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初めての歌舞伎を楽しもう https://munakatayoko.hatenablog.com/

歌舞伎初心者に、歌舞伎の魅力を伝えます。 趣味は歌舞伎、文楽、落語、映画鑑賞。 ブログでは、初心者も通の方も納得する歌舞伎にまつわる楽しい話をつづっていきます。日常生活もぽちっと。

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2022/07/14

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  • 『芦屋道満大内鑑』文楽

    昨日は、文楽を観てきた。 歌舞伎では「葛の葉子別れ」が時々上演されるけれども、なかなか通し上演はないので、今月の文楽はこの1部を選んだ。(2部は義経千本桜、3部は平家女御島~鬼界が島の段) 葛の葉子別れの段も十分ファンタジーだけれど、そこに加茂館の段、保名物狂の段、そして最後の信田森二人奴の段とついて、ますます話の筋がよく通り、十分ミステリアスファンタジーを楽しんだ。 歌舞伎の『葛の葉子別れ』はこちら! munakatayoko.hatenablog.com 加茂館の段は、陰謀渦巻く宮中で貶められる保名と、恋仲の榊の前! 哀れ、榊の前は自ら命を落とし、保名はショックで気が狂う。 文楽人形は、同…

  • 一幕見ツアー 開催♪ 『寿式三番叟』

    昨日は、一幕見ツアーを開催しました。お客様は男女お二人でした。 あいにく集合時間には雨模様でしたが、一幕見を観て軽食をとった後は何とか雨も上がって周囲を一回りできたのでよかったです。 ゲストは歌舞伎を観るのは全く初めてのことでしたが、興味津々でいろいろと質問をいただき、私も楽しい時間を過ごすことができました。 4階に上がって、中に入った時の景色の良さに思わず出る「うわ~」という声。「かなり傾斜があって、まるでスポーツのスタジアムみたいですね!」と男性の方。確かにそうですね。 昨日観たのは『寿式三番叟』です。色とりどりの三番叟をどう感じたでしょうか。男性の方は「松也がとてもかっこいいですね!テレ…

  • 祝祭感あふれる『寿式三番叟』迫力の五人三番叟

    能の『翁』と狂言の『三番叟』から派生した歌舞伎の三番叟。そこからさまざまなバージョンの三番叟が生まれています。今回の『寿式三番叟』は、その中でも特に祝祭、ご祝儀のときにかかります。今回は襲名というおめでたい節目の幕開けとしてピッタリのご祝儀曲です! 歌舞伎の演目の分類としては、能からきた「松羽目物」です。 文楽の『二人三番叟』は、一人が踊るときに一人がさぼるという愉快な演出ですが、歌舞伎では通常三番叟は一人。二人三番叟でやるときもあります。今回はめでたさも5倍ということなのかどうなのか、三番叟が5人出てくる五人三番叟! 2019年の幸四郎と松也の『二人三番叟』も大変迫力があり見ごたえがありまし…

  • 山種美術館に行って来た「桜さくらSAKURA2025」

    今日は山種美術館に行ってきました。 時間があったのでどこか美術館に行きたい。でも混んでいるところはイヤ。 と思ってさがしていたのですが、 山種美術館で現在やっている企画展が「桜さくらSAKURA2025」。 3月8日からやっていて5月11日までです。3月ならいざ知らず、5月ではなんとなく「桜かあ~。もう時期、外れているよなあ」という気がしたのですが、 むしろ、すいているかもと思って行ってきました! 展示物が見えなかったり、押し合いへし合い観たいな状況もなく、ゆったりと観られてよかったです。 桜自体は嫌いではないですし。 春の宵のぽっかりと美しい月に映える高台寺の夜桜。(石田武 「春宵」 200…

  • 團菊祭初日!

    歌舞伎座 5月初日に行ってきました! 歌舞伎座の5月は毎年「團菊祭」です。 「團菊祭」というのは、明治時代に活躍した九代目團十郎と五代目菊五郎の偉業を顕彰する公演です。いつも2階ロビーに飾られている九代目團十郎と五代目菊五郎の胸像がこの「團菊祭」のときだけは1階に移されているんですね。ちょっと写真を撮るのを失念しました。今度行ったら撮っておこう。今月はそれに加えて、八代目尾上菊五郎襲名披露六代目尾上菊之助襲名披露の興行もあり、大変華やかに盛り上がっています。 木挽町から歌舞伎座へ上がるエレベーター脇にも。 歌舞伎座前には人力車も登場! 特に、昼の部『勧進帳』で十三代目團十郎と八代目菊五郎が共演…

  • 『無筆の出世』さらに進化し続ける講談の歌舞伎化第3弾。

    舞台に語り手として神田松鯉さん 大道具や照明に工夫。見どころ多く 松緑か亀蔵か。 他の人たちも 亀蔵で再演観たい 4月の歌舞伎座で上演された『無筆の出世』は、『荒川十太夫』、『俵星玄蕃』に次ぐ講談の歌舞伎化第3弾。 奇しくも今月は、昼の部の『木挽町のあだ討ち』に始まり、『黒手組曲輪達引』もあだ討ちがらみ。毛谷村もあだ討ちに至る話。鏡獅子以外はみんなあだ討ち。 この『無筆の出世』も、「よくも!」と仇を討っていいところなんだけれど、これが「仇を恩で返す」という、最後にとびきりハッピーなお話で終わっていて、よかった。 舞台に語り手として神田松鯉さん 今回は、講談の人間国宝神田松鯉先生が舞台に登場。講…

  • 八代目尾上菊五郎六代目尾上菊之助 古式顔寄せ手打ち式

    昨日は歌舞伎座で行われた「八代目尾上菊五郎六代目尾上菊之助 古式顔寄せ手打ち式」に行ってきました。 菊重扇面影(きくがさねはなのおもかげ) 300年続く尾上菊五郎のあゆみを映像で。また3月31日に行われた「襲名披露お練り」の様子も映し出されました。神田明神で行われたお練りには私は行けなかったので、この映像はとても楽しみました。 にこやかに歩み、手を振り、Zeebra のラップを楽しそうに聞いていた八代目菊五郎ですが、待ち構えている七代目菊五郎に向かって歩みを進めるときに、顔は一段と引き締まりました。責任、重圧、大変な決意をひしひしと感じました。 対して、迎える七代目菊五郎は実におおらか。いつも…

  • 『 春興鏡獅子』~尾上右近

    春興鏡獅子というのは、本当に作品がすばらしいの一言に尽きると思います。 こちらに書いたように、弥生=獅子だけではなく、音楽も衣裳も並ではない、かわいい胡蝶も可憐。世界中に見せたくなってしまうほどすばらしいのです。 ↓ munakatayoko.hatenablog.com 長唄と下座の気合の入り方も半端ではありません。 今月満を持して挑んだのは右近。 右近は、曽祖父である六代目菊五郎の「春興鏡獅子」を3歳の時に見て歌舞伎役者を目指したといいます。 ▲6代目菊五郎の鏡獅子。おお。国立劇場の鏡獅子のミニチュアが、今月2階ロビーに飾られていました涙。 「自分にとって『春興鏡獅子』は生きる意味」とまで…

  • 若々しい仁左衛門の「毛谷村」

    やっと4月の夜の部を観ることができたのは、千穐楽でした。 ひと月で3人の六助が誕生 仁左衛門の若々しさが光る 敢闘賞は秀之介 もともと行くはずだったのも17日と遅めだったのですが、それが休演日と重なってしまい慌ててスケジュールをにらめっこでとったのが千穐楽でした。 ひと月で3人の六助が誕生 なぜか今年は毛谷村が流行中。4月は歌舞伎座とこんぴら歌舞伎で毛谷村がかかっていました。 歌舞伎座では、六助役は偶数日が幸四郎、奇数日が仁左衛門でした。こんぴら歌舞伎では萬太郎が初役で六助を演じました。つまり今月だけで六助は3人誕生したんですね。私は仁左衛門の六助のみ観ることができました。 こんぴらに行った友…

  • 本日千穐楽!

