であり、他人からどう見られ、いかに世界へ適合しているかを理解する能...
「マネーのまなび」というBSテレ東の番組で投資の格言がとりあげられていた。投資の格言といえば、個人的には次の2つが思い浮かぶ(番組でも紹介されていた)。1.人のゆく裏に道あり花の山2.卵は一つの籠に盛るな前者に倣うのが理想的に思うけど、残念ながらさえない自分にはハードルが高そうであり、後者が現実的。すなわち、人のいない花の山を探し当てるのは難しそうだけど、投資先を分散することならできそうだ。というこ...
「投資には不滅のセオリーがある」という記事が日本経済新聞に掲載されており気になった。元日の日本経済新聞に掲載される「経営者が占う今年の株価」の過去5年分の予想を検証し、次のように結論付けていた。「長期投資に徹し、マーケットタイミングには賭けない。分散投資に徹し、リスク軽減を図る」。先人が唱える投資セオリーは不滅である。長期投資と分散投資は不滅のセオリー、ということのようだ。それらは不滅のセオリーな...
「全く足りない温暖化対策」という英フィナンシャル・タイムズの翻訳記事が日本経済新聞に掲載されており気になった。地球温暖化対策の進捗は芳しくないようだ。結局のところ、温暖化阻止に対し世界は選択肢を失いつつあるということだ。世界の平均気温上昇を産業革命前から1.5℃以内に抑えるため、専門家らは22年10月、石炭火力発電所の段階的廃止から森林破壊の防止まで大転換を図る必要がある40項目について、その進捗状況を評価...
「入門 犯罪心理学」(原田隆之 著)という本の感想、3回目。「科学」に関する話が気になった。また、私は科学という言葉を多用し、科学的方法に大きな信頼を置いているが、科学を妄信しているわけでも、科学が万能だと思っているわけでもない。科学はわれわれの主観的思考のエラーを補うには、今のところ「一番まし」な方法だと思っているに過ぎない。宇宙の神秘や自然の奥深さに比べれば、科学などは他愛のないものである。し...
「入門 犯罪心理学」(原田隆之 著)という本の感想、2回目。刑務所を出所してもすぐに無銭飲食で捕まって舞い戻ってくるケースがある、という話が印象的だった。なぜこんなことが起きるのか? 次のように書かれていた。高齢であったり、障害があったりして、社会に出ても住む所や仕事、身寄りがない場合、彼らにとっては刑務所のほうが居心地がよいのである。 (中略) 刑務所であれば、雨露はしのげるし、きちんと三食食べ...
「入門 犯罪心理学」(原田隆之 著)という本を読んだ。精神分析を用いるなど非科学的だった従来の犯罪心理学とは異なる、客観的な事実やデータに基づいて犯罪行動を分析する科学的な犯罪心理学を紹介しようとする内容。その中で、犯罪者によく見られる思考特性として「遅延価値割引」が挙げられており気になった。すなわち、将来の長期的な価値よりも目の前の短期的な価値を求めがちとのこと。この「遅延価値割引」という言葉を...
「所有者負担 1人1900万円」という記事が先日の日本経済新聞に掲載されており気になった。建設業界の人手不足や資材高騰などによって老朽化マンションの建て替え費用が高騰しているとのことで、区分所有者の負担額は1996年までの平均で344万円だったものが、2017年~2021年は1941万円まで跳ね上がっているとのこと。築40年くらいで老朽化(建て替え検討必要)となってしまうようなので、30代で新築マンションを購入したとすると70...
「悪いヤツほど出世する」(ジェフリー・フェファー 著、村井章子 訳)という本の感想、2回目。互いに助け合う「持ちつ持たれつの原則」はもはや機能しておらず、己の利益を追求する「自己利益の原則」に従うべき、というような話が気になった。社会心理学者のデール・ミラーは数年前に「自己利益の原則」というものを分析している。この原則は「持ちつ持たれつの原則」よりも強力で、多くの行動はこちらに従っていると考えた方が...
「悪いヤツほど出世する」(ジェフリー・フェファー 著、村井章子 訳)という本を読んだ。リーダー教育産業は活況だけど間違いだらけであり、「謙虚であれ」「自分らしくあれ」「誠実であれ」「信頼しろ」「思いやりをもて」などのリーダー神話は百害あって一利なし、というようなことが書かれている。逆に、リーダーには謙虚さよりも過剰なほどの自信が必要であり、自分らしくよりもリーダーらしく振る舞う必要があり、たいていの...
