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どんぴんからりん すつからりん https://blog.goo.ne.jp/ogawasaito

昔話・絵本いろいろ。語るのを目的としたものでしたが・・・。それにしても奥が深い。(2012.9から)

どんぴんからりん すつからりん
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2015/11/21

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  • おおとしの客・・福井

    福井のむかし話/福井のむかし話研究会編/日本標準/1977年庄屋さんが村を歩いていて、今にも息を引き取りそうな病人を見つけ、だれか世話をしてくれる家をさがしますが、あしたは正月。どこにもひきうけてくれる家がなく、庄屋は米五升を出すからと、貧乏で難儀をしている家に頼みます。正月の支度もままならないその家では、土間にわらをしいて、病人をねかせ、その上にコモを着せて休ませた。かつぎこまれた病人のことを思えば、たとえ貧乏で難儀していても、けっこうなことだと思わなばならないと納得した夫婦。正月の朝、もう病人が息をひきとってしまったかと思いながらそばにいってみると、かぶせてあったコモが、むくんとかさが高くなっているので、ゆうべのうちに死んでしまったかもしれないと、コモをあげてみると、千両箱がいくつも積み重なっていた。...おおとしの客・・福井

  • ぴよぴよ ひよこ

    ぴよぴよひよこ/ジョン・ローレンス・作いけひろあき・訳/評論社/2005年あるひ、ひよこさんがでかけるとあったのはぶたさん、あひるさん、うしさん、かえるさん、ひつじさんぶたさんは「ぶうぐるんぐるんおんいくおんいくぶうあひるさんは「ぐわがあぐえっぐえっぐわぐわぐわぐわがぁ」うしさんは「もおもうむうむうもおむう」かえるさんは「ぎごぎごけろろかろかっく」ひつじさんは「めえめえばあばあめえめえばぁ」そしてひよこさんがねているときにないたのは・・・鳴き声がリズミカルで、声を出すのが楽しい樹脂版画とコンピューター技術を組み合わせたイラストといいますが、色鮮やかで、動物の羽や模様もくっきり。遠くから見ても見栄がします。ぴよぴよひよこ

  • ひともじ えほん

    ひともじえほん/こんどうりょうへい・作かきのきはらまさひろ・構成やまもとなおあき・写真/福音館書店/2015年(2011年初出)”ひともじ”を”一文字”とおもったら”人もじ”でした。一人で、二人で、三人で五十音を表現します。からだを伸ばしたり寝転んだり曲げたり”く”、”し”は一人で”い”、”こ”は二人で”な”、”お”などは三人で和装の三人やや苦しいポーズも。五十音すべてですから大変人の写真に目がいきますが、文もリズミカル。おっとびっくりおどろいたおいらのおめんがにげていくおみごとあっぱれおおおの文の”お”は赤字です。遊び心もあり、こんな絵本から文字に入っていくと楽しそうです。ひともじえほん

  • しゅとめとよめさん・・福井

    福井のむかし話/福井のむかし話研究会編/日本標準/1977年・よめのちえ息子のよめさんをいじめてやろうと考えていたしゅうとめ。ある日、ご飯のおかずに、魚の頭を出すと、よめさんはにこにこ笑って「お頭さまをくださるなんて、ご先祖さまにもうしわけないわの」と、うまそうに骨までなめた。これは失敗したと、しゅうとめが、つぎに魚のしっぽをよめさんにやると、またにこにこ笑って「尾さま(王様)を、くださるなんて、ご先祖さまにもうしわけないわの」と、よめさんは、うまそうにたべた。しゅうとめが、これではどうだと、魚のまんなかの身のところを出すと、よめさんは、すこしも笑わず、ウンともスンともいわず、しぶしぶ、まずそうに食べた。しゅうとめさんは、これはうまくいったわいと、それからは、ずうーっと、魚のまんなかをだしたので、よめさん...しゅとめとよめさん・・福井

