参議院が設置されて75年間の間で、参議院の果たした「成果」が見えていない以上、主義のために必要だとか言われても、今後も維持するだけの意義を見出すことはでぎません。
ミステリーを始めとして、私の趣味で勝手にジャンルをくくって作品20を選びました。書評のブログがたくさんあるので、私独自の感想を書くことを目標にしています。当面は毎週月曜・水曜・金曜と定期刊行(?)を目指します。
源氏の名門の佐竹家当主の義重は、「でれすけ(馬鹿者)」と叱咤しながら戦場では先頭に立つ。しかし息子に後を譲ると、戦場とは違う気持ちが芽生えてくる。
浅井との闘いで父と兄を失った森長可は、13歳で家督を継ぎ、「鬼武蔵」の異名をとる。信長死後は秀吉に就くが、家康との戦いで失態を犯し、名誉回復を固く誓う。
7 信長さまはもういない(池田恒興) 谷津 矢車 (2016)
信長の乳兄弟で、戦場で活躍した池田恒興。しかし信長が亡くなると、自ら判断できないことに気づく。そこで困った時は、信長から貰った覚書を見ることにした。
信長が本能寺で亡くなると、毛利攻めから大返しで光秀を討った羽柴秀吉が後継者に名乗りでる。対して柴田勝家を筆頭とする反秀吉勢力は、秀吉に対峙する。
名門別所家の家老吉親は、秀吉の傲慢な態度に反発して反旗を翻す。しかし勝ち目がないまま時が過ぎて、兵糧も尽きて籠城する民たちも飢える中、負けを認めない。
農民に悲観した田中吉政は、武士になるべく領主の宮部善祥坊に仕える。地道な努力で3石から始まった武士稼業は、秀吉という主君に恵まれてどんどんと立身していく。
農民として暮していた小竹は、織田家に仕官した兄の藤吉郎に仕えることになる。武士の経験はないが、問題が起きたら自ら解決し、尻拭いをして兄を支えていく。
竹中半兵衛は家中で目立たないようにしていたが、遂に本性を現わし岐阜城を少人数で乗っ取る離れ業を実行した。その後秀吉に仕え、知恵を授けて秀吉を支えていく。
1 樓岸夢一定(ろうのきしゆめいちじょう) 蜂須賀小六 佐藤 雅美 (1998)
川筋衆の蜂須賀小六は、尾張の織田信長の性格を嫌いつつも気になり、結局は部下の木下藤吉郎に仕えて信長を支えることにした。小六の活躍で藤吉郎も出世していく。
番外 逆説の日本史10 戦国覇王編「天下布武と信長の謎」 井沢 元彦
織田信長を「逆説の日本史」から紐解きます。「鳴くまで待つ」ことができ、「宗教弾圧はしなかった」信長が最後に求めたものは何だったのか。想像が膨らみます。
織田信長から戦記の整理を命じられた太田牛一だが、間もなく本能寺の変が起きる。預かった史料を元に信長の伝記にとりかかるが、完成するため本能寺の変を探る。
織田信長の天下布武が迫り、朝廷をも手中に収めようとしていた。公家の頂点に立つ近衛前久は、信長との妥協点を探ろうとするが叶わず、強引な手段が必要となった。
美濃の名家出身の明智光秀は、美濃から越前へ流れ、そして織田信長に仕える。信長の元で能力を発揮して出世していくが、段々と信長の残虐性についていけなくなる。
細川藤孝(幽斎)は文武で当代随一の存在。12代将軍義輝殺害後幕府再興に尽くすが、頼った織田信長に魅せられ、やがて兄と、そして明智光秀と袂を分かつことになる。
兄森長可の嫁からの推薦で、織田信長の近習に声がかかった乱丸。聡明な頭脳と記憶能力、そして不断の努力で信長に認められ、若くして織田家中でも重要な立場になる。
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参議院が設置されて75年間の間で、参議院の果たした「成果」が見えていない以上、主義のために必要だとか言われても、今後も維持するだけの意義を見出すことはでぎません。
