chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
どんぴんからりん すつからりん https://blog.goo.ne.jp/ogawasaito

昔話・絵本いろいろ。語るのを目的としたものでしたが・・・。それにしても奥が深い。(2012.9から)

どんぴんからりん すつからりん
フォロー
住所
未設定
出身
未設定
ブログ村参加

2015/11/21

arrow_drop_down
  • まじょの おとしもの

    まじょのおとしもの/油野誠一・作/福音館書店/2008年(1997年初出)ヒロミちゃんが、とおりでみつけたのはいっぽんのほうき。「だれがこんなきたないほうきをすてたのかしら。まるでまじょのほうきみたい」「でもまさかね」とふざけてほうきにのり「ふじさんのてっぺんにとんでゆけ!」というと、まさかが現実に。あまりのさむさにもとのところへかえりそれから毎日大空の散歩。林の中をはしっているとからすてんぐがあらわれ、競争です。あるひ、ペルシャから東京見物にやってきたそらとぶじゅうたんにのった男の子といっしょに、東京タワー、東京湾をちゅうがえりしながらとんでいると灰色の雲があらわれまじょたちにかこまれてしまいました。まじょからほうきをとりあげられヒロミちゃんは空から地面に一直線・・・。ヒロミちゃんが、ほうきを見つけたの...まじょのおとしもの

  • わにの なみだは うそなき なみだ

    わにのなみだはうそなきなみだ/アンドレ・フランソワ・作ふしみみさお・訳/ロクリン社/2020年どうやらうそなきのぼうやにだまされないぞと、お父さん。そういえばヨーロッパでは、うそなきのことを「わにのなみだ」っていうんだよ。どうしてだかしっているかい?と、まずは、わにをつかまえに細長い木の箱をもって、船でエジプトへ。もうこのあたりからあやしい。だまされないぞと、覚悟を決めてつぎのページへ。ピラミッドのてっぺんからわにをさがし、ちょうど木箱ぴったりのわにと海をわたると郵便屋さんに家まで届けてもらいそれからは家族の一員としてくらす。おひるごはんもいっしょ、はみがきして、ぬるめのお風呂に入り、散歩も学校にもいっしょ。おまけに話し上手。ところが、うっかりしてしっぽをふもうものなら、すかさずガブリッ!そして、すぐにな...わにのなみだはうそなきなみだ

  • だらじむことあま酒・・島根

    島根のむかし話/島根県小中学校国語教育研究会編/日本標準/1976年あるだらじげな若いもんが、むこ入りすることになって、よめさんの家にいってあま酒を飲んだ。晩にあま酒が飲みたくなって、よめさんに持ってくるようにいったが、もうねているよめさんは面倒だと、自分で戸棚のなかのはんど(甕)にあるから飲むようにいうと、そのまま寝てしまう。むこさんが、戸棚を開けると、おおきなはんどに、あま酒がいっぱい。むこさんは、はじめはすくって飲んでいたが、そのうち、面倒になって頭を突っ込んでぐうぐう飲むと、頭がはんどから抜けなくなってしまった。横着なむこさんは、はんどかぶって、寝てしまう。朝になって、よめごのおかかが、「むこさん、むこさん。起きて飯食うてくださいな」というと、はんどこわそうか首切らあかはんどこわそうか、首切らあか...だらじむことあま酒・・島根

  • わらってよ ピッコ

    わらってよピッコ/ルイス・ストロボドキンこみやゆう・訳/福音館書店/2022年イタリアの小さな公園で3頭のロバと1頭のポニーが、子どもをカートにのせ公園を散歩していました。カートにはお金をはらってのるのですが、子どもたちはみなロバのほうにのりたがっていました。ロバはいつも半分目を閉じて、ゆっくり歩くので、長い時間カートに乗れますが、ピッコというポニーは、駆け足なので、あっというまに公園をまわってしまいます。兄アルフレッドと妹のジーナも、できるだけロバのカートにのっていましたが、いちどピッコのカートに乗ったとき、ピッコがとてもかなしげにカートをひいていたのでなんだかきのどくになってしまいました。兄弟がカートの順番をまっているとき、どうしてピッコがかなしそうにしているか話し合いました。なにかほしいものがあるの...わらってよピッコ

  • しかくいのの じかん

    しかくいののじかん/パメラ・ボール・文ベッキー・キャメロン・絵ギョウ・ヤマグチ/イマジネーション・プラス/2022年さあ、しかくいののじかんです。全ページにネコと、男の子。赤ちゃんのときはお父さんと、おおきくなったらひとりで読んでいるのは「しかくいの」、本です。ネコと男の子の成長が重なっていきます。ネコは、ほっぺたがかゆいときは、「しかくいの」のかどでゴシゴシ。おなかをナデナデされるのがすき。ゴロゴロゴロゴロぼくのこえはおんがくみたい。男の子がひとりでいるときは、ボクがいっしょにいないと!ボクがそばにいくと男の子が本をもちながら距離をおくのは、わざとじゃないってわかっているけれどね!ふたりきりのときはもっとそばへ。表紙と裏表紙の見返しに、男の子(赤ちゃんから少年まで)とネコの何枚もの写真がのっていますが、...しかくいののじかん

  • 小さな黄色い竜・・中国 ペー族

    けものたちのないしょ話/中国民話選/君島久子・編訳/岩波少年文庫/2001年自慢の宝の衣をなくし、湖の流れ口をとめた黒竜のため、水浸しになった村。黒竜退治のため、銅でつくった竜の頭をかぶり、手と足の指に鉄のつめをはめ、それから口に一本の剣をくわえ、背中に三本の剣をくくりつけ、両手に一本づつもった、ひとりの子どもが、小さな竜になって黒竜にたちむかいます。戦いが三日三晩つづき、小さな竜は、黒竜の口の中へとびこみ、あばれまわります。あまりの痛さに、黒竜は、ねをあげます。そこでのやりとりが、妙にリアルで楽しい。「おまえがでてくれたら、おれは、もう、どこかへおちのびて永久に帰ってこないよ」「よし、じゃあ、おれをどこから出してくれるのだ。」「おしりの穴はどうだろ。」「ばかいえ、ウンチをするついでに出されたと思われちゃ...小さな黄色い竜・・中国ペー族

  • だんご待て待て・・島根

    島根のむかし話/島根県小中学校国語教育研究会編/日本標準/1976年じいさんが山へ仕事にいくと、あとからばあさんがだんごをこしらえてもっていっていた。あるとき、だんごがネズミの穴へごろごっろとまくれた。(ころがった)ひとつぐらいはまいいかと歩いていると、またごろごろっとまくれた。「ふたつならまあいいか」といくと、またまくれこんだ。「みっつは、おしいわ。だんご待て待て、おれもついていくぞ」とおいかけていくと、まあ、大きな広い穴のなかに、ネズミが大勢いて、「ネコさえござらにゃネズミの世の中。キットン、キットン」と、米ついていた。まあ、えらいことだなと、「ニャーオーン」と、ネコの真似すると、ネズミが、どこか穴の中へ入ってしまった。その間に、ばあさんは、達者なばあさんだったので、杵や、臼やみんな持って帰っていった...だんご待て待て・・島根

  • おむすび ころりん

    おむすびころりん/文・柴野民三画・安井康二/教育画劇/2000年おむすびがおちた穴から楽しそうな歌声が聞こえてきておじいさんは、もってきたおにぎりを一つ、また一つ穴に落としてやりました。おにぎりがなくなると、こんどは重箱まで。ついたのはねずみの国。踊りながら餅つきをしていました。おじいさんは、おむすびのかわりに、あんころもちやきなこもちを、おなかいっぱい、たべました。かえりは金のこづちをもらってかえります。金のこづちは、重くなくて、おじいさんにぴったりです。うちにかえって金のこづちをふるとお米や、お金、ほしいものがザラザラ。かわいいねずみに癒されそうです。おむすびころりん

  • ケンカオニ

    ケンカオニ/富安陽子・文西巻茅子・絵/福音館書店/2014年(1996年初出)のぶちゃんがおもちゃ箱に投げ込もうとしたボールが、とっちゃんの背中にコチンとぶつかるととっちゃんの頭に赤いケンカオニがくっついたのです。ケンカオニにくっつかれたとっちゃんは、きゅうにはらがたって、でっかい怪獣のぬいぐるみを、のぶちゃんにむかって投げつけました。そのぬいぐるみがのぶちゃんの顔に命中したそのとき、こんどは青いケンカオニがひょいとのぶちゃんのあたまにとびのりました。すると、赤いケンカオニと、青いケンカオニがおたがいにあかんべーをするとたたかいがはじまりました。「のぶちゃんなんかカエルにたべられちゃえ!」と言うと、おおガマがのそりと顔をだしのぶちゃんを見つけるとおおきなくちをあけました。「こ、こ、こんなカエルなんかヘビに...ケンカオニ

  • にぎりめし ごろごろ

    にぎりめしごろごろ/小林輝子・再話赤羽末吉・画/福音館書店/1984年タイトルから「ねずみ浄土」の話かと思ったら、にぎりめしがころがったさきは、地蔵さまがいるお堂の棚。「夜中に面白いことがあるから天井にかくれろ」と、お地蔵さまからいわれるが、天井にとどかない。お地蔵さまから「ひざかぶさあがれ」といわれ、「もったいなくてあがれない」というと「あがれあがれ」というので、じいさま足の裏手でこすってひざかぶへ。それでも天井にとどかない。お地蔵さんから「つぎは、肩さ、あがれ」「頭さあがれ」といわれたじいさまは、恐縮しながら、頭にのぼって天井にかくれ、夜になるのをまっていたっけと。夜中に、あつまってきたのは、たくさんの鬼。赤やら青の着物を着て、飲めや踊れの大酒盛りがはじまった。夜明け近くになっても酒盛りがおわらない。...にぎりめしごろごろ

  • とんでにげたおに・・島根

    島根のむかし話/島根県小中学校国語教育研究会編/日本標準/1976年ある年、雨が降らず田植えをしようにも水がない。ある金持ちが、「もしも、この田ん中に、水を入れてくれるものがおったら、むすめをやってもええがのう」というと、みしらぬ赤ら顔の男が出てきて、念を押して水を入れてくれるという。稲が枯れて米がとれないよりは、むすめをよめにやったがええと思った金持ちは、「水をいれてくれるなら、むすめをあげるわな」といった。あくる日、金持ちが田にいってみると、ほんとに水が入っていた。一番目、二番目のむすめに断られ、一番下のむすめがよめにいくことに。むすめは、ヒエの俵に穴をあけ、いきさきがわかるようにして、大男といっしょにいきます。何日かたって、金持が落ちたヒエのあとを歩いていくと、山を一つも二つもこえたところに家があっ...とんでにげたおに・・島根

  • まあちゃんの まほう

    まあちゃんのまほう/たかどのほうこ/福音館書店/2003年(1992年初出)まあちゃんのお母さん、なんだかいつもと違っています。まあちゃんとお母さん自転車の二人乗り。二人台所でつまみぐい。部屋中におもちゃをだして遊びます。洗濯もので凧あげ。いつも怒られることばかりなのに今日はお母さんも一緒に遊びます。物分かりの良いお母さんどうしたのかな。なんとおまじないをかけお母さんをタヌキにして、あわててもとにもどすまじないをかけていたのです。お母さんはタヌキでした。お母さん、たまには子どもにもどってハメをはずしてもいいんじゃない。だって、昔は子どもでしたよ。まあちゃんのまほう

