コーンスープの底に澱(とご)る春愁(しゅんしゅう) み
椀(わん)の蓋(ふた)、蜆(しじみ)の殻(から)を積む心理 み
苦しくて光っているの蛍烏賊(ほたるいか) み
初給与、明細メールを転送 か
春夕(しゅんせき)やチェアリングが流行(はや)る理由(りゆう) み
ずるい!子猫だせば視聴率アップ み
春雨や檀香梅(だんこうばい)とすれ違う み
引出しを『開帳』。ぐちゃぐちゃプリント み
春の闇にトランペットの弱音 み
葉桜の陰は毛虫に注意やで み
客船の春灯(しゅんとう) おっとりと離岸 み
春愁(しゅんしゅう)はどんくらいかな泣かないで み
その巣箱、バリが多くて痛そうね み
喰わんとや練乳(れんにゅう)持っていちご狩り み
蓬(よもぎ)に殺菌作用 父の教え み
参道に蜂の群れあり紫雲英(げんげ)咲く み
黄砂来て銀のポルシェにドラえもん み
塔から瞰(み)れば街の愁いは霞(かす)み み
夜桜の写真に白い影がいる み
顔合わせ 桜湯が出て 庭を誉め み
鶴(つる)・鴇(とき)を押さえて国鳥たる雉(きじ) み
清明(せいめい)。昨日(きのう)のつづきの今日(きょう)を行く み
散る花のこの町もまたよそ者か み
雪流れ、次の世界へじわり発(た)つ み
購買部、新入生が迷い来る み
初出社、遅刻の訳は春疾風(はるはやて) か
壺焼きに爪楊枝(つまようじ)刺しクルックル み
この蒲公英(たんぽぽ)を天麩羅(てんぷら)で食べるって? み
入社式、仕立てスーツの春暑し み
「軽暖(けいだん)の候…」 旧知への頼み事 み
朧(おぼろ)に ハイビーム受け 睫(まつげ)の影 み
ジーンズ洗って干すと 燕が来た み
花便り、ポトマックには民主主義 み
鳶(とび)の巣に 海辺の小屋に 可惜夜(あたらよ)よ み
ウグイスの色はこの色、餅屋にて み
石楠花(しゃくなげ)は桜に挑みて鮮やか み
先生が誉めれば駄句も花の宴 み
緋連雀(ひれんじゃく):(たい)黄連雀(きれんじゃく)=(は)5(ご):(たい)2(に) み
目で見る色には撮れない養花天(ようかてん) み
蕗(ふき)の薹(とう) 苦しや 苦しや 苦しや み
初戦から『智辯和歌山』。球春よ が
理髪店出れば花冷えヘックション み
卒業や、3ページ使ったノート が
初花やお堀の土手に頬赤む み
湯沸器(ゆわかしき)からまず出る水も温(ぬる)み み
なぜこれが『名残の雪』とわかるのか み
桜前線にそわそわ。ジャパニーズ! み
薄目にて枕時計を春の朝 み
物種(ものだね)を 3粒(みつぶ)、3粒(みつぶ)と 畝(うね)に蒔(ま)く の
地下駐車場、課長待つ間の余寒 か
確定申告終え ぢっと手を見る み
人生はそれでいいのだ猫柳(ねこやなぎ) み
このマティーニ 黒文字(くろもじ)の花? の香り み
スカーフは呉(く)れてやれ。瀬戸の春風 み
綿雪か…漆(うるし)の椀に受けてみよ み
末黒野(すぐろの)に考える蘆(あし)の尖(とが)る芽 み
桃花酒(とうかしゅ)を飲む仕種(しぐさ)など親に似て み <子供にはアルコールを含まないものを>
山をスパッと切った宅地に辛夷(こぶし) み
鳥雲に。「ゼロ戦を見たことがある」 み
碗(わん)の蓋(ふた)とれば鰆(さわら)の匂い舞う み
チェーン捲く手順を浚(さら)い北帰行 み
シャボン玉液の秘密を見た女 み
木(こ)の芽(め)どきや 心療内科を予約 み
氷解(こおりと)け逆さに映る梅の妙(みょう) み
『美の広場』に 愚者が集い 春は死す み
凍渡(しみわた)り すってんころり 皇居前 み
冴返(さえかえ)る、『三寒四温』の裏切り み
小糠雨(こぬかあめ)、『空車(くうしゃ)』が来ない御堂筋(みどうすじ) み
脚立(きゃたつ)あり、上で剪定(せんてい)のシャキシャキ み