「僕はこんな本を読んできた 立花式読書論、読書術、書斎論」(立花隆 著)という本の感想、5回目。人類全体の知識の総量はますます増え続けているけど、個々人がバラバラにそれぞれの得意分野に偏った知識を有しているだけで、それらの知識は統合できていない、というような話が書かれており気になった。本当に人間というのはとにかくより多く知りたいという欲求に衝き動かされて生きているわけです。そういう個々人の欲求が人...
「ぼくはこんな本を読んできた 立花式読書論、読書術、書斎論」(立花隆 著)という本の感想、4回目。「見当識」という言葉が出てきて気になった。医学の世界には「見当識」という言葉があります。病院で、患者の意識レベルがどんどん低くなっていったときに、それがどのくらいのレベルにあるかを判断するために、まず、見当識の調査をやるんですね。これは非常に単純な質問で調べられるんです。患者さんに「ここはどこですか」...
「ぼくはこんな本を読んできた 立花式読書論、読書術、書斎論」(立花隆 著)という本の感想、3回目。どんな本を読むべきか? 次の話が気になった。私は、現代人にとって必要な過去の知の総体というのは、先程いいましたような人間の知の営みを一つ一つ系統樹に描いたときに袋小路に入りこんでしまったもろもろのものをみんな削り落してしまって、現代の知へ直接つながっているメインストリームをとらえて、それの最新レポート...
「僕はこんな本を読んできた 立花式読書論、読書術、書斎論」(立花隆 著)という本の感想、2回目。文学を経ないで精神形成をした人は物の見方が浅い、という話が気になった。文学を経ないで精神形成をした人は、どうしても物の見方が浅い。物事の理解が図式的になりがちなんじゃないかな。文学というのは、最初に表に見えたものが、裏返すと違うように見えてきて、もう一回裏返すとまた違って見えてくるという世界でしょう。表...
「僕はこんな本を読んできた 立花式読書論、読書術、書斎論」(立花隆 著)という本を読んだ。立花隆氏の読書に対する思いや考え方、書評などについて、講演や雑誌などで発表した内容が収められている。「知的好奇心のすすめ」と題した講演の中で、「異常知的欲求者」という言葉が出てきて気になった。世の中には、食欲が異常に強い異常食欲者とか、性欲が異常に強い異常性欲者がいますね。それと同じように、知的欲求がやたらに...
前回もとりあげた「パッシブ運用がはまる罠」という日本経済新聞の記事に、パッシブ投資戦略は罠にはまるというようなことが書かれており気になった。さらに流動性が低く、信用力に問題がある市場区分に広がったパッシブ投資戦略は、債務不履行の可能性が高い企業や政府を組み込んだ罠(わな)にはまるのだ(昨年のロシアを見よ)。(パッシブ運用の投資先に組み込まれている)債務不履行の可能性が高い企業や政府を罠に見立ててい...
「パッシブ運用」がタイトルに入った2つの記事が、先週の日本経済新聞に2日続けて掲載されており気になった。タイトルは次の2つ『「パッシブ運用」 今後難しく』『パッシブ運用がはまる罠』前者は、米資産運用大手でアクティブ運用を強みとするフランクリン・リソーシズCEOジェニー・ジョンソン氏にインタビューした内容。後者は、独保険会社アリアンツおよびグラマシー・ファンズ・マネジメントのアドバイザーも兼任する英ケン...
『「影の仕事」で生産性低下も』という記事が日本経済新聞に掲載されており気になった。影の仕事(シャドーワーク)とは何か? 次のように説明されていた。シャドーワークという言葉は、1981年にオーストリアの哲学者で社会評論家のイバン・イリイチ氏が作った。イリイチ氏の考えでは、この中には、子育てや家事など、報酬を伴わない仕事すべてが含まれる。しかし最近では、技術を駆使して企業が仕事を顧客に押し付ける事例が増え...
「ジョブ型雇用社会とは何か 正社員体制の矛盾と転機」(濱口桂一郎 著)という本の感想、3回目。エリートとノンエリートが就職時から区別されている欧米ではノンエリートが猛烈に働くことは無いけど、就職時に区別されない日本では(結果的にエリートになれない)ヒラ社員まで猛烈に働く、というような話が気になった。男性大卒は将来の幹部候補として採用され、十数年は給料の差もわずかしかつきませんし、管理職になるまで、...