  • しゅとめとよめさん・・福井

    福井のむかし話/福井のむかし話研究会編/日本標準/1977年・よめのちえ息子のよめさんをいじめてやろうと考えていたしゅうとめ。ある日、ご飯のおかずに、魚の頭を出すと、よめさんはにこにこ笑って「お頭さまをくださるなんて、ご先祖さまにもうしわけないわの」と、うまそうに骨までなめた。これは失敗したと、しゅうとめが、つぎに魚のしっぽをよめさんにやると、またにこにこ笑って「尾さま(王様)を、くださるなんて、ご先祖さまにもうしわけないわの」と、よめさんは、うまそうにたべた。しゅうとめが、これではどうだと、魚のまんなかの身のところを出すと、よめさんは、すこしも笑わず、ウンともスンともいわず、しぶしぶ、まずそうに食べた。しゅうとめさんは、これはうまくいったわいと、それからは、ずうーっと、魚のまんなかをだしたので、よめさん...しゅとめとよめさん・・福井

  • おっと おとしもの

    おっとおとしもの/五味太郎/福音館書店/1988年おもちゃのトラックで遊んでいた男の子が、トラックの荷台がなくなっているのに気がつき、荷台を探そうと来た道をさかのぼっていくと、やはり落とし物をしてさがしている人がいたり、子どもを探しているおかあさんがいたり。ピンクのリボンを拾い交番にいくと、そこには、探していたトラックの荷台が。じつにシンプルですが、そこは五味さん、楽しい仕掛けが。はじめは気はつかなかったのですが、もういちど読み返すと、鉛筆をさがしているおじさんの鉛筆は前のページに転がっています。お母さんが探していた子どもは、何ページか前で泣いていますし、あわてていたせいか、おかあさんのバッグからは、にんじん、キュウリ、リンゴが道に、ころがっています。拾ったリボンは、最後のページで、片方のリボンをなくして...おっとおとしもの

  • 南極のスコット大佐とシャクルトン

    南極のスコット大佐とシャクルトン/佐々木マキ・作/福音館書店/2016年(1994年初出)第64次南極地域観測隊を乗せた観測船「しらせ」が昭和基地に接岸するといいます。出航してから、定着氷に到達するまで1カ月余り。南極大陸を最初に見つけたのはよくわかっていないようですが、1774年ジェイムズ・クックが、その存在にふれていて、最初の上陸は1821年、アメリカのジョン・デイヴィスによるヒューズ湾上陸とされているようである。南極点到達は、1912年ノルウエーのアムンセン。それもはじめは北極点を目指す予定だったがアメリカのロバート・ピアリーに先をこされ目標を変えたという。佐々木マキさんの「ナンギなたんけんたい」という絵がいくつが載っていますが、そのほかは当時の写真をつかって、南極探検の歴史をつづっていきます。船は...南極のスコット大佐とシャクルトン

  • すっすっはっはっ しんこきゅう

    すっすっはっはっしんこきゅう/脚本・長野麻子絵・長野ヒデ子/童心社/2019年”すって””はいて””すって””はいて””すって””はいて”呼吸もゆっくりだったり、はやく、あさく、ふかく、ながーくといろいろ。呼吸がうみだす声。まあるい声おこっている声けんかしている声ないている声うれしい声これはみんなでやってみないとわからない。奥が深い呼吸12画面すべてが呼吸していますすっすっはっはっしんこきゅう

  • すつぼ池・・大阪

    大雪で車のなかに閉じ込められたり、停電の発生など、冬の厳しさが身にしみるこのごろです。大阪のむかし話/大阪府小学校国語科教育研究会・「大阪のむかし話」編集委員会編/日本標準/1978年惣平という飛脚が仕事を終えて「とろす池」のそばをとおりすぎようとすると、白い髭の老人から声をかけられ、久米田池の主に渡してくれるよう一通の手紙を差し出される。「池のそばで手を三つ打つと、池の主がでてくる」といわれ、惣平は大きな力にひきずられるようにいつのまにか久米田池までたどりつきます。手を打とうとするが、どんなこわいことがおこるかわからんので、おそろしさにふるえていると、ひとりの坊さんがとおりかかります。惣平が坊さんに、ありのままをはなすと、坊さんが手紙をあけてみます。そこには、「この男をたべてしまえ。」とあったので惣平は...すつぼ池・・大阪

