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クジラうえ リクエストした 水族館 マダイがうたう スローバラート

ブログタイトル
折句ラッシュ・クリスマス
ブログURL
https://blog.goo.ne.jp/junsora
ブログ紹介文
折句、短歌、アクロスティック 詩、小説、妄想、言葉遊び、クリスマス詩、ショートショート、マナティ、夢小説、散文詩
更新頻度(1年)

653回 / 365日(平均12.5回/週)

ブログ村参加:2008/12/07

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ハンドル名
ロボモフさん
ブログタイトル
折句ラッシュ・クリスマス
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折句ラッシュ・クリスマス

ロボモフさんの新着記事

1件〜30件

  • お目覚めシュート

    「あなた熱すぎて疎ましいの。私たちはクールな歌会だから」クラスタに属するのは得意じゃない。独りで落ち着いてコーヒーを飲もうじゃないか。誰にも邪魔されない時間。それこそが僕の望むもの。「当店のどんなアイスティーも、お客様の熱を下げることができません。お引き取りを」そんな……。僕の望みは温かなコーヒーだった。まだ行くところはある。世界で一番心地よく迷子になれる素敵な場所が。ピピッ!ピーーーーーーーーーーッ!店員が僕の額を光で撃ち抜いた。「申し訳ございません。当書店のいかなるホラー小説をもってしても、お客様の熱をお下げできません。さようなら」すべての希望を失って街をさまよい歩いた。たどり着いた病院の先で、僕は倒れた。もう、これで終わりだ。目を閉じれば再びかえってくることはできないだろう。遠退いていく意識の向こうに、ホ...お目覚めシュート

  • 思い出の魔女

    「安全安心という言葉、これは「あん」と「あん」を取ってつなげると「ぜんしん」という言葉が見えてくる。これは無意識の内に刷り込ませる意図があったのでしょうか。また、ここまで徹底して韻を踏むというのは、音楽業界を意識してのことか。2つの熟語を執拗にくっつけることの意義はどこにあるのか。明確に端的にお答えいただきたい」「今から50年前、あれはまだわしが子供の頃じゃった。テレビでオリンピックの放送をやっておった。あの頃のテレビと言えば随分と重たかったもんじゃ。後ろの方が出っ張って運ぶとなると大層難儀なことじゃった。外国人選手たちとの球際の激しい競り合いはとても印象に残っておる。ご飯を食べながらかじりつくようにテレビを見ておった。おかずは確か梅干しと芋くらいじゃったかのう。世界基準の素晴らしい技術を見る内に、わしはすっか...思い出の魔女

  • 飛翔の棋士

    座布団の上で冒険を待っている。行き先は私の一存では決められない。待つ時間は相手の手番であり、私の時間でもある。ご飯が炊けるのを待つ間、ご飯の時間であり私の時間でもある。雨が上がるのを待つ間、雨の時間でもあり私の時間でもある。棋士が漕ぎ出す船を待っている。本当の強者は手番に関係なく手を読むことができるが、私はどうだろう。読み以前に、空想に耽る時間も大事にしたいと思う。私は扇子を開き、空想に風を送った。仕掛け前の腰掛け銀をみながら、私はいつかの猫を思い出していた。下校途中に気がつくと後ろをついてきていた。不思議な猫は誰のものでもなく、しばらくの間みんなの人気者だった。雲が流れ、煙が漂い、炎の中からサムライが現れた。時代劇だ。ばったばったと悪を斬り捨てて行く。サムライは個であって普遍でもあった。刀が鞘に収まってエント...飛翔の棋士

