今日、私は燃えていた。私は本年度、2校で計7種類の授業を担当している。だから、定期考査を毎回7つ作成しなければならない。2学期の期末考査が直前にせまり、私はテストを作成する気力に満ちあふれていたのだ。学校でテスト作成に集中するため、私は日曜にゆっくりと休んで、気力を蓄えていた。 放課後、エンジン全開で私は問題を作成した。午後6時すぎ、私はまだまだ気力に満ち溢れており、予定では午後8時くらいまで猛烈な勢いで問題を作成する予定だった。しかし、教頭の突然のひとことに、私は絶句した。 「6時半に、職員室、閉めますので。」 ありえない! 私は2校に勤務しているので、出勤できる日時が限られているのだ。出勤…
同僚のD先生(40代・女性)が講師室の天井を指さして、「あれ知ってた?」と言ってきた。私が天井を見上げてみると、天井に信じがたい量のフジツボがくっついていた。 しかし、私はすでに知っているどころか、その大量のフジツボの一部をしばらく前にこそぎ取って処理していた。それでも、依然として大量のフジツボが天井にくっついていたのである。 私は、「このフジツボを何とかするためには、一度、講師室を完全に『サラ』の状態にして、ビニールシートひいて掃除しなければいけませんよね?」と、D先生に大がかりな掃除のプランを提案した。 < 完 > おもしろ夢日記: アラフォー男の15年の記録
私の前に、パイ生地で作られたような、リアルサイズの生首のようなモノが4つ転がっていた。生首は、ひとつずつ、私のほうに飛んで向かってきた。私の隣には不審な男がおり、そのひとつひとつの生首について、「これは興味ありません」とか「これは要りません」とかコメントをしてきた。 私は、そのコメントをテキトーに聞き流しながら、飛んできた生首をひとつひとつ、右の拳で殴り潰していった。 < 完 > おもしろ夢日記: アラフォー男の15年の記録
5年ほど前、小さいのに非常に強力なマグネットが100均で売られていることを知った。たしか、5個セットで100円だったと思うが、私は生徒たちが作成した展示物をキレイに黒板に貼るため、そのマグネットを自費で100個ほど買った。 その翌年、私はある若い先生からそのマグネットを貸してほしいと言われて、50個ほど貸した。しかし、いつまで経ってもマグネットを返してくれる気配がない。どうしたものかと思っていたら、その先生がこんなことを言ったのだ。 「あのマグネットなんですけど、Y先生(50代・男性)から『貸してほしい』って言われたんです。で、『借りたものなので、返さないといけなんです』と答えたら、Y先生が『…
知らない町で、私は電話をかけようとして、スマホをいじり始めた。そのとき、目の前にいた自転車に乗ったヤンキーの高校生っぽい女の子が、こちらをじっと見てきた。 どうしたのかと思っていると、その女の子は、私に「オッサン?」と声かけてきた。私が「どうしたん?」と返すと、その女の子は再び「オッサン?」と聞いてきた。私が「じゃあ、何に見える? オッサンや」というように答えると、女の子は「オッサン、このままいったら、すぐ倒れるで?」と言った。私はオドオドしながら、指摘してくれた女の子に「ありがとう」とお礼を言った。 その後、女の子は自転車で走り去っていった。私は、女の子の指摘が怖くなったため、電話をかけるの…
教室で生徒用のイスに座って机に向かっていると、どこからともなく「すみっコぐらし」の「すみっコ」たちの顔が乗った植木鉢がたくさん運ばれてきた。その植木鉢は、ひとつずつ生徒の机に置かれていった。植木鉢をよく見てみると、植木鉢にはキャプションのような紙がくっついており、その紙には“society”に似た謎の単語が書かれていた。 < 完 > おもしろ夢日記: アラフォー男の15年の記録
観光バスか何かの車内で、父・母・私の順で並んで座っていた。そこに、どこからともなくマイクが回されてきた。どうやら、歌を歌うなどして、車内を盛り上げろということらしい。 まず、父が何かしらの曲を普通に歌った。そのあと、父は私にマイクを回してきた。私が何を歌おうか悩んでいると、父が「アレ! アレやったらええんちゃう?」と言ってきた。父が言う「アレ」というのは、私が暗記している般若心経のことである。しかし、私は、仏教の宗派の中には般若心経を唱える宗派と唱えない宗派があることを知っていた。また、バス内には、仏教以外の宗教の信者もいるかもしれない。そのため、私は「般若心経を唱えるのはよくない」と判断した…