  • ガタローに勝った子ども・・大阪

    大阪のむかし話/大阪府小学校国語科教育研究会・「大阪のむかし話」編集委員会編/日本標準/1978年先入観で、どこでも同じと思うと、ちがう呼び方もあるようで、これもその一つか。ガタローというのは河童のこと。体が小さくて子どもの姿をしているガタローは、子どもを相撲に誘い、池の底にひきずりこんで、おしりから生き血をすうという。ある日、ガタローが、池のふちで遊んでいる子どもと相撲をとるが、どうしてもその子に勝てない。ガタローは、首をかしげけ、「こら、子ども、おまえはきょう仏さんのごはんをたべてきたな。そんなことをするから、おれはお前に勝てんのや」と、捨て台詞をのこして池の底にかくれてしまう。仏さまにお供えしてあるごはんを、”おっぱん”という。ガタローに勝った子ども・・大阪

  • スズメと子ネズミとホットケーキ

    スズメと子ネズミとホットケーキ/再話・イリーナ・カルナウーホヴァ絵・アナトーリー・ネムチーノフ訳・斎藤君子/ネット武蔵野/2003年チュンチュンネズミとムクムク子ネズミ、バターたっぷりのホットケーキの同居と不思議な組み合わせ。まさにお話の世界。ロシアの昔話です。隣の芝生は青く見えるならぬ、ほかの人の仕事が楽に見えるが、やってみると・・。スズメは食べ物を運び、子ネズミは薪割、ホットケーキはシチューとおかゆをつくると、それぞれが役割分担しながら仲良く暮らしていた三人?でしたが、ある日、スズメが自分だけが働きすぎだと、仕事の分担を変更することを提案します。ホットケーキが食べものを探し、スズメが薪割、子ネズミがシチューを作ることになりました。ところが、ホットケーキはキツネにおなかをかじられ、子ネズミはシチューの壺...スズメと子ネズミとホットケーキ

  • 鬼の面

    ・鬼の面(かたれやまんば/藤田浩子の語り第四集/藤田浩子の語りを聞く会/2000年初版)貧しい母と娘の二人暮らし。母が無理をしたので稼げなくなり、娘は町の大尽のところに、子守奉公いくことに。母は娘におたふくの面をもたせます。娘は奉公先で一日の仕事が終わると、行李に入ったおたふくの面に向かって、語りかけます。この様子をみた奉公人の仲間が、娘をからかってやろうと行李のお面を鬼の面にかえてしまいます。鬼の面をみた娘が、母親に何かがあったのではないかと、奉公先のおかみさんにお願いして、様子をみるために家にかえることに。気がせいていた娘は、その晩に奉公先から家に向かい、途中、博打うちに見つかって火のばんをすることに。生木が多くてなかなか火がもえないし、煙だけでて、煙くてしかたないので、鬼の面をかぶってぷーぷー吹き始...鬼の面

  • あくたれラルフのクリスマス

    あくたれラルフのクリスマス/ジャック・ガントス絵・ニコール・ルーベル訳・こみやゆう/童話館出版/2022年あくたれねこのラルフは、いたずらばかり。セイラが編んでいる毛糸を引っ張ってほどいたり、ピアノの鍵盤の上を踏んで歩いたり。とうとうセイラに叱られたラルフは、あっかんべーをして、自分の部屋に行って寝てしまいました。次の日の朝、セイラがパーシーというかわいいねこをだっこしていました。ラルフは、パーシーにやさしくやろうと思い、雪玉の投げ方を教えてやりますが、セイラから止められてしまいます。クリスマスのかざりつけを頼まれると、ラルフは、パーシーのくつしたを、はさみでちょんぎり、パーシーがおもちゃの汽車で遊んでいると、線路にしばりつけてしまいます。それからクリスマスツリーの飾りをつけていたパーシーのはしごをはずし...あくたれラルフのクリスマス

