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レビューブログ【レブログ!】 https://reblog.hateblo.jp

映画、アニメ、ドラマ、マンガ、書籍、英語読書のレビューが5000件以上! レビューは毎日更新します。

ファン意識や世論に流されず、 自分の感じた感想を正直に伝えたいと考えています。

D.IKUSHIMA
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2008/06/18

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  • 日々臆測

    日々臆測 (飛ぶ教室の本)作者:ヨシタケシンスケ光村図書出版Amazon絵本作家のヨシタケシンスケが 身の回りで見かけたものから いろいろな妄想を広げたもの。 たくさんのヒット作を生み出したクリエイターならではの作風で、 ふと見た日常の風景から突飛な発想が膨らむ様子が楽しい。 中盤には絵本のようなページも用意されていて、 1冊でいろいろな世界観に触れることができる。 他の人と同じものを見ながらも 空想力に満ちたさまざまなアイデアが詰まっており、 ワクワクしたり微笑ましくなれる1冊。 【関連作品のレビュー】 りんごかもしれない(絵本) たまに取り出せる褒め(マンガ)

  • ホビット 竜に奪われた王国

    ホビット 竜に奪われた王国 エクステンデッド・エディション(特典映像付)(字幕版)イアン・マッケランAmazon「思いがけない冒険」に続く3部作の2作目で、 ホビットを連れたドワーフの一団が 邪悪なドラゴンを退治しに行く話。 定期的にハラハラさせる場面が挿入されるとはいえ、 「ロード・オブ・ザ・リング」のスピンオフだからか 映像のクオリティは高いが既視感のある場面ばかりだし、 アクションシーンも本編で見たものの二番煎じという印象が強い。 主人公をホビットとドワーフのリーダーに絞った分、 その他大勢のキャラクターの印象はずっと薄いままだし、 仲間が大勢いる意味はあまりなく、 足手まといや意見の相…

  • 三国志<横山光輝版・1~26巻>

    横山光輝生誕90周年記念電子出版「Selected Works」 三国志(1) 桃園の誓い作者:横山 光輝光プロダクションAmazon西暦200年前後の中国を舞台に 激しい勢力争いをした3つの国の 成り立ちと各地での戦いを描いたもの。 実際に3つの国が出揃うまでには結構な巻数を要するが、 常に争いが絶えないせいでテンポがよく、 争いの原因となる人間ドラマに惹きつけられる。 焦点が当たる登場人物が次々と代わる上に 顔のパターンが少ないので区別しにくいが、 正義感と人情にあふれた劉備玄徳は主人公として感情移入しやすいし、 宿敵として立ちはだかる曹操の狡猾さにも目が離せない。 そしてそこに絡んでくる…

  • 早乙女カナコの場合は

    早乙女カナコの場合は橋本愛Amazon大学の演劇サークルで知り合った男女たちの 不器用な恋愛模様を描いた話。 女性たちが惹かれる男性キャラクターの どこに魅力があるのかが理解できず、 まったく共感できないまま話が進む。 ベテラン俳優たちの演技が下手になったかと思うほど 登場人物も筋書きも何もかもが薄っぺらく、 最後まで観たくなるような魅力が感じられない。 最初から最後までまったく盛り上がらない凡作。

  • 室井慎次 生き続ける者

    室井慎次 生き続ける者柳葉敏郎Amazon「敗れざる者」に続く2部作の後編で、 里子たちと暮らす室井慎次の生き様を描いたもの。 前編に引き続き、まったく面白い部分がない。 住民は嫌なヤツばかりでウンザリするし、 それに対して明確な解決法も提示されない。 元警察関係者としての主人公の実力が伝わってこないまま 腐乱死体が見つかった件はなんとなく終わってしまうし、 かなり反抗的だった里子や猟師たちが いつの間にか打ち解けているのにも納得できない。 物語の大部分は子育てに関する内容だが、 父親像として立派に思えるようなところはなく、 素っ気なさが対立を深めているような場面ばかりで 人間ドラマとしても全…

  • 彼女がその名を知らない鳥たち

    彼女がその名を知らない鳥たち蒼井優Amazon以前の交際相手が忘れられない女性と 彼女の機嫌を必死に取ろうとする同棲相手の話。 ネチネチと難癖を付けて周囲を困らせる主人公にウンザリするが、 予想外の人物が絡んできたあたりから面白くなってくる。 みんなが自分勝手に利己的な行動をとる様子がうすら怖く、 人間の薄っぺらさが味わえるところが本作の醍醐味。 種類の違うサイコパスが集まっているという意味ではホラーに思えるが、 終盤の展開でまた一気に印象が変わるところが斬新。 不快感をベースに、いろいろな感情を揺さぶってくれる作品だった。

  • 大停電の夜に

    大停電の夜に豊川悦司Amazon停電が起きたクリスマスイブの東京で語り合う 何組かの人間を描いた群像劇。 次々と新しい人物が登場する冒頭は混乱するが、 あちこちでペアが出来上がったあとも ダラダラととりとめのない話が続くばかりで いつまで経っても面白さが感じられない。 停電やクリスマスイブという設定が活きていないし、 それぞれのエピソードの中身も薄く、 引き込まれる要素がなくてひたすら退屈だった。

  • サンセット・サンライズ

    サンセット・サンライズ 通常版 [Blu-ray]菅田将暉Amazon新型コロナウイルスの流行で外出自粛が叫ばれる中、 東北の空き家に東京から移住した会社員の話。 寂しさを感じさせない底抜けに明るい主人公が 田舎での生活にいちいち感激するのが気持ちよく、 よそ者として疎外感を味わうのかと思いきや いつの間にか打ち解けてしまう様子が心地いい。 コロナ禍という状況をうまく活かした筋書きで、 単なる時代背景としてだけでなく 当時の生活様式があったからこそのストーリーになっている。 町の過疎化や東日本大震災など深刻な話題も出てくるが、 ほのぼのした雰囲気で重くなりすぎず、 スッキリとした後味で観終わる…

  • サンキューピッチ<1~2巻>

    サンキューピッチ 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)作者:住吉九集英社Amazon正確無比な豪速球が1日3球だけ投げられる高校生と 彼を取り巻く野球部員の話。 野球とギャグが絶妙に融合した作風で わずか3球だけ全力投球できるというルールを 非常にうまく活用した勝負のやり取りが面白い。 厳しい制約がある中でどう勝つかという戦略部分は 「カイジ」や「賭ケグルイ」のような ギャンブル系マンガに通じる奥深さがあるし、 頭のいいキャプテンやキャッチャーが ボケやツッコミの役目を果たしているのも楽しい。 さんざん題材にされてきた野球というスポーツに まだこんな切り口が残されていたのかと感心させられる…

  • ぼくのお日さま

    ぼくのお日さま越山敬達Amazonスポーツの習い事にあまり身が入らなかった少年が フィギュアスケートを滑る少女に心を奪われて 独自にトレーニングを始める話。 「リトル・ダンサー」を思わせる導入部だが、 特に希望を妨げるような要素や保護者の介入はなく、 淡い恋愛模様を伴う練習風景が続くばかりで、 思ったよりもあっさりしたストーリーだった。 山場と言えるのもひとつだけで、 唐突な肩透かしを食らう展開は新しいものの やや消化不良な思いが残るという意味では残念。 吸い込まれるような画面の美しさや 子供達が成長していく清々しさは魅力的だが、 もう少し深みのある筋書きを味わいたかった。

  • わんこ THE MOVIE

    わんこ THE MOVIE [DVD]ポニーキャニオンAmazonフジテレビの朝のニュース番組「めざましテレビ」の 「きょうのわんこ」コーナーを映画として構成したもの。 いろいろな犬の生活を紹介していくが、 ほのぼのするものからしんみりするものまで テイストの違う境遇が混ざっている上に 長くても1本15分程度とテンポよく観ることができる。 今の時代だと咎められそうな飼い方もあるが、 それぞれの犬が幸せそうな様子は伝わってくるし、 創作ではないドキュメンタリーものとして 犬が好きな人におすすめ。

  • クレイヴン・ザ・ハンター

    クレイヴン・ザ・ハンターAaron Taylor-JohnsonAmazonライオンの遺伝子と融合したことで 超人的な身体能力を手に入れた青年が 悪人たちを制裁していく話。 派手で迫力のあるアクションシーンには目を見張るが、 人間関係が妙にわかりにくいことと あまり引き込まれないストーリーが難点。 映像面ばかりに比重が置かれて キャラクターやストーリーに魅力がなく、 1本の映画としてはそこまでの完成度ではなかった。

