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  • 出張すると気の流れが変わる

    出張になると仕事が動きます. 昨日の東京出張のときも、いつも以上にメール、チャットのコレポンが多かった. インターネット環境が悪いけど、ディザリングを駆使してタスクをこなし、移動中の空き時間、搭乗間際までMacと格闘していました. 机の前でじっくり取り組むのもいいけど、細切れの空き時間に処理する仕事もいいですね. 出張で気の流れが変わるから積極的に出張を入れてます.

  • 電車もクルマも事故に遭う確率は一緒だと思う

    コロナ禍のときのクルマ移動でクルマの快適性を知ってしまった. 事故のリスクは電車の方が低いというけど、一言で事故と言ってもいろんな事故がある. 電車の場合は、なんと言っても不特定多数の人が集まるところを移動しなければならないし、車内でどんな人と遭遇するかは想像すらつかない. これが事故に発展するかもしれない. その点、空間を独占できるクルマは、運転リスクはあるかもしれないが、不特定多数の人との接触がない分、その類の事故がない. 東京にいるときは電車内で他人に囲まれることに何ら違和感はなかったのだけど、 最近は、このような空間に身を置くことに対する違和感が半端ない. 自分とは異なる人が常に視界に…

  • 20数年ぶりの沖縄

    最後に行ったのは最終合格の論文試験が終わったとき. 日本はだいたいどこに行っても同じような街だけど、その点、沖縄はいいですね. 久しぶりの沖縄で感じたのは外国人の多さ. 中国、韓国が多いのは慣れているけど、アジア系以外が多い. 米軍基地があるせいかもしれないけど、ここは東南アジアと同じ雰囲気がする. そのせいかどうか分からないけど、国際通り周辺がとても汚い. 日本というよりもバンコクやくKLにそっくり. 建物の痛み方も東南アジアにそっくりだった. あと、沖縄の方言がなんとも心地いいですね.

  • 初めてのiPhone文鎮化

    自分とは無縁だと思っていた文鎮化がおこりました. OSのアップデートをしたらフリーズです. 強制終了を試しても何の反応もしません. 半ば諦めて、再度、強制終了手順を踏んでみると奇跡的に反応. 文鎮化して再起動ができなかったら、しばらく経ってからやってみるといいかもしれません.

  • ペーパ士業が増えている

    実務を経験せずに士業資格に挑戦する人が多いですね. いざとなったら独立するための人もいれば、就職転職を有利にすすめるための人もいるみたいです. 実務ができるようになって、この仕事が自分にあっていると思って資格を取るのが本来の姿. これが逆だと悲惨です. 士業の資格をとるためには数年が必要で、最終合格を勝ち取るまでの間のモチベーションをどのように維持していくか. 合格までに数年がかかるということは、それだけサンクコストが働いてしまう. 合格までの平均年数が例えば3年と書かれていたとすると、3年程度勉強すれば合格できると考える人がいるけど、致命的なミスリードです. 合格まで3年というのは、合格者の…

  • ロジクールトラックボールとHHKBが干渉してしまう

    新しいデバイスを加えると、いままで起こらなかった不具合が発生すること多々あります. 新しく発表されたロジクールのトラックボールを使い始めたタイミングで、それまで問題なく無線接続できていたHHKBが繋がらなくなりました. ロジクールを使い始めてすぐに症状がでれば簡単に解決できたのですが、使い始めて一週間くらいしたあとに症状がでたので、当初はHHKBの不具合を疑っていました. ロジクールをオフにすれば、HHKBが接続できるようになります. 同じような症状が出ている人もいると思いますので参考にしてください.

  • 子どもより大人が優れているというのはAIの時代では非常識

    トム・ハンクス主演のビッグという映画. 映画嫌いな自分も見ました. コメディ映画ではあるものの、いま思い出すと、まるでこれからの時代を予見しているようなストーリーだと思います. いままで人間が得意としてきた処理をAIが代替します. それでもAIができないことがあるはず. それは何か. 子どもの好奇心や突拍子もない発想は、意思や感情を持たないAIにはできません. 残念なことに、子ども心は歳とともに消えていきます. 子どもより大人の方が優れているという考えは逆転すると思います. note.com

  • Wiseアカウト停止に備える

    一悶着あったWiseのトラブルがいつまた起こるか分からないので、海外送金用としてサブ口座を開設しました. 開設したのは海外送金サービスが便利そうな?三井住友銀行. 以前に比べてメガバンクの口座開設の敷居が低くなったこともあり、全体としては順調に開設まで漕ぎ着けることができました. ただ、用途に海外送金をチェックしたため、電話インタビューや追加の書類をいくつか求められました. 内外知財の事業説明をしても全く理解してもらえず、金の流れを示す証拠として、契約書、現地インボイスを提出して、ようやく納得してもらえたようです.

  • ダブルライセンスの是非

    サラリーマン弁理士のときとは違っていまは1人で何でもやらないと回らない環境にいます. それが嫌な人もいれば好きな人もいるでしょう. 自分は好きです. さて複数の資格に挑戦する人がいます. 弁理士のなかにも、弁護士に挑戦したり中小企業診断士に挑戦したりする人がいます. 資格だけで実務が伴わないというのがダブルライセンスホルダーに対する見方です. 実務という点でみれば、ダブルライセンスは割に合いません. 弁理士に加えて中小企業診断士の資格をとっても、弁理士と同じような実務能力を中小企業診断士として身につけることは不可能だからです. 高い実務能力を持っている中小企業診断士はたくさんいるわけで、その人…

  • 士業多すぎ

    士業名を聞いて何をやっている人かわかる人がどれくらいいるでしょう. 病院のように、内科、皮膚科、耳鼻科という看板を上げているわけでもないから、わかる人はいないのが普通だと思います. なにより問題なのは、士業の数が多すぎること、士業ごとにやっていいことが決められていること. 著名な弁護士を知らない人はいないでしょうが、それ以外だと税理士がせいぜいだと思います. 弁護士、税理士以外にも、8士業と言われる司法書士、行政書士、社労士、土地家屋調査士、海事代理士、弁理士がいるし、10士業となれば、公認会計士、中小企業診断士、不動産鑑定士もいます. これらの士業のなかでやっていいこと、つまり他の士業はやっ…

  • リスクのあるgmailを使う弁護士が多い

    職業がら多くの士業と名刺交換をしますが、自分が最初に見るのはメールアドレスです. ITリテラシーがあるかどうかの判断をメールアドレスでします. gmailを使うことのリスクを理解していれば、依頼者の大切な情報を扱う士業なのだから、gmailを使うことはありません. gmailはセキュリティがしっかりしているから、独自ドメインを使うより安全と考えている人もいるのでしょう. それはそうなのですが、gmail自体のセキュリティの問題ではなく、メールアドレスをタイプミスした場合のリスクがあるのがgmailに代表される汎用のメールアドレスです. gmaiiやoutlookの他にプロバイダーが提供するoc…

  • LINEアカウントを作ってみた

    もちろん存在は知っていたLINEですが、まったく使っていませんでした. とある士業の集まりで連絡ツールとしてLINEを使うことになり、そのときに使っていない人がいないことに驚きました. アカウントは開設していたので事なきを得ましたが、これを機に食わず嫌いは辞めて使ってみることにしました. 使ってみるのはいいが、さて何のために使うか. 調べてみるとビジネス用のアカウントというものがあるらしいことがわかりました. 企業がクーポンやお得情報を配信しているアレです. とはいえ特許事務所と「お得情報」や「クーポン」の親和性が低いので、とりあえずメールと併用する連絡ツールとして使ってみることにします. 事…

  • 1日で4000個の模倣品が差止められている

    今年上半期の税関に輸入差止めが発表されました。 中国からの模倣品輸入が依然としてトップという傾向は変わらずです。 どれくらい差止められているかというと4000個/日。 模倣品の差止めという税関の傍流業務で、これだけのマンパワーが奪われています。 資料を見ていると異常値がありました。 輸入差止めのほとんどが著作権や商標権の侵害品なのに、特許権侵害貨物が前年同期比で30%増。 資料から推測するに、加熱タバコのカートリッジです。 (財務省公表資料より抜粋) 模倣品のほとんどが衣類やアクセサリーなのですが、最近は、体に影響を及ぼすものも増えてきています。 侵害品であることを知って買うなら自己責任ですが…

  • Wiseのアカウントロック

    前回、韓国代理人への送金トラブルで一悶着あったWise. その後、何も言ってこなかったので、トラブルが解消したかと思っていた. 今度は、中国宛送金を実行するためにアクセスしたところ、アカウントロックが判明. 事前に何の通知もなくいきなりのアカウトロックに驚くのはもちろん、非常に迷惑な事業者だと思う. 外資のこの手のサービスは突然なにかをやらかす反面、それに対する反論は一切受け付けないのが普通. 今回のアカウントロックの理由も分からず、利用規約に違反しているためとし書いていない. 異議があれば言ってくれという、なんとも利用者をバカにした画面が表示されていたので、異議を申し込んでみたが、かりにNo…