  • びんから だしてごらん

    びんからだしてごらん/デボラ・マルセロ・作なかがわちひろ・訳/光村教育図書/2022年折り紙風のうさぎのルウェリン?は、怖い、悲しい、うきうき、うれしい、悔しいきもちを、つぎつぎに、瓶に入れ地下室にしまっていました。瓶はどんどん増え、ルウェリンのこころはとてもしずかになりました。しかし、地下室がもういっぱいになり、瓶に無理やり押し込むと、とつぜんがっしゃーんと、瓶が粉々に割れてなかみがとびだし、とんでいきました。それからというものルウェリンはいろんな気持ちをまぜこぜに感じるようになりました。うれしいのにちょっぴりかなしくなったり、しんぱいだけどわくわくしたり。こころがふっわとひろがり自分の気持ちを隠さなくなりました。その気持ちを感じ取り、ときにはだれかに、言葉で伝えました。あばれだしそうな気持も、まっすぐ...びんからだしてごらん

  • パンフルートになった木

    パンフルートになった木/巣山ひろみ・文こがしわかおり・絵/少年写真新聞社/2020年国民小学校の校庭に根を張っていたカイヅカイブキ。ピアノに合わせた歌声が聞こえなくなり、サイレンが鳴り響きます。兵隊の姿が多くなり、校庭は畑になり三年生以上の子どもの姿が見えなくなりました。8月6日、講堂は鉄わくだけになって、カイヅカイブキも黒焦げ。なんにもなくなったと思っていたのに、ある日の夕暮れ、子どもたちの歌声が聞こえてきます。テントでの授業がはじまり、やがて黒焦げの木に、小さな葉っぱが。カイヅカイブキには、いつのまにか葉がたくさんつき、それから祈りの夏を何度も見つめます。月日は流れ、倒木の危険があるからと、切り倒されたカイヅカイブキ。「なんとかして、この木をこどもにつなぐことはできないだろうか」と、力をつくした人たち...パンフルートになった木

  • ハリーのセーター

    ハリーのセーター/ジーン・ジオン・文マーガレット・ブロイ・グレアム・絵わたなべしげお・訳/福音館書店/1983年お誕生日におばあちゃんからセーターをプレゼントされた黒いぶちのある白い犬のハリーでしたが、バラの模様が気に入りません。街を歩いていると、道行く人たちや他の犬たちが、ハリーのセーターを見て笑います。ハリーは、こんなセーター捨ててしまおうと思いました。ペットショップ、食料品売場、花屋さんのところで捨てようと思いますが、そのつど親切な人たちが追いかけてきて届けてくれるのです。ハリーはしょんぼりしていましたが、セーターの毛糸がすこしたれているのにきがつき、毛糸をちょいと引っ張っていると、それをみた鳥がまいおりてきて、毛糸の端をくわえ空に向って一直線。みるみるうちにセーターは、一本の長い長い毛糸にかわり、...ハリーのセーター

  • 「こぶとりじいさん」に類似する外国の昔話

    「こぶとり」は頬のこぶ、「ノックグラフトンの昔話」「背中にこぶのある男」は、背中のこぶの話。どちらもこぶをとられますが、もう一人が前の人のものまでもらってしまうという話。・こぶとりじいさん(こぶとり/宇治拾遺ものがたり/川端義明訳/岩波少年文庫/1995年初版)「こぶとりじいさん」の話は、だいぶ古そうです。・ノックグラフトンの昔話(イギリスとアイルランドの昔話/石井桃子・編訳/福音館文庫/2002年初版)ヨーロッパなどの話には、話のすじに直接関係しない背中にこぶのある人物がでてくることがありますがでは、このこぶがないと成立しません。ラスモアという背中にこぶのある貧乏な男が、妖精が音楽を楽しんでいるところにでかけ、そこで歌われていた唄をより楽しいものにします。するとよろこんだ妖精は背中のこぶをとってくれます...「こぶとりじいさん」に類似する外国の昔話

  • くっつける はなす

    くっつけるはなす/百木一朗/福音館書店/かがくのとも645号2022年自転車でピクニックに用意するもののなから、くっつけるはなすという視点で、持ち物をみていきます。服にはボタン靴には、めんファスナー(マジックではないんですね)お弁当の留め具ジッパーぶくろがついているのは、果物用ヘルメットの留め具(ワンタッチバックル)リュックのファスナーそしてそれぞれの特徴こまかな仕組みものっています。「くっつける」という視点で、身の回りを見ていくというユニークな絵本です。思わずまわりを見直してみました。くっつけるはなす