  • 室井慎次 敗れざる者

    室井慎次 敗れざる者柳葉敏郎Amazonドラマ「踊る大捜査線」シリーズの 室井慎次を主人公にしたスピンオフで、 警察を引退して里子とともに田舎で暮らしている話。 「生き続ける者」に続く2部作の前編となる。 家のすぐ近くで死体が見つかる導入部はよかったが、 それを発端とする事件の話が始まるのかと思いきや 田舎暮らしの日々が描かれるばかりで拍子抜けする。 何年も世話になっておきながら新しく来た少女に コロッと騙されてしまう子供の態度も腑に落ちないし、 地元住民との険悪な関係を見せられるのもストレスがたまるだけ。 ファンとしては、老いながらも元警察関係者の勘を働かせて 事件を捜査していく展開が見たか…

  • 101回目のプロポーズ<全12話>

    101回目のプロポーズ浅野 温子Amazon女性にまったくモテない中年男性が 100回目となるお見合いで出会った 自分と釣り合わない美女に想いを寄せていく話。 1991年に放送された30年以上前の作品だが、 序盤から一気に引き込まれる構成で 画面の古さはすぐ気にならなくなる。 しょぼくれた雰囲気が漂う冴えない主人公が 冷たくあしらわれたりからかわれたりしつつも 周囲の言葉を真に受けて必死でがんばる姿に感動する。 何度断られても主人公がしつこくつきまとう様子や 諦めさせるためにヒロインが無茶な要求をする流れは 普通なら嫌悪感を感じてしまいそうな筋書きだが、 誤解が解けるまでのペースが早いのと コ…

  • ぼくが生きてる、ふたつの世界

    ぼくが生きてる、ふたつの世界吉沢亮Amazon小さな港町で育った青年が 耳の聞こえない両親のせいで思い悩む話。 聴覚障害者の親と暮らしているために 健常者でありながら独特の生活習慣が身についていたり たびたび肩身の狭い思いをする様子が描かれていて心苦しい。 また、そういう家庭環境に対するわずらわしさと 思春期の反抗期が重なった主人公の言動が非常にリアル。 同じ題材を扱った「コーダ あいのうた」と通じる部分もあるが、 本作は特に母との関係に焦点が当てられており、 少しずつ成長するにしたがって 母を思いやる主人公の様子にグッとくる。 青年が独り立ちしていく流れを追体験できる良作。

  • さびしんぼう

    さびしんぼう富田靖子Amazon田舎町で暮らす高校生が 友達や不思議な少女と交流する日々を描いたもの。 くだらないノリや笑えないギャグ描写のせいで 前半は非常にテンポが悪く、中だるみが激しい。 ピエロのような格好の白塗りのキャラクターも イマイチ狙いがわからなくて没頭できない。 後半は憧れの女性との淡い恋愛模様が描かれるが、 これならそこだけをクローズアップし、 余計な要素を混ぜることなく仕上げて欲しかった。

  • ぼくは本屋のおやじさん

    ぼくは本屋のおやじさん作者:早川義夫晶文社Amazonある町で小さな本屋を営む筆者が 日々の苦労や報われない思いをまとめたもの。 1982年発行とかなり古い本だが、 思い通りにいかない仕入れの構造や 重労働な割に利益が少ないビジネスモデルなど、 今でもまだ解決していない問題がズラズラと書かれていて驚く。 いよいよ書店の存続が危ぶまれる現代だが、 こんなにも長い間、同じ問題が放置されているなら 本の店頭販売が限界に来るのも納得できるし、 今のままでは書店も問屋も読書家も幸せにならないだろう。 状況や背景の説明が抜けていてわかりにくい部分もあるが、 規模の小さい本屋がいかに苦労しているかを追体験で…

  • 吉原炎上

    吉原炎上名取裕子Amazon明治時代に人気を集めた吉原遊郭を舞台に そこで暮らす遊女たちの生き様を描いた話。 表向きは華やかに見える遊女たちの 秘められた事情や思いがテーマになっているが、 明確な描写がされていない場面も多いので 前後の流れや会話から状況を汲み取る必要がある。 残念ながらよほど遊女か出演女優たちに思い入れがなければ 引き込まれるほどの面白さは感じないし、 一番の見せ場かと思われた炎上シーンも 出火の原因があまりにつまらなくて拍子抜けした。 たびたび名前を聞く作品だが、 その知名度に匹敵するほどの見応えは感じなかった。

  • がんばっていきまっしょい<2024年公開アニメ版>

    がんばっていきまっしょい雨宮天Amazon休部状態だった高校ボート部が 寄せ集めのメンバーで活動再開する話。 初心者ながら健気に努力する様子を見せてくれれば 部活動を題材にした話としては十分盛り上がるのに 妙に冷めた主人公や感じの悪いライバルたちによって どうにもスッキリと楽しめないのが残念。 4人の部員たちは個性が薄くて見分けがつかないし、 ボート部として強くなっている実感も湧かない。 主人公がグズグズといじけているせいで中だるみも激しい。 努力要素も恋愛要素もスポーツ要素もすべて弱く、 観た後に何も残らない作品。 【関連作品のレビュー】 がんばっていきまっしょい(1998年公開実写映画)

  • カッコーの巣の上で

    カッコーの巣の上で [Blu-ray]ジャック・ニコルソンAmazon社会に適合できない患者たちが暮らす精神病院に 精神異常を装った男が入所してくる話。 厳格な婦長によって厳しい管理下にあった患者たちが 主人公が起こす破天荒な言動によって 少しずつ生きる喜びを見出していく展開が心地いい。 トラブルを避けるための平凡で静かな日々が 彼らの喜怒哀楽も奪っていたことがよくわかる。 さまざまな心の病を感じさせる患者たちはリアルだし、 自由を手にした彼らが生き生きとする様子にグッとくる。 どうにもならないと思い込んでいた高い壁が ガラガラと崩れていくような気持ちよさがある。 映画史に残る名作として知られ…

  • Happy!<全15巻>

    Happy! 完全版 デジタル Ver(1) (ビッグコミックススペシャル)作者:浦沢直樹小学館Amazon両親を亡くし、幼い弟妹たちを育てていた少女が 兄が作った莫大な借金を返済するために プロテニスプレイヤーを目指そうとする話。 同作者による「YAWARA!」と非常によく似たキャラクターで、 真面目で純粋な主人公が強敵に立ち向かう姿を描いていくが、 ライバルの陰湿で執拗な嫌がらせのせいで ずっと悪評がつきまとう展開に結構なストレスがたまる。 強敵を打ち負かしても正当な評価が得られないし、 姑息な手段で本来の実力を発揮できない場面も多い。 話を盛り上げるために苦境にさらされるのは仕方がないに…

  • マイアミ・バイス

    マイアミ・バイス (字幕版)ジェイミー・フォックスAmazon2人組の刑事が捜査のために麻薬組織に潜入する話。 設定そのものはありきたりなのに 人間関係や状況がわかりにくく、 テンポもイマイチで映画としてあまり没頭できない。 最後の銃撃戦は迫力があったが 見応えがあったのはそれぐらいで、 映画としては特に観る価値のないデキだった。

  • ハードキャッシュ

    ハードキャッシュ [DVD]クリスチャン・スレーターAmazon巧妙な手口で金を強奪する一味の話。 計画を失敗するばかりの主人公で 仲間に頼られるほどの実力が伝わってこないし、 人間関係や状況の説明が下手で、 何のために行動しているのかがよくわからない。 もっと騙し合いの面白さが味わえるのかと思ったが、 とにかくストーリーがわかりにくい作品だった。

  • 室町無頼(むろまちぶらい)

    室町無頼大泉洋Amazon農民たちが圧政と貧困に苦しんだ室町時代において 一揆を率いた蓮田兵衛(はすだひょうえ)を描いたもの。 時代背景と登場人物が一気に描かれる冒頭は唐突で、 堤真一が演じる骨皮道賢が主人公の仲間なのか、 悪党なのか幕府の一派なのかがわかりにくく、 話が落ち着くまでしばらく混乱させられる。 また、主人公が引き取った弟子はあまり華がないし、 マンガのような修行シーンも映画全体で観ればあまり意味がなく、 もう少しテーマを絞った構成にして欲しいところ。 クライマックスの一揆の場面は非常に見応えがあるが、 せっかくならそこを集中して楽しめるよう、 もう少し余計な要素を削ぎ落として欲し…

  • もしも徳川家康が総理大臣になったら

    もしも徳川家康が総理大臣になったら浜辺美波Amazon新型コロナウイルスの流行で混乱する中、 AIによって復活した歴史上の偉人たちが 日本の政治を動かしていく話。 偉人たちの特徴や名言を現代の状況に当てはめて パロディに仕上げた冒頭40分ほどもくだらないし、 そこから始まるトラブルの展開もかなりつまらない。 いいように振り回される国民たちも頭が悪すぎるし、 ある動物が描かれたカードの意味も無理やりすぎる。 キャスティングは悪くなかったが、 インパクト勝負の出オチのような設定で 観れば観るほど冷めていく内容だった。

