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  • 「被団協ノーベル平和賞」に思う~三酔人風流奇譚

    「被団協ノーベル平和賞」に思う~三酔人風流奇譚

    「被団協ノーベル平和賞」に思う~三酔人風流奇譚 ◆世界が壊れていく 松太郎 世界の枠組みがガタついている。シリアでは独裁政権が崩壊した。 竹次郎 反体制派が進撃を始めて12日間でバグダッドが陥落した。あっけない幕切れだった。 梅三郎 恐怖政治で維持した体制は、いったん傾くと倒れるのが早い。リビアのカダフ、イラクのフセイン。古くはルーマニアのチャウシェスク。 竹次郎 アサドが残した宮殿を見て、チャウシェスク宮殿を思い出した。しかし、アサド以後のシリアがどこへ向かうか、まったく読めない。反体制派にIS、アルカイダ、クルドが関与しており、支援してきた米国も警戒している。クルドと対立してきたトルコも、静観はしないだろう。 松太郎 アサド政権の後ろ盾はロシアだった。今後、ロシアの中東に対するプレゼンスに変化はあるだろうか。 竹次郎 そこも、読めていないようだ。少なくとも、アサド支援..

  • あなたに似た人~濫読日記

    あなたに似た人~濫読日記

    あなたに似た人~濫読日記 「嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか」(鈴木忠平著) この一冊との出合いは、私にとって「事件」だった。思い返せば、沢木耕太郎の「敗れざる者たち」のうち「さらばダイヤモンド」(後に「さらば宝石」と改題)以来の体験だった。沢木の文体にある華麗さは鈴木にはないものの、何かが共通する。人間心理の奥底をのぞき、うごめく得体のしれないものを言葉にのせる。沢木の、特にスポーツノンフィクションを読んで思うのは魂の旋律をすくいあげる腕の確かさ。似たものを、鈴木という若いライターは持つ。 2003年秋、落合博満は中日の監督に就任した。現役時代3度の三冠王となり、最強の右打者と呼ばれた男を、チームとファンは素直に受け入れなかった。なぜか。「オレ流」と呼ばれた生き方にあった(ちなみに、落合はこの言葉は自分が作り出したものではないという)。 このニュースが流れる直前、20代のス..

  • 底の浅さが気になる~映画「正体」

    底の浅さが気になる~映画「正体」

    底の浅さが気になる~映画「正体」 思わせぶりなタイトルと違い、ストーリーはシンプル。一家惨殺事件で死刑判決を受けた鏑木慶一(横浜流星)が脱走、自らの潔白を証明しようとする。果たして結末は―。 逃亡生活は三つの段階に分けられる。まず、大阪の工事現場。長髪、無精ひげを生やし黒縁の眼鏡。変装しひっそりと暮らすが仲間に通報され逃走。第二段階は、フリーのウェブライター。新宿のメディア社員・安藤沙耶香(吉岡里帆)と出会う。やがて共同生活に入るが、周囲に通報され、逃走する。これに沙耶香も手を貸す。この間、ウェブを通じて事件データを集める。第三の潜伏先は長野の介護施設。そこには事件の唯一の生き残り、井尾由子(原日出子)が暮らす。好意を持った施設の同僚・酒井舞(山田杏奈)がSNSに写真をあげ、居所がばれる。窮地の鏑木は、たてこもり事件を起こす。 拘置所で自傷事件まで起こし、救急車から脱走した鏑木の目的は..

  • 映像のパワーに驚嘆~映画「雨の中の慾情

    映像のパワーに驚嘆~映画「雨の中の慾情

    映像のパワーに驚嘆~映画「雨の中の慾情」 「原作・つげ義春」につられて見たが、いやあ、奇怪なすごいものを目撃した、という感じだ。同時に、分からない部分満載。しかし、この映画で「分かる」ということ、つまり脳内的につじつまを合わせ、納得する―という作業が必要かどうかも、分からない。 出だしは、タイトル通り。雨宿りの男女二人が雷鳴に怯え、身に着けた金属類を捨てていく。全裸になり、泥にまみれてセックスに励む、という不条理な展開。 漫画家志望の義男(成田凌)と自称小説家の伊守(森田剛)、離婚した女・福子(中村映里子)の3人に貧乏長屋の大家・尾弥次(竹中直人)が絡む。町内会報のようなものを作って広告料を稼ぎ、小説を載せようともくろんだり、子供を怯えさせて脳内からある物質を取り出し高値で売ったり、とにかく怪しい。そのうち伊守には妻子がおり、福子は裏切られたことを知る。 これだけで終われば凡作の域を出..

