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レビューブログ【レブログ!】 https://reblog.hateblo.jp

映画、アニメ、ドラマ、マンガ、書籍、英語読書のレビューが5000件以上! レビューは毎日更新します。

ファン意識や世論に流されず、 自分の感じた感想を正直に伝えたいと考えています。

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2008/06/18

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  • A子さんの恋人<1巻>

    A子さんの恋人 1巻 (HARTA COMIX)作者:近藤 聡乃KADOKAWAAmazon2人の男性となかなか縁が切れない女性と その周辺の友人たちを描いたもの。 どの登場人物からも人間性の汚い部分があふれていて 読んでいてどうにも気分が悪くなる。 恋人にハッキリと別れを切り出さない優柔不断な主人公も いろいろなことに図々しく絡んでくる友人たちも好きになれない。 いい意味でも悪い意味でもマンガらしくないキャラクターで、 読んでいる間中ストレスを感じる作風だった。

  • カイジ ファイナルゲーム

    カイジ ファイナルゲーム藤原竜也Amazon「カイジ2 人生奪回ゲーム」に続くシリーズ3作目で、 非人道的な政策が決まるのを止めるため、 政治家に渡す莫大な賄賂資金を稼ごうとする話。 ストーリーもキャラクターも登場するギャンブルも すべて原作マンガにはないオリジナルとなっているが、 とにかく何もかもが面白くない。 特にギャンブルのルールは致命的で、 相手を陥れる策略が妙にカッコ悪かったり、 人望やプレゼン力のような面白みのない要素に 勝敗が左右されるところがつまらない。 また、過去2作と違って 主人公がギャンブルに挑む動機が弱過ぎる。 国民全体に関わる暴挙な政策だとしても その命運を主人公が担…

  • 邪悪な国のアリス

    邪悪な国のアリスルーラ・レンスカAmazon祖母に引き取られた少女が 夜な夜な悪夢に苦しめられる話。 「不思議の国のアリス」になぞらえたホラーかと期待したが、 その世界観が少しだけ混ざった悪夢を見るというだけの内容。 思わせぶりな場面は出てくるものの ひたすら夢を見ているばかりで何も面白くない。 全体で70分あまりという短さなのにテンポが悪いし、 見応えのある場面がまったく見当たらない駄作。 【関連作品のレビュー】 ふしぎの国のアリス(1953年公開アニメ) アリス・イン・ワンダーランド(2010年公開実写映画) アリス・イン・ワンダーランド 時間の旅

  • 新聞記者がネット記事をバズらせるために考えたこと

    新聞記者がネット記事をバズらせるために考えたこと (集英社新書)作者:斉藤友彦集英社Amazon新聞用の記事を長年にわたって書いてきた筆者が ネットに慣れた今時の人に読んでもらえるよう さまざまな試行錯誤した内容をまとめたもの。 ニュースを報道するという目的は同じでも 新聞記事には特有のスタイルが定着しており、 その媒体に合わせた特徴的な手法が 新聞を読まない人にもわかりやすく説明されている。 実際の記事を多数紹介した上で それぞれの文章の意図が細かく解説されており、 ちょっとしたニュース記事に見えるものでも いろいろと考えて書かれていることに驚かされる。 そしてベテラン新聞記者が手間をかけて…

  • トリリオンゲーム<テレビアニメ版・1~16話>

    トリリオンゲーム大塚剛央Amazon天才的なコミュケーション能力を持つ若者と 高いコンピューター技術を持つ若者が組んで 一攫千金の野望に挑んでいく話。 金を稼ぐための手段を探すところから始め、 いろいろな業界の仕組みを見せつつ どうにもならない状況を破天荒なやり方で突破していくのが面白い。 サクサクと話が進んでいくのでテンポがよく、 マンガ版やテレビドラマ版よりも観やすい印象。 ちょっと顔のデザインがクドいのは気になるが、 ビジネスを成功させるための視点や発想、 プレゼンテーション能力や人心掌握術の重要さがわかる作品。 【関連作品のレビュー】 トリリオンゲーム(マンガ)

  • トラップ

    トラップジョシュ・ハートネットAmazon娘とともに人気歌手のコンサートに連れてきた男性が たびたび不審な行動をとる話。 「シックス・センス」などで有名なシャマラン監督の作品だが、 ストーリーや設定のどんでん返しではなく 全編に漂うヒリヒリとした緊迫感が醍醐味。 物語の背景がほとんど説明されないまま 親子2人の行動が描写される独特の見せ方だが、 微妙な違和感と周囲の雰囲気から 徐々に主人公の正体が明らかになっていく。 巧妙な手口で捜査の手をかいくぐる様子や 社会に溶け込むサイコパス具合が絶妙で、 無闇に暴れる殺人鬼よりもよっぽど怖い。 ライブ会場から頻繁に出て行ったり 警察が無能すぎるところは…

  • 京大中年

    京大中年 (幻冬舎単行本)作者:菅広文幻冬舎Amazon「京大少年」に続くシリーズ3作目で、 芸人として名前が売れた現状を振り返って 身近な人のメッセージを書いたもの。 これまでに語ったものと似たような話ばかりな上に 1文ごとに改行するレイアウトで中身がスカスカ、 過去2作のダイジェストのような仕上がりで非常に残念。 前作をだいぶ前に読んで内容を忘れてしまっている人ならともかく、 1作目の「京大芸人」から連続で読むとかなり盛り下がる。 巻が進むたびに中身が薄くなり、 期待した読み心地に届かなくなっている。 よほどのロザンファン以外にはオススメできない1冊。 【関連作品のレビュー】 京大芸人 京…

  • ウィッチウォッチ<1~8巻>

    ウィッチウォッチ 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)作者:篠原健太集英社Amazon無邪気でおっちょこちょいな魔法使いの女子高生と 彼女を護衛する鬼の力を持つ同級生の話。 魔法や鬼の力などファンタジックな要素は出てくるものの メインはボケとツッコミが繰り返されるコメディ部分で、 一話完結型に近い構成で読みやすい。 エピソードによって面白さに差があるが、 アイデアが多彩で独自の魅力が感じられるし、 いろいろなパロディネタも織り交ぜられていて 気軽に読めて満足度が高い良作。

  • カイジ2 人生奪回ゲーム

    カイジ2~人生奪回ゲーム~藤原竜也Amazon「カイジ 人生逆転ゲーム」の続編で、 わずかな自由を手に入れた主人公が 地下施設の仲間を助けるために一攫千金のチャンスを狙う話。 いろいろなギャンブルが詰め込まれていた1作目と異なり、 今回は「沼」と呼ばれるパチンコ台をメインに扱った内容で、 原作に忠実で一定の盛り上がりは感じるものの 2時間超えの長さで全部パチンコばかりというのはやや飽きる。 運営側のイカサマがおおやけになっても そのままプレイを続けるのは違和感を感じるが、 原作マンガの中でも存在感の大きなパチンコ台を 実写で観ることができるという意味ではまずまず。 【関連作品のレビュー】 カイ…

  • アドレナリン:フルスロットル

    アドレナリン:フルスロットルジェームズ・クレイトンAmazon犯罪組織から大金を奪った泥棒が 人質となった相棒を助けるために戦う話。 「アドレナリン」シリーズとはまったく関係ない。 アクションシーンは多いのにイマイチ迫力がなく、 銃撃戦も無駄に連射するばかりでちっとも当たらない。 主人公の強さや実力も伝わってこないし、 警官も敵対関係が中途半端なばかりであまり活かされていない。 どこかで見たような場面はたくさんあるが どれも爽快感に欠けていてスッキリしない映画だった。

  • はたらく細胞<実写映画版>

    はたらく細胞永野芽郁Amazon人間の体を大規模な施設に見立て、 いろいろな細胞の働きを擬人化して描いたもの。 マンガやアニメで人気だった作品を実写化したものだが、 有名芸能人が次々と出てくるお祭り映画のような印象。 特撮のクオリティは悪くないが 背景はいかにも舞台セットという感じだし、 各場面で繰り広げられるやり取りもベタな展開ばかり。 各細胞の役目をコミカルに描くのはいいとして、 空の方向が体外かと思ったら 一部の場面では地下が体外扱いになっていたりと 設定がブレているところも気になる。 後半の筋書きは医学的な動きをベースにしているとしても 薄暗い場所を長々と映すばかりでウンザリするし、 …

  • メルカリで知らん子の絵を買う

    メルカリで知らん子の絵を買う (文春e-book)作者:藤原 麻里菜文藝春秋Amazon日常の中の不便をシュールに解決するアイテムを生み出す コンテンツクリエイターの藤原麻里菜が 日常のふとした思いを書きつづったエッセイ。 無駄づくり発明家に関わる部分は特に出ておらず、 独自の視点を持つ彼女がその思いを淡々と語ったものなので あくまで作者のファン向けといえる内容。 潮井エムコによく似た読み心地だがそこまでの爆発力はなく、 ゆるい雰囲気の脱力系エッセイが好きな人向け。 【関連作品のレビュー】 無駄なマシーンを発明しよう!