  • ロード・オブ・ザ・リング ローハンの戦い

    ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦いブライアン・コックスAmazon「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのスピンオフで 本編より200年ほど前の世界を舞台に 父親を殺されたことで離反した男との戦いを描いた話。 実写化された本編と違ってアニメーション作品となるが、 逆恨みとしか思えない男が敵となるくだらなさや 各キャラクターが妙に頭の悪い行動をする点など とにかく観ていて冷める要素が多くて熱中できない。 手間をかけたというだけあって映像のクオリティは高いが、 肝心のストーリーや展開が間抜けすぎるのが致命的。 本編が好きな人は不満を感じるだけだろうし、 本編を観ていない人には単なる駄作としか思…

  • 魔入(まい)りました!入間(いるま)くん<1~12話>

    魔入りました!入間くん村瀬歩Amazon気弱で優しい少年が悪魔の孫として引き取られ、 彼が理事長を務める魔界の学校に通うことになる話。 魔法はもちろん、目立った能力もない人間の主人公が いろいろな偶然が重なって特別扱いされつつ 徐々に味方を増やしていく展開が面白くて心地いい。 定期的に新しいキャラクターが登場するが、 どれもきちんと魅力があって好感が持てるのもいい。 ひとつのエピソードが短くてテンポがいい上に 人間とは異なる特徴を持った悪魔たちの設定と コメディがうまく結びついていて楽しめる良作。

  • 六人の嘘つきな大学生

    六人の嘘つきな大学生浜辺美波Amazon人気企業の最終面接に残った6人の就活生が ひとつしかない内定枠をめぐって議論する話。 受験者同士で内定者を選抜するという 特殊な条件のグループディスカッションで、 最初は紳士的だった優秀な大学生たちが 予想外のトラブルをきっかけに どんどんうろたえて疑心暗鬼になっていく展開が面白い。 新たな情報が出てくるたびに互いの意見を主張し合い、 印象や評価がどんどん変化していく様子は サスペンスとしてもミステリーとしても楽しめる。 ただ、後半で事件の全体像が明かされると 本作の魅力であった毒気がどんどん抜けてしまい、 前半のやり取りが一気につまらなく思えてしまうの…

  • Booth / ブース

    ブース/boothAmazon深夜のラジオ番組を担当する人気DJが 生放送中に奇妙な心霊現象に悩まされる話。 周囲をぞんざいに扱ってきた傲慢な男性が 生放送中のさまざまな出来事に ジワジワと追い詰められていく様子が痛快だし、 ホラーとしての怖さも味わえるという新鮮な作風。 意味のわからなかった心霊現象が 回想シーンを通して伏線であったことがわかり、 すべての要素が綺麗につながる筋書きもよくできている。 流れを止められない生放送という状況が 主人公の焦りを加速させるところもいい。 70分あまりという短い作品ながら 緊迫感と恐怖感にあふれた良作ホラー。

  • サル

    サル水橋研二Amazon新薬の投与実験に参加した若者たちが 少しずつ違和感を感じていく話。 参加者の1人が常に撮影しているという設定のPOV方式で、 仲間内で軽口を叩く雰囲気はなかなかリアルだが、 思わせぶりな映像が続くばかりで面白くない。 撮影方式の関係で登場人物の把握もしにくく、 名前が出てきても誰のことなのかがわかりにくい。 治験の様子をドキュメンタリー風に撮るという設定はよかったが、 肝心の中身が薄く、引き込まれるところがなかった。

  • デジタル時代のシン・アナログ経営

    デジタル時代のシン・アナログ経営 ~社員100人からの人的資本経営~作者:船井総合研究所技術評論社Amazon経営コンサルティング会社である船井総合研究所が 業務のデジタル化が進む中でも推奨している アナログ(フィジカル)なやり方を説明したもの。 コロナの影響でリモートワークやオンライン会議が各社で浸透したが、 効率化ばかりを意識すると発生するデメリットに注目し、 あえて前時代的な文化やルールを作ったという施策が面白い。 理論的には効率的に思える変化であっても 実際には意思疎通や就労意欲へのマイナス影響があり、 非生産的なやり方に見えない効果があることに気づかされる。 離職率を下げ、社内を活気…

  • ベルサイユのばら<2025年公開アニメ映画版>

    作品情報: https://www.netflix.com/title/81177638 18世紀のフランスを舞台に 男として育てられた女性軍人の生き様を描いたもの。 全9巻もの原作マンガを2時間に収めるため かなり強引で乱暴な編集がなされた構成になっており、 原作に思い入れがあればあるほど腹立たしい内容。 特に前半はダイジェスト感が強く、 アントワネットが王妃になった途端にフランス市民が貧困に陥り、 フェルゼンが出て行ったと思ったらすぐに帰ってくる始末。 数分ごとに歌が流れて時間経過を示すPVを見せられるが、 その割にオープニングが長ったらしかったり 回想シーンがしつこいのもよくわからない。…

  • アドレセンス<全4話>

    作品情報: https://www.netflix.com/title/81756069 同級生を殺した容疑で逮捕された中学生の少年と その関係者たちを描いたもの。 一家が暮らす家にいきなり警察部隊が突入し、 あどけない中学生が殺人容疑で逮捕されるという衝撃的な話だが、 一番の特徴は1時間ほどの内容すべてがワンカット撮影という点。 焦点を当てる人物を絶妙に入れ替えながら そのすべてが流れるようなカメラワークでつながるのが驚き。 ただ、その関係で場面転換や時間経過が表現できないため 話の進展がかなり遅く、実質的に すべて会話劇になってしまうのが残念。 ストーリーとしてもスッキリする部分がなく、 …

  • Happy!

    NAOKI URASAWA PRESENTS Happy! 完全版 [DVD]相武紗季Amazon両親を亡くし、幼い弟妹たちを育てていた少女が 兄が作った莫大な借金を返済するために プロテニスプレイヤーを目指そうとする話。 同名のマンガを実写化したスペシャルドラマだが、 適度にコメディ要素が混ざったサクセスストーリーと 立ち位置のわかりやすいキャラクターのおかげで気軽に観れる。 ただ、肝心の試合のシーンはイマイチで 2人の動きは素人臭いし、展開としても面白くなかった。 中盤までは割と面白かったのに どうにも熱中できないクライマックスが残念だった。

  • 10 minutes diary

    北川悦吏子 原作・脚本 10minutes diary [DVD]オムニバス・ムービーAmazonある女性の1日を10分間で描いた5本の短編ドラマ集。 テレビドラマの脚本家として 多くのヒット作を生み出してきた北川悦吏子によるものだが、 どのエピソードもあまり引き込まれる部分がなく、 女性のモノローグも白々しく感じてしまった。 どの主人公もウジウジした一面があり、 現状に対する不満を愚痴りながらも それに対する明確な行動を取らないので 観ていてストレスがたまるし、感情移入もしにくい。 あえて観るほどの価値を感じない作品だった。

  • レイリ<全6巻>

    レイリ 1 (少年チャンピオン・コミックス エクストラ)作者:室井大資,岩明均秋田書店Amazon織田信長の軍勢が勢力を伸ばす中、 敵対する武田軍に引き取られて、ある任務に就く少女の話。 「寄生獣」や「ヒストリエ」の作者が原作を務める歴史ものだが、 家族を皆殺しにされた少女が武田軍の傘下に入り、 劣勢を強いられる中でたくましく生きていく様子を描く。 顔の見分けがつかないキャラクターが多いのが不便だが、 先行きのわからない不安定な状況で 大胆に行動し、居場所を見つけていく主人公が魅力的。 定期的に描かれる戦闘シーンも迫力がある。 史実に基づいているため、 どうしてもストーリーが先細りになるのが残…

  • 新幹線大爆破<1975年公開版>

    新幹線大爆破高倉健Amazon大勢の乗客を乗せた博多行きの新幹線に 時速80kmを下回ると爆発する爆弾が仕掛けられる話。 先にリメイク版の方を観たが、 オリジナル版は時代が古いだけでなく、 犯人側の描写に多くの時間が割かれているなど かなりテイストが異なる。 長々と描かれる犯人像もそれほど面白いわけではないし、 2時間30分を超えるボリュームを考えると もっと乗客の救出に焦点を当てた造りにして テンポをよくして欲しかったところ。 偶発的に起きた火事で不利になる展開にも納得できない。 走り続ける新幹線を密室に見立てたアイデアはよかったが、 映画としてはかなりの中だるみ感じる内容だった。 今観るな…

  • 女神の見えざる手

    女神の見えざる手(字幕版)ジェシカ・チャステインAmazonアメリカにおける銃規制の法案をめぐって 政治家たちに働きかけるロビイストを描いたもの。 あまり表立って見かけることのないロビイストという仕事と テンポが早い上に時系列を入れ替えた構成によって 序盤は非常にとっつきが悪くて退屈だが、 チームが二分化したあたりからやっと面白くなってくる。 さまざまな手段を講じて世論を動かし、 自分たちが支持する側に政治家たちが投票するよう 仕向けていく緊迫感のある展開が楽しめる。 社会派で通好みな作品だが、 多彩な策略と逆転劇が味わえるサスペンス。