  • 戦車と輪舞 交錯する思い~濫読日記

    戦車と輪舞 交錯する思い~濫読日記

    戦車と輪舞 交錯する思い~濫読日記 「ウィーン1938年最後の日々 オーストリア併合と芸術都市の抵抗」(高橋義彦著) オーストリアはハプスブルグ帝国の中心として1000年近い歴史を刻んできた。この国をヒトラーが併合したのが1938年である。ドイツ語でアンシュルスと呼ぶこの出来事、直訳すると合邦、加盟、接続を指すが、両国にとってはそれ以上の微妙なニュアンスがこもる。オーストリアの政治指導部からすれば、戦車と銃を背景にした合邦は侵攻であり、そのまま受け入れられない側面がある。一方で、ウィーンに入ったナチスの戦車を歓喜で迎えた群衆の存在もある。著者(高橋)は、そこでそのまま「アンシュルス」と表記しているケースが多い。 ヒトラーは、ドイツ国境に近いオーストリアのブラウナウに生まれた。実務の学校に行くことを望んだ父親の意思に反して、画学生となるべくウィーン造形芸術アカデミーを受験したが挫折、貧困の..

  • 陽だまりに遊ぶ3人~映画「オアシス」

    陽だまりに遊ぶ3人~映画「オアシス」

    陽だまりに遊ぶ3人~映画「オアシス」 ともに青春時代を過ごした3人は、ある事件をきっかけに別々の道を歩む。しかし、裏社会とは縁をきれないでいた。再び巡り合い、甘い記憶のときを過ごす。冬の一瞬、訪れた陽だまりのような時間。バイオレンス映画に見えて実は青春映画である。 富井ヒロト(清水尋也)は菅原組の構成員。上層部から目をかけられている。金森マサト(高杉真宙)は犯罪組織の一員。ある日、紅花(伊藤万理華)が街に帰ってきた。3人は幼馴染である。彼女は記憶を喪失していた。 菅原組と犯罪組織はかねてから反目していた。血気にはやる金森の手下・三井が菅原組長の一人息子タケル(青柳翔)を刺し、抗争に火がつく。金森が三井を連れ詫びを入れたが、収まらないタケルは三井を殺害する。 紅花の母をタケルが殺害した、というのが、かつての事件だった。タケルに立ち向かったヒロトは、それが縁で菅原組に入った(その間の事情は..

  • 美への思いは分かるが…~映画「海の沈黙」

    美への思いは分かるが…~映画「海の沈黙」

    美への思いは分かるが…~映画「海の沈黙」 「原作・脚本倉本聰」にひかれ、見てしまった。で、感想は? というと「う~む」である。「北の国から」が放映されたのは、もう20年以上も前。倉本自身もうすぐ90歳。年月の経つのは早いものだ。 世界的な画家となった田村修三(石坂浩二)ら三人の展覧会が、文科相出席のもと開かれた。この晴れがましい舞台で事件は起きた。展示作品を見て「私の絵じゃない」と田村がつぶやくのだ。そこで、贋作が紛れ込んだとなれば話は簡単だが、そうはならない。田村が「私には描けない」というほど、優れた絵だったからだ。 津山竜次(本木雅弘)は、田村と同門で絵を学んでいたが、貧困のためカンバスが買えず、師事した画家の絵「海の沈黙」を塗りつぶして自分の絵を描いたことから、田村ら弟子によって追放される。貧困の中、絵を描き続ける彼を支援するスイケン(中井貴一)の手で世に出されたのが、田村の絵と..

  • 「安保国体」はいかにしてできたか~濫読日記

    「安保国体」はいかにしてできたか~濫読日記

    「安保国体」はいかにしてできたか~濫読日記 「昭和天皇の戦後日本<憲法・安保体制>にいたる道」(豊下楢彦著) 敗戦日本は米国が主導する連合国の占領体制を経てサンフランシスコ講和条約(全面講和ではない)を結び、独立に至った。全権団を率いた吉田茂首相は、全員署名の講和条約と打って変わって、ただ一人で日米安保条約にサインした。 この時代、最も問われたものは「戦争責任」であった。東京裁判でA級戦犯のうち7人が絞首刑になったが、軍国体制の頂点とされた天皇は戦争責任を問われなかった。緊迫化する東西冷戦のもと、戦後日本をどう位置付けるかという米国の思惑が大きく働いた、とされる。果たして、米国はどう戦後日本を再建しようとしたのか。その時、昭和天皇は何を思ったのか。いまだ謎の部分は多い。 「昭和天皇と戦後日本」は、戦後70年の節目に書かれた。著者は、戦後50年を機に「安保条約の成立 吉田外交と天皇外交..

