「王に759号を打たれた投手」鈴木康二朗

「王に759号を打たれた投手」鈴木康二朗

通算本塁打3位の門田博光(南海、オリックス)、名捕手の岡村浩二(阪急、東映)、そして鈴木康二朗と、このところかつての名選手たちの訃報が続く。1977年9月3日、後楽園球場で巨人の王貞治が通算本塁打の世界記録となる756号を放ったが、相手投手はヤクルトの鈴木だった。あの日、高校の悪友たちと「今日あたり打ちそうな気がする」と思い立って、学校帰りに球場に行き、当日券でレフトスタンドに入ったのだった。第1打席はフルカウントからフォアボール。第2打席もフルカウントとなると、球場内には野次とブーイングが広がり、異様な雰囲気に包まれたが、鈴木が投球動作に入ると今度は一転して静かになった。そして運命の6球目を王がフルスイングし、打球は一直線にライトスタンドに飛び込んだ。その瞬間、雰囲気は一変し、歓声と叫び声と拍手が湧き上...「王に759号を打たれた投手」鈴木康二朗

2023/02/14 08:45