  • 事務所名の今昔

    先生の事務所名は古臭いですねえ、 先日、中国の代理人から言われてしまった. 田中特許事務所という事務所名のどこが古臭いのかと言えば、 事務所に氏名が入っているからなのだろう. 事務所名を抽象名称に代える特許事務所が増えているのは事実. しかし、それは流行、かつ日本だけのことではないかと思う. 事務所名に自分の名前が入ることが一種のステータスであった時代があった. 創業所長が田中なら田中特許事務所、創業者が田中と佐藤なら田中・佐藤特許事務所、田中と佐藤と鈴木なら、田中・佐藤・鈴木特許事務所という具合に. 創業者の影響を排除したいという理由があって抽象名称に代えるというのは、日本では通じても海外か…

  • 「無課金おじさん」が理解できる人と理解できない人

    同じ言葉を使っても、日本人相手と、外国人相手とでは、意味が通じていないことを経験することがあると思う. 日本人なら照れくさくて言いづらい、好き、愛している、という言葉でも、外国人は平気で使う. 例えば、中国人にとって、好き、愛している、という言葉は、ただの記号の並びでしかなく、好き、愛している=我爱你ではない. 記号の羅列でしかないから、外国人は簡単に好き、愛している、という言葉を使うことができる. また、◯ね、◯ろす、など、絶対に使ってはいけない言葉を外国人が平気で使っている. これも、単に記号の並びでしかないから、使っても心が痛まないからだろう. 日本人と外国人という対比なら、それは仕方が…

  • 直線的思考の浅はかさ

    「自然は曲線を創り人間は直線を創る」 湯川博士の名言の一つ. この言葉からどのように想起するかは人それぞれですが、 自分がこの言葉に接したときは、 自然の偉大さ 人の矮小を謳っているのだろう、と感じました. 人が発する言葉に含蓄がないのは、言葉の源となる思考が直線的だからではないだろうかと思った次第です. どうも人は物事を単純化することには長けていますが、それでは自然界のほんの一部、いや一部も説明しきれていない気がします. そんな偏見を抱いているせいか、人の発言というのがどれも矮小的に思えてなりません. アナリストの分析、評論家の評論、専門家のアドバイス、どれも線形予測から導いた解です. 専門…

  • 「1ミリの努力」を積み重ねていく人生でありたい

    オリンピックでメダルリストになると、かならずこれまでの軌跡が紹介される. 人並み以上の努力を積み重ね、世界のトップに君臨した人の言動が琴線に触れるのは、やはりメダルという結果の裏付けがあるから. 同じ言動でも、メダリスト以外の人のそれは全く違う. 今回のオリンピックでも、投てきの北口選手は、コーチを求めて言葉も通じない異国に単身で渡り、自分を信じて血が滲む努力を積み重ねてきたことが紹介された. 努力することが大事ということは皆が知っている. それでも結果を出した人の言葉というのは、どんな啓発本も敵わない重みが備わっている. 努力が大事ということは皆が説いているが、内村航平選手が淡々と語っていた…

  • 中華トラックボールを試したみたら想像以上によかった

    ここ数年、ロジクールのトラックボールを使っているのですが、 動作不良が起きることが多くなってきました. 反応しなくなったり、カーソル移動が追従しなかったりをごまかしながら使い続けていたのですが、とうとうホールドが効かなくなり、コピペの範囲指定もできなくなりました. macOSのアップデータのあとだったので、それが原因だったかもしれませんが、コピペで手間取るようでは業務に支障をきたします. このトラックボールのいいところは、デバイス間を本体のスイッチひとつで自由自在に渡り歩けること. マックとウインドウズを併用しているので、この機能はとても便利なのです. さて、新しいモノを買おうとしても、ロジの…

  • STC試験、再びギブアップ

    安全保障輸出管理実務能力認定試験、略してSTC試験. STC試験の最高位、エキスパートを目指して過去問を一月ほどやってみたが、やはり駄目だった. 法令はなんとかなるだろうと思い、貨物・技術編の過去問を眺めてきたのだけど、マトリクス表を丸暗記させるような問題がほとんどで、このような問題を解かせる意味があるのかというのが正直な感想. 該非判定をするときはマトリクス表をみるのだけど、その項番の中身を覚えていないと解けない問題ばかり. マトリクス表を見れば分かることを覚えさせる、さらにたちの悪い、0を含むいくつあるか問題まである始末. 民間資格だからCISTECの勝手だけど、誰を対象にどのような専門家…

  • シングルスピードデビュー

    ロードバイクのデザインで一番悪いのがギア. 自転車というせっかくの機能美を、ガチャガチャしたギアが前面に主張して台無しにしてしまうのがギア. 多段化大型化で、自転車のかなりの視界をギアが占めてしまう. だいたい前2段もいらないし、後ろも11段もいらない. あれば使うけど、なければ使わない. 多段化で増えた重量を軽量カーボンフレームで補うという何ともコスパが悪いギアがいまのロード. ギアなんて3段もあれば十分. 以前、乗っていたロードバイクも前ギアは通勤で使ったことはほとんどない. だったらギアなしはどう? ということでシングルスピードデビューしてみることにしました. さぞかし重たいだろうと思っ…

  • 倫理研修意味ある?

    5年に一度受けなければならない論理研修を受けてきた 4回だったか5回だったか忘れたが、登録から20年が経っているのだから、それくらいは受けたことになる 前回までの集合研修と違って今回はリモートでの参加もOKという画期的な研修 研修内容は毎回同じで品位に関すること 倫理と言っても、 合格者数が毎年100人にも満たないときの弁理士の倫理と、 大量生産されたいまの時代の弁理士の倫理とでは、 倫理感が異なって当たり前 多様性が求められるのだから、それが時代の趨勢 ネットで大言壮語を吐く弁理士も、それがいまの時代に機能する広告宣伝ではあるのだけど、 自分のような旧い弁理士からすれば倫理はどうなってるの?…

  • 能ある鷹は大言壮語しない

    悪名は無名に勝る. SNSやブログを見ていると、この方法で煽っている弁理士が少なくない. 弁理士に限らず、自分を魅せる必要がある人は、だいたいこの方法になっていく. 最初の頃は効果があったと思うのだけど、 皆が皆、尖ってしまうと、普通の人が少数派ということになる. さて、むかしから能ある鷹は爪を隠すというように、真のプロフェッショナルは尖ったことを嫌う. 我々弁理士も仕事をしていくうえで、身につけたことがある. 包袋禁反言の原則. つまり前言撤回は駄目ということ. 主張をコロコロ替えるなんて以ての他. 武士に二言はないというように、一度口から出たものは取り返しがつかないから、発言は慎重になり、…

  • Wiseの粘着がひどい

    受取人の情報を提供しないとアカウントをロックするという忠告メールが届いた. なんで一人の受取人の情報を提供しないだけで、アカウントをロックまでするのか理解できない. まるで裏金を送金しているみたいな扱い. ちなみに送金先は韓国の特許事務所で代理手数料USD150. 事情を説明してWiseが要求している情報を至急提供するようにSOSメールを出した. Wiseが要求している情報は口座開設でよく聞かれる内容 UBO full name for ◯◯ Patent FirmUBO full address for ◯◯ Patent FirmWhat is the State registration…

  • 150ドルの送金にイチャモンをつけてくるWise

    外国代理人への送金に使っているWise. 最近、送金手続きに茶々が入ることが増えてきた. 社内チェックとかで不正送金をチェックしているのだろう. 社内で済む分にはいいのだが、今回の茶々はホントに面倒くさい. 口座開設とかで聞かれる、実質支配者の有無や、代表者の住所、法人の登録番号という情報を、受取人について申告せよ、という難題. オイオイ、売り主の情報を知っている飼い主がいるのか? アマゾンで買うときにアマゾンの実質支配者が誰某かを調べないといけないのか?と突っ込みたくなる. とりあえず、不正送金ではないことを示すために現地弁護士からInvoiceをそのまま送ってみたが、依然として変な日本語で…

  • Wiseの送金先がPayPayに変わっていて、振り込め詐欺かと思った

    Wise送金のために入金しようとしたら送金先がPayPay銀行に変わっていた. 普段使ってる人は送金先を登録しているから、変更に気付かないで変更前のあおぞら銀行に振込む人もいると思う. さて、Wiseは国際送金業者として世界中で知られているサービス事業者. そんなサービスを利用するための振込先がPayPay銀行という. 振り込め詐欺かと疑った. 国際送金というお堅いサービスを提供するなら銀行も考えないと. とは言うものの、最近の日本の銀行、名前がポップすぎ. 事務所用の銀行も、海外の代理人に通知するために堅い銀行を選んでいる. PayPay銀行とかを受取銀行に指定したら、信用なくすだろうと思っ…