  • だるまちゃんとてんぐちゃん

    だるまちゃんとてんぐちゃん/加古里士/福音館書店/1967年加古さんの「だるまちゃん」シリーズの第1作目で1967年の発行。もう50年以上も前になりますから、親から子と読み継がれている絵本でしょうか。だるまちゃんは、真っ赤なまるいからだ。ある日、おともだちのちいさいてんぐちゃんと遊んでいると、てんぐちゃんの持っているうちわが気になりました。じぶんもほしくなって、「てんぐちゃんのようなうちわがほしいよう」というと、お父さんのおおきなだるまどんが、家中のうちわを出してきてくれました。その数17種類。「こんなうちわじゃないんだけどな」だるまちゃんは考えているうちに、いいことに気がつきました。そっくりなものを見つけたのです。それはやつでのはっぱ。ところが今度は、てんぐちゃんのかぶっている帽子がうらやましくなってき...だるまちゃんとてんぐちゃん

  • 空とぶ馬と七人のきょうだい

    空とぶ馬と七人のきょうだい/イチンノロブ・ガンバートル・文バーサンスレン・ボロルマー・絵津田紀子・訳/廣済堂あかつき/2021年昔、空に星はなく、夜がくらやみにおおわれていたころ。モンゴルの草原では、王さまが七人の美しい王女と暮らしていました。夜、王女たちが姿をあらわすと、くらやみも光がともされたように明るくなるのでした。あるばん、七人の王女がたのしそうにおどっているすがたをみた見た鳥の王ハンガリドが王女たちをさらってしまいました。王は祈とう師のお告げにより、草原に住む七人の兄弟に王女を取り戻すよう命令します。タカの目、風の足、かっこうののど、金の手、鼻きき、耳きき、力こぶの七人兄弟。よぼよぼの馬に、銀のくつわをはめ、かしこいおじいさんが声をかけると、馬にはつばさがはえ、この馬に乗って、七人兄弟は王女を探...空とぶ馬と七人のきょうだい

  • いろって なあに?

    いろってなあに?/作・絵:アリス&マーテイン・プロベンセン訳・こみやゆう/アノニ・スタジオ/2022年黄色、紫、青、赤とはじまって、最後は白。みどりいろは植物、信号機、葉っぱ、ホウレンソウ、カメムシなどをあげながら、ページいっぱいの水族館。海の深いところもみどりの世界といわれると、首をかしげたくなりますが、みどりといってもさまざまな色合いをもっていますちゃいろは地面、ミンスパイ、みずたまり、シチメンチョウ、チョコレート、ちゃいろいウシなど。明るいものもあれば暗い色も。淡いものもあれば濃いものも。鮮やかなものもあればくすんだものも。人それぞれイメージするものが違う色。あらためて「色」を見直す絵本です。いろってなあに?

  • 古くて新しい椅子

    古くて新しい椅子/中嶋浩郎・文パオラ・ボルドリーニ・絵/福音館書店/2014年(1997年初出)マルコは10さい。背が急に伸びてきて、子ども用の机では窮屈になってきました。お父さんに新しいのを買ってくれるようにいうと、お父さんは、物置に連れていき、古びた机と椅子を、マルコのだといいます。机と椅子は、ひいおじいさんのころから家にあるものです。こんなオンボロつかえないというマルコとお父さんは、机、椅子を家具修理の職人パオロさんに運びました。ここから家具修理屋さんの工程がつづきます。パオロさんにできない椅子の座る部分はアンナさんに、引き出しのとっては金具職人のランベルトさんに依頼します。出来上がった机と椅子をみて、マルコはそれが物置にあったボロボロの机と椅子と同じものだと、信じられませんでした。「イタリアの家具...古くて新しい椅子

  • ぼくがげんきにしてあげる

    ぼくがげんきにしてあげる/ヤーノシュ・作石川素子・訳/徳間書店/1996年小さなクマが、草原の真ん中で倒れていた小さなトラを見つけて看病し、動物病院で手術をして小さなトラが元気になるまで。こういうとあっというまにおわってしまうようですが、トラとクマの楽しい会話がつづき、おおぜいの動物も登場します。トラが両手、おなか、背中、足も痛いというので、全身包帯をまいてあげると、こんどは、おなかがすいてきたという小さなトラ。自分の好きなものをつぎつぎあげていきますが、「それはできない」と小さなクマ。小さなクマが「スープといって」というと、「そう!スープ!ぼくそういおうとおもっていたんだ」という小さなトラ。少し眠ると、すこし具合がよくなった小さなトラが、お見舞いがほしいといいだします。もぐらみちをとおっているホース電話...ぼくがげんきにしてあげる

  • 源十郎 弥十郎・・神奈川

    神奈川のむかし話/相模民俗学会編/日本標準/1977年鎌倉の源十郎という魚売りが、いつもように由比ヶ浜を歩いていると、犬に追われたキツネが一ぴき、一目散にかけてきて源十郎が担いでいる荷の中へとびこんでしまいました。追いかけてきた犬がもの凄い剣幕で吠え立て源十郎のまわりをぐるぐるまわりました。源十郎が天秤棒で犬を追い払うと、キツネは一目散に山へ帰っていきました。その晩、源十郎は、夢枕で昼間助けたキツネから、魚売りをやめて佐介ケ谷でダイコンをつくるよう話かけられました。お金持ちになるといわれ、源十郎はさっそくダイコンづくりをはじめました。あけてもくれてもダイコンづくりにはげみ、いつか寒い冬になりました。その冬、村じゅうに悪い病が流行っていました。その病気にかかると、たいていの人は助かりません。そんなとき、村の...源十郎弥十郎・・神奈川

  • トスカのクリスマス

    トスカのクリスマス/マシュー・スタージス・文アン・モーティマー・絵おびかゆうこ・訳/徳間書店/2022年1991年発行(講談社)の復刊です。まるで写真のように繊細に描かれた猫、クリスマスではならのおもちゃやケーキ、クリスマスツリー、そしてサンタクロース。見開きの左右を使って、片方に絵、片方に文が配置されていますが、各ページの文の部分には、三分の一ほどの円形のモノクロの絵が文を補完しています。その日は、邪魔者扱いでどこにいっても居場所がない猫のトスカ。外に出され窓から部屋をのぞき込んでいると、やってきたのはサンタクロース。サンタさんの袋の中に入って家の中に入ると、サンタさんのためにおいてあったお菓子を食べて膝の上に飛び乗りました。ちゃんとひるねをしなかったせいか、サンタさんがやさしくなでてくれるとトスカはす...トスカのクリスマス

  • クリスマス・イブ 「ふたりはいつも」の中から

    ふたりはいつも/アーノルド・ノーベル・作三木卓・訳/文化出版局/1977年この「ふたりはいつも」には、「そりすべり」「そこのかどまで」「アイスクリーム」「おちば」と「クリスマス・イブ」のがまくんとかえるくんの季節感あふれるエピソードが五編。クリスマス・イブの晩、がまくんは、もみの木を飾り、ごちそうもつくってかえるくんの到着をまっていました。時計をながめますが、時計はこわれていました。玄関のドアを開けて暗闇をのぞきますが、かえるくんはいませんでした。「穴におっこってでてこられないかも」「もし森で迷っていたら」「するどい歯のいっぱいはえたおおきなけものにおっかけられてたら」がまくんの心配の種はつきません。地下室で縄を見つけ、穴からひきあげる用意をし、けものたいじにはフライパンでぶんなぐろうと、うちからはしりだ...クリスマス・イブ「ふたりはいつも」の中から

  • ヘルンビー・・ベネズエラ

    ラテンアメリカ民話集/三原幸久編訳/岩波文庫/2019年ヘルンビーは子どもの名前。母親と暮らしていましたが貧しいため、出世を求めて世の中へ出ていく決心をしました。野生の果物さえ満足に口にしてないほどの長い道中で、一軒の家につき泊めてもらうことに。ここは、子どもにとっては天国のようなところ。たくさんの子どもが、見たこともないようなすばらしいおもちゃで楽しそうに遊んでいました。それからこの家の老婆がお菓子や果物をヘルンビーに持ってきてくれました。好きなだけここにいて、好きなおもちゃで遊び、好きなだけ食べて、夜になったら、清潔で真っ白なベッドで寝られるのだよと、老婆。寝る時間になって、みんなが床につくと、老婆は明かりを消し、台所の引き出しから大きな包丁を研ぎはじめました。研ぎ終えると老婆は、少し様子を見てから子...ヘルンビー・・ベネズエラ

  • ポッポーきかんしゃ ゆきさんぽ

    ポッポーきかんしゃゆきさんぽ/とよたかずひこ/アリス館/2022年しんしんしんと雪がふるなか、ポッポーきかんしゃにぴゅーんととびのったのは、うさぎさん。先着は、キツネさん、パンダさん。ラッセラッセポッポッポッラッセラッセポッポッポッかきかきゆきかきポッポッポッポッポーきかんしゃラッセルしゃどさっどさっ!おおきなゆきだまやあごめんごめんとおおきなおおきなゆきだるまでっかいゆきだるまさんのでっかいゆきがっせん!そしてゆきさんぽのしゅうてんでーす。しろいしろいゆきのなかきかんしゃと動物たちおやおや運転手はだるまさんでした。シリーズになっています。軽快なリズムでゆきのなかを散歩するポッポー機関車は雪国でないとイメージがわきにくいかも。ポッポーきかんしゃゆきさんぽ

  • くものニイド

    くものニイド/いとうひろし/ポプラ社/2006年仲間たちから「くものすだいおう」と呼ばれるほどの巣作りの名人蜘蛛のニイドの作る巣は、色も形も細工のこまかさもかんぺき。ニイドの巣は、ちょうちょやハエやカ、トンボやカブトムシ、それにジェット機や空とぶ円盤も捕まえる素晴らしい巣。ところが、このすばらしい蜘蛛の巣に落ち葉や紙くずを知らん顔でほうりこんでいくふどどきものがいました。そう風でした。「かぜじゃあ、ニイドでもむりだよな」と、仲間の蜘蛛に言われますが、ニイドはあきらめず風をつかまえるための網を作りました。ふつうの巣よりも、何百倍もこまかく、強くてしなやかな風袋。ニイドの風袋はみごとに風をつかまえますが、風も負けてはいません。風袋ごと、空高く飛ばしてしまいました。それから、ニイドの姿を見たものは誰もいなくなり...くものニイド

  • かえるのつなひき・・沖縄

    かえるのつなひき/儀間比呂志/福音館書店/1972年初版田んぼの稲に悪い虫がわきほっとくと島中の田んぼにひろがりかねないありさま。それを心配した王さまが、村全体の稲を焼き払うよう命令した。王さまの命令だからと泣く泣く火をつけることにした村人たち。それを耳にした同じ村にいたカエルたちは、人間が食い物がなくなるとつぎに食われるのは自分たちと、おとしよりに相談した。としよりのものしりがえるが、「あぜ道でおまつりさわぎをすればよい。それには綱引きがいちばんだ」というので、カエルたちはさっそくおまつりの支度にかかった。綱引きの日は、それはそれはにぎやか。稲にしがみついた虫が、次々に水の中に落ちはじめた。天から見ていたカミナリもよろこんでばんないばんない太鼓をたたくと雨がふりはじめた。この大雨で虫は流され、稲は命をと...かえるのつなひき・・沖縄

  • カッパどっくり・・神奈川

    神奈川のむかし話相模民俗学会編日本標準1977年いくら飲んでも減らない「カッパどっくり」の行方は?。茅ケ崎の働き者の五郎左ヱ門が、畑仕事を終えて帰る途中、川のそばで馬が暴れていました。馬の飼い主が「助けてくれ!カッパだ。カッパだ。カッパが出たんだ!おれの馬をとっちまう!」と騒いでいます。カッパが馬の尻に、がぶりと食いついていました。馬は痛いのと恐ろしいので、気が狂ったようにあばれています。五郎左ヱ門は大きな声でみんなを呼びました。ちょうどよいことに仕事を終えて、帰りかけていた村の人が、大勢かけつけました。村の人たちはカッパをつかまえ、縄でギリギリにしばりあげると、殺してしまえと大騒ぎ。カッパはすっかりおとなしくなり、泣いて、小さな声で助けてくれとうったえました。村の人たちは、すぐにでも殺してしまいそうなよ...カッパどっくり・・神奈川

  • くろ

    くろ/きくちちき/講談社/2022年真っ黒な空には無数の星が点々。犬のくろがなにか悩んでいますあいたいなあいたいなあいたいなあいたいなあいたいなあいたいなあえるあえるあえる?あえる?あえた!あえた!だいすきあえたのはしろネコ背景が黒黒黒あえたのは夜が明けたころあえた瞬間を見守るのはことりカエルトンボ蝶バッタせつない感じとあえたときのよろこびがあわく黄色に彩色された最後のページに凝縮されています。これまでもモノクロだけの絵本に出会っていますが、黒がこんなにも使われているのははじめて。くろ

  • 2ひきのカエル その ぼうきれ、どうすんだ?

