参議院が設置されて75年間の間で、参議院の果たした「成果」が見えていない以上、主義のために必要だとか言われても、今後も維持するだけの意義を見出すことはでぎません。
ミステリーを始めとして、私の趣味で勝手にジャンルをくくって作品20を選びました。書評のブログがたくさんあるので、私独自の感想を書くことを目標にしています。当面は毎週月曜・水曜・金曜と定期刊行(?)を目指します。
吐月峰で拾われた広親は、今川家臣の娘、瀬名姫に仕える。瀬名は三河の人質だった松平元康に嫁ぐことになり平和に暮していた。ところが桶狭間で様相は一変する。
このブログも、昨日で3周年を迎えました。当初はPVが全く伸びず展望も見えないときもありましたが、皆さまと交流することで、ここまで続けることができました。
番外 逆説の日本史11 戦国乱世編「朝鮮出兵と秀吉の謎」 井沢 元彦
秀吉に出生は不明ですがが、ここではハンパ者から始まったとしています。朝鮮出兵から中国支配と構想はあったようですが、それが維持できたのか疑問が残ります。
秀吉の母のいとこの子に生れた加藤清正は、文武に活躍する。関ヶ原の戦いの後は徳川家と豊臣家の間に立って汗を流すが、家康と秀頼の対面後に発病し生涯を閉じる。
石田三成は武勇は恵まれないが、才覚で主君の秀吉から認められる。秀吉は天下人となると抑えが効かなくなるが、それでも三成は己を捨てて豊臣を支えようとする。
大谷吉継は敵方に捉えられて土牢に入れられた影響で、顔や身体が崩れ始め、人生を悲観する。しかし秀吉や黒田官兵衛の支えもあり、誠実に秀吉に仕え認められる。
算用者として能力を発揮した長束正家は豊臣家に召喚されると兵站を担当し、太閤検地で「天下を計る」。しかし朝鮮出兵では秀吉の無理難題を遂行することができない。
堺の商人の小西陸左は、秀吉に入れ込んで商売を広げ、見所のある甥の弥九郎(行長)を養子とした。弥九郎は秀吉が中国攻めに欠かせない宇喜多直家の元に潜り込む。
甲賀出身の全宗は、世に出たい欲求を捨てがたく、抜け忍をして医師になる。木下秀吉の知遇を得て、医術を含めた広範な知識で、天下人の参謀として権勢をふるう。
傾奇者として名を馳せる前田慶次は、前田利家にも、豊臣秀吉にも「傾奇く」ことを止めない。そんな慶次は上杉家老の直江兼続に惚れ込んで、戦場に立つことになる。
上杉謙信の甥の景勝に仕えた樋口(直江)兼続。謙信が急死した後の後継争いで活躍し、家老として上杉家を支える。秀吉にも信頼され、家康の監視役を担う。
南近江の勢力の蒲生氏郷は、織田信長を見込んで自ら人質となり臣従する。活躍を見込まれて信長の婿となるが本能寺で信長が亡くなると、秀吉の傘下に入ることになる。
11 天を衝くー秀吉に喧嘩を売った男(九戸政実) 高橋 克彦(2001)
南部家の分家に生まれた九戸政実は「北の鬼」と呼ばれ、曲がった事を嫌った。南部本家の家督争いも裏工作をせずに敗れてしまい、遂には天下人秀吉に喧嘩をふっかける。
10-2 天離(あまさか)り果つる国 ② 宮本 昌孝(2020)
七龍太は羽吉の配下となったが、市を死なせたとして処刑の命が下る。そして紗雪は佐々成政の愛妾の嫉妬から、囚われの身になり、富山から帰雲城へ脱出を決行する。
10-1 天離(あまさか)り果つる国 ① 宮本 昌孝(2020)
竹中半兵衛が強盗から生き残って育てた七龍太は、知勇に優れた武士として信長の元で活躍する。その死者として向った飛騨の自然と人々を七龍太は愛し、守ろうとする。
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参議院が設置されて75年間の間で、参議院の果たした「成果」が見えていない以上、主義のために必要だとか言われても、今後も維持するだけの意義を見出すことはでぎません。