  • 陪審員2番

    陪審員2番Nicholas HoultAmazonある女性が死亡した事件を扱う裁判に 陪審員として参加することになった男性の話。 殺人容疑のかかる男が有罪か無罪かを議論していくが、 陪審ものとして有名な「十二人の怒れる男」と異なり、 主人公自身が事件に関与しているところがポイント。 ただ、もっと状況が二点三点するのかと思ったが、 緊迫感はあるものの割と淡々とした場面が続き、 予想される中で一番ふんわりした結末に落ち着いたのは残念。 主人公が良心の呵責に苛まれるという その1点ばかりに焦点を当てた展開だったので、 もう少し驚きや刺激を感じさせて欲しかった。

  • ラストマイル

    ラストマイル 通常版 [Blu-ray]満島ひかりAmazon日々大量の商品を発送する世界最大の通販サイトが 荷物の中に爆弾を仕込まれるテロに遭う話。 Amazonをモチーフにしたと思われる最大手の通販サービスで 各家庭に運ばれる荷物に爆弾が混入するという設定が素晴らしく、 多くの人が日常的にオンラインショッピングを利用する現代において テロの被害が身近に感じられるところが恐ろしい。 莫大な荷物のどこに爆弾が混ざっているかわからない怖さと 混乱している間にも次々と新しい注文が舞い込み、 休まず発送しないと荷物で埋め尽くされてしまう状況が 本作特有の緊迫感につながっている。 満島ひかり演じるセン…

  • ランボー ラスト・ブラッド

    ランボー ラスト・ブラッド(字幕版)シルヴェスター・スタローンAmazon「最後の戦場」に続くシリーズ5作目で、 牧場で暮らすランボーが娘同然に接してきた女性が メキシコに行ったまま行方がわからなくなる話。 戦場で暴れるイメージの強かった過去作品と違って 今作はメキシコのギャングを相手にする上に ランボーの老いも相まってややパワーダウンした印象。 主人公の強さが味わえる場面までかなり待たされるのと いくら敵を倒してもハッピーエンドと言えない筋書きで イマイチ爽快感につながらないのも残念。 独立した作品ならこの内容でもよかったが、 「ランボー」シリーズのひとつとしては ファンが期待する内容ではな…

  • おかたいデザイン

    おかたいデザイン作者:平本 久美子翔泳社Amazonチラシやプレゼン資料が見やすく洗練されたものになるよう 修正すべきポイントをいろいろと提案した本。 専門的なデザインの勉強をしてこなかった人が 作ってしまいがちなチラシや資料が多数紹介されており、 配色やレイアウトを少し変更しただけで グッと印象がよくなる実例をたくさん見ることができる。 「デザイナーじゃないのに!」や「プレゼン資料作成『超』授業」と同じく いろいろなサンプルを見ることでコツをつかむための本で、 仕事や趣味で資料を作る機会がある人は目を通しておくとよい。

  • しあわせは食べて寝て待て<1~2巻>

    しあわせは食べて寝て待て 1 (A.L.C. DX)作者:水凪トリ秋田書店Amazon免疫系の持病のせいで細々と生きてきた女性が 団地に引っ越したことをきっかけに 小さな幸せを感じていくようになる話。 慢性的な体調不良や少ない収入など 先行き不安な重い設定だが、 隣に住む老婦人や青年との交流を通して ホッとする瞬間が生まれる展開が心地いい。 食材の効能を活かして体調を改善する 「薬膳」がテーマとなっているが、 あくまで食事を通して得られる満足感を描いており あまり押し付けがましくないところも読みやすい。 かよわい主人公が過ごすほのぼのした日常が味わえる佳作。

  • 新幹線大爆破<2025年公開版>

    作品情報: https://www.netflix.com/title/81629968 大勢の乗客を乗せた東京行きの東北新幹線に 時速100kmを下回ると爆発する爆弾が仕掛けられる話。 数百キロの失踪する新幹線が一種の密室となり、 逃げ出すことも助けに向かうこともできず、 人口の密集する東京に徐々に向かっていく設定が面白い。 映像のクオリティも高く、どの場面も迫力があって素晴らしい。 1975年の同名作品をリメイクしたもので 各要素が今どきの設定に置き換えられているが、 前作の内容も過去の事件として登場するため、 オリジナル版を観ている人はより楽しめるだろう。 パニック映画なのでイライラさせ…

  • A子さんの恋人<1巻>

    A子さんの恋人 1巻 (HARTA COMIX)作者:近藤 聡乃KADOKAWAAmazon2人の男性となかなか縁が切れない女性と その周辺の友人たちを描いたもの。 どの登場人物からも人間性の汚い部分があふれていて 読んでいてどうにも気分が悪くなる。 恋人にハッキリと別れを切り出さない優柔不断な主人公も いろいろなことに図々しく絡んでくる友人たちも好きになれない。 いい意味でも悪い意味でもマンガらしくないキャラクターで、 読んでいる間中ストレスを感じる作風だった。

  • カイジ ファイナルゲーム

    カイジ ファイナルゲーム藤原竜也Amazon「カイジ2 人生奪回ゲーム」に続くシリーズ3作目で、 非人道的な政策が決まるのを止めるため、 政治家に渡す莫大な賄賂資金を稼ごうとする話。 ストーリーもキャラクターも登場するギャンブルも すべて原作マンガにはないオリジナルとなっているが、 とにかく何もかもが面白くない。 特にギャンブルのルールは致命的で、 相手を陥れる策略が妙にカッコ悪かったり、 人望やプレゼン力のような面白みのない要素に 勝敗が左右されるところがつまらない。 また、過去2作と違って 主人公がギャンブルに挑む動機が弱過ぎる。 国民全体に関わる暴挙な政策だとしても その命運を主人公が担…

  • 邪悪な国のアリス

    邪悪な国のアリスルーラ・レンスカAmazon祖母に引き取られた少女が 夜な夜な悪夢に苦しめられる話。 「不思議の国のアリス」になぞらえたホラーかと期待したが、 その世界観が少しだけ混ざった悪夢を見るというだけの内容。 思わせぶりな場面は出てくるものの ひたすら夢を見ているばかりで何も面白くない。 全体で70分あまりという短さなのにテンポが悪いし、 見応えのある場面がまったく見当たらない駄作。 【関連作品のレビュー】 ふしぎの国のアリス(1953年公開アニメ) アリス・イン・ワンダーランド(2010年公開実写映画) アリス・イン・ワンダーランド 時間の旅

  • 新聞記者がネット記事をバズらせるために考えたこと

    新聞記者がネット記事をバズらせるために考えたこと (集英社新書)作者:斉藤友彦集英社Amazon新聞用の記事を長年にわたって書いてきた筆者が ネットに慣れた今時の人に読んでもらえるよう さまざまな試行錯誤した内容をまとめたもの。 ニュースを報道するという目的は同じでも 新聞記事には特有のスタイルが定着しており、 その媒体に合わせた特徴的な手法が 新聞を読まない人にもわかりやすく説明されている。 実際の記事を多数紹介した上で それぞれの文章の意図が細かく解説されており、 ちょっとしたニュース記事に見えるものでも いろいろと考えて書かれていることに驚かされる。 そしてベテラン新聞記者が手間をかけて…

  • トリリオンゲーム<テレビアニメ版・1~16話>

    トリリオンゲーム大塚剛央Amazon天才的なコミュケーション能力を持つ若者と 高いコンピューター技術を持つ若者が組んで 一攫千金の野望に挑んでいく話。 金を稼ぐための手段を探すところから始め、 いろいろな業界の仕組みを見せつつ どうにもならない状況を破天荒なやり方で突破していくのが面白い。 サクサクと話が進んでいくのでテンポがよく、 マンガ版やテレビドラマ版よりも観やすい印象。 ちょっと顔のデザインがクドいのは気になるが、 ビジネスを成功させるための視点や発想、 プレゼンテーション能力や人心掌握術の重要さがわかる作品。 【関連作品のレビュー】 トリリオンゲーム(マンガ)

  • トラップ

    トラップジョシュ・ハートネットAmazon娘とともに人気歌手のコンサートに連れてきた男性が たびたび不審な行動をとる話。 「シックス・センス」などで有名なシャマラン監督の作品だが、 ストーリーや設定のどんでん返しではなく 全編に漂うヒリヒリとした緊迫感が醍醐味。 物語の背景がほとんど説明されないまま 親子2人の行動が描写される独特の見せ方だが、 微妙な違和感と周囲の雰囲気から 徐々に主人公の正体が明らかになっていく。 巧妙な手口で捜査の手をかいくぐる様子や 社会に溶け込むサイコパス具合が絶妙で、 無闇に暴れる殺人鬼よりもよっぽど怖い。 ライブ会場から頻繁に出て行ったり 警察が無能すぎるところは…