前回投稿しました「対談 中国を考える」で歴史小説編が終了しました。ミステリー編、経済小説編も含めると、ブログのスタートから4年3ヵ月が経ちました。 実は前回投稿の下書きが完成したのは2022年の11月。今から2年半以上前のことです。 当初の予定では、この後ミステリー編に戻って「くくり」を続ける予定でした。けれども歴史小説編を書き終えた際、自分でも予期しなかった達成感と、それを上回る喪失感に包まれました。 tails-of-devil.hatenablog.com *ブログの開始当初に参考にさせて頂いた、同世代の悪魔の尻尾 (id:tails_of_devil)さん。広い守備範囲の話題を自然体で…
中国史については造詣が深い司馬遼太郎と陳舜臣の対談は、春秋戦国時代かあら20世紀まで、ポンポンと話が飛びながら進んでいき、そこから日本の問題点を指摘します。
毛沢東支配が始まる。作者は父の不器用な生き方によって虐げられながらも、希望を持って勉学に励む。母の尽力もあり、イギリス留学生に選ばれ、自由の翼を得た。
満州で生れた祖母から著者までの、時代に翻弄された女性三代の物語。馬賊から日本軍、赤軍、国民党と支配者が代わる中、母は共産党に望みを託して生きていく。
満州が日本軍に侵掠される。様々な勢力が中国に混在して未来が見えない中、溥儀は日本軍に近づき皇帝即位を強行する。梁文秀と李春雲の2人のみが登極の儀に従う。
清が滅亡する。最後の皇帝の溥儀は、間もなく紫禁城から追い出されて日本軍を頼る。張作霖は中原に侵入したが満州に戻ると日本軍の謀略によって、命を落とす。
華南の農家に生れた孫文は、合理的な精神から清国の国体に疑問を持つ。やがて革命を志し、海外を飛び回って金策と武力を準備すると、辛亥革命として実を結ぶ。
張作霖は満州で巨大な軍閥を築き、袁世凱の北洋軍と対立する。そんな中南方では孫文の革命勢力が拡大する。3歳の幼帝、溥儀に抑える力はなく、清国は滅亡する。
清国創生の聖地の満州で頭角を現わした張作霖。勢力を拡大する中、皇帝乾隆帝が隠した「天命の証」龍玉を見つける。一方王宮では袁世凱が権力の座を狙っていた。
政界の大立者の李鴻章も、凋落する清国を支えることはできなかった。若き梁文秀は「変法」の仲間たちと体制内改革を志すが、反動によって同士たちが刑死してしまう。
貧乏だが屈託なく生きる李春雲と親から期待されない梁文秀は友達同士。しかし李春雲は宦官として、梁文秀は首席の郷試合格者として西太后政権下の王宮で再会する。
イギリスは圧倒的な武力と金に物を言わせたやり方で、中国人同士が戦う凄惨な戦いの後方で果実を得る。清は穆彰阿が林則徐を排して実権を握るが、敗色濃厚となる。
18世紀の清。貿易収支の赤字に苦しむイギリスはアヘンを輸出するターゲットとした。道光帝は自らアヘン中毒となった経験から、林則徐を使って取り締まりを図る。
李基信はその才能から清の防諜組織の配下となり、最初は台湾に、次いで雲南省の呉三桂の元に侵入する。果たして呉は清に反乱を起こすが、ここぞの時に煮え切らない。
明の崇禎帝は猜疑心が強く部下を死罪にして人心は離れ、李自成によって滅亡する。明の軍隊を率いていた呉三桂は、山海関を開いて韃靼の騎馬隊を本土に入れてしまう。
平戸島に漂着しうた韃靼人のアビアを助けた庄助は、韃靼に送る主命を受ける。明、金、そして朝鮮の民族が入り乱れ思惑が錯綜する中、庄助はアビアと行動を共にする。
朱元璋の四男に生れた朱棣は、皇位を簒奪して永楽帝として即位する。大航海を指示し明を最大版図に広げたが、人心からは離反されていた。
平戸島に漂着しうた韃靼人のアビアを助けた庄助は、韃靼に送る主命を受ける。明、金、そして朝鮮の民族が入り乱れ思惑が錯綜する中、庄助はアビアと行動を共にする。
