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きみの靴の中の砂 (サヨナラ —— 旧goo blog版) https://blog.goo.ne.jp/disinfectant1953

このサイトは "Creative Writing" の個人的なワークショップです。テキストは過去に遡り、随時補筆・改訂を行うため、いずれも『未定稿』です。

みなさんに感謝: アラン・ロブ=グリエ アルベール・カミュ 伊藤整 岩科小一郎 エリック・ホッファー 尾崎喜八 金子光晴 クロード・シモン ジャック・ケルアック 田村隆一 辻邦生 辻村伊助 永井荷風 久生十蘭 フィリップ・ソレルス 船知慧 ブルース・チャトウィン ポール・ヴァレリー ミシェル・ビュトール 森鷗外 森茉莉 吉田健一 ル・クレジオ ロラン・バルト

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2022/04/07

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  • ぼくはイヤじゃないよ

    「半世紀前までは、展覧会に出す写真にテキストを付けるなんてしなかったけれど、昨今はギャラリーから付けるように求められる時代になってるらしいよ。後輩の写真家なんか、展覧会で写真よりもテキストの方を誉められたと言って、こないだ、凹んでた。テキストなしで、一枚の写真だけでストーリーを語れたら言うことはないけど、文章が巧ければ、それはそれで写真への理解を深めてもらえるから、ぼくはイヤじゃないよ」。【FoxesandFossils-Don'tWorryBaby】ぼくはイヤじゃないよ

  • バードコール

    作り置きしておいたラザニアを温めて食べた。世間で考えられているような厚さではなく、もっと薄くした——高さ凡そ三分の二インチ、一辺は五インチ程の正方形。*ワインのコルク栓が転がってテーブルの下に落ちた。拾おうと腰をかがめたら、床に無くしたと思っていたバードコールを見つけた。*バードコール——松ヤニの粉を付けて捻れば、甲高い、野鳥の鳴き声もどきの音を出す。山野では、野鳥がそれに呼応して大いに声を返してきて面白い。しかしそれを仲間の鳥の呼び声を聞いて喜んでいると思うのは人の勝手な解釈で、実は『自分の領域を侵す、敵対する鳥が威嚇している』ように聞こえているとは鳥類学者の見解。声高にさえずりを返してくるのは、それに対抗しているのだとか。 バードコール

  • 古いカセットテープ

    除湿機が年中回っている地下室に、段ボール箱に入ったカセットテープが50本ほどのある。通して聴き直してみたいが、再生装置が最早壊れてない。安いラジカセならまだ手に入るが、そこはそうではなく、昔のようにウォークマンで聴きたい。もしかしたら、イチ子の四十年前の声もどこかに入っているかもしれない。古いカセットテープ

  • 秋祭り

    江戸時代までの旧暦九月の秋祭りが、明治になって新暦に改まると、それに合わせて暦が凡そひと月前倒しになりました。祭りなど季節的なものは、そう簡単に暦は動かせないわけですが、そこを無茶をしたので東京の旧農村部の当市では、本来、稲の刈り取り後だった秋祭りが刈り取りと重なるようになってしまいました。専業農家が多かった時代は刈り取りと祭の準備とで、大変な忙しさだったと思います。そこで昨今の温暖化対策を主に、今年から九月第一日曜の祭礼を旧暦換算に戻し、十月第一日曜日にしました。江戸時代までの本来の季節感に復帰したわけです。これで熱中症の心配が大分減ることになります。ただ、日が短くなるので、例年どおりの計画は端折らないとなりません。 秋祭り

  • カタルーニャの画家ミロの絵に似た色使いの生地

    水口イチ子は、今時の女子にしてはめずらしく洋装ができた。それは、生前同居していた祖母に仕込まれたと聞いた。中学生になると、イチ子は祖母に連れられ、生地屋のクリアランスセールで端布を買い集め、夏のワンピースやカジュアルなスカートの多くを自作したという。多少洋装が出来る人が見ると、手作りか既製服かは一目瞭然らしく、年配の婦人から「あら、ご自分で縫われたの」などと声を掛けられているのを何回か見たことがあった。この夏は、カタルーニャの画家ミロの絵に似た色使いの生地で縫ったミディスカートが気に入ったようで、よく着てたっけ。【TheTributes-YouWon'tSeeMe】カタルーニャの画家ミロの絵に似た色使いの生地

