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  • 『とどめの一撃』/マルグリット・ユルスナール

    物語の舞台は第一次大戦の終盤、ロシア革命期のバルト海沿岸。反ボルシェビキ小隊のメンバーであるエリックとコンラートは、リガ近くの村のはずれにある古びた館で、コンラートの姉であるソフィーと十数年ぶりに再会する。戦火が迫り来るなか、ソフィーはエリックに思いを寄せるようになるが、エリックはそんなソフィーを疎ましく、むしろ弟の方を好もしく感じてしまう。息詰まるような心理劇の末に、ソフィーは赤軍側に走り、エリックは彼女を自らの手で処刑することになる…。 本作の物語は、エリックの一人称によって「過去の思い出話」として語られていくのだけれど、エリックが自分の内面をストレートに開示することはない。だから、読者は…

  • 『赤と黒』/スタンダール(その2)

    前回のエントリでは、「ジュリヤンにとって、出世や恋の成就といったものはあくまでも副次的なものであったのかもしれない。彼を突き動かす最も重要な動機というのは、彼の英雄願望、彼の自尊心の充足、彼の上昇志向の満足といったものなのだ」なんてことを書いたのだけれど、先日、二村ヒトシ『すべてはモテるためである』を読んでいて、もうちょっと違う風にかんがえることもできそうだな、とおもった。 ジュリヤンが出会った当初のレーナル夫人やマチルドを落とそうと奮闘するのは、まあ単純な「モテたい」、「出世したい」欲の発露、ジュリヤンの野心と向上心の表れだと言えるだろう。これはわかりやすい。ただ、二村は、「モテたい」という…

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