  • たんぱく面接官

    次は自分たちの番か……。ひやひやとしながら1年がすぎ、閉店を告げられたのが2週間前だった。長年勤めた職場は驚くほどあっけなく消え、苦楽を共にした仲間とは会食もなく縁が切れた。家のローンはまだ残っていたし、3匹の猫を養っていかなければならなかった。細かい条件など気にしている余裕はない。即戦力として望まれるところなら、どこにでも飛び込むつもりだった。「納豆を混ぜ続ける仕事です。思っている以上に根気のいる仕事ですよ」「根気だけは誰にも負けません」(だけということはないが、根気が欲しけりゃこれくらい言っとくか)「志望の動機を聞かせてもらえますか」(ふん。むしゃくしゃしてね。コピペ野郎)そんなことしか聞くことないか。マニュアルで決まってるのか。とっとと終わらせることもできるだろうに。時間が重みを作るとでも?無駄な2時間ス...たんぱく面接官

  • ファンタジー・チケット

    人の列は数えるほどで順調に流れてすぐに自分の番がきた。「異世界行き1枚」「すみません、もう一度」「異世界……」「そんなものはない。後ろを見なよ」急に声のトーンが変わった。「えっ?」駅員に言われるまま振り向いた。「食われちまうよ」僕の背後には無数のゾンビたちが列を成していた。さっきまではいなかったはずだ。僕が先頭に立ってからしばらくの間に、状況が作られたに違いない。「本当にないんですか」背中に圧を受けながら食い下がった。彼は間違いなく人を見ていた。異世界行きの切符はあるのだ。「お客さん理由はあるの?」駅員が口を開くと中から鋭く光る2本の牙が出てきた。ああ……。それ以上声が出なかった。尖った銀色の先を見つめている内、僕は身動きができなくなった。誰かが僕の肩の右に触れ、続いて左に触れた。・うたかたの読者になってさまよ...ファンタジー・チケット

  • 誰も見てないんちゃうかシンドローム

    昨日あんなに拾ったはずなのに。散乱した紙屑を見て私はため息をついた。「さあ始めるぞ」吸い殻1つも見過ごすことはできない。最初は小さなところから始まって、だんだん大きなものへとエスカレートしていく。それが世の常だ。捨てることには2つの罪がある。1つ目は世話になったものに対する不義理だ。中身がある内はありがたく傍に置いていたものが、用が済んだ途端に自分から切り離してしまう。そこには感謝の念が欠けている。もう1つは好き勝手に捨ててしまうことでスペースを潰してしまうことだ。世界のスペースが無限にあるのなら、問題は少ない。しかし、現実のスペースは限られている。何かがそこに存在することは、それ以外のものの存在に干渉してしまう。無闇な廃棄を繰り返せば、スペースはあっという間に失われ、明日には歩く場所もなくなるだろう。「全く困...誰も見てないんちゃうかシンドローム

  • 雨うた

    賑やかなほど疎ましくなる。明るいほどに虚しくなる。思いやりに満ちた助言も、愛を称えるメッセージも響かない。僕の内部の共感装置は壊れっぱなしだった。音が近づくように窓を開ける。雨粒まで部屋の中に入ってきたとしても構わない。(どうだっていい)無気力が突き当たりまで行くと心を広くする。雨音だけが意味もなく僕を許し、眠りへと導くことができる。遠い遠い昔から。・ぽつりつぶやく一言が歌になるアプリを持って歩く地下道雨うた

  • ハエとりの将

    虫には善い虫と悪い虫がいる。善い虫は憧れの的となり描かれ歌われ、物語の主人公にもなる。悪い虫は憎悪の対象となり、叩かれたり撃退されたり、いなくならされたりする。あくまでそれは人間の都合によるもので、善悪は容易に入れ替わる。棋士たちが話し始めたのは部屋にハエが出たからだった。盤を挟んだ二人が声を出すのは、ほーとか、ひえーとか、通常はあまり意味のない言葉に限られる。特別な理由なく話し始めたとすれば、既に勝敗が決した時だ。ハエの出現は、1つの緊急事態に相当したのだ。室温の1℃、光の射し加減、座布団の厚さ……。長い一日を通して集中力を保つためには、繊細な環境設定が必要となる。ハエは、直接的に邪魔を働くわけではない。どちらか一方に肩入れして助言したり、駒を操作することはないが、集中を妨げる要素にはなる。たかがハエ1匹とし...ハエとりの将