  • デジタル登録証の賛否

    2024年4月から日本特許庁もようやく登録証の紙発行を中止にしてデジタル版に切り替えた. 実務上、とても助かるのだが方法が良くない. 紙で発行されていた登録証そのままをデジタルにしただけだから、 紙の登録証を知っている人は、スキャンコピーだと思い、オリジナルの登録証を送って欲しいという. 実際、海外の代理人に送る場合は、これまでも紙ではなくスキャンコピーのみを希望する事務所もあって、それだと新旧同じ登録証になってしまう. 勘違いコストをなくすためにはデジタルの登録証の発送自体をやめて、欧州のように登録証にアクセスするためのリンクを発行すればよかったのではないか. そうすれば、紙の登録証のスキャ…

  • 発明者が考えている「発明」と弁理士が考える「発明」は全く別物、現物のなかに潜んでいるお宝を発掘するのが弁理士の役割

    何か新しいモノを創った人のことを「発明者」とは言わない. 大抵の場合、開発者や研究者という言葉を使うのだろう. しかし、その人が特許を取ろうとすると、その人は「発明者」になる. この「発明者」は、自分が創った現物、そのものが発明であると考え、 そのモノ全体・・の特許を取りたいと考える. 残念ながら現物それ自体の特許を取ることはできない. 現物それ自体の特許を取りたいと考えている「発明者」が弁理士に相談すると、 弁理士は現物のどこが「発明」なのかを分析するため仔細なことについて発明者を質問攻めにする. 現物が技術的に断片化されていく過程を目の当たりにして「発明者」は不信感を募らせるのである. 自…

  • オーバーヒートを経験したらEV車もあり

    午前中の所要を済ませて次の目的地に向かう車中、 とつぜんエアコンがストップ. 37度の猛暑でエアコンが壊れたかと思いながら走っていると、 インパネに警告灯が点灯. 普段は目に入らない水温計を見ると振り切っていた. 「オーバーヒート」 長年のクルマ生活で初めてのこと. 2ヶ月前に点検納車されたクルマで特別古いわけでもない. JAFに見てもらったところ冷却水が漏れているとのこと. 納車整備は一体何だったのか. 午後の予定が全て狂ってしまった. 近くにあるディーラに運んでもらうと思いきや何と連休中. 仕方なく家まで運んでもらうことになった. オーバーヒートとは無縁のEV車も考えるべきだろうか. 業務…

  • 電話の功罪

    依頼者とのコミュニケーションのほとんどが電話以外. 特にこちらからリクエストしているわけではないが、そういう時代なのか、メールやショートメールが連絡ツール. そんな環境に慣れてしまうと、電話メインの依頼者が日常に加わったとき、それはそれは大変である. 一番の罪は、流れが中断されること. 打ち合わせ、運転、起案、これが電話という割り込みで中断されるのだが、中断された流れがもとに戻るとは限らない. 電話という一本で、なとんなく見えてきた何かが飛んでしまうのである. メールメインの人から電話がかかってくるのは、「いい話」であることが多いのは経験則. ただ世の中、電話メインの人がいて、その内容はという…

  • また一つ匠が消える

    初めて靴の中古を買った. 今年に買うと決めていた安藤製靴の青チロがそれ. 欲しくても手に入らないとなれば中古を探すしかない. 偶然にも程度の良い青チロが見つかった. 来週の東京出張のときに立ち寄ろうと思ってサイトをチェックしたら「廃業」という文字が目に飛び込んできた. 去年行ったときは店主は元気だったし、安藤製靴は知る人ぞ知る人気ブランドだから需要がないわけではない. どうやら店主の体調が原因らしい. 安藤製靴のようなブランドは匠あってのブランド. その匠を引き継ぐ後継者がいないとなればブランドを維持できない. 日本は100年企業が世界一多い匠の国として知られているけどブランドを維持することが…

  • バルミューダ扇風機にしてみた

    エアコン嫌いで去年は事務所にエアコンなし. さすがに今年は。。ということでバルミューダ扇風機を買ってみた. 性能がいいのは知っていたが、扇風機にしてはかなり高い. しかしオフィスにエアコンは買わないと決めたので、エアコンの代替として買うことにした. DCモータ駆動なので静かなのは競合他社も同じ. バリュミューダの特徴はファンの構造. 外側と内側で性質の異なる風を発生させる.原理自体に新しいことはなくても、オンリーワンの扇風機にまで昇華させたところが興味深い. 他社のDC扇風機と比較したわけではないので、バリュミューダの風が本当に心地よいのかどうかはわからない. もしかしたら他社のDC扇風機の方…

  • 特許明細書が読みにくいのはそれがプログラム言語だから

    特許明細書が読みにくいというのは今に始まったわけではない. それでも昔に比べればずいぶんと読みやすい「日本語」になっていることは事実. 先日、はじめて特許出願をするという人から、 ''文章から理解するのも難しいレベルで途中何度も挫折しました" という、お叱り?のお叱りのメールが届いた. 日本語なのに理解するのが難しい文章というのは、特許明細書に限ったことではないのだけど、なぜ読みにくいのか、という問に対して、いままでは適当にお茶を濁してきた. Xを見ていたら、素晴らしく的を得たツイートがあった. 弁護士の書く書面は、日本語だから誰でも書けそうに思う人がいるかもしれないけど、弁護士の書く書面は、…

  • 横並びに座った3人の士業が全員MT車乗りの確率は何%

    とある士業の集い クルマの話になって、「クルマ好きですか?」 「好きですよ」 ここまでならよくある会話. その後は無味乾燥な話題で普通なら発展はない. ところが、今回は違った. 「MT車乗ってるんですよ」という相手の会話で俄然盛り上がる. エッ、うちもMT車ですよ 隣の人もMT車ですよ 横並びに座った3人の士業が全てがMT車乗りという確率的にはとても低い組み合わせ. 士業が3人以上集まること自体が少ない. コロナ禍の時代に一つの机に3人が横並びに座ることが自体あり得ない. 横並びに座った3人の士業が全員MT車乗りなんてことは普通ならあり得ない. 日本のMT車の販売比率は1%程度. そんな環境で…

  • 弁理士は弁護士にフリーライドしていると言われた

    弁護士と弁理士 名前が似ているし、知名度に圧倒的な差があることもあり、紛らわしい、名前を真似している、という声を聞くことがある. 紛らわしいというなら、司法書士と行政書士もそうだし、会計士と税理士も紛らわしいといえば紛らわしい. 弁理士と弁護士、紛らわしいというのは確かにそのとおりで士業以外が言うなら笑って受け入れるが、士業から言われると、笑っている場合ではない. 真似していると言うことは、弁護士にフリーライドしていることになり、これは断じて受け入れることはできない. 弁理士の歴史は旧く、もしかしたら、弁理士を名乗ったのは弁護士よりも早いかもしれないと思い調べてみた. 弁護士: 1893年に「…

  • 時差の不利益

    今日、期限の手続きがあるのに、まだ指示がこない. 極東にある日本は午後5時でも、現地は当日の朝という国が多く、現地からすれば当日の朝に指示すれば大丈夫と、呑気に構えているのかもしれない. 現地のオフィスタイムを考えない代理人は少なくないし、チャットでリアルタイムで連絡できるツールがあるから真夜中にチャットツールで電話してくる猛者もいる. 経験的にインドは要注意. 基本、電話は出ないことにしているが、この前の代理人は、なんとボイスツールを使ってコンタクトしてきた. あとで聞いてみると、ホントに聞き取りにくい英語. 法律実務のコレポンなんだからプロトコールは守って欲しい. 最終代理人としては、指示…

  • 広告の役割が変わってきた

    広告の出稿営業が数件. 以前は盛んだった広告出しませんか?というお声がけがここ数年なかったのに、なぜ再び? マイナーな業界紙ならまだしも著名な媒体からのお誘い. むかしだったら心躍ったかもしれないが、なぜ自分のところに声がかかるのだろう、ということを考えれば自ずと事情がわかってくる. どんな著名媒体であっても金さえ出せば広告を出せるいまの時代、広告というより、それって協賛?? お祭りのパンフレットに並ぶ地元企業が名を連ねるそれと同じ. 広告と似たようなツールにPRというものがある. 広告よりもそちらの方が今の時代は主流. 広告を出せば周知できるという時代ではなく、周知されている企業が広告を出し…

  • MT車を選ぶ人の人生観

    MT車に乗り換えて1ヶ月が経過. 前回のクルマは変速ショックやらカックンブレーキがひどく、それが嫌でMT車に変えたわけだけど、こんどは全ての挙動が人の操作にかかっている. カングーという貨物車ベースのこのクルマ、むかし乗っていた国産のMT車とは違って、ちょっとクセがあって、当初は、かなりギクシャクさせていた. 今ではクセを掴んで変速ショックを抑えることができるけど、それでも全ての工程で変速ショックを出さないところまでは到達していない、というより、それは無理だろう. 道路の傾きや、アイドリングストップ、暖気、踏切越え、周囲のクルマの動きを読みながら、アクセルをどれくらい開け、クラッチをどの程度の…