    2ひきのカエルそのぼうきれ、どうすんだ?クリス・ウォーメル・作絵はたこうしろう・訳徳間書店2022年森の大きな池の真ん中のスイレンの葉っぱの上で、2ひきのカエルがやすんでいました。1ひきのカエルは、棒きれをかかえていました。もう1匹のカエルが「なんでまた、そんなぼうきれかかえてるのさ?」と聞くと、「こりゃ犬よけぼうだ。とびかかってきたらこのぼうでバンバーン!ってやっちまう、ってわけさ」と、答えますがまわりをみても犬はいません。棒を持っているカエルは、こかげから犬がひょいと、顔をだし、泳いできたら食われちまうぜと用心しています。犬が池の真ん中まで泳ぎたいとおもうか?と聞かれると、犬の散歩にきた奴が、ボールをここまでなげて「さあ、ボールをとっといで」といったらどうすんだ?。こーんなひろい池のまんなかまでボール...2ひきのカエルそのぼうきれ、どうすんだ?

  • ワニのわるだくみ・・ブッシュマン族の話

    南アフリカの民話/アーダム:編・再話ディロン夫妻・絵掛川恭子・訳/偕成社/1982年ゾウは、ワニを木のてっぺんにほうりあげて、からからの干し肉になりまでほおっておくというのですが・・。ある年の乾季に川がほとんど干上がり、ワニもカワウソも困っていました。水にすむ動物たちの女王であるワニの命令で、カワウソが深い川を見つけてきました。そこにひっこそうとすると、カワウソが心配していいました。「ここと川の間にはライオンやゾウがうろうろしている森があり、草原には人間がいて、通りかかるものがいれば犬がかたっぱしからほえる、ライオンなら農場をぬける方法を知っているかもしれないので、ライオンに頼んでみましょう。」ワニにいわれ、「このさきにある大きなヤナギの下で、陸に住む動物、水にすむ動物の両方の生死にかかわる問題について話...ワニのわるだくみ・・ブッシュマン族の話

  • 巨人グミヤー と 太陽と月

    巨人グミヤーと太陽と月/君島久子・文小野かおる・絵/岩波書店/2000年天地創造というと神話ですが、神話らしくない話です。はるかむかし、天も地もなかったころ。神の巨人グミヤーが、大きなサイのようなけものの皮から天を作り、肉で血を、骨や岩で石を、血で水を、毛で木や草花もつくります。さいごに脳みそで、人間をつくりあげます。天は、ふわりと空中にうかびますが、支えるものがありません。そこでグミヤーは、サイの足で、東西南北に柱をたてます。そして、地面の下は、大きなウミガメがささえます。大昔の人間は、天をささえる柱があり、地面は何かが支えていると想像していました。空では小鳥がさえずり、水のなかでは魚が泳ぎ、人びとはのどかに、くらします。これをみてねたましくおもっていた太陽の9人姉妹と月の10人兄弟が、燃えるような光を...巨人グミヤーと太陽と月

  • タフンバルとザットの頭・・神奈川

    神奈川のむかし話相模民俗学会編日本標準1977年川崎の兵蔵さんという綿屋が、相模原の宿屋で、夕食もすませくつろいでいるところへ宿の主人がやってきて、「綿屋さん。タンフルを食べなさるか。」と聞く。兵蔵さんは聞いたこともない食べ物だが、いずれにしても食べ物であることは間違いないだろうと、「大好物だね」と答えた。すると宿屋の主人はたいへん喜んで、タンフバルを出してくれた。ところがタンフバルというのはカエルの煮物で兵蔵さんは驚いた。大好物といった手前、食べないわけにはいかず、我慢して食べた。むねがつかえて少しもおいしくなかったが、「とてもうまかったよ。」とあいさつした。するとまもなく宿の主人がやってきて、「ザットの頭を食いなさるか」といってきた。聞いたこともないので、こんどは、「だいきらいだ。」と、答えた。ところ...タフンバルとザットの頭・・神奈川

  • ママのもちつき

    ママのもちつき/文・長崎源之助絵・柿本幸造/学研プラス/2015年ママの号令でもちつきをすることになったぶたさん家族。「もちつきなんてくたびれてちゃうよ」と、乗り気のないパパ。おばあちゃんにもてつだってもらうわというので、いよいよつきはじめようというとき、おばあちゃんがころんだという電話でママはすぐおばあちゃんのところへ。こぶたちゃんたちもすっかり元気がなくなります。パパがつくとおもちがくっついちゃってなかなかとれません。でも、おばあちゃんのけがたいしたことがなくかえってくるというママ。それを聞いて、こぶたくんたちも元気になって杵をもちあげますがあっちへよろよろ、こっちへよろよろ。パパも杵をふりあげますがふらふら。ママがかえってくると、みんなでもちつきです。できあがったおもちはもちろんおばあちゃんのところ...ママのもちつき

  • ぼうしになったキツネ・・中国 ウイグル族

    けものたちのないしょ話/君島久子・編訳/岩波少年文庫/2001年タイトルからは想像しにくいのですが、ウイグル族版「長くつをはいた猫」です。導入部がやや長め。タイトルの意味は結末に急にでてきます。とてつもなく貧乏で、財産といえば、いっぽんのザクロの木だけ。そんなアイムタイクは、この木を自分の子どものように可愛がり、大事にしていました。ザクロが熟するころになると、昼も夜もその木のそばに座り見守っていました。ところが一日中気を張っているのも大変です。ある晩、思わずこっくりしてしまい、はっと目をあけると、ザクロの数が減っているではありませんか。「なんとしたことだ」と、後悔しました。ところがあくる日も眠ってしまい、ザクロはごっそりとへっていました。つぎの日、眠ったふりをして待ち構えていると、キツネがやってきて音もな...ぼうしになったキツネ・・中国ウイグル族

  • イツァーク ヴァイオリンを愛した少年

    イツァークヴァイオリンを愛した少年/文・トレーシー・ニューマン絵・アビゲイル・ハルビン訳・広津留すみれ/音楽之友社/2022年訳者のヴァイオリスト広津留さんが、あとがきで「最大のあこがれであり、最大のライバル」というイツァーク・パールマンが、アメリカの有名なテレビ番組で注目をあびることになるまで少年時代をえがいています。このときイツァークは13歳。知っていた英語は「お母さん」「お父さん」「おはようございます」だけ。イスラエルのテルアビブで生まれたイツァークは、四歳のときポリオにかかり腕や足が不自由になりますが、懸命なリハビリで手や腕は動くようになります。しかし足は動かないまま。それでも、イツァークは、聞くだけで鳥肌が立ったり全身がふるえたりするする音楽こそが、自分にしかない素晴らしい「ギフト」だということ...イツァークヴァイオリンを愛した少年

  • さよなら ぼくたちの ようちえん ほいくえん

    さよならぼくたちのようちえんほいくえん/新沢としひこ・文みやにしたつや・絵/金の星社/2022年こどもが保育園に行ってたのはだいぶ前。いまはどんな卒園ソングが歌われているのでしょうか。保育園、幼稚園の思い出を歌った歌を、そのまま絵本に。「こぶたえん」のこぶたたちが笑ったり、泣いたり、遊んだりして、もうすぐランドセルの一年生。みやにしさんが描くこぶたたちの可愛いこと可愛いこと。たくさんの思い出がつまった園。卒園にむけた読み聞かせにもまにあうように9月に出版です。来年の桜がタイミングよく咲いていますように。さよならぼくたちのようちえんほいくえん

  • 巨大サツマイモ

    サツマイモの収穫。今年はイマイチ。いつもより小ぶり。その中で、どうしてこうなったかビックリのサツマイモ。まるでカボチャなみ。いつもは、ニ、三個つくサツマイモだが、くっついてしまったのか。包丁がうまくはいるか?どう食べるか?家庭菜園はうまくいかないことの連続。まあ、それがいいところなのかも。巨大サツマイモ

  • まちがいまちに ようこそ

    まちがいまちにようこそ/斉藤倫・うきまる・作及川賢治・絵/小峰書店/2019年「まちがいまち」って、どういう町?なにが間違い?おとうさんとおかあさん、犬のころと、ぼくが引っ越したのは「まちがいまち」。歓迎アーチをすぎると、ひろがっているのは「あなばたけ」町の人がかけているのは「へいたいでんわ」引っ越し先の家の屋根には、「えんぴつ」まずは、どんなまちなのか、探検です。駅では、「すきっぷ」を拝見バス停で、みんなもっているのは「こばん」。バスの中では「りす」にすわります。てうち「そふぁ」、回転「ぶし」のお店。これでもかこれでもかと続く間違い?一文字違うだけですが、よく考えてみないとうっかり見過ごしそう。スキー場では、「すもうぼーど」春には「まくら」が満開です。オチも、ともだちにあてて「けがに」楽しい言葉遊びでし...まちがいまちにようこそ

  • さっかく・・ブラジル

    ラテンアメリカ民話集/三原幸久編訳/岩波文庫/2019年雌のヒツジをつれている老人に声をかけたのは、ペドロというずる賢い、人を騙すのが好きな男。連れているのはヒツジなのに「どこへ、このかわいい」子犬をつれていきなさるのかね?」と話しかけます。もちろん驚いた老人は取り合いません。だが、ペドロは変装して道端でまち、また老人に声をかけます。「やあ、よい天気だね。その子犬は売るのかい。いい値をつけようじゃないか」。「子犬なんか持っていないよ」と、老人。しばらくたつと、ペドロはまた顔つきを変え、衣服も着替えて、老人のそばをとおりかかり、「その犬を売ってくれないかね」と尋ねました。「いや、だめだ」と老人。ところが、老人は立ち止まって、じっと自分のヒツジをながめていましたが、やがて心の中で考えました。「悪魔が犬にかえよ...さっかく・・ブラジル