  • ミックス・チャーハン

    「我々は現実を直視する必要がある。数字を見ればそれは明らかです。打ち負かされた示しとしての撤退は、早ければ早い方がいい。一刻も早い撤退こそが、立ち直るために必要だ。金ではない。行動しなければ意味がありません」「先生の自主的な研究成果の発表に対して、まずは拍手を送りたい。実に素晴らしいお考えだと思いました。いずれにしろ、我々は人類の夢と希望、冒険と友情、愛と絆、そういった様々な要素をミックスさせ、未来へと運んで行かなければなりません。そのためにできることを……」「何かこのテレビ調子わるいわね」「はい、ウーバー飯店です。金のチャーハン3、プロテインチャーハン2、安心チャーハン4。住所は、選手村、5丁目。毎度ありがとうございます!」「そろそろ限界かしら、ねえおじいさん」「おばあさん、そんなことより仕事仕事!」「はいは...ミックス・チャーハン

  • 【コラム・エッセイ】焼きそばパンを手に取って

    考えたところでそれほど届きはしない根を詰めて考えるのはとても面倒だそれに僕の考えることなど似たり寄ったりだならば考えるのをやめて焼きそばパンを食べようどうして焼きそばパン?別に何でもよかったホットドッグでもランチパックでもよかったしドーナツでもよかったのだ焼きそばパンは頑張ってる焼きうどんパンよりもざるそばパンよりも名が通っているし焼き魚パンよりも焼き飯パンよりも出回っている何でもいいのに焼きそばパン本当はずっとUFOをカップ焼きそばを食べたいのを我慢してただからちょっとその反動なのかもあまり考えたって仕方ない焼きそばパンを食べよう【コラム・エッセイ】焼きそばパンを手に取って

  • ラッキー・モーニング

    駅ナカの朝は激しい競争社会だ。無難な店づくりをしているだけでは、置いていかれる。斬新で人目を引くサービスがないと生き残ることは難しい。「おめでとうございます!ラッキー・パンをお選びいただきました!」そうして私は特等席へと案内された。誰よりも高くゆったりとした席で、手厚いおもてなしを受けることになった。スープに玉子にウインナー、お供のわんちゃんまでついてきた。「よろしければお読みください」週刊誌は好みではなかった。「ナンバーとかあります?」「ナンバーズでしたらございますが」「それでもいいや」「すぐお持ちします」「それからこの子、散歩に連れて行ってあげて」「かしこまりました」下を通る人が羨望を込めて私の席を見つめて行く。幸運はトングの行方次第。明日はあなたにだってチャンスがあるかも。「サービスのギターソロでございま...ラッキー・モーニング

  • ドアマン

    それぞれのドアから人々が出て行く後ろ手に閉めたドアが跳ね返って開く誰も後を振り返りはしない出た後の世界に興味などないのだ自分のゴミを置いていく者もいる開いたままのドアを1つ1つ閉めていくのが僕たちの仕事だ「立つ鳥跡を濁さず」そんな言葉もあったと思うがドアマン

  • 普通にあるラーメン

    「虫たちは光の下に集まってきます。けれども、私たちはそうではありません。自由研究は金を生むでしょうか。そうです。私たちに必要なもの、それは金の他にありません。安らかなものはすべて、夢も、希望も、金の下に集まってきます。テレビも人も車も、すべては金によって動きます。金にまみれ、金にひれ伏し、金に焦がれて踊るのです。私たちの汗も涙も金集めの道具に過ぎません。今まさに私たちの頭の中は金で埋め尽くされました。だけど、まだ足りません。もっともっと持ってきてください。一人一人が金の運び手となって、この国の中心に金を集中させてください。ブレーキは昭和の時代に壊れました。だから皆さんで一斉にアクセルを強く踏みましょう。潤わなければ何も始まりません。私たちは未来のために、命をかけて金を取りにいきます」「はい、ラーメンお待たせ」「...普通にあるラーメン

