初めての歌舞伎を楽しもう

今月の振り返り

今月の備忘録。 歌舞伎座 巡業 大阪松竹座、昼の部夜の部 国立文楽劇場 狂言 文荷 能 弱法師 落語 歌舞伎座 夜の部に行ったけれど、レポ書いてな～い！ 巡業 munakatayoko.hatenablog.com 大阪松竹座、昼の部夜の部 munakatayoko.hatenablog.com munakatayoko.hatenablog.com munakatayoko.hatenablog.com munakatayoko.hatenablog.com munakatayoko.hatenablog.com munakatayoko.hatenablog.com 国立文楽劇場 1部 m…

2024/07/31 21:32

『義経千本桜』 仁左衛門の権太を見る～大阪松竹座

大阪松竹座の『義経千本桜』木の実、小金吾討死、すし屋の感想は簡単には書けない。 あんまり素晴らしいからだ。今日も大したことは書けそうもない。 これを観たくて私は新幹線が止まろうが何だろうが行ったのだし、そしてその期待を裏切らない権太だった。 「木の実」の仁左衛門 仁左衛門のすし屋には必ず「木の実」「小金吾討死」が付くのは、これがあるから権太がどれほど女房小せんと倅善太郎を愛していたかわかるから。観劇の感動が2段も3段も違ってくる。 江戸のちょいとかっこいい鯔背な権太と違って、仁左衛門の権太はホントにヤンキー。 munakatayoko.hatenablog.com 御年80歳の仁左衛門が軽やか…

2024/07/31 21:13

志の輔らくご「真夏の大忠臣蔵」in下北沢本多劇場

今日は、下北沢の本多劇場で「志の輔らくご」を聞いてきました。 「真夏の大忠臣蔵」＠下北沢本多劇場 たった一人で3時間。すごいなあ。 最初からドカンドカンと笑わせてもらい、大変楽しかったです。 演目は 「忠臣ぐらっ」 仲入り後は 「中村仲蔵」でした～～～！ 始めに忠臣蔵の軽い説明などがあり、誰でもすんなり忠臣蔵の世界に入れるお手並みがいつもながらお見事。 毎年本多劇場では「牡丹灯籠」をやっていたのですが、それも100回を期に昨年で終わり。 今年は何をしようかということで「真夏の大忠臣蔵」となったそうです。 1部の「忠臣ぐらっ！」は、ですから新作。 日本のあらゆるジャンルに存在する赤穂事件ですが、…

2024/07/30 21:14

圧倒的なかっこよさ『俄獅子』

7月の松竹座の昼の部で、『藤娘』のあとにかかったのが『俄獅子』。 ▲左が俄獅子。右が藤娘 これがもう圧倒的にかっこよくて、申し訳ないがその直前の『藤娘』の印象が吹っ飛んでしまい、その威勢の良さ、美しさ、きっぷの良さにため息が出るほどだったのである。 芸者およしが、時蔵。鳶頭蝶吉が時蔵の弟である萬太郎、もうひとりの鳶頭清吉が時蔵の従兄弟の隼人。 年中行事の「仁和賀」が行われるので、華やいだ街の雰囲気の中、ぐーんとせりから登場したおよしと若い衆公助の最初の出も決まっている。公助は菊次、実にかっこええのお。 蝶吉（萬太郎）もキリリ。清吉（隼人）は手足が長くてやわらかな動きが美しい。 隼人は、この松竹…

2024/07/29 21:56

あれ？熱中症だった？

暑いですねえ。 本日の我が家2階の寝室の温度。17時半。 37.7度ですよ。 もちろんリビングではエアコンをつけていますので、この温度のところにいるわけではありません。エアコンをつけた部屋にひきこもっています。 「熱中症に気をつけよう」とはよく言われることですが、先日私もちょっと危ない！と思ったことがありました。 もともと私は暑がりで、エアコンばんばんかけちゃう派なのですが、この夏ずっとエアコンオン状態ですよね、それでちょっとだけ涼しかったときに今日くらいは少し我慢しようと思って、朝からつけていなかったんです。 ちょうど婿殿が来て、「暑いですね。エアコンかけないんですか」というので、「あら、暑…