「ジョブ型雇用社会とは何か 正社員体制の矛盾と転機」(濱口桂一郎 著)という本の感想、2回目。メンバーシップ型雇用(日本型雇用)ではコミュニケーション能力が全ての大前提、という話が気になった。ジョブ型社会であれば、コミュニケーション能力も特定のジョブにおいて必要とされる一つのスキルです。それが求められるジョブにはコミュニケーション能力の高いヒトが採用されるでしょうが、一人で黙々とやればよいジョブで...
「ジョブ型雇用社会とは何か 正社員体制の矛盾と転機」(濱口桂一郎 著)という本を読んだ。「ジョブ型」「メンバーシップ型」の名付け親である著者が、誤用されることも多い「ジョブ型」雇用について解説する内容。「ジョブ型」とは何か? 「メンバーシップ型」とはどう違うのか? 次のように理解した。■ジョブ型雇用(日本以外の多くの国)の特徴1.職務は特定される2.採用は欠員募集が基本(採用権限は各職務の管理者)3...
「言ってはいけない 残酷すぎる真実」(橘玲 著)という本の感想、2回目。次の話が印象的だった。世界は本来、残酷で理不尽なものだ。その理由を、いまではたった1行で説明できる。ひとは幸福になるために生きているけれど、幸福になるようにデザインされているわけではない。私たちを「デザイン」しているのは誰か? ひとびとはこれまで、それを神と呼んでいた。だがダーウィンが現れて、「神」の本当の名前を告げた。それは“...
「言ってはいけない 残酷すぎる真実」(橘玲 著)という本を読んだ。要約すると次のような話が書かれている(カバー表紙裏部の紹介文より)。この社会にはきれいごとがあふれている。人間は平等で、努力は報われ、見た目は大した問題ではない―― だが、それらは絵空事だ。往々にして、努力は遺伝に勝てない。知能や学歴、年収、犯罪癖も例外ではなく、美人とブスの「美貌格差」は約三六〇〇万円だ。子育てや教育はほぼ徒労に終わ...
「積み立て投資の理想と現実」という記事が先日の日本経済新聞に掲載されており気になった。積立投資の理想と現実として次のようなことが書かれていた。【理想】(記事より)若いうちから低コストで分散投資できる世界インデックスファンドなどを毎月数万円ずつ積み立てる【現実】(記事より)・若い頃は老後に備える長期投資をイメージしにくい・教育費や住宅資金を優先して中断してしまう人がでてくる・教育費や住宅資金がひと段...
『日本は例外? 若者の「気候不安症」』という記事がニューズウィーク日本版(2022年9月20日号)に掲載されており気になった。日本では話題になっていないものの、フランスなど多くの国で「気候変動による災害や環境問題が原因で不安、絶望、ストレス、無力感を感じる症状」がメディアでよく取り上げられるとのことで、特に子供や若年層に多いとのこと。なぜ日本では話題にならいのか?症状として表れていないのか? それとも、...
「ぼくらの頭脳の鍛え方 必読の教養書400冊」(立花隆、佐藤優 著)という本の感想、3回目。人間の悪の側面に関する話が気になった。人間のダークサイドに関する情報が、現代の教養教育に決定的に欠けていますね。この社会には、人を脅したり、騙したりするテクニックが沢山ある。それは年々発達しているから、警戒感をもって、自己防衛しないと、簡単に餌食になってしまう。虚偽とは何か、詭弁とは何かについて学んでおくべきで...
「ぼくらの頭脳の鍛え方 必読の教養書400冊」(立花隆、佐藤優 著)という本の感想、2回目。立花氏の次の話が印象的だった。公理から出発しなければならない、と考えるのは一つの立場です。そう考えたとたん公理系が存在することが前提とされ、その人の考えは公理系の中に閉じ込められてしまうことになる。大切なのは、そういうことを前提とせず、公理系があるかどうかはわからないけど、とりあえず、確実と思われる体験事実を積...
「ぼくらの頭脳の鍛え方 必読の教養書400冊」(立花隆、佐藤優 著)という本を読んだ。立花隆氏と佐藤優氏のお勧めの本のリスト(計400冊)と、それらの本にまつわる2人の対談で構成されている。「知識の系統樹」という立花氏の話が気になった。今、教養という言葉は死語になりつつある。また、万巻の書を読みつくせる人はいません。結局は、人生の残り時間を確認しながら、最大の成果を得られるように計画を作るしかない。その...