食に事欠き托鉢僧になった朱元璋は、紅巾族の反乱に参加するが、持ち前の洞察力で頭角を現わし、間もなく大勢力を率いる。人材も集り元を駆逐して中華統一に導いた。
宮本武蔵は侍大将を夢見るが、乱世は収まり活躍する場所はない。決闘に勝ち続け、新陰流を受け継いだ、柳生兵庫介利巌と対決して名を挙げようと、尾張へと向う。
減知と浪費が重なり、名門上杉家は藩存亡の危機に陥っていた。養子で藩主となった後の鷹山は、反対勢力を粛清して藩立て直しに尽力するが、改革の実は結ばない。
軍神謙信の後継、上杉景勝。豊臣政権を支え秀吉薨去後は、側近直江兼続は天下を望む徳川家康を征伐する「密謀」を石田三成と交わす。しかし景勝の思いば別にあった。
儒者として生き、生活に困窮する新井白石だが、徳川綱豊に使えてから運命が代わる。綱豊は将軍家宣となり、白石は政治顧問として政策を立案、運営していく。
酒造りの家に生れた清河八郎は、文武に秀でて志士として名を挙げる。しかし出身の庄内藩は眠ったままで、志を遂げるために、様々な力を利用しなくてはならなかった。
松平斉典は将軍家斉の子を養子に迎え、財政難の領地を豊な庄内への国替えを画策する。将軍の意向を背に動き出す幕閣に対し、庄内藩は領民も合わせて対抗策を講じる。
一茶は継母と折り合いが悪く江戸に出奔して、賭け俳句で頭角を現わす。父の遺産を義母から奪い取り、若い妻を娶って家名存続に執念を燃やす激しい心を持っていた。
旗本の次男坊に生まれた神名平四郎は、剣術道場を建てる資金を騙し取られ、やむなく長屋で「よろずもめごと仲裁」を稼業にする。そこで様々な人と出会うことになる。
1読者としてこの短篇集を読み終えると、最後の作品「川霧」のように、橋とは出会いと別れ、そして過去と未来を繋げる象徴だと、心に刻まれます。
藤沢周平が挑んだ「橋」とテーマにした連作短篇集。前後編に分けましたが、こちらでは「小ぬか雨」と「小さな橋で」の2編が最近ドラマ化されました。
全作品を通して、藤沢周平作品としては、いつもと違ったテイストを感じさせる短編集。それだけに特徴が出ています。映画化された「小川の辺」が収録されています。
こちらも初期の短編集。市井者として、町人が生活する中で味わう喜怒哀楽が全て詰まっています。「しぶとい連中」は、その中でも珍しいユーモアを感じさせます。
こちらは1編が20~30ページと短い作品ばかりですが、全てにおいて藤沢周平が手を変え品を変え、味わいを感じさせてくれます。名作「山桜」が収録されています。
市井物と呼ばれる中では初期の短篇集、「果し合い」は仲代達矢主演で映画化されました。故人と基には「鱗雲」に特に味わいを感じます。
藩の近習頭取の浅沼半十郎は、家老の小出帯刀から呼び出され、6年前の望月家老暗殺で使われた秘太刀「馬の骨」の伝承者を、甥の銀治郎と共に探す使命を受ける。
三屋清左衛門はほどほど出世をし、藩主の死去を機に隠居を願い出る。隠居後も相談事を持ち込まれたりで忙しい毎日を送り、自分の居場所が増えていくことになった。
隣家のふくに恋心を抱いていた牧文四郎。父が切腹し転居を強いられてふくから離れてしまう。そしてふくも文四郎に自分の気持ちを伝えられないまま殿に召し出される。
表題作を含む8編からなる短篇集。タイトルの言葉選びが見事で、また最後のヒネりまで気を使って、良質のミステリーを読んでいる錯覚に陥ります。
植村隼太は部屋住みの身分から出世を果たし、子供の頃からの友だった杉山忠兵衛を追い落とすことに成功した。権勢を握った首歌こと又左衛門は、その人生を振り返る。
隠し剣シリーズの2冊目。名作「武士の一分」を始め、秘剣が手を変え品を変え、様々登場します。この作品集は、藤沢周平の引き出しを多さを感じさせます。