  • 昭和の通信ツールFAXを断捨離するときかもしれない

    事務所のFAX番号に使っているSMARTalkのサービスが終了する. FAXの利用はほとんどないので、実質的になくても困らないとはいえ、FAXがない特許事務所というのも違和感があったので、数年前から050番号でかろうじて維持している. FAX-over-IP機能を搭載したアダプタがあって、それを使って050番号でもFAXが使うことができる. FAX複合機が故障したタイミングで物理FAXを断捨離し、一昨年からFAXサーバでFAX環境を構築. SMARTalkの代替を考えてみたけど、よくよく考えてみたら、ここ数年、FAXは全く使っていない. 商工会議所から来るFAXしかないから、これがなくても全く…

  • 中国商標調査DBが外国人排除

    GW前から不安定だった中国商標網のシステム. いまに始まったわけではないので、何れ回復するだろうと甘くみていたが、今回のアップデートは改悪. これまで無登録でDBにアクセスできたたのに登録制になってしまった. https://www.globalipdb.inpit.go.jp/application/37424/ 登録に躊躇するのは皆おなじ. どうやら登録するには電話番号も必要らしい. 事実上の外国人排除である. それならサイトの英語版自体をなくしてしまえばいいいだけなのに、一体、何がしたいのか. クレームが多く寄せられているだろうから、そのうち、もとに戻るかもしれないが、中国商標実務者にと…

  • 感情とアクセル操作を遮断してくれるADAS車のメリット

    ADAS搭載車に乗り換えた. 正確には使えるADAS搭載車に乗り換えた. 以前乗っていたシトロエンC5XにもADASはあったが、使い物にならなず自分で運転した方が楽だったのでほとんど使うことはなかった. 今度のクルマは3年落ちなので、その当時のADAS. 最新ではないがC5Xに比べると雲泥の差. 圧倒的にできがいい. だから高速に乗ったら、すぐにADASを使いたくなる. ADASを使うようになって明らかに運転マナーが変わった. トラックが割り込んでくれば自動減速、トラックがいなくなれば再び速度を回復. 自分でアクセルをコントロールしないので、割り込みがあってもイラッとすることもなく、 前にクル…

  • ホテルと特許事務所、大きいことが足枷

    数十年ぶりのリゾートホテル. 前回、行ったのはバブルのとき. そんな記憶を辿りながらホテルに到着. 当時は何も感じなかった違和感. 歳を取ったのが理由なのか. でも、その理由の一つは施設が大きすぎることだろう. 規模に比べてスタッフがすくない. 接客頻度が低い. 到着からチェックインそして部屋へ案内するまでの導線がシームレスではない. 部屋の清掃やレストランも全て事前予約制. レストランは満席などなど. 施設内を廻ってみると団体客が次から次へと訪問. 団体客を受け入れるとなると大量処理が必要だから接客もシンプルにして画一的にならざるを得ない. ここに個人客が交じると、それ自体がイレギュラーにな…

  • 旧車を維持してる人、尊敬します

    95年式の旧車を手放したのが3年前. 走行距離は23万キロでしたが、本国では50万キロ走っているタクシもあるという頑丈なエンジンを積んでいて、まだまだ序の口でした. エンジンは問題なくても、プラグやブレーキ、電装系などが悲鳴をあげげ、手放す年は、トラブルのマーチ. 最近のクルマに興味がなく、できれば乗り続けたかったが、資金がもたない. 断腸の思いで手放したものの、もう少し我慢できたのでは、と、いまだに後悔している. 先日、ディーラの人と話していると、どうも旧車いじめがひどいらしい. その一つがヘッドライトの光量不足. いままではハイビーム検査でパスできたが、ロービームの光量もパスしなければなら…

  • 依頼者に育ててもらう弁理士

    中国の商標DBの調子が悪いので現地代理人に調べてもらった. そのあとの世間ばなしで、どうかしたんですか?と聞かれたので、 状況を簡単に説明したところ、 エッ、先生、そんなことも知らないのですか? と驚かれた. 中国には著名商標と馳名商標を保護するための独特な制度があるのだが、 どうもその運用が廃止されたらしい、という情報であった. 漢字だけを見ると、日本の著名商標と混同するので、英語の方が分かりやすい. famousが前者でwell knownが後者日本だと周知、著名で区別される. 著名商標については、地方政府が認定するので、なんでこれが著名なの?という商標が多数ある. 地方政府がやることなの…

  • 何を言うか、誰が言うか、やっぱり何を言うかが大切

    富士山の頂上は何県? 静岡県出身の自分に振られた突然の質問に両県折半と反射してしまった. 県外の人からみれば、静岡のことに詳しいと思っているはずで、その人が言うのだから本当だろうというバイアスがかかる. 実は富士山の頂上は私有地. 両県の話し合いで県境を設定せずに今に至ったいる. 何を言うか、より誰が言うか、が重要というが、今回の件は、それは違うという見本. 「専門家」が言ったからと言って、それが全て正しいというわけではない. それにしても、こんな簡単なミスを犯してしまった自分が情けない.

  • MT車こそ改良の余地あり

    MT車に乗って一週間. ベースが貨物車なので、回転を上げずにすぐにクラッチをつなぐのがいいみたい. どうも回転を上げてからクラッチをつなぐクセがついてしまっているので、クラッチをつないだ途端に急発進してしまうことがあり、ちょっと慣れが必要. 昔のように回転を上げなくてもクラッチをつなぐことができるなら、これを発展させれば半クラを省略して直接クラッチがつながるようにすることも可能なはず. シフトアップするためにクラッチを切るという操作は通常走行では要らないが、誤操作がおこったときに、この操作を介在させることで、ロケットスタートしてしまう暴走を回避することができるはず. 自動でシフトアップしてしま…

  • 中国は不動産を所有できないから日本の不動産は人気というけど実態は中国と同じ使用権

    中国は不動産を所有できないから日本の不動産が売れると言われている. 中国の場合、70年の土地の使用権を買うという制度. だからと言って、70年経ったら土地を国家に返すのかというと、そんなことはない. 土地の税金にしても、すべての地域で税金が課されれているわけではないらしい. 翻って日本の場合、不動産を所有できるとはいえ、税金を払わなければ没収される. なんのことはない、所有できると言っておきながら、所有するためには、毎年、税金を払っているのだから、中国の制度と実質同じではないか. 税金を払うことが当たり前と思っているけど、よくよく考えてみると、なんで?と思うことが多い. それにしても、所得税の…

  • 無謀な即独を選ぶ勇気

    弁理士に限らず即独をする人が一定数いる. 弁理士以外の事情はわからないので、弁理士の即独についてちょっと一言. 即独をしていない自分の意見は即独は不可能. 弁理士試験は実務家登用試験とはいうものの実務とはほぼ関係が試験である. もっとも、ここで言う「実務」とは、期限管理やPCT・マドプロを使いこなすということではなく、特許明細書を書くということである. 日本語で文章を書くのだから簡単だろうと思っている人もいるが、そんな簡単に明細書が書けるようにはならない. どんな人でも、もしその人が特許事務所に入れば、コテンパンに添削される. 特許実務は、発明者とのコミュニケーション、発明の特定、文章化に始ま…

  • 銀座なのにクレカが使えない店がある

    久しぶりの東京出張. 時間つぶしに銀座を歩いてみた. 聞こえてくるのは中国語ばかりなのは相変わらずだったけど 観光バスで乗り付ける団体客ではなく個人旅行者が目についた. 買い物袋を両手に下げて歩く人は過去の風物詩. 欧米人も多く、さながら銀座というより尖沙咀のようだった. これでインド系が増えれば香港そのものだ. さて、そんななかでたまたま入った一件のカレー店. 食あたりがない(だろう)という安心と、スパイスが体に良さそうで、少食でも食べれてしまう、ので、最近は迷ったらカレーを食べることにしている. 銀座のど真ん中で営業しているカレー店の、店長はネパール?スリランカ?系のあっちの人. 実は、こ…

  • 自分なりのアクセルブレーキの踏み間違い対策

    思うところがあってMT車に代えてみた. 実に30年ぶりのMT車. ディーラから無事に出庫できるかと心配したが、体はしっかり覚えていた. いまのMT車は当時に比べればかなり楽になっている気がする. 当時のエンジン、低速トルクがないので半クラを長めにしていた記憶がある. その点、いまのエンジンは低速トルクも十分なので、アイドリング回転程度でもクラッチをつなぐことができる. アクセルとペダルの踏み間違い事故が連日のように報道されているのを見ながら、自分もいつそのような間違えを起こしてもおかしくないので決して人ごとではない. クルマが好きではない人にとって、いまさらMTに乗り換えるなど非現実的な選択で…

  • 実務ができるのは当たり前、どうやって差別化するのか

    久しぶりに琴線に触れた書籍にめぐり逢った. 普通ならスルーしてしまうようなタイトルなのに、なぜか虫の知らせがありました. マーケティング特有の市場の定義が目に入ったとき、またこの話かと思いながら読み進めていくと、「価値の4象限」という聞き慣れない言葉が目に入った. 実利・保証・評判・共感という切り口で「価値」を提供するというフレームワークが、弁理士のマーケティングを考えるときに役に立つ. 弁理士に限らず専門家という人たちは、実利価値は提供できて当たり前、同じ実利価値なら国家資格者が提供していれば保証価値も提供できる. 士業は、誰もが実利価値と保証価値を提供できているわけだから、これだけで差別化…

