『正法眼蔵』「説心説性」巻冒頭の話
以前、【『正法眼蔵』「海印三昧」巻冒頭の話】という記事を書いたことがあるが、今日はその続編となる記事で、『正法眼蔵』「説心説性」巻の冒頭を掘り下げてみようと思っている。さて、気になっているのは、以下の通りである。神山僧密禅師、与洞山悟本大師行次、悟本大師、指傍院曰、裏面有人説心説性。僧密師伯曰、是誰。悟本大師曰、被師伯一問、直得去死十分。僧密師伯曰、説心説性底誰。悟本大師曰、死中得活。「説心説性」巻冒頭まず、同巻は以上の本則から始まる。ともに雲巖曇晟禅師の法嗣の、神山僧密禅師と洞山良价禅師による問答である。さて、道元禅師は『正法眼蔵』で、本則となるべき公案を引用されると、その内容を解説されるのだが、同巻の場合は以下のように続く。説心説性は、仏道の大本なり、これより仏仏祖祖を現成せしむるなり。説心説性にあら...『正法眼蔵』「説心説性」巻冒頭の話
2025/06/14 12:51