2024/07/29 20:32

三吉梅枝が、かわいらしさ、子供らしさ、賢さをけなげに演じる

恋女房染分手綱のあらすじ、みどころはこちら munakatayoko.hatenablog.com いやじゃ姫と赤じじい このお話では、調姫（しらべひめ）が東へ行くのがいやで、ごねて家来たちを困らせるのだが、「いやじゃ、いやじゃ」とばかり言うので通称いやじゃ姫という。 今回は、一般の子役さんのダブル出演だった。名前はわかるものの私が観た日がどちらの子役さんが演じているのかはわからなかったのだけれど、とてもかわいらしくてまるで「あんみつ姫」のようだった。 そして赤じじい。赤じじいというのは、調姫を迎えにきた入間家の奥家老、本田弥三左衛門の通称なんだけれど、ほんっとに笑ってしまうくらい衣裳が真っ赤…

2024/07/28 17:54

本日のNHK古典芸能への招待。こんぴら歌舞伎～♪

オリンピックが始まりましたね～。 みなさんの興味はオリンピックに移っちゃうのかな～。 本日は夜の9時から、「NHK古典芸能への招待」があります。 21：00～23：30 演目は「伊賀越道中双六・沼津」「羽衣」「教草吉原雀」ですが、 何より、5年ぶりで開催されたこんぴら歌舞伎の模様なので、観たいですねえ。 演目紹介はこちら！ 「沼津」～伊賀越え道中双六 - 「初めての歌舞伎を楽しもう」munakatayoko’s blog ファンタジ～♪『羽衣』 - 「初めての歌舞伎を楽しもう」munakatayoko’s blog 『顔見世季花姿絵』～夜の部の締めくくりは美・勢・粋がてんこ盛り - 「初めての…

2024/07/28 17:09

国立文楽劇場のお弁当

国立文楽劇場でのお弁当はどうするか。考えているうちに目の前で安いものがあっという間に売り切れ。1部始まる前なのにー。で、こちらを購入。 文楽浪花寿司1100円 きれいだし美味しいので好きですが、押し寿司なので結構なボリュームなんです。今回は、これだけで、昼ご飯と夜ご飯分になりました。ひとつずつ食べられるので、残しても汚い感じはしないです。ご馳走様。

2024/07/27 16:06

【文楽】『生写朝顔話』～見ごたえたっぷりのメロドラマ＆お家騒動

生写朝顔話（しょううつしあさがおばなし）と読みます。 こんなお話 恋の発端【宇治川蛍狩りの段】起 ああ、悲しや。また離れ離れに【明石浦船別れの段】承 不幸へまっしぐらな深雪【浜松小屋の段】転 場内もみな笑い薬を飲まされる【嶋田宿笑い薬の段】チャリ場 傑作「チーム萩の祐仙」 再び会うもまた別れ別れに【宿屋の段】 何と驚きの結末が【大井川の段】結 こんなお話 お家騒動に深雪と阿曾次郎の恋愛が絡んでくるというお話。会ってはまた別れるというメロドラマチックな展開だけれど、阿曾次郎、もっとしっかり深雪を離さずにいて！という思いもする。 恋の発端【宇治川蛍狩りの段】起 恋の発端で、ファンタジック。宇治川の…

2024/07/27 15:10

夏休み文楽親子劇場

大阪の国立文楽劇場では、8月12日まで夏休み文楽特別公演が上演されている。 私は第1部の親子劇場と2部の『生写朝顔話』(しょううつしあさがおばなし)を観てきた。まずは1部。親子劇場は、子供向けで観客も子供たちがいっぱい。 でも空席も目立ち、もっときてほしいなあと思う。プログラム 「ひょうたん池の大なまず」 昭和60年に勘十郎さんが幼稚園の子供向けに作ったそう。 ごんべえさんが、大ナマズを釣り上げるというほのぼのした話で、こういうのいいな。舞台の右側は水中の中で、亀やお魚がおよいでいる。 左側は、ごんべえさんが釣り糸を垂らしている。 ごんべえさんが釣り糸を垂らすと、右側の水中にもドボンと餌のつい…

2024/07/25 19:39

広重展を観る

あべのハルカスで、「広重～摺の極～」を観てきた。 10時過ぎに行ったら結構並んでいたので、後ろの方の大阪のおばさま二人連れの会話をずっと聞くことになり、おもしろかった(笑)。間取りからどの部屋にどのテレビがあって、どのテレビは何が故障していてビデオはどのテレビで観ているか、から今何のドラマを気に入ってみているかまでわかってしまった（苦笑）。しかし大阪弁ってきついかと思いきや、優しい言い回しだなあと思う。 さて、やっと入場。 歌川広重はもちろん知っているし、今までに見たこともあるけれど、ここまで体系だって見たことがなかった。 今回の「広重～摺の極～」＠あべのハルカス美術展では、前期後期に渡って3…

