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敏洋 ’s 昭和の恋物語り https://blog.goo.ne.jp/toppy_0024

[水たまりの中の青空]小夜子という女性の一代記です。戦後の荒廃からのし上がった御手洗武蔵と結ばれて…

敏ちゃん
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住所
岐阜市
出身
伊万里市
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2014/10/10

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  • [淫(あふれる想い)] 舟のない港 (十一)軽いスィング調の音がながれるなか、

    軽いスィング調の音がながれるなか、オーダーをメモったウェイトレスが意味深な表情を平井に投げかけながらオーナーのもとに戻った。「いつもとちがう雰囲気の楽曲だね。ここのオーナー、マイナーな奏者が好きでさ。フランシスコ・キコのピアノとか、レイモンド・コンデのサックス、ドラマーだとジーン・クルーパあたりかな。日本人のさ、ナベサダとかシャープ&フラッツの原信夫なんかも、たまにだけど聞かせてくれるんだよ」軽口をたたく平井にたいし、「この雨だしね。軽い曲のほうが、お客さんたちにはいいだろう」と、オーナー自らが運んできて、平井に対しこたえた。男は、平井のたいくつな世間話など耳にはいらず、「ああ、そう」とことばをかえしていた。兄のとなりから見つめている痛いほどの彼女の視線が気になり――内装やら壁にかけてある写真類、そしてカ...[淫(あふれる想い)]舟のない港(十一)軽いスィング調の音がながれるなか、

  • [ライフ!] ボク、みつけたよ! (二十二)鬼山って、地獄なのか天国なのか

    鬼山って、地獄なのか天国なのかわからぬ部分もありました。動物園なの?植物園なの?なんて思っちゃいましたよ。はいるとすぐに、ワニがわんさかと居るわけですよ。70頭ほどを飼育しているらしいですよ。ここなんか、息子を連れてきたら、ワアワア泣いて手に負えなかったでしょうね。案外わたしもまた、そうだったかもしれないですがね。そこを過ぎるとこんどは温室部屋を通ることになって、南国系の植物がいっぱいでした。種々雑多なサボテンがあり、その見事さにうっとりしちゃいました。見惚れてしまいました。それにしても、なんでここの名称は鬼山地獄なんですかね、天国みたいなんですがねえ。鬼山さんという方が創設されたのかと思ったら、そうではなくて地名なんだそうです。そうだ、そうだよ。別府には、鬼伝説があったじゃないか。中学時代に学校の図書館...[ライフ!]ボク、みつけたよ!(二十二)鬼山って、地獄なのか天国なのか

  • 愛の横顔 ~RE:地獄変~ (二十六)ここでわたし、

    -----ここでわたし、すこし違和感を感じたのです。おふたりとも相当な美人ですし、女学校時代の可憐さというものは想像するに、オーバーにいえば気絶ものでしょうか。これは冗談ですが。違和感というのは、重くるしい戦前戦中の世相のなかにおられた小夜子さんが、それこそキラキラと輝く青春時代を送られている妙子さんに、激しいジェラシーのようなものを感じられているのではないかと、そう思えたのです。と言いますのも、妙子さんはただ単に恋文を受けとっていただけのこと。しかし小夜子さんの場合は、それ以上のことを、待ち伏せだとかいったふうに具体的です。わたしの考えすぎでしょうか。横にいて黙りこくっておられる善三さんを盗み見しましたが、なにやら鼻白んでいらっしゃるように見受けられました。-----あまた言い寄られる方たちに対して、ま...愛の横顔~RE:地獄変~(二十六)ここでわたし、

  • 奇天烈 ~赤児と銃弾の併存する街~ (十八)

    嘘をついてしまった。調べればすぐにわかるようなうそを。「あなたは、うそつきよ!ほんとのことなんて、ぜったいに話さない人なんだから」わかれた妻の、離婚届にはんこを押したときの、捨てゼリフを思いだした。落ち着こうとするのだけれども、どうしても早口になり、話もあちこちに飛んで支離滅裂になってしまう。「大丈夫ですよ、山本さん。パソコンでのインターネットはしていない。携帯電話でのメールぐらいのものだ、そういうことですね?」さすがに警察だ、言わんとすることをすぐに理解してくれた。「けさ突然に電話がかかりまして、男からでした。『田中さん、金を払ってくれ』とです。えーっと、なんだったか…そうそうアダルトを観たとかなんとか。名前もちがいますし、先ほど言いましたとおり、いまはインターネットはやっておりませんし。そしたら携帯電...奇天烈~赤児と銃弾の併存する街~(十八)