    4月の歌舞伎座は本日が千穐楽でした。 やっと夜の部に行けました(涙)バラエティに富んでいて、楽しい4月でした!詳しくはまた後で。

  • 歌舞伎座7月座席等級による料金発表

    昨日お伝えした通り、7月から座席等級区分が変更になるのですが、7月の歌舞伎座演目の料金が発表になりました。 七月大歌舞伎|歌舞伎座|歌舞伎美人 特等席は、桟敷席と同じ料金。 残念なのは、3階席の値上げです。 特等席 20,000円 値上がり1等席 18,000円 変わらず2等A席 15,000円 値上がり2等B席 14,000円 一部値下げ2等C席 9,000円 値下がり3階A席 6,500円 値上がり3階B席 5,000円 値上がり1階桟敷席 20,000円 変わらず ってところですかねえ。 つら。。。

  • 7月より歌舞伎座の座席等級区分が変更

    本日発表された情報によりますと。https://www.kabuki-bito.jp/news/7951 7月より歌舞伎座の座席等級区分が変更になるとのこと。見てみると、1階の1番の良席(前から10列で花道寄り)が特等席。料金あがっちゃうのかなー。2階は、3段階に分かれました。 確かに後ろの方は、1等席というのは辛いかなと思います。(今も1番後方2列は2等ですが)3階の区分けは変わらず。どうなるのかな?そしてパスポートはどうなるのか、気になるところです。

  • すてきな企画だった「花と縁糸と」~二段目、八段目(仮名手本忠臣蔵)

    17日は、「花と縁糸と」という会に行ってきました。 「花と縁糸と」 (はなとえにしと)とは 一、 解説 二、 歌舞伎竹本と台詞による二段目 三、 女流義太夫と素踊り 八段目 八段目とは 『仮名手本忠臣蔵』の二段目と八段目をやるということで興味があったのだけれど、その日は歌舞伎座の夜の部をとっていたため行くのをあきらめていました。ところが急に歌舞伎座が休演となったので、当日券を買って観ることができました。 (結果的には、こちらの昼の部は3時10分には終わり、会場は月島社会教育会館ホール。歌舞伎座に近くて、歌舞伎座夜の部は4時15分からでしたので、両方観るのは可能だったんですが) 「花と縁糸と」 …

  • 清月堂の「おとし文」

    歌舞伎座、滞りなく再開できたようで、良かったです。今月のおすすめのお土産はこちらです!なんで、木挽町のあだ討ちと関係あるのかなあ? と思ったけれど、ペラっとはってある紙一枚で手が伸びてしまう、おのれの単純なことよ。。でも食べてみたら、すごく美味しかった!卵の黄身のふんわり感がとても良かったです!味はおすすめ! 清月堂の「おとし文」おとし文に、果たし状みたいな意味があるのかなと思ったけど、そうでもないみたいだし。 でもまあ美味しかったからいいか。

  • 歌舞伎座 19日より公演再開

    昨日発表になりましたが、イスの不具合により14日夜の部より休演となっていた歌舞伎座ですが、19日より公演再開だそうです。 ともかく、よかった。 https://www.shochiku.co.jp/wp-content/uploads/2025/04/kabukiza_0417.pdf

  • 「邦楽 明日への扉」に行って来た

    4月10日に、「邦楽 明日への扉」という会に行ってきました。 場所は、紀尾井小ホール。こぢんまりしてよいホールです。 黒御簾音楽~舞台の情景や状況、心理描写を伝える 大薩摩~迫力のある演奏で情景を描写する 『蜘蛛拍子舞』実演 すでに7回目という今回は、歌舞伎において欠かすことのできない長唄と三味線について、杵屋長寿郎さんと柏要二郎さんが、菊五郎劇団音楽部の方たちとともに解説、演奏をしてくださいました。 黒御簾音楽~舞台の情景や状況、心理描写を伝える 歌舞伎は、演奏家が舞台に出ているとき(出囃子)もありますが、大半は黒御簾といって舞台下手の黒御簾と呼ばれる中で演奏をしている(下座音楽)ので、観客…

  • 【歌舞伎座休演】14日夜の部~17日夜の部まで

    いきなりのニュースでびっくりしました。 www.kabuki-bito.jp 今日から17日夜の部まで、明日の不具合により休演だそうです。 なんということ! 私も、17日にチケットをとっていたので残念ですが、地方から来て歌舞伎座の前まで来たら休演だったという方もいるわけで、お気の毒すぎます。 18日はもともと休演日、19日以降はどうなるかわからないとのことです。 取り急ぎ。

  • 美貌の染五郎をチーム裏方が助ける痛快話『木挽町のあだ討ち』

    見どころ 新作ならではの良さ 歌舞伎の裏側が見える楽しさ 歌舞伎の名作をなぞって 登場人物と役者 面白い。 悪所と言われた社会の吹き溜まりのような芝居小屋。 そこに集まる有象無象がみんな応援してしまいたくなるような薄幸の剣士。 素直でけなげで汚れを知らぬ美貌の持ち主。 とくれば、染五郎がぴったりですね。 美しくて、まずビジュアルにビックリさせられましたが、このビジュアルは、ポスター用ではなくて(笑)、あだ討ち本番でもこんな格好なんです。 派手過ぎないか?と思いますが、それはそれなりの理由があってのこと。それは見てのお楽しみ。 歌舞伎は、ネタバレありがお約束ですが、このお話ばかりはネタバレ厳禁で…

  • 5月歌舞伎座團菊祭演目紹介 八代目菊五郎 六代目菊之助襲名披露で盛り上がります!

    続けて5月の演目紹介です。 昼の部 『寿式三番叟』 『 勧進帳』 『三人吉三巴白浪』 『京鹿子娘道成寺』 夜の部 『義経腰越状~五斗三番叟』 口上 『弁天娘女男白浪』 上演スケジュール 幕見情報はまだ出ていませんので、出ましたら追記します。 歌舞伎座アクセス 5月からは、歌舞伎界にとって大変大きなイベントが待ち構えています。 それは尾上菊之助改め八代目尾上菊五郎襲名披露尾上丑之助改め六代目尾上菊之助襲名披露 これがこの5月の團菊祭を皮切りに、7月大阪松竹座、10月名古屋御園座、12月京都南座来年6月福岡博多座と続いていきます。 ではその豪華絢爛な5月の演目について紹介しますね。 昼の部 『寿式…

  • 4月歌舞伎座の演目紹介

    遅ればせながら今月の演目紹介です! 昼夜ともに充実の舞台です。 昼の部 ・『木挽町のあだ討ち』 ・『黒手組曲輪達引(くろてぐみくるわのたてひき)』 夜の部 ・『彦山権現誓助劔(ひこさんごんげんちかいのすけだち)』~杉坂墓所 毛谷村 ・『春興鏡獅子』 ・『無筆の出世』 上演スケジュール チケット金額、売り場 一幕見 歌舞伎座アクセス 昼の部 ・『木挽町のあだ討ち』 美しく、まっすぐな染五郎の魅力満載の新作です。直木賞と山本周五郎賞をダブル受賞した永井紗耶子原作の『木挽町のあだ討ち』の歌舞伎化。私は、今月歌舞伎座初日の前日に原作を読了したのですが、とても面白かったので期待度爆上がりでした。そしてそ…

  • 千鳥ヶ淵で花見

    今日は、千鳥ヶ淵に行ってきました。 たくさんの人で賑わっていましたー。 テクテク歩いて、 無名戦没者の墓である千鳥ヶ淵墓苑へ。 墓苑に入ると、急に人の気配がなくなるので安らぎます。 政治家の皆さんには靖国神社ではなく、千鳥ヶ淵墓苑にお参りして欲しいなと思います。 戦争で亡くなったのは、軍人だけではないのですから。 納骨堂写真撮ってなかった! 菊の花をお供えし.平和を祈りました。(100円で1本買えます) こちらをでて、国立劇場まで足を伸ばしました。 こちらも人の姿はチラホラ。賑わっていた頃の残像が頭に残っているので、ことのほか寂しいです。 なんともったいないことか! 今も文楽至芸員は東京ではホ…

  • 中村鶴松さんにインタビューしました。

    本日より、今年度のシネマ歌舞伎が始まりました。第一弾は、『野田版 鼠小僧』 このとき、名子役として評判になったのが、清水大希くん。 現在の中村鶴松さんです。中村鶴松さんにインタビューしました。 またシネマ歌舞伎の魅力や『野田版 鼠小僧』の見どころについても書いていますので、ぜひ読んでください。allabout.co.jp

  • 慟哭、断腸の思い、そして決意の四段目『仮名手本忠臣蔵』

    いよいよ四段目です。四段目は、3つのシーンに分かれています。まずは「判官切腹の場」です。どの瞬間も素晴らしいので、書いていると全部書くことになっちゃうのでこまるのですが、印象的な部分を絞り出して書きます。 舞台では判官役者の選んだ香をたきます。 判官役者が選んだ香をたくということなので、菊之助判官のときと勘九郎判官のときとでは香りが違ったはずですが、そこまでは気づきませんでした。奥のふすまを開けて青ざめた表情で登場する判官よ。無の境地に達しているような勘九郎、すでに何か期しているような菊之助。 師直の味方である薬師寺次郎左衛門の憎らしさ、ふてぶてしさは彦三郎。 温和で温情のある石堂右馬之丞は彌…

  • 『木挽町のあだ討ち』が楽しみ

    4月の歌舞伎座で上演される『木挽町のあだ討ち』。原作をやっと読了しました! 初日の前日に!ギリギリ! 木挽町のあだ討ち 作者:永井紗耶子 新潮社 Amazon めちゃ面白かった! これはたまりません。すでに配役は発表になっているので、あの人がこの役、この人があの役と脳内で演技させながら読んでいたらめちゃくちゃ楽しくて。 そしてストーリーも歌舞伎寄りで、しかもいや参った!という感じですのでラストに向かって疾走するストーリーに伴走させていただいてしっかり舞台を観たいと思います。 主人公の菊之助が染五郎で、これはもうビジュアル発表になっており、楽しみにはしていましたが、当然ながら。 読んでみて、とて…