  • 夏の妹たち op.2961

    夏の妹たちop.2961シャッターを押したとき、どう写ってるか全くわからないときがある。ほぼほぼ見たように撮れてるのも写真だし、見えてないものが撮れてるのも写真。夏の妹たちop.2961

  • 78.9MHz

    いち日が無心のうちに溶けていく深夜。定時、きみの声が聞こえて...。【FranckPourcel-60.000Feet】 78.9MHz

  • 夏の妹たち op.3198 気付けば至るところに秋の気配

    夏の妹たちop.3198気付けば至るところに秋の気配夏の妹たちop.3198気付けば至るところに秋の気配

  • 夏の妹たち op.915 『1975 - 逆光の夏 ポラロイドの夏』

    夏の妹たちop.915『1975-逆光の夏ポラロイドの夏』夏の妹たちop.915『1975-逆光の夏ポラロイドの夏』

  • 夏の妹たち op.6398

    きみの夢は、ぼくの夢。ぼくの時間は、きみの時間。夏の妹たちop.6398

  • 夏の妹たち OP.1556 夏の終わり

    夏の妹たちOP.1556夏の終わり——蒼穹に積雲が高い。夏の妹たちOP.1556夏の終わり

  • 写真のようには事は運ばない

    本(含写真集)を始末したときに記録を残しておかないものだから、気に入って写真を撮っておいたものの出典がわからない。ところで、写真集は沢山見たからといってたちまち写真が巧くなるわけではないが、のちのち、自分の写真のクォリティがジワジワと上がるのに関与するらしい。ガールフレンドを選ぶのにも同じことは言えそうだが、こちらの方は自らの見た目もドンドン老けていくので、写真のようには事は運ばない。写真のようには事は運ばない

  • イチ子の夏服の色

    日暮れどきの漁港——夕日の色をどう扱うか随分考えた。結局、考え抜いて夕焼けのアンバーを抑えることにした——そのとき、イチ子の夏服の色をもっと白く描きたいと思ったからだった。【TheTributes-WhatGoesOn】イチ子の夏服の色

  • 夏の妹たち op.6398

    夏の妹たちop.6398  夏の妹たちop.6398

  • 藝術は最新ヴァージョンを以て現代藝術に昇華する

    昔描いた絵をデジタルで彩色し直すというのは、半世紀前は考えられない手段だった。なぜなら、昔はアナログしかなかったから...。退色したカラープリントだって、あの日の色になる。クラシックと定義されたものを除き、藝術は最新ヴァージョンを以て現代藝術に昇華する。列をなして順番を待つ『夏の妹たち』。藝術は最新ヴァージョンを以て現代藝術に昇華する

  • いつも見ていることが必要なんだ

    水口イチ子は教室で、映画雑誌から持ってきたらしいオードリー・ヘップバーンのカラー写真をパウチしたものを下敷きとして使っていた。理由は、自分が成りたいと思う人の写真をいつも見ていることが必要なんだと言っていた。家では勉強机の上にも小さな額に入れて、やはりヘップバーンの写真を飾っていると言った。ぼくは、イチ子の真似ではないが、ノートの表紙の裏に、音楽雑誌から切り取ったトニー・ヒックスの写真を貼っていた。いつも見ていることが必要なんだ

  • いちばん暑い夏

    誰にでも『いちばん暑い夏』はあった。 【TheCoCoNutBoys-SummerGirl】いちばん暑い夏

  • ミヤコグサ

     目前の海——潮騒に圧倒される。 砂地に枝を延ばすミヤコグサ(イチ子のタンクトップと同じ色の花を咲かせる)。ミヤコグサ

  • どうせファインダーなんか覗いたりはしないのだし...