  • [淫(あふれる想い)] 舟のない港 (九)恋人というべき女性との別れ

    恋人というべき女性との別れ、その予感はあった。社内恋愛禁止の会社において、ほかの者に知られることなく1年が過ぎていた。社内での儀礼的な態度の反動で、週に1回の逢瀬はふたりを燃えさせる。ふたり別々に時間をずらし、しかも入り口を変えてのホテル行き。もちろん、毎回ちがったホテルにした。ルームサービスの食事もそこそこに、ふたりはお互いを貪りあった。そんな女性が、「残業が入って……」と約束を反故にすることが多くなった。逢瀬時にも、かつてのような情熱はなかった。なかば義務的な反応だった。「疲れてるの」と、言い訳ばかりだった。そして今夜。この町のレストランでの逢瀬など、ただのいちどもなかったことから”ひょっとして”と感じつつの、デートだった。男は気をとりなおすと、けさ買いもとめたスポーツ新聞を背広のうちがわに巻き付け、...[淫(あふれる想い)]舟のない港(九)恋人というべき女性との別れ

  • [ライフ!] ボク、みつけたよ! (二十) ハワイでは[ブルーノート]での

    ハワイでは[ブルーノート]でのジャズ演奏鑑賞をしてきました。それがですね、なんともお恥ずかしい限りでして。夜の6時半からの演奏だということで、もうウキウキで入りました。そうしたら、店内が暗いんですよ。食事付きだったので明るいと思っていたのですがねえ。じつはですね、ルール違反というかマナー違反をしちゃいました。本来は食後に演奏を聴くべきなんですよ。だれも食べていないんですから。精々が、ドリンクだけですよ。ですので、もっと早くに店にはいり食事をすべきだったんです。なんかねえ、食べた気がしませんでしたわ。しかも、量が半端じゃない。さすが、アメリカです。持てあまし気味のおりにスタッフがやってきて、話しかけてきます。むろん、英語です。ちんぷんかんぷんです。とつぜんに「takeout,OK?」と聞こえたので、「Yes...[ライフ!]ボク、みつけたよ!(二十)ハワイでは[ブルーノート]での

  • 愛の横顔 ~RE:地獄変~ (二十四)待って、おかしいわ。

    待って、おかしいわ。どうして、母の、父の声がしないの?「おかえり」と、肩を抱いてくれないの?怪我?歩けないほどの重傷?でもでも、それならどうやってこの地に?おとといの大空襲の夜、「先に入ってなさい」と。庭にほられた防空壕に、ご近所のかたたちと逃げこんだのよ。湿気くさい穴のなかに逃げこんだのよ。小さい子たちといっしょに奥のほうに入り、敷かれたむしろの上でふるえていたの。「かあちゃん、ねえちゃん」。あちこちですすり泣く声がひびく防空壕のなかで、「大丈夫、だいじょうぶよ」と励ましつづけたのに。結局のところ、両親は防空壕にはいることができずでした。業火のなかを、他の大人たちとともにあちこち逃げまどったということです。なんとか命だけはとりとめられた方のお話では、逃げおくれた老婆を抱きあげたものの、焼夷弾が直撃した家...愛の横顔~RE:地獄変~(二十四)待って、おかしいわ。

  • 奇天烈 ~蒼い殺意~ 至福のとき(一)

    いっきに読み上げた女学生は、あまりに彼らしいその内容に安堵感を抱きつつも“もしかして私のことも……”と、淋しさを感じた。溜息をつく女学生。彼が声をかける。「俺はそんな恋が好きなんだ。淡い恋心を持ったままで一生を過ごしたいとも思うんだ。おかしいかな?」「わかるわ……」幼い頃の想い出に思いを馳せながら、彼の肩に体を委ねる女学生。「大人になるのって、嫌ね。恋愛も多少の打算が割り込むのよね、駆け引きとか。でも、私たちは否応なしに大人になっていくのよ。うぅ~ん。ならなくちゃだめなのよ。」彼は自分の心が和み始めていることに気づき、驚いた。暗くなった部屋で、殆ど見えない女学生の表情をはっきりと感じた。優しかった頃の、母の姿を。「ねえ……」肩に寄りかかっている女学生に気付いた、彼。暖かさが心地よく伝わってきた。「ねえ、何...奇天烈~蒼い殺意~至福のとき(一)