  • 三段目〜ついに松の廊下で刃傷事件『仮名手本忠臣蔵』

    短気なのはだれ? 現代でも起こりうること 耐えに耐えて、ついに刀を抜く 判官役者の一番ツライ時間とは? 短気なのはだれ? 仮名手本忠臣蔵の元となった赤穂事件では、刃傷事件の直接の原因はよくわかっていないらしいです。わかっているのは、将軍綱吉が激怒して双方の意見も聞かず、その日の内に浅野内匠頭のみ切腹させ、お家おとりつぶしにしてしまったこと。短気なのは将軍綱吉ですね。 現代でも起こりうること 降ってわいたお家の一大事。みなさんまるで縁のないことのように感じるかもしれませんが、切腹はないにしても、降ってわいた災難なんてのはこの世にいくらでもあり、ある日突然の悲劇で一家が翻弄されるということは、意外…

  • 『仮名手本忠臣蔵』 大序 特別感もりもりのみどころ

    大序 いやー。もう千穐楽が過ぎてしまったのに、今更あらすじもないもんですが。いつかのために。 大序 あらすじ 見どころ 大序の特別感 色の美しさ わかりやすいキャラ 壮大な物語『仮名手本忠臣蔵』の最初にふさわしい幕開けです。プロローグですな。 普通の芝居なら「序幕」というところを「大序」。それだけでも特別感がモリモリです。 通常の歌舞伎座昼の部開演は11時開演ですが、『仮名手本忠臣蔵』の場合は11時10分前から口上人形が出てきて、出演者の名前を紹介していきます。 長いです~。最初は観客も張り切って一人ずつ拍手をしますが、そのうちだんだんパラパラと笑。人気の役者のときにはまた拍手も盛り上がり。今…

  • NHKEテレ「古典芸能への招待」『御所五郎蔵』

    今月30日の「古典芸能への招待」は、 『御所五郎蔵』と『釣女』です!2025年3月30日(日)NHK Eテレ 午後9時より昨年12月に京都南座で上演されたもの。 中村隼人、坂東巳之助、中村壱太郎、吉太朗、片岡孝太郎。配役はこの時のものと違いますが、あらすじ・見どころはこちらでご覧ください!munakatayoko.hatenablog.com かっこいいけど短気な五郎蔵が中村隼人、にっくき敵役土右衛門が坂東巳之助、美しい逢州が上村吉太朗、哀しみの皐月が中村壱太郎です。この時の『御所五郎蔵』は私も舞台は見ていないので、楽しみに観たいと思います。『釣女』に関しては浅学のため、どこがいいのかさっぱり…

  • ありがとう『仮名手本忠臣蔵』通し 千穐楽

    3月の歌舞伎座は、昼の部夜の部通しての『仮名手本忠臣蔵』でした。 ダブルキャストということもあり、どちらも大変見ごたえがありました。 特に昼の部の特別感。夜の部はそれでも5段目6段目、7段目と上演されることはありますが、昼の部の大序、3段目(松の廊下の刃傷事件)、4段目(判官切腹、城明け渡し)はそこだけ切り取って上演できるというものではありませんから通しの時ではないとみられない貴重なもの。 いやあよかったですねえ。 チケットは仁左衛門の出る昼A夜Bが売れ行きがよく、差がつきましたが、昼B夜Aチームも決して劣ることなく健闘、両方見比べて楽しむことができました。 本日はすべての千穐楽。Xを観ている…

  • 3月14日と『仮名手本忠臣蔵』

    注)タイトルとサムネが合っていなくて申し訳ない(;^_^A 旧暦で3月14日は、1701年、赤穂事件の起こった日です。赤穂事件とは仮名手本忠臣蔵の元となった実際にあった事件です。 赤穂事件 1701年、江戸城の松之廊下で赤穂藩主の浅野内匠頭長矩が、吉良上野介義央に斬りかかり、即日切腹を命じられ、お家は没収となったが吉良におとがめはなく、遺恨が残りました。そして1704年12月14日に大石内蔵助以下47人が吉良邸に討ち入り、吉良上野介を討ち取りました。 12月14日(旧暦)の討ち入りの日がクローズアップされがちですが、その発端となった松の廊下での刃傷事件は3月14日。そしてその日のうちに切腹を命…

  • 第13回木ノ下裕一と田中綾乃の歌舞伎対談 「作者と劇評家のコトバで読み解く歌舞伎のセカイ」は!

    ファンの皆様お待たせいたしました~。 第13回木ノ下裕一と田中綾乃の歌舞伎対談 「作者と劇評家のコトバで読み解く歌舞伎のセカイ」の日程とテーマが決まりました! テーマは『勧進帳』です!(^^)/ 『勧進帳』は、5月の歌舞伎座團菊祭~8代目尾上菊五郎襲名披露でも、團十郎が弁慶、富樫が菊之助改め8代目菊五郎、義経が梅玉という夢の顔合わせで上演されます。 また、2023年には木ノ下歌舞伎で『勧進帳』を上演したこともあり、木ノ下さんにとっても唯一無二の大切な演目ではないかと思われます。もう語りたいことが山のようにありすぎて、いつもに増して練り上げられた講座となるのではないでしょうか。田中さんの深掘りも…

  • 恋の重荷💓

    本日は能楽堂へ。恋重荷(こいのおもに)やだー。昭和の歌謡曲かよという感じですが、なんと本日見てきた能の演目名です。「能は流石にわかりません」と言った某国総理大臣がいたそうですが、そうでもないのよ。一度観られたし。お話 白河院に使える老人が偶然観た女御に心を奪われます。 臣下は、「この重荷を持って100回1000回庭を歩けば女御は姿を見せるかもー」というので、張り切って重い荷を持とうとするのだけれど、めっちゃ重くて持てません。実は、男に興味がない女御が箱に石を入れていたんですね。全然持てない。重くて。それで老人は嘆いて死んでしまいます(えー)その後、老人は鬼となって、女御を責める!でも次第にやわ…

  • 3月4日歌舞伎座初日あけました

    3月4日に3月歌舞伎座の初日があけました。 ついに鳴り物入りの『仮名手本忠臣蔵』通し上演です。 通しといってもまだ上演されない部分もありますが、とにもかくにもめでたい。 4日は通しでAプロ。5日は通しでBプロ。一応両方の組み合わせが初日を迎えました。 初日4日は、夜の部が打ち出しになったころ、ちらちらと歌舞伎座近くには雪が舞っていたんですねえ。 討ち入りを果たし、引き上げの場まで見届けた感無量の観客の皆さん、興奮のまま外に出たら雪だったわけですね。 役者も熱く演じ、観客も、歌舞伎座内の空気も含め大変盛り上がっていたと聞きます。さらに天まで共に通し上演を演出してくれたとは、胸アツです。 そして、…

  • 阿古屋~動と静、美とおかしみ、理知と邪知のアンサンブルを楽しむ

    ブログが滞っていて、申し訳ない。すでに3月になってしまったのだけれど2月のことをぼちぼちと。2月の演目の中で一番多く見たのは『阿古屋』6回。一度、阿古屋(玉三郎)が出の花道でストンと腰を落としてしまったことがあり、驚いた。ところが全く流れが損なわれず、何の乱れもなく、粛々と芝居は続いていったので、何か見間違えたのかと思ったほどだった。阿古屋が引っ立てられていく途中で座り込んだとしてもおかしくはないし、自然と納得してしまった。捕手たちもあわてなかったのがよかったのだろう。上手から、センターから、下手から見たが、上手では岩永(種之助)がよく見えて楽しく。センターでは重忠(菊之助)がほれぼれするほど…

  • 第12回「作者と劇評家のコトバで読み解く歌舞伎のセカイ」『仮名手本忠臣蔵』vol.2 レポ

    『仮名手本忠臣蔵』から派生して広がる作品群 何百年と続く歌舞伎の深さを楽しむためのツールとは 「推し」より「贔屓」で、一歩先の豊かな観劇体験を。 2月22日は、冬のさなかではありますが少し冷たさが和らいだかなと思われる日でした。第12回作者と劇評家のコトバで読み解く「歌舞伎のセカイ」が赤城神社参集殿で開催されました。 ▲受付にはおひなさまや忠臣蔵ギャラリーも出現 今回は3月に通し上演が行われる『仮名手本忠臣蔵』の深掘りvol.2 です。 受付にはお雛様が飾られ、着物姿の方も何人かいらっしゃいました。歌舞伎通の常連の方も多くなり、講座が始まる前からあちらこちらで会話も交わされるなごやかな雰囲気で…

  • 3月歌舞伎座 チケット少なくなっています

    来月の歌舞伎座のチケットの売り出しが始まっています。11日がゴールド会員12日が歌舞伎会会員、そして一般売り出しが14日でした。 ※ゴールド会員とか歌舞伎会会員とかの説明はまた今度。 結論からいいますと、3月のチケ取り大変です。 なぜでしょうか。 話題の『仮名手本忠臣蔵』の通し 昼の部も夜の部もダブルキャスト 仁左衛門の大星由良助 菊之助チームもいいぞ チケットが取れなかったらどうするか チケ松をこまめにチェックする おけぴをチェックする Xをチェックする 話題の『仮名手本忠臣蔵』の通し 昼の部夜の部でひとつの『仮名手本忠臣蔵』というお話を上演するのは、2016年の国立劇場での3ヵ月に渡る公演…

