※④のつづきです。初めての方は茶話148から読んでください。旅の三日目も備前晴で、午前中は昨日刈り残した草を刈た。11時頃に早々に切り上げて、少し早い昼食のカップうどんをすする。昨日の夜、酒を飲んでいて、「いつもの湯郷の温泉は飽きたから、違う温泉に行こう」。「それなら、奥津温泉に行こう。奥津渓も紅葉しているかもしれない」。「紅葉しているはずだ」という断定ではなく、「紅葉しているかもしれない」の推量表現に何んだか安心した。岡山三大河川の一つである吉井川に沿って津山へ。津山から、また吉井川にそって北に上る。吉井川の源流が奥津渓なのだ。光沢のある真っ黒な瓦の家が続く。日本三大瓦の一つである島根の石州瓦(赤色)の黒色バージョンで、屋根に積もった雪を早く溶かすために黒い釉薬を塗っているのだという。黒光る石州瓦に柿紅...茶話152/老いの小文五の⑤