私の出身大学で新しく文学部長になった男は、かなりのポンコツであった。1時間弱ほどある文学部生の朝礼で、文学部長はインド洋で沈没した日本の戦艦の引き上げ作業について語り始めたが、その話しぶりは異常にたどたどしかった。また、言葉に詰まって10秒ほど何も言わないことも、何度かあった。 朝礼の残り時間が約30分になったころ、文学部長は引き上げ作業の担当者のひとりであったYさん(約60歳・男性 , 現在の職場の同僚)を唐突に指名し、その場でのスピーチを依頼した。Yさんはすぐに話し始めたが、それと同時に、文学部長は窓の外や壁かけ時計をキョロキョロと見ながら、「これ、ほんまに(あと30分)やらなアカンの?」…
倫理の授業を終えて職員室に戻る途中、前からやってきたS先生に「なんか、先生に講演をしてほしいっていう話が次々ときてて、『そういうのは困ります』って断ってるんやけど、いいかなぁ?」と言われた。 私は「たしかに、そういうのはちょっと違いますね」と口で言いながらも、心の中では「講演をさせてもらえたら、多少はお金が稼げるのになぁ・・・」と思っていた。 すると、今度はM先生がやってきて、「(講演依頼者が)仏教系のとこだったら、困るよねぇ?」と私に言ってきた。私は「たしかに、門外漢なんで、『ウソばっかりついてる!』なんて文句をつけられても困りますからね」と答えた。 そんな会話をしつつ職員室に戻り、「講演の…
仕事からの帰り道、電車から降りる際に、なぜか異常に体が重く感じられた。特に、左手を中心として、体が半分ほど麻痺したように重く、歩くのに精いっぱいであった。 私はズボンの左ポケットに入っているスマホを取り出そうとしたが、ポケットの中でスマホとハンカチがからまって、なかなか取り出せない。加えて、体があまりにも重すぎるため、ポケットからスマホをムリヤリに取り出す力もなかった。 その状態で、私はお惣菜を買って帰ろうとした。しかし、あるはずの店が思っていた場所になかったため、私は辺りをぐるぐる徘徊するなどして、かなり体力を消耗してしまった。 私は疲れすぎて、路上にへたりこんだ。相変わらず、ポケットの中に…
自分のブログを見てみると、ブログのコメント欄にメッセージを書いてくれている見知らぬ人がいた。その人は、コメント欄にイラストを貼りつけていた。そのイラストは、私が夢でみたハゲネタを題材としたものであった。 また、そのイラストの下に書かれているコメントには、「先生の夢の話を題材にして、私がマンガを描く・・・というのはいかがでしょう?」と書いてあった。さらに、その人のホームページと思われるURLも貼ってあった。そのURLの下には、「先生と私の夢日記帝国 一部30万円(爆死)」といったようなことが書かれていた。 < 完 > おもしろ夢日記: アラフォー男の15年の記録
先日、中学生の授業で「手水はだいじょうぶなのか?」という話をした。もちろん、「手水」というのは神社や寺でおこなう、水で手や口の穢れを清めるアレのことである。たいていの場合、参拝者が柄杓で水をすくって、その水で手や口を清めるわけだが・・・不特定多数の人が柄杓を握るわけなので、新型コロナ感染対策が必要なのではないかという件だ。 上記の話をしてから、「まだ対策してない神社やお寺もあると思うけど、人がいっぱい来る初詣にそなえて対策しとかないと、マズいよなぁ?」と生徒たちに問いかけたところ、ひとりの生徒が答えた。 「清めてるから、だいじょうぶなんじゃないですか?」 その生徒の口調は、冗談で言っているよう…
講師室で私が仕事をしていると、同僚のR先生(20代・男性)がやってきた。彼は、私に向かって「先生、ウンコしてもいいんですよね?」と聞いてきた。私が「何て?」と聞くと、R先生は再び「ウンコしてもいいんですよね?」と聞いてきた。私は「どうぞ」と答えた。R先生は、そそくさと講師室を出ていった。 < 完 > おもしろ夢日記: アラフォー男の15年の記録
中1の授業で、私が「今日はプリント17ページをやっていくので、17ページを用意して」と言うと、5~6人の生徒がほぼ一斉に立ち上がって、「プリントを忘れました」などと言ってきた。私はそんなに多くの生徒が忘れてくるとは思っておらず、プリントの残部を3部ほどしか用意していなかった。プリントが足りないので、彼ら全員にプリントを渡すことができないため、いったんプリントを渡すのは諦めた。 私は彼らを席に戻し、預かっていた授業ノートなどを返却しようとして、生徒の名前を呼んでいった。ノートを1冊ずつ返却している間、ひとりの生徒が「す゛ら゛な゛い゛と゛! す゛ら゛な゛い゛と゛! プリ゛ン゛ト゛す゛ら゛な゛い゛と…