  • 群衆雪崩

    ソウルの事故には唖然としました。今日久しぶりに都心にでかけましが、火曜の午後で人出は少ないようでした。駅の階段を上り下りするとき、降りるときはいつもゆっくり。年のせいで、足元がおぼつかないこともありますが、踏み外して前に倒れたら、いくら人数が少なくても、ほかの人に影響を与えそうで、自然にゆっくりになります。今回は群衆事故ですが、駅の階段などで、事故が起きらないとも限りません。いくらすくなくても同じ電車で下車する人は少なからずいます。大勢に人がのっているエレベーターでも、誰かが上ほうでこけたら、下の人はたまりません。そこそこの人数でも事故は起こりうるのを念頭に置く必要がありそうです。群衆雪崩

  • 子ヤギ・・アルゼンチン

    ラテンアメリカ民話集/三原幸久編訳/岩波文庫/2019年最も弱いと思われる動物が、恐ろしい動物をやりこめる話。あるおばあさんがもっている野菜畑に、子ヤギが一匹畑に入ってきて野菜を食べていました。おばあさんが子ヤギを引き出そうとすると、足蹴にすると脅したので、お婆さんは逃げ出し、誰かに助けを求めようとしました。キツネに出会い、おばあさんが「子ヤギがわたしの畑に入ってきて野菜を食べているのを見ていても、自分の力で追っ払えないんだよ。これが泣かずにおかれましょうか」と答えると、キツネは、おばあさんと子ヤギのところへいきますが、「ぼくは子ヤギの中でもえり抜きの強い子ヤギだ。出て行ったらお前をけとばしてやる」と言われ、去っていきました。おばあさんが雄牛に会い、おなじように子ヤギのところへでかけますが、キツネと同じよ...子ヤギ・・アルゼンチン

  • キクの開花

    つい先日まで蕾だと思っていたらあっというまにキクが開花。昨年移植しておいたもの。たしか黄色もあったはずなのですが、ピンクだけ。キクの開花

  • ジャック船長とちびっこかいぞく

    ジャック船長とちびっこかいぞく/文・ピーター・ベントリー絵・ヘレン・オクセンバリー訳・やましたはるお/BL出版/2016年ジャックとザックとカスパーは、ゆうかんなちびっこかいぞく。砂でつくったかいぞく船にシャツのセイルと、マストにはよだれかけの旗、衝突除けには浮き輪、たいほうは三つのバケツではるか遠く陸地を離れ、見知らぬ海へと胸躍らせるジャックとあらくれかいぞく。前方にかいぞく船を発見。たからものを横取りしようとかいぞく船をおいつめる。敵のかいぞく船にはあらくれ男たち。え!砂の船と、びっくりしていると、どうやらこれは想像の世界。嵐にあってついた先は、バンガローがならぶ海辺。はらぺこかいぞくが見つけたのはおいしそうなクッキー、ジュース。敵のかいぞくがやってきたと思うと、お兄さんやお姉さん。敵のかいぞくからも...ジャック船長とちびっこかいぞく

  • サルとお経・・新潟

    新潟のむかし話/新潟県小学校図書館協議会編/日本標準/1976年徳のあるおぼうさんと、サルのしっとりとした話。こんな昔話もあります。お坊さんひとりの古い由緒の寺に、いつのころからか2ひきのサルがやってきて、お坊さんの読む経を、熱心に聞いているようになった。雨の日も風の日も休まず100日あまり。不思議に思ったお坊さんがわけを聞くと、経を書いてくれというような身振り。お坊さんが「望み通り経を書いてしんぜよう」というと、五、六日すぎたある日、何百びきものサルが、木の皮を寺の前に置いていきました。お坊さんは木の皮をすいて紙を作り、よい日を選んで経を書きはじめた。経を書きはじめると、サルは、前にもまして、熱心にお寺にやってくるようになり、さらに山イモやカキ、ナシなどの実をたくさん持ってきて、寺の前においていく。坊さ...サルとお経・・新潟

  • わたしのかみがた

    わたしのかみがた/樋勝朋己/ブロンズ新社/2021年見ている人に、やさしく語りかけます。赤い帽子をとると、網込みにもじゃもじゃの髪型。編み込みをほどくと、長い髪型。でもはじめからこうじゃなかった。はじめ、短かかった髪がどんどん長くなって、バナナの黄色にしたり、いちごの赤い色にしたり。でも、葉っぱの緑色にしたとき、悲しい気持ちになって、新しい自分になりたくて髪を切ったの。パーマをかけると、髪がもじゃもじゃになって・・。そのもじゃもじゃにとりさんがきてくれておやつを食べたり、おひるねをしたり、うたってくれたり。だけどパーマがのびてくると、とりさんたちがすべっておちちゃう。どうしたらとりさんたちが安心して暮らせるか考えてたくさんたくさん編むと、とりさんたちも安心してくらせる髪型になったのよ。はじめからおわりまで...わたしのかみがた

  • おやどのこてんぐ

    おやどのこてんぐ/朽木祥・文ささめやゆき・絵/福音館書店/月刊予約絵本「こどものとも」10月号/2022年おやどの主人とカラスににた小天狗の軽快なやりとりと、ささめやさんの絵がマッチしていつのまにか物語の世界へ。さびしい、さびしい山のうえに、ちいさなお宿があり、お宿の主人がたったひとりで切り盛りしていた。お宿の座敷の襖にはいつの頃からか小天狗が描いてあったが、この小天狗が襖を抜け出し、宿の主人が集めた蜂蜜を、いつもいつもからっぽにしていた。これを見ていた主人がお坊さんに相談すると「みえなければないのとおなじ」というので、蜂蜜の壺を、鍵のかかる箱に入れると、蜂蜜は無事だったが、小天狗は毎晩毎晩うろつくようになり、お客がいようがいまいがお宿のなかをバタバタウロウロ。とうとう「こわいこわい」「きみがわるい」とう...おやどのこてんぐ

  • 猿供養寺の人柱・・新潟

    新潟のむかし話/新潟県小学校図書館協議会編/日本標準/1976年猿供養寺の村は、毎年毎年、春先の雪解けのころや、雨がいっぱい降る秋の終わりごろになると、きまったように地面が動いて、田畑がこわれたり、家がくずれたりしていた。この年も春先の地すべりがはじまり、村の人たちは、いままで動いたことがない松の木屋敷で、地面が止まるまでおいのりをはじめた。三日もいのり続けても地面の動きは止まらず、だんだんひどくなって、どろ土に巻き込まれる家も出てきた。村じゅうで、おしよせる土を取りのぞく仕事が四日も続き、地すべりがはじまってから八日目に、地の神さまに、生きたまんまの人をうずめて、おまいりするしかないと、相談がまとまりました。わかい娘や年寄りが名乗りをあげますが、さてだれにするかで少しもきまらない。そこにやってきた旅のぼ...猿供養寺の人柱・・新潟

  • 子どもの本で平和をつくる

    子どもの本で平和をつくる/キャシー・スティンソン・文マリー・ラフランス・絵さくまゆみこ・訳/小学館/2021年戦争ででた瓦礫が散乱する町。パパが戦争で亡くなり、いつもひもじいおもいをしていたアンネリーゼと弟のペーター。市場にいくとオレンジの皮がおちていました。おなかがぐうぐうなったアンネリーゼでしたが、それでも泥をきれいにはらって、ペーターにわたしてあげました。そのとき、ちかくにある大きな建物に、人々がならんで入っていくのが見えました。食べ物かなにかもらえるのかもと、ふたりはその列にならびました。入ってみると大広間には数えきれないほどの本がならんでいました。アンネリーゼはうれしくなり、それから悲しくなりました。よく本を読んでくれたパパが亡くなっていたのです。アンネリーゼとペーターは、つぎつぎに本を見ていき...子どもの本で平和をつくる

  • とびらのむこうにドラゴンなんびき?

    とびらのむこうにドラゴンなんびき?/ヴァージニア・カール・作絵松井るり子・訳/徳間書店/2022年公爵と公爵夫人には13人のおひめさまがいました。ある日、森におさんぽにでかけたおひめさまたち。二人づつ手をつないだので、13人目のガンヒルダは、ひとりぼっち。みんなは、花さく野原であそびましたが、ガンヒルダが、森の小道をとぼとぼ歩いていくと、茂みの隙間からドラゴンがあらわれました。ドラゴンがとってもやさしそうだったのでドラゴンと遊びはじめたガンヒルダ。そこに12人のおひめさまが、ガンヒルダを探しにきて、お城につれていくことになりました。これまでにもお城には、たくさんの動物がいて、けっしてつれてきてはいけないといわれていましたから、お城の一番高い塔の中へこっそりドラゴンを隠し、果物やあまいパン、ミルクにケーキを...とびらのむこうにドラゴンなんびき?

  • みんなうんち

    みんなうんち/五味太郎/福音館書店/1981年(1977年初出)なにか恥ずかしそうでありながら興味をひくウンチ。小学生のころ、我慢して家にかえってからウンチしていたことを思い出しました。あの頃なんでなんだろうと思うと、ほかに人の目を気にしていたのかな。「いきものはたべるからみんなうんちをするんだね」当たり前のことですが、体が大きければウンチも大きい、形も違えば、色も匂いもちがう。あるきながら、とまって、きめられたところでウンチと、しかたもさまざま。ウンチをしてもしらんかおしたり、ちゃんと後始末するなどこれもさまざま。キリン、ライオン、チンバンジー、シマウマなどが、お尻を向けてウンチするところは、とってもユーモラス。人間だけでなく、いろんな動物がでてきますから、それだけでも興味がわきます。みんなうんち

  • ここが わたしの ねるところ

    ここがわたしのねるところ/レベッカ・ボンド・作サリー・メイバー・作画まつむらゆりこ・訳/福音館書店/2022年世界をぐるっと回って子どもたちの寝どころをめぐります。オランダからはじまって日本まで14か国。オランダでは、川の屋形船、ブラジルやメキシコではハンモック、ノルウエーの山奥にある昔ながらの家では、壁のくぼみのベッド、ロシアではペチカのそば、モンゴルではゲルの中です。家や眠るこども、室内が刺繍で作られ、上掛けはすべて異なる色彩と図柄。表紙と裏表紙の見返しの動物、魚、鳥なども刺繍と、手の込んだつくり。あったかい感じがします。ほんとうに、ここちよく眠りにつける様子を見ていると、訳者が言うように、世界で安心して眠れない子どもが多くいるということに、心が痛みます。ここがわたしのねるところ

  • へいわとせんそう

    へいわとせんそう/たにかわしゅんたろう・ぶんNoritake・え/ブロンズ/新社2019年見開きのページに「へいわ」と「せんそう」がならべられています。背景は白。人物などは線画で、それだけで一目瞭然。左の「へいわのチチ」は、こどもを背中に乗せてお馬さんの父、右の「せんそうのチチ」は銃を持つ兵隊姿の父。左の「へいわのぎょうれつ」は、保育園の散歩。右の「せんそうのぎょうれつ」は、銃を持った兵隊が行進しています。左の「へいわのまち」は、人々が行きかう町。右の「せんそうのまち」には、人が転がっています。「せんそうのうみ」には、潜水艦の潜望鏡が顔をだしています。「へいわ」と「せんそう」の対比をつうじて、違いがくっきりと浮かび上がり、小さい子にもストレートにつたわります。そして、「みかたのかおてきのかお」「みかたのあ...へいわとせんそう

