没落した名門一色家に生まれた崇伝は、学問で身を立てる決意をする。知恵でのし上がり師を踏み台として、秀吉そして家康の幕僚となり、「僧侶大名」と呼ばれた。
ミステリーを始めとして、私の趣味で勝手にジャンルをくくって作品20を選びました。書評のブログがたくさんあるので、私独自の感想を書くことを目標にしています。当面は毎週月曜・水曜・金曜と定期刊行(?)を目指します。
【中古】 獅子の座 足利義満伝 文春文庫/平岩弓枝(著者) 【中古】afb価格: 220 円楽天で詳細を見る 【あらすじ】 初代将軍足利尊氏が死んで100日後に生まれた孫の春王(のちの義満)。足利家の重臣である細川頼之の妻玉子は、我が子が亡くなり失意の中、春王の乳母として愛情を注いで育てる。そして春王もその愛情に応えつつ、生まれながらの将軍として気宇壮大な性格を持って成長する。 10歳で父が死に3代将軍となった義満は、玉子の夫細川頼之を管領として、そして「師父」として傍におき、政務を任せっきりとした。その間摂関家の氏の長者、二条良基から朝廷の有職故実を学び、良基が懇意にしていた能楽の美少年、世…
後醍醐天皇の皇子懐良親王は父の死後14歳で九州平定の役目を担う。将器と真っ直ぐな思想は周囲に影響を及ぼし、盟友菊池武光と共に九州に一大勢力を築き上げる。
貨幣経済の浸透により力をつけた土着勢力の楠木正成と名門の佐々木道誉。鎌倉幕府の失政によって共に倒幕に動くも、建武の新政により2人は袂を分かつ。
南朝の重鎮北畠親房の子、顕家。わずか16歳で東北の鎮撫を命じられるが、備わった将器によって心服させる。それは史上稀な進軍に繋がり、足利尊氏を駆逐する。
源氏の名門の足利尊氏は北条家が権勢を振るっている幕府を倒して自らが棟梁に就く夢を仲間たちと見る。しかし実際に権力を握ると、仲間たちが争う事態に陥る。
山で囲まれた狭い土地に、武士たちの権力闘争が渦巻く。二代将軍源頼家、元寇のあと権力を握った「成り上がり」平頼綱。そして最後の得宗北条高時を描く。
鎌倉末期、交易で栄えた青森の十三湊を支配する安藤氏で内乱が起きる。家長季長の三男季兼は「自然人」の資質から、蝦夷地で中央に対抗できる独自の勢力を作る。
若くして執権職に就いた時宗は兄時輔との確執を経ながら成長する。そこへ元寇が起き時宗は大国と戦う戦略と戦術を立案、兄時輔は大陸へ渡り弟の作戦を助ける。
鎌倉幕府を支配した北条家だが、御家人との争いが絶えない。5代執権土岐頼は紛争を鎮圧しながら権力を確立し、来たるべき危機に備え、若き息子の時宗に後を託す。
7 夢のなかぞら(父藤原定家と後鳥羽院) 大垣 さなゑ (2007)
後鳥羽天皇の並外れた才気は和歌に向かう。「歌聖」藤原定家から教わるも、2人は対立する。しかし承久の乱で後鳥羽院が流され、残された定家もまた内心複雑だった。
鎌倉時代初期を彩った4人、頼朝の弟阿野全成、梶原景時、北条政子の妹保子、そして北条義時に光を当てた短篇集。源氏と北条家の宿命と定めに翻弄されていく。
小豪族に生れた北条政子は近くに源頼朝が配流されて運命が変わる。気品のある頼朝に恋した政子は反対を押し切って一緒になり、武士の争いに巻き込まれていく。
源頼朝は武芸が苦手。元服して間もなく起きた平治の乱で敗走し、馬術を教わった西行に助けられるも流罪とされ写経の日々を続ける。しかし自分に危険が迫る。
帝位に就くとは思えなかった後白河天皇は、即位すると混乱する時代の中で、朝廷を導いていく。そんな姿を当時日記を残した著者の目から「正体」を描こうとする。
白河法皇の落胤と噂される平清盛は、公卿の風になじまず武家として成長する。やがて平家の棟梁となり、戦いにそして宮廷政治に勝ち抜いて、権力を掌握していく。