  • 成功体験は9割捨てる

    成功体験は9割捨てる―――「前はうまくいった」を信じてはいけない!!!作者:志水浩あさ出版Amazon大きな成功を成し遂げた人や企業が のちに転落してしまった事例をもとに どういう感情に気を付けるべきかをまとめたもの。 成功者が陥りがちな5つの要因と その感情が該当する具体的な事例が紹介されており、 読めば読むほど気が引き締まる思いになる。 人をうまく動かし、業績を改善したい会社員は これらを戒めと考えて心に留めておくといいだろう。 第3章は、先入観にとらわれずに 問題を打破してきた例が取り上げられていて、 広い視野と勇気にもって起こした行動が 成果に結びついていくエピソードが読める。 前章と…

  • 駒田蒸留所へようこそ

    駒田蒸留所へようこそ早見沙織Amazonウイスキーを生産する蒸留所の若い女性社長と そこを取材するニュースサイト記者の話。 アニメーションとしてのクオリティは悪くないが、 ストーリーとキャラクターのデキがあまりにひどすぎる。 仕事に対して失礼で責任感のない記者の言動にウンザリするし、 顧客であるはずの取材先の社長に対して 急にタメ口になるような距離感も不自然すぎる。 中盤以降の展開はあまりに安っぽくて辟易するし、 これで感情移入できると思っているなら信じられない。 蒸留所やウイスキーのイメージが悪くなるような駄作だった。

  • 京大少年

    京大少年 (幻冬舎よしもと文庫)作者:菅広文幻冬舎Amazon「京大芸人」に続くシリーズ2作目で、 無事に芸人となったあとの話や 2人の少年時代を振り返ったもの。 前作ほどのインパクトはないが、 以前に出てきたエピソードを交えつつ同様の面白さが味わえて 2人の絆の強さを再認識できる内容。 前作以上にサクッと読み終えてしまうボリュームだったが、 ロザンの2人に愛着がある人なら悪くないエッセイ。 【関連作品のレビュー】 京大芸人

  • 成功事例でわかる小さな会社の「採用・育成・定着」の教科書

    小さな会社の「採用・育成・定着」の教科書 成功事例でわかる作者:大園羅文日本実業出版社Amazon会社組織に新しい人材を招く際に 求人情報の掲載や採用審査、 その後の新人教育の方法についてまとめたもの。 書いている内容はどれも具体的で納得できるものの あくまで「理想論」の状態になっていて、 現実問題、こういったやり方を相談する時間や 情報をまとめる余力があるかどうかは疑問。 人材の採用と育成のみに全力を注げる状況ならともかく、 不意の欠員を補充する場合に これだけの作業をしていると本業が停滞してしまうため、 あくまで理想的なやり方と割り切った上で読む方がいいだろう。

  • イマジナリー

  • 水深ゼロメートルから

    水深ゼロメートルから濵尾咲綺Amazon砂だらけになってしまった学校のプールを掃除しながら いろいろな思いをぶつける女子高生を描いた話。 野球場で応援する観客席ばかりを映した 「アルプススタンドのはしの方」とよく似た雰囲気があり、 ほとんど全編がプールの場面で構成されている。 女子高生の言動は非常にリアルなのだが、 教師も含めてたびたび衝突する様子は 見ていて不愉快になるだけで面白くないし、 それぞれの興味の方向がバラバラで話の先が見えない。 青春の初々しさを追体験できるわけでも コメディとして笑えるわけでも 女性の悩みを描く社会派というわけでもなく、 ただただ人間の面倒臭いところを見せられる…

  • タッチ<1~12巻>

    タッチ 完全復刻版(1) (少年サンデーコミックス)作者:あだち充小学館Amazon双子の少年とその幼なじみである少女を軸に、 高校野球と恋愛模様を描いた話。 あだち充の代表作でありながら ラブコメの王道的存在としても有名な作品で、 優等生でモテモテの弟とお調子者で落ちこぼれの兄が 幼馴染のヒロインをめぐって絶妙な三角関係を描いていく。 のんびりした作風だがストーリーのテンポはよく、 周囲から低く見積もられていた達也が そのポテンシャルを少しずつ感じさせていく展開に興奮する。 タイトルの本当の意味が明かされる7巻の展開は衝撃的だし、 この出来事が主人公たちの 絆と想いを強く感じる説得力につなが…

  • 沖縄から貧困がなくならない本当の理由

    沖縄から貧困がなくならない本当の理由 (光文社新書)作者:樋口 耕太郎光文社Amazon観光地として高い人気を誇り、 優しくて穏やかな県民性が知られながらも 賃金は全国最低水準、貧困率は全国平均の2倍、 非正規雇用率が4割以上という沖縄の状況が 一向に改善されない理由を分析したもの。 沖縄に移住し、大学で教員を務める筆者が 沖縄県民の言動を間近で観察しながら 県外出身者の客観的な視点で鋭く考察していく。 本土から遠く離れている地理的な問題や 仕事が限定されることが関係しているのかと思いきや、 沖縄県民の特異性が大きな原因だという視点は なかなかに衝撃的で驚かされた。 沖縄特有の人間関係が彼らの…

  • しなのんちのいくる書籍未収録作品つめあわせ<1~7巻>

    しなのんちのいくる書籍未収録作品つめあわせ その1作者:仲曽良ハミナンバーナインAmazon同級生や家族と過ごす 小学生の少年の日常を描いたマンガで、 Web上で公開されているシリーズの中で 単行本に含まれていないエピソードを集めたもの。 本編よりも短い単発ものばかりだが、 いくるたちの日常を余すことなく味わいたいファンにとっては 収録されていなかった内容が補完されているので嬉しい。 知らなくても本編の理解には問題ないものの それぞれのキャラクターを掘り下げる意味で シリーズファンなら目を通しておきたい。 【関連作品のレビュー】 しなのんちのいくる 40代で脱サラして漫画家 仲曽良ハミのツイッ…

  • ザ・バイクライダーズ

    ザ・バイクライダーズ (字幕/吹替)オースティン・バトラーAmazon1960~1970年代のアメリカを舞台に、 荒くれ者が集まるバイクチームを描いた話。 登場するバイクはどれもカッコよくて目を引くが、 映画としてはそれほど感情移入できる部分がなく、 不良たちが好き勝手しているようにしか見えない。 力がある者が人を惹きつけ、次第に統制が取れなくなり、 無用な衝突が生まれるというだけの内容。 見どころらしい見どころがなく、相当に退屈だった。

  • 京大芸人

    京大芸人 (幻冬舎よしもと文庫)作者:菅 広文幻冬舎Amazonお笑いコンビ、ロザンの菅が相方の宇治原と出会い、 芸人になるまでの思い出をまとめたもの。 冒頭から非常に引き込まれる文章で 若気の至りを感じさせる当時の様子が生々しく伝わってくるし、 読みながら2人の顔が思い浮かんで楽しい。 身近な人たちの特徴を的確に表現するのもうまく、 宇治原を尊敬する気持ちを抱きながらも 絶妙に間抜けなポイントが言い表されている。 また、高い学力を誇る宇治原の勉強法は単純に参考になるし、 それぞれの行動に対する根拠に説得力があって 受験生や中高生が見習うべき模範的な姿だろう。 芸能人が書いた本はイマイチなこと…

  • パラベラム 殺し屋の流儀

    パラベラム 殺し屋の流儀イアン・マクシェーンAmazon引退間近の年老いた殺し屋が ある島で過ごす様子を描いたもの。 ベテランの殺し屋の仕事ぶりを見れるかと思いきや 半分以上の時間が過ぎても事件らしい事件が起きず、 ただ老人の道楽を眺めているだけの内容。 主人公の実力はおろか 何をしたいのかすら伝わってこないし、 どこにも見どころのない退屈な作品だった。

  • 若き見知らぬ者たち

    若き見知らぬ者たち磯村勇斗Amazonたびたび徘徊して迷惑をかける母の介護をしながら 報われない日々を送っている男性の話。 認知症の介護と借金返済で苦労する主人公の姿は 観ていて疲れるだけで何の面白みもなく、 わざわざ映画として描く意味がわからない。 予想外の展開で恐怖を感じさせてくれるならともかく、 ありきたりな不幸を眺めても退屈なばかり。 関係者ももう少し要領よく動くだけで 悲観的な状況から抜け出せそうなのに 頭の悪すぎる行動がリアリティを下げている。 主人公に訪れる中盤の展開はあまりに唐突だし、 格闘技の試合はリアルで見応えがあったが、 映画として必要なシーンかと言われると疑問。 総じて…