  • どろんこおそうじ

    どろんこおそうじ/さとうわきこ/福音館書店/1990年(1986年初出)さとうわきこさんが描くばばばあちゃんは、どっしりしていて、なにごとにも動じないおばあさん。「おばあさん」ではなく、「ばばばあちゃん」というのが、なんとも人柄?をあらわしています。今回は、ばばばあちゃんが、どろあそびに夢中になり、夕方になっても遊び続け、おかげで、ゆうごはんがどろだんごになってしまいます。きっかけは、部屋を片付けないこいぬとこねこがばばばあちゃんに叱られて掃除をはじめ、ほうきと雑巾で野球ごっこをはじめたこと。野球の球にみかけた雑巾が、森のうさぎやきつねたちのところへ飛んでいき、雑巾を投げ返えされ、けんかになって、どろんこの球がとびかいます。それを見ていたばばばあちゃん、カミナリをおとすかと思いきや、「おもしろそうじゃない...どろんこおそうじ

  • よるのさかなやさん

    よるのさかなやさん/穂高順也・文山口マオ・絵/文溪堂/2016年おいしそうな魚が並ぶさかなやさん。ここのお店の魚はとっても新鮮だと大評判。夜になってお店が閉まると、「さあしんだふりをやめるじかんがきたようだ」と、お店の中では魚たちがひょっこりひょこひょこ動きはじめました。シャッターからひょこりひょこひょこぬーるぬる抜け出して野球やかくれんぼのはじまり。「でもやっぱりよぞらをおよぐのがいちばんいいね」天の川につりいとをたらし流れ星がかかったと思うと、マダイでした。のらねこたちが、さかなのにおいをかぎつけて、かけよってくるとイカタコマダイが合体してかいじゅうに変身。こんどはさかなたちが、のらねこをおいかけます。おひさまがのぼってくるとひょこりひょこひょこぬーるぬると、またお店の中でしんだふりです。魚が売れて、...よるのさかなやさん

  • 魔術師キャッツ

    魔術師キャッツ/T・S・エリオット・文エロール・ル・カイン・絵たむらりゅういち・訳/ほるぷ出版/1991年猫が主人公の話がふたつ。ひとつは、「大魔術師ミストフェリーズ」、もうひとつは、「マンゴとランブルの悪ガキコンビ」。大魔術師ミストフェリーズは超一流の奇術使いで目が鋭い黒ねこ。マンゴとランプルの悪がきコンビは、どこへでもでかけ大暴れ、口のうまいこと天下一品。それはそれは腕の良いドロボウ猫。絵は静止画、文章は口上風ですから、見ている側で絵を動かしていく必要があります。ミスター・ミストフェリーズは神出鬼没。ふだんの彼ときたら、暖炉のまえで丸まって、ぼーっとしているだけ。なにがきても気にしない。こんな内気で臆病な猫も、ほかにはいないと思うくらい。ところが、これまた不思議。暖炉のまえで丸まって、寝ているはずなの...魔術師キャッツ

  • こおり山ギツネ・・広島

    広島のむかし話/広島県小学校図書館協議会編/日本標準/1974年尼子と毛利の戦いの際、毛利方に味方して勝利をもたらしたというキツネの話。こおり山城の北にあるなんば谷に、年とったキツネが多くのキツネとすんでいて、猟師が鉄砲や弓でとろうとしても、人間のにおいをしってしまい、女や子どもにばけたり、大木や岩にでもばけるので、とることができなかった。このキツネは銀色のそれはそれは美しい毛のキツネで、こおり山城の毛利元就が「そんなにきれいなキツネなら、ころしてはいけない」と、おふれを出した。この立て札の話を聞いて、わざわざ見にいった銀キツネが感激し、いつかは、毛利さまに、ごおんがえしをしたいと、家来のキツネに話しました。まもなく、三万の尼子がたが、五千人の毛利方の城を取り囲みます。銀キツネは、あつめた五百びきのキツネ...こおり山ギツネ・・広島