  • 水たまりの中の青空 ~第三部~ (四百五十八)

    服部が、[社長退任慰労と嘱託就任祝い]なる奇妙な発案をした。だれも異を唱えることがなくすんなりと決まるかにみえたが、当の本人が首をたてにふらない。「そんなことにお金を使わないで」と、五平のことばで小夜子が反対した。「専務のケチケチが移っちゃった」。そんな陰口があちこちから聞かれた。しかし実際のところは、五平が服部に「俺がいうのも変だから、服部から提案してくれ」と耳打ちされたことだった。武蔵の○後、五平の意識が180度転換した。「社員たちを大事にしてやってくれ。あいつらの頑張りのおかげで会社が育ってきたということを認識してくれ。もう俺たちが味わってきた屈辱は、終わりにしよう」あの朝、「遺言だとおもって聞いてくれ」ということばが、まだ耳に残っている。「大和魂なんてことばは、俺たちで終わるぞ、きっと。GHQが植...水たまりの中の青空~第三部~(四百五十八)

  • 奇天烈 ~蒼い殺意~ 人間性(三)

    われら夜学生の悩みは、同世代のなやみと同じのはず。現体制化の矛盾、ギモン。現在の道徳のムジュン、疑問。異性との恋愛問題。具象がいけないならば抽象で、というわけにはいかないこともある。性の問題は、タブーなのか?若者にとって、人生で最も重要な「恋」についてはなにも教えてくれないのか。有名ないちぶん。「接吻をするときは、はたして目を閉じているものでしょうか?」ことばが万能だとは思えない。仲間と友人。なかまとは具象であり、ゆうじんとは抽象なのか?仲間という言葉に、過剰はんのうする教師。生活指導部長という肩書きが、恨めしく思える。好きな教師だけに、苛立ちがます。*間違っていたらごめんなさい。「接吻……」は、芥川龍之介の作中にあったような……気がしています。ご存じの方、ぜひにもコメント等で教えてください。すぐにも訂正...奇天烈~蒼い殺意~人間性(三)

  • ポエム ~黄昏編~(person)

    水たまりの中で冷たい風に吹かれ小さくなっているのは青空楡の木に止まっている小鳥はその夜美しい声でさえずる朝には冷たく渇いた風と共に黒いカラスが鳴くことだろう=背景と解説=キーワードは、青空、小鳥、そしてカラスということになるわけですよね。で当然のことながら[青空=わたし]でして、[小鳥=彼女]となるわけです。さあ問題は[カラス]です、ここがキモということですかね。[カラス=大人=未来の自分]なわけです。黒いとしていますが、はっきりとした具体例があるわけではないです。あるじゃないですか、漠然とした感情で、「大人は汚い」「大人は狡い」「大人は計算高い」等々……。忘れてました、朝はあしたと読みます。ということで、未来の自分ということです。どうなんでしょう、女性を美化しているようにもみえますが、実は嫌悪している?...ポエム~黄昏編~(person)

  • [青春群像:にあんちゃん] (二)

    孝男のつとめる銀行においても、上司からの叱責に給湯室にかけこむ女子行員がいる。男子行員のほとんどが、その上司にたいして「そこまで言わなくても」といった顔を見せる。しかし孝男はそう思わない。どころか心内で、泣くぐらいなら手を出すなよ、と思う。己の能力以上のことに手を出して、結果失敗したとなれば叱責を受けて当然だ。過信は慢心だ、と思う。取引企業についても同じことを思っている。この不況のさなか、運転資金の追加融資を声高にせまる企業が増えている。本店での支店長研修時には、社会貢献をと口すっぱく言われる。他行が手をひいた企業でも、大化けすることもあるのだからと熱弁をふるう講師がいる。しかしその結果責任は、すべて現場の支店長にかかってくる。大口融資で本店の許可が下りたとしても、結果責任は支店長ということだ。支店長であ...[青春群像:にあんちゃん](二)

  • 奇天烈 ~赤児と銃弾の併存する街~ (十七)