流氷の絵葉書を読む春炬燵(はるごたつ) み
灯台を仰ぐ遥かに冬銀河 み
春浅し願いの橋は未成道 み
ホッと割るおやき 茄子味噌・高菜漬け み
バレンタインの日とは気づかず 闊歩(かっぽ) み
食べてるのは? ダイコンは『根』 カブは『茎』 み
逡(ためら)いなく薄氷(うすらい)に踵(かかと)落とし み
鉄砲に外(はず)れて美味(おい)し薄造り み
釜の湯がぶつぶつ言(ゆ)うて足袋(たび)を脱ぐ ま
湯豆腐の店は「あいにく」と断(ことわ)る み
心の中に狼が二匹いる み
「鯛焼はどこから食べるか」の議論 み
「火事のニュース多い…」と父。もう寝てる み
忽(たちま)ちに豚饅(ぶたまん)が車両を支配 み
鉢に咲く八重寒紅(やえかんこう)は同い年 み
飛んでいる羽毛、布団から抜け出た み
寒鰤(かんぶり)一匹、「持ってけ」と言われた み
リアエンジンぶおー 雪泥(ゆきどろ)の登り み
上顎(うわあご)に貼り付く旨味(うまみ)新海苔よ み
避寒地(ひかんち)を探し地球儀(ちきゅうぎ)廻す指 み
雪折れの枝のささくれ胸裏(きょうり)見え み
おでんの卵割る。黄身よ汁を吸え み
冬北斗、撮らば社内報に寄稿 か
かじかんで ちょろいトレモロ ララッララ み
ボイラーの報知機がなる寮の冬 が
隠れ家は歪(ゆが)むガラスに霜の花 み
雪掻(ゆきか)きのシャベル コンクリにシャガッラ み
氷瀑(ひょうばく)に登る人 命綱こそ み
寒椿(かんつばき) 一輪挿して 仕方なし み
地吹雪(じふぶき)映すテレビから冷気来る み
浜のアロエの花に蜜吸うメジロ み
灯り消せ。闇に降る雪の黒白(こくびゃく) み
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コーンスープの底に澱(とご)る春愁(しゅんしゅう) み
まず投資 それから消費 初給与 か
淡月(たんげつ)や『飲む』と言えば『お酒』ですよ み
自信作、突き返されて春の宵 み
その歌を聴いた記憶に泣く。残花 み
山葵(わさび)擂(す)る。ひとりひとりがマイノリティ み
露天風呂 ボーッとしてたら わっ蜂! み
桜蘂(さくらしべ)が赤くなる。もう散りどき み
プリムラが咲く フーガを練習する み
チューリップ一本だけでは何だか み
八重桜 「おのぼりやす」 「おくだりやす」 み
蒲公英(たんぽぽ)に曖昧さ足す朝日影 み
山笑う、そろそろ歯医者に行くべき み
屋根屋根のブルーシートに春霞 み
薄暗い六畳 掛け花に椿 み
サポートセンタの親切な佐保姫(さほひめ) み
草摘んで尻餅ついてキャアキャアと み
山吹の色の帯なら春驟雨 ま
銀座で迷い、夜桜の写真展 み
幻を愛してしまう花疲れ み
椀(わん)の蓋(ふた)、蜆(しじみ)の殻(から)を積む心理 み
苦しくて光っているの蛍烏賊(ほたるいか) み
初給与、明細メールを転送 か
春夕(しゅんせき)やチェアリングが流行(はや)る理由(りゆう) み
ずるい!子猫だせば視聴率アップ み
春雨や檀香梅(だんこうばい)とすれ違う み
引出しを『開帳』。ぐちゃぐちゃプリント み
春の闇にトランペットの弱音 み
葉桜の陰は毛虫に注意やで み
客船の春灯(しゅんとう) おっとりと離岸 み
春愁(しゅんしゅう)はどんくらいかな泣かないで み
その巣箱、バリが多くて痛そうね み
喰わんとや練乳(れんにゅう)持っていちご狩り み
蓬(よもぎ)に殺菌作用 父の教え み
参道に蜂の群れあり紫雲英(げんげ)咲く み
黄砂来て銀のポルシェにドラえもん み
塔から瞰(み)れば街の愁いは霞(かす)み み
夜桜の写真に白い影がいる み
顔合わせ 桜湯が出て 庭を誉め み
鶴(つる)・鴇(とき)を押さえて国鳥たる雉(きじ) み