  • 一夏のアルマゲドン

    荒れ狂う夏が破壊者を降らせた。商業施設は化け物たちによって踏みつぶされ、学校、図書館、劇場等はすべて宇宙人たちに占拠されてしまった。地上にも地下にも安全と言える場所はどこにもなかった。「もしかしてあそこなら……」微かな望みではあったがあきらめる前に試す価値はある。私たちは40人1組となり揃いのスーツで身を固めた。団長を先頭に立たせ『選手団』の旗を持たせた。迷いや自信のない素振りは疑いを招く。私たちは人類の代表であるかのように堂々と胸を張りゲートへと歩を進めた。スプレーで手を除菌し体温をクリアするとすんなりと受け入れられた。(何だこんなものか)それぞれに競技種目まで言えるように準備をしていたが、身分証の提示さえ必要なかった。「どうせなら何か美味いものでも食べれたらいいな」安全な村の中に入って、私たちは急に楽観的な...一夏のアルマゲドン

  • PKフォー・ザ・ディナー

    立て続けに2人が失敗してPK戦は不穏な空気に包まれた。芝はめくれシューズは脱げ選手は転倒して気分が悪くなった。「ボールを変えてくれ」とりあえず変えられるものはボールくらいのものだった。それでも流れは変わらなかった。気づけば10人も連続で外していた。蹴れば蹴るほどボールは大きく枠を越えて明後日の方向に飛んでいく。「俺たちは悪くない」なぜならみんなプロ中のプロであるから。失敗を生む原因がこの環境のどこかにあるはずだった。ボールを変え、シューズを変え、みんなが顔色を変えた。しかし、結果だけがついてこない。いったいなぜ……。「風向きを変えてくれないか?」キャプテンの提案により俺たちは主審にサイドを変更してもらった。芝の状態も向こうよりはいいようだ。さあ、これで結果が変わる。そう思われたが、次のキックからも失敗の連鎖は途...PKフォー・ザ・ディナー

  • ワイルドカード

    「まずは安全性に拘る専門的な声を小耳に挟み、最大限に規模を縮小するように努力した結果、多くの関係者の方々に望まれ催される平和の祭典は、1つの米粒の中に収めることができました。こうなってしまえば、見過ごすことも見て見ぬ振りをすることも容易で、いざとなれば呑み込んでしまえばいいんじゃないでしょうか。安心かどうかはそれぞれの心の問題です。いずれにしろ私から個別に説明することは差し控えたい。あとはもう神に祈るのみです。あらゆる試練、逆風、犠牲を乗り越えて、どうか秋には我々が勝てますように」「はいチャーハンお待ち!」おーきたきた。私は週に一度はチャーハンを食べないとならないのだ。これにビールと餃子があれば最高なのだが、時代がそれを許さなかった。それにしてもオリンピックのニュースばかりで気が滅入る。それも半分コントみたいな...ワイルドカード

  • 将棋の時間(折句/短歌ハナミズキ)

    思わぬところで敵の歩が突っかかってきた。このタイミングなのか……。それは読みにない手だった。素直に取るべきか。(取るにしても同歩か、同銀か)歩で取るのは自然だが、後の継ぎ歩は何よりも恐ろしい。銀で取るとコビンが開き気持ちが悪い。ここは手抜いて攻め合いか。(玉頭の歩を手抜く。私は正気だろうか?)それにしても応手が多すぎる。たくさん手があって正解が一つという時、人間は誤りやすい。(当然のことだろう)直感だけを頼ることはできない。読みの精度にも限界がある。だけど、少しでも最善に近づいていきたい。勝つこと(強くなること)を信じて読み耽る。それが私の本文だ。「佐々木先生、残り3時間です」ああ、もう残り半分になった。・8筋の悩ましき歩をみつめては過ぎ行く時は金なり(折句「ハナミズキ」短歌)将棋の時間(折句/短歌ハナミズキ)