    へなへなとその場に座り込んでしまい、どっと疲れがでてきた。“終わった…。勝てた、かてたぞ。ハハハ…。案外にかんたんじゃないか。警察って言ったら、慌ててたじゃないか。なにが押しかけるだ、いい加減なことを”しかしとたんに、おおきな不安がおそってきた。“ひょっとして…電話番号から住所をしらべられたら…”“いや、そんなはずはない…さ。個人情報はうるさく規制が…”“しかし…個人情報流失うんぬんと、しょっちゅうニュースで…”あわててチラシに書かれている警察署に電話をかけた。担当者のかなまえを告げると、しばらく待たされたあと、たぶん1分とかかっていないと思うのだが、10分にも20分にも感じられた。1秒ずつうごく時計の長針が、やけにゆっくりな動きにみえた。居ても立ってもいられぬ思いにかられたとき、「お待たせしました」と、...奇天烈~赤児と銃弾の併存する街~(十七)

  • もう、溶けちゃった。

    白い雪白い妖精いや槍を持った兵隊窓を開けると突き刺す空気口からもれる白い雪舞い降りつづける屋根やねに覆いかぶさっていく公園の時計台が白化粧樹木も白化粧白無垢の花嫁姿に似て小さな黒いシミ犬の足跡もすぐに白PM12:45PM12:50もう、溶けちゃった。

  • とうとう来ました、冬将軍!

    AM8:25AM8:30AM8:35初雪です。今日は、午前と午後に、病院通いです。暖冬だと決めつけて、夏タイヤのままです。どうしたものか?午前は、タクシー?考えます。とうとう来ました、冬将軍!

  • [淫(あふれる想い)] 舟のない港 (八)思えば順風満帆の

    思えば順風満帆の人生だった。世間に名のとおった商事会社で、熾烈な出世レースに勝ちぬくために、つねに走りつづけていた。充実した毎日だった。そんな男が犯したミス。ミスというにはあまりにも間の抜けた事、丸秘扱いの企画書を同僚との酒宴の席に置き忘れてしまったのだ。普段ならば決して持ち帰らない男だったが、翌朝、取引先に直行するために持ち出してしまった。上司である部長とともに商談をすすめた案件で、大口の取引になる筈だった。。今夜は、祝杯の意味もあっての酒宴だった。というよりは、労をねぎらい合うといった方が正確だろう。同僚に「前祝いだ」と強く誘われた。いちどは、「明日にそなえてきょうはやめとくよ」と固辞したのだが、「水くさいじゃないか」と何人かに取り囲まれては帰るわけにもいかない。翌朝企画書の紛失に気がつき、すぐさま店...[淫(あふれる想い)]舟のない港(八)思えば順風満帆の

  • [ライフ!] ボク、みつけたよ! (十九)「どうだ?」。「分からん」。

    「どうだ?」。「分からん」。首をかたむけるわたしです。本音です、タレの味のみです、分かったのは。「じゃあ、これ行ってみろ」と、いきなり3cmほどの物体をたれざらに突っ込まれました。「今度こそトイレだかんな」と念押しして、口にいれ噛んでみました。やはり、「ぐにゅっ」でした。が、が、驚いたことに、なんの化学変化も起きません。のどをするりと通過しても、なんの違和感もケンオ感も感じません。「うまいじゃないか」。思わず口にしたことを覚えています。さあそれからが大変でした。毎週日曜日になると(週休二日ではなく、日曜のみ休みでしたから)「ホルモンに行こう」と、友人宅にむかえに行きました。苦笑いしながらも、2、3ヶ月ほど付き合ってくれました。食べず嫌いのわたしの、変な言い方ですが、面目躍如でした。すみませんねえ、しつこく...[ライフ!]ボク、みつけたよ!(十九)「どうだ?」。「分からん」。

  • 愛の横顔 ~RE:地獄変~ (二十三)翌朝です。

    翌朝です。昨日とは打って変わって、どんよりとした空でした。きょうにはわたくしを見つけてくれる、昨夜はそんな思いでした。なのに今朝になりますと、お天気のせいではないと思うのですが、気持ちが萎えております。うぐいす茶の国防色の女子報国服姿のわたくしに、ひょっとして正夫が気づかないのではないか。艶やかな着物姿しか知らぬ正夫には見つけられぬのではないか、そんな思いがあります。それでもとにかく角を曲がって確認せねばなりません。行き交う人々が、わたくしをジロジロと見ていきます。うさんくさげに、明らかにさげすみの目を飛ばしてくるお方もおりました。尋常小学校に通うのでしょうか、子どもたちも通りすぎます。はっきりと「こじきだ!」と指さされることも。それでも泣きたい気持ちを抑えて、立ち上がりました。「おじょうさま、さよこおじ...愛の横顔~RE:地獄変~(二十三)翌朝です。