  • 「あたまに かきのき」「あたまがいけ」 他

    頭の上に、柿の木がはえるという奇想天外?な話ですが、語りより絵本で楽しむほうがぴったりでしょうか。日本民話あたまにかきのき/唯野元弘・文村上豊・絵/鈴木出版/2012年なまけものの男の頭の上に、からすが、よくうれた柿の実をぽとんとおとすと、ある日、種が芽を出し、柿の木には、たくさんの実が。柿を売ってひともうけした男でしたが、おこった柿売りの男たちが、男が寝ているうちに柿の木をすっかり切ってしまいます。ところが、今度は切り株にはきのこがびっしり。これもあっという間に売れ、きのこうりたちが根っこを掘り起こしてしまいます。そこに雨が降ってきて、掘り起こした穴が大きな池に。そこにはどじょうがうようよ。おこったどじょう売りたちが、穴に土を入れて池を埋めてしまいます。しかたがないので男は埋められた池を耕して、自分で苗...「あたまにかきのき」「あたまがいけ」他

  • 天からおりてきた河 インド・ガンジス神話

    天からおりてきた河/寮美千子・文山田博之・画/長崎出版/2013年インド人が、骨を流し、同じ河で沐浴するというガンジス河の由来を伝える神話の絵本。地上にいたショゴルという王に、二人の妃がいましたが、子どもがありませんでした。王は妃たちとヒマラヤに登り神々に祈りました。望みはかなえられ、一人の妃は男の子(オンシューマン)を産み、もうひとりの妃が産みおとしたのはヒョウタンでした。王は驚き、ヒョウタンを捨てようとしますが、天の声が聞こえ、ヒョウタンの種を乳からつくった聖なる油をひたした壺に入れると、六万人の赤ん坊が生まれました。ヒョウタンからうまれた六万の王子は、みな兵士になりました。ある日、王は、「馬祭り」を行うことにしました。馬が丸一年歩いた土地が、すべて王の領土になり、最後に馬は、神々への生贄として捧げら...天からおりてきた河インド・ガンジス神話

  • おどるひょうたん

    よみたいききたいむかしばなし②のまき/中川李枝子・文山脇百合子・絵/のら書店/2008年おなじみの昔話12話がのっていますが、これまで読んだことのないのが「おどるひょうたん」。「ししほうししほういのししほうあわの穂くったらおまえのしっぽを切ってやるほうほうほう」声を上げているのは、あわの穂が夜になるとシカやイノシシに食いちぎられるので見張りをしていた三人兄弟の太郎。すると、どこかで「やれひょうたん一つちゃんぷくじゃがまぷくぷくちゃんぷくちゃんぷくりんうたえやおどれちゃらりんちゃらりん」という声。もう一度繰り返してもまた同じ声。太郎は震えあがって、逃げ帰りました。つぎの晩は、次郎が見張りをしますが、同じ声がして次郎も「ばけものだあ」と、逃げ帰りました。つぎの日は三郎。「やれひょうたん一つちゃんぷくじゃがまぷ...おどるひょうたん

  • かもとり‥秋田

    秋田のむかし話/秋田県国語教育研究会編/日本標準/1974年「むかしむかし、じっちゃは山へしば刈に、ばばは川さ、せんたくにいったど」と、「桃太郎」風の出だし。川から拾ったのは、白い子犬。このあとは「花さかじい」ふうの展開。「花さかじい」では、臼の灰で、枯れ木に花が咲きますが、ここでじっちゃが灰をまくと、鴨の目に灰がはいって、鴨がバタバタと落ちてきて、鴨汁にして食べてしまう。一方へちょへちょじっちゃ(ずるくてけちんぼなじっちゃ)が灰をまくと、自分の目に入り、めがみえなくなってしまう。話者の方がアレンジして話したものでしょうか。話好きの人が、ほかのものとは差をつけたくて、こうした結末にしたのでしょうか。かもとり‥秋田

  • 秋の気配

    午後5時をすぎると、あっというまに日が暮れるようになってきました。桜、柿の木の葉っぱもまばらになり、少し風が吹くと落ち葉がまっています。ことしはイチジクが大豊作。柿の実が少ないせいか、鳥のターゲットはもっぱらイチジク。食いかけの実が無残に垂れ下がっています。香りを楽しませてくれたキンモクセイもいつのまにか、花が散ってしまいました。旅行への補助があり、あちこち出かける人もいるなかで、もっぱら縁のない生活です。秋の気配

  • 木いちごの王さま

    木いちごの王さま/きしだえりこ・文やまわきゆりこ・絵/集英社/2011年テッサとアイナが山盛りの木いちごを洗っていると、その中に虫がいてびっくり。弟のラウリが、「ころしちゃえ!」といいます。虫はテーブルのうえをはいだしました。「ふみつぶしちゃえ!」と、またラウリがわらっていいました。でもふたりは、木いちごのはっぱのうえにそうっと虫をすくいあげやぶのなかににがしてやりました。お昼に、木いちごとクリームをたべると、木いちごは全部なくなりました。ふたりは、お姉さんからいわれて、冬のジャムにする木いちごを森へとりにいきました。森の中はすずしくていい気持でしたが、たおれた木などがあって、ふたりをじゃましました。それでもふたりは、どんどん森の奥深くに入っていきました。ようやく大きな木いちごのしげみにぶつかり、かご二つ...木いちごの王さま

  • クジラの進化

    クジラの進化/水口博也・文小田隆・絵木村敏之・監修/講談社/2022年5000万年前までさかのぼって、くじらの進化をたどります。恐竜たちが姿を消し、生き残った哺乳類のなかまのうち、あるものは海へ生活場所をひろげはじめました。5000万年前干潟や川辺でくらしはじめたのがパキケタスという動物。四本の足で川底を歩くのが、初期のクジラのなかまといいます。このすこしあとに、おなじく四本足をもつアンプロケタス。その1000万年後には、大海原を泳ぎ回るのに相応しい体つきの巨大なクジラが誕生していました。このとき鼻の穴の位置が頭の上に移っていました。さらに3000万年までは、南極大陸が、ほかの大陸より完全に切り離され、南極大陸を一周する海流が誕生し、海中に膨大な量のプランクトンがわきたつことに。クジラの進化の系統樹ものせ...クジラの進化

  • プンク マインチャ

    プンクマインチャ/大塚勇三・再話秋野亥左牟・画/福音館書店/1968年(初出1962年)秋野さん独特の絵にひかれる方が多いようです。自然や人物を描いている線が効果的です。ネパールの女の子プンク・マインチャは継母にいじわるされ、まずい食べ物をほんの少しだけ食べる毎日。さらに仕事はみんなプンクにいいいつけていました。ヤギの世話をするのもプンクでした。ヤギのなかにキツネの頭とヤギの頭をもつ不思議なメスヤギのドーン・チョーレチャがいました。ある日、プンクがいつものようにおなかをすかして、悲しそうな顔をしていると、ドーン・チョーレチャは、頭の角の中からパンをころりとだし、豆のスープもかけてくれ、食べるようにいいます。それからは、つぎの日もつぎの日も次の日もパンとスープを出して、プンクを慰めてくれました。ところがある...プンクマインチャ

  • 天ぐのおうぎ‥秋田

    秋田のむかし話/秋田県国語教育研究会編/日本標準/1974年ある日、じっちゃが、天子に、ばっちゃがその后になった夢を見て、ばっちゃに大きな声でいったが、ばっちゃは、何の反応も見せない。一言二言しゃべりあっているうちに、じっちゃはかんかんになって、ばっちゃをぶんなぐってしまう。それを見た近所の男が、とんでもないじっちゃだと、太い縄で木に縛りつけてしまいます。じっちゃが大声で叫んでも誰も助けてくれない。泣きっ面をしているところへ、大きな扇をもった天ぐがあらわれ、わけを話すと、これから乱暴しなかったら、助けてやってもいいというので、じっちゃは、これからは決してしないと約束し、縄をとってもらう。じっちゃは、天ぐが空を飛べるのが不思議でならない。人間でも飛べるというので、一回貸してくれるよう頼むと、一回だけだと、天...天ぐのおうぎ‥秋田

  • ゾウがあのこを すきになると

    ゾウがあのこをすきになると/ダヴィデ・カリ・文アリーチェ・ロッティ・絵/橋本あゆみ・訳/化学同人/2022年ゾウがあのこをすきになってでも、あのこがくるとかくちゃうまいにちおふろにはいるダイエットするおめかししてながいながいおてがみをかいてもおくるなんて!おはなをつんでいえをたずねてチャイムをならしてもすぐにげちゃうあるひチャイムがなると・・・?体に似合わずしゃいなゾウさん。好きな子ができて声をかけたいと思っても姿を見ると隠れてしまう。だれでも、一回は思い当たるドキドキ感です。ゾウがあのこをすきになると

  • 「部屋の起こり」、「百べでこりた」、幸運の屁・・朝鮮 ほか

    「部屋の起こり」という話、別のタイトルのものも含めると相当分布しています。三省堂「日本昔話百選」の「へやの起こり」は、京都。息子が出稼ぎ先から連れてきたよめさん。くるくる働くいいよめだったが、十日たち十五日たつと、嫁さんの顔が蒼く青くなり、心配した姑ばあさんが声をかけると、一日に一つは大きい屁をこかないと、どうにも辛抱ができないという。「人間だれでも屁はする遠慮しないでこきたいだけおきなはいや」という姑ばあさんのさばけたことばで喜んだ嫁さんが、ボガアンという大きいのをこくと、家はぐらぐらゆれ、ばあさんは天井まで吹き飛ばされてしまう。これが原因で家をだされてしまったよめが、山の峠までくると、呉服屋と小間物屋の商人ふたりが、美味しそうな梨がなっている大きな木の下で、石を投げて、とろうとするが、何回投げても梨は...「部屋の起こり」、「百べでこりた」、幸運の屁・・朝鮮ほか

  • いたずら だいこんと ぶんぶんはち

    いたずらだいこんとぶんぶんはち/浅沼とおる/教育画劇/2011年(8画面)だいこんちゃんは、いたずら大好き。スズメバチの巣をぼうでつついたら、スズメバチがぶんぶんとんできてちっくーん!「いたいよいたいよ」と、だいこんちゃんがにげてもスズメバチはどこまでもやってくる。それをみていたにんじんちゃんがおしえてくれたのは?ハチの巣をたたいちゃいけないとはじめにあってじゃあにげるときは?科学的根拠がある方法か知りませんが、ああそうなんだと納得しました。枚数も少ないので幼児向けでしょうか。ハチの種類はわかりませんが、この夏、エアコンの室外機のなかに、巣をつくっていました。ハチが受粉の手助けしてくれるというのは、次の段階でしょうか。いたずらだいこんとぶんぶんはち

  • いっぽんの きのえだ

    いっぽんのきのえだ/作・コンスタンス・アンダーソン訳・千葉茂樹/ほるぷ出版/2019年道具を使い進化?してきたのが人間でけと思っていると必ずしもそうでないと気がつかされます。木の枝を使いこなすのは道具を使いこなす第一歩でしょうか。アジアゾウが、木の枝をおりとって、ハエたたきにゴリラは木の枝で沼の深さを測りチンバンジーは、木の枝をスプーンのようにつかってシロアリをとりワニは木の枝をおとりにつかって、とりをつかまえる動物だけでなくこどもたちの遊びの中のつかいかたまで一本の木の枝に着目して、こんな絵本をつくる作家の方の視点が面白い。動物たちの絵も、リアルな感じ。そして、「一本の苗木が、おおきく育っていつかみんなのいえになる。」最後のページには、動物や鳥たちの姿。いっぽんのきのえだ