  • サピエンス全史<上巻>

    サピエンス全史 上 文明の構造と人類の幸福 (河出文庫)作者:ユヴァル・ノア・ハラリ河出書房新社Amazon人類が現代の形になるまでに どのような経緯をたどってきたのかを解説したもの。 古代の動物が徐々に人類へ進化した流れや 人類の祖先が徐々に社会を形成していく流れを説明したものだが、 難しくてとっつきが悪そうな題材なのに非常に読みやすく、 興味と好奇心が刺激される内容。 どういう経緯をたどって今の人間社会に行き着いたのか、 「なるほど」と思わせる解説が詰まっているのと、 人類をひとつの種として客観的に観察する視点が面白い。 我々の生態をドライに分析し、 現代に至る大きな流れを実感することがで…

  • 生体兵器アトミックジョーズ

    生体兵器アトミックジョーズ [DVD]アーティスト:デディー・ファイファーArcAmazon軍事利用できるように遺伝子操作された複数のサメが 海洋研究所から逃げ出してしまう話。 C級映画には間違いないのだが、 ストーリー展開やキャラクターはまずまずで パニック映画として王道的な楽しみ方ができる。 ただ、サメの背ビレだけが映るシーンは いかにも作り物という安っぽさがあり、 アクションシーンにも迫力が全然ないのが惜しい。 有象無象のサメ映画の中ではかなりマシな方で、 映像のクオリティは低いものの90分でサクッと観れる作品。

  • モアナと伝説の海2

    モアナと伝説の海2Auli'i CravalhoAmazon前作から3年後を舞台に、 人々のつながりを断たれてしまう呪いを解くため、 新たな仲間たちと航海に出る話。 どこに何をしに行きたいのかがわかりにくい上に 重要な任務だというのに旅の同行者に 非協力的な村人を選んだ理由も納得がいかない。 CG映像のクオリティは素晴らしいが 前作と同じような場面ばかりでマンネリに感じるし、 観ていて興奮できるところが何もない。 ミュージカル作品ということを差し引いても あまりに中身がスカスカで 映画として引き込まれる部分のない作品だった。 【関連作品のレビュー】 モアナと伝説の海

  • 陽だまりの樹<全11巻>

    陽だまりの樹 1作者:手塚治虫手塚プロダクションAmazon江戸時代末期の日本を舞台に、正義感と人情に厚い武士と 遊び好きでお調子者の外科医の生き様を描いたもの。 史実をベースにしたシリアスな筋書きだが、 2人の主人公はもちろん、各キャラクターの存在感が素晴らしく、 緊迫感のあるシチュエーションが連続して 序盤からグイグイ引き込まれる。 アクションドラマ、恋愛ドラマ、歴史ドラマ、 医療ドラマ、政治ドラマ、人間ドラマなど さまざまなジャンルが入り混じっているのに非常に読みやすく、 手塚治虫の手腕が存分に発揮された見事なストーリーテリング。 日本の大きな転換期となった幕末の世界観を活かし、 大人向…

  • 半分の月がのぼる空

    劇場版 半分の月がのぼる空Amazon病院での生活に退屈していた高校生が 同世代の入院患者と親しくなっていく話。 よく言えば初々しい青春が味わえるが、 悪く言えば非常にありがちな設定と 王道のストーリーで構成された平凡な内容。 終盤に少しひねった展開が用意されているが、 そこまで凝ったトリックではなく、 斬モンながら驚きや感動には至らなかった。

  • スマホを落としただけなのに<2023年公開韓国映画版>

    作品情報: https://www.netflix.com/title/81640988 同名の日本映画をリメイクしたもので、 スマートフォンを落としたことがきっかけで さまざまなトラブルに見舞われていく話。 日本版とはほとんど共通点のない筋書きだが、 個人情報が詰まったスマートフォンを乗っ取られ、 プライバシーをすべて把握されたり周囲との衝突を生んだりと 好き放題やられてしまう点はリアルな怖さがある。 ただ、映画としては妙にテンポが悪かったり ややこしくてわかりにくい部分があったりと、 観ていて疲れる仕上がりだったように思う。 映像のクオリティは迫力は十分なので もう少しコンパクトに収めて欲…

  • ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!

    ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ! (吹替版)Amazon発明家のウォレスと愛犬グルミットが ドタバタ劇を繰り広げるシリーズで、 畑を荒らすウサギを駆除するサービスをしていたウォレスが 彼らを無害化する画期的なアイデアをひらめく話。 30分ほどだった過去シリーズと違って 初めて映画として作られた長編作品で、 動きや映像のクオリティは相変わらず素晴らしいのだが、 ストーリーが意外とシリアスな味付けなのと ウォレスとグルミットがずっと離れ離れなのが辛い。 あくまでコメディとして笑える程度の世界観や 2人の掛け合いが楽しめるようにして欲しいのだが、 ホラーの王道的な展開が続くので 本作に期待す…

  • マンダロリアンとグローグー

    STAR WARS マンダロリアンとグローグー【購入者限定特典:スマホ・PC壁紙データ2種付き】 (外国映画)作者:ジェフリー・ブラウン実務教育出版Amazonドラマ「マンダロリアン」を題材にしたパロディ作品で、 マンダロリアンとグローグーとの交流を描いた絵本。 「ダース・ヴェイダーとルーク(4才)」や 「ダース・ヴェイダーとプリンセス・レイア」と同じパロディ絵本シリーズで、 グローグーはもともと赤ん坊のキャラクターなので 過去作品のような架空の子供時代ではないものの、 期待通りのほのぼのした作風が楽しい。 本編に出てきた登場人物や世界観と 子育てでよくあるシチュエーションをうまく絡め、 グロ…

  • ランボー 最後の戦場

    ランボー 最後の戦場 (字幕版)シルヴェスター・スタローンAmazon「怒りのアフガン」に続くシリーズ4作目で、 紛争地域の村人を助けたいという平和団体に 現地で暮らすランボーが手を貸す話。 前作から実に20年ぶりの続編ということもあり、 かなり年老いてしまった主人公でどうなるかと思ったが、 序盤から非常にテンポがいい上に 調子に乗っていた奴らに冷水を浴びせる展開で気持ちいい。 戦闘でのグロテスク表現にも容赦がなく、 敵味方ともに相当な殺戮シーンが繰り広げられる。 スカッとするアクション映画が観たい人にはオススメ。 【関連作品のレビュー】 ランボー(1982年公開作品) ランボー 怒りの脱出 …

  • 転がれ!たま子

    転がれ!たま子 スペシャル・エディション [DVD]山田麻衣子Amazon鉄かぶとをかぶった変わり者の少女が 大好きな甘食を手に入れるために試行錯誤する話。 「嫌われ松子の一生」のような独特な雰囲気の導入部で 登場人物の個性的なキャラクターも悪くないように思うが、 全体的に淡々としているばかりで面白さが感じられず、 ストーリーにもあまり入り込めなかった。 周囲から浮いている主人公の魅力が 観ている者にだけは伝わってくるのかと思いきや、 結局、最初から最後までずっと退屈な内容だった。

  • 経営12カ条 経営者として貫くべきこと

    経営12カ条 経営者として貫くべきこと (日本経済新聞出版)作者:稲盛和夫日経BPAmazon今や大企業となった京セラやKDDIの創業者であり、 倒産した日本航空(JAL)の再建に尽力した稲盛和夫が 経営者として掲げてきたポリシーを解説したもの。 200ページなので割と短時間で読み切れるボリュームだが、 ひとつひとつのポリシーにかける熱意が素晴らしく、 その方針を掲げる理由と意義、懸念点などが丁寧に語られている。 弱小状態から一流企業に押し上げてきた実績があるだけに 経営者としての視点や考え方に説得力があり、 どうすればビジネスが成功するかの勘所がわかる。 企業の経営者や管理職に限らず、 成果…

  • いきものがたり<1巻>

    いきものがたり(1) (モーニングコミックス)作者:松本ひで吉講談社Amazon世の中のいろいろな生き物の不思議な生態を紹介したもの。 コンセプトは「ざんねんないきもの事典」とほぼ同じだが、 コミックエッセイで鍛えられた作者だけあって マンガとして読みやすく、楽しみながら学べる内容。 本書で知った生き物を詳しく調べてみたくなるので 動物に関する雑学のとっかかりとして読みたい1冊。 【関連作品のレビュー】 犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい 何もなかった 十月十日も毎日たのしい

  • 株式会社マジルミエ<1~8話>

    株式会社マジルミエファイルーズあいAmazon就職活動がなかなかうまくいかない主人公が 怪物退治に魔法少女を派遣する会社に入社する話。 多くの作品で社会奉仕の形になっている魔法少女が 害虫駆除業者のように派遣される設定が新鮮だし、 魔法をソフトウェアのように開発する弱小企業が 競合他社と対等に活躍していくのも面白い。 敵として出てくる怪物が増えたり大きくなるだけで あまり攻撃してこないのは緊迫感に欠けるが、 落ちこぼれだった主人公が 適性を活かして活躍する展開も気持ちよく、 それぞれのキャラクターを応援したくなる作品。 【関連作品のレビュー】 株式会社マジルミエ(マンガ)