2024/07/25 09:37

藤娘～ 菊之助 かわいらしさと酔態に色気

大阪松竹座昼の部。『藤娘』。始まる前の真っ暗な場内にぽつぽつ光るは携帯か！ こらあっ！！ 舞台全体を覆うような藤。その理由 20歳菊之助の藤娘 梅幸の藤娘 10年後の「藤娘」は？ 舞台全体を覆うような藤。その理由 『藤娘』は、大きな藤の木の元で藤の精が恋心を舞う。今回藤の精をつとめるのは菊之助。 もともとは大津絵から藤娘が飛び出したという趣向で始まった踊りだったが、6世尾上菊五郎が藤の精が踊るという内容に変えたそう。 舞台全体を覆うような藤のあしらい。なぜこんなに大きな藤の木かといえば、6世菊五郎は太っていて身体が大きかったため、身体を小さくかわいらしく見せるために背景の藤の木を大きく見せたそ…

2024/07/24 09:47

小さん金五郎 楽しい上方芝居

あらすじを見たときには、「なんだかわかりにくいかな」と思ったのだけれど、上方芝居らしい軽みのある楽しい芝居だった。 登場人物は多いけれど、それぞれキャラがたっているので面白い。 六三郎（隼人）は若旦那でありながら、勘当されて太鼓持ち。許嫁お崎（吉太郎）がありながら芸妓のお糸に首ったけ。若旦那にもどろうとしながら、太鼓持ちのときの癖が抜けない。 お崎（吉太郎）は、お嬢様で話のテンポもゆっくりまったり。 お糸（壱太郎）は六三郎に惚れていたけれども、芸妓らしいさっぱりした気性。 お鶴は、「金五郎命」という彫り物を入れるほど金五郎にぞっこんだったけれど、残念ながら全く手ごたえなし。 新十郎（彌十郎）は…

2024/07/23 22:07

「八重桐廓噺」（やえぎりくるわばなし）～『嫗山姥』（こもちやまんば）より～あらすじ見どころ感想など

『嫗山姥』は、最終的に源頼光と四天王（渡辺綱、薄井貞光、卜部李武、坂田金時）が、横暴を極める清原右大将高藤との戦う話ですが、その中のエピソードのひとつである「八重桐廓噺」には殺伐したムードはありません。 ■『嫗山姥』と『山姥』の違いは？ ■登場人物（それまでの話にからめて） ■あらすじ ■今回の演出 ■今回の時蔵八重桐 ■強い女の出る歌舞伎は楽しい ■ほかの役者たち ■概況 ■『嫗山姥』と『山姥』の違いは？ 2024年6月歌舞伎座の初代中村萬壽襲名披露狂言としてかかったのが『山姥』だったのはまだ記憶に新しいところ。 おや？7月の大阪松竹座で出るのが『嫗山姥』。6月の歌舞伎座の『山姥』とどう違う…

2024/07/23 20:59

東海道新幹線の事故のさなか、大阪へ(;'∀')

思わず大変な一日になりました。 もともとの予定では、朝東京を発って、大阪へ。 12時過ぎに着くので、あべのハルカスで開催している広重展をみて、その後大阪松竹座で歌舞伎を観る予定だった。 朝起きたらスマホの画面に「東海道新幹線運転見合わせ」の文字。浜松⇔名古屋が運休。 見通し立たずで、さて、どうするか。 復旧は12時過ぎになるかもとのことで、はっきりわかるまで自宅待機にするか、とにかく一歩でも先に行く。運休のところは在来線を使っていくか。 家族には「見合わせたほうがいい」と言われ、友達には「とにかく早く行った方がいい」と言われ、結局とりあえず早く行くことに。 結果論にはなるが、それが正解だった。…

