「被団協ノーベル平和賞」に思う~三酔人風流奇譚 ◆世界が壊れていく 松太郎 世界の枠組みがガタついている。シリアでは独裁政権が崩壊した。 竹次郎 反体制派が進撃を始めて12日間でバグダッドが陥落した。あっけない幕切れだった。 梅三郎 恐怖政治で維持した体制は、いったん傾くと倒れるのが早い。リビアのカダフ、イラクのフセイン。古くはルーマニアのチャウシェスク。 竹次郎 アサドが残した宮殿を見て、チャウシェスク宮殿を思い出した。しかし、アサド以後のシリアがどこへ向かうか、まったく読めない。反体制派にIS、アルカイダ、クルドが関与しており、支援してきた米国も警戒している。クルドと対立してきたトルコも、静観はしないだろう。 松太郎 アサド政権の後ろ盾はロシアだった。今後、ロシアの中東に対するプレゼンスに変化はあるだろうか。 竹次郎 そこも、読めていないようだ。少なくとも、アサド支援..