カブトムシにポルシェのエンジン載せる み
背中の雀卵斑(そばかす)にドキドキの薄暑 み
床の間に『左馬』反(そ)る夏座敷 み
泡は消え温(ぬる)むビールのスピーチよ み
共感が暴走しはじめて巣立ち み
鮒鮓(ふなずし)は美味いと聞くが近寄れず み
廃棄物の背後に金雀枝(えにしだ)が咲く み
夏雨(なつさめ)に滑(ぬめ)る瓦と朽ちる壁 み
苺の香(かおり)が残る箱を捨てた み
単衣(ひとえ)に重く「研修生」のバッチ み
ガラスペンが吸い上げた初夏の光 み
筍(たけのこ)を食べたから、顔にブツブツ み
夕立を撥(は)ねてプレイントウ光る み
ゴクッといきたいがアイスティーにする み
我が友の謀(はか)りし迷路、麦の波 み
エレベータは夏服たちで満員 み
短夜(みじかよ)や初電の運転手の髯(ひげ) み
紫蘭(しらん)(知ってる?知らん)、紅蘭(こうらん)、朱蘭(しゅらん) み
夏めいて大股で歩ける身形(みなり) ま
小鯵(こあじ)の骨まで食べよ南蛮漬(なんばんづ)け み
桐箱の高級カステラ、母の日 み
辺邑(へんゆう)の朱欒の花(ざぼんのはな)は意気盛ん み
千早振る宇治の新茶のラテの渋 み
鰹船(かつおぶね)の換気口にカレーの香 み
お向かいのちょっと鬱陶(うっとう)しくて余花(よか) み
馬蛤貝(まてがい)の穴、と掘ったら大沙蚕(ごかい) み
深い襟ぐりに立夏のペンダント ま
ピーラーはアスパラガスをスリムにす み
アネモネや弱者を装(よそお)う者たち み
ゴールデンウイークまでは首位でいて み
係柱(けいちゅう)に片足、あれか蜃気楼(しんきろう) み
その葉で巻けば なんでも『桜餅(さくらもち)』や み
「ブログリーダー」を活用して、みさんをフォローしませんか?
指定した記事をブログ村の中で非表示にしたり、削除したりできます。非表示の場合は、再度表示に戻せます。
画像が取得されていないときは、ブログ側にOGP(メタタグ)の設置が必要になる場合があります。
カブトムシにポルシェのエンジン載せる み
青梅を銜(くわ)えて躊躇する差歯 み
キュウリもカボチャもメロンも花はウリ み
泉州に友いればこその水茄子 み
「何かない?」 「実山椒の佃煮なら」 み
海霧(じり)を裂いて投光器は虚無を見る み
デモ隊は大蛇のうねり、杜鵑花(さつき)咲く み <ニュースアーカイブで60年安保闘争の映像を見る>
葛粉(くずこ)を使っていないのに「くずもち」 み
虎魚と鯱は違う。漢字難(むつか)し み
落雷に「猛犬注意」は形無(かたな)し み
13年(じゅうさんねん)×17年(じゅうしちねん)=蝉が来る み
考えと現実。『落し文』は虫 み
バナナでも どんなもんでも モンブラン み
六月は管理組合の役員 み
背中の雀卵斑(そばかす)にドキドキの薄暑 み
床の間に『左馬』反(そ)る夏座敷 み
泡は消え温(ぬる)むビールのスピーチよ み
共感が暴走しはじめて巣立ち み
鮒鮓(ふなずし)は美味いと聞くが近寄れず み
廃棄物の背後に金雀枝(えにしだ)が咲く み
転がる空き缶 踏み止めた白靴 み
冷奴。直角、直角、直角 み
病室に窓の光は夕若葉 み
香水の瓶は鏡台(きょうだい)の女王(じょおう)よ み
時の記念日。「タキオン発見さる!」 み
さくらんぼ、メロンソーダに浮力得る み
赴任地へバス乗り継ぐ間の麦秋(ばくしゅう) か
皐月波(さつきなみ)、眼鏡(めがね)に汐(しお)の拭けもせず み
嚔(くしゃみ)してぎっくり腰で夏の雲 み
夜半(やはん)まで紅ガーベラの熱放射(ねつほうしゃ) み
焚き付けを扇(あお)げば魔人(まじん)出る団扇(うちわ) み
青岬(あおみさき)、水平線を弧に曲げる み
よっちゃんの従妹(いとこ)かもね、この蚕豆(そらまめ) み
籐椅子(とういす)の脚(あし)に嚼(か)ませし数ⅡB(すうにびい) み
窓に明かり 蛾(が)を狙う守宮(やもり)の影 み
あやめ、かきつばた、はなしょうぶ。いづれか み
ニセモノのほうが上、アカシアの花 み
ペーロンに出るって。総務課のチーム か
ルピナスの白植えたはずピンク咲く み
五月の吐息(といき)を引っ掻く薔薇(ばら)の棘(とげ) み