  • 悠久と狂乱の対比~映画「西湖畔に生きる」

    悠久と狂乱の対比~映画「西湖畔に生きる」

    悠久と狂乱の対比~映画「西湖畔に生きる」 監督はグー・シャオガン(顧暁剛)。「春江水暖」に続く山水映画第二弾である。舞台は前作と同じ杭州。監督の出身地でもある。 西湖は杭州にある。湖畔の龍井村は中国有数の茶の産地。映画も、茶にまつわる風景から始まる。摘み取りの季節を迎え、村人が夜明け近い山腹を行く。山の神を起こすという例年の行事。手にした明かりが儚い蛍の列のように見え、自然の雄大さ、悠久の時の流れを浮き立たせる。 ここから場面は転換する。「春江水暖」もそうだったが、二つの時間が流れる。 茶畑で働くタイホア(苔花)は、夫ホー・シャン(何山)が失跡して10年、一人で息子ムーリエン(目蓮)を育てた。しかし、茶畑の経営者と懇意になったことで、彼の母親に追い出される。大学を出たムーリエンも就職先はなく、詐欺まがいの仕事にかかわってしまう。 そんな時、ムーリエンが出会ったのは「足裏シート」を売る怪..

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    AIは死者をよみがえらせるか~映画「本心」

    AIは死者をよみがえらせるか~映画「本心」 「棺を蓋いてこと定まる」。中国の言葉である。生きている人間は利害や思惑が絡んで本心が見えない。その人間の姿かたちもはっきりしない。棺に収まってようやく、本心が見えてくる。そんなことを言っている。 映画「本心」は、そうした人間の不確かさを見つめた。時代は2040年代。近未来というほど遠くない未来。社会のあらゆるシステムが、今よりほんの少し進歩している(それを進歩と呼んでいいかどうか)。 「大事な話があるの」と言い残し、母・石川秋子(田中裕子)は氾濫した川に身を沈めた。助けようとした朔也(池松壮亮)も流され、意識を回復したのは1年後だった。母は亡くなっていた。あの言葉は何だったのか。それを知るため、仮想空間にVF(ヴァーチャルフィギュア)を作ることを決意した。生前のデータをAIに集めなくてはならない。交友関係を探るうち、三好彩花(三吉彩花)と出会..

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    「砂糖菓子」と言ってしまえない深み~映画「アイミタガイ」

    「砂糖菓子」と言ってしまえない深み~映画「アイミタガイ」 相身互。または相見互。同じ境遇や身分の人が、互いに同情し合い、また助け合うこと。また、そのような間柄(小学館「国語大辞典」)。 映画「アイミタガイ」は二つの特徴を備える。いくつかのエピソードをつないで進行するが、悪人もしくは悪意が介在しない。スパイスのきかないカレーライス、もしくは砂糖菓子のようなもの、と言ってしまうこともできる。その点をどう評価するか(映画の登場人物が「善人ばかりの小説は嘘っぽく見える」というシーンがある)。もう一つ、出てくる人物が必ずどこかでつながっている。その場限りの関係性に立つ人物はいない。閉じられた円環。なぜこのような設定が考え出されたか。 ウェディングプランナー秋村梓(黒木華)は交際中の小山澄人(中村蒼)との結婚に踏み出せないでいた。離婚した両親のことがわだかまっていたためだ。そんな折、親友のカメラマ..

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    底流に反戦の思い~映画「二度目のはなればなれ」

    底流に反戦の思い~映画「二度目のはなればなれ」 英国海軍の兵士としてノルマンディー上陸作戦を戦った老人が、90歳を前にある決断をする。このエピソードを軸に、70年連れ添った妻とのラブストーリーが語られる。一見ほのぼのとした物語だが、底流に反戦の思いがひめられ骨太の映画だ。 2014年の英国。ブライトンの老人ホームでバーナード=愛称バニー・ジョーダン(マイケル・ケイン)とアイリーン=通称レネ(グレンダ・ジャクソン)夫婦は静かに暮らしていた。この年ノルマンディー上陸作戦70周年を記念する式典が行われると聞き、バニーはドーバー海峡を渡ろうと決意、レネにだけ告げて一人フェリーに乗る。バニーがいなくなり、ホームは大騒動に。 フェリーでは元空軍兵士アーサーと出会い、互いの体験を語る。対話の中でバニーがなぜノルマンディーを訪れようとしたか、アーサーがどれほどの心の傷を抱えていたかが明らかになる。 バ..