  • 本人訴訟のススメ

    訴訟するなら弁護士を選任するというのが暗黙の了解. 訴訟手続きが細かすぎて代理人を立てずに訴訟に望むなどということは考えれない. というのがこれまでの認識だった. ところが実際に本人訴訟の口頭弁論を経験してみると、これまでの考えを改めなければならないことを痛感する. 巷の意見、おおかた職業代理人の意見ではあるわけだが、本人訴訟にメリットは全くない、というのが大多数. 本人訴訟だからと言って裁判所は容赦しないだそうだ. 果たしてこれは本当だろうか. もしこれが本当なら職業代理人が付いた相手方に勝てるわけがない. プロとアマがハンディを設けずにやるゴルフと同じなのだから. ところが裁判所は本人訴訟…

  • ディーラで入った自動車保険が使いづらい

    自動車保険なんてネット経由で簡単に申し込める時代なのにわざわざディーラ保険に入ってしまったが運の尽き. どうしてディーラ保険にしたのかというと、担当営業マンに保険に入ってくれと懇願されて、まあ値段もそんなに変わらなかったので軽い気持ちで入ったみたというだけ. 営業マンのノルマの助けになるなら、まあいいかと思ったが、その後、その営業マンは退社してしまった. このディーラ保険というのは、更新するだけで何もしなければ問題はないのだけど、ちょっとなにかをしようとすると途端に面倒臭くなる. 保険会社に直接連絡して手続きをすることはできるにはできるが、代理店を経由するのが原則なので、まず代理店を通さなけれ…

  • 特許は公開されるから嫌だという正しい誤解

    異業種の集まりで特許が話題になることは(ほぼ)ないに等しい. 話題になるということは興味があり、それなりの知識があって成り立つものだから. そんな特許を話題にしてくれるありがたい士業の人がたまにいる. そのほとんどは「特許って公開されるから嫌がる人が多いんですよね〜?」 弁理士同士の集いでは絶対に話題にならない会話である. 説明すると長くなるし、説明しないと彼らのクライアントに誤った情報を提供することになるから無視するわけにはいかない. 特許→公開という、正しい知識、誤った理解をどうやってほぐしていくべきだろうか. 特許明細書に本当のことを書く人はいない、と言ったら、特許に嘘を書くのかという誤…

  • アライアンスが進む自動車業界の先は暗い

    むかし日本のエアーで帰国したいと思い日本航空を予約したことがある. 鶴のマークの機体を想像していたのだが、ブリッジに接続されていたのはコードシェアの中国東方航空だった. これと似たことが自動車業界でも始まっている. 輸入車を買ったと思ったら中身は日本製. 信頼性が高い日本製部品を使っているのだからそれはそれで良いのだけど、 最近はパーツ使用に収まらずシャシーも共通化している. カルロス・ゴーンで注目された日産とルノーのアライアンスは、これに三菱が加わって、同セグメント車のシャシーは共通化され、主要パーツも共通、ボディーだけが若干違うだけ. プジョー、シトロエン、フィアットのステランティスは、こ…

  • 資格剥奪の危機!経験より研修が重視される弁理士

    「わかる」ことと「できる」ことに大きな隔たりがある. 勝間和代さんの本をパラパラめくっていたら、こんなフレーズが目に止まった. わかる人の頂点が学者であり、できる人の頂点が実務家. 弁理士は実務家だから、求められていることは実務ができること. そして実務ができるようになるためには経験が必要で、「研修」では身につかない. 弁理士界隈に限らず士業界隈で研修制度というものが創設され、一定期間内に単位の取得を義務付けるようになった. 経験豊富な弁理士であっても研修を受講して単位を取得しなければ資格剥奪になる制度である. 一方、経験がなくても単位を取得さえすれば弁理士であり続けることができる. 本末転倒…

  • 昭和の名残、転出届はいつまで?#

    転出届を出してきた. これまでの人生、一体、何回、転出届を出したのだろう. そして思うことは昭和の時代から全く変わっていないこと. もう21世紀になって四半世紀が過ぎようとしているのに、やっていることは昭和と何ら変わらない. 申請する自分は数年に一度だから良い. でもこれを処理する役所の人は、一日中、同じことをしている. 最先端を走っているだろう福岡市でさえ、まったく非生産的、非合理的な手続きのままなので、他の自治体も同じだろう. 予想通り、転入届を出した福岡市の郊外の自治体は、福岡市よりも利用者が少ないにもかかわらず、実に3倍もの時間がかかった. アプリでできる手続きを窓口でやるということを…

  • 居住者証明

    シンガポールの代理人が、インドから報酬を源泉なしで送金するためには書類が必要だというメールが届いた. 海外送金はどこも厳しくなりつつあるのは知っているけど、あの中国でさえ、そんな書類を要求していない. しかも法律サービスは適用対象外の国がほとんど. てっきり代理人のミスかと思って問い詰めてみるも埒が明かない. 中国の知人にそんな書類を提出したことがあるかと質問したところYes. ようやくことの面倒さを理解した. 中国代理人からインドに送った書類もみせてもらった. 現地でPEがないことを証明するのは、上海にいた頃に嫌というほど経験した. 日本でそんな書類を用意してくれるのだろうかと思って税務署に…

  • 発明者の公開は個人情報保護の時代に反する

    発明者を記載したくないという外国代理人からの出願指示がきた. 実務のプロだから発明者を願書に記載しなければいけないことは知っているはず. そんなプロから、そのような指示がきたということは、発明者情報を開示しなくても出願できる国があるのかもしれない. かくいう自分も発明者を願書に記載することについては懐疑的な立場である. 発明者の名前を書くことに違和感を覚えるのは外国人の名前を書くときである. 日本の実務では、発明者の情報を原文で記載することはできないから、カタカナに変換して書くのであるが、これが一義的に決められない. アルファベットを単に英語読みしてカタカナに変換する人もいれば、現地の発音をカ…

  • 分かりやすい明細書に覚える危機感

    最近の明細書はいい意味で玄人色がなくなったと思う この仕事を始めたころ明細書を読んでも全く理解できなかった思い出がある 日本語を読んでいるにも関わらずまるで読経しているような感覚で読んでも全く頭に入ってこない ただ当時の特許明細書は解りにくいことはデメリットではなかった むしろ解りにくい明細書が受け入れられていたような時代でもある いまの明細書はとても分かりやすい 最も難解だった外内の明細書もとても読みやすい それはそれでいいことなのだけど 読みやすい明細書、分かりやすい明細書が万能かというとそれは違う 読みやすい明細書・分かりやすい明細書が重宝されるのは特許審査があるから 読みにくい明細書・…

  • 会計ソフトに反映されるのが遅いクレカを断捨離

    特許庁への支払い用に使っているクレカのスペックが悪いのが気になる 弁理士DCカード、JCBビジネスカード、三井住友VISAをメインに使っているのだけど いずれも会計ソフトへ反映されるまでの時間が長すぎる 事業用カードに求められるのは限度額が高いのはもちろんだけど 会計ソフトとの同期も大切 どのカードも同じかと思っていたのだけど どうもそうではないらしいことを確認した スカイマイルJCBを作ったので それを会計ソフトに同期させたら何と中1日で会計ソフトに利用明細が反映されているではないか 同じJCBにもかかわらずなぜ差がついているのだろうか JCBの法人カードは、事務所を立ち上げたときに最初に作…

  • 再び陸マイラー

    弁理士会から東京相談員の委嘱があり定期的に東京へ行くことになった これを機会にマイルを貯めることにした マイルを意識したのは上海にいた頃 最初はデルタAMEXのスカイマイル これは持っているだけでゴールドメダリオンが付与されるというスグレモノだった デルタが上海成田便から撤退したあとはANAJCBのワイドゴールド JALではなくANAを選んだのは 当時の上海成田のJALは中国東方とのコードシェアだったから 日本に戻るときにANAがブリッジに接続しているのを見るとなんとも言えないセンチメンタルな気持ちになったものだった ANAはいい時間に虹橋羽田があったのも良かった さて今回は国際便ではなく国内…

  • 私的使用のために複製する場合を複製権の侵害から除外しています スポーツ中継を昔の街頭テレビのように視聴させた場合と、大画面の映像装置を使用した最近のパブリックビューイングで視聴させた場合とでは、著作権法上、「街頭テレビ」は合法で、「パブリックビューイング」は違法 違いは画面の大きさ スポーツ中継する放送事業者には伝達権(著作権法100条)が認めれています 放送事業者の伝達権とは、放送を受信して、超大型テレビやビル壁面のディスプレイ装置などで、公に伝達する権利のこと 大画面テレビを使用してスポーツ中継を鑑賞させると、放送事業者の伝達権を侵害します 大画面テレビが今ほど一般的でなかった昔であれば、…