  • 菊五郎襲名 玉三郎と3人で京鹿子娘道成寺

    今年から来年にかけての歌舞伎界の大きなイベントが8代目菊五郎襲名です。合わせて丑之助が6代目菊之助を襲名します。 本日大きく発表となったのが、5月でかかる『京鹿子娘道成寺』が3人道成寺となること。 8代目菊五郎と6代目菊之助、そして玉三郎も合わせて3人の道成寺ということで、歌舞伎界大変湧き立っています! natalie.mu 5月6月が東京。7月大阪・松竹座。10月愛知・御園座。12月京都・南座。来年6月福岡・博多座と長い襲名公演です。 こちらの記事の中にはそれぞれの演目で演じられるビジュアルが載っており、どのビジュアルも素晴らしいのでぜひ観ていただきたいです。 丑之助はまだ11歳ですが、この…

  • いの一番に客席に入るには

    歌舞伎座です。昼の部と夜の部通しでみました。 というとちょっとウソになるかな。 午前中の用事を慌ただしく済ませて、昼の部の最後の演目『きらら浮世伝』と夜の部の最初の演目『阿古屋』だけ見て、あたふたと帰りました。 歌舞伎座では、昼の部夜の部通しで見るときは、歌舞伎座内にいることができます。(これも昨日のきゅりあんには不満なのよ。部跨ぎの客は出されちゃったから。)今月の場合昼の部が終わるのが、3時19分(今日現在) 夜の部が始まるのが4時半。その間歌舞伎座内にいることができます。途中でスタッフが夜の部のチケットをもぎりにきます。もちろん外に出て外気に触れるのも気分が変わっていいです。ただ一度出ると…

  • 文楽公演@きゅりあん大ホール

    2月の文楽公演は通し狂言で妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん)。 国立劇場が閉場しているため、文楽座はホームがなく、ジプシーのように移動しています。8日~16日までは品川の「きゅりあん大ホール」20日~26日は「文京シビック大ホール」だそうです。 ごみ持ち帰り。観客席飲食不可 まとめ 本日「きゅりあん」に初めて行きました。 至芸員の皆さんはもちろん、我々観客もウロウロ、劇場側もバタバタしている感じ。特に至芸員さんたちには、芸に集中していただきたいので、なんとか落ち着いたホームが早くできるようにしてあげたいものです。 私も東京在住者ですが、大井町って行ったことがなくて、かなりウロウロしまし…

  • かぎろひの会@観世能楽堂

    第3回 かぎろひの会に行ってきた。 会場はGINZA SIXの観世能楽堂。以前は国立劇場小劇場でやれたのにねえ。さて初めての観世能楽堂。 柱が一つなくて、びっくり!演者さんは面をつけた時に狭い視界の中で柱を頼りにして歩くと聞くので、柱がないここで演じるのは難しいだろうな。 いや、もしかしたら柱は取り外しを自在にできるのかな?席は千鳥でしたので、見やすかった。お花もたくさん。 中村兄弟のお花もありました。 かぎろひの会とは。 新型コロナウイルスの影響ですべての芸能・文化芸術が活動停止となった2020年、世の中を照らす一筋の光となりたいとの思いから設立された会で、長唄を古典音楽としてだけではなく、…

  • 『きらら浮世伝』お上にたてつき、躍動する蔦重と人々。エネルギッシュでスタイリッシュな舞台

    2月昼の部の『きらら浮世伝』が大変面白かった。 1988年に銀座セゾン劇場で中村勘三郎(当時勘九郎)が蔦重を演じた舞台の歌舞伎化ということで、さてどんなものかな、と思っていたら、存外に面白かった。 どのくらい面白かったかというと、1幕目と2幕目の間の幕間で隼人のファンに「面白いから観たほうがいいよ」とLineをしたくらいである。そうだ2幕目でつまらなくなったらどうしようかと思ったが最後まで面白かったし、後日友人も無事観劇して感激していたのでよかった。 今年の大河ドラマの題材を歌舞伎化 メッセージ性がある 大道具が美しい 中村屋がいい 隼人がいい 群衆がいい 支える脇役がいい ラストがいい 一幕…

  • 2月の花形演芸会~よかったことや不愉快だったことなど

    2月の歌舞伎座初日が明ける前。1日に行ってきた。 落語 林家さく平「初天神」 幸せな男の子 漫才 ミキ 落語 林家たい平(ゲスト) ヴォードヴィル 上の助空五郎 落語「業平文治」春風亭柳枝 不愉快なこと 印象的なところを書いておく。 落語 林家さく平「初天神」 前座のさく平は、林家たい平の息子さん。前座でおもしろいことなんてあまりないけれど、この日のさく平はおもしろかった。「初天神」だったんだけれど、せかせかしすぎず、言葉もはっきりしていた。 幸せな男の子 私の前の席の子が、すごく楽しそうにキュッキュっと笑う。小学校4年生くらいだろうか?そしていちいち隣のお母さん(かな?)の顔を見てニコニコす…

  • ちび弁~神田明神下みやび

    今日は昼の部に行ってきました。偶然お隣がお知り合いでビックリ♪ 幕間にいろいろお話も伺い、楽しい時間となりました。 お昼は銀座三越で前から気になっていた「ちび弁」を購入。1026円 夜の部の時に買おうと思っても結構完売率が高くて、初めて買うことができました。 大体お弁当は量が多すぎて、しっかり食べると眠くなってしまいますが、これなら大丈夫!おいしかったです。欲を言えば、赤いごはんがお赤飯ではなかったのが残念だったかな。 画像だと大きさのイメージつかないかな。 HPを見ると 容器のサイズ15.3cm×9.4cm×5.2cm とありました。 昼の部の感想は、また別稿で!

  • 2月猿若祭夜の部

    行ってきましたー。阿古屋が素晴らしくて泣けました。 当日の一幕見も満席になっていました。オンラインは確認してませんが、できればオンラインで予約した方が良さそうですね。 阿古屋はぜひこちらを読んでから鑑賞してください。 munakatayoko.hatenablog.com文七元結は、予習は不要ですが一応こちら。あらすじとみどころ munakatayoko.hatenablog.com

  • 浄瑠璃を聴く会 ~魂が浄化された

    1月31日と2月1日は、浄瑠璃を聴く会が開催されました。 咲太夫師匠一周忌 プレトーク ・菊之助はなぜ浄瑠璃を習うか ・襲名とは 『菅原伝授手習鑑』を語る アフターも楽し 咲太夫師匠一周忌 場所は三越劇場。いい劇場です。 三越↓ 私が行ったのは1月31日。ロビーは華やかで着物を着ている人も結構多かったです。1月31日は織太夫さんの師匠である咲太夫さんの命日でもあるということでロビーには花と遺影が飾られていました。手を合わせてから会場に入ります。 プレトーク プレトークとして竹本織太夫と尾上菊之助。司会は桂吉坊です。とてもうまい。咲太夫さんの思い出や、織大夫さんと菊之助さんが仲良くなったきっかけ…

  • 会の後は

    乾杯です♪

  • 浄瑠璃を聴く会

    今日はこちらです。浄瑠璃を堪能しました。咲太夫さんの一周忌でもありました。 三越劇場にて。

  • 2月の歌舞伎座 猿若祭二月大歌舞伎の演目紹介

    2月の歌舞伎座 猿若祭二月大歌舞伎の演目紹介です。 ■昼の部 ・鞘当(さやあて)11:00から20~30分 ・醍醐の花見(だいごのはなみ)11:50分ごろから25~35分程度 ・きらら浮世伝 12:55分ごろから125分~135分程度 ■夜の部 ・壇之浦兜軍記(だんのうらかぶとぐんき) 阿古屋(あこや)16:30から70~80分程度 ・江島生島(えじまいくしま)18:20ごろから35~40分程度 ・人情噺文七元結 19:20ごろから80~90分程度 ■上演スケジュール ■チケット金額、売り場 ■歌舞伎座アクセス 昼の部はガッツリ歌舞伎、重厚古典という感じではないですね。20~30分の短めが二つ…

  • 今月の振り返り

    今月はめでたく新年が明けたということで東京だけでも4座で歌舞伎が上演されていました。個人的には新国立劇場が一番よかったです。しっかりと古典の通しでありながら、新年のお楽しみである手ぬぐい撒きや時事ネタもあり、最後はチビーズ軍団が華やかに(だんだんチビーズとも言えなくなってきましたが)。菊五郎も健在で。ということで完璧でしたね。 新国立劇場 初春歌舞伎 munakatayoko.hatenablog.com 浅草公会堂 浅草新春歌舞伎 新しいメンバーになり、ますますフレッシュ。でも果敢に古典に挑んでいました。出来すぎくらいよくできていました。 昼の部 munakatayoko.hatenablo…

  • 『鞘当(さやあて)』〜簡単なようで結構深い

    2月の歌舞伎座でかかる『鞘当』。 簡単に言うと二人の武士が出合い頭に刀の鞘があたってしまい、一触即発になるところをとめられる(女の時もあれば男の時もある)というそれだけなのですが。 それでは2行で終わってしまうので、もう少し詳しくお話しますね。 2人の関係は? 2人の武士は、このときが初対面というわけではありません。2人の名前は不破伴左衛門と名古屋山三。 2人は遊女葛城を争う恋のライバル同士でした。「恋のさやあて」という言葉はありますよね。恋のライバル同士が争うことですが、そういえば最近あまり聞かないですね。若い人はあまり聞いたことがないかも。語源はこのお芝居なんです。 名古屋山三は大変なイケ…