  • ゆきのひのおくりもの

    ゆきのひのおくりもの/ポール・フランソワ・作ゲルダ・ミューラー・絵ふしみみさを・訳/バロル舎/2003年ロシアの絵本運動に影響を受けた作者(1898年生まれ)が、中国の民話から再話し、オランダ生まれの人が絵を描き、1959年フランスで出版された絵本。雪が降りしきるなか、おなかがすいた子ウサギが、雪に埋もれたニンジンを見つけ、一本は自分で食べ、もう一本は、仔馬くんが、食べるものがなくて困っているに違いないと、仔馬くんのところへいくと留守。子ウサギはそっとニンジンをおいてかえります。仔馬くんが森の中でかぶを見つけ、それを食べてから家に帰ってみるとおいしそうなニンジン。足跡から子ウサギさんからのおくりものとわかりますが、羊さんが、こまっているにちがいないと、そのニンジンを羊さんのところへ届けにいきます。ところが...ゆきのひのおくりもの

  • もぐらはすごい

    もぐらはすごい/アヤ井アキコ/アリス館/2018年小さな畑をやりだして間もないころ、あちこちで土が盛り上がっていた。いちども見ることがなく、多分モグラのせいだろうと話し合っていたが、何年かするといつのまにか、盛り上がりがなくなった。モグラがおしだした土の盛り上がりを「もぐらづか」といい、どのぐらいの深さに生息してるか興味があったが、”もぐらはすごい”と、いろいろあるが、この深さにふれられていないのがやや残念。土の柔らかさも関係しているのでしょうか。絵に描かれた感じでは、モグラが居住するトンネルの延長は三、四十メートルか?ずっと土の中でひとり暮らしで、土の上に出るのは、子どもが母親の巣から独り立ちし、自分だけのすみかをさがしにでかけるときだけといいます。モグラは、一日に三回トンネルをあるきまわり、たべて、ね...もぐらはすごい

  • あなのなかには・・・

    あなのなかには・・/レベッカ・コップ:作絵長友恵子・訳/フレーベル館/2016年庭のさくらの木のそばの小さな穴にボールが入っちゃて、のぞきこんだがなにもみえない。ぼくの手もママの手でもとどかない。パパはなんにもしてくれない。ママが、穴はネズミの家につながっているかもと。カエルがにがてなパパは、カエルがいるかもしれないと。おねえちゃんは、トロルがすんでいるかもよと。ともだちはリスかな?ヘビだよ!ハリネズミかも?キツネじゃないと。いちばんのともだちはドラゴンのすみかだよと。おばあちゃんは、モグラかも、おじいちゃんは、アナグマだろうって。みんなそれぞれあれこれ想像しています。どんどん広がる想像。見えないから生まれる世界。穴一つで、みんなつながっている実感。桜の木が開花し、桜が散ると緑の葉、秋には紅葉し、冬には葉...あなのなかには・・・

  • 寒い朝に実感

    このところ、朝おきると、小さな畑に霜が降りて、寒さを実感。都市部は地面の大半はコンクリートで、土に触れる機会も少ないが、畑のような土では、寒さがそのまま反映している。雪国での雪の便りもぼちぼちあるが、あまり雪が降らない当地では、寒さを感じるのは霜をみたとき。昔は当たり前の風景も、いまは霜を見ることが少なくなっているのを、喜んでいいのか。寒い朝に実感

  • アリューシャン マジック

    アリューシャンマジック/あべ弘士/のら書店/2022年絵が乱舞するというのはこんなことか。ラッコのぼうやに、謎の手品師ポーラマンから、アリューシャン-列島でひらくマジックショーへのご招待。見開きの二ページをつかって描かれているのは、ほとんどが山。山には氷河の模様。この模様がポールマンの手で、千変万化。おおだこのつぶからシュシュシュパッと巻きあがる魚、飛び跳ねているのはクジラ。氷河のカケラで見物しているアザラシ、シロクマなどが小さく小さく描かれ、文字もどこにあるか探さなければならいないほどの小ささ。マジックショーの掛け声は、”やんややんやのやん””カラカララン””ピーッピピーッ””ブラボー”。はて”ブラボー”はどこかで聞いたか。壮大な自然のショーを体験してほしいという作者。地球の不思議はまだまだいっぱい。アリューシャンマジック