前回投稿しました「対談 中国を考える」で歴史小説編が終了しました。ミステリー編、経済小説編も含めると、ブログのスタートから4年3ヵ月が経ちました。 実は前回投稿の下書きが完成したのは2022年の11月。今から2年半以上前のことです。 当初の予定では、この後ミステリー編に戻って「くくり」を続ける予定でした。けれども歴史小説編を書き終えた際、自分でも予期しなかった達成感と、それを上回る喪失感に包まれました。 tails-of-devil.hatenablog.com *ブログの開始当初に参考にさせて頂いた、同世代の悪魔の尻尾 (id:tails_of_devil)さん。広い守備範囲の話題を自然体で…
中国史については造詣が深い司馬遼太郎と陳舜臣の対談は、春秋戦国時代かあら20世紀まで、ポンポンと話が飛びながら進んでいき、そこから日本の問題点を指摘します。
毛沢東支配が始まる。作者は父の不器用な生き方によって虐げられながらも、希望を持って勉学に励む。母の尽力もあり、イギリス留学生に選ばれ、自由の翼を得た。
満州で生れた祖母から著者までの、時代に翻弄された女性三代の物語。馬賊から日本軍、赤軍、国民党と支配者が代わる中、母は共産党に望みを託して生きていく。
満州が日本軍に侵掠される。様々な勢力が中国に混在して未来が見えない中、溥儀は日本軍に近づき皇帝即位を強行する。梁文秀と李春雲の2人のみが登極の儀に従う。
清が滅亡する。最後の皇帝の溥儀は、間もなく紫禁城から追い出されて日本軍を頼る。張作霖は中原に侵入したが満州に戻ると日本軍の謀略によって、命を落とす。
華南の農家に生れた孫文は、合理的な精神から清国の国体に疑問を持つ。やがて革命を志し、海外を飛び回って金策と武力を準備すると、辛亥革命として実を結ぶ。
張作霖は満州で巨大な軍閥を築き、袁世凱の北洋軍と対立する。そんな中南方では孫文の革命勢力が拡大する。3歳の幼帝、溥儀に抑える力はなく、清国は滅亡する。
清国創生の聖地の満州で頭角を現わした張作霖。勢力を拡大する中、皇帝乾隆帝が隠した「天命の証」龍玉を見つける。一方王宮では袁世凱が権力の座を狙っていた。
政界の大立者の李鴻章も、凋落する清国を支えることはできなかった。若き梁文秀は「変法」の仲間たちと体制内改革を志すが、反動によって同士たちが刑死してしまう。
貧乏だが屈託なく生きる李春雲と親から期待されない梁文秀は友達同士。しかし李春雲は宦官として、梁文秀は首席の郷試合格者として西太后政権下の王宮で再会する。
イギリスは圧倒的な武力と金に物を言わせたやり方で、中国人同士が戦う凄惨な戦いの後方で果実を得る。清は穆彰阿が林則徐を排して実権を握るが、敗色濃厚となる。
18世紀の清。貿易収支の赤字に苦しむイギリスはアヘンを輸出するターゲットとした。道光帝は自らアヘン中毒となった経験から、林則徐を使って取り締まりを図る。
李基信はその才能から清の防諜組織の配下となり、最初は台湾に、次いで雲南省の呉三桂の元に侵入する。果たして呉は清に反乱を起こすが、ここぞの時に煮え切らない。
明の崇禎帝は猜疑心が強く部下を死罪にして人心は離れ、李自成によって滅亡する。明の軍隊を率いていた呉三桂は、山海関を開いて韃靼の騎馬隊を本土に入れてしまう。
平戸島に漂着しうた韃靼人のアビアを助けた庄助は、韃靼に送る主命を受ける。明、金、そして朝鮮の民族が入り乱れ思惑が錯綜する中、庄助はアビアと行動を共にする。
朱元璋の四男に生れた朱棣は、皇位を簒奪して永楽帝として即位する。大航海を指示し明を最大版図に広げたが、人心からは離反されていた。
平戸島に漂着しうた韃靼人のアビアを助けた庄助は、韃靼に送る主命を受ける。明、金、そして朝鮮の民族が入り乱れ思惑が錯綜する中、庄助はアビアと行動を共にする。