  • 新宿三丁目「やまと楽」で楽し。

    久々に友人と会う。高校の時の仲間で5人である。久々と言っても2人は能やら歌舞伎やらでしょっちゅう会っており、本当に久しぶりなのはあとの2人。1年ぶりくらいだ。この仲間と会う時はこのお店にすることが多い。 新宿三丁目の「やまと楽」 落ち着くのと美味しいのと5人のアクセスに便利だから。豆腐料理なので、少食の人(私ではない)も、食いしん坊にも(私だ)満足できる。豆腐って不思議だわ。 節分かな。升に大豆。ぽっちりと黒豆が一粒入っているのも楽しい。お正月の名残かな。 見て美しく、食べて美味しく、しゃべって楽しく。 子供や孫の話から政治の話、芝居の話に、家計の話。「けしからん」と怒ったり笑ったり食べたり飲…

  • 【2月22日】第12回「作者と劇評家のコトバで読み解く歌舞伎のセカイ」忠臣蔵パート2

    前回に引き続き、『仮名手本忠臣蔵』をテーマに開催される第12回「作者と劇評家のコトバで読み解く歌舞伎のセカイ」が2月22日(土)に開催されます。 あっという間に日にちがたち、開催まで1ヵ月を切っております。 前回、熱心にお話いただいた加古川本蔵のパートは今回3月歌舞伎座の通し上演ではカットとなりますね。残念ですが、長いお話なのでしょうがないですね。 今回の内容についてはもう少し情報が入ったらこちらでもお知らせしたいと思います♪お楽しみに。 そして、どんどん参加者は増えていますので、どうしようかな!と思っている方は迷わずお早目に申し込みをお願いします!(^^)/ 日時:2月22日(土)14:00…

  • 歌舞伎座7月以降の上演作品発表

    昨日、2025年7月以降に歌舞伎座で上演される上演作品が発表されました。 www.kabuki-bito.jp 7月以降のいつかは定かではありませんが、 『鬼平犯科帳』幸四郎 『野田版研辰の討たれ』勘九郎 三谷幸喜の作品 『超歌舞伎』 の4作品だそうです。 新作多いですね。全く歌舞伎を知らない人が歌舞伎を観るきっかけになるとは思いますが、新作は完成までに非常にエネルギーがかかりますから、これから半年で『研辰の討たれ』以外の3作品が新作って大丈夫かな。租製乱造にならないといいなと思います。 若手が古典を学ぶ機会がそれだけ減ってしまうというのも心配。 いい追い風になるとよいのですが。。。

  • 3月大歌舞伎『仮名手本忠臣蔵』詳細発表

    今年は歌舞伎の3大名作が全て通しで上演されるということで、大変歌舞伎界隈は盛り上がっております。※歌舞伎の三大名作とは 『仮名手本忠臣蔵』『菅原伝授手習鑑』『義経千本桜』※通しとは? 昔の歌舞伎は丸一日中やっていたので、話が長い。全部やるのは現代ではむずかしく、見取りといって作品の中の人気の場のみ上演することが多い。(国立劇場主催では、通しでやることも多い)そして、3月の『仮名手本忠臣蔵』の出演予定者が発表された後、詳細の発表がなく、ファンはヤキモキヤキモキしていたのですが、 ついに詳細が発表されました。 幸四郎の出演なし。 これは大きな驚きを持ってうけとめられています。というのは、最初の予定…

  • 新春浅草歌舞伎、昼と夜をコンプリート。印象に残った人

    新春浅草歌舞伎。昨日夜の部をみました。これで昼と夜コンプリート。 今回は、昼の部と夜の部で同じ演目があって役者の違いなど見比べも楽しめますね。印象に残ったところをご紹介。一個人の感想ですが。 染五郎の武智十兵衛光秀(昼)と太郎冠者(夜) 鷹之資の武智十次郎光義(昼)と次郎冠者(夜) 鶴松の光秀妻操(昼)と静御前(夜) 左近の佐藤虎之助正清(昼)と初菊(夜)と曽我五郎(夜) 染五郎の武智十兵衛光秀(昼)と太郎冠者(夜) 良かったのは、昼の部の武智十兵衛光秀。染五郎です。またまたびっくりするほどよいので、いつもびっくりさせられます。竹藪から笠に顔を隠して現れます。じりじりゆっくりと笠をとって少しず…

  • 1/26 古典芸能への招待『妹背山婦女庭訓 御殿』と『山姥』!

    今月末のNHKEテレ「古典芸能への招待」は、うれしや昨年6月の時蔵襲名のときの『妹背山婦女庭訓 御殿』と『山姥』です。 「妹背山婦女庭訓」は長いお話ですが、この御殿の場は、「不思議の国のアリスのように、異次元の世界に迷い込んだお三輪ちゃん」のお話ですよ!(と時蔵さんが言っていて、わが意を得たり!だったのでした。) くわしくはこちらのブログにあらすじと感想を書いていますので読んでくださいね。 munakatayoko.hatenablog.com この時の舞台はとても時蔵のお三輪ちゃんが良かったことと、歌舞伎界の中の小川家が大集合して、悪い官女チームを結成し、お三輪ちゃんをいじめまくるところがと…

  • 阿修羅のごとく~Netflix版を観た!

    大変面白かった。「阿修羅のごとく」 Netflixは「地面師たち」と「サンクチュアリ」はとても面白かったけれどその後はご無沙汰でそろそろやめようかと思っていたけれど、やめなくてよかった。 昔観た印象的なシーンも再現 すでに何回か映像化されている向田邦子の「阿修羅のごとく」。私が見たのは1978年の土曜ドラマだが、それが再ドラマ化されてNetflixで見られるというのでさっそく観た。 1978年のときは長女綱子が加藤治子、次女巻子が八千草薫、三女滝子がいしだあゆみ、四女咲子が風吹ジュン。 今でも忘れられないシーンは、お母さんが夫の浮気の確たる証拠を手にしてガッとふすまに向かって投げつけるシーン。…

  • 今日のおやつ〜マルナンシェ

    今日のおやつは、家族が京都で買ってきてくれた「マルナンシェ ほうじ茶」しっとりとしているフィナンシェでありながら中にはほうじ茶の香りがホワッと。とてもおいしかった。 ほうじ茶のほか「和三盆」味もあるようです。箱もセンスがあって素敵です。ありがとう〜!

  • 花篭で食事(歌舞伎座3階)

    時系列が前後していますが、先日の夜の部では、幕間に花篭で食事をしました。5年ぶりくらい?いつもは、お腹いっぱい食べると眠くなるし、さりとてお腹がぐーぐーなるのもご迷惑。と言うことで、軽くサンドイッチなどを持参してちょっとだけお腹に入れる感じにしています。ですが、今回は久々の友人との歌舞伎見物だし、終わってから食事だと遅くなってしまうので、思い切って奮発。お正月だしね!事前予約のみ。 幕間に花篭に行くとすでに準備されているから、待たされてイライラもないし、味もいいです。私たちが頼んだのは花車膳。 通常価格3400円。 オンライン割3200円。 さらに私が歌舞伎会会員なので3100円。じわじわ安く…

  • 和樂2・3月号「にざたま」のすべて

    やっと購入!年末に売り出されましたが、伏せっており本屋に行けず。今日木挽町広場でやっと見つけましたー!話題の和樂。思った以上にすごいにざたま特集。 写真もすごいが、おふたりの楽屋前の暖簾の写真をパッと開くと、あらまあ楽屋の写真があったり。お二人の対談も。国宝カップルダブル年表は、お二人が生まれてから今までの軌跡が写真と共に見やすい構成で!そして、なんとおふたりの写真シールが付録に。どうするの、これ。どこに貼るの。いやもうすごいな。記事はこれからゆっくり読むことにして、まずは写真を愛でます。なにげに他のページも充実していて、義太夫の織太夫さんと三味線の清介さんの対談も!そこの写真の中に、藤蔵さん…

  • 『二人椀久』~誰にでもある幸せと絶望を美しく表現

    歌舞伎座夜の部に行きました。二つ目の演目が『二人椀久』でした。まずはこちらの感想から。 誰にでもある幸せと絶望を美しく表現 右近と壱太郎 『二人椀久』は、椀屋久兵衛という豪商が、松山太夫という傾城に入れあげてしまったため、座敷牢に入れられて発狂してしまったという実話を元に作られています。 すでに呆然自失のようになっている久兵衛が現れ松山を思い踊りながら、木の根元で眠ってしまうと、夢かうつつか松山が現れて踊ります。廓での楽しかった日々の思い出の中、二人はうっとりと踊りますが、長くは続きません。いつしか松山は消えてしまい、後に残された椀久は悲しみの中倒れていきます。 右近の久兵衛、松山太夫の壱太郎…

  • 新春浅草歌舞伎昼の部。華やかに。

    行ってきました。新春浅草歌舞伎は、若手主体で、若手が主役を張れるフレッシュな公演です。特に昨年までのチームメンバーが多く卒業し、今年から新たなメンバーになり、フレッシュ度も格別です。お正月は浅草界隈はとても混んでいるので、駅から時間に余裕を持っていた方がいいですよ。空いていれば5分くらいですが、お正月は15分はみておけば、安心かな。スターの手形を見ながら浅草公会堂へ急ぎます。七之助の手が意外とふっくらしていました。兄、勘九郎よりぽってりしてますね。踊っている時はあんなにシュッとした手なのに。昼の部は、11時開演で、13時45分には終演だったので、短かったですね。新国立劇場とエライ違いでした。中…

  • 初歌舞伎・新国立劇場『彦山権現誓助剣』(ひこさんごんげんちかいのすけだち)

    今年の初歌舞伎は初台の新国立劇場から! 本日初日。大変楽しゅうございました。ロビーも華やかです。 華やかなのは酒樽ではなくて、着物姿とかね。そういうことだけど笑。 『彦山権現誓助剣』は今回は通しなので発端からみることができて、話の筋もよくわかりました。 13時開演ですが、12時半から花道で獅子舞があって、お正月らしい気分が盛り上がりました。 菊五郎劇団ではありますが、いつもは出る萬壽、松緑などが出演なく、どうかなと思いましたが見劣りもなく、セリフも初日から完璧に仕上がっていて、また恒例の時事ネタや、手ぬぐい撒きもありました。 とにかく時蔵のお園ちゃんが大変よく、鎖鎌をぶん回すわ、ヒョウタン棚か…

  • おせち

    面倒なものは全部やめて、それでもなんとかできました。大きなお重は出さずじまい。 でもうちのお重、可愛いでしょ?