  • 初夢・Ⅴ

    グラン・プルパールに流れるシャンソンオペラ座の南に位置するバンドーム広場若き画家のたむろするモンマルトルセーヌの川に溺れるバスティーユ監獄愛しのマリー・アントワネット妃初夢・Ⅴ

  • 水たまりの中の青空 ~第三部~ (四百五十七)

    ――・――・――あけましておめでとうございます。本年(令和7年)が、みなさまにとって、実り多き年となりますよう、ねがってやみません。わたしにとっても、慶びの年となりますよう、精進するしだいです。本年も変わらぬご支援を、よろしくおねがいします。――・――・――翌朝、徳子に「加藤専務を呼んでちょうだい」と告げた。なにごとかと社長室に飛びこんできた五平にたいし、「加藤専務。あなたに社長職をゆずります。いえ、あずけます。武士を立派にそだてあげるのが、わたしの仕事でした。そして加藤専務。武士をりっぱな社長にしてちょうだい。これが武蔵の思いでしょう」机のまえに直立不動の姿勢をとる五平にたいし、宣言文を読むように告げた。そして表情をくずすと、「本当はあなた、武蔵からそう聞かされていたんじゃないの?武蔵がひと言もなく逝く...水たまりの中の青空~第三部~(四百五十七)

  • 初夢・Ⅳ

    霧にかすんだエッフエル塔恋人達の肩をやさしく霧は撫で過ぎる甘いため息を風はパリの町中に運ぶエッフエル塔のその眼下シャイヨー宮のシンメトリー緑の冴えるシャン・ド・マルス虐殺の場初夢・Ⅳ

  • 初夢・Ⅳ

    霧にかすんだエッフエル塔恋人達の肩をやさしく霧は撫で過ぎる甘いため息を風はパリの町中に運ぶエッフエル塔のその眼下シャイヨー宮のシンメトリー緑の冴えるシャン・ド・マルス哀しみの場初夢・Ⅳ

  • ポエム ~黄昏編~(愛・復活)

    あけましておめでとうございます。本年(令和7年)が、みなさまにとって、実り多き年となりますよう、ねがってやみません。わたしにとっても、慶びの年となりますよう、精進するしだいです。本年も変わらぬご支援を、よろしくおねがいします。――・――・――風に散り舞う新聞紙に凍れた太陽光線が届く靴底の破れから指が出てようやくこの世に笑いが生まれたその夜白い舗道で年老いたピエロは泣いていた=背景と解説=前作[光と闇~ミカエルとルシファー~]の続編そのものですね。少し光明が見える、そういった心の動きを表現したつもりです。お分かりだと思いますが、「笑いが生まれた」とストレートに書きましたけれど。この作品のキモは、当然ながら「年老いたピエロは」です。「泣いていた」と言う箇所は、付け足しのようなものなんですよ、自分としては。ピエ...ポエム~黄昏編~(愛・復活)

  • 初夢・Ⅲ

    白馬に乗って見た夢は――パリの空の下清く流れるセーヌ川恋人の語らう裏町やせこけたのら猫の声――ニャーオ!真っ黒の髪茶色の瞳――名付けて“ニケ”目が覚めた少年の腕の中にミケ猫一匹初夢・Ⅲ

  • 初夢・Ⅱ

    白馬に乗って見た夢はパリの空の下そびえ立つエッフェル塔――見上げたっけいかめしい姿の凱旋門――見下ろしたっけ時代遅れのマロニエの並木道――見ていたっけ目が覚めた少年の腕の中にミケ猫一匹初夢・Ⅱ

  • 奇天烈 ~赤児と銃弾の併存する街~ (十六)

    あけましておめでとうございます。本年(令和7年)が、みなさまにとって、実り多き年となりますよう、ねがってやみません。わたしにとっても、慶びの年となりますよう、精進するしだいです。本年も変わらぬご支援を、よろしくおねがいします。――・――・――あんがいに嘘なんです。だけどね、せっぱ詰まった声だとね、だまされちゃうんです。まんがいちに銀行に行ってしまったら、受付の女性に声をかけてください。わかります、急いでいますよね。でもね、1分2分のことですから。『振りこみのことで』と、相談してください。まちがっても、ATMは使わないように。おじいちゃん、若い女の人とおはなしできるんですから。おばあちゃん、男性の行員とおはなししましょうね」ひとしきり会場の笑いをさらったあと、真剣な顔つきでつけくわえた。「いいですか?3種の...奇天烈~赤児と銃弾の併存する街~(十六)