  • 死者の無念を背負って~映画「十一人の賊軍」

    死者の無念を背負って~映画「十一人の賊軍」

    死者の無念を背負って~映画「十一人の賊軍」 進化と正義について考える。生けるものは、環境への適応力があるほど生き延びる。適応できなければ死滅する。こうして淘汰を繰り返し、形を変える。これを進化という。進化は善であり、正義であるとする考え方がある。しかし、人間は時として新しい環境への適応=進化を選ばない。敗者の側に立つ。なぜか。死者の無念に思いを致すからだ。 「死者よ来たりて我が退路を断て」。大学闘争が燃え盛ったころ、ドキュメンタリ映画につけられたタイトルだ。もとは日大のバリケード内に書かれた言葉と記憶する。あまたの死者の無念を背負って闘うがゆえに、我に退路はない。思想にはエートス(倫理)が必要だ。そんなことを思わせる。 「十一人の賊軍」は、幕末から明治に至る戊辰戦争に想を得た。薩長土肥で構成する新政府軍(官軍)と、江戸幕府・奥羽越列藩同盟軍が戦った。越後の小藩・新発田藩が映画の主な舞台..

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    表現者と生きる困難~映画「チャイコフスキーの妻」

    表現者と生きる困難~映画「チャイコフスキーの妻」 平塚らいてう、伊藤野枝が編集長を務める「青鞜」の表紙を手掛けた洋画家・高村智恵子は彫刻家・詩人の光太郎を妻として支える生活に疲れ、精神を病んだ。島尾敏雄が「死の棘」で描いた夫婦の地獄図も妻・ミホの精神を狂わせた。吉本隆明は和子と結婚する際、一家に表現者は二人いらないと俳句をやめさせた。いずれも、表現者と家庭の両立の困難さを物語る。 ロシアの天才音楽家チャイコフスキーには妻がいた。それも世紀の悪妻と呼ばれるほどの。この歴史的エピソードに挑んだのが「チャイコフスキーの妻」である。 映画はチャイコフスキー(オーディン・ランド・ビロン)ではなく、妻アントニーナ(アリョーナ・ミハイロフ)の視点で描かれる。そうすることで、ロシア封建社会の家父長制思想を浮き彫りにする。チャイコフスキー自身が芸術家であるとともにゲイであったとし、二人の関係(=悪妻説)..

  • 「戦争責任」をめぐる不透明さ今も~濫読日記

    「戦争責任」をめぐる不透明さ今も~濫読日記

    「戦争責任」をめぐる不透明さ今も~濫読日記 「昭和天皇の終戦史」(吉田裕著) 日中15年戦争から真珠湾攻撃を経て米国を主要な敵とする太平洋戦争、そして終戦に至った。あの戦争は誰が率いたのか。責任はだれが負うべきか。答えは、戦後80年近くたってなお不透明である。東京裁判では東条英機を首魁とする軍部、特に陸軍幹部が責任を負ったが、これは歴史の答えとして十分なのか。釈然としない思いを抱えるのは私だけではないだろう。 戦争責任の問題を考えるとき、思い浮かぶのは天皇の扱いである。戦争が「天皇の名において」行われたことは間違いない。しかしそれは、天皇が直接指揮を執ったことを意味しない。だからと言って天皇は戦中、戦後を通じ超政治的存在として地位を確保し、軍国の象徴から民主主義の象徴として生き残ることが許されるのか。背後に政治的意図が働いてはいないか。それは誰が何を目的としたのか。 著者の吉田裕は「あと..

  • 事件の背後に流れる闇の深さ~映画「夜の外側 イタリアを震撼させた55日間」

    事件の背後に流れる闇の深さ~映画「夜の外側 イタリアを震撼させた55日間」

    事件の背後に流れる闇の深さ~ 映画「夜の外側 イタリアを震撼させた55日間」 1960年代、学生が主導する革命運動が燎原の火のごとく広がった。やがて終焉を迎えたが、運動末期の常として一部が過激化、先鋭化した。日本でいえば70年以降、パレスチナとの連帯を掲げた日本赤軍、大量リンチ殺人で世間を震撼させた連合赤軍である。ヨーロッパではドイツ赤軍、イタリアの赤い旅団がそれにあたる。 赤い旅団は69年に結成。78年にアルド・モーロ元首相(キリスト教民主党党首)を誘拐、身代金200億リラを要求した。モーロ氏と距離を置くアンドレオッティ政権は支払いを拒否、モーロ氏は遺体で発見された。赤い旅団はその後、壊滅したとされたが99年以降、同名テロ組織が暗躍した時期がある。 「夜の外側」はアルド・モーロ氏(ファブリツィオ・ジフーニ)の誘拐から殺害・遺体発見までの55日間を追ったドキュメンタリ風の作品であ..