2024/07/23 00:26

歌舞伎鑑賞教室＠調布グリーンホール

調布グリーンホールで上演された歌舞伎鑑賞教室に行って来た。 字幕が上部にあるが真上過ぎて前列の人には見えづらい。いろいろな会場があるので仕方がないことだとは思うが。 今日は学生がおらず、あまりにもガラガラでかわいそうだった。 空席が目立つというより、前にコチャコチャといるだけという感じ。 なぜだろう。せっかく多摩地方でやっているのに、このあたりは学校もたくさんあるのに。そして歌舞伎の見方などわかりやすい解説もあるので、むしろ小学生にだって見せてよいくらいの内容だ。「義経千本桜」の四の切だもの。絵本だって出ているくらいよ。ちょっと説明しておけば、感情移入は大人よりむしろしてくれそう。 もったいな…

2024/07/20 00:00

9月9日は、能ワールドへごいっしょに。

今日は9月9日にGINZA楽学倶楽部主催で開催される能のイベントの打ち合わせに行ってきました。 ▲申し込み始まってます。 登壇される宝生流能楽師シテ方 和久荘太郎さんとGINZA楽学倶楽部の外山さんと。 和久さんは、代々能の御家柄…というわけでもないのに、能に魅せられて能楽師となったそうです。そんな来し方のお話から、能の面や装束の話など、本を読むだけではわからない貴重なお話をいろいろとして下さり、とても贅沢な時間でした。 当日は、あれやこれや盛沢山となりそうで、ワクワクしてしまいました、和久さんだけに…(笑) 少しずつ内容についてもここでお知らせしていきますので、お楽しみに。 そして、ぜひ皆さ…

2024/07/17 23:59

子役の大役に新・梅枝が挑戦 恋女房染分手綱（こいにょうぼうそめわけたづな）～重の井

長い長いお家騒動のお話の十段目にあたる「道中双六」「重の井子別れの段」が、2024年7月に大阪松竹座で上演されます。 ■あらすじ ■見どころ ■概況 今回は、時蔵改め萬壽が重の井。五代目梅枝が三吉を勤めます。お芝居が大好きな梅枝クンのこと、きっと魅せてくれると思いますが、先月の披露公演に続き、1ヵ月ホテル暮らしで緊張もあるでしょう。がんばってほしいです～。 ■あらすじ 丹波国由留木家の調姫は、11歳。関東にお嫁に行く途中で「行きたくない」と言い出します。困った乳母は、調姫と同じ年齢の馬方三吉に声をかけ、何か慰めるように言うと、三吉は街道筋の名物を入れ込んだ双六で、面白く話してみせたのですっかり…

2024/07/15 23:36

第10回 作者と劇評家のコトバで読み解く歌舞伎のセカイ『三人吉三廓初買』開催レポート

Ginza楽学倶楽部主催「第10回 作者と劇評家のコトバで読み解く歌舞伎のセカイ」が、6月23日（日）新宿区・神楽坂の赤城神社内ホールにて行われました。 私もちょっくらお手伝い。 赤城神社は神楽坂駅からすぐでアクセス良好です 木ノ下裕一さんと田中綾乃さんに加え、歌舞伎補綴脚本演出家の今井豊茂さんが今回はスペシャルゲストとして参加されました。 木ノ下裕一さん（左）今井豊茂さん（中）田中綾乃さん 今回のテーマは『三人吉三』。『三人吉三』は木ノ下歌舞伎で9月より上演が予定されていることもあり、期待に胸を膨らませて多くの方が集まりました。 お話上手な3人とあって、内容の濃い2時間半。脱線あり、深掘りあ…

2024/07/06 14:11

中村獅童のHOW TO かぶき『鞘あて』『供奴』『橋弁慶』

今日は、松竹特別歌舞伎に行ってきました！6月30日（日）から7月31日（水）まで全国を回る巡業です。 ■中村獅童のHOW TO歌舞伎~化粧から着付けまで舞台で披露 ■鞘あて～一触即発の危機回避 ■供奴～あわてんぼう奴（やっこ）さんの楽しい踊り ■橋弁慶～パパ弁慶たじたじ。はるクン牛若丸大活躍 本日の会場は、小平市のルネこだいら。私は20年ほど小平市に住んでいたので、懐かしいルネこだいらです。子供の合唱祭とか成人式とかで、おせわになりました。 ▲大きな丸ポストが有名です さて、プログラムは 中村獅童のHOW TO歌舞伎 鞘あて 供奴 橋弁慶 でした。3時間半くらい。今回はスクリーンがうまくつなが…

2024/07/01 23:41