  • ヴェノム:ザ・ラストダンス

    ヴェノム:ザ・ラストダンスTom HardyAmazon「レット・ゼア・ビー・カーネイジ」に続くシリーズ3作目で、 シンビオートを作った邪神を解放する鍵をめぐって ヴェノムたちが正体不明の怪物に追い回される話。 前作までの登場人物やストーリーとのつながりが強いので あくまでシリーズファン向けの内容となるが、 無駄なシーンが多くて退屈だし、ヴェノムの戦いぶりも食傷気味。 クライマックスは妙に安っぽいありがちな展開と 本作独自の見どころといえる部分がない。 1作目で感じたような興奮はなく、 映画としても中身が薄くて期待ハズレだった。 【関連作品のレビュー】 ヴェノム ヴェノム:レット・ゼア・ビー・…

  • スマホを落としただけなのに -最終章- ファイナル ハッキング ゲーム

    スマホを落としただけなのに ~最終章~ ファイナル ハッキング ゲーム成田凌Amazon「囚われの殺人鬼」に続くシリーズ3作目で、 1作目に登場した連続殺人鬼が 日韓首脳会議を狙うテロリストに手を貸す話。 わざわざ日本人俳優に韓国語をしゃべらせてまで 舞台を韓国にする必要性が感じられないし、 ヒロインとの恋愛模様や互いに騙し合う展開など ストーリーを構成する要素全部に安っぽさが漂う。 天才ハッカーがそのサイコぶりを発揮して とことん怖がらせてくれればそれでよかったのに いろいろと狙いすぎたことで逆に盛り上がりに欠けた印象。 もはやスマホの存在感はほとんど感じられず、 2作目同様の陳腐な完成度だ…

  • 十月十日も毎日たのしい

    十月十日も毎日たのしい (パルシィコミックス)作者:松本ひで吉講談社Amazon「犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい」の作者が 第一子の妊娠から出産までの日々を描いたもの。 集中して執筆に取り組む生活ができないのか、 これまでの作品と比べるとマンガっぽさが少なく、 動きの少ない絵日記のような作風。 体調の変化による不便や苦しみ、 それに伴う不安や愚痴を描いたページが多いので 妊婦の生活がどういうものかをリアルに知れるとはいえ、 マンガとしてはあまり引き込まれないのが残念。 出産シーンが描かれる終盤になると やっとマンガらしい面白さが出てくるが、 全体的にはそこまで満足できなかった。 【関連作…

  • ねずみの初恋<1~5巻>

    ねずみの初恋(1) (ヤングマガジンコミックス)作者:大瀬戸陸講談社Amazon殺し屋として育てられ、暴力団の手先として 多くの人殺しをこなしてきた少女が 初めて好きになった人をなんとか救おうとする話。 弱々しい印象を受ける主人公が 鮮やかに人を殺していく様子は「殺し屋1」を彷彿とさせるが、 さらにそこに恋愛要素をトッピングした作風が新鮮。 初々しい恋愛模様を描きつつも 彼らの幸せが常に脅かされる状況にヒリヒリするし、 常識はずれな強さを誇るのに いつ死んでもおかしくない場面が続くのがスゴい。 2人の仲が深まるほど残酷さが際立つ作風で、 ページをめくる手が止まらない独特な中毒性がある。

  • 午後の光線

    午後の光線 (カドコミ)作者:南寝KADOKAWAAmazon奇妙な言動のせいで周囲に距離を置かれる少年と 彼を助けようとする同級生が親しくなっていく話。 絵に描いたようないじめられっ子が 妙に達観したクラスメイトのおかげで 救われていくのが心地いい。 不幸と隣り合わせな2人の主人公だが、 互いに思いやる様子にグッとくる。 読んでいて辛くなる場面も多いので好みは分かれるが、 いろいろな感情を味わわせてくれる1冊。

  • 何もなかった<1~2巻>

    なんもなかったその1 今日もなんもなかったわ作者:松本ひで吉Amazon夫やペットとともに暮らす漫画家の女性が 日常の出来事をまとめたエッセイ。 SNSに上げていたマンガを本にまとめたものだが、 同作者の「犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい」とほぼ同じ内容で、 これが無料で読めるというのは非常に嬉しい。 ペット以外の話題も混ざるが 大半は犬と猫とトカゲの話で、 作者の作風が好きな人ならぜひ読んで欲しい。 【関連作品のレビュー】 犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい

  • あの人が消えた

    あの人が消えた高橋文哉Amazon宅配業者として働く青年が 配達先のマンションに違和感を感じ、 いろいろ調べようとする話。 ホラータッチの導入部から一転して 淡い恋心を描く恋愛ものになったかと思いきや、 緊迫感が漂うサスペンスに移行し、 そこからコメディやミステリーと いろいろなジャンルを詰め込んだ見事な筋書き。 散りばめられていた伏線を綺麗に回収しつつ さらなるどんでん返しや驚きが用意されており、 最初から最後までたっぷりと楽しめる贅沢な内容。 既存の作品をオマージュやパロディにするなど 映画好きをニヤリとさせる試みも面白い。 豊富な仕掛けを実験的に織り交ぜた作品で、 2時間足らずなのに見応…

  • ドリーム・シナリオ

    ドリーム・シナリオニコラス・ケイジAmazonごく平凡な中年の大学教授が いろいろな人々の夢に現れて騒ぎになる話。 本人は何もしていないのに大勢が顔を知っていて 夢の中のイメージに振り回されるという コメディともホラーとも受け取れる筋書きは斬新。 ただ、大衆の感情に伴う「結果」が描かれるばかりで そこからの逆転劇やどんでん返しがなく、 喜劇と悲劇が垂れ流されるだけなのが残念。 割と興味を惹かれる導入部だったのに 風呂敷を拡げただけで終わってしまった印象。

  • スピーク・ノー・イーブル 異常な家族

    スピーク・ノー・イーブル 異常な家族ジェームズ・マカヴォイAmazon旅先で知り合った家族に招かれて 山の中にある彼らの家に泊まりに来た一家が 彼らの言動に微妙な居心地の悪さを感じていく話。 2022年公開の「胸騒ぎ」をリメイクしたものだが、 良くも悪くもほとんどそっくりな内容だし、 本作の醍醐味である「気まずさ」はオリジナル版の方が上。 終盤30分の展開はかなりアレンジされているが、 ハッピーエンドなのにうっすらと不快感を演出していて オリジナル版の後味の悪さにはまったく敵わない。 凶悪な敵を打ち倒すアクション映画的な爽快感はないし、 ホラーとしても中途半端な仕上がりなので あえて今作を観る…

  • 夏目アラタの結婚

    夏目アラタの結婚柳楽 優弥Amazon猟奇殺人者の女性が隠した遺体のありかを聞き出すため、 勢いで結婚を申し込んでしまう男性の話。 なぜ3人もの男性を殺したのか、遺体はどこにあるのか、 4人目の血痕は誰のものなのかといったミステリー要素に加え、 プロポーズを受け入れた死刑囚がどんな行動を起こすかという 他作品にはない導入部にグイグイ引き込まれる。 コロコロと態度が変わる死刑囚に翻弄されながらも 事件の手がかりが少しずつ明らかになり、 逮捕に至るまでの経緯が見えてくる流れが面白い。 いろいろなジャンルが混ざった不思議な作風で 密度の濃い2時間が味わえる作品。

  • エア・ロック 海底緊急避難所

    エア・ロック 海底緊急避難所(字幕/吹替)コルム・ミーニイAmazon乗っていた飛行機にトラブルが起こり、 海に墜落した機内に閉じ込められてしまう話。 閉鎖的な環境で絶体絶命に陥る設定はいいのだが、 わずか90分ほどしかないのに無駄な場面が多く、 肝心の脱出劇に工夫がなさすぎる。 もっと斬新な脱出方法の提案や 予想外のトラブルを見せてくれるかと思いきや、 酸素やサメといったありがちな要素ばかり。 序盤の時間を使って登場人物を深掘りする意味はなかったし、 男友達が客室乗務員を罵る場面も単に気分が悪くなるだけ。 主人公にも恋人にも魅力がなさすぎて見ていられない。 見応えがあるのは最初の事故のシーン…

  • カラダ探し<1~6巻>

    カラダ探し 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)作者:ウェルザード,村瀬克俊集英社Amazon同じ1日が繰り返される現象を止めるため、 殺された少女の身体を校舎内で探そうとする話。 同級生とともに深夜の学校に転送されて バラバラになった少女の身体を探すという設定は面白いが、 話数を引き延ばすためかストーリーは遅々として進まないし、 主人公たちの行動も頭が悪すぎて無意味な場面が多すぎる。 マンガなのに校内の位置関係がわかりにくいのも残念で、 それぞれが今どこにいて敵がどう迫っているのかがつかめない。 原作がケータイ小説ということもあってか、 毎回のインパクトばかりに比重が置かれており、 作品…

  • ルー・ガルー 人狼を探せ!