    カメラは、かつて10台以上持っていたが、ある時思い立って、使い勝手の気に入っているモノ(いい絵が撮れるモノとは違う)を一台残して、後は全部旅に出てもらった。今あるカメラは、写真のライカとiPhone11Proの2台のみ。水口イチ子を撮るなら、この2台があれば充分。どうせ、写真の半分以上は油絵に描き直してしまうわけだし...。尚、写真のライカの外付けファインダーは写真撮影用に取り付けたまでで、普段は付けていない。どうせファインダーなんか覗いたりはしないのだし...。どうせファインダーなんか覗いたりはしないのだし...

  • 夏の終わりの雲

    午前8時。気温31度。空から降りてくる風が冷たい。暖められた地表の空気と入れ替わる気象状態。すぐに今ある積雲は上に延びて、夏の終わりの雲・積乱雲に発達する。西の方では、週明けの雨の予報を受け、早くも鰯雲が見えているらしい。空は、地上よりも早く秋を迎えつつある。夏の終わりの雲

  • 華氏87.8度の街

    午前九時半。華氏87.8度の街。そろそろセミが、うるさく鳴きはじめる頃。華氏87.8度の街

  • イチ子の夏

    イチ子の夏。イチ子の夏

  • フィルムはTri-XかSSSの増感現像

    もっとコントラストを強くして、しかもモノクローム——フィルムはTri-XかSSSの増感現像——1970年代は、そんなのがカメラ小僧の間での流行りだったような記憶がある。子供の頃はお絵描き教室通いだったから、ぼくは今でも、きっと画質よりも構図の方に興味があるんだと思う。だから結局、カメラは何でもイイということになる。今でも流通に乗っていて、簡単に使い回せるようなら露出計のない『フジペット』を使っていたかもしれない。小学校に上がって父親から初めて写真機を与えられた頃は、露出計は、まだ職業写真家の持つものだったから、露出計無しで写せるように仕込まれた。フィルムはTri-XかSSSの増感現像

  • 容易なことでもなさそうだ

    趣味も初心者から年季の入った人までいるが、永きにわたり打ち込む情熱を維持するのは簡単ではない。マンネリ、強いては『飽きる』という強敵も現れる。何かを失えば何かで補わないと、長年の趣味ともいずれ疎遠になりかねない。インドアの趣味ならまだしも、体力勝負のそれだと加齢と共にやがて上手いこと問屋が卸してくれなくなる。生涯続けられる趣味をもつのは、実は、そうなかなか容易なことでもなさそうだ。容易なことでもなさそうだ

  • コースロープ

    コースロープは、かき氷のイチゴ色。コースロープ

  • すっかり閑散としてしまった

    監視台は、今日の午後も水口イチ子の定位置。プールは、お盆休みに入って、すっかり閑散としてしまった。【JackElliott-Connection】すっかり閑散としてしまった

  • 真っ直ぐ歩けない

    台風が来ている。「乗る乗らないは別にして、波の状態だけは見に行こようよ」とイチ子。「乗る気がないならボードは要らないでしょう」「でも、足くらい海につけたいよね。それにボード抱えないとバランスが悪くて、真っ直ぐ歩けないし...」【Bruce&Terry-HereComesSummer】 真っ直ぐ歩けない

  • 夏が乗り移ったみたいで...

    家庭菜園の野菜は、チョット目を離すと直ぐに大きくなってしまうが、スーパーに並んでいるものは、農家が手を掛けるせいで、色も形も揃って見栄えが良い。中でも自家製の胡瓜は、気付かぬうちに、野菜売場にあるものの二倍三倍の大きさになってしまい、ご近所にお裾分けすると、「めずらしいですね、これは瓜ですか」なんて冗談なのか本気なのかわからないような尋ね方をされることがある。でも、それがまた旨いんだなぁ、夏が乗り移ったみたいで...。【TheWonders-ThatThingYouDo】夏が乗り移ったみたいで...