「チーズはどこへ消えた?」(スペンサー・ジョンソン 著、門田美鈴 訳)という本を読んだ。チーズを探す物語を通して変化に対応することの重要さを説いた内容であり、要点が以下のように整理されていた(チーズは仕事、家族、お金、健康など人生で求めるものの象徴)。変化は起きるチーズはつねにもっていかれ、消える変化を予期せよチーズが消えることに備えよ変化を探知せよつねにチーズの匂いをかいでいれば、古くなったのに気...
「幸せに生きるために」という日本経済新聞の記事の感想、2回目。幸福追求には「落とし穴」がある、という話が印象的だった。すなわち、「意図的に幸せになろうとすると、ストレスになる」「幸福感に焦点を当てると、幸福感が下がる」とのことであり、つまり、幸福を追求しようとすると逆効果になってしまうということのようだ。このような「落とし穴」の対策として、中長期的な視点をもって生きることが挙げられていた。後で幸福...
「幸せに生きるために」という京都大学准教授柴田悠氏の記事が日本経済新聞に9回にわたって掲載されていた。幸福感を高めるために簡単に実践できる3つの方法が紹介されており気になった。1.味わって食べる2.経験を味わう3.自然と触れ合うこの中で、「3.自然と触れ合う」については多少は意識しており近所の公園で森林浴するのは好きだけど、「1.味わって食べる」と「2.経験を味わう」については意識できていなかった...
「人はどこまで合理的か」(スティーブン・ピンカー 著、橘明美 訳)という本(上巻)の感想、6回目。全人類が学ぶべき理性の道具として「ベイズの定理」が紹介されていた。ベイズの法則ないしベイズの定理とは、「証拠の強さ」を扱う確率の法則で、新しい事実を知ったり、新しい証拠を観測したときに、どの程度確率を修正するか(考えを変えるか)を示す法則です。例題を作って説明してみる。【例題】下記条件において、天才判定...
「人はどこまで合理的か」(スティーブン・ピンカー 著、橘明美 訳)という本(上巻)の感想、5回目。「利用可能性ヒューリスティック」が世界を動かす原動力の1つになっている(しばしば非合理な方向に)、という話が印象的だった。「利用可能性ヒューリスティック」とは、その事象が頭に浮かびやすいかどうかで発生確率を判断してしまう傾向をいう。例えば、事故による死者数で比較すると飛行機の方が自動車よりもおよそ1000倍...
「人はどこまで合理的か」(スティーブン・ピンカー 著、橘明美 訳)という本(上巻)の感想、4回目。なぜ論理で論争を解決できないのか? その理由として次のようなことが書かれていた。1.形式的誤謬のため 論理学は難解なため誤用してしまう2.非形式的誤謬のため 論理のルールに従おうとしない人たちがいる3.そもそも論理は万能ではないため 論理は理想的なものであり現実に当てはめられないケースも多い「3....
「ブログリーダー」を活用して、ちゃーもさんをフォローしませんか?
「勝つ投資 負けない投資」(片山晃、小松原周 著)という本を再読した感想、3回目。真の上級者は相場に合わせて最適なアプローチに切り替えることができる、という片山氏の話が気になった。そこでぜひ覚えていただきたいのは、これさえあれば誰でもどんな相場でも勝ち続けられるという普遍的な手法というものは存在しないということです。 (中略) ひと通りのやり方を覚えれば初心者を脱して中級者にはなれますが、真の上級者...
「勝つ投資 負けない投資」(片山晃、小松原周 著)という本を再読した感想、2回目。投資で最も大事なのは「変化」を察知して「想像力」を働かせることであり、想像力を働かせるためには日頃から幅広い分野の情報を総合的に収集しておくことが必須(新聞が最適)、というような片山氏の話が書かれていた(と理解した)。なお、「変化」について最もわかりやすいのは決算短信に出てくる業績数値とのことであり、また、「想像力」...