    作品情報: https://www.netflix.com/title/81686180 アナログゲームの「人狼」を実写化したもので、 とある一家が毎晩人狼が徘徊する村へ転送されてしまう話。 頭の悪い母親と末っ子にはイライラさせられるが、 全体的には適度な緊迫感とコメディ要素で 気軽に楽しめる内容に仕上がっているし、 映像化するにあたってルールはアレンジされているので もともとのゲーム内容を知らなくても問題ない。 単に人狼人気にあやかったものではなく、 家族関係の修復や伏線をうまく織り込んだ筋書きで 映画としても満足できるデキだった。

  • 私にふさわしいホテル

    私にふさわしいホテルのんAmazon鳴かず飛ばずの状態が続く若手小説家が 自分の作品を酷評した大御所作家とたびたび衝突する話。 力技で文学界でのし上がろうとする設定や 個性的なキャラクターは悪くないのだが、 肝心のストーリーがそれほど面白くなく、 わざわざタイトルに入っている割にホテルの存在感も薄い。 各場面のドタバタぶりはそれほど悪くないのだが、 時間がどんどん過ぎるばかりで話が頭に入ってこないし、 主人公がどのぐらい成功しているのかの実感が湧かない。 素材はいいのに映画として期待したほどの満足感がなく、 どうにも観ていて盛り上がらない作品だった。

  • ビーキーパー

    ビーキーパージェイソン・ステイサムAmazon知人の高齢女性がフィッシング詐欺に遭ったことをきっかけに 元工作員の男が犯罪グループを壊滅させようとする話。 弱者から搾取しようとする犯罪者たちを めちゃくちゃに強い男が痛めつけていくという 非常にわかりやすい勧善懲悪の図式と 序盤からテンポよく展開していく流れが気持ちいい。 伝説的な強さを誇る男を怒らせてしまうという 「ジョン・ウィック」を連想させる筋書きだが、 これまでのジェイソン・ステイサム作品同様に 圧倒的な強さで敵をねじ伏せていく様子が痛快で、 警察やFBIにも容赦がないのも清々しい。 調子に乗ったチャラい悪者たちが 手痛いしっぺ返しを喰…

  • FLEE / フリー

    FLEE フリー(字幕版)Fardin MijdzadehAmazon1980年代後半のアフガニスタンで少年時代を過ごした男性が 家族と離れ離れになって亡命した当時の様子を振り返ったもの。 政治的にも社会的にも不安定な中、 違法な手段を使ってでも逃げ出すしかなかった 一家の壮絶な状況がよくわかる。 コマ数が少なく動きは滑らかではないが 人物の表情に比重が置かれたアニメーションと たびたび挿入される実写映像が生々しい。 社会情勢が乱れた国ではいかに頼るものがないか、 その苦労と生きづらさを追体験できる作品。

  • ホットスポット<全10話>

    作品情報: https://www.netflix.com/title/81985186 富士山の見える冴えないビジネスホテルを舞台に、 宇宙人であることを隠して生きる中年男性と その秘密を知った同僚の女性の交流を描いたもの。 宇宙人なのに妙に器が小さくて愚痴っぽく、 SFやファンタジーではなく日常ドラマなのが特徴。 毎回ちょっとした出来事から小さなトラブルが生まれ、 宇宙人の能力に絡めながら1話完結型で収める構成も見事。 「架空OL日記」を思わせる中年女性たちの会話も面白く、 観ていて共感できるポイントが随所に散りばめられていて ふと漏れる一言にいちいち笑ってしまう。 登場人物のキャスティン…

  • キングダム 大将軍の帰還

    キングダム 大将軍の帰還山﨑賢人Amazon「運命の炎」に続くシリーズ4作目で、 秦軍と趙国(ちょうこく)の戦いを描いたもの。 信たちの前に謎の男が現れた前作直後から始まり、 2部作の後編といえるような内容。 すでに4作目となり、ストーリーもかなり間延びしているため、 キャラクターを掘り下げるだけの前半はかなり退屈だが、 中盤以降の王騎将軍の戦いぶりは非常に見応えがあった。 すでに70巻以上となった原作マンガでいうと 本作の内容はまだ16巻なので、 ストーリーの区切りを迎えたこのあたりで 実写映画版は完結としておく方がいいように思う。 激しい肉弾戦はかなり見応えがあるし、 王騎将軍に思い入れの…

  • 十一人の賊軍

    十一人の賊軍山田孝之Amazon1868年に起こった戊辰戦争を舞台に、 新政府軍に追い詰められつつある旧幕府軍が 無罪放免と引き換えに罪人たちに砦の防衛を命じる話。 罪人を無理やり徴兵する展開は面白いが、 彼らの個性や顔ぶれが紹介されないまま 戦いが始まってしまうので、誰が誰やらよくわからない。 あまり主人公らしいキャラクターがいないので 誰に感情移入すればいいのかわからないし、 勧善懲悪というわけでもないので痛快さがない。 あまりに爆弾に頼るばかりの戦い方も代わり映えがしない。 映像やアクションのクオリティは悪くないが、 ストーリーへの没入感がイマイチだった。

  • 東京大学物語<2006年公開実写映画版>

    東京大学物語 [DVD]三津谷葉子Amazon同名のマンガを実写映画化したもので、 頭脳明晰ながらも平凡を装って生きてきた女子高生が 同級生と付き合い始めたことをきっかけに東大を目指す話。 原作では多数の性描写が大きな特徴だったが、 本作はアダルトコンテンツを手がける大手メーカーの ソフト・オン・デマンドが制作しているため、 そのあたりも割と大胆に映像化されている。 また、原作者自身が監督を務めていることもあって ストーリーは忠実になぞられているが、 かなり飛び飛びで展開していくので マンガを読んだことがない人にはわかりにくい部分が多い。 さらにいえば、その原作マンガ自体が 脱線しまくって収拾…

  • モンキーマン

    モンキーマンデヴ・パテルAmazon地下格闘場で日銭を稼ぐ貧しい男が 家族を殺した者への復讐を画策する話。 インドの裏社会を舞台にした緊迫感の漂う世界観で 要所要所のアクションシーンも見応えがあるが、 ストーリーとしては割と薄く、 山場が少ないためかテンポも悪く感じる。 社会的に目立たない人間による復讐劇という意味では 「Mr.ノーバディ」や「SISU / シス」と同じ方向性だが、 ストーリーの痛快さや勢いが弱く、 観ていて気持ちよくなれる場面が少なすぎた。

  • 管理職の手帳 BASIC100

    管理職の手帳 BASIC100 部下に慕われ、上司に頼られる仕事のヒント作者:岡野隆宏あさ出版Amazon中間管理職として働く人が価値ある存在になるために 意識すべき言動や心がけをまとめたもの。 上司や経営層からの期待に応えつつ 部下の育成や指示を担う管理職において、 どうすれば成果が出せるかというポイントが100個挙げられている。 ひとつあたり見開き2ページとコンパクトにまとめられていて 空いた時間に少しずつ読み進められるし、 それぞれ的を射ていて納得性が高い。 管理職を取り巻くいろいろな要素が解説されており、 組織全体をとらえる視点と各自の立場が意識できるようになる。 「必要とされる社会人…

  • 夜の来訪者

    夜の来訪者(字幕版)デヴィッド・シューリスAmazon資産家の一家が食事をしているところに 1人の刑事が訪れ、ある女性の自殺を告げる話。 ほぼ部屋の中だけが舞台の会話劇だが、 話が進むにつれて死亡した女性との関係が テンポよく明らかになっていく展開に緊迫感があり、 ラスト10分で起こる急展開も含めて面白い。 ひねったようでひねらない結末は せっかくの驚きが不完全燃焼したように思うが、 格差社会に対する皮肉も込められており、 まずまずの満足感が得られる佳作だった。

  • Death Note / デスノート<2017年公開アメリカ映画版>

    作品情報: https://www.netflix.com/title/80122759 同名のマンガを実写化したアメリカ映画で、 乱暴な同級生に抵抗できずにいた高校生が 名前を書いただけで人を殺すことができるノートを手に入れる話。 あの長い話をどうやって1時間40分に収めるのかと思ったが、 デスノートの設定はそのままに 主人公とヒロインのキャラクターを大胆に変更して 単体の映画として楽しめるよう非常にうまくアレンジしている。 頭脳明晰で非の打ち所がない夜神月と違って ちょっと弱虫で冴えない主人公だが、 その分、ノートの力に踊らされていく様子や どんどん追い詰められていく恐怖感がリアルで 最後…

  • まる

    まる堂本剛Amazon現代美術家のアシスタントとして いいように使われるばかりだった青年が あるきっかけで一躍有名になる話。 何気なく描いた丸が予想外に人気を博し、 どんどんバズっていくコメディタッチな展開や、 有名になった途端に態度を急変させる人たちの 皮肉な描写など、前半は文句なく面白い。 全体的な筋書きは悪くないものの 後半になると勢いが落ちてしまったので この内容のまま90分程度に収めた方がよかったように思う。 芸術に対する評価や人々の関心が 非常にあやふやで気まぐれなことを体験できる作品。

  • ナミビアの砂漠

    ナミビアの砂漠河合優実Amazon自由奔放に生きる女性の生き様を描いたもの。 いつまで経っても意味のある出来事が起こらず、 話の方向性がまったく見えてこない。 自堕落でただなんとなく毎日を過ごす主人公は リアルかもしれないが感情移入できないし、 何より映画として退屈で面白くない。 何に対してもダラダラと消極的、 身近な人に文句を言うばかりの主人公を ひたすら見せられて疲れるだけだった。

  • なぜ、あなたの料理はちょっとマズイのか?