  • 貝の火

    貝の火/作・宮沢賢治脚本・川崎大治画・久保雅勇/童心社/1966年宮沢賢治の作品が、時代状況を反映した部分がカットされるなど、紙芝居向けにだいぶ短くなっています。水に溺れかかったヒバリの子を助けた子ウサギのホモイでしたが、力を使ってひどい病気になり、すずらんの青い実をつけるまでおきあがれませんでした。ようやく病気が治って外に出てみると、お母さんヒバリが「貝の火」という宝物を受け取るようにと差し出しました。おとうさんは、ホモイが持ち帰った貝の火を見ると、「ちゃんと一生持っていられたものは、鳥にふたり、魚にひとりあっただけ」と話し、光をなくさないようにいいます。おかあさんも、いじわるなんかすると光がくもってしまうとおしえてくれます。つぎの日の朝、野原で馬とリスと、キツネに会います。キツネは「あなたは、わたした...貝の火

  • 12にんのいちにち

    12にんのいちにち/杉田比呂美/あすなろ書房/2014年町に暮らす12人の一日を朝六時から次の日の朝六時までを2時間おきに描いています。両ページに12コマ、下の三分の一ほどに、町の風景、最後のページには町の地図と登場する人がどこに住んでいるか。いつもの絵本と勝手が違い、ページをおっていくだけではよくのみこめません。そのため一人の登場人物を順におい、またはじめにもどって、違う人物をおっていくのがよさそうです。12人といいますが、動物園のライオンや音楽家の銅像があり、あかちゃん、こども、看護婦さんもいれば、消防士、ペンキ屋さん、小説家と幅広い。楽しいのは、複数の登場人物がおなじコマにかかれているところ。同じ町で暮らしていますから、どこかで接点があります。ねことふたりぐらしのおばあちゃんは、動物園でライオンをみ...12にんのいちにち

  • ひびけ わたしの うたごえ

    ひびけわたしのうたごえ/カロライン・ウッドワード・文ジュリー・モースタッド・絵むらおかみえ・訳/福音館書店/2021年冬の朝まだ薄暗い中、カナダに住む6歳の少女は、スクールバスに乗るため、長い長い道のりをひとりで歩いて学校にかよいます。冷たい風。まっくらな森の中をぬけると、ぱあーと、あかるくなって牛の群れがとおせんぼ。どこまでもつづく雪の道をしずかに歌いながら進みます。歌えばつまさきぽっかぽっか。「おーい、おひさまでておいで。おーいちからよわいてこい」森をぬけるとスクールバスのすがたが。スクールバスにはみんなの笑顔。一日のはじまりです。心細さを歌でまぎらわせる少女の姿が印象的です。まだ薄暗い森の中にはふくろう、雪の道にはうさぎやきつね、雪のなかのおどるような少女の足跡。ずっと続く白い雪。毎日繰り返したであ...ひびけわたしのうたごえ

  • ペレのあたらしいふく

    ペレのあたらしいふく/エルサ・ベスコフ:作・絵おのでらゆりこ・訳/福音館書店/1976年ペレは、子羊を自分で世話をし、自分だけのものにしていました。子羊は育ち、ペレも大きくなり、上着は短くなるばかり。ある日、ペレは長くなった子羊の毛を刈り取ると、おばあちゃんへ毛を梳いてくれるようおねがいします。畑の草取りをするあいだ、おばあちゃんは毛を梳いてくれました。つぎにペレは、梳きあがった毛を紡いでくれるようもうひとりのおばあちゃんのところにいくと、おばあちゃんは、ペレが牛の番をしているあいだに毛を紡いでくれました。ペンキ屋のおじさんのおつかいついでに、青い染粉を買うと自分で糸を染め、子守しているあいだに糸を布を織ってもらい、さらに仕立て屋さんで、豚の世話をするあいだに、できあがった新しい服。新しい服を着て、帽子に...ペレのあたらしいふく

  • 山んばのもち・・高知

    高知のむかし話/土佐教育研究会国語部会編/日本標準/1976年)めずらしく山んばがふくをもたらしてくれる話。舞の川に清べえという正直者のおんちゃんがおったと。貧乏で子どもが五人。それでも正月にもちだけでも食べさせようと、いつも暮れの28日に餅つきをしていた。ある日、ひとうすつきおわったとき、みょうなばあさんがはいってきて、餅つきを手伝わしてくれという。ばあさんは手際よく餅団子をつくり、つぎのをつくよう催促します。清べいが、お礼につきたてのもちをあげようとすると、一升の餅をくれといい、毎年暮れの28日にやってきたいという。よろこんだ清べいは、「わしのほうからたのみたいもんじゃ」と約束します。それから十年の月日がたち、清べえの家は、幸せが続き、立派な家がたち、大きな倉もつくったと。そしたら、清べえは人が変わっ...山んばのもち・・高知

  • すなはまのバレリーナ

    すなはまのバレリーナ/川島京子・文ささめやゆき・絵/のら書店/2022年絵本を通じて、これまで全く知らなかったことにきずかされることも多い。バレエには全く関心がなかったが、日本のバレエのはじまりは、ひとりのロシア人の存在があったという。牧阿佐美バレエ団は、名前だけ知っていましたが、牧阿佐美さんのお母さん橘秋子さんがはいったのは鎌倉の七里ガ浜につくられたバレエ学校。この学校をつくったのは、ロシアから亡命したエリアナ・パヴロバ。きびしい練習のなかですなはまでひとりで練習した橘秋子さんは、先生からバレエ学校をひらくよういわれます。戦争が激しくなって外国の人や芸術にきびしい目がむけられ、バレエ学校の看板に石をぶつけられるようになると、エリアナ・パヴロバは学校をつづけるために名前を「霧島エリ子」にかえ着物をきるよう...すなはまのバレリーナ

  • モイラの水・・シチリア

    シチリアのメルヘン/シルヴィア・シュトゥダー=フランギニーノ・カンパーニャ・編あべゆり・訳/花風社/1999年王さまが大事にしていた一本の果物の木が丸裸になっていました。王さまが三人の王子の意見を求めると、一番上の兄が見張りに立つことに。夜になり庭に腰を下ろした王子は、眠気に襲われ、目覚めたときにはもう日は高く、別の木がまた一本、丸裸になっていました。二番目の王子が見張りに立ったときも同様でした。つぎの末の王子は、腰を下ろさず、庭の中を歩き回って見張っていました。夜も更けたころ、巨人の大きな腕があらわれ果物をつかみ取ったとき、王子は、剣を抜き、大きな腕を切り落としました。姿を消した巨人の血のあとをおいかけると、ある井戸のふちまでつづいていました。翌日、巨人を退治するため、三人の王子は、長い縄を一本、それか...モイラの水・・シチリア

  • ママって すごーい!

    ママってすごーい!/作・クリス・ホートン訳・木坂涼/BL出版/2022年構図、色づかい、ペンギンの描き方といい、第一印象は、すごく見やすく遠目にもつたわりそうだということ。ペンギンママが魚をパクッとつかまえちびちゃんのもとへ急ぎます。氷の山をちょこちょこのりこえおおきなあざらしのそばをしずかにそおーっとあざらしと目があいドキッ!!氷の山からおっこちて海へどっぼーん!もういちど氷の山をのりこえあざらしのあたまのうえをピョンピョンパッ!ようやくちびちゃんのところへそう「ママってすごーい!」のです。ほのぼのとした親子の信頼関係が見事に表現されています。ママってすごーい!

  • パナンペ ペナンペ むかしがたり

    パナンペペナンペむかしがたりアイヌのウゥエペケレより/中村欽一・作西山三郎・絵/童心社/1992年パナンぺじいさんが、かみさまにおいのりしてから、さかなをとりはじめるとさかながいっぱいとれた。そこへやせこけた子犬があらわれキュンキュンとないたので、じいさんはまるまるふとったサケをわけてあげた。サケをかついで歩き出すと、なかなか家につかない。すると、とつぜん金と銀の子犬がとびだしてきてついていくと大きな家。いぬの村でした。パナンペがサケをあげたいぬは、村長の娘で、ごちそうや踊りで大歓迎。帰り際に銀の子犬をおみやげにもらい、家に帰るといぬが歌うようにばあさまがやさしく指で、三度ポン、ポン、ポン、たたくと、いつのまにか子犬の姿は見えなくなり、部屋にはたくさんのたからもの。これをみていたペナンペがおなじように村に...パナンペペナンペむかしがたり

  • チロヌップの 子さくら

    チロヌップの子さくら/たかはしひろゆき:文・絵/金の星社/1986年初版「チロヌップのきつね」「チロヌップの虹」に続く三作目。江戸時代、北の小さな島チロヌップ(キツネの意味)で、与平の娘さくらときつねのチロは、きょうだいのようにくらしていました。しかし、ふかいきりがたちこめるある夏の日、さくらは突然、息をひきとります。与平は、丘の上に小さな墓をたてました。そして五日をかけて、さくらの姿を思い、木ぼりの人形をつくり、さくらが髪につけていた赤い布を、人形の首に結びました。チロは、いつもさくらの墓のそばにうずくまり、与平夫婦の姿がみえるまでじっとまっていました。秋風が立ちはじめたある朝、鉄砲の音が響きました。髪の毛の赤い大男たちが、ラッコをとりにきたのです。与平夫婦は、松前藩から命じられ、ラッコの見張りにきてい...チロヌップの子さくら

  • 宝化け物・・大分、テイテイコヅチ‥徳島 他 化けものの登場

    お化けは、音もなく現れるかと思うとそうでもありません。・宝化け物(子どもに語る日本の昔話3/稲田和子・筒井悦子/こぐま社/1996年初版)化け物がでるという古い空き家に、武者修行のさむらいが泊まっていると、黄色い裃、白い裃、赤い裃を着た化け物があらわれます。さむらいが、「ありゃいったいなにもんだ」と問い詰めると「この家は昔、たいそうな分限者の屋敷じゃった。床下には大判、小判やたくさんの金をつぼにいれて埋けてあるんじゃが、今では誰も床下の宝のことなんか知らんとです。黄色い裃をきたのが金の精、白いのが銀の精、赤いのが銅の精でござります」という。「早く世の中にでて、人々を喜ばせたいと思っても、自分の力ではそれができず、今まで苦しんじょった。あんたの力で、わしらをほりだしてくれないか」というつぼの精。おさむらいは...宝化け物・・大分、テイテイコヅチ‥徳島他化けものの登場

  • ママのバッグ

    ママのバッグ/花山かずみ/福音館書店/2022年(初出2016年)最近の絵本には珍しくモノクロ。ただひとつちょっと赤いのは、ママのバッグ。冬の日の雨。しゅうちゃんはママとお買い物。商店街でママを見失ったしゅうちゃん。でもちゃんと目印があります。それは赤いバッグ。あかいのはママのバッグママのバッグママのバッグ赤いものを見つけてママだとおもったらポスト八百屋さんで赤いものを見つけたらリンゴつぎに赤いものは?商店の様子や、人々の着ている服装、表情などがかわいい。あと一つか二つ赤いものがでてきてもよさそうでした。ママのバッグ

  • ちいさな きいろい かさ

    ちいさなきいろいかさ/イラスト・にしまきかやこシナリオ・もりひさこ/金の星社/1971年なっちゃんがかってもらったきいろいかさ。あめがぽちぽちふってきました。うさぎさん、りすくんが傘に入りどうながのだっくすくんばくのばくさんがあかちゃんつれて。あめがざあざあおおぶりになってきた。こんどはひょろひょろせいたかのっぽのきりんさん。きいろいかさは魔法のかさのびたりおおきくなってみんなはいってもだいじょうぶ。とおれないたかいたかい木。おおきすぎるかさはとおれそうにありませんが・・・。あめがやんで、おかあさんに、「あのねあのねいいことあったの」というなっちゃん。やさしい気持ちになれる雨の日の絵本。一見、子どもでも描けそうなイラストに親近感があります。ちいさなきいろいかさ