  • さくらのメールボックスでマルチドメインのメールアドレスの設定に戸惑う

    メール専用のサーバとしてさくらのメールボックスを数年前から利用している 20Gを使えると謳ってあったのでGoogleより多いと喜んで契約したものの 蓋を開けると1メールアドレスあたり2Gが上限とのこと この程度の容量だと1年でほぼ一杯になる では20Gをどうやって消費するのかといえば 複数メールアドレスで使うのである ただし、このメールサーバの仕様が独特で 普通のメールサーバのようなアドレスの設定ができない abc@ドメイン1 abc@ドメイン2 と設定しても 2つのメールアドレスとは認識されず 1つのメールボックスで受信するという仕様である 2つのメールボックスにわけて管理したければ ユーザ…

  • 特許とパチンコ

    大手パチンコメーカが廃業というニュースで思い出したことがある news.yahoo.co.jp 20年ほど前のこと中京地区の特許事務所のクライアントを調べて驚いたのが パチンコがやたらと多いことだった しかも年間出願件数がやたらと多い 特許といえば半導体や通信という当時の日本が得意としていたものばかりを扱っていたこともあり、パチンコと特許がどうやって結びつくのかとても不思議だった パチンコ特許はさらに1件あたりの手数料が高いということもあとから知った 名古屋の弁理士がいうには名古屋の特許事務所はパチンコで成り立っているのだそうだ パチンコ特許が多い理由もあとから分かったのだけど パテントプール…

  • 使用注意、これを使ったら他は使えなくなるキーボード

    HHKBを使いはじめて8年 これを超えるキーボードを探してはいるのだけど結局これに戻ってしまうという危ないキーボードなのである 15年前くらいに同業者に勧められた東プレは当時の自分には合わずだっだけど なぜかHHKBは最初から肌にあったから不思議 どちらも方式は同じだからキー荷重があわなかったのだろう ①打鍵感、②耐久性、③見た目、④省スペースなどいいところを上げたらきりがないけど このすべてを兼ね備えたライバルが存在しない 唯一、最近流行りのキークローンがライバルなのだが 実際に使ってみると指先の打感がまるで駄目だった 調べてみるとHHKBが昇華印刷でPBT素材 対するキークローンが2色成形…

  • 偽物を掴みたくないから公式サイトで買う、という人が増える気がする

    日本で買い物をしている限り偽物を掴む可能性はとても低い. というのは過去のことになっている気がする. Amazonで買うつもりでコメントをみたところ、偽物が届いたようなレビューが目についた. Amazonというシステムがサードパーティを入れたときから、Amazonは安心という信頼性が低下している気がしてならない. Amazonで買ったモノが中国から届くというのはあまり気分のいいことではない. 公式サイトを見てみると値段はほぼ同じだったが、Amazonで買えば送料無料でポイントもつく. それでも今回はなぜか公式サイトで買ってしまった. 私個人の消費行動なんぞ全く役に立たないだろうが、これからは公…

  • 弁理士手帳カバーの残念なエイジング

    弁理士手帳なるものが発売されていて、2015年に本革の手帳カバーを買ってみた. 通常のビニルカバーはいかにも安物だったので重厚感を期待しての購入. 革製品のエイジングが好きで、この本革カバーもエイジングを期待したものの予想に反して期待どおりのエイジングが進まない. 多少のエイジングはあるものの、それよりもカバー表紙に刷られている菊花・桐マークと、「弁理士手帳」という金色文字の剥げ落ちだけが目立つ始末. 打ち合わせのときには手帳を机に並べていたものの、エイジングではなく単なる劣化が目立つようになった3年ほど前からは机の上に並べるのもみっともないので、かばんの奥底が定位置になっていた. 発売元の協…

  • 非居住者が出願人の場合の消費税

    外国出願人が日本に出願する場合の消費税の扱いという質問があって答えに困ってしまった. 外内出願といえば、外国事務所から依頼を受けるものが典型的. 免税扱い. 根拠は? 困ってしまうのが、非居住者の外国事務所から依頼されてはいても、請求書の名宛が事務所ではなく非居住者の場合など. 非居住者であっても免税取引と課税取引が存在することになる. 輸出取引の範囲を定めている消費税法施工令第17条2項7号は 七 法第七条第一項第三号、前項第三号及び第一号から第五号までに掲げるもののほか、非居住者に対して行われる役務の提供で次に掲げるもの以外のものイ 国内に所在する資産に係る運送又は保管ロ 国内における飲食…

  • 裁判所は真実を発見するところではない

    トラブルは当事者が話し合って解決する. 解決できなかったときは裁判所で解決する. だいたいの契約書に登場する常套句. 最後の砦となる司法解決に期待し過ぎていないだろうか. 裁判を経験したことがある人なら思い当たるところがあるだろう. それは原告の負担が大きすぎること. 相手に何かをして欲しいという訴えを起こす場合、訴えを起こした側に課せられる手続きが多すぎるのである. 例えば、未払い債権. 債務者に支払いをして欲しいと訴える原告の手続きは、主張だけではなく、それを証明する証拠を用意しなければならない. 請求書があっても架空請求かもしれないから、何の対価としての請求なのかを証明しなければならない…

  • トラブルに昇華させてしまうのが弁護士

    えっ、こんなことで弁護士をつけるの? ということがあった. それこそ電話の一本で解決するのに、なぜわざわざ複雑な解決方法を選ぶのだろうか. 弁護士が身近になったとはいえ弁護士をつけるべきではない. 裁判にもならないような日常の揉め事. 菓子折りで解決できることをトラブルに昇華させてしまうのが弁護士. 弁護士がついたから上手く収めてくれるだろうと期待するのは危険. 弁護士という職業柄、100%依頼者の利益のために行動しなければならない. 代理人であって仲裁者ではないのである. 商標や特許の侵害を解決したいときでも、相手に出す書面の最初は社内の担当者名で出すのがいい. その段階で解決するのが賢い方…

  • 訴訟は避けるが勝ち

    付記弁理士という制度が始まったとき、弁理士も訴訟代理人になれるということで話題になった. 付記がなければ弁理士に非ずという空気が醸成され、調べたことはないが付記弁理士の方が平弁理士より多いかもしれない. 侵害訴訟に興味がないわけではなかったが、訴訟代理人でなくても従前どおり保佐人として訴訟に参加できるので、それで十分. 弁理士に限らず弁護士以外に訴訟代理権を付与する仕組みができあがっている. しかしどれだけの人が付記士業に訴訟を依頼するだろうか. 弁護士は弁理士その他の士業とは求められるものが違う. 弁理士に求められるものは技術的な専門性、知財制度に対する専門性. それらはないよりマシという程…

  • 知識を語るより経験を語れる弁理士でありたい

    MBAに通っていたとき教授には2つのタイプがあった. 一つは大学内部の教授であり、もう一つは実務経験者. 自分が通っていたMBAの生徒は100%実務経験者. 弁理士、弁護士、公認会計士の他、法務部、知財部、経理部で現場を経験した生徒たち. そのようなバックグランドを持った生徒を相手にする講義では、実務に裏付けされた理論が求められるはず. 案の定、実務経験者が語る講義は興味深く、教授の語る講義は学部の講義のようだった. 実務で生じた疑問というのは、それを経験した人でないと共感できないもの. 当然ではあるが実務経験がない教授に共感してもらうことはできなかった. 知的財産の世界は学問ではなく実学. …

  • 弁理士、弁護士、学者が書く鑑定書の違い

    機会があって侵害鑑定書を読む役職にいたことがある. 侵害鑑定書をこれほど大量に読む機会は後にも先にもこのときだけだろう. 同じイ号に対して、なぜこうも内容がばらばらなのだろう、と思いながら、弁理士、弁護士、学者の書く鑑定書の違いというようなものを理解することができたので紹介してみようと思う. 弁理士の鑑定書は常識の範囲内 弁理士はいうまでもなく知的財産実務の専門家である. 自分が最初に鑑定書を書くときに指導弁理士から言われたことは、誰が読んでも納得する鑑定書を書け、というものだった. その教えを守って書く鑑定書は、主張よりも事実にウェイトを置いた内容になる. 判断が分かれるイ号だからこそ鑑定書…

  • 実務研修で実務は身につかない

    コロナ渦のおかげで東京まで行かなくてもオンラインで研修を受けることができるようになったのはいいのだが、研修を受けたことによりクオリティが上がっているのだろうか. 研修があることはいいことだし、リアルではなくオンラインで受講できることも悪くない. しかし何かが違う. 思うに研修を受ける目的がボヤケているからではないだろうか. オンラインで受講できる環境というのはとても素晴らしく、弁理士受験のときも講義をオンラインで受講したことがある. 予備校の一室に設置されたモニタと対面して受講する方法であるが、リアル講義と比べて効果が低いということは決してなかった. このときの目標は言うまでもなく試験合格. …