    なぜ、あなたの料理はちょっとマズイのか?作者:小田真規子講談社Amazon家庭料理のよくある失敗を防ぎ、 もう一段階おいしい料理を作るためのコツを解説したもの。 ある程度の自炊経験がある人に対して 適切な手順や注意点をマンガと文章で説明する内容で、 筆者がプロに相談する悩みや先入観が 読者の気持ちをうまく代弁していて感情移入しやすい。 多数のレシピの紹介するのではなく、 野菜の洗い方や卵の混ぜ方、煮物や炒め物の注意点など 多くの料理に共通する作業について 「もう少しこうした方がいい」というアドバイスが詰まっている。 本書の内容を心がけた上でいろいろな料理に挑戦すれば メニュー全体の底上げになる…

  • グラディエーター2 英雄を呼ぶ声

    グラディエーターII 英雄を呼ぶ声Paul MescalAmazon2000年公開の前作の16年後を舞台に、 ローマ軍に支配された街に住んでいた戦士が 剣闘士となって力をつけていく話。 基本的に弱者が権力者に抗うわかりやすい図式で 今作だけをいきなり観ても大きな問題はないが、 前作を知っている方がキャラクターに深みを感じることができる。 戦闘シーンは毎回違った状況で退屈しないし、 必死で戦う主人公にも感情移入しやすいが、 私利私欲のために画策する者が多すぎるストーリーは 終盤、慌ただしく人間関係が塗り変わるので もう少しシンプルな方がよかったように思う。 ヒーロー像としては前作の主人公の方が魅…

  • 世界でいちばん透きとおった物語

    世界でいちばん透きとおった物語 (新潮文庫 す 31-2)作者:杉井 光新潮社Amazon有名な作家の不倫相手との間に生まれた青年が 母の死後にある人物からの連絡を受ける話。 「予測不可能な衝撃のラスト」「ネタバレ厳禁」 「電子書籍化は不可能」などと煽る宣伝文句が添えられた いわゆるどんでん返し系の作品だが、 その期待に十分見合うだけの大きな衝撃が得られた。 難しい言葉も回りくどい表現もなく 小説としても非常に読みやすい文体で、 常に緊迫感がある引きの強い筋書きで面白く、 テンポもよくて読み進める手が止まらなかった。 話の途中で出てくる謎の意味にはすぐ気づいたため、 「この程度で衝撃の結末なの…

  • ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ

    ジョーカー:フォリ・ア・ドゥホアキン・フェニックスAmazon「ジョーカー」の2年後を舞台に、 前作で起こした殺人事件をめぐる裁判を描いた話。 誰にも理解されない主人公の孤独や 鬱屈した感情を突然爆発させる恐怖を描いた前作と異なり、 なぜかミュージカル調の味付けになっている上に 全体的に単調で盛り上がりに欠ける。 何か起こりそうな雰囲気のまま何も起こらず、 ひたすらタバコを吸って歌うだけなのに 2時間20分というボリュームはさすがに長すぎる。 現実と妄想の区別もしづらいし、 ジョーカーの狂気が感じられる場面が何もない。 前作に魅せられた人には期待ハズレな仕上がりだし、 映画としても見せ場がなさ…

  • 子どもが欲しいかわかりません

    子どもが欲しいかわかりません (コミックエッセイ)作者:大町 テラスKADOKAWAAmazon仕事にも夫婦関係にも特に不満はないものの、 徐々に歳をとっていく自分を振り返って 子供を作るべきかどうか思い悩む女性の話。 子育てや妊娠に関する女性の感情が とにかくリアルに描かれていて どういう点に不安や悩みを感じるかが非常によくわかる。 同じような年代の女性が共感するだけでなく、 そういう女性の感情を 男性や若い女性が理解する意味でも有益な1冊。

  • Demon City 鬼ゴロシ

    作品情報: https://www.netflix.com/title/81566553 妻と娘を殺され、自身も瀕死に追い込まれた男が 自分たちを襲った組織に復讐する話。 マンガ「鬼ゴロシ」を実写映画化したものだが、 それを知らなくてもマンガが原作だとわかるほど ストーリーや設定が安っぽくて イマイチ感情移入できないのが残念。 「死んだと思ったら実は生きていた」という展開も多すぎるし、 大袈裟に悪態をついた割にあっさり倒される敵ばかり。 似たような戦いをずっと繰り返しているだけで抑揚がない。 アクションはかなりがんばっているのに とにかく薄っぺらさを感じる仕上がりで 復讐劇を描いた他作品のよう…

  • ファイアパンチ<全8巻>

    ファイアパンチ 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)作者:藤本タツキ集英社Amazon強力な治癒能力を持った青年が 家族を殺した男に復讐しようとする話。 傷ついてもすぐに回復するという設定は珍しくないが、 それを単なるバトルマンガにするのではなく、 極寒で食料が手に入らない極限状態を生き抜く姿や 壮絶な苦しみに耐える様子を描いているところが斬新。 また、「祝福」と呼ばれる特殊能力を持っている者でも 社会で虐げられているという図式が斬新で、 一般的な作品なら戦士として活躍しそうな人間が 逆に搾取される側だったりするのは面白い。 ただ、登場人物が次々と入れ替わるのに それぞれの区別がしづらいと…

  • きみの色

    きみの色鈴川紗由Amazon全寮制のキリスト教系女子校に通う主人公が 突然退学した同級生とバンドを組む話。 絵も丁寧だし、動きも悪くないが、 あまりに淡々としたストーリーで退屈すぎる。 緊迫感も爽快感もない展開が続き、 とにかく最初から最後まで単調で平凡、 人ごとに違った色で見えるという 共感覚の設定にはあまり意味を感じないし、 見せ場であるはずのバンド演奏のシーンも 驚くほど興奮できなかった。 綺麗な絵が動いているだけで満足できる人はともかく、 世界観の厚みというものがまったくないので 映画としてはあまりに薄っぺらい作品だった。

  • 路傍(ろぼう)のフジイ<1~3巻>

    路傍のフジイ(1) (ビッグコミックス)作者:鍋倉夫小学館Amazon人付き合いが下手で周囲から浮いている男性が 偶然関わった人たちから好かれていく話。 他人からどう見られるかを気にせず 自分の感情に正直に生きる主人公が 悩みを抱える周囲の人たちを ジワジワと惹きつけていくという展開が面白い。 目立たず見下されることも多いのに 周囲に救いを与えていくキャラクターは新鮮だし、 自分を飾らない生き様が読んでいて励みになる。 ひとつひとつのエピソードがコンパクトで読みやすく、 気持ちのいい読後感が味わえる良作。

  • ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい

    ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい細田佳央太Amazon恋愛感情がうまく理解できない青年が 大学でぬいぐるみと話をするサークルに入る話。 人に相談したり愚痴ったりしにくい内容を ぬいぐるみに打ち明けるサークルという設定は面白いが、 登場人物の抱える悩みが社会に対する疑問や 周囲の人とのギャップに関するものなので 感情移入すればするほど観ていてしんどくなる。 「繊細で優しい」と言えば聞こえはいいが、 要するに打たれ弱い人たちが逃避しているだけなので 結局あまり解決したように感じないのが残念。 傷つきたくないという気持ちは理解できるが、 すぐに不登校になるのは過敏すぎる印象。 普段の生活の中でモヤモ…

