ドトールの ミラノサンドを 食すとき イタリアもどきのおのれを笑う
小雨降る 並木通りを 軽やかに 歩みて帰路へ四月末日
散髪を ささっと終えて もやもやが 飛んで行きますスポーツ刈りで
同僚の 支えあっての 教職を 勤めあげての四十五年
一日の 辛さ乗り越え 同僚と 毒を吐き出す職員室で・スランプの頃を思い出し
おもむろに 三十一文字が 降ってきて まるでわたしはモーツァルトです
語り合う つくばの友と 久しぶり カフェ「マウビー」のやわらかな夜
サクサクの クロワッサンに たっぷりの カフェオレ付けるモーニングカフェ
春の夜の 友の庭にて たけのこの 鍋を囲むは男女六人
返信の 無くて不安の 一週間 ようやく付いたLINEの既読
初なつを 探しに奈良に 出かけよう 牡丹の花の長谷のお寺に
返信の コメントの歌 ありがたし 今日もとどいた清しき朝に
凡庸な ひと日を終える 昏れどきの 秩父の山を窓に見ながら
欲望の 限りをつくす タワマンが ニョキニョキ伸びるわたしの街に
やわらかな みどりの風を 呼びこんで 一首を詠うこころを空に
そっと咲け 亡きネコ「プー」のために咲け 路地の裏にて5月の薔薇よ
上京し はじめてひとりに なった夜は 解き放たれたなにもかにもが・二十歳の頃
黒板に 明日の予定を 書き込んで 悪戦苦闘のひと日を終える
年表を 覚えるよりも 繋がりと 何故を楽しむ歴史の学び
コーヒーの 豆はいろいろ あるけれど 今日もブレンド明日もブレンド
つまらない 歌といえども なお詠う 七五のリズムにスイングをして
亀戸の 天神様の 藤の花 咲きはじめるかむらさき色に
結局は アベノミクスの 恩恵に 浸ることなく老後を生きる
教職は ハッピーエンドで 終わらない 金八先生あれは幻想
なにかしら 歌が生まれる 気がします 短歌テキスト立ち読みすれば
チューリップ・ツツジ・シャクヤク・ハナミズキ あまたの春を楽しむわれは
人生は 思い通りに いかないと 教えてくれた桃田賢斗は
白・ピンク・むらさき色の シバザクラ 満ちて咲きたる秩父の丘に
オランダの チューリップより 美しい 立川昭和記念公園
スズランの 白き花咲く ふるさとを 思い出します飽きることなく
コーヒーに ザラメの砂糖 二杯入れ ソフト楽しむ喫茶の隅で
ふりかえる ことなどなくて 真っすぐに 前を見ていた二十歳のわれは
青々と まっすぐ伸びる 竹のごと 今日を生きれば春風が吹く
ふるさとは どこもかしこも チューリップ 思い出します信濃川原を
大和路の ひかりあつめて ひらきたる 長谷の寺にて牡丹の花が
今まさに つつじの花の 咲きほこり 春心満ちる根津の神社は
野良ネコの「プー」の命日 近づけば 薔薇が咲きます真紅の薔薇が
板チョコと ホットコーヒー 職場へと 復帰し朝のデスクの上に
完璧な 組み合わせなど ありえない 苦労が分かる学級編成
縄文の 時代が続いて いたならば 無かったろうに戦争などは
次々と 浮かぶあの顔 この顔に 歴史を刻む老いてくわれの
さやかなる みどりの里の 武蔵野に われは住みつきもう五十年
駅前の ツツジの花の 咲き初むる まるで約束したかのごとく
菜の花に ハマグリ添える イタリアン 旬の香りを楽しむランチ
窓を開け 春の粒子を 部屋に入れ 一首を詠う日曜の朝
はなみずき 四月十日に 咲き初むる さくら花よりバトン受け取り
窓からの かすむ秩父の 山を見て 一首を詠うこころ和みて
勤務日の 午後は放課で お花見に 昭和の頃の教職現場は
ベランダに 干したふとんは ふかふかに 初夏の香りをたっぷり吸って
歴史書を 一度読んだら 忘れない 七十にして気力は二十歳
やわらかき ピンクの薔薇を 愛猫の 遺影にかざる「プー」と言う名の
薔薇の花 遺影にかざる 愛猫の「プー」はわたしをじっと見ている
延々と おのれを語る 人のいて 宴はいつか講演会に
無限なる 望みはいつか 有限に 祝辞に冷める卒業式の
武蔵野の ひかりあつめて 花ひらく 三メートルの巨木の木瓜の