  • 新年明けましておめでとうございます

    年末から体調崩して、何もできなかったので、今頃おせちを作っています。と言ってもだいぶ短縮バージョン。 なんだかどれを作ってもイマイチ。 勘も悪いし段取りも悪い。 やらない方が良かったかな。初詣には行ってきました! おみくじは大吉!2年連続で嬉しいです。 今年もたくさんの素晴らしい出会いがありますように! (舞台だったり、人だったり、仕事だったり、土地だったり)今年もどうぞよろしくお願いします。

  • 新国立劇場の歌舞伎も楽しいよ。お正月

    いつものお正月なら、歌舞伎座のほか、浅草、新橋演舞場と国立劇場で歌舞伎が上演されていました。残念ながら今年も国立劇場主催は、新国立劇場での上演となります。 独特の楽しさがあった国立劇場のお正月。あれが過去のものになるとは。何とかしてほしいものです。 今年の新国立劇場では、『彦山権現誓助剣』(ひこさんごんげんちかいのすけだち)の通しです。 杉坂墓所からは、以下にあらすじ、見どころを参照してください。その前段というと、六助の師である吉岡一味斎が、にっくき京極内匠に闇討ちにされるところが描かれます。 杉坂墓所からは、以下にあらすじと見どころがありますので参照してくださいませ。 munakatayok…

  • 1月寿初春大歌舞伎・歌舞伎座演目紹介

    お正月の歌舞伎座演目をご紹介します! 昼の部 11:00開演 『寿曽我対面』(ことぶきそがのたいめん) 『陰陽師』(おんみょうじ) 『封印切』 夜の部 『熊谷陣屋』 『二人椀久』(ににんわんきゅう) 『大富豪同心』 上演スケジュール チケット金額、売り場 歌舞伎座アクセス 昼の部 11:00開演 『寿曽我対面』(ことぶきそがのたいめん) 11:00~11:46 お正月といえば、これですね!曽我兄弟が仇に出会って、ぐぬぬ!となるというだけの1時間足らずの芝居なのですが、まるで歌舞伎のおもちゃ箱のようにたくさんのキャラクターが出てきて楽しいです。仇討ちなのに、なぜめでたい演目とされるでしょうか。日…

  • 1月1日から4日まで。「古典芸能への招待」にどっぷりつかろう

    毎日テレビの放映情報ばかりが続き、すみません。芝居小屋は幕を下ろし、こちら未だ病が完治せず、お外にもいけず、ベッドの中からぽちぽちと打っているブログゆえ、出せる情報は限られているのですが、それよりもやはり年末年始は歌舞伎情報が多い!こんな時に 「歌舞伎でもいっちょ見てみるかー」と思ってくれる人が1人でもいれば嬉しいな。 今日ご紹介するのはまたもや「古典芸能への招待」 www.nhk.jp 1月1日から4日まで、今までの再放送とはなりますが、どれも選りすぐりの舞台です。 でも朝の6時から8時ですって😅 1日の『文七元結』と『太刀盗人』 2023年博多座での舞台ですね。どちらも気楽に楽しめます。こ…

  • 本日NHKBS「大富豪同心」放映

    本日19:30より「大富豪同心」スペシャルですよ~。 www.nhk.jp 主人公は歌舞伎役者の中村隼人。歌舞伎界きってのイケメンボーイ。しかも清々しくさわやか。ほかにも松也、幸四郎という歌舞伎役者が出てきます。が、今回ぜひ観てほしいなと思うのは、「大富豪同心」が初の歌舞伎化となり、1月の歌舞伎座で上演されるからです。歌舞伎ファンならもう知っていると思いますが、よし、来年から歌舞伎をちょっと観てみようかななんて思う方はぜひ、今晩「大富豪同心」を見てください! そうだ。テレビの「大富豪同心」を見ていて中村隼人が気になっている人はぜひ、歌舞伎座にも行って本物を見てくださいね~。 「大富豪同心」はイ…

  • 2024年のベストテン

    今年もベストテンを考える時期になりました。 素晴らしい舞台をありがとうございます。 1月 息子 上質の短編小説を観るよう。白鸚の芸の深さよ munakatayoko.hatenablog.com 2月 野崎村 鶴松のお光ちゃんが切なくて泣かされましたなあ munakatayoko.hatenablog.com 2月 籠釣瓶 哀れ八ツ橋、狂気の次郎左衛門に中村兄弟新境地 munakatayoko.hatenablog.com 3月 綱豊卿 なんならポスターだけで1等賞 munakatayoko.hatenablog.com 4月 夏祭浪花鑑 愛之助 数々の見得がバシバシと決まって本当に気持ちがよ…

  • 風邪

    千穐楽の幕が降りたら、なんだか気が抜けたのか、風邪をひいてしまいました。まるで風船がシューっと萎んだようにやる気が失せていると思ったら、今朝から喉が痛くて熱も出てしまいました。やることはいっぱいあるんだけどなあ。困った困った。とりあえず寝ています。 いくらでも寝られます。どうぞ皆さんもお気をつけて。しゅん。。

  • 千穐楽。

    本日千穐楽 千穐楽という言葉 本日千穐楽 本日は、歌舞伎座と新橋演舞場の千穐楽でした。 無事に千穐楽を迎えることができて、よかった。おめでとうございます。 どちらも見ごたえのある舞台を見せてくれて、充実していました。2024年のよいしめくくりとなりましたね。 私は千穐楽はどちらにも行けませんでしたが、たくさんの人に拍手でねぎらわれていたことでしょう。新橋演舞場はカーテンコールもさぞかし何度も行われたことでしょう。 歌舞伎座はどうかな。1部の「あらしのよるに」では、精四郎さんの最後の口上ご挨拶に、お世話になった人の名前にいつもよりたくさんの人の名が挙げられたようです。やっぱり涙涙かな。カーテンコ…

  • 12/29 古典芸能への招待 Eテレは『大津絵道成寺』と『元禄忠臣蔵 仙石屋敷』

    今月末のNHKEテレ「古典芸能への招待」は恒例の京都南座の「顔見世」の舞台です。 『大津絵道成寺』と『元禄忠臣蔵 仙石屋敷』 『大津絵道成寺』は、片岡愛之助が主役の予定でしたが事故のため、急遽壱太郎が代役をつとめました。いつかやりたいと思っていたそうですが、こんなに早くやることになるとは本人もおどろいたことでしょう。それにしても壱太郎は昼の部で『蝶々夫人』の主役。『ぢいさんばあさん』のきく、夜の部では『五所五郎蔵』の皐月を演じている上に、この代役。本当に大車輪の活躍でしたね。 『大津絵道成寺』は楽しいですよ。絵から飛び出したキャラ達が縦横無尽に駆け巡りますが演じるのは一人。 壱太郎の早替わりを…

  • 圧巻の『天守物語』團子あっぱれ。玉様すばらし

    昨年に引き続き今年も上演された『天守物語』。 昨年も素晴らしかったが、さらにバージョンアップしていて、玉三郎のあくなき探究心には敬意と驚き、賞賛しかない。 バージョンアップし続ける舞台 團子図書之助が図書之助すぎる 描かれる世界が縦横無尽 バージョンアップし続ける舞台 実は、先日某忘年会で「今年1年間のベストの舞台について一人ずつ言う」というお題があった。まだ12月の舞台を全部見ていない人も多かったので、今年の舞台だけではなく昨年の12月からも候補を挙げてよいということになった。そうなると、私にとってベストは昨年12月の『天守物語』だった。 で忘年会のあと、今年の『天守物語』をみて、はっきりと…

  • 『仮名手本忠臣蔵』をどう見るか~人は誰のために死ねるか、死ねないか。

    お天気にも恵まれた12月15日(日)第11回「作者と劇評家のコトバで読み解く歌舞伎のセカイ」が神楽坂の赤城神社で行われました。概要をレポートいたします。 それは義か、不義か おかると本蔵に注目をする 誰のために死ねるのか。死ねないのか。 次回は2月22日(土) ▲準備中 ▲打ち合わせ中! 今回のテーマは『仮名手本忠臣蔵』。2回に分けての講座の今回は第1回目。 来年の3月に歌舞伎座にて通しで『仮名手本忠臣蔵』が上演されるとあって、講師お二人も気合が入っておりました! とはいうものの、忠臣蔵を知らない層が増えているとのこと。 大学で若者に教えている木ノ下さんによれば、今の学生はほとんど忠臣蔵を知ら…