  • 【コラム・エッセイ】さよならテレビ

    最近の若者はあまりテレビを見ずSNSで何かを発信することの方を好むらしい。中でも人気のジャンルは野球と詩歌だ。一度記事を書けば瞬く間に世界中のユーザーの目に留まり、無数の反応が得られるのだから百年前からは考えられない世界になった。それではここで1つ。権力者突き進む打ち負けた道最近の家電の進化は凄まじく、ぼーっとテレビを見ていると画面の中からモンスターが飛び出してきて魂を吸い取られてしまう恐れがある。しかし、恐ろしいのはSNSの世界も同じ。今朝は海外からと思われるコメントが貼り付き、寝ぼけたまま得体の知れないリンクを踏んでしまった。それから5分もすると非通知で電話がかかってきた。「私は機械である。有無を言わずアンケートに答えなさい」というようなことがあり、僕は恐ろしくなってすぐに電話を切った。テレビをつけると麒麟...【コラム・エッセイ】さよならテレビ

  • 秘密トンネル(ありがとうおじいさん)

    「この瓶を開けた者は望みを1つ叶えてやろう」おばあさんの瓶の前に行列ができた。2メートルを越える巨漢が最初の挑戦者だった。余裕の表情で瓶を手に取ったが、すぐに険しい顔色に変わった。想像を絶する頑固な蓋のようだった。熊のような大男が瓶を手に取るとピンポン球のように見え、すぐに決着がつくと思われた。熊は目を丸くし、首をひねりながら引き下がった。どうも並の瓶ではない。列を作る者たちの間に張り詰めた空気が広がっていく。ロープやハンマー、様々な道具を使う者もあったがどれも効果が見られなかった。マジシャン、寿司職人、浪人、忍者、体操選手、軍人、いかなる者の挑戦もはねかえされた。続いてどこにでもいそうなおじいさんが前に進み出た。おじいさんは地べたに座り両足の間に瓶を挟んで両手を使い唸り声をあげた。「ウゥオォーリャーアァァー!...秘密トンネル(ありがとうおじいさん)

  • 魂キープ(イフマイライフ)

    侍は卒業したけどまだ刀を捨てることができない。持っているだけで強いのでは、強くなれるのでは、強くあることができるのでは。最もよかった頃の自分を保てるのでは。ネズミ年の御守りが捨てられない。そこに魂が宿っているかもしれない。ネズミのご先祖様からお叱りを受けるかもしれない。夜中にネズミが化けて出るかもしれない。(イフイフイフイフイフイフイフイフイフ)いくつものイフが押し寄せてくると捨てることはできなくなる。決闘は終わったけど、二丁拳銃が捨てられない。突然、背後から襲ってくるかもしれない。約束はうそかもしれない。終わりは始まりかもしれない。高架下で侍に挟まれるかもしれない。ならず者が暗躍するかもしれない。治安が急激に悪化するかもしれない。誰に借りたかわからない穴の開いた傘が捨てられない。返さないことをずっと根に持って...魂キープ(イフマイライフ)

  • からす

    からすはカーテンの向こうを降りていったどうかここには立ち寄らないで少しも留まらないでいてほしいそれなら何も気にしないエールさえ送ってあげてもいいからすはカーテンの向こうバイバイからす

  • 魂のハイライト

    みんなにいいところを見せたい。いいことをしたら誉めてほしい。認めてほしい。スキになってほしい。そのために日々精進し、試合となれば全力を尽くす。自分を輝かせることによって人々を喜ばせることができる。それがプロとしての誇りだ。芝生の上の選手たちも、モニターの前の私たちも、その心にきっと変わりはないのだと思う。けれども、いくら頑張っても、いつもいつもいいことばかりを続けられるわけではない。運に見放されたように、何もかも裏目裏目に出てしまうこともあるのだ。(いいとこなしの日)そんな時間をどう切り取ったら、いいように見せることができるのか。それもまた私たちに課せられた大切なテーマに違いない。・さて、ハイライトに参りましょう。「試合前、選手たちはバスに乗って到着です」「予定時刻通りでしたね」「今日は渋滞も激しかったというこ...魂のハイライト