  • 居眠りをしようとしていた

    イチ子さんが、半分にした西瓜を縁側に持ち出してきた——ランチのとき、井戸水を流しっぱなしにして冷やしていたのを見た!「美味しい露地物は、今年は、もうこれが最後かも...」。棚掛けして大きく実った瓢箪の下、持ち出した籐椅子に座って、ぼくは居眠りをしようとしていた。【TheBuffaloSpringfield-Rock&RollWoman】居眠りをしようとしていた

  • 個人的夏季休暇

    いわゆる個人的夏季休暇の一日目。台風の影響で午後から三日程雨続きの予報——部屋に引き籠もりになりそうなので、朝九時、一応、写真撮影に出掛けておく。写真好きはその気になれば一時間で二十枚、三十枚撮るが、今朝のぼくは二枚。雨の警告があって撤収するまでの一時間ほどスタバで写真を加工して遊ぶ。【TheSpencerDavisGroup-GimmeSomeLovin】 個人的夏季休暇

  • 自分のスタイル

    自分のスタイル(と、ひとりで思い込んでいる場合も多い)に固執していないか。いったい、誰の目を気にしているのか。変わらないことの方がどれだけ不自然か考えたことはあるか。自分のスタイル

  • 飲むと死にたくなるような薬

    『五年くらい精神科に通ってました。でも、長引いたのは薬のせいだったんです。飲むと死にたくなるような薬もありますから。担当医が他の病院に移って、それをきっかけに通院をやめて薬飲まなくなったら治っちゃった』という部分が、つげ義春の日記にある。精神科系の薬や中枢神経に作用する鎮痛剤の能書をネットで見てもらうと、確かに一般的ではない妙な副作用があって、特に後者は、脊柱管狭窄症や交通事故による骨の変形などに伴う厄介な痛みにもよく使われるので、それなりに副作用に悩まされる患者もいるはずだ。ぼくは、脊柱管狭窄症の痛みで歩けなくなってきたので、そういう強い鎮痛剤を飲み始めたら、眠りが浅いときに悪夢を見たり、人混みが苦手になったりし出した。しかし、その後、たまたま20kgの減量に成功したら、神経を圧迫していた背骨への負担が...飲むと死にたくなるような薬

  • この夏の時間割り

    人影もまばらな午前中のプール。そして、ガリガリ君を食べたくなる、いつもの昼下がり。日暮れて食卓に並ぶのは——今が盛り——多色刷りの夏野菜。今夜もまたブローティガンを読もう。これが、この夏の時間割り。【TheHollies-YesIWill】この夏の時間割り

  • ジンとシェリーのカクテル

    レシピの話。法律で守られていない分野では、それぞれに独自固有のルールがある。カクテルの世界では、レシピが印刷物になった時期により元祖が認定される。同じレシピのものは、命名も含め、元祖に総ての優先権がある。誤差の範囲を越え、明らかに味覚に違いが生じる改変がレシピに加えられた場合に限り、初めて別種の認識が与えられる。さて、昭和18年、オランダ領インドネシアのジャワ島スラバヤに進出していた帝國海軍根拠地隊取材のため、報道班員として作家久生十蘭もまた同地にあった。彼の日記(昭和18年4月1日)に、とあるバーで飲み知った『ジンとシェリーのカクテル』が気に入ったようで、三杯も飲んだ記述がある。レシピから想像するに、このカクテルは、日本では注文されるのが稀なRoc-A-Coe(ロック・ア・コー)という食前酒のようだ。こ...ジンとシェリーのカクテル

  • 美しい夏

    この空は、パヴェーゼの小説のタイトル——『美しい夏』を思い出させる。暑ささえ忘れられれば、13時の東京郊外の夏も鑑賞に堪える。美しい夏

  • ふたり共いち日中水着のまま過ごすこともあった

    八月の海。太陽は南中を過ぎたようだ。砂混じりの風が強い。カー・ラジオを点けると、AORやシティポップがいつでも聞こえていた頃のことだ。防波堤下のモータープールに駐めたイチ子のホンダ・Z——13年目の空冷エンジン——にとって、夏は、ぼく達と違って苦手な季節になっていた。エンジンの息づかいは大分荒くなっていたし、ボディの至るところにサビが浮いていた。ナンバープレートを見なくても、塗装を見れば、普段から海辺を走らされている車なのはすぐにわかった。「こうなると、もう中古車とも呼べないわね」とイチ子が笑う。*車なら家まで五分ほどだから、Zが息切れする前に家に戻れる。ボードはホースで水を掛けて塩分を流してやるのに、Zはそのまま雨待ちのテイ。エア・フィルターだけは、月に二、三度はずし、掃除機を掛けるのだけは励行していた...ふたり共いち日中水着のまま過ごすこともあった

  • 写真から抜け出そうとしているの?