  • 『舞鶴雪月花』〜おかしくてちょっと胸がキュン

    12月の3部。 17世勘三郎のために作られたという変化舞踊を孫の勘九郎が踊り尽くす。 舞鶴は、17世勘三郎の俳名だそうな。春の桜の精は、可憐に。驚くほどのスピードの早替わりもあった。 秋のまつ虫は、長三郎と。そして最後は冬の雪だるま。恋心が熱くなって思わず溶けそうになる我が身。ぼろぼろと熱いハートに溶ける我が身を慌てて取ってつけたりして滑稽だけれどちょっと哀れ。なんだろう?ただおかしいだけではないペーソスを感じる素敵な舞踊だった。そして、最後は朝日が昇り、気温が上がり、雪だるまは溶けていく。それをどういうふうに表現するのか楽しみだったが、よろよろと、カクンと、そして倒れて、セリに落ちていって、…

  • 作者と劇評家のコトバで読み解く歌舞伎のセカイ第11回

    作者と劇評家のコトバで読み解く歌舞伎のセカイ 無事終了しました。 テーマは『仮名手本忠臣蔵』 詳しくは後ほどレポートしますが、3月の歌舞伎座での通し狂言が大変楽しみになる内容でした。神楽坂の赤城神社。大変雰囲気も良いだけでなくアクセスも良いのでありがたいです。 おまけに神楽坂ですから、打ち上げの会場にも困りません(って、スタッフが探してくれたんですが) 赤城神社 乾杯よ♪

  • 石井いり豆店 小石川

    所用あり、小石川へ。豆好きにはたまらんお店を教えてもらいました。石井いり豆店。創業明治20年! 日露戦争!? この風情を見てください。 おみせの中では、ざざーざざーっとお豆を炒っていました! そしてうまーい豆。 いただきまーす!

  • 朧の森に棲む鬼

    やっと観に行ってきました。 新橋演舞場。『朧の森に棲む鬼』 本日は松也ライでした。 ▲好きな言葉 なかなか素敵な大道具と演出でした。宙乗りも花道もバッチリ見える席。声は若干聞こえづらいかなあ。パンフレットが大変良いです。 帰りは歌舞伎座の前を通ってご挨拶。ここから見ると、屋上庭園の緑がちょぼちょぼ見えて歌舞伎座の髪の毛みたい。大好きな歌舞伎座。朧の森に棲む鬼については別稿でまた。書けるかな?

  • 『あらしのよるに』で劇中口上

    先の記事でもかいたように、今月の1部『あらしのよるに』の中で、劇中口上がありました。 劇中口上とは 精四郎とかいて「きよしろう」 「門閥外」にとって希望ある歌舞伎界のために。 劇中口上とは 口上というのは、役者が観客に向かって挨拶をすることです。「今度これこれこういうものがこういう新たな名前になります」というご挨拶は襲名の時に披露される口上です。大きな名前の襲名でずらりと役者が羽織はかまの正装で並んで一幕つけて口上をすることもありますし、芝居の中で芝居の衣裳もそのままに行うこともあります。この芝居の中で行われる口上を「劇中口上」と言います。劇中口上では、芝居の途中で、いきなり「狂言半ばではござ…

  • 学食って安くて美味!

    今日は調べ物があって明治大学和泉校舎の図書館へ。お昼は学食で。いやー安くて美味しい! 安いとは思ってたけど、味に期待はしてなかったからびっくり。 ▲これはご飯を小盛りにしてもらってます。 本日のランチA 540円しかも大豆ミートのトマト煮込みハンバーグなんてヘルシーだし!今日のメニューはこんな感じ。 ほかにもいろいろ ハマりそうー!若者たちよ。 しっかり食べて勉学に励んでください!そしておばさんにも時々お相伴させてね。

  • 『あらしのよるに』~おのれを信じ、自分らしく生きようというメッセージが心打つ

    私にとっては2016年の歌舞伎座以来の『あらしのよるに』でした。 原作は絵本 菊之助のめい 獅童のがぶ 獅童と勘三郎 松緑のぎろ 演出や大道具 衣裳 小さな子にもおすすめできる。いじめられている子にもおすすめできる 原作は絵本 原作は絵本「あらしのよるに」(きむらゆういち)。小さい子どもがいれば読んだことのある人も多いのではないでしょうか?この原作をNHKEテレの「てれび絵本」で中村獅童が読み聞かせをしたことが発端となって、歌舞伎化となったんです。え?それがきっかけ?と思われる方もいると思います。そうなんです。 獅童はそのとき、オオカミやヤギの出演者すべての動物の声を語り分けたのだけれど、それ…

  • 今年の目標で達成したものは…

    今年の目標はいくつかあったのですが、たった一つだけ、目標到達できたものがあります。 それが年間ブログ投稿数!今年の目標は240件でした!このブログは244件目です。 私ははてなブログを始めたのが2014年。そう、今年でちょうど10年になります。その割には読者数は少ないですが(;^_^A ブログを始めた2014年の総投稿数は1件でした!2015年(9)2016 (8)2017 (44)2018 (47)2019 (33)2020(58)2021(104)2022(167)2023(215) です! 最初は全然書けなかったんですね。 2019年にさらに減っているのですが、これは仕事がめちゃくちゃ忙…

  • 第547回花形演芸会

    今日は、花形演芸会へ。@大和田伝承ホール 柳家 㐂三郎 まんじゅう大帝国 爆笑問題 玉川太福 柳家 㐂三郎 印象的だったのは、柳家 㐂三郎。今回で花形演芸会卒業とのことですが、不覚にも初めて知りました。「夢八」という落語も面白かったし、話す「間」がとってもいい。若手の落語は早すぎて、聞いていてこちらが窒息しそうになってしまいますがこの人はその点違いました。 柳家さん喬の弟子とのことなので、5代目柳家小さんの孫弟子ってこと?うわあ。とてもうれしい。あの「間」の良さは小さん譲りだったのか~。 さん喬さんもよく知らないのですが(すみません)今Wikipedea見たら小さんに弟子入りする前には圓窓に教…

  • 『加賀鳶』かっこええ人と、かっこ悪い人とのギャップが楽しい

    ▲松緑道玄かっこえ~!ところがこれが間抜けなのよ 簡単なあらすじ 登場人物 もう少し詳しく! ■ズラリと並ぶ加賀鳶たち。大喧嘩一触即発で待った! ■ある夜の殺人事件 ■道玄の家 ■伊勢屋 ■道玄の家 ■大詰め 〇みどころ ■加賀鳶がかっこええ! ■梅吉と道玄は一人二役 ■失敗続きの悪党道玄 ■大詰めのおかしみだんまり これはちょっと予習をしておいたほうが良いと思います。 世話物なのでそんなに難しいというものではないのですが、とにかく前半と後半が全然つながらないので、ん?あれはどうなったんだ?と考えていると置いてけぼりになってしまいます。そこがわかっていると面白いです。どうして前半と後半がつなが…

  • 一幕見ツアー開催しました。

    久々に一幕見ツアーを開催しました。半年ぶりです。5月にうちのにゃんこが具合が悪くなったため、色々と予定が立てられず体験を企画することができなくなってしまいました。6月に虹の橋を渡ってしまいましたが、どうもそれから気が向かず、企画をしていなかったんです。今年は毎月1度はやろうと目標をたてて、5月まではやっていたのに…。 今回はリクエストがあったので、やることに。結果的にはやってよかった。久々だったのでいろいろとモタついてしまい、やっぱり定期的にやらないとダメだな!と反省です。よい機会を与えてくださって、ゲストさんには感謝です。 あたたかくてねえ、いい日でした。なんだか日本は12月が穏やかで過ごし…

  • 12月歌舞伎座初日あけましたー

    本日。12月歌舞伎座初日です! 12月というのに汗ばむほどの陽気です。 2月の演目が発表になってました! 國矢さん、襲名おめでとうございます。劇中口上あり、グッときました。 2階ロビーでは團蔵さんが追悼されていました。お別れをしました。1部の「あらしのよるに」のサイン会のお知らせ。作者の木村さんがいらっしゃいました。

  • 早明戦!伝統の早明戦ラグビー

    久々に勝てて、むちゃくちゃ気持ちいいです! しかも試合内容も良かったなあ。 追いつ追われつの展開で、最後は勝ち切った。ここ数年の鬱憤を晴らす良い試合でした! 銀杏並木を愛で 乾杯しました!いえーい!