  • 起承転結で説明する特許明細書

    優れた発明も文章が稚拙であれば特許にならず. 稚拙な発明でも文章が巧妙であれば特許になる. 発明を文章で表現するときに、どのように頭を悩ませているのかを紹介してみようと思う. 発明を文章化するときの枠組みが存在しており、枠組みに従って発明を説明していけば、わかりやすく発明を説明することができるようになっている. 枠組みと言われても想像がつかないと思うので、起承転結をイメージしてほしい. 発明が起承転結の流れで説明されている. 起承転結がどのように機能しているかというと、 「起」で従来技術を特定して、「承」で従来技術を説明する. 「転」で発明に至らしめる理由を解析して、「結」で実施形態を説明する…

  • 短文投稿のトレーニングを始める

    目的もなく適当なつぶやきではフォロワーもつかず、かと言って気の利いたつぶやきもできず鳴かず飛ばずのTwitter. せっかくつぶやくなら、ということで短文トレーニングを始めることにした. 140字で起承転結は無理としても、言葉を選んで言いたいことを伝えるためのトレーニングである. 文字制限がないブログと違って、言葉を選び、何を書いて何を書かないかを吟味しなければならないTwitterは文章にキレ味をもたせるためのトレーニングとしては最高のツール. これまで文章術という本はいくつか読んではいるが、いずれも学術論文など長文を書くことを想定したもの. そんなときにTwitterで紹介されていたのがコ…

  • 創業融資を完済して反省と希望

    1000万円弱の創業融資がようやく完済した. なぜ創業融資を実行したのか、理由は3つ. 創業融資のチャンスは創業時しかない. 融資制度を身を以て体験したかった. 本当に融資が必要なときの信用を得るため. 創業融資のチャンスは創業しかない 創業融資という名のとおり、創業融資は創業時しか受けることができない. 通常融資と何が違うのかと言えば、事業実体がなくても申請書のみで融資が実行されること. 通常融資で必要な財務諸表も不要、個人保証も不要という最初で最後の融資を体験しないこということは、事業者としては勿体ないと考えたからである. 融資制度を身を以て体験したかった 融資を受ければ利子が発生する. …

  • 発明は個性的なのに特許明細書は没個性的

    先日、稚拙な特許翻訳が送られてきた. 日本特許庁に国内移行したあとに提出する翻訳文である. 最近は現地代理人が日本語の翻訳文を用意することが多く、今回も送られてきた翻訳文を提出すれば足りるはずだった. 提出するだけとは言え翻訳の抜けがないかくらいはチェックする. そこで目に止まったのが「稚拙」な翻訳文である. なぜ稚拙だと思ったのか. 特許翻訳のプロトコルに従っていないからである. 特許明細書は独特の表現方法があり、特許翻訳をする場合は、このプロトコルに従うことが暗黙の了解である. 特許翻訳者を名乗る以上は、当然に、プロトコルに従って翻訳をする. 今回の翻訳者は、特許翻訳者ではなく、日本語ネイ…

  • 信用取引が崩壊しつつある特許業界

    売掛という日本では当たり前の商習慣 信用取引は日本以外では通用しないことはわかっているのに 外国出願人の手続きを売掛で行っている 特許業界では日本を含め世界中で信用取引が成立している珍しい世界 世界中の弁理士たちが長い時間をかけて築き上げてきた商習慣である 外国出願の件数が少ない時代、外国出願を扱う事務所も少なく その閉じた狭い世界のなかではプロトコルを守ることが最低限のマナーであった 外国出願が特別なことではなくコモディティ化するにつれて 外国出願市場に参加するプレーヤも増えてきている 自分のような新興事務所が外国出願市場に参加できるのも 市場が大きくなったことによるところが多い 外国出願マ…

  • 柳川どじょうはどこへ行った

    むかし行ったことがある柳川へどじょうを食べに行った. 記憶が曖昧で柳川風情がどこか忘れてしまい、ナビを頼りに市内を適当に走りようやく目的の場所にたどり着いた. よく見かける地方都市の荒廃感は柳川市も例外ではなかった. 週末にも関わらず人影はほとんどなく、目的の柳川どじょうを食べさせてくれそうな店も早々と店を閉めしてしまう始末. 居酒屋風の店を見つけた入ってみたものの、どじょうはなく鰻だった. 外国人観光客が増えればこの街も活気を取り戻すのかもしれない. ただ古き良き柳川のイメージはなく、もう柳川を訪れることもないかもしれない.

  • 熊本の路面電車

    どこへ行っても似たようなところが多い日本のなかで路面電車がある都市はそれだけで魅力的. 熊本市を走る路面電車は前回行った広島の充実した路線とは違うが、レトロ風な車両が城下町には合っている. 熊本市とここ静岡市を比較すると、政令都市、人口70万人、城下町と共通するところが多い. ただ路面電車がある熊本市が魅力的に映るのは無い物ねだりなのだろうか. コロナ禍で外国人観光客がいないにもかかわらず熊本城が混雑していたのが意外. 天守閣も賑わいを保っている理由なのだろう. 富士山という世界遺産に支えられている静岡市は、もし富士山がなければアピールできるものは何か. 工業都市の浜松市、東京通勤圏の三島市、…

  • 静岡と福岡の弁理士数が同じというのは本当か

    都道府県別の弁理士数が対比された結果を見ると、弁理士数や一人当たりの便利指数は静岡と福岡でほぼ同じらしい。 todo-ran.com 静岡県民からみて福岡が競合するとというのが正直信じられなかった。 福岡は20数年前に暮らしたことがある街で、当時の記憶に基づくなら静岡は全く歯が立たないはず. 静岡は、浜松、静岡、沼津・三島と都市が分散しているのに対して、福岡は福岡市に都市機能が集中していることも、都市効率という点では分が悪い. 上海にいたころ、日本を俯瞰すると福岡は東京よりも魅力的に映っていたこともあり、福岡は気になる街でもあった. そんな福岡に出張に行ってきたのだが、予想通りというか、予想以…

  • 英和翻訳を中国人が行っている

    インドの代理人から日本語の翻訳文が送られてきた. 海外在中の日本人留学生が翻訳をやるという話しは聞いたことがあるし、ある程度、翻訳の経験がある日本人が特許翻訳しているのだろうと思っていたものの、中身をみると中国人が翻訳したことは一目瞭然だった. それでも特許翻訳になっていれば良いのだが、特許翻訳をしたことがないこともすぐにわかるほどのひどい翻訳だった. インド人から見れば、同じ漢字を使う国という程度で翻訳費用が安い中国企業に頼んだことは想像に難くない. こちらが翻訳にタッチしないとはいえ、OAで苦労するのはこちらなので、翻訳の問題を正直にぶつけてみた. その後、改めて翻訳費用の交渉を行ったもの…

  • Faxからメールその次はチャットが主流になる

    Googleのメールサーバを利用しているが、最近、セキュリティレベルを上げたらしく、メールが送れないという連絡がきている. Googleサービスは便利なのだが、無料で使える分、仕様が変わったも文句をいう立場にはない. 電話やFAXの時代を知っている身としてはメールはとても便利. とはいえ、そのメールもそろそろ次のツールに代わるときかもしれない. 最近は行政サービスもLINEを使っているそうだが、自分は全く無縁. コミュニケーションツールとしてLINEがデファクトになるなら、そのときは仕方なく使うことになるだろう. internet.watch.impress.co.jp さて、数年前から海外と…

  • 博多にオフィスを作ってみようか

    上海から日本に戻るときにどこを拠点にするかかなり悩んだ. 普通に考えれば東京なのだが、また東京に戻るのか、と思うとどうも気が重かった. 上海から日本を俯瞰すると、東京にこだわる必要はないと思ったことも東京に関心が向かなかった理由の一つ. ではどこにするか. 大阪で1年、名古屋で1年、仕事をしたことがあるが、ここで仕事がしたい、という感じではなかった. 上海の人混みに疲れたこともあり、札幌も考えたが、北海道にすら行ったことがなく、寒さにめっぽう弱いので、これも却下. 実は30歳くらいのときにしばらく福岡で暮らしたことがあった. 初めて関門海峡を渡ったとき、交通標識のトップが英語ではなくハングルだ…

  • 特許業界は世界的にデフレ

    例のごとく昨晩チャットが入った. てっきり出願かと思っていたらOA対応だった. さて特許なら国内代理人のサポートがあるだろうと思い願書をみると、 代理人は弁理士ではなく、アルファベット名の外国人である. どうやら特許管理人のようだ. 外国人の特許管理人が、なぜオンライン出願ができるのだろう. 識別番号も付与されていて、継続的に管理行為をしている. これは非弁ではないのだろうか、と思いながら拒絶理由を俯瞰した. コストが知りたいというので、アワリーチャージで対応したい旨を伝えると、 フィックスで対応できないかという. すべてのクレームに拒絶理由があり明細書不備もあった. どのくらいの難易度かをす…

  • 「ゆっくり茶番劇」問題を外国人に説明できない

    商標問題として炎上している「ゆっくり茶番劇」 外国人に説明しようとしたのだが問題の本質がつかめずにいる. 商標問題と言うが、別に商標法に違反しているわけではない. 皆がいうように、なんとなくヤバいという感覚はあるが、その感覚を外国人が持ち合わせているとは限らない. 法律上の問題点や契約上の問題点があるのかについても検索してみたが、問題点を具体的に指摘しているものは見つからない. 契約上問題があるという指摘を見つけたが、具体的にどの条項に反するのかというレベルではなく、違反するとすればこの条項だろうというレベルである. 同じ時期に発生した誤送金問題は、逮捕されるに至っており、逮捕理由は、電子計算…