巨躯と怪力で周囲を圧倒する源為朝。その武勇は保元の乱で発揮するも兵に利あらず敗北する。伊豆大島に流されるが、そこでも乱暴は止らず、京に攻め入ろうとする。
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没落した名門一色家に生まれた崇伝は、学問で身を立てる決意をする。知恵でのし上がり師を踏み台として、秀吉そして家康の幕僚となり、「僧侶大名」と呼ばれた。
徳川秀忠は関ヶ原の決戦に間に合わない失態を犯すが、それを気に病む様子もない。軍監の本玉正信は、家康との秘密の作戦を察していたのではないかと疑いを持つ。
イエズス会や大久保長安の思惑に巻き込まれるが、忠輝は自らの道を歩む。そんな忠輝を二代将軍秀忠は追い落としを求め、父の家康は、忠輝を危惧して計略を図る。
魁偉な容貌で生まれた忠輝は、父の家康から疎まれるも、母から受け継いだ「異能」で周囲を魅了していく。そんな家康の子に対して、周囲は様々な思惑が入り乱れる。
側室の子に生まれた於義伊は、父の家康からは対面も叶わない。長男信康が切腹しても嫡子は弟となり、秀吉の人質とされる。更に小大名の結城家に養子に出される。
1980年代のサッカーW杯は、「名作」をも言える試合が数多く誕生しました。その中心にいたマラドーナ、ジーコ、プラティニ、ルンメニゲを中心に語ります。
名門の山名家は、応仁の乱ののち衰退の一途を辿っていた。後を継いだ山名豊国は、梟雄が争い、その後織田家が侵攻する因幡で、難しい舵取りを迫られていた。
尊敬する主君豊臣秀長の死により一旦は牢人したが、秀吉そして家康に接近する。戦働きだけでなく、防諜や築城などの特技によって、家康から絶大な信用を受ける。
浅井の家来だった藤堂高虎は、巨漢を生かして戦で活躍するも、主君には恵まれない。そこに羽柴秀長の誘いを受け、槍働きだけではない仕事の重要性を教えられる。
森家は兄たちが全て若くして亡くなり、六男の忠政が後を継ぐ。兄長可の無念を旧領で圧政を引く。しかし信濃から美作に転封となると、新たに国作りを行った。
本多正信の次男として生まれた本多政重は、兄正純とは違った武勇者。ひょんなことから徳川家を出奔し、福島、宇喜多、上杉、そして前田と外様大名を渡り歩く。
大友家の忠臣高橋紹運の嫡子ながら、猛将立花道雪に強いられて養子となった立花宗茂。家風が合わず妻の誾千代からは蔑まれる中、自らを鍛え勇将に成長していく。
平将門を祖とする相馬家。当主義胤は伊達政宗との対立、秀吉への臣従、関ヶ原で徳川と敵対など、幾多の滅亡の危機を乗り越えたが、大津波が領地を呑み込んでしまう。
島津家は九州の覇業、対秀吉戦、朝鮮の役、そして内乱が続き国力が疲弊する。兄義久の後を継いだ島津義弘は、そんな中で秀吉亡き後の行く末を定める必要があった。
元就の後を継いだ毛利輝元は、関ヶ原で西軍の旗頭でありながら家康にも誼を通じて戦いに敗れ、大減封を命じられる。輝元の本当の戦いは、ここから始まった。
秀吉が薨去すると、天下の趨勢は徳川家康に移るが、石田三成はその流れを食い止めようとする。家康は天下人になるために知恵を絞るが、最後は決断に迫られる。
今川家から祖父、父と誅殺された井伊直政。幼い時から苦労を重ね、徳川家康の家来になる常に自分を厳しく律し戦場で働き、若くして四天王の一人と認められた。
三河を統一した家康。三方ヶ原の戦で敗れるも、大久保忠世と忠佐の兄弟は徳川の意地を見せた。そんな大久保家だが、家康の天下になると、冬の時代が訪れる。
今川家の人質となった松平元康を、祖父の代から支える大久保忠俊。戦の達人として長らく戦場で活躍したが、一向一揆の決着を機に、総帥の座を甥の忠世に託す。