    さっきまでは、よくある普通の写真だったのに、今は、きみは画面の2次元平面よりも手前にいるように写っている。写真から抜け出そうとしているの?逢いたい気持ちが募ると、そんなことが出来るの?あと何分か待つと、写真からこっちへ来られるの?写真から抜け出そうとしているの?

  • リゾートの休日

    30年程前迄は『ナントカのつもり』と言っていたことが、今は『エアなんとか』と言うから、しばらく日本を離れていると帰国後は、最新の日本語に馴染むまでに少し時間が必要かも知れない。さて、『エアなんとか』に話を戻すが、自室のデスク横のクローゼットの扉に鈴木英人さんの作品が貼ってあって、いち年を通して海が見える——ぼくなりに『エア・リゾート』のイラストとでも言っておこう。キャリフォルニアかフロリダ辺りの係留地のオフィスかボートハウスのようだ。家の前のデッキから直ぐにクルーザーに乗れるところが、なんともゴージャスだ。ここを自宅としたら、ぼくの仕事は、いったい何だろう...。こんなことを考えていると、時間はいくらでも潰せる。さあ、昼だ。水口イチ子を誘って、漁協の桟橋へロブスターを食べに行こうじゃないか。まだ日は高いが...リゾートの休日

  • 出たとこ勝負!

    最終的にどういうふうに撮りたいかが既にひらめいている場合もあれば、頭に全く何もないときもある。いわゆる出たとこ勝負!でシャッターを切るわけだが、実際はほとんどがそれで、時折、虫の知らせがあった時のみ、露出を絞ってもう一枚撮っておく。アンダー気味の写真の方が、後で使い道がある。写真学校へ行くと、こんなことは早々と教えてくれるのだろうが、独学では、そう簡単にはいかない。だが、その分、楽しみは増すが...。【影山ヒロノブ-こころはタマゴ】出たとこ勝負!

  • 湿気を写真に撮る

    湿度が高いとクリアーなブルースカイとはいかない、という話を前振りしておいて、湿気を写真に撮ろうと考えた。湿気は、霞(カスミ)や靄(モヤ)、霧とは違い、随分と微妙である。優秀なレンズではなく、むしろトイ・カメラやチープなレンズの方が、かすんだカンジに仕上がる。昨今めずらしくなったガラケーに付いているカメラも、なかなか良いカンジの写真が撮れる。湿気を写真に撮る

  • 久生十蘭従軍日記

    昭和18年(1943)。太平洋を席巻しつつあった帝國海軍の報道班員として、多くの文学者達が戦域に散開、従軍した。その中に、佐官待遇の久生十蘭もいた。ほとんどの作家は、半ばお気楽な海外旅行だったが、十蘭は(勿論、彼もその例外ではなかったが)、委託された仕事は仕事としてちゃんとこなし、大部の日記を残した。久生十蘭従軍日記

  • シュテファン・ツヴァイク

    数日前、シュテファン・ツヴァイクの『チェスの話』が映画化され、公開中だとかいう記事をどこかで読んだ。ここに来て、書店に翻訳もいくつか並んでいるらしい。外国の状況は不案内だが、近年、日本では書痴児玉清の愛読書ということで知られるようになったフシもある。小説らしい体裁の良く整った短篇である。シュテファン・ツヴァイク

  • 王道を行く趣味

    レストアにどれだけ出費したか想像もつかない、ツートーンにペイントされた初代のトランスポルターを西の桟橋で見かけたとイチ子が写真に撮ってきた——ルーフキャリアにはレモンイエローのロングボードが載せてある。持ち主は、余程の趣味人か年金世代なんだろう。めずらしい車なので人だかりが出来ていたという。そんな車を潮風で錆びるのも気にせずに乗り回そうというのだから王道を行く趣味だ。【Jan&Dean-SurfCity】王道を行く趣味

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