食に事欠き托鉢僧になった朱元璋は、紅巾族の反乱に参加するが、持ち前の洞察力で頭角を現わし、間もなく大勢力を率いる。人材も集り元を駆逐して中華統一に導いた。
宮本武蔵は侍大将を夢見るが、乱世は収まり活躍する場所はない。決闘に勝ち続け、新陰流を受け継いだ、柳生兵庫介利巌と対決して名を挙げようと、尾張へと向う。
減知と浪費が重なり、名門上杉家は藩存亡の危機に陥っていた。養子で藩主となった後の鷹山は、反対勢力を粛清して藩立て直しに尽力するが、改革の実は結ばない。
軍神謙信の後継、上杉景勝。豊臣政権を支え秀吉薨去後は、側近直江兼続は天下を望む徳川家康を征伐する「密謀」を石田三成と交わす。しかし景勝の思いば別にあった。
儒者として生き、生活に困窮する新井白石だが、徳川綱豊に使えてから運命が代わる。綱豊は将軍家宣となり、白石は政治顧問として政策を立案、運営していく。
酒造りの家に生れた清河八郎は、文武に秀でて志士として名を挙げる。しかし出身の庄内藩は眠ったままで、志を遂げるために、様々な力を利用しなくてはならなかった。
松平斉典は将軍家斉の子を養子に迎え、財政難の領地を豊な庄内への国替えを画策する。将軍の意向を背に動き出す幕閣に対し、庄内藩は領民も合わせて対抗策を講じる。
一茶は継母と折り合いが悪く江戸に出奔して、賭け俳句で頭角を現わす。父の遺産を義母から奪い取り、若い妻を娶って家名存続に執念を燃やす激しい心を持っていた。
旗本の次男坊に生まれた神名平四郎は、剣術道場を建てる資金を騙し取られ、やむなく長屋で「よろずもめごと仲裁」を稼業にする。そこで様々な人と出会うことになる。
1読者としてこの短篇集を読み終えると、最後の作品「川霧」のように、橋とは出会いと別れ、そして過去と未来を繋げる象徴だと、心に刻まれます。
藤沢周平が挑んだ「橋」とテーマにした連作短篇集。前後編に分けましたが、こちらでは「小ぬか雨」と「小さな橋で」の2編が最近ドラマ化されました。
全作品を通して、藤沢周平作品としては、いつもと違ったテイストを感じさせる短編集。それだけに特徴が出ています。映画化された「小川の辺」が収録されています。
こちらも初期の短編集。市井者として、町人が生活する中で味わう喜怒哀楽が全て詰まっています。「しぶとい連中」は、その中でも珍しいユーモアを感じさせます。
こちらは1編が20~30ページと短い作品ばかりですが、全てにおいて藤沢周平が手を変え品を変え、味わいを感じさせてくれます。名作「山桜」が収録されています。
市井物と呼ばれる中では初期の短篇集、「果し合い」は仲代達矢主演で映画化されました。故人と基には「鱗雲」に特に味わいを感じます。
藩の近習頭取の浅沼半十郎は、家老の小出帯刀から呼び出され、6年前の望月家老暗殺で使われた秘太刀「馬の骨」の伝承者を、甥の銀治郎と共に探す使命を受ける。
三屋清左衛門はほどほど出世をし、藩主の死去を機に隠居を願い出る。隠居後も相談事を持ち込まれたりで忙しい毎日を送り、自分の居場所が増えていくことになった。
隣家のふくに恋心を抱いていた牧文四郎。父が切腹し転居を強いられてふくから離れてしまう。そしてふくも文四郎に自分の気持ちを伝えられないまま殿に召し出される。
表題作を含む8編からなる短篇集。タイトルの言葉選びが見事で、また最後のヒネりまで気を使って、良質のミステリーを読んでいる錯覚に陥ります。
植村隼太は部屋住みの身分から出世を果たし、子供の頃からの友だった杉山忠兵衛を追い落とすことに成功した。権勢を握った首歌こと又左衛門は、その人生を振り返る。
隠し剣シリーズの2冊目。名作「武士の一分」を始め、秘剣が手を変え品を変え、様々登場します。この作品集は、藤沢周平の引き出しを多さを感じさせます。