  • 天国への階段

    物事には何にだって終わりがあるもんでござんす。夏に終わりがあるように物語にも終わりがある。世界だって例外じゃあござんせん。さて世界の終わりがきたらどうするか、古来人類の空想を刺激するテーマであったんだが、事が世界じゃあ問題が大きすぎるってんで、いくら考えてもきりがないんでございます。きりがないのが空想のいいとこだって?お前さんもいいこと言うようになったじゃねえか。空想ばっかりしてねえで、たまには世の中のことでも勉強しやがれ。時に、世界の終わりってのは突然くるようなんでござんす。チャカチャンチャンチャン♪「せっかくだから焼き肉食おうぜ」「こうなったらもう腹が破れるほど食うぜ」「おー、じゃんじゃん持ってきて!」まあ、最後の晩餐と申しましょうか。何を置いても生き物というのは、最後の最後まで食べることは大事な楽しみなん...天国への階段

  • 空想の翼(宝交換)

    牛になった私の角に鴉がとまっていたのは、カレーを食べて横になってからすぐのことだった。「こいつが欲しいの?」「勿論欲しいね」私たちは翼と角を交換した。憧れの角を手にすると鴉は走り去った。翼をつけてみると、思う以上に小さかった。羽ばたいても少し風になるだけのことだった。助走をつけて……。何度試みても飛べやしない。(これではランナーだ!)翼さえあれば空を抱ける。そんな風に夢見た自分が浅はかだった。だけど、あの鴉は何を望んだのだろう。今頃は似たような後悔の中にいるのかも。私は鴉を捜して街を歩いた。子供たちの賑わいの中心に尖ったものを見つけた。あれは!私の角が輪投げの的にされている。ギャラリーを押しのけて、私は突進した。「私のだ!」「どうしてそう言える?」私の頭をよく見ればわかりそうなのに。「つければわかる」「どうかな...空想の翼(宝交換)

  • 幻の銀

    ずっと温めていた焦点の捨て駒。取れば端角を打って詰み。取れなければ寄りは近い。敵の読みにはあるまい。私は確信を秘めながら敵陣深くへ指を伸ばした。着手の瞬間、それは私の指から離れて飛んだ。「5二銀!」秒読みでもないのに私は咄嗟に叫んでいた。とっておきの一手が逃げて行くような気がしたのだ。脇息の向こうの方に、飛んだと思ったのに、銀は見つからなかった。敵は平静を装っているのか置物のように固まっていた。ゴミ箱の中をのぞき込んだが、そこにもなかった。タブレットに表示される持ち時間を見た。記録の少年が首を少し傾けているように見えた。私は一旦座布団に座り直した。その時、4枚の銀が盤上に確かに存在するのを私は見た。(待ってくれー)落ち着くのだ。私は手を伸ばして記録用紙を求めた。手番はまだ私のままだった。(助かった)私は悪手も反...幻の銀

  • 【短歌】シンガポール・スリリング(折句)

    メニューというより百科事典のようだった。「なかなかのもんでしょう」「ええ」「1500以上あるんですよ。日々が泡となって創造を広げていくので、新しいカクテルが生まれない日はないのです。だいたいここに来られたお客様は迷います。迷い疲れて帰ってしまう方も少なくないほどです。ああ、また生まれそうな……。お客様の疑り深い瞳が新しいヒントになるようです。野生の何かにも似て……」全くよくしゃべるマスターだ。私はメニューを閉じた。迷うために来たのではない。迷いを断ち切るためにやって来たのだ。「おすすめは?」「シンガポールスリリング」・朝焼けの獣と遊歩道を行くウィザード街の風景に溶け(折句「揚げ豆腐」短歌)快速のゼブラを追ってタップする地平線までぬり絵天国(折句「風立ちぬ」短歌)絵手紙にトトロを添えてシンガポール9月で200歳に...【短歌】シンガポール・スリリング(折句)

