「時間」とは何だろうと漠然と考えるようになって、昔のSF漫画を思い出しながら、いくつか良いSF小説(時間をテーマにしたものを「時間SF」というらしい)があれば探して読んでみようかと思っていたところ、あるとき、「日本を代表するSF作家は手塚治虫である」と、何かで読んで、なるほど、手塚のSF漫画なら今まで数多く読んできたので、何か書けるのではないかと思った。 最初に思い浮かんだSF作品は、『W3』(ワンダースリー)である。 『W3』は、老人にも受け入れやすいものだと思う。内容をふりかえってみよう。 ワンダースリー 登場人物 地球人が戦争ばかりしていることが、銀河連盟で大問題とされ、3人の調査隊を派…