  • トット・ボトットとちいさなたてぶえ

    トット・ボトットとちいさなたてぶえ/ローラ・キャソン・作アーノルド・ローベル・絵こみやゆう・訳/好学社/2022年おとうさんがかってきてくれたちいさなたてぶえ。トット・ボトットは、ジャングルのおくふかくまでいって、インドボダイジュのきのしたにすわりぴーぴーひゃらりーぴーひゃらりーとふえをふいて、「ともだちでてこいでてこいこい。でてきてぼくとあそぼうよ!」と、いいました。するとかえるが、けろけろっとなきながらやってきました。ムクドリはばさばさとんできました。ヘビたちもしゅるしゅるっとやってきてマングース、クジャク、オウムからトカゲ、サルたち、こどものぞうまで。そして、さいごにあらわれたのはトラ。逃げ遅れたトット・ボトットは、インドボダイジュによじのぼって難を避け、トラがいなくなるとたてぶえをもったまま、ヤシ...トット・ボトットとちいさなたてぶえ

  • ピロ伯爵とキツネのおはなし・・シチリア

    シチリアのメルヘン/シルヴィア・シュトゥダー=フランギニーノ・カンパーニャ・編あべゆり・訳/花風社/1999年シチリアの昔話で、「ながぐつをはいたねこ」のシチリア版。ねこでなくキツネが主役。父親が遺産として残してくれたのは一年中実をつける梨の木だけ。ひとりでは食べる分も稼ぐことができない若者のところに、一匹のキツネがやってきて梨の実を、大かご一ぱいもらえないかもちかけます。幸せにしてあげるといわれ、梨をもたせると、キツネはその梨を王さまのところにいって、梨の木(ピロ)伯爵からといって献上します。真冬に梨の実を見た王さまは、わけを知りたいといいますが、キツネは、「伯爵はお望みの物をなんでもお持ちです。」といい、王さまの返礼も、伯爵の名誉を傷つけると、ことわります。キツネが、もういちど王さまのところへ梨の実を...ピロ伯爵とキツネのおはなし・・シチリア

  • わたしとあなたの ものがたり

    わたしとあなたのものがたり/アドリア・シオドア・文エリン・K・ロビンソン・絵さくまゆみこ・訳/光村教育図書/2022年クラスでたったひとりの茶色い肌の自分のむすめに、自分の体験と母親、祖母の体験を語っていきます。わたしが学校に行っていたときも、クラスには茶色の肌の子はわたしひとり。学校で奴隷制について勉強したときや、クラスの子がわたしを指さして、クスクスわらったとき、わたしは消えてしまいたいと思ったことがあった。「リンカーン大統領がいなかったら、おまえはまだ、おれたちのどれいだったんだぞ!」と、いわれたことも。おばあちゃんは奴隷として生まれ、お母さんは南部育ち。自由人として生まれたが、学校には3年生までしか行けず、看護師の夢をあきらめた。だから、学校で勉強できることはありがたいこと。わたしは科学がすきで、...わたしとあなたのものがたり

  • みそ買い橋・・徳島

    「味噌買い橋」は岐阜版で語られているでしょうか。・味噌買橋(日本昔話百選/稲田浩二・稲田和子:編著/三省堂/2003年改訂新版)飛騨の国の乗鞍の西の麓の沢上というところに長吉という正気な炭焼きがおったんじゃと。ある晩、夢のなかに白いひげのおじいさんがでてきて、「高山の町にいって味噌買い橋に立っていてみろ。とってもいいことができるぞ」といわれ、高山の味噌買い橋にいったら、いいことがきけるというので高山まででかけます。五日目に、橋のふもとの豆腐屋の主が、声をかけます。長吉が夢の話をすると、豆腐屋もおなじような夢を見たが、「たわいもない夢なんぞ本気になれない。お前もいい加減にして帰ったらどうかの」といいます。ところが豆腐屋の夢というのは、乗鞍の麓の沢上に長吉という男がいる。その男の家の庭の松の木の根っこを掘った...みそ買い橋・・徳島

  • おおきなかぶ

    おおきなかぶ/内田莉莎子・再話佐藤忠良・画/福音館書店/1972年新版保育園でのお話し会で、「おおきなかぶ」を人形を利用して話してみました。子どもたちはでてくる動物の順番をよく覚えていて、「うんとこしょどっこいしょ」の掛け声もタイミングよくかけてくれました。保育園で絵本の内容を知っているのでかえってよかったのかも知れません。「おおきなかぶ」はいまから半世紀まえに初版が出版されており、親からこども、孫とどれだけ多くの子どもたちに親しまれてきたかしれません。あまりにも有名な絵本なので、いまさらという感じもしないではないのですが、子どもに読んであげた本のなかで、処分しきれずに残っている本の一冊。ちなみに今もっているのは、1972年出版のもの。ところで、女優佐藤オリエさんの名前を最近あまり聞きませんが、昨年舞台に...おおきなかぶ

  • 為後のこうしんさん・・徳島

    徳島のむかし話/徳島県教育会編/日本標準/1978年村の若者が力自慢しているところへとおりかかった七兵衛さんが、力比べを提案します。河原にころがっている同じような大石を山の中腹まで運びあげ、いちばんはやく運びあげた者が一番の力持ちという。十人の若者が一斉に大石をかかえ上げ、のぼりはじめますが、なにしろ両手でやっと、かかえるぐらいの石で、若者たちは、とちゅうで一休み。そこへ七兵衛さんがやってきて、はっぱをかけ、ようやく十人が十人とも山の窪地に石を運び上げた。七兵衛さんが「みんな力が強い。一番二番と順番はついても、ちょっとの違い。いやみんなの強いのに感心したわい」というと若者たちはにこにこして大喜び。それから、気をよくした若者に、一か所へ四角に石を積んでもらった七兵衛さん。やがてそこへ庚申さんをお祭りします。...為後のこうしんさん・・徳島

  • みえるとかみえないとか

    みえるとかみえないとか/ヨシタケシンスケ・作伊藤亜紗・そうだん/アリス館/2018年表紙に「伊藤亜紗そうだん」とあるのが珍しかったのですが、付録についている絵本ができるまでの小冊子をみて納得。大学の先生で「目の見えない人は世界をどう見ているのか」を書かれています。見えない人は、においや音などを「みて」行動しているという。いつも同じ時刻に白杖で歩いている人と出会うのですが、歩くスピードや曲がり角を歩行するのも、白杖がなければみえないということに全く気がつきません。今では、時刻の確認は音声時計や、蓋を開けて針に触れることで時刻を確認できる腕時計、振動で時刻を教えてくれる時計もあり、スマートフォンの音声応答機能で、時刻を確認することができます。どうして調理をしているかの疑問には、調味料や料理道具を置く場所を決め...みえるとかみえないとか

  • 星の使者

    星の使者/ピーター・シス:文絵原田勝・訳/徳間書店/1997年ガリレオの誕生からの生涯を駆け足で描いていますが、絵に惹かれました。絵の一つは、この当時の社会状況。このころイタリアは都市国家の時代。ナポリ王国、ヴェネッィア共和国、ミラノ公国、シチリア王国など。そして、まわりは神聖ローマ帝国、オスマン帝国など。ガリレオが生まれた1564年は、ウイリアム・シェークスピア誕生とミケランジェロ死去。メディチ家の宮廷づき哲学者兼数学者となったとありますが、大学教授よりも魅力があったのでしょう。おなじみのピサの斜塔。木星のまわりをまわる四つの「星」を発見し、この四つをメディチ星となづけたこと。そして宗教裁判の場面では、中央にガリレオ、そして円形劇場の観客席風に取り巻く神父たち。教会の教えに従わない孤独をあらわした場面で...星の使者

  • わん貸し岩・・鳥取、わん貸し岩屋にしかられた善助・・徳島 碗貸伝説

    ・わん貸し岩(鳥取のむかし話/鳥取県小学校国語教育研究会編/日本標準/1977年)自分の家で、大勢のお客さんをもてなすのに、ごちそうをいれる椀が必要になると、赤松の淵にある畳何十枚もしけるような岩にお椀をかりていた村が、ありました。大声で頼むと「オー」と返事があり、必要な数がちゃんと岩の上に置いてありました。ところが悪い男がいて、借りたお椀をひとつごまかすと、淵の底から「足らーん。足らーん」と、太い声がして、それっきり、だれが借りにいっても、もうお椀を貸してくれないようになったと。・わん貸し岩屋にしかられた善助(徳島のむかし話/徳島県教育会編/日本標準/1978年)雨も降らず、日照りが続き、川の水も干上がったのに困った中山村で、善助さんのところで寄り合いし、「雨ごい祭り」をしようと相談した。お祈りに使う道...わん貸し岩・・鳥取、わん貸し岩屋にしかられた善助・・徳島碗貸伝説

  • しごとをとりかえたおやじさん・・ノルウェーの昔話

    しごとをとりかえたおやじさん/山越一夫・再話山崎英介・画/福音館書店/2011年(1974年初出)ねんがらねんじゅう、おかみさんのやりかたがきにいらないといっては、がなりたてていたおやじさん。おかみさんが仕事をとりかえることをもうしでると、おやじさんは大喜び。翌朝、おかみさんが大きな鎌をもって、牧草地の草刈りにいくと、おやじさんはまずバターをつくることに。バター桶をかき混ぜていると、ビールが飲みたくなり地下室でビール樽の栓を抜いたとたん、台所でブタの鳴き声。おやじさんがビール樽の栓を持ったまま、台所にいくと、ブタがバター桶をひっくりかえして、床にこぼれたクリームをぴちゃぴちゃなめていました。かんかんにおこったおやじさんが、ブタをちからいっぱい、けりつけるとブタは死んでしまいます。ビール樽の栓をもったままな...しごとをとりかえたおやじさん・・ノルウェーの昔話

  • おばけのコックさん

    おばけのコックさん/西平あかね/福音館書店/2012年(2008年初出)真夜中になると川の近くの壊れた空き家は、おばけのレストラン「おばけてい」にはやがわり。コックの見習い”ぺーたろう””ぽいぞう”、親方”けむりおばけ”は新メニューのとくせいスープづくり。ウエートレスは、”ふにさん””へはさん””ほよさん”。市場で売っているものはユニークなものばかり。野菜売り場では、きゃらめるきゃべつ、おたんこぶなす、えだあめ、びっくりたこ、わらいかなど。メニューは・・・。おしゃべりいわしのペチャクチャ、しゃっくりプリンとおしりこ、うそつきバナナパフェ、くものすサラダ(裏表紙)くるぽんきゅう(できたてとくせいスープ)、しおかぜサンドイッチ、こけチーズピザ。飲み物は・・・。オバケビール、コウモリワイン、オニのなみだ、くるみ...おばけのコックさん

  • やさしい魔女

    やさしい魔女/作・ジーン・マセイ絵・エイドリアン・アダムズ訳・おおいしまりこ/新世研/2002年ハロウィーンの日、深い霧にまぎれて、24人の魔女たちが魔方陣をかこんであつまり、もうひとりの魔女をまっていました。もうひとりは魔女になって三週間しかたっていない新人のリトルです。リトルは忘れ物がないか部屋の中を歩き回っていましたが、フクロウが持ってきてくれたほうきにのってようやく魔方陣へ。今日、魔女たちは、お月さまをぴかぴかにみがきあげることになっていましたが、一番についたものには、新品のクモの巣のベールが、ほうびです。ふんわりとして、なめらかで、世界中さがしてもこんなに美しいベールには、おめにかかれません。でかける前に、もちものの点検です。ひとふりするとドロンと消える透明パウダー、つぎに「空とぶほうき」。この...やさしい魔女