  • 七夕の国<全4巻>

    七夕の国(1) (ビッグコミックス)作者:岩明均小学館Amazon物体に小さな穴を開ける超能力を持つ大学生が 自分の血筋に隠された秘密に近づいていく話。 同作者の「寄生獣」や「ヒストリエ」ほどの興奮はないが、 大学生の主人公が持つ妙な超能力と ある村に根付く文化が少しずつ結びつき、 徐々に予想外の世界観が見えてくるところは面白い。 また、どの登場人物も人間臭いところも素晴らしく、 彼らのやり取りを見ているだけでも楽しいし、 こういったキャラクター作りのうまさも本作の魅力。 ただ、「そろそろ盛り上がったきた」というあたりで 急激に終わりを迎え、尻切れトンボな印象を受けるのは残念。 もう少し山場が…

  • スオミの話をしよう

    スオミの話をしよう長澤まさみAmazon突然失踪した女性について歴代の夫が集まり、 彼女との思い出を語り合う話。 ほぼ同じ場所を舞台に繰り広げられる会話劇だが、 どの要素を楽しむ作品なのかがまったくわからない。 ただ付き合う相手によって女性の人柄が変わるというだけで 何の刺激もない会話がダラダラと交わされるばかり。 女性の安否が心配されるような緊迫感もないし、 盛り上がるような見せ場や伏線回収があるわけでもない。 どの場面を削っても問題のない薄っぺらい筋書きで 最後に明かされる真相もバカみたいな内容だった。 サスペンスとしてもミステリーとしてもコメディとしてもデキが悪く、 観ている間、感情が1…

  • 記憶の夜

    作品情報: https://www.netflix.com/title/80223050 とある事件に巻き込まれて以来、 様子が変わった兄を不審に思う青年の話。 新居や兄の言動に感じていた違和感の正体が 中盤に明かされて急展開を見せるところはよかったが、 そこからさらに描かれる事件の経緯はちょっと強引で 二点三点させすぎな印象を受ける。 「実はこうだった」という要素を詰め込みすぎているせいで 結局、誰が悪いのかがハッキリしないし、 後半のどんでん返しが中盤の山場を超えていないのも残念。 予測できない筋書きという意味ではよく考えられているが、 もう少し方向性を絞ってもよかったように思う。

  • SAW X

    ソウXトビン・ベルAmazon「SAW(ソウ)」シリーズの10作目で、 余命わずかと診断されたジグソウが 革新的な治療手術を受けに行く話。 時系列としては1作目と2作目の間の出来事となるが、 人間関係を理解するなら「SAW3」あたりまでは観ておく方がいい。 全体で2時間とこれまでよりもボリュームが長い分、 前置きが長くてスロースタートな構成だが、 残酷な拷問器具による痛々しい描写は健在だし、 復讐劇となるので被害者が苦しむ場面も痛快。 もう少しストーリーの比重を減らして コンパクトにしてもよかったように思うが、 シリーズが好きな人ならまずまず満足できるデキ。 【関連作品のレビュー】 SAW S…

  • マンダロリアン<1~14話>

    作品情報: https://disneyplus.disney.co.jp/program/mandalorian 「スター・ウォーズ」シリーズのスピンオフで、 いろいろな人からの依頼を請け負うことで日銭を稼ぐ孤独な戦士が 小さな子供を連れて旅を続けていく話。 多数のスピンオフが作られているスター・ウォーズだが、 本作は予備知識がほとんどいらない上に1話完結型に近い構成で シリーズに詳しくない人にも非常に観やすい造りになっている。 寡黙で素っ気ない性格だが義理人情に厚い主人公は感情移入しやすく、 賞金稼ぎらしい強さは痛快だし、戦い方が独創的なのも面白い。 たびたび身の危険が訪れる展開も緊迫感が…

  • タイムカット

    作品情報: https://www.netflix.com/title/81504326 姉が殺人鬼に殺された20年前に タイムスリップしてしまう女子高生の話。 自分が生まれる前に殺された姉を 未来から来た主人公が助けるという筋書きは新鮮で 割と退屈せずに観ることができたが、 ラストについてはもっと綺麗な終わり方ができただけに ちょっと無理やり感があったのが残念。 テンポがよくて観やすい構成だったが、 ハッピーエンドと言えるのか微妙な筋書きで せっかく盛り上がっていた気持ちがモヤモヤしてしまった。

  • SAKAMOTO DAYS(サカモトデイズ)<1~9巻>

    SAKAMOTO DAYS 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)作者:鈴木祐斗集英社Amazon裏社会で伝説扱いされるほどの殺し屋だった男が 商店を営む平凡な中年として引退生活を送っている話。 序盤はコメディ色が強めで面白かったし、 アクションシーンの独創的な戦いぶりは悪くないが、 話が進むに連れてシリアスな筋書きになってくると キャラクターやストーリーの薄さが目立つようになってきた。 バトルマンガとしては悪くないのだが 続きを読みたくなるような引きが弱く、 ドキドキするような緊迫感があまり感じられなかった。 本作独自の魅力といえるものが少なく、 期待したほど夢中になれる部分がなかった。 …

  • 7番房の奇跡

    7番房の奇跡(字幕版)リュ・スンリョンAmazon幼女誘拐と猥褻罪で収監された知的障害を持つ男性が 同じ雑居房の囚人たちの助けを得ながら 溺愛する娘との再会を果たそうとする話。 シリアスな設定の重いストーリーだが、 コメディのようなドタバタ劇がたびたび挿入される上に あまりに非現実な展開ばかりでリアリティはない。 感動させたいならもっとシリアス一辺倒にした方がいいし、 辛い環境でもめげない主人公を描きたいなら 罪状や判決はもっと軽い方が気楽に観れる。 作品のテイストが中途半端でどうにも入り込めない。 韓国映画の歴代興行成績の上位に挙がる作品ということだが、 そこまで人気になる要素がどこにあるの…

  • ロストブレット -窮地のカーチェイス-

    作品情報: https://www.netflix.com/title/81108579 自動車整備の腕を買われて警察に協力していた男が 殺人容疑に対する身の潔白を証明しようとする話。 90分ほどの短い作品で筋書きも平凡なのに 妙に人間関係が複雑で序盤で一度混乱させられる。 また、もっと車に関する見せ場があるのかと思いきや 最初と最後ぐらいしかカーアクションも登場しないのも肩透かし。 いろんなところに説得力に欠ける要素があるので そのあたりを割り切って観れる人向けのC級アクション。

  • 地獄の黙示録

    地獄の黙示録 ファイナル・カットMarlon BrandoAmazonベトナム戦争の最中、命令を無視して 勝手な行動をとる陸軍大佐を暗殺しにいく話。 戦争映画でも1、2を争う有名な作品で、 命令を受けて戦う兵士たちが割と好き勝手に過ごしたり 戦地に自分の存在価値を見出している様子が描かれている。 特にサーフィン好きの隊長のキャラクターは強烈で、 無茶苦茶なのに不思議なカリスマを感じさせる。 ただそのあたりが本作のピークで、 以降はひたすら暗くて鬱屈した場面が続き、 終盤に至っては難解で何が言いたいのかよくわからない。 まだCGが普及してなかった1979年という時代を考えると 手間とコストを贅沢…

  • 猿の惑星 キングダム

    猿の惑星/キングダムOwen TeagueAmazon「猿の惑星」シリーズのひとつとなり、 人類の代わりに猿が世界を支配する近未来で 武装した集団に襲撃された一族の生き残りが復讐の旅に出る話。 かつての指導者であるシーザーの名は出てくるものの 何世代もあとの世界を舞台にしているので 過去作を知らない人でも特に問題なく理解できる筋書き。 ただ、派手なアクションシーンは見応えがあるが、 無駄に思える場面もかなり多く、全体的にテンポが悪い。 鳥使いの設定はなくてもいいように思うし、 ダラダラした展開で2時間半というのは長すぎる。 CGのクオリティは確かに凄まじいのだが、 何もかも全部作り物と思える場…

  • 憐れみの3章

    憐れみの3章Emma StoneAmazon1時間程度の短編を3つ合わせたオムニバスで、 日常のすべてにおいて上司の指示に従ってきた男と、 海難事故から生還した妻に違和感を感じる男と、 ある能力を持った人物を必死で探す女を描いた話。 どのエピソードも物語の半ばから始まったような印象があり、 登場人物の会話のやり取りから 人間関係や舞台背景をつかんでいく流れ。 それぞれ強烈なキャラクターが軸となり、 ジワジワと異常性が漂ってくるところが醍醐味。 3つともストーリーはまったく違うのだが メインキャラクターを演じる俳優が共通しており、 直前のエピソードからガラリと印象が変わるのが面白い。 かなりの異…

  • オーダー

    オーダージュード・ロウAmazonアメリカのとある田舎町を舞台に、 着々とテロ計画を準備する白人至上主義グループと それを追う警察やFBI捜査官の話。 1980年代に実在したテロリスト集団が 同じ主義を持つ人間を集め、 資金を作ったり反社会的な活動をしていく様子が 生々しく描かれており、リアルな恐怖感を感じる。 重い内容だがテンポもよくて見応えがあり、 映画としても観やすい作品だった。