  • ぼくはフィンセント・ファン・ゴッホ

    ぼくはフィンセント・ファン・ゴッホ/作・林綾野え・たんふるたん/講談社/2017年「絵本でよむ画家のおはなし」シリーズの一冊。今では誰もが知っているゴッホ。ただ生きている間はほとんど注目されなかったのは、やはり寂しい。意外にも27歳から画家になることを目指し、ブリュッセルで絵の勉強をはじめ、オランダへ。ここでシーンという不幸な女性とであい結婚したいと思いますが、まわりから反対され、シーンと別れると両親が暮らす家に帰り、町で働く職工や農家の人たちをえがきます。32歳のとき父親が病気で死亡。父親とは最後までわかりあえなかったようです。この年、ベルギーの絵の学校で勉強しますが、先生とけんかしたりとうまくいかないことばかりが続きパリへ。パリでの新しいものとの出会い。あかるい絵、新印象主義の画家が描く点描画、日本の...ぼくはフィンセント・ファン・ゴッホ

  • あらずもがなのことば・・コスタリカ

    ラテンアメリカ民話集/三原幸久編訳/岩波文庫/2019年カタールワールドカップ一次予選で対戦したコスタリカの「こぶとりじいさん」の話。コブのある貧乏な男が山へ薪を取りに行って、夜中の一軒家で出会ったのが、魔女たちの祭り。魔女たちがとびはねながら歌っているのが”月曜と火曜と水曜で三つ”魔女たちが、同じ歌を歌い続けるので飽き飽きした男が、ダミ声で付け加えたのが”木曜と金曜と土曜で六つ”叫び声や踊りがとつぜんやみ、「わたしたちの歌にあんなにうまく続けたのはだれ」「なんてすばらしいでしょう」「歌った人にほうびをあげなくちゃ」と、魔女たちが声の主を探し、コブを切りとってしまいます。さらに、お礼に金貨の入った袋も男にくれます。男が家を離れていくとき、魔女たちの歌声が聞こえました。”月曜と火曜と水曜で三つ木曜と金曜と土...あらずもがなのことば・・コスタリカ

  • ぼくは 川のように話す

    ぼくは川のように話す/ジューダン・スコット・文シドニー・スミス・絵原田勝・訳/偕成社/2021年「話す」ことをあらためて考えさせてくれました。話すことができない人、話しても「口の調子が悪い」人もいる。「ぼくの口の中には。舌じゃなくて松の木がはえている」うまく言えないもどかしさ。教室では、うしろのせきでちぢこまっている。あてられません、って思いながら。学校で毎朝ひとりずつ、世界でいちばんすきな場所について話すことになっていた。きょうはぼくのばん。でも口がどうしてもうごかない。もううちにかえりたい。放課後、お父さんの車がまっていた。「うまくしゃべれない日もあるさ。どこかしずかなところへいこう」おとうさんと、きれいな色の石やアメンボをさがしながら、ならんで岸を歩いていく。心が少しかるくなってもうまくしゃべれなか...ぼくは川のように話す

  • まじょの おとしもの

    まじょのおとしもの/油野誠一・作/福音館書店/2008年(1997年初出)ヒロミちゃんが、とおりでみつけたのはいっぽんのほうき。「だれがこんなきたないほうきをすてたのかしら。まるでまじょのほうきみたい」「でもまさかね」とふざけてほうきにのり「ふじさんのてっぺんにとんでゆけ!」というと、まさかが現実に。あまりのさむさにもとのところへかえりそれから毎日大空の散歩。林の中をはしっているとからすてんぐがあらわれ、競争です。あるひ、ペルシャから東京見物にやってきたそらとぶじゅうたんにのった男の子といっしょに、東京タワー、東京湾をちゅうがえりしながらとんでいると灰色の雲があらわれまじょたちにかこまれてしまいました。まじょからほうきをとりあげられヒロミちゃんは空から地面に一直線・・・。ヒロミちゃんが、ほうきを見つけたの...まじょのおとしもの