  • [淫(あふれる想い)] 舟のない港 (七)重苦しいくうきが

    あけましておめでとうございます。本年(令和7年)が、みなさまにとって、実り多き年となりますよう、ねがってやみません。わたしにとっても、慶びの年となりますよう、精進するしだいです。本年も変わらぬご支援を、よろしくおねがいします。――・――・――重苦しいくうきが、また男をおそった。ふりはらうように時計を見た。五時四十分すぎを指している。ほんの数分のことではあったけれども、ながい時間に感じた。かつてあれほどに欲しかった時間が、いまは煩わしい。待合室から外に目をむけると、朝焼けの雲がまぶしく光っている。そしてその下にあるディーゼル機関車の洗練されたスマートさが、皮肉に感じられてしかたがない。SL機関車とおなじく馬車馬のように猛烈にはたらきつづけ、たったひとつのミスですべての歯車がくるってしまった男には、輝くばかり...[淫(あふれる想い)]舟のない港(七)重苦しいくうきが

  • 初夢!

    パリに居た。凱旋門を見上げ、シャンゼリゼ通りを歩いた。Lexusの店、Cartierの店、ショーウィンドウの中を見た。舗道にすえられたテーブルと椅子には観光客。ジャグリングをするピエロが、〝bonjour!〟と屁をひいた。初夢!

  • [ライフ!] ボク、みつけたよ! (十八)[Blue Note]ご存じですか?

    [BlueNote]ご存じですか?レコードのレーベルなんですけどね。われわれ団塊世代にとっては、[BlueNote]という文字は絶大なることばなんです。いや、Jazzファンにとっては、かな?高校時代なんですが、もう寄るとさわるとその話ばかり(というのは大げさですかね)、けっこう花が咲いたもんですわ。マイルスだモンクだ、いやアートブレイキーだ、俺はコールマンだと。要するに、熱病のごとくにのめり込んだジャズ音楽の聖地みたいなもんだったわけです。案外のところ、いちぶのマニアックな会話だったかもしれませんが。正直なところ、わたし、とりたててジャズが好きだということはありません。どころか「カッコ付けてんじねえよ!」という感じでした。ですので、ここを予約したのはミーハー的感覚で、本場のジャズを本場である[BlueNo...[ライフ!]ボク、みつけたよ!(十八)[BlueNote]ご存じですか?

  • もう、いっちょお!

    もう、いっちょお!😊ピッカピカの部屋でパソコンつけていつものチャンネルのぞいてみたら景気がどうだ、世界の平和がどうだ!ごちそうを目の前にした俺ッチあしたの血糖値が、心配でい!午前中に、お墓参りと初詣でをすませてきました。例年になく、真面目に動きましたです。昨夜は、2時半ごろまでパソコンでこちょこちょ。そろそろおネムの時間でしょうか?もう、いっちょお!

  • 愛の横顔 ~RE:地獄変~ (二十二)二日ほど経ったのち

    あけましておめでとうございます。本年(令和7年)が、みなさまにとって、実り多き年となりますよう、ねがってやみません。わたしにとっても、慶びの年となりますよう、精進するしだいです。本年も変わらぬご支援を、よろしくおねがいします。――・――・――二日ほど経ったのちでしょうか。空腹感をおぼえまして、意を決して一歩を踏みだすことにしました。ご近所の方からすこしの雑炊とお芋をわけていただき、歩きだしました。開店祝いのおりに、父に連れられた正夫の店に行くことにしたのです。いえいえ、正夫の店が残っていると確信があったわけではございません。なぜかしらそこに、わたくしの両親が待っていてくれる、そんな気持ちがあったのです。確信に満ちたような、そんな強い気持ちでした。そしてそこで、また両親とともに暮らすのだと思っていたのです。...愛の横顔~RE:地獄変~(二十二)二日ほど経ったのち

  • もうひとつの、謹賀新年!

    もうひとつの、謹賀新年!

  • 謹賀新年

    あけましておめでとうございます。本年(令和7年)が、みなさまにとって、実り多き年となりますよう、ねがってやみません。わたしにとっても、慶の年となりますよう、精進するしだいです。本年も変わらぬご支援を、よろしくおねがいします。[さいごに愛は勝つ]謹賀新年

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