  • 京大中年

    京大中年 (幻冬舎単行本)作者:菅広文幻冬舎Amazon「京大少年」に続くシリーズ3作目で、 芸人として名前が売れた現状を振り返って 身近な人のメッセージを書いたもの。 これまでに語ったものと似たような話ばかりな上に 1文ごとに改行するレイアウトで中身がスカスカ、 過去2作のダイジェストのような仕上がりで非常に残念。 前作をだいぶ前に読んで内容を忘れてしまっている人ならともかく、 1作目の「京大芸人」から連続で読むとかなり盛り下がる。 巻が進むたびに中身が薄くなり、 期待した読み心地に届かなくなっている。 よほどのロザンファン以外にはオススメできない1冊。 【関連作品のレビュー】 京大芸人 京…

  • ウィッチウォッチ<1~8巻>

    ウィッチウォッチ 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)作者:篠原健太集英社Amazon無邪気でおっちょこちょいな魔法使いの女子高生と 彼女を護衛する鬼の力を持つ同級生の話。 魔法や鬼の力などファンタジックな要素は出てくるものの メインはボケとツッコミが繰り返されるコメディ部分で、 一話完結型に近い構成で読みやすい。 エピソードによって面白さに差があるが、 アイデアが多彩で独自の魅力が感じられるし、 いろいろなパロディネタも織り交ぜられていて 気軽に読めて満足度が高い良作。

  • カイジ2 人生奪回ゲーム

    カイジ2~人生奪回ゲーム~藤原竜也Amazon「カイジ 人生逆転ゲーム」の続編で、 わずかな自由を手に入れた主人公が 地下施設の仲間を助けるために一攫千金のチャンスを狙う話。 いろいろなギャンブルが詰め込まれていた1作目と異なり、 今回は「沼」と呼ばれるパチンコ台をメインに扱った内容で、 原作に忠実で一定の盛り上がりは感じるものの 2時間超えの長さで全部パチンコばかりというのはやや飽きる。 運営側のイカサマがおおやけになっても そのままプレイを続けるのは違和感を感じるが、 原作マンガの中でも存在感の大きなパチンコ台を 実写で観ることができるという意味ではまずまず。 【関連作品のレビュー】 カイ…

  • アドレナリン:フルスロットル

    アドレナリン:フルスロットルジェームズ・クレイトンAmazon犯罪組織から大金を奪った泥棒が 人質となった相棒を助けるために戦う話。 「アドレナリン」シリーズとはまったく関係ない。 アクションシーンは多いのにイマイチ迫力がなく、 銃撃戦も無駄に連射するばかりでちっとも当たらない。 主人公の強さや実力も伝わってこないし、 警官も敵対関係が中途半端なばかりであまり活かされていない。 どこかで見たような場面はたくさんあるが どれも爽快感に欠けていてスッキリしない映画だった。

  • はたらく細胞<実写映画版>

    はたらく細胞永野芽郁Amazon人間の体を大規模な施設に見立て、 いろいろな細胞の働きを擬人化して描いたもの。 マンガやアニメで人気だった作品を実写化したものだが、 有名芸能人が次々と出てくるお祭り映画のような印象。 特撮のクオリティは悪くないが 背景はいかにも舞台セットという感じだし、 各場面で繰り広げられるやり取りもベタな展開ばかり。 各細胞の役目をコミカルに描くのはいいとして、 空の方向が体外かと思ったら 一部の場面では地下が体外扱いになっていたりと 設定がブレているところも気になる。 後半の筋書きは医学的な動きをベースにしているとしても 薄暗い場所を長々と映すばかりでウンザリするし、 …

  • メルカリで知らん子の絵を買う

    メルカリで知らん子の絵を買う (文春e-book)作者:藤原 麻里菜文藝春秋Amazon日常の中の不便をシュールに解決するアイテムを生み出す コンテンツクリエイターの藤原麻里菜が 日常のふとした思いを書きつづったエッセイ。 無駄づくり発明家に関わる部分は特に出ておらず、 独自の視点を持つ彼女がその思いを淡々と語ったものなので あくまで作者のファン向けといえる内容。 潮井エムコによく似た読み心地だがそこまでの爆発力はなく、 ゆるい雰囲気の脱力系エッセイが好きな人向け。 【関連作品のレビュー】 無駄なマシーンを発明しよう!

  • 成功体験は9割捨てる

    成功体験は9割捨てる―――「前はうまくいった」を信じてはいけない!!!作者:志水浩あさ出版Amazon大きな成功を成し遂げた人や企業が のちに転落してしまった事例をもとに どういう感情に気を付けるべきかをまとめたもの。 成功者が陥りがちな5つの要因と その感情が該当する具体的な事例が紹介されており、 読めば読むほど気が引き締まる思いになる。 人をうまく動かし、業績を改善したい会社員は これらを戒めと考えて心に留めておくといいだろう。 第3章は、先入観にとらわれずに 問題を打破してきた例が取り上げられていて、 広い視野と勇気にもって起こした行動が 成果に結びついていくエピソードが読める。 前章と…

  • 駒田蒸留所へようこそ

    駒田蒸留所へようこそ早見沙織Amazonウイスキーを生産する蒸留所の若い女性社長と そこを取材するニュースサイト記者の話。 アニメーションとしてのクオリティは悪くないが、 ストーリーとキャラクターのデキがあまりにひどすぎる。 仕事に対して失礼で責任感のない記者の言動にウンザリするし、 顧客であるはずの取材先の社長に対して 急にタメ口になるような距離感も不自然すぎる。 中盤以降の展開はあまりに安っぽくて辟易するし、 これで感情移入できると思っているなら信じられない。 蒸留所やウイスキーのイメージが悪くなるような駄作だった。

  • 京大少年

    京大少年 (幻冬舎よしもと文庫)作者:菅広文幻冬舎Amazon「京大芸人」に続くシリーズ2作目で、 無事に芸人となったあとの話や 2人の少年時代を振り返ったもの。 前作ほどのインパクトはないが、 以前に出てきたエピソードを交えつつ同様の面白さが味わえて 2人の絆の強さを再認識できる内容。 前作以上にサクッと読み終えてしまうボリュームだったが、 ロザンの2人に愛着がある人なら悪くないエッセイ。 【関連作品のレビュー】 京大芸人

  • 成功事例でわかる小さな会社の「採用・育成・定着」の教科書

    小さな会社の「採用・育成・定着」の教科書 成功事例でわかる作者:大園羅文日本実業出版社Amazon会社組織に新しい人材を招く際に 求人情報の掲載や採用審査、 その後の新人教育の方法についてまとめたもの。 書いている内容はどれも具体的で納得できるものの あくまで「理想論」の状態になっていて、 現実問題、こういったやり方を相談する時間や 情報をまとめる余力があるかどうかは疑問。 人材の採用と育成のみに全力を注げる状況ならともかく、 不意の欠員を補充する場合に これだけの作業をしていると本業が停滞してしまうため、 あくまで理想的なやり方と割り切った上で読む方がいいだろう。

  • イマジナリー

  • 水深ゼロメートルから

    水深ゼロメートルから濵尾咲綺Amazon砂だらけになってしまった学校のプールを掃除しながら いろいろな思いをぶつける女子高生を描いた話。 野球場で応援する観客席ばかりを映した 「アルプススタンドのはしの方」とよく似た雰囲気があり、 ほとんど全編がプールの場面で構成されている。 女子高生の言動は非常にリアルなのだが、 教師も含めてたびたび衝突する様子は 見ていて不愉快になるだけで面白くないし、 それぞれの興味の方向がバラバラで話の先が見えない。 青春の初々しさを追体験できるわけでも コメディとして笑えるわけでも 女性の悩みを描く社会派というわけでもなく、 ただただ人間の面倒臭いところを見せられる…

  • タッチ<1~12巻>

    タッチ 完全復刻版(1) (少年サンデーコミックス)作者:あだち充小学館Amazon双子の少年とその幼なじみである少女を軸に、 高校野球と恋愛模様を描いた話。 あだち充の代表作でありながら ラブコメの王道的存在としても有名な作品で、 優等生でモテモテの弟とお調子者で落ちこぼれの兄が 幼馴染のヒロインをめぐって絶妙な三角関係を描いていく。 のんびりした作風だがストーリーのテンポはよく、 周囲から低く見積もられていた達也が そのポテンシャルを少しずつ感じさせていく展開に興奮する。 タイトルの本当の意味が明かされる7巻の展開は衝撃的だし、 この出来事が主人公たちの 絆と想いを強く感じる説得力につなが…