最近トキメキを感じなくなった私ですが、ミニチュアは大好き。先日「ミニチュアアートフェスみやぎ」に行ってきて、久しぶりに楽しめました。
長曾我部元親はまだ新興の織田家家臣から嫁を貰い誼を通じて、まずは四国平定を目指す。しかし巨大になった信長が四国を狙い、元親が築いたものを奪おうとする。
斎藤道三は織田信長を一目見て信長を尋常鳴らざる人物と察知する。同じく器量を見込んだ明智光秀は道三の死後信長と邂逅し、やがて運命がぶつかり合う。
妙覚寺で学識を謳われた松波庄九郎は、国主になる夢を捨てがたく、自らの才覚を頼りにして油問屋の主人から、美濃国に取り入って、「国盗り」を進めていく。
衰亡した足利幕府に使えた北条早雲は幕府に見切りをつけ、妹が嫁いだ駿河に下る。そこで今川家の立て直しを行ない、そこから自らの勢力を伊豆に伸ばしていく。
源氏の棟梁、源義朝の子の義経は不遇の暮らしを続けていた。そして打倒平家を目指す源氏の蜂起に合流するとその軍事的才能を発揮し、平家を滅亡に陥れる。
唐から帰国した空海は、驚異的な活躍をする。密教を日本に根付かせるとともに、書を初めとする文化面でも日本で突出した存在になる。
神童として生まれた空海は、都での学問に飽き足らず、人間の普遍的真理を追究しようとして、ついに密教の存在に辿り着く。唐に渡り短期間で密教の奥義を授かる。
これからは「歴史小説」をくくります。20世紀は大御所が中心でしたが、最近は若い作家が別の角度から光を当てることで、様々な作品が登場しています。
カウンターカルチャーの時代に育ったスティーブ・ジョブズはプログラミングの天才ウォズニアックと出会い、Apple社を設立し、間もなく世界を席巻する。
在日三世として、貧しい家庭くで生れた安本(孫)正義。恵まれた頭脳と旺盛な事業欲を武器にアメリカで成功して日本に舞戻り、ソフトバンクグループを創設する。
日本のリース業界を1人で切り開いた加藤愛一郎。多角化してグループを巨大化し、政治にも介入していく姿は、「和製ハゲタカ」に他ならなかった。
14歳の時に姉の夫である松下幸之助の元で働き、松下電器成長の動力源となった井植歳男。公職追放により退社するも、三洋電機を巨大メーカーに押し上げる。
通信省に入省した石坂泰三だが、第一生命に転職し、戦後は東芝の激しい労働争議をまとめあげた。その後経団連会長となり「財界総理」と呼ばれる。
東京帝大で学業が振るわい正力松太郎は、警視庁に入省して頭角を現わすも、虎ノ門事件で懲戒免官となる。その後読売新聞を買収して野望を果たそうとする。
五島慶太お金を貯めて東大に入学し農商務省に入省、その後鉄道院に移る。しかし官界での出世に見切りをつけて実業界に飛び込み、東急グループを拡大していく。
慶應義塾に入るも病気で卒業できなかった松永安左ェ衛は、傲岸不遜な性格から社会に出ても失敗ばかり。しかし玉石混淆の電力業界に入ると、その実力を発揮する。
鮎川義介は長州閥で東大卒ながら、身分を隠して職工として基礎技術を学ぶ。やがて実業家の道を歩むと、日産や日立などを傘下に収めたグループを築く。
三井銀行に就職した池田成彬は豊富な知識から、出世街道を歩み、三井財閥のリーダーとなる。その後日銀総裁や大蔵大臣も務めるが、軍部と対立することになる。
両替商の父を継いだ野村徳七は、強気の勝負勘と共に、情報収集を重視。また会社組織もいち早く近代化に努めて、野村財閥を築き上げるも、敗戦直前に財閥解体をおびえながら死去する。
三井銀行に就職した小林一三だが固い仕事が性に合わず会社を退職。鉄道会社の専務に就任すると、今までにないアイディアで鉄道会社を中心に地域を発展させるシナジー効果を生み出す。