  • 知恵ある人には福がある‥徳島

    徳島のむかし話/徳島県教育会編/日本標準/1978年村の分限者が、ひとりむすめに、いいむこをと、立て札を立てました。「うちのひとりむすめのむことして、知恵のある歌よみをもとむ。門の手前においた一わの藁を、十六によめた者を、むことしてむかえたい」そこへやってきたのは、知恵者とうわさされている若者。長いこと立て札を睨みつけてから、門のなかへ。「ちょいと、入れば、にわがある。」「庭の先には、くわがある」「おばあさんの顔には、しわがある」ここまで、にわ(二わ)、きゅうわ(九わ)、しわ(四わ)で十五わあとひとつ足りない。そこで「門の手前に、わら一わ」。みなよせると十六わ。ぶじむこになった若者は、それから、なんぞ困ったことができたら、知恵をしぼってうまいこと解決したんじゃと。ほんまに、知恵のある人には、しあわせがつい...知恵ある人には福がある‥徳島

  • うみのおまつり どどんとせ

    うみのおまつりどどんとせ/さとうわきこ/福音館書店/2012年(2006年初出)ばばばあちゃんの今回のミッションは、海岸でねている大クジラをおこすこと。「おもいっきりやかましいげんきをもっていこうか」と、音の出るものをリヤカーに乗せて出発。海につくとみんなびっくり。大きなクジラが二頭、海岸をふさいでいます。ばばばあちゃんはねじり鉢巻き、ねことイヌはシンバル、ばばばあちゃんは和太鼓、うさぎとくまはラッパ。うみのまつりだドドンがドンドン、ドドンがドンプップクブーパッパラパァーそれでもクジラはおきません。今度は船に乗りクジラのすぐそばまでいって、うみのまつりだドドンがドンドン、ドドンがドンパッパラパッパープップクブーカニがチョキチョキはさみをならしえびもいわしもとびはねたそれでもおきないクジラ次はドドーンドーン...うみのおまつりどどんとせ

  • まいごになった子ひつじ

    まいごになった子ひつじ/ゴールデン・マクドナルド・作レナード・ワイスガード・絵あんどうのりこ・訳/長崎出版/2009年1946年コルデコット賞銀賞受賞作とあって、よくみたら1945年の出版。50年以上前だとモノクロというイメージですが、落ち着いた色合いで、夜の場面では、単色の淡い色。羊飼いの少年が、いつの間にかいなくなった黒い子ひつじを、朝までまちきれず、星明りのなかを、山に探すにでかけます。緑の谷にはピューマのするどい声。黒い子ひつじは、どうやらピューマをおいはらったようでした。牧草地の緑の葉が、雪がとけるにつれて、どんどんひろがり、若草が匂い、顔を出した花のかおりがただよう情景のなかで、少年は歌います。おーい、風さん青い空からおりてきて白いひつじにしずかにふいて。黒いひつじにもしずかにふいて。シンプル...まいごになった子ひつじ

  • ちいさな あかいにわとり・・アイルランドの昔話

    ちいさなあかいにわとり/大塚勇三・再話日紫喜洋子・絵福音館書店/2022年(2016年初出)むかしむかし、森の小さな家に、こねこと、こねずみと、小さな赤いにわとりが住んでいました。朝、かまどに火を起こすときも、部屋の掃除をするときも、朝ごはんを作るときも、赤いにわとりは、「誰がやる?」と聞きます。すると「あたしは、やらないよ」「ぼくも、やらない」と、こねこもこねずみも、まったくやるきがありません。ところが、朝ご飯ができると、「あたしがたべるよ」「ぼくも、たべる」という始末。それでも、赤いにわとりは、「きみたちがいつでもわたしを手伝うって約束するならべつだけど」というと、「てつだうよ」「てつだうよ」というので、みんなで朝ごはんを食べました。朝ご飯を食べ終わると、きつねがやってきて、「だれが、おれのせなかをか...ちいさなあかいにわとり・・アイルランドの昔話

  • わたしたちも ジャックも ガイも みんな ホームレス

    わたしたちもジャックもガイもみんなホームレス/モーリス・センダック・作じんぐうてるお・訳/富山房/1996年正直マザーグースに触れたことがないので、どう受け止めたらわからずじまい。題名のある方からはじまると思うと、これがじつは裏。ホームレスがどっさり。月が表情豊かに見下ろし、ときにはのらねこ?のすみかに。「ホームレスの家には壁がない」たしかに。盗みの決着は、ブリッジで。盗まれたのはちいさい男の子と、こねこ。ライ麦畑でひと騒動。「詩」のリズムがわからないと、よさがわからないのかもしれません。新聞紙があちこち大活躍しています。モーリス・センダックのほかのものを見てからもう一度、立ち返ってみたい。エリザベス二世がなくなったときの暗号名「ロンドン橋落ちた」は、マザーグースの歌からとったという。わたしたちもジャックもガイもみんなホームレス

  • 舌もとりを悪うする薬・・岡山

    岡山のむかし話/岡山県小学校国語教育研究会編/日本標準/1976年「舌もとり」というのは聞きなれませんが、「いじのわるいおしゃべり」という注釈がついています。夫に死なれ、こどもふたりをそだてている若い後家。しゅうとめが口やかましい、意地悪うするので、実家に帰ろうかとも思うたが、子どもを残してはかわいそうと、がまんして暮らしておった。ある日、どうにもこらえきれんようになって、医者のところにいって「舌もとりを悪うする薬をつかあさらんか」と頼むと、「薬はつくるが、よくしゃべるしゅうとめの口を、しゃべらないようにするからには、わしにもあんたにも、罰が当たるかもしれない。その薬を飲ませる前に、わしの分が三十日、あんたの分として三十日、つごう六十日、しゅうとめを大事にしてくれ。六十日たったら薬をとりにきなさい」といわ...舌もとりを悪うする薬・・岡山

  • 路上のおじさん

    路上のおじさん/サラ・V・文クロ-ド・K・デュポア・絵おびただす・訳/六曜社/2017年大都会の一日がはじまりました。凍るような寒い夜があけ、路上のおじさんも、おきだしました。おなかをすかしていました。とてもがまんできないほどにほどはらぺこでした。つかれきったおじさんは、路上でしばらく横になります。ほんとにほんの数分。路上をとおりすぎる人々。「ねるとこじゃないぞ」と、いわれまたとぼとぼあるきだしたおじさん。路上生活している人にたべものを配ってくれるショッピングセンタは、まだしまっていました。あまりにはやすぎたのです。受付でまち、ようやくおじさんの順番がきました。ところが、「あなたのなまえをどうぞ」といわれ、名前がどうしても思い出せません。名前を名乗らないと食料はもらえないのです。しかたなく空席の目立つバス...路上のおじさん

  • こどもかいぎ

    こどもかいぎ/北村裕花/フレーベル館/2019年「わかばえん」で、こどもかいぎがはじまりました。出席者は六人。今日のお題は、「おこられたときはどうしたらいいか?」「ごめんなさいってあやまる」、「泣いちゃう」、「笑ってごまかす」いろいろ意見が出てきて、いつか話はおかあさん、おとうさんが怒るとどんあふうになるのかに。「めがつりあがる」「鬼みたいになる」「ようかいみたいになる」さらに、どこの親が一番怖いかで争いになって。「おこられたときはどうしたらいいか?」にもどって、らんちゃんが提案した方法は?けんたくんが、おもちゃをかたずけていないとおこられるとらんちゃんの方法を実践しますが・・・。怒られているときの親の表情。こどもたちは、意外に冷静にみているのかも。裏表紙の見返しに、それぞれの子の性格、すきなたべものがあ...こどもかいぎ

  • てんを おしあげた はなし・・中国チワン族のおはなし

    てんをおしあげたはなし/牧野夏子・文佐々木マキ・絵/福音館書店/2022年(2007年初出)昔、天と地は、なかのよい兄弟で、ぴったりとくっついていました。ところが、太陽や月や星、草や木や動物、それに人間たちがあらわれました。そのせいで、天と地は、だんだんはなればなれになり、前と同じようにいっしょにいることができなくなってしまいました。はなればなれはいやだいやだと、天はうえから、地はしたから、おしあいをはじめました。みんなぎゅうぎゅうづめになり、ひとりのおじいさんの知恵で、天と地の間に、つっかいぼうをたてることにしました。それはそれは大きく、太さは人間が百人手をつないでかかえられるぐらい。それに硬い木。ところが、木をたてるのが大変。こっちをたてればあちらがたおれると、天と地の間はちっともひろがりません。それ...てんをおしあげたはなし・・中国チワン族のおはなし

  • つきよのかいじゅう

    つきよのかいじゅう/長新太/佼成出版社/1990年初版山奥の深い湖。ここにいるという怪獣を、カメラ片手に特ダネ?をねらっていた男。十年たったある夜、満月にさそわれたか、ついにでてきた。すこしづつ湖面からもりあがる。どんな怪獣だろうか?あれこれ想像する男。怪獣がぐーんとおおきくなった。男の胸はドキドキ。ボコボコあらわれポコポコしずんでいく怪獣。果たして怪獣の正体は?作者が正体をあきらかにしているところによれば・・・。まさかあ!怪獣の姿を想像するところをのぞけば、ほとんどおなじ構図。おやいつのまにか月が半月に。表紙と裏表紙の見返しに、数えれきれないほど怪獣が勢ぞろい。つきよのかいじゅう

  • くらべるえほん たべもの

    くらべるえほんたべもの/ちかつたけお/学研プラス/2022年おなじ食べものが左右にあってどこがちがうか考える絵本。キャベツからはじまってクリームソーダーまで。すぐわかるものから頭をひねるものまで。まん中できられたスイカは、たねのならびかた。スイカの種類がちがうと思ったら、縦に切るものと横に切るちがい。だまされた感じ。たい焼き。あんことクリームのちがいは、分からず。おなじ食べものととらえていると、ことなる野菜も。ちがうところがあるといわれないと、みんな同じように見える。先入観はこわい。ちょっとした仕掛けにも注目です。くらべるえほんたべもの

  • そらから おちてきてん

    そらからおちてきてん/ジョン・グラッセン・作長谷川善史・訳/クレヨンハウス/2021年「THEROCKFROMTHESKY」が原題ですが、これが「そらからおちてきてん」となると、もう長谷川ワールド。ちょっと分厚めの装丁、文章が一ページにあったり、絵の上にあったり。五つのパートにわかれていますが、でてくるのは、なぜか帽子をかぶっているちょっぴりガンコなカメ、おしゃべりなアルマジロ、無口なヘビ。そして宇宙人みたいな得体のしれない目の怪物、そしてどこから現れたのか不明の大きな岩。原題のように空からきたのなら、巨大な隕石、またはどこかの火山が爆発して飛来したものか。(いわ)カメが見つけたのは、一輪の花が咲くお気に入りの場所。はじめいっしょにたっていたアルマジロが「なんかいやあなかんじがするねん」と、離れたところへ...そらからおちてきてん

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、どんぴんからりん すつからりんさんをフォローしませんか?

ハンドル名
どんぴんからりん すつからりんさん
ブログタイトル
どんぴんからりん すつからりん
フォロー
どんぴんからりん すつからりん

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用