  • わにの なみだは うそなき なみだ

    わにのなみだはうそなきなみだ/アンドレ・フランソワ・作ふしみみさお・訳/ロクリン社/2020年どうやらうそなきのぼうやにだまされないぞと、お父さん。そういえばヨーロッパでは、うそなきのことを「わにのなみだ」っていうんだよ。どうしてだかしっているかい?と、まずは、わにをつかまえに細長い木の箱をもって、船でエジプトへ。もうこのあたりからあやしい。だまされないぞと、覚悟を決めてつぎのページへ。ピラミッドのてっぺんからわにをさがし、ちょうど木箱ぴったりのわにと海をわたると郵便屋さんに家まで届けてもらいそれからは家族の一員としてくらす。おひるごはんもいっしょ、はみがきして、ぬるめのお風呂に入り、散歩も学校にもいっしょ。おまけに話し上手。ところが、うっかりしてしっぽをふもうものなら、すかさずガブリッ!そして、すぐにな...わにのなみだはうそなきなみだ

  • だらじむことあま酒・・島根

    島根のむかし話/島根県小中学校国語教育研究会編/日本標準/1976年あるだらじげな若いもんが、むこ入りすることになって、よめさんの家にいってあま酒を飲んだ。晩にあま酒が飲みたくなって、よめさんに持ってくるようにいったが、もうねているよめさんは面倒だと、自分で戸棚のなかのはんど(甕)にあるから飲むようにいうと、そのまま寝てしまう。むこさんが、戸棚を開けると、おおきなはんどに、あま酒がいっぱい。むこさんは、はじめはすくって飲んでいたが、そのうち、面倒になって頭を突っ込んでぐうぐう飲むと、頭がはんどから抜けなくなってしまった。横着なむこさんは、はんどかぶって、寝てしまう。朝になって、よめごのおかかが、「むこさん、むこさん。起きて飯食うてくださいな」というと、はんどこわそうか首切らあかはんどこわそうか、首切らあか...だらじむことあま酒・・島根

  • わらってよ ピッコ

    わらってよピッコ/ルイス・ストロボドキンこみやゆう・訳/福音館書店/2022年イタリアの小さな公園で3頭のロバと1頭のポニーが、子どもをカートにのせ公園を散歩していました。カートにはお金をはらってのるのですが、子どもたちはみなロバのほうにのりたがっていました。ロバはいつも半分目を閉じて、ゆっくり歩くので、長い時間カートに乗れますが、ピッコというポニーは、駆け足なので、あっというまに公園をまわってしまいます。兄アルフレッドと妹のジーナも、できるだけロバのカートにのっていましたが、いちどピッコのカートに乗ったとき、ピッコがとてもかなしげにカートをひいていたのでなんだかきのどくになってしまいました。兄弟がカートの順番をまっているとき、どうしてピッコがかなしそうにしているか話し合いました。なにかほしいものがあるの...わらってよピッコ

  • しかくいのの じかん

    しかくいののじかん/パメラ・ボール・文ベッキー・キャメロン・絵ギョウ・ヤマグチ/イマジネーション・プラス/2022年さあ、しかくいののじかんです。全ページにネコと、男の子。赤ちゃんのときはお父さんと、おおきくなったらひとりで読んでいるのは「しかくいの」、本です。ネコと男の子の成長が重なっていきます。ネコは、ほっぺたがかゆいときは、「しかくいの」のかどでゴシゴシ。おなかをナデナデされるのがすき。ゴロゴロゴロゴロぼくのこえはおんがくみたい。男の子がひとりでいるときは、ボクがいっしょにいないと!ボクがそばにいくと男の子が本をもちながら距離をおくのは、わざとじゃないってわかっているけれどね!ふたりきりのときはもっとそばへ。表紙と裏表紙の見返しに、男の子(赤ちゃんから少年まで)とネコの何枚もの写真がのっていますが、...しかくいののじかん

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