  • 同期の私

    会社の私、自宅の私、路上の私、海辺の私、働く私、眠る私。どれも皆私。個々の私の体験は瞬時に同期されてすべての私の中に共有される。私は一人でなければならないという先入観からついに解放される時が訪れた。どこにでもいる私。もう私は一人じゃない!「先週の木曜夜8時どこにいましたか?」「木曜の8時だったら八丁堀の将棋センターで将棋を指していました。私が四間飛車で、確か相手の方が右四間飛車でした。ほら、最近どこに振っても多いでしょ。右四間飛車。そんなにいいんですかね。まあ、シンプルでわかりやすいのがいいんでしょう。私は何がきても固めてさばくだけですから。他に証人はいます。子供も多くいたし、中には振り飛車党の人も結構いましたよ」「それはあなたの内の一人ですよね」そう。私は一人じゃない。一点にいながら、他のあらゆる点に存在する...同期の私

  • 狼と見守り隊

    閉じられた扇子はより風を思わせる。存在感とは、たくさんおしゃべりすることではない。口を開ければ誰よりもよく通る声で叫ぶことができるだろうその口はずっと閉じられていた。歯の1つを見せることもなかったが、みんながその存在に一目置いている。まるで物言わぬ司会者として場を仕切っているようだった。もしも、誤ったことを言ったりしたら、吠えられるくらいでは済まない。破れかぶれの狼がカウンターの前に立っていた。返却はうどん屋さんに決まっている。この街ではうどん屋さんが一番偉いのだ。妖怪椅子食いがほとんどの椅子を食べてしまった。僕が席に着くと見回り隊の人がやってきてテーブルに砂時計を置いた。(長時間居座り禁止)ここにくる時はいつもマークされている。砂が落ちきる前に、1つのお話を書かなければならない。謎の丸がペン先にくっついて書き...狼と見守り隊

  • ヘッド・チェッカー ~未来へと続く道

    日常の仕草の些細な一面に目を留めて、大きな過ちへと発展することを未然に防ぐことが私たちの務めだ。私たちは常に目を光らせて、たとえどんな小さな変化であっても見落とさないよう身構えておかねばならない。身なりを整えてこそ、心も正しく前を向いていることができるというものだ。余計なお世話と思われようが、大人として言うべきことはしっかりと言わねばならない。段差は躓きの元だ。些細なところから始まって、やがて大きな犯罪へと巻き込まれていく。そのようなブロックを発見次第、断固たる措置を講じる必要がある。未熟な目から見ればつまらないことに思われるかも知れない。しかしながら、大人として広い視野を持ち、多くを経験してきた立場から、未来あるものを間違いのない道へと導いて行くことは、私たちに課せられた崇高な使命と呼べるだろう。手遅れになっ...ヘッド・チェッカー~未来へと続く道

  • ロッカールーム・フットボーラー

    微かに空気の残ったボール壁からのターンを受けて吸い着くようなドリブルをあの頃の俺は抜け出すだけのフットボーラーだった得点の匂いをかいでいつだって裏に抜けただけどあいつはよこさなかったな40℃のピッチの上立っているだけで苦しいのにボールに触れると少し元気になった何もかもが上手くいかない時もボールならばオアシスを生み出せる微かに空気の残ったボール「まだ生きているよ」壁に向かって打ちつける俺はロッカールームのフットボーラーまっすぐ打てばまっすぐ返す壁は裏切らないキーパーからのロングボールダイレクトで落とした夜あいつフリーでシュートをふかしたねもう一度俺に返してもよかったのにあの頃の俺できたてのチームの中では中心にいるしかなかった助っ人の加入と充実サイドから脇へ脇からベンチへそして俺は芝を離れた俺の好きだったチーム名今...ロッカールーム・フットボーラー

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