うわがき話。

うわがき話。

節句も過ぎて、もうそろそろいいだろうと、衣更えを始めた。よく着た服があれば、いちども着なかったものもある。着ない服には必ず理由があるから、そこをよく考えて、おそらく来年も着ないだろう、と思えば、新品に近くても処分する。齢還暦を前にして、ようやくそれができるようになってきた。そうして冬物を衣装ケースに入れたら、夏物をたたみ直して抽斗にしまっていく。夏の服は軽くて色鮮やかで、しぜんと鼻歌まじりになる。...

2023/05/12 11:41