「勝つ投資 負けない投資」(片山晃、小松原周 著)という本を再読した。自分に合うやり方(投資手法)を見つけるまで5年はかかった、という片山氏の話が気になった。ではどのようにして自分に合ったやり方を見つければ良いのかということですが、特に難しいことはありません。いろいろなやり方に実際に触れてみて、それを実践している先駆者のブログや書籍から考え方を学び、しっくり来るまで試してみるのです。僕もこれが多分自...
現在保有している8銘柄の中で、しっくりきていない銘柄が1つある。それは、クラシコム(7110)。クラシコムは「フィットする暮らし」を掲げているけど、まったくフィットしていない暮らし(サラリーマン地獄)に苦しんでいる自分にとっては心に響いてくる言葉であり、そういう意味ではしっくりきている。また、決算説明資料やネット情報などから伺えるクラシコムの経営戦略も理に適っているように思われ、そういう意味でもしっく...
今週はメディア総研(4242)を売却して、デジタル・インフォメーション・テクノロジー(3916)とクラシコム(7110)を買い増しした。そして、今週は株が全体的に下げた影響もあり、保有している株も前澤工業以外は全体的に下げる展開だった。前澤工業が好調だったのは先週金曜日に公表された第3四半期決算短信の影響と考えられる。これまでの傾向通り相対的に利益率の高い事業の売上高が伸びており、個人的にも好印象。デジタル・...
前回書いたように、月曜日にメディア総研(9242)を売却した。売ったお金をどうするか?中東の雲行きが怪しくなっているので現金でもっておくか、それとも新たに投資するか?迷ったものの、これくらい安くなったら買ってもいいかなという値で、とりあえずデジタル・インフォーメンション・テクノロジー(3916)とクラシコム(7110)に100株ずつ買い注文を出してみた。すると、その日(火曜日)のうちに両方ともすんなり約定してし...
メディア総研(9242)の取締役(営業部長、40代)の辞任に関するお知らせがHPに掲載されていた、と前回書いた。下記3つの選択肢を挙げて、優柔不断な自分はとりあえず投資を継続して様子を見ることになりそうだ、と続けて書いた。選択肢1:余計なリスクをとらないようにするためにさっさと売却する選択肢2:とりあえず投資を継続して様子を見る選択肢3:ニュースを見た他の投資家たちが売却して安くなったところを買い増しする...
投資先企業のHPをチェックしていたら気になるニュースが目に付いた。メディア総研(9242)の取締役(営業部長)の辞任に関するお知らせであり、辞任の理由は一身上の都合によるものと書かれている。規模の大きな企業や年配の方の話であれば気にはならなかったと思うけど、メディア総研は従業員約40名の小さな企業であり、また、その取締役は40代前半のようで経営陣の中で最も若いと思われる。主要な人物が1人抜けても事業に支障は...
「割安成長株で勝つ エナフン流バイ&ホールド」(奥山月仁 著)という本の感想、6回目。長期投資はバイ(買う)ですべてが決まる、という話が印象的だった。極論を言うと、長期投資はバイですべてが決まる。良い株を買いさえすれば、あとは何もしなくても、その企業があなたを大金持ちにしてくれるのである。バイをうまくやることができれば書かれているように大金持ちになれるだろうけど、逆に、バイで間違えてしまうと満足す...
「割安成長株で勝つ エナフン流バイ&ホールド」(奥山月仁 著)という本の感想、5回目。成長株はいつ買うのが正解か?不人気な成長株を暴落局面で買うべし、というような話が書かれていた。不人気な株とは、例えば知名度が低かったり(プライム市場ではなく)スタンダード市場に上場していたりするような株のことであり、また、暴落局面とは、例えばリーマンショックやコロナショックなどで株価が大きく下がったときのことであ...
「割安成長株で勝つ エナフン流バイ&ホールド」(奥山月仁 著)という本の感想、4回目。タイトルにもある通り、この本では「割安成長株」が勧められているけど、なぜ「割安株」ではなく「割安成長株」なのか?すなわち、「割安」なだけでなく「成長」も必要なのはなぜか?大きく2つの理由が考えられる。理由1:株価の上昇余地がより大きくなるから理由2:株価が上昇するきっかけになるから理由1については、単に「割安」な...
「割安成長株で勝つ エナフン流バイ&ホールド」(奥山月仁 著)という本の感想、3回目。株は短期的にはネズミ講と似ている、という話が印象的だった。株は短期的にはネズミ講と似ている。何でもよい。何か株が上がりそうなネタを見つけた人間がその株を買い、次にそれを知った人が同じ株を買い、その次に知った人がその株を買う、といった具合に、情報の波及とともに買いが膨らみ、株価が上昇するという短期構造を持っている。...
