『真宗百話』に見る戒名と引導の話

『真宗百話』に見る戒名と引導の話

いわゆる仏事に関する思想が、ほぼ真逆の浄土真宗の教義体系を見ていると、それに照射される形で当方どもの作法の意義が分かったりするというのが良いと思っている。今回も、以下の一節から学びを進めていきたい。九十五死亡したるものには法名(普通改名或は戒名といふ)を与へ、又葬式に引導といふ法式を行ふは、如何なる意味でありますか、真宗にては、僧侶は得度後、俗人は帰敬式(普通御剃刀といふ)後に、法名を付属するを例と致します、之は仏法に入りて俗を離れたるしるしに、法名を与へるのであります、又引導といふことは、他宗に於て行はるゝことで、真宗には死んでから後に引導はないのであります、夫は生きて居る中に、信心を得るのが即ち引導でありまして、死んでから後の儀式は、皆報恩の行ひとするのであります、西元竜拳師『真宗百話』森江書店・19...『真宗百話』に見る戒名と引導の話

2025/06/03 08:18