足元の 小さな花に 励まされ わたしは生きるまだまだ生きる
さくら色 染まる大学 通りには 溢れんばかりの新入生が
フキノトウ パスタのレシピ 送り来て さっそくつくるペペロンチーノを
コロナ明け 旧友集い きりたんぽ 鍋を食せばはなしもはずむ
新しい 自分に変わる 新しい 短歌ノートに今日を記して
ネコと犬 どっちを詠むと 問われれば 群れずに暮らす野良ネコを詠む
一杯の 緑茶がわれを あたためる 寒の戻りし四月の五日
楽しみは キンメの煮付け 食すこと 仲間四人の伊豆の旅路で
友からの 四月四日の 早朝の LINEでとどく旅の計画
一日に 一首のペースで 詠めばよい 気張ることなく日記のように
友からの 旅の誘いが 届きます 春の伊豆へと四月の三日
大輪の ラッパスイセン 咲き初むる 雨の上がりし四月一日
お話が とても上手な ネコでした 毎日浮かぶ野良のプーちゃん
さて今日は 四月一日 新任の あいさつをした職場懐かし
世界史の 教科書いっきに 読み終える 一年分を一日にして
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ドトールの ミラノサンドを 食すとき イタリアもどきのおのれを笑う
純白の テツポウユリを 眺めつつ 夏の夜明けを楽しむわれは
なにひとつ 浮かびやしない こんな時 ひとり静かにコーヒー淹れる
スペインの 巡礼終えた わが友の ありがたきかなブログの歌は
つまらない 歌と言えども 詠います 明日につながるわたしの歌を
七月に 入り歌詠む まず三首 気取ることなく飾ることなく
短冊に 願いを記す この歳で 愛は不滅とやや大げさに
歌を詠み 今日がはじまる この朝は コーヒー添えて更なる一首
陽が昇り 今日の暑さを 予感する 梅雨は開けたか七月一日
短冊を かざる団地の 子どもらは 明日を夢見て願いを記す
たくましき ブログの友に ただ拍手 スペイン巡礼ひとりの旅に
どことなく すがしき大気を 取り入れて 歌でも詠もう午前四時半
ポルトより ブログがとどく 友からの 歌と写真と笑顔を載せて
裏道の ノウゼンカズラは 生き生きと 花を咲かせる夏のにおいの
一輪の 薔薇を見つけた 花散歩 夏のにおいの並木通りで
土曜日の 朝の散歩で 探すのは 明日の希望とあさがおの花
香り立つ 朝のコーヒー 淹れましょう タッツァドーロの豆を用いて
まっすぐに 伸びて花咲く タチアオイ 白が際立つ午前の四時に
新聞を 運ぶバイクの 音のして 今日がはじまる梅雨晴れの朝
愛猫の 遺影に花を 手向ければ 風がわたしを優しく撫でる
作為なく ありのままにて あゆみゆく 凛と咲きたるあじさいのごと
いくさ無き 世の中願い 今日もまた テキストひらく世界の歴史
あじさいは 朽ちていきます ポツポツと 夏のひかりをまともに受けて
見渡せば 素材の無くて なにひとつ 浮かばぬわれは空を見上げる
振り返る ことの多くて 今日もまた 読書にふける「裏の日本史」
なにひとつ 浮かばぬことも あるだろう それでも記す空のこころを
小雨降る 団地の隅の 笹の葉の さらさら揺れる七月一日
健康と 平和やっぱり この二つ 七夕様に願うとすれば
晩年は 生徒指導に 明け暮れて 夕陽がきみのこころをひらく
さくさくと 敷石あゆむ 城下町 小江戸川越日曜の午後
とりあえず ビールではなく とりあえず コーヒーなのですわたしの場合
さて明日は 仲間四人と 散策に 小江戸川越歴史の道を
官能の 声が聞こえる くちなしの 白き花咲く雨の路地裏
若き日に めぐる欧州 ひとり旅 ラインの川の流れにまかせ
ポイントを 教えてくれた 講習会「俳句は切れる」「短歌は述べる」
アイスかな それともホット 週末の 喫茶で迷う梅雨のコーヒー
五十年 内装変わらぬ 喫茶店 たばこの匂う昭和のままに
ポジティブな 返歌にわれは 励まされ 前見て生きる夢を見ながら
新しい ノートに記す できるなら 明日に向かって羽ばたく歌を
死を前に なんでこんなに 詠めるのか 石川啄木「悲しき玩具」