  • 今月の振り返り 2024年11月

    今月は前半(中旬?)に北海道に行ってその後発熱というおまけがちょっと残念な月でしたが、なんとか前半と後半で歌舞伎座と巡業と明治座昼夜と能を観ることができました。仕事もしてます^^; 歌舞伎座 歌舞伎座の「ようこそ歌舞伎座へ」は企画として、1年に1回くらい今後もアリだろうなとは思いました。 munakatayoko.hatenablog.com 巡業 munakatayoko.hatenablog.com 私は初日近くに行ったのでもうずいぶん前のことのようですが、昨日千穐楽だったよう。全国各地を回り、その都度会場が違うので勝手が違って本当に大変だと思うのに皆さん楽しそう。怪我なく無事に終わって良…

  • 今日は中村吉右衛門の命日。そして丑之助くんの誕生日

    今日は11月28日。 2代目中村吉右衛門が亡くなって3年が経ちました。 今でも気持ちは変わらないので、こちらのブログを上げておきます。 munakatayoko.hatenablog.com そして吉右衛門が愛する孫の丑之助くんは11歳に。 ここ1年でますます大きく、上手くなっている丑之助くんですが、吉右衛門の命日を吉右衛門が愛した「丑之助」の名前で過ごすのはこれが最後なんですねえ。 来年、丑之助くんは6代目尾上菊之助を襲名します。 もちろん吉右衛門は天国から目を細めてその襲名を見守ることと思いますが、丑之助じゃなくなるのはちょっぴり寂しいのかな? 77歳のままずっと変わらず天国にいる吉右衛門…

  • 歌舞伎座12月の演目紹介~名作めじろおし♪

    歌舞伎座12月の演目紹介です。2024年の締めくくりはかなり面白いですよ♪ 1部 11:00~ 『あらしのよるに』 2部 15:00~ 『加賀鳶』 『鷺娘』 3部 18:20~ 『舞鶴雪月花』 『天守物語』 上演スケジュール チケット金額、売り場 1部 11:00~ 『あらしのよるに』 原作は絵本「あらしのよるに」。小さい子どもがいれば読んだことのある人も多いのではないでしょうか?この原作をNHKEテレの「てれび絵本」で中村獅童が読み聞かせをしたことが発端となって、歌舞伎化となったんです。すごいでしょ? 獅童はそのとき、オオカミやヤギの出演者すべての動物の声を語り分けたのだけれど、それよりもそ…

  • 明治座昼の部を観る 『車引』『一本刀土俵入』『藤娘』

    明治座昼の部を観ました。 『車引』 『一本刀土俵入』 『藤娘』 こちらも夜の部同様行ってよかった。勘九郎、七之助が出るということでそれなりに期待して観に行くわけですが、こちらの期待の上の上を見せてくれるというのは本当にすごいことですね。 『車引』 これはもう私も大好きな歌舞伎らしさ満載の演目ですからね。はい、よかったです。 munakatayoko.hatenablog.com 私が印象的だったのは松王丸の彦三郎と藤原時平公の楽善。 特に楽善は、81歳。それほど身体も大きいわけではなく最近ではあまり大きな動きをするお役はしていません。時平はどろどろどろっと出てくるだけなのであっちに行ったりこっ…

  • 明治座夜の部を観る『鎌倉三代記』と『お染七役』

    16日に明治座夜の部に行って来ました。ちょうど前日に狂言と能を観てきたところだったので、まさに「能は武道。歌舞伎はエンタメ」を実感することとなりました。どっちもいいですねえ。 鎌倉三代記 詳しいあらすじ(前半)や見どころはこちらを読んでくださいね↓ ↓ ↓ munakatayoko.hatenablog.com 三浦之助義村がよろよろと深手を負って出てきます。巳之助がよかったですねえ。 深手を負いつつも母を見舞いに戦場から駆け付けますが、母は毅然として会うことを拒絶します。歌女之丞の、ピシリとした気丈な母ぶりにこちらの背筋ものびるようです。 時姫(米吉)がちょっと現代風なようなセリフ回しが気に…

  • 【明日放映】NHK「古典芸能への招待」で三島村で中村屋が上演の『俊寛』

    24日の「古典芸能への招待」(NHKEテレ9:00~)は、硫黄島三島村で行われた中村屋の俊寛です。 www.nhk.jp 『俊寛』はいうまでもなく、他のふたりとともに鬼界が島に流人となった俊寛が一人ご赦免を受けられず、取り残されてしまうという平家物語に基づいているお話です。 ただ歌舞伎化にあたっては、近松がもうひとひねり解釈を加えているのでグッとお話に深みが増しています。それは、平家物語では「自分だけご赦免になるリストに入っていなかった。嘆き」なのですが、歌舞伎の『俊寛』では「自ら残る判断をする」ということです。詳しくはこちらで。 ↓ ↓ ↓ ↓ munakatayoko.hatenablog…

  • バースデー観劇で感激♪ ~#ようこそ歌舞伎座へ

    本日は、私の誕生日です。歌舞伎界では時蔵さんと一緒の誕生日なので大変誇らしいです(笑)。一般社会での著名な方といえば、和歌山のアドベンチャーワールドの楓浜も11月22日です。パンダと時蔵と私。。。ユニークなコンビですね… さて、今年もバースデー観劇。 ちょうど「ようこそ歌舞伎座へ」という企画で大変リーズナブルになっていますので、1階へ降り立ちました。やっぱり歌舞伎座の1階いいですねえ。めったに行けないからこその特別感がうれしい! 前の席とのスペースもたっぷりあって、私のような足の短い人間ですと、のびのび足が延ばせるほどです。今日は前楽(千穐楽の前日)のせいか、平日にもかかわらず結構な混雑ぶり。…

  • 北海道よさようなら

    いよいよ北海道にさようならです。本当に自然が素晴らしかった。 ▲空港でついつい買ってしまうおみやげ。 ラーメンは、ホテルで350円。空港の外で400円だったのが空港の中で200円だったので思わず買ったのですが、「外にあったのは2食分だったよね」と言われてガチョーンでした。 ターミナルビルから飛行機へ通じるボーディング・ブリッジには旭山動物園の動物たちのイラストが!会いたかったよ~~。いつの日か会えると信じてます涙。 美しく光が舞い降りてきました! 抹茶チョコとプレーンチョコの組み合わせのような景色(食いしん坊すぎるか?) その後雲の上へ!天国のような景色がそこにありました。 無事に家に帰りつき…

  • ケンとメリーの木

    北海道→続きます 翌日はもう帰路につく日。旭川空港までドライブですがちょっとだけ遠回りして、ケンとメリーの木やら、マイルドセブンの丘やら見てきました。 途中の景色はうまく撮れなかったけれど、広大な北海道の景色を満喫できました。 ケンとメリーの木というのは、ある年代以上の人にしかなじみはないでしょうが、昭和47年日産スカイラインのテレビコマーシャルに使われた木です。 まだ頑張っているのね。 「寿命がちかづいているのでこの木および周囲の畑に危害を加えないようにお願いいたします」なんて看板が立ててありましたよ。いたずらする人が多かったんでしょうね、ホントにしょうもない!! この看板がたてられたのが2…

  • ラビスタ大雪山に泊まる

    旭岳ロープウェイから宿は、車ですぐ。 夕方にふと気づいて窓の外を見ると、すばらしいマジックアワーでした。 夕食はフレンチを選択しました。 お腹いっぱい。。 温泉に入って寝るだけです。 ちょっと山小屋風で素敵なホテルです。 昔の自転車?

  • 大雪山旭岳ロープウェイ

    →続きます。大雪山旭岳ロープウェイに乗りました。天気は最高。景色は雄大。 大雪山は「神々の遊ぶ庭」と言われているそうですが、本当にそんな感じでした。圧倒されました。 大雪山脈 2291mの旭岳を最高峰に、50kmに渡って連なる2000m級の山々の総称です。総面積は23万ヘクタールあり、これだけの広がりを持った山地は日本に例がありません。ビデオではないのでわかりづらいのですが、雪の降り積もる木々はまるでクリスマスツリーの行進のよう。 遠くに臨む山々と旭岳の間の空間は、神々が遊ぶ庭。 天気が良くて霧氷や樹氷は日を浴びて光り輝いていました。頂上まで着いて、お散歩コース600mのところまで歩いてパウダ…

  • 白ひげの滝

    →続きます。大雪山に行く途中で、白ひげの滝を見ました。 さっきの青い池の上流です。なかなか壮大な景色ですが、なんだか普通の滝と違うと思いませんか?そう。川がどうっと流れているのではなくて、崖の途中から水が出ているんですよね。滝の出口の上の地層は、20万年前だそうです。柱状節理が見られるということでしたが、よくわからなかったな。残念。滝の出口の下はもっと古い地層とのことです!この二つの地層の間から地下水が流れ出ているんですね。青い池と同じで、ここの水も青く見えます。石が白くなっているのもそのせいかな。さて、ここからはすぐ。 いよいよ大雪山です。続きます munakatayoko.hatenabl…

  • 青い池

    →続きます。北海道2日目。 今日は大雪山に向かいます。途中ドライブしながらのんびり行きます。青い池幻想的な池の写真を見て、一度見てみたいと思っていました。上流の「白ひげの滝」からアルミニウムを含んだ水が美瑛川に流れ、コロイドが生成され、太陽光が水中のコロイド粒子と衝突して青く見えるという説明書きがありました。 もう少し原生林っぽくて 神秘的なムードが漂っているかと思いきやそーーーーでもなかったです。観光客がそこそこいまして、青いソフトクリームなども売られていました。私たちは午前中行って、そこそこ人はいたのですが、午後はもっと人が多いそうです。 もし行くなら午前中がおすすめです。 また結構地面が…

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