「割安成長株で勝つ エナフン流バイ&ホールド」(奥山月仁 著)という本の感想、2回目。タイトルの通り、この本では割安成長株のバイ&ホールドを勧めている。なぜバイ&ホールドなのか?次の話が印象的だった。情報の泥沼にどっぷりつかり、心理戦の勝ち方を1つ1つ学び、それに精通していくことで、まるでAIのように心理的な癖やバイアスを克服する。これも株で勝つ1つの方法だろう。この方法で成功を収めている短期トレ...
「割安成長株で勝つ エナフン流バイ&ホールド」(奥山月仁 著)という本を読んだ。SNSやネット掲示板との付き合い方に関する話が気になった。まさに今から買おうとする株のとっておきの有効情報をわざわざ他人に先に教えるバカはいない。もし、そんなことをすると、買う前に株価が高くなってしまって、自分に不利に働くからだ。 (中略) 仮にそれが本当に有効な情報ならば、その情報が出回ってほしくない別のプレイヤーが大量...
今週の個別株は、いであ(9768)が下げたものの、全体的に微増だった。前々から気になっていたけど、新コスモス電機(6824)は日々の出来高が少ないようで、昨日はなんと200株のみだった。保有している他の銘柄についても改めて確認してみると、メディア総研(9242)も出来高が少ないようで、昨日は400株、一昨日は100株のみ。出来高が少ないということは、それだけ注目されていないということだろうから、割安で放置されている可...
「ナナメの夕暮れ」(若林正恭 著)という本の感想、3回目。次の箇所が非常に印象的だった。“好きなことがある”ということは、それだけで朝起きる理由になる。もっと言うと、“好きなことがある”ということは、それだけで生きる理由にもなるように思われる。また、“好きなこと”はアーリーリタイア後の生活を充実させるための鍵にもなりそうだ。“好きなこと”と言えば、最近は専ら個別株投資にハマっており、一生モノの趣味になりそう...
「ナナメの夕暮れ」(若林正恭 著)という本の感想、2回目。天才に関する話が気になった。天才は自らの劣等感や焦燥感を埋めるために必死だ。作品が評価を受ける度に、それによってさらに高くなったハードルを越えるために苦心する。その繰り返しに一生を費やし、ついにそれが叶わなくなった時にこの道を志した時から何も変わっていない欠落の深さを目の当たりにして絶望する。「今までなんだったのだ」と。「評価を受ける度に、そ...
「ナナメの夕暮れ」(若林正恭 著)という本を読んだ。お笑いコンビ・オードリーの若林氏のエッセイ。ゴルフに関する話が投資にも通じるところがありそうで印象的だった。ゴルフの不思議。力を抜いた方が飛ぶこと。 (中略) 構えた時に、まず遠くに飛ばそうという欲を消す。方向を確認した後は、ボールをクラブが当たるまで最後まで見つめる。目標を見ないで今日だけ。今だけ。遠い夢はもう見ない。 (中略) 力を抜いて、欲...
前回書いたように新メンバー(3916 デジタル・インフォーメイション・テクノロジー)を迎えたものの、今週の個別株はほぼ全滅だった・・・。保有銘柄だけでなく、今週は日本株が全体的に下落しており、来週以降も下落傾向が続くようであれば買うチャンスになるかもしれない。全体的な下落が続いた場合、保有銘柄を買い増すか? それとも、「安くなったら買いたい銘柄リスト」の中から選んで買うか? 下落のチャンスを逃さないよ...
「安くなったら買いたい銘柄リスト」を作りたいと1月半ほど前に書いた。実際に作って株価の動きを観察していると、特に気になっていた銘柄がだんだん安くなってPERが15倍を切ってきたので、反転しない今のうちにと思って木曜日に買ってみた。すると、木曜日の終盤と金曜日にさらに安くなってしまった。買うのが早すぎたか・・・。■買った銘柄 デジタル・インフォメーション・テクノロジー(3916)■気になったポイント ・業績(売...
