「純粋禅」の虚構(4)
そういえば、1つ重大な問題について論じ忘れていた。それは、大本山永平寺3世・大乗寺開山の徹通義介禅師(1219~1309)のことについてである。徹通義介禅師はよく、永平寺の宗風をねじ曲げ、変えてしまった人だとされる。それで、その際に、密教の導入など、様々な変化があったというのだが、それは本当だろうか?正しく、史料に基づいて考えられているのだろうか?よって、この記事では、義介禅師についての古伝から、その事績を批判(=吟味)的に確認してみたい。・批判1徹通義介禅師はどのようなお方だったのか?まず、徹通義介禅師は、どのようなお方だったのだろうか?なお、個人的には義介禅師の最古伝となる『三大尊行状記』「義介禅師章」などに見える、特に義介禅師の参学について不明に思っている人が多いことが、誤解の最大の理由であると思わ...「純粋禅」の虚構(4)
2025/06/08 09:15