  • 弁理士に守秘義務が課されている理由を「ゆっくり茶番劇」事件から考えてみる

    「ゆっくり茶番劇」事件で、弁理士として気になるのは、出願代理人弁理士が出した声明の内容. news.yahoo.co.jp 世間を騒がせるような事件に対して弁護士が声明を出すことは珍しくない. 一方、トラブルの当事者代理人になることが少ないこともあって、弁理士が声明を出すというのは極めて珍しい. ちょうど同じ時期に給付金の不返還について弁護士が声明を出している. www.47news.jp 商標出願代理人弁理士の声明と比較して何が違うのかと言えば、弁護士の声明は依頼者側の代弁をしているのに対して、弁理士の声明は、果たして依頼者側に立っているのか?ということである. 今回の弁理士の声明に対して世…

  • 好きな仕事と食える仕事

    世の中には、自分の好きなもので食えてる人ばかりじゃない。むしろ、好きでもないし、向いているとも思えない仕事を長い間、愚直に続けた結果、プロフェッショナルになる人の方が多いんじゃないかな。 メディコ・ペンナ 万年筆よろず相談 作者:蓮見恭子 ポプラ社 Amazon 実は、この言葉に接するのは二度目. 弁理士になる前、好きなことを職にすることになんの疑いも持っていなかった自分を嗜めるために. 知財の世界は、この仕事を好きな人が多いと思う. 尤もいやいややっつけ仕事で務まるような仕事でもない. 多くの人が自分の意に反した職業に就いている、というのは自分では確かめようがない. あのときの説法に従って弁…

  • 中国人が和訳した翻訳が送られてきた

    特許明細書の翻訳の見積の依頼があった. この世界、事務所に翻訳を依頼したら、翻訳会社に比べて高いのは当たり前なので断られることは想定済み. 翻訳の怖さという感覚を持っているのは弁理士だけだろうから、翻訳ミスの責任から開放される方がありがたい. 断られたあとに一抹の不安がよぎったのは、どこに翻訳を依頼したのかということ. 日本語ができる、という程度で特許翻訳はできないのだが、そんな事情に精通しているとは思えないのが今回の現地エージェント. 出来上がった翻訳は特許翻訳とは言えないような代物だった. ただし、原文レベルでも特許明細書にしては雑な文章だし、フェイスフルの翻訳を作成するのだから、パリ優先…

  • インドからの依頼が中国を超えた

    昨晩、チャットでインド代理人からの依頼が入った. 移行期限間際で今朝手続きを完了させた. ここの代理人は去年から取引が始まり、今年になって立て続けに依頼を頂いている. ほとんどの案件は現地の法律事務所や特許事務所からの依頼になるのだが、これまでのコレポンからコンサルティング会社だろうということが想像できる. 法律事務所等からのコレポンと違ってメールの署名が不十分だったりと若干リーガルな部分が気になる. しかし、こここのエージェントは先払いなのが嬉しい. 未払い金の管理は精神的にも悪く、何度リマインダーを送っても返事がないところもあるエージェントに比べれば、多少のイレギュラーなコレポンは帳消しに…

  • 老洋机とお別れ

    上海から静岡に戻ってきたときに買った事務机. 和洋折衷の雰囲気が気に入って神戸から取り寄せたもの. なんでも神戸の洋館の蔵出しだとか. 上海フランス租界エリアには雰囲気のよい喫茶店があり、こんな感じのテーブルでノマドワークをするのが好きだった. この机、一度、設置したら微塵も動かないような重量と、かなりの床面積を専有してしまう. このまま使い続けたいのだが、ここは思い切って断捨離することにした. 机を搬出するときに転がり落ちたコイン. 見ると昭和42年製造の100円玉だった. 粗大ごみにならず、次の主が見つかってよかった.

  • インド代理人から深夜のチャット

    23時、そろそろ寝ようかと思ったときチャットにメッセージが入った. こんな時間にメールではなくチャットを送ってくるからには何かトラブルがあったのだろうか. 恐る恐るチャットを見てみると、明日中に出願して欲しいという内容が目に入った. WIPOで書誌情報を確認してみると、明日が移行期限の案件. 外内案件は至急がつきものだが、期限一日前の依頼というのはそうなにあるものではない. 今日は午後からのアポイントだけなのが幸い. 先程、書類のセットが終わった. 寝る前のビジネスチャットというのは今回に限らないのだが、これをやってしまうと頭が完全に仕事モードになってしまい、寝ることができなくなってしまう. …

  • Made in上海の万年筆

    中華製の万年筆の評判がいいので買ってみた. 有名ブランドから製造委託された中国の工場が、技術力を身につけて、自社ブランドとして、低価格高品質の製品を自社ブランドとして市場に出すという流れは万年筆の世界でも例外ではないらしい. 海外向けに製造していただけあって、日本メーカが作らないようなデザインが安く手に入るのはありがたい. 皆が口を揃えてすすめるFニブがどんな書き心地なのか知りたくて買ってはみたが、まずインクが出ない. 詰まっているというわけではないが、書き始めのインクフローが悪く掠れてしまう. ペン先のスリットが狭いから、インクが落ちてくるまでに時間がかかるというのは想像できるのだけど、ペリ…

  • 三度目の万年筆に挑戦

    三度目の万年筆に挑戦しているところである. 一度目は、弁理士論文試験で使うためのもの. 二度目は、外国代理人のレターにサインするときに使うもの. 当時、論文試験に万年筆を使う受験生が少なくなかった. 理由は、字が綺麗に見えることだったと思う. 使う万年筆も安物ではなく、ほぼペリカンのスーベレーン一択だった. ペリカンのスーベレーンは当時でも5万円程度はしており、万年筆の初心者が受験界の都市伝説を信じて、おいそれと買えるような代物ではなかった. それでも1万円程度の万年筆を買って試したみたものの、元来、字が汚い自分が使ったところで汚い字に濃淡が加わり余計にひどく見えたものだった. 結局、長時間書…

  • 事務所のカスペルスキー

    数日前から更新期限のポップアップが忙しなく表示されるカスペルスキー. 何事もなければ更新を躊躇う理由はないのだが、今回はカスペルスキーの出自を知ってしまった以上、更新するという選択肢は難しい. これまでウイルスソフトがどこの国のものかを調べたことはなく、カスペルスキーがロシア製ということも今回の事件で初めて知った. nordot.app いままで考えたことはないが、ウイルスソフトがどれほど効果があるのかという検証は難しい. バックグランドで情報を放出していてもわからないだろう. ウイルスソフトの必要性については、マシン自体がウイルス対策をするようになってから、低くなっている. 個人が反旗を翻す…

  • ラマダンは期限徒過の理由になるのだろうか

    昨日、インドの代理人に送ったリマインダに対する返事を読んで口元が緩んでしまった. 回答が遅れてしまい申し訳ない クライアントがラマダン中で連絡を取ることができない とりあえず手続きを進めてくれ というのがメールの内容だった. 遅れた理由をあえて書いてくるところに担当者の人柄のようなものを感じる. 他の代理人の前回の期限徒過に対する理由はコロナウイルスだったのだが、 これは特許庁も認めている正当な理由. コロナ、と書けば、特にそれを立証する証拠の提出までは求めていない. ラマダンはどう扱われるのか気になる. もし証拠を出すとすれば、 該当期間がラマダン中であることを示さなければならないだろう. …

  • 署名用のボールペンを新調

    特許庁へ提出する委任状は押印不要になり、押印文化がない外国企業からもらう委任状にも署名が不要になった. ところが日々の生活では至るところで署名を求められる. 署名を要求されれば従うしかないのだが、問題はそのときに使うペン. 消毒済みペンを用意しているところもあるのが、ほとんどが使いまわし. 平常時なら気にしないことでも、消毒の習慣が数年も続くと、使いまわしのペンを使うの躊躇う. 普段、外国代理人に送るレターの署名には万年筆を使うが、外出時の簡易な署名には少し大袈裟. オフィスを見回したが適当なボールペンがないことに気がつく. ペンで何かを書くという作業がないに等しく、アイデア出しに使う落書きレ…

  • デザイン買いしたペンケース

    ペンケースを買い替えてみた. いま使っているモノが壊れたわけではなく、ただ単にデザインに惚れたというのが理由. ペンケースという機能を満たすための形状はほぼ決め打ちされているから、結果としてどれも同じようなデザインにならざるを得ない. 開口部をファスナーで封じるボックス型が一般的. これはこれでいいのだが、ファスナーという道具を使わないロール型のペンケースが好きということもあり、今回買ったものもロール型. ロール型のペンケースと言えば、内部のポケットにペンを収容するタイプが典型的な構造. ボックス型のように収容部をきっちりと区画し難いでから、巻いたときにペンが落ちないようにポケットにペンを収容…

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