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イギリスにおけるスナク政権の誕生は、同国の歩んできた歴史に基づく国民国家と帝国との二重性の問題を問うています。この問題、ユーラシア大陸の東端に浮かぶ島国である日本国とも無縁ではありません。戦前にあっては日本国もまた、大英帝国ならぬ大日本帝国であったからです。現在のイギリスは、独立を果たした旧植民地諸国との間にコモンウェルスと称される緩い枠組みを残しており、敗戦を機に外地が完全に切り離された日本国とは状況が全く違っているように思えます。しかしながら、地理的な枠組みは消えたとは言え、大日本帝国の幻影は未だに日本国内を徘徊しているのかもしれません。その理由は、今日、国民国家としてのイギリスが世界権力とも目されるグローバル勢力によってコントロールされているように、日本国も、必ずしも独立国家とは言い切れない側面があ...東西の島国と帝国の二重性-大日本帝国系保守の問題