  • 戦後の一歩はどう踏み出されたか~濫読日記

    戦後の一歩はどう踏み出されたか~濫読日記

    戦後の一歩はどう踏み出されたか~濫読日記 「東京裁判」(日暮吉延著) 東京裁判(正式名称:極東国際軍事裁判)。ワードとしては知っているが、内容はほとんど知らない。あらためて振り返ると、アジア・太平洋戦争の敗戦国・日本の戦犯を、戦勝国である連合国が裁いた。ドイツでも同様のニュルンベルグ裁判が行われた。二つは歴史上、先例がない。開廷はニュルンベルグが1945年11月20日、東京は遅れて46年5月3日だった。判決もニュルンベルグが46年10月1日、東京は48年11月12日に刑が宣告された。ニュルンベルグをにらみ東京の法廷も進められたが、必ずしも同じルール、基準ではなかった。何が共通し何が違ったか。そのあたり連合国対日本の曰く言い難い事情もあったようだ。戦後日本の出発点となった裁判に潜んでいた事情とは。そのことに思いを巡らすのに適した一冊。 東京裁判を巡って一つの極論がある。勝者が敗者を裁い..

  • この迫真力はどこから~「シビル・ウォー アメリカ最後の日」

    この迫真力はどこから~「シビル・ウォー アメリカ最後の日」

    この迫真力はどこから~「シビル・ウォー アメリカ最後の日」 シビル・ウォー。「市民戦争」である。かつてアメリカでもあった。南北戦争(1861―65)。同じころ日本でもあった。旧士族が西郷隆盛を担いだ西南戦争(1877)。そもそも、薩長土肥が幕府打倒の旗を掲げた明治維新(1868)自体、市民戦争ではなかったか。勝った薩長土肥は官軍に、敗れた奥羽越列藩同盟は近代日本で冷や飯を食った。そういえば、中国大陸の奥地で異常発生した飛蝗の大群に襲われ大飢饉に陥った東北が独立を宣言する西村寿行の小説「蒼茫の大地、滅ぶ」が最近(といっても10年ほど前だが)、復刊された。 さて本題。近未来のアメリカで連邦政府から19の州が離脱。カリフォルニアとテキサスが率いるWF(ウェスタン・フォース)がワシントンに攻め上がった。東西戦争である。 時の大統領(ニック・オファーマン)は3期目で、FBIも廃止している。米国大..

  • 支配・被支配をめぐる奇怪な話~映画「憐れみの3章」

    支配・被支配をめぐる奇怪な話~映画「憐れみの3章」

    支配・被支配をめぐる奇怪な話~映画「憐れみの3章」 奇想天外な物語「哀れなるものたち」のヨルゴス・ランティモス監督の新作。前作を上回る奇怪な展開で、本音を言えばもはや理解不能。そんな状況下、不思議な物語の骨格をピックアップする。 タイトル通り、三つの章からなる。小タイトルの冒頭、いずれも「R.M.F」がつく。「第1話 R.M.Fの死」「第2話 R.M.F. は飛ぶ」「第3話 R.M.F. サンドイッチを食べる」…。「R.M.F」は何か、説明はない。エマ・ストーンらキャストは3章とも同じだが、もちろん役柄は違っている。共通テーマがあるかといえばこれが微妙で、しいて言えば支配するものとされるもの、管理するものとされるもの、その裏返しであるアイデンティティーの問題、であろうか。 以上のような構成から類推されるのは、監督が作品を通して観るものの「脳力」を問うている、ということだ。平たく言えば、..

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    流れるように漂うように~映画「ナミビアの砂漠」

    流れるように漂うように~映画「ナミビアの砂漠」 この映画の切り口を見つけるのは難しい。一人の平凡な女性のとりとめもない日常。何かに熱中するでもなく、ただ生きている。それで不満を抱いている風でもない。ただ、これは山中瑤子監督の才能だと思うが、カット割りと音の効果の使い方が斬新極まりない。 いきなりどこかのバスターミナルの騒音から始まる。喫茶店で会話するシーンでは、ほかの席の話し声が交じり合う。シーンのはじめと終わりは、必ずしもドラマの進行に合わせていない。はてこれは、と思っていると、どこかの砂漠の定点カメラで撮られたシーンが、PC画面のYouTubeで流れるシーンが挟まる。そうか、YouTubeの定点カメラの手法なのだ。これで、この映画の最大の謎だったタイトルの意味が分かった。 21歳のカナ(河井優実)は脱毛サロンに勤め、不満もない代わりに希望もない生活を送る。彼氏は二人いる。一人はハヤ..

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