『インデックス投資への「妄信」がなんとも危険な訳』という記事が東洋経済オンラインに掲載されており気になった。児玉一希氏の書籍『株式投資2年生の教科書』から一部抜粋・再構成した内容とのことで、積立投資を20年継続できるか?というような話が書かれていた。積立投資を20年継続するにあたっての懸念事項として、次のようなことが挙げられていた。1.資産が増えるのには時間がかかる(増えるペースは遅い) (年平均5%...
「(日本人)」(橘玲 著)という本の感想、7回目。無限責任が日本を無責任社会にした、という話が書かれておりなるほどと思った。日本では、いったん「責任」を負わされ、スケープゴートにされたときの損害があまりにも大きいので、誰もが責任を逃れようとする。その結果、権限と責任が分離し、外部からはどこに権力の中心があるのかわからなくなる。このようにして、天皇を“空虚な中心”とする、どこにも「責任」をとる人間のい...
「(日本人)」(橘玲 著)という本の感想、6回目。なぜか日本社会には、神や教会のような超越的なものが存在しない、というような話が気になった。本書の冒頭で、国際的な比較において、日本人が突出して権威や権力を忌避していることを指摘した。この異常な数値は、日本人が世界でもっとも世俗的な国民であることから説明できる。 (中略) 「権威や権力はより尊重されるべきだ」との回答の上位には、コロンビア、グアテマラ...
「(日本人)」(橘玲 著)という本の感想、5回目。自分らしい生き方は不安定で脆く、常に自己管理が求められる、というような話が印象的だった。 「私らしく」を唯一の価値基準とする生き方は、「自分」を土台にして立っているようなものだ。自分を参照しながら自分の将来を決断するという無限ループ的な構造を「再帰的」という(「再帰」とはループのことだ)。「再帰的近代」ではすべてのひとがこの無限ループ状態に陥ってい...
「(日本人)」(橘玲 著)という本の感想、4回目。「ほほえみの国」と呼ばれるタイに関する話が印象的だった。 タイの会社で出世するには、組織のなかで目立たず、自主性を発揮せず、なによりも責任をとらないことが大事だ。タイに赴任した欧米人のマネージャーがぶつかる最初の壁は、タイ人の部下がはっきりとした態度を示さず、自分の意見をいわず、仕事のミスを注意しても「ほほえんでいる」ことだ。 こうした組織は安定す...
「(日本人)」(橘玲 著)という本の感想、3回目。株式投資は利益を生まなくなってしまった、という話があり気になった。この本は2012年の出版だけど、その前の10年間(2000年~2011年)は日本株も米国株も低迷していたとのことで、次のように書かれていた。こうした状況はじつは先進国に共通していて、イギリスやドイツ、フランスなどもこの10年間ほとんど株価は上がっていない。 (中略) 2008年のリーマ...
「(日本人)」(橘玲 著)という本の感想、2回目。日本人は、地縁や血縁によるつながりが弱くたまたま出会った場所(学校や会社など)で共同体をつくる特徴があるため、その場所を失うと孤独になってしまう、というようなことが書かれておりなるほどと思った。そして、「“無縁社会”は日本人の運命」という表現まであった。確かに、リタイア後の孤独に関する記事や孤独死に関する記事を目にすることも多く(それらは日本人の運命...
「(日本人)」(橘玲 著)という本を読んだ。橘氏の本はこれまでにも何冊か読んだことがあるけど、この本では日本人の特徴にスポットが当てられている。世界的な価値観調査結果をもとに、日本人の特徴として次の2つが挙げられていた。1.世俗的(権威が嫌い、現実的、実利的)2.個人主義的(家族や友人の期待よりも自分の目標や自分らしさを重視する)それらの特徴に関連する次の話が印象的だった。 日本には、「空気=世間...
日本経済新聞の「ニッキィの大疑問」という記事に終身雇用について書かれており気になった。終身雇用を前提としない企業や終身雇用の維持に対する不安を公言する企業が増えているという話や、転職サービスへの新社会人の登録が増えているという話なども書かれていたけど、特に気になったのは45~54歳の正社員の約6割が転職経験があるという話。40代半ばの自分も他人事ではなく、いつまで今の仕事を続けられるかわからない。とはい...
『年金開始が「62歳→64歳」だけで火の海に…フランス人と日本人の「老後の感覚」が決定的に違う理由』という記事がプレジデント・オンラインに掲載されており気になった。大規模なデモも起こっているフランスの年金制度改革に関する内容であり、大騒ぎになっている理由について次のように書かれていた。①フランス人は仕事に喜びを見いだす度合いが少なく、早く引退生活を好きなように過ごすのを楽しみにしている。②週休二日や有給休暇な...