  • 沖縄から貧困がなくならない本当の理由

    沖縄から貧困がなくならない本当の理由 (光文社新書)作者:樋口 耕太郎光文社Amazon観光地として高い人気を誇り、 優しくて穏やかな県民性が知られながらも 賃金は全国最低水準、貧困率は全国平均の2倍、 非正規雇用率が4割以上という沖縄の状況が 一向に改善されない理由を分析したもの。 沖縄に移住し、大学で教員を務める筆者が 沖縄県民の言動を間近で観察しながら 県外出身者の客観的な視点で鋭く考察していく。 本土から遠く離れている地理的な問題や 仕事が限定されることが関係しているのかと思いきや、 沖縄県民の特異性が大きな原因だという視点は なかなかに衝撃的で驚かされた。 沖縄特有の人間関係が彼らの…

  • しなのんちのいくる書籍未収録作品つめあわせ<1~7巻>

    しなのんちのいくる書籍未収録作品つめあわせ その1作者:仲曽良ハミナンバーナインAmazon同級生や家族と過ごす 小学生の少年の日常を描いたマンガで、 Web上で公開されているシリーズの中で 単行本に含まれていないエピソードを集めたもの。 本編よりも短い単発ものばかりだが、 いくるたちの日常を余すことなく味わいたいファンにとっては 収録されていなかった内容が補完されているので嬉しい。 知らなくても本編の理解には問題ないものの それぞれのキャラクターを掘り下げる意味で シリーズファンなら目を通しておきたい。 【関連作品のレビュー】 しなのんちのいくる 40代で脱サラして漫画家 仲曽良ハミのツイッ…

  • ザ・バイクライダーズ

    ザ・バイクライダーズ (字幕/吹替)オースティン・バトラーAmazon1960~1970年代のアメリカを舞台に、 荒くれ者が集まるバイクチームを描いた話。 登場するバイクはどれもカッコよくて目を引くが、 映画としてはそれほど感情移入できる部分がなく、 不良たちが好き勝手しているようにしか見えない。 力がある者が人を惹きつけ、次第に統制が取れなくなり、 無用な衝突が生まれるというだけの内容。 見どころらしい見どころがなく、相当に退屈だった。

  • 京大芸人

    京大芸人 (幻冬舎よしもと文庫)作者:菅 広文幻冬舎Amazonお笑いコンビ、ロザンの菅が相方の宇治原と出会い、 芸人になるまでの思い出をまとめたもの。 冒頭から非常に引き込まれる文章で 若気の至りを感じさせる当時の様子が生々しく伝わってくるし、 読みながら2人の顔が思い浮かんで楽しい。 身近な人たちの特徴を的確に表現するのもうまく、 宇治原を尊敬する気持ちを抱きながらも 絶妙に間抜けなポイントが言い表されている。 また、高い学力を誇る宇治原の勉強法は単純に参考になるし、 それぞれの行動に対する根拠に説得力があって 受験生や中高生が見習うべき模範的な姿だろう。 芸能人が書いた本はイマイチなこと…

  • パラベラム 殺し屋の流儀

    パラベラム 殺し屋の流儀イアン・マクシェーンAmazon引退間近の年老いた殺し屋が ある島で過ごす様子を描いたもの。 ベテランの殺し屋の仕事ぶりを見れるかと思いきや 半分以上の時間が過ぎても事件らしい事件が起きず、 ただ老人の道楽を眺めているだけの内容。 主人公の実力はおろか 何をしたいのかすら伝わってこないし、 どこにも見どころのない退屈な作品だった。

  • 若き見知らぬ者たち

    若き見知らぬ者たち磯村勇斗Amazonたびたび徘徊して迷惑をかける母の介護をしながら 報われない日々を送っている男性の話。 認知症の介護と借金返済で苦労する主人公の姿は 観ていて疲れるだけで何の面白みもなく、 わざわざ映画として描く意味がわからない。 予想外の展開で恐怖を感じさせてくれるならともかく、 ありきたりな不幸を眺めても退屈なばかり。 関係者ももう少し要領よく動くだけで 悲観的な状況から抜け出せそうなのに 頭の悪すぎる行動がリアリティを下げている。 主人公に訪れる中盤の展開はあまりに唐突だし、 格闘技の試合はリアルで見応えがあったが、 映画として必要なシーンかと言われると疑問。 総じて…

  • サピエンス全史<上巻>

    サピエンス全史 上 文明の構造と人類の幸福 (河出文庫)作者:ユヴァル・ノア・ハラリ河出書房新社Amazon人類が現代の形になるまでに どのような経緯をたどってきたのかを解説したもの。 古代の動物が徐々に人類へ進化した流れや 人類の祖先が徐々に社会を形成していく流れを説明したものだが、 難しくてとっつきが悪そうな題材なのに非常に読みやすく、 興味と好奇心が刺激される内容。 どういう経緯をたどって今の人間社会に行き着いたのか、 「なるほど」と思わせる解説が詰まっているのと、 人類をひとつの種として客観的に観察する視点が面白い。 我々の生態をドライに分析し、 現代に至る大きな流れを実感することがで…

  • 生体兵器アトミックジョーズ

    生体兵器アトミックジョーズ [DVD]アーティスト:デディー・ファイファーArcAmazon軍事利用できるように遺伝子操作された複数のサメが 海洋研究所から逃げ出してしまう話。 C級映画には間違いないのだが、 ストーリー展開やキャラクターはまずまずで パニック映画として王道的な楽しみ方ができる。 ただ、サメの背ビレだけが映るシーンは いかにも作り物という安っぽさがあり、 アクションシーンにも迫力が全然ないのが惜しい。 有象無象のサメ映画の中ではかなりマシな方で、 映像のクオリティは低いものの90分でサクッと観れる作品。

  • モアナと伝説の海2

    モアナと伝説の海2Auli'i CravalhoAmazon前作から3年後を舞台に、 人々のつながりを断たれてしまう呪いを解くため、 新たな仲間たちと航海に出る話。 どこに何をしに行きたいのかがわかりにくい上に 重要な任務だというのに旅の同行者に 非協力的な村人を選んだ理由も納得がいかない。 CG映像のクオリティは素晴らしいが 前作と同じような場面ばかりでマンネリに感じるし、 観ていて興奮できるところが何もない。 ミュージカル作品ということを差し引いても あまりに中身がスカスカで 映画として引き込まれる部分のない作品だった。 【関連作品のレビュー】 モアナと伝説の海

  • 陽だまりの樹<全11巻>

    陽だまりの樹 1作者:手塚治虫手塚プロダクションAmazon江戸時代末期の日本を舞台に、正義感と人情に厚い武士と 遊び好きでお調子者の外科医の生き様を描いたもの。 史実をベースにしたシリアスな筋書きだが、 2人の主人公はもちろん、各キャラクターの存在感が素晴らしく、 緊迫感のあるシチュエーションが連続して 序盤からグイグイ引き込まれる。 アクションドラマ、恋愛ドラマ、歴史ドラマ、 医療ドラマ、政治ドラマ、人間ドラマなど さまざまなジャンルが入り混じっているのに非常に読みやすく、 手塚治虫の手腕が存分に発揮された見事なストーリーテリング。 日本の大きな転換期となった幕末の世界観を活かし、 大人向…

  • 半分の月がのぼる空

    劇場版 半分の月がのぼる空Amazon病院での生活に退屈していた高校生が 同世代の入院患者と親しくなっていく話。 よく言えば初々しい青春が味わえるが、 悪く言えば非常にありがちな設定と 王道のストーリーで構成された平凡な内容。 終盤に少しひねった展開が用意されているが、 そこまで凝ったトリックではなく、 斬モンながら驚きや感動には至らなかった。

  • スマホを落としただけなのに<2023年公開韓国映画版>

    作品情報: https://www.netflix.com/title/81640988 同名の日本映画をリメイクしたもので、 スマートフォンを落としたことがきっかけで さまざまなトラブルに見舞われていく話。 日本版とはほとんど共通点のない筋書きだが、 個人情報が詰まったスマートフォンを乗っ取られ、 プライバシーをすべて把握されたり周囲との衝突を生んだりと 好き放題やられてしまう点はリアルな怖さがある。 ただ、映画としては妙にテンポが悪かったり ややこしくてわかりにくい部分があったりと、 観ていて疲れる仕上がりだったように思う。 映像のクオリティは迫力は十分なので もう少しコンパクトに収めて欲…

  • ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!

    ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ! (吹替版)Amazon発明家のウォレスと愛犬グルミットが ドタバタ劇を繰り広げるシリーズで、 畑を荒らすウサギを駆除するサービスをしていたウォレスが 彼らを無害化する画期的なアイデアをひらめく話。 30分ほどだった過去シリーズと違って 初めて映画として作られた長編作品で、 動きや映像のクオリティは相変わらず素晴らしいのだが、 ストーリーが意外とシリアスな味付けなのと ウォレスとグルミットがずっと離れ離れなのが辛い。 あくまでコメディとして笑える程度の世界観や 2人の掛け合いが楽しめるようにして欲しいのだが、 ホラーの王道的な展開が続くので 本作に期待す…

  • マンダロリアンとグローグー

    STAR WARS マンダロリアンとグローグー【購入者限定特典:スマホ・PC壁紙データ2種付き】 (外国映画)作者:ジェフリー・ブラウン実務教育出版Amazonドラマ「マンダロリアン」を題材にしたパロディ作品で、 マンダロリアンとグローグーとの交流を描いた絵本。 「ダース・ヴェイダーとルーク(4才)」や 「ダース・ヴェイダーとプリンセス・レイア」と同じパロディ絵本シリーズで、 グローグーはもともと赤ん坊のキャラクターなので 過去作品のような架空の子供時代ではないものの、 期待通りのほのぼのした作風が楽しい。 本編に出てきた登場人物や世界観と 子育てでよくあるシチュエーションをうまく絡め、 グロ…

  • ランボー 最後の戦場

    ランボー 最後の戦場 (字幕版)シルヴェスター・スタローンAmazon「怒りのアフガン」に続くシリーズ4作目で、 紛争地域の村人を助けたいという平和団体に 現地で暮らすランボーが手を貸す話。 前作から実に20年ぶりの続編ということもあり、 かなり年老いてしまった主人公でどうなるかと思ったが、 序盤から非常にテンポがいい上に 調子に乗っていた奴らに冷水を浴びせる展開で気持ちいい。 戦闘でのグロテスク表現にも容赦がなく、 敵味方ともに相当な殺戮シーンが繰り広げられる。 スカッとするアクション映画が観たい人にはオススメ。 【関連作品のレビュー】 ランボー(1982年公開作品) ランボー 怒りの脱出 …

  • 転がれ!たま子

    転がれ!たま子 スペシャル・エディション [DVD]山田麻衣子Amazon鉄かぶとをかぶった変わり者の少女が 大好きな甘食を手に入れるために試行錯誤する話。 「嫌われ松子の一生」のような独特な雰囲気の導入部で 登場人物の個性的なキャラクターも悪くないように思うが、 全体的に淡々としているばかりで面白さが感じられず、 ストーリーにもあまり入り込めなかった。 周囲から浮いている主人公の魅力が 観ている者にだけは伝わってくるのかと思いきや、 結局、最初から最後までずっと退屈な内容だった。

  • 経営12カ条 経営者として貫くべきこと

    経営12カ条 経営者として貫くべきこと (日本経済新聞出版)作者:稲盛和夫日経BPAmazon今や大企業となった京セラやKDDIの創業者であり、 倒産した日本航空(JAL)の再建に尽力した稲盛和夫が 経営者として掲げてきたポリシーを解説したもの。 200ページなので割と短時間で読み切れるボリュームだが、 ひとつひとつのポリシーにかける熱意が素晴らしく、 その方針を掲げる理由と意義、懸念点などが丁寧に語られている。 弱小状態から一流企業に押し上げてきた実績があるだけに 経営者としての視点や考え方に説得力があり、 どうすればビジネスが成功するかの勘所がわかる。 企業の経営者や管理職に限らず、 成果…

  • いきものがたり<1巻>

    いきものがたり(1) (モーニングコミックス)作者:松本ひで吉講談社Amazon世の中のいろいろな生き物の不思議な生態を紹介したもの。 コンセプトは「ざんねんないきもの事典」とほぼ同じだが、 コミックエッセイで鍛えられた作者だけあって マンガとして読みやすく、楽しみながら学べる内容。 本書で知った生き物を詳しく調べてみたくなるので 動物に関する雑学のとっかかりとして読みたい1冊。 【関連作品のレビュー】 犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい 何もなかった 十月十日も毎日たのしい

  • 株式会社マジルミエ<1~8話>

    株式会社マジルミエファイルーズあいAmazon就職活動がなかなかうまくいかない主人公が 怪物退治に魔法少女を派遣する会社に入社する話。 多くの作品で社会奉仕の形になっている魔法少女が 害虫駆除業者のように派遣される設定が新鮮だし、 魔法をソフトウェアのように開発する弱小企業が 競合他社と対等に活躍していくのも面白い。 敵として出てくる怪物が増えたり大きくなるだけで あまり攻撃してこないのは緊迫感に欠けるが、 落ちこぼれだった主人公が 適性を活かして活躍する展開も気持ちよく、 それぞれのキャラクターを応援したくなる作品。 【関連作品のレビュー】 株式会社マジルミエ(マンガ)

  • ヴェノム:ザ・ラストダンス

    ヴェノム:ザ・ラストダンスTom HardyAmazon「レット・ゼア・ビー・カーネイジ」に続くシリーズ3作目で、 シンビオートを作った邪神を解放する鍵をめぐって ヴェノムたちが正体不明の怪物に追い回される話。 前作までの登場人物やストーリーとのつながりが強いので あくまでシリーズファン向けの内容となるが、 無駄なシーンが多くて退屈だし、ヴェノムの戦いぶりも食傷気味。 クライマックスは妙に安っぽいありがちな展開と 本作独自の見どころといえる部分がない。 1作目で感じたような興奮はなく、 映画としても中身が薄くて期待ハズレだった。 【関連作品のレビュー】 ヴェノム ヴェノム:レット・ゼア・ビー・…

  • スマホを落としただけなのに -最終章- ファイナル ハッキング ゲーム

    スマホを落としただけなのに ~最終章~ ファイナル ハッキング ゲーム成田凌Amazon「囚われの殺人鬼」に続くシリーズ3作目で、 1作目に登場した連続殺人鬼が 日韓首脳会議を狙うテロリストに手を貸す話。 わざわざ日本人俳優に韓国語をしゃべらせてまで 舞台を韓国にする必要性が感じられないし、 ヒロインとの恋愛模様や互いに騙し合う展開など ストーリーを構成する要素全部に安っぽさが漂う。 天才ハッカーがそのサイコぶりを発揮して とことん怖がらせてくれればそれでよかったのに いろいろと狙いすぎたことで逆に盛り上がりに欠けた印象。 もはやスマホの存在感はほとんど感じられず、 2作目同様の陳腐な完成度だ…

  • 十月十日も毎日たのしい

    十月十日も毎日たのしい (パルシィコミックス)作者:松本ひで吉講談社Amazon「犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい」の作者が 第一子の妊娠から出産までの日々を描いたもの。 集中して執筆に取り組む生活ができないのか、 これまでの作品と比べるとマンガっぽさが少なく、 動きの少ない絵日記のような作風。 体調の変化による不便や苦しみ、 それに伴う不安や愚痴を描いたページが多いので 妊婦の生活がどういうものかをリアルに知れるとはいえ、 マンガとしてはあまり引き込まれないのが残念。 出産シーンが描かれる終盤になると やっとマンガらしい面白さが出てくるが、 全体的にはそこまで満足できなかった。 【関連作…

  • ねずみの初恋<1~5巻>

    ねずみの初恋(1) (ヤングマガジンコミックス)作者:大瀬戸陸講談社Amazon殺し屋として育てられ、暴力団の手先として 多くの人殺しをこなしてきた少女が 初めて好きになった人をなんとか救おうとする話。 弱々しい印象を受ける主人公が 鮮やかに人を殺していく様子は「殺し屋1」を彷彿とさせるが、 さらにそこに恋愛要素をトッピングした作風が新鮮。 初々しい恋愛模様を描きつつも 彼らの幸せが常に脅かされる状況にヒリヒリするし、 常識はずれな強さを誇るのに いつ死んでもおかしくない場面が続くのがスゴい。 2人の仲が深まるほど残酷さが際立つ作風で、 ページをめくる手が止まらない独特な中毒性がある。

  • 午後の光線

    午後の光線 (カドコミ)作者:南寝KADOKAWAAmazon奇妙な言動のせいで周囲に距離を置かれる少年と 彼を助けようとする同級生が親しくなっていく話。 絵に描いたようないじめられっ子が 妙に達観したクラスメイトのおかげで 救われていくのが心地いい。 不幸と隣り合わせな2人の主人公だが、 互いに思いやる様子にグッとくる。 読んでいて辛くなる場面も多いので好みは分かれるが、 いろいろな感情を味わわせてくれる1冊。

  • 何もなかった<1~2巻>

    なんもなかったその1 今日もなんもなかったわ作者:松本ひで吉Amazon夫やペットとともに暮らす漫画家の女性が 日常の出来事をまとめたエッセイ。 SNSに上げていたマンガを本にまとめたものだが、 同作者の「犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい」とほぼ同じ内容で、 これが無料で読めるというのは非常に嬉しい。 ペット以外の話題も混ざるが 大半は犬と猫とトカゲの話で、 作者の作風が好きな人ならぜひ読んで欲しい。 【関連作品のレビュー】 犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい

  • あの人が消えた

    あの人が消えた高橋文哉Amazon宅配業者として働く青年が 配達先のマンションに違和感を感じ、 いろいろ調べようとする話。 ホラータッチの導入部から一転して 淡い恋心を描く恋愛ものになったかと思いきや、 緊迫感が漂うサスペンスに移行し、 そこからコメディやミステリーと いろいろなジャンルを詰め込んだ見事な筋書き。 散りばめられていた伏線を綺麗に回収しつつ さらなるどんでん返しや驚きが用意されており、 最初から最後までたっぷりと楽しめる贅沢な内容。 既存の作品をオマージュやパロディにするなど 映画好きをニヤリとさせる試みも面白い。 豊富な仕掛けを実験的に織り交ぜた作品で、 2時間足らずなのに見応…

  • ドリーム・シナリオ

    ドリーム・シナリオニコラス・ケイジAmazonごく平凡な中年の大学教授が いろいろな人々の夢に現れて騒ぎになる話。 本人は何もしていないのに大勢が顔を知っていて 夢の中のイメージに振り回されるという コメディともホラーとも受け取れる筋書きは斬新。 ただ、大衆の感情に伴う「結果」が描かれるばかりで そこからの逆転劇やどんでん返しがなく、 喜劇と悲劇が垂れ流されるだけなのが残念。 割と興味を惹かれる導入部だったのに 風呂敷を拡げただけで終わってしまった印象。

  • スピーク・ノー・イーブル 異常な家族

    スピーク・ノー・イーブル 異常な家族ジェームズ・マカヴォイAmazon旅先で知り合った家族に招かれて 山の中にある彼らの家に泊まりに来た一家が 彼らの言動に微妙な居心地の悪さを感じていく話。 2022年公開の「胸騒ぎ」をリメイクしたものだが、 良くも悪くもほとんどそっくりな内容だし、 本作の醍醐味である「気まずさ」はオリジナル版の方が上。 終盤30分の展開はかなりアレンジされているが、 ハッピーエンドなのにうっすらと不快感を演出していて オリジナル版の後味の悪さにはまったく敵わない。 凶悪な敵を打ち倒すアクション映画的な爽快感はないし、 ホラーとしても中途半端な仕上がりなので あえて今作を観る…

  • 夏目アラタの結婚

    夏目アラタの結婚柳楽 優弥Amazon猟奇殺人者の女性が隠した遺体のありかを聞き出すため、 勢いで結婚を申し込んでしまう男性の話。 なぜ3人もの男性を殺したのか、遺体はどこにあるのか、 4人目の血痕は誰のものなのかといったミステリー要素に加え、 プロポーズを受け入れた死刑囚がどんな行動を起こすかという 他作品にはない導入部にグイグイ引き込まれる。 コロコロと態度が変わる死刑囚に翻弄されながらも 事件の手がかりが少しずつ明らかになり、 逮捕に至るまでの経緯が見えてくる流れが面白い。 いろいろなジャンルが混ざった不思議な作風で 密度の濃い2時間が味わえる作品。

  • エア・ロック 海底緊急避難所

    エア・ロック 海底緊急避難所(字幕/吹替)コルム・ミーニイAmazon乗っていた飛行機にトラブルが起こり、 海に墜落した機内に閉じ込められてしまう話。 閉鎖的な環境で絶体絶命に陥る設定はいいのだが、 わずか90分ほどしかないのに無駄な場面が多く、 肝心の脱出劇に工夫がなさすぎる。 もっと斬新な脱出方法の提案や 予想外のトラブルを見せてくれるかと思いきや、 酸素やサメといったありがちな要素ばかり。 序盤の時間を使って登場人物を深掘りする意味はなかったし、 男友達が客室乗務員を罵る場面も単に気分が悪くなるだけ。 主人公にも恋人にも魅力がなさすぎて見ていられない。 見応えがあるのは最初の事故のシーン…

  • カラダ探し<1~6巻>

    カラダ探し 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)作者:ウェルザード,村瀬克俊集英社Amazon同じ1日が繰り返される現象を止めるため、 殺された少女の身体を校舎内で探そうとする話。 同級生とともに深夜の学校に転送されて バラバラになった少女の身体を探すという設定は面白いが、 話数を引き延ばすためかストーリーは遅々として進まないし、 主人公たちの行動も頭が悪すぎて無意味な場面が多すぎる。 マンガなのに校内の位置関係がわかりにくいのも残念で、 それぞれが今どこにいて敵がどう迫っているのかがつかめない。 原作がケータイ小説ということもあってか、 毎回のインパクトばかりに比重が置かれており、 作品…

  • ルー・ガルー 人狼を探せ!

    作品情報: https://www.netflix.com/title/81686180 アナログゲームの「人狼」を実写化したもので、 とある一家が毎晩人狼が徘徊する村へ転送されてしまう話。 頭の悪い母親と末っ子にはイライラさせられるが、 全体的には適度な緊迫感とコメディ要素で 気軽に楽しめる内容に仕上がっているし、 映像化するにあたってルールはアレンジされているので もともとのゲーム内容を知らなくても問題ない。 単に人狼人気にあやかったものではなく、 家族関係の修復や伏線をうまく織り込んだ筋書きで 映画としても満足できるデキだった。

  • 私にふさわしいホテル

    私にふさわしいホテルのんAmazon鳴かず飛ばずの状態が続く若手小説家が 自分の作品を酷評した大御所作家とたびたび衝突する話。 力技で文学界でのし上がろうとする設定や 個性的なキャラクターは悪くないのだが、 肝心のストーリーがそれほど面白くなく、 わざわざタイトルに入っている割にホテルの存在感も薄い。 各場面のドタバタぶりはそれほど悪くないのだが、 時間がどんどん過ぎるばかりで話が頭に入ってこないし、 主人公がどのぐらい成功しているのかの実感が湧かない。 素材はいいのに映画として期待したほどの満足感がなく、 どうにも観ていて盛り上がらない作品だった。

  • ビーキーパー

    ビーキーパージェイソン・ステイサムAmazon知人の高齢女性がフィッシング詐欺に遭ったことをきっかけに 元工作員の男が犯罪グループを壊滅させようとする話。 弱者から搾取しようとする犯罪者たちを めちゃくちゃに強い男が痛めつけていくという 非常にわかりやすい勧善懲悪の図式と 序盤からテンポよく展開していく流れが気持ちいい。 伝説的な強さを誇る男を怒らせてしまうという 「ジョン・ウィック」を連想させる筋書きだが、 これまでのジェイソン・ステイサム作品同様に 圧倒的な強さで敵をねじ伏せていく様子が痛快で、 警察やFBIにも容赦がないのも清々しい。 調子に乗ったチャラい悪者たちが 手痛いしっぺ返しを喰…

  • FLEE / フリー

    FLEE フリー(字幕版)Fardin MijdzadehAmazon1980年代後半のアフガニスタンで少年時代を過ごした男性が 家族と離れ離れになって亡命した当時の様子を振り返ったもの。 政治的にも社会的にも不安定な中、 違法な手段を使ってでも逃げ出すしかなかった 一家の壮絶な状況がよくわかる。 コマ数が少なく動きは滑らかではないが 人物の表情に比重が置かれたアニメーションと たびたび挿入される実写映像が生々しい。 社会情勢が乱れた国ではいかに頼るものがないか、 その苦労と生きづらさを追体験できる作品。

  • ホットスポット<全10話>

    作品情報: https://www.netflix.com/title/81985186 富士山の見える冴えないビジネスホテルを舞台に、 宇宙人であることを隠して生きる中年男性と その秘密を知った同僚の女性の交流を描いたもの。 宇宙人なのに妙に器が小さくて愚痴っぽく、 SFやファンタジーではなく日常ドラマなのが特徴。 毎回ちょっとした出来事から小さなトラブルが生まれ、 宇宙人の能力に絡めながら1話完結型で収める構成も見事。 「架空OL日記」を思わせる中年女性たちの会話も面白く、 観ていて共感できるポイントが随所に散りばめられていて ふと漏れる一言にいちいち笑ってしまう。 登場人物のキャスティン…

  • キングダム 大将軍の帰還

    キングダム 大将軍の帰還山﨑賢人Amazon「運命の炎」に続くシリーズ4作目で、 秦軍と趙国(ちょうこく)の戦いを描いたもの。 信たちの前に謎の男が現れた前作直後から始まり、 2部作の後編といえるような内容。 すでに4作目となり、ストーリーもかなり間延びしているため、 キャラクターを掘り下げるだけの前半はかなり退屈だが、 中盤以降の王騎将軍の戦いぶりは非常に見応えがあった。 すでに70巻以上となった原作マンガでいうと 本作の内容はまだ16巻なので、 ストーリーの区切りを迎えたこのあたりで 実写映画版は完結としておく方がいいように思う。 激しい肉弾戦はかなり見応えがあるし、 王騎将軍に思い入れの…

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