  • 日常の西餅<1~10巻>

    日常の西餅1: 1巻 虚血性大腸炎、他作者:西餅Amazon女性漫画家の日常の経験を描いたコミックエッセイ。 SNSに投稿していた内容を本としてまとめたもので、 性別や年齢が読み取れないキャラクターだが、 しばらく読み進めると既婚の中年女性であることがわかる。 生活に密着したネタばかりな上に 素直な作者の反応は共感しやすくて悪えるし、 加齢に伴う悩みなども赤裸々に描かれていて ズルズルと読んでしまう面白さがある。 全巻無料で購入できることもあり、 コストパフォーマンスが非常に高いエッセイ。

  • お母さんが一緒

    お母さんが一緒江口のりこAmazon母親を連れて温泉旅行にやってきた3姉妹が ちょっとしたことでいがみ合う話。 ほとんど場面が変わらない会話劇だが、 互いの性格を熟知した姉妹同士のやり取りが妙にリアルで くだらない言い争いが起こるたびに爆笑してしまう。 登場人物のキャスティングがとにかくぴったりで 方言混じりのセリフもいい味を出しているし、 「おいハンサム!!」とはまた違った姉妹像が楽しめる。 後半になると急に勢いが落ちてしまうのが残念だが、 家族ならではの遠慮のない距離感が味わえる佳作。

  • 魔女の香水

    魔女の香水黒木瞳Amazon誠実に働いているのに報われない女性が ある老婦人との出会いをきっかけに 香水に関する仕事に挑戦していく話。 50年前のテレビドラマかと思うほど 安っぽい設定とベタな展開に驚かされるが、 虐げられていた主人公が期待通りに活躍していくので 映画としては気楽に観ることができる。 女子中学生向けのマンガを読むぐらいの気持ちで あまり期待せずに眺めるのがちょうどいい作品。

  • かくしごと<2024年公開作品>

    【Amazon.co.jp限定】映画「かくしごと」Blu-ray(L判ブロマイド2枚セット付) [Blu-ray]杏Amazon父を介護するために実家に帰ってきた女性が あるきっかけで出会った少年を引き取る話。 折り合いの悪い父親を介護しつつ 素性の明かせない少年と暮らすという重い設定だが、 不思議と幸せを感じる場面が多くて居心地がいい。 登場人物は限られているがその使い方がうまく、 俳優陣の熱演も相まって心に響く。 認知症の家族を世話するリアルな様子だけでなく 高齢者自身の歯がゆい思いも表現されていて それぞれの苦しさが伝わってくるところにもグッとくる。 ほのぼのした日々を描く展開が続くので…

  • エイリアン:ロムルス

    エイリアン:ロムルスCailee SpaenyAmazon1979年に公開されたシリーズ1作目の直後の世界を舞台に、 劣悪な環境で働くことに嫌気がさした若者たちが 放棄された宇宙船を使って別の惑星に行こうとする話。 45年も前の作品を引き継いだ続編となるが、 今見ると妙に古臭い当時の世界観を非常にうまく再現している上に 1作目に登場したいろいろな要素が伏線として活かされていて、 観ている者には次に何が起こるかわかる独特の恐怖感がある。 必死で戦う主人公は当時のシガニー・ウィーバーを思わせるし、 1作目をオマージュしている場面にもグッとくる。 改めてエイリアンのデザインや設定が 素晴らしい完成度…

  • 母の介護はじめました<1~2巻>

    母の介護はじめました➀: 入院編作者:きなこAmazon間質性肺炎を患い、生活に支障をきたす 母親との生活を描いたコミックエッセイ。 ブログ上で掲載されていたものを書籍にまとめた内容だが、 マンガとして非常に読みやすく仕上がっており、 介護という負担と不安が大きい内容ながら コミカルな雰囲気で楽しむことができる。 認知症に似たせん妄という状態も発症しており、 家族としてはいろいろと辛そうな状況だが、 全体的に面白おかしく描かれているので 悲観的な気持ちにならずに 介護に関する知識を学ぶことができる。

  • OUT<2023年公開作品>

    OUT倉悠貴Amazonケンカっ早いせいで少年院に入っていた主人公が 暴走族と知り合ったことで抗争に巻き込まれる話。 どこかの作品で見たようなキャラクターが多いが、 派手で迫力のある格闘アクションや スピード感のある身のこなしは見応えがあり、 テンポのいい展開で退屈しない。 ずっと態度の悪い主人公は感情移入しにくいし、 活躍の場面が少ないのも残念だが、 暴走族の連中の気持ちのいい関係は心地よく、 2時間あまりにうまく詰め込んだ佳作。

  • インサイド・ヘッド2

    インサイド・ヘッド2Amy PoehlerAmazon成長して思春期を迎えた主人公の中に いくつかの新たな感情が生まれる話。 友達や先輩とのやり取りに伴う 13歳らしい反応がいちいちリアルで こういった言動が世界共通であることに驚かされる。 なんとかして元の部屋に戻る方法を探す感情たちと 新しい環境にうまく馴染もうともがく主人公という 並行して描かれる2つの物語がそれぞれ面白く、 テンポの良さと緊迫感で眼が離せない。 自信がないくせにプライドは高くて自己顕示欲が強いなど 若気の至りらしいシチュエーションの連続なので 感情移入するほどいたたまれない気持ちになるが、 いろいろな痛みを伴いながら成長…

  • デッドプール&ウルヴァリン

    デッドプール&ウルヴァリンRyan ReynoldsAmazon「デッドプール2」と「LOGAN / ローガン」の続編で、 世界が将来的に滅亡してしまうのを避けるため、 死んだウルヴァリンの代わりを異世界から連れてくる話。 問題を解決するために奔走するという筋書きに さまざまなパロディやコラボネタが混在しているため、 本作の醍醐味を味わうには主人公2人の経緯だけでなく、 別のアメコミヒーローや出演作品を知っておく必要がある。 容赦のないグロテスク表現と派手なアクション、 映像の迫力やクオリティは素晴らしいのだが、 世界の修正をするための具体的な手段がイマイチ伝わってこず、 各場面の目的がなんな…

  • あるいは、ユートピア

    あるいは、ユートピア藤原季節Amazon巨大生物の発生で外を出歩けなくなった世界で ホテルに籠城する男女の話。 肝心の巨大生物は定期的に音が聞こえるぐらいで 映像などの直接的な描写は何もないし、 状況説明が下手で観客の想像に頼るところも多い。 ただひたすら淡々とした展開ばかりで ホラーとしての怖さもSFとしての驚きもない。 ホテルの中だけの閉鎖的なシチュエーションだが、 会話劇としての面白さも緊迫感もなく、 意味ありげにアートを気取った造りは 独りよがりで観ている方には何も伝わってこない。 2時間あまりの苦痛がずっと続くだけの作品。

  • こんにちは、母さん<2023年公開映画版>

    こんにちは、母さん吉永小百合Amazon仕事や家族との問題で頭を悩ませている男性が 細々と店を続けている母の実家をたびたび訪れる話。 説明くさいセリフの不自然さと妙なカメラワークの連続で 序盤からずっと違和感がつきまとう。 どの登場人物も魅力がないし、リアリティもない。 会社員としての主人公の行動はまったく理解できないし、 誰にも感情移入ができないまま話が進む。 結局、山場らしい山場も引き込まれる部分なく、 まったく面白いところが見つからない作品だった。

  • 川っぺりムコリッタ

    川っぺりムコリッタ松山ケンイチAmazonイカの加工工場に就職したことをきっかけに 川辺の古いアパートに住み始めた若者の話。 心を閉ざしていた陰気な主人公が デリカシーのない隣人や墓石を売り歩く親子など 風変わりで個性的な住民と交流することで、 少しずつ明るくなっていく様子が描かれる。 ベテラン俳優陣の人間らしい演技はさすがだが、 全体的にゆったりとした独特の空気感は 割と人によって好みが分かれるだろう。

  • メタモルフォーゼの縁側(えんがわ)<全5巻>

    メタモルフォーゼの縁側(1) (カドカワデジタルコミックス)作者:鶴谷 香央理KADOKAWAAmazonたまたまボーイズラブのマンガに興味を持った高齢女性が 本屋の店員として働く内気な女子高生と親しくなっていく話。 こうの史代を思わせる作風で、引っ込み思案な主人公と 新しいことに果敢に挑戦する老婦人の 不思議な友人関係が感じられるストーリーで、 互いに感化されながら少しずつ生きがいを見つけていく様子が心地いい。 先に実写映画版を観たが、原作と見比べると 映画版は2時間という長さに収まるよう絶妙に構成されていたことや、 より好感が持てるキャラクターにアレンジされていたことがわかる。 本作の世界…

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