「プラグマティズム」(W・ジェイムズ 著、桝田啓三郎 訳)という本を読んだ。プラグマティズムとは何か?読解力不足により1割も理解できなかったように思うけど、プラグマティズムとは要するに次のような考え方と理解した。プラグマティズムが真理の公算を定める唯一の根拠は、われわれを導く上に最もよく働くもの、生活のどの部分にも一番よく適合して、経験の諸要求をどれ一つ残さずにその全体と結びつくものということである...
「投信番付」という日本経済新聞の記事に追加型株式投資信託の2022年度の資金流入額ランキングが掲載されており気になった。トップ5のうち、1位~4位は米国や全世界の株式で運用する低コストなインデックスファンドが独占しており、改めて人気の高さを感じた。5位にようやくアクティブファンドが入っている。1.eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 資金流入額 7312億円2.eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 資金...
「世界はもうすぐ終わるのに、バカなみんなはわかっていない…環境保護団体がテロ活動に走る根本原因」という記事がプレジデント・オンラインに掲載されていた。過激な環境保護団体(「ジャスト・ストップ・オイル(JSO)」「最後の世代(LG)」など)の問題点について書かれた内容であり、次のような話が気になった。JSOやLGを批判的に見る人(そこには私も含まれる)は、彼らを「おかしな人」たちと考える。しかし気候変動を並々な...
次の話が気になった。日経ビジネス(2022年11月21日号)の書評のコーナーに書かれていた内容。そもそも、本は服でいえば、フリーサイズで誰にでも合うように作られる。裏返して考えれば、「そのまま読めば誰にも合わない」ということにもなる。「フリーサイズで誰にでも合うように作られる」というのは、服や本に限らず多くのサービスに当てはまりそうな話。そうしないと売れないから。ただ、投資信託などの金融サービスについては...
「新・生物物理の最前線 生命のしくみはどこまで解けたか」(日本生物物理学会 編)という本を読んだ。物理学を用いて生物を理解しようとする生物物理学を紹介する内容(“最前線”といっても2001年に出版された本)。詳細はよくわからなかったけど、我々人間をはじめとした生物はとても複雑にできていて、かつ、(そのような複雑なものが)うまく機能しているというのはすごいなと改めて感じた。そして、誰かが設計して作り上げた...
「系統樹思考の世界 すべてはツリーとともに」(三中信宏 著)という本の感想、3回目。“教科書を学ぶ”と“教科書で学ぶ”の違いについて書かれており気になった。自分が関心をもつ専門分野の「教科書」と呼ばれる本を読むときには、二通りの読み方が考えられます。まずはじめに、とにかくその本を読みきって、そこに何が書かれているのかを理解し、その上で自分がそこから何か吸収すべきものがあるのかどうかを判断するという読み...
「系統樹思考の世界 すべてはツリーとともに」(三中信宏 著)という本の感想、2回目。演繹法と帰納法に次ぐ第三の推論様式として「アブダクション」が紹介されており気になった。演繹法や帰納法は従来の科学哲学の中では、物理学や化学などのように普遍類(たとえば、化学ならばある原子番号をもつ元素の集合、天文学ならば赤色巨星の集合のような類)を対象とする学問における、反復観察や再現実験を踏まえた論証方法として繰...
「系統樹思考の世界 すべてはツリーとともに」(三中信宏 著)という本を読んだ。「系統樹思考」とは何か? 「分類思考」との対比で次のように理解した。■分類思考現在眼の前にある対象物をカテゴリー化する人類が無意識のうちに昔から採用してきた(生まれながらに備えている)考え方分類思考によって世界を単純化して(上位概念でくくって)考えることができる生きていくために必要不可欠な考え方■系統樹思考現在眼の前にある...
「正義感強い子 生きづらい?」という記事が先日の日本経済新聞に掲載されていた。子どもの正義感について書かれており気になった。ルールを守らない友達を注意して煙たがれる、マナー違反をすぐ指摘する――子どもの正義感が強すぎて、人付き合いがうまくいかないのではと心配になることがあるかもしれない。 (中略) 子どもが「正しいことを正しい」と言えるのは、とても良いことだ。親が「あんまり言い過ぎないように」「見て...
『50歳前後で