するりと消えてゆくするりと溶けてゆく心の底に貯まる言葉などほんの一握りでしかない (ランキングに参加しています。よければ応援お願いいたします。)
言葉のナイフを人に刺すつもりで研いでいる人はどれくらいいるのだろう多分きっと大半の人は研いでいるのがナイフだとは思っていないし、突き刺す相手がそれを読んだ人間だとも思ってないのだろうそのナイフが刺さったときの衝撃それを幸せと呼ぶときもある (ランキングに参加しています。よければ応援お願いいたします。)
盗んだ月を土産に君のもとへ訪ねたら空が可哀相だよと君は空に月を返してしまった君が月を好きだというからこっそり盗んできたというのにそう言うと君は笑ったあなたと一緒に眺める空にあるから好きなの と言われてしまっては僕は月を見ながら反省するしかなかった (ランキングに参加しています。よければ応援お願いいたします。)
1日のうちにどれだけの文字を、私は摂取しているのだろう流れ消えていくジャンキーな言葉たちインスタントのように現れては消費され言葉は本来の意味を発芽できずにいるまた流れてきた文字列を私はさらりと流し読みするその言葉を噛みしめることなく言葉たちは泣いている (ランキングに参加しています。よければ応援お願いいたします。)
私が私であることに対して私は私でいたいと思っていないわけではないけれど少しばかりの不満はもちろんあってそれは昔からあるものもあれば最近気づいたものもある。それらをひっくるめたものが私なのなら私は私でいいのか疑問を抱くがそうでなければ紡げない言葉があると思うと悪くはないと思うのです (ランキングに参加しています。よければ応援お願いいたします。)
ろうそくの灯りに似ている気がした少しおぼろげなその灯りはそこらを飛んでいる鬼火に似ている重たくて暗い雲に似ている気がした地獄の空の方が暗いけど雨が降る直前の重たそうなあの雨雲どうしても思い出してしまう生まれる前の地獄のこと (ランキングに参加しています。よければ応援お願いいたします。)
冷たい水が頭からかけられて、その寒さに私は震えた。いつか私は美しくなるのだろう。いつか私は可愛くなるのだろう。いつか私は綺麗になるのだろう。いつか私は賢くなるのだろう。いつか私は格好良くなるのだろう。そう思って歩みを進めてきた。 少しずつ、けれど精一杯、サイフォンでコーヒーを淹れるように、そっと、私の中に貯めていた。それは水彩で描く風景画のようでもあったし、少し調律のゆるんだピアノのようでもあったし、油の切れたタイプライターのようでもあった。 たくさんの声が聞こえる中、私は私の指先が羊皮紙をなぞる音に耳を澄ませなければならなかった。私のつま先が水面を蹴ればさざれ石が跳ねふくらはぎを引っ掻いた。…
気付いたとき私の周りにはたくさんの花が咲いていた彼女たちは静かに私の耳へ風の囁きを届けてきていたその音はきっととても静寂に近く私はおそらく自ら望んでここへ来たいつの間にか川のせせらぎが聞こえるようになり私は少しずつそちらへ近づいているようだった (ランキングに参加しています。よければ応援お願いいたします。)
ひとつの報せが今朝届いたこれからそちらに向かいます と梅の香りの手紙が一つもうそんな時期ですかとそれを読んだ君は深く息をついてそれじゃあそろそろ準備をします と忙しなく旅支度を始めたなぜ会わないんだい?と聞くと彼女は眩しすぎるので と冬の君は答えた (ランキングに参加しています。よければ応援お願いいたします。)
雨をやめてよ。部屋の中で聞く雨音は好きだけど外出するときは好きじゃない。雨をやめてよ。部屋の中で聞く雨音のリズムはすごく落ち着くけどそれに打たれるのは好きじゃない。雨をやめてよ。雨粒は小さなギロチンで私を断罪しようとする。雨をやめてよ。私の処刑はまだ早いよ。
夕陽の向こうはどこかの朝焼け。焦げた匂いが空を焼く。冷めれば広がる水晶色に僕らは透明な海を見る。潮風の幻覚を感じる波打ち際の泡のような雲は陽を点すのを手伝って、赤紫に滲んで光れば、焦げた紺色が空を覆う。火花は星になり点々と煌めいて、僕らはそれに安堵する。明日が来る。僕らの明日が。 眠るまでは今日だよ。なんて屁理屈を捏ねている今も月は次の夜の準備をし朝焼けの匂いが窓越しにしてくる。温度と光は遮光カーテンでさえぎられるけど匂いだけはさえぎれていなかった。朝だ。黄色い月は白くなり赤い太陽は黄金色になる。乱反射する空の色はきっと太陽と月の好きな色。 (ランキングに参加しています。よければ応援お願いいた…
嘘だとしても別にいいんだ嘘をつき続けてくれるならそれが僕にとっての真実だから僕が知らなければそれが本当でだから君はずっとその嘘を守り続けてよ僕はそれを信じて振る舞うからそしたら僕は本当になれる (ランキングに参加しています。よければ応援お願いいたします。)
朝焼けがはじまっていた黒に近い紺色の空の端がピンク色に染まっているあれだけ光っていた月は白く青ざめ紺色のカーテンを引き連れて沈もうとしていた朝が来る私は月が沈んでゆくのを名残惜しく見守る月と太陽が同じ地平線に並んだとき二人は同列に私を照らした (ランキングに参加しています。よければ応援お願いいたします。)
桜の終わりは梅雨というガンマン。雨粒の銃弾をたくさんの銃に装填したら一斉に花びら目掛けて撃ち落とす。桜の小さな花弁なんて風という空気の圧で舞ってしまうのだから、そんなに急いで撃ち落とすこともないだろうに。 ぼたぼたと銃弾の音がする。この銃弾がやんだとき、どれほどの桜が残っているだろう。それとももう花ではなく、葉に交代するつもりなんだろうか。葉桜になれば多少の雨には耐えられるから。新緑の艷やかな輝きも悪くない。 (ランキングに参加しています。よければ応援お願いいたします。)
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