私の横で、ある人が立腹していた。立腹していた原因は、あるテレビ番組で使われていた「美人局(つつもたせ)」ということばであった。 その人によれば、「子どもが見ている番組で、『美人局』ということばを使うのは不適切」とのことである。その人はものすごい剣幕で怒り狂っていたが、私は怒るほどのことではないと思っていた。そのため、その人がいくら立腹しても、私は何も感じなかった。 < 完 > おもしろ夢日記: アラフォー男の15年の記録
寝ぼけて、両手で抱えて持つほどの特大の容器に並々と日本酒を注ぎ、大きなコップに入っていた焼酎とその日本酒を交互に飲み始めた。ところが、すでに時間が午前3時~4時くらいになっていることに気づいた。その日、私は出勤のために、午前6時に家を出る予定であった。酒が抜けないまま出勤することが確定し、「まちがいなく仕事に支障がでる」とイヤな予感がしながら起床。 < 完 > おもしろ夢日記: アラフォー男の15年の記録
ネイティブ教員のM先生(40代・男性)が、授業中に何かしらの英語の歌を熱唱し始めた。しかも、M先生は歌いながら、黒板に歌詞を書いていった。歌いながら歌詞を板書するという驚異的な技を目の当たりにして、我々は驚き、ザワザワした。 M先生の歌が終わったころ、唐突に音楽が流れ始めた。どうやら、流れている音楽に合わせて全員で踊るというコーナーらしい。私は、他の生徒たちがクルクル回っているようすを見ながら、見よう見まねで自分もクルクル回った。しかし、私は不器用なので、生徒たちと同じ動きができずにモタモタした。 そのうち、今度は何人かの女子生徒たちが、非常に過激な動きをし始めた。3人ほどの生徒が抱き合ってカ…
量販店で買った緑色の安い靴下を履いたところ、履いた瞬間に、足にゴワつきを感じた。靴下を見てみると、まだ一度しか履いていないにもかかわらず、靴下のところどころに、今にも破れそうな生地の薄い部分があった。しかも、靴下を太ももまで上げていたにもかかわらず、靴下は一瞬でずり落ちていた。完全に不良品である。 私は、どうすればじょうずに靴下が履けるのか、試行錯誤した。試行錯誤する私の横で、同僚の女性2名がスクラッチのクジを削っていた。かなり特殊なクジであり、同じ地名が3つ並ぶと、その町に旅行できるというクジであった。彼女らは、なかなかクジが当たらず、モヤモヤしていた。 < 完 > おもしろ夢日記: アラフ…
小テストの監督をしていたとき、いっしょに監督をしていたA先生(60代・男性)が、教卓のところに立っていた私に歩み寄ってきた。 私のすぐ近くで、A先生は黒板にものすごく薄い字で訂正内容らしきものを書き始めながら、私に向けて合図をした。そして、A先生は、生徒に聞こえないような小さな声で言った。 「ちょっとええかなぁ? 問題にまちがいがあるねん。まず、材料を集めるだけじゃなくて、材料を集めてからモノを作らんと、次の問題に進まれへんねん。」 私には、A先生が何を訂正すべきと言っているのか、イマイチわからなかった。そこで、A先生が黒板にうっすらと書いている字を見てみると、「①」と書かれている横に、かわい…
さっき、「Yahoo!ニュース」を眺めていて、ビックリした。名古屋市の教育員会が、市立中学校の非常勤講師5人に対して、未払いの残業代を支払うことを決めたというのだ。5人で計130万円らしいので、単純に割り算すると、ひとり26万円という計算になる。 私は私立の学校にしか勤務したことがないのだが、非常勤講師を計10年以上やってきて、「残業代」をもらったことは1度もない。気前のいい学校は非常勤講師にも年2回のボーナスを出してくれるのだが、1円たりともボーナスを出してくれない学校もある。おそらく、ボーナスを出してくれる学校のほうが少ないと思うので、世の中の多くの非常勤講師は、ボーナスも残業代ももらって…
倫理の授業を始めようとしたら、見覚えのない女子生徒が教卓のところにやってきて、「前の授業を休んでいたので、プリントがありません」と言ってきた。 その生徒の名札を見てみると、「希」という字だけが書かれていたので、私は「『のぞみ』さん・・・かな?」と尋ねてみた。すると、その生徒は「いえ、違います。『いさぬえ』です」と答えた。 改めて、私は自分の教務手帳を確認してみた。すると、私が手書きで書いたクラス名票の中に、「いさぬえゆめもも」と書いてあった。どうやら、これがその生徒の氏名らしい。苗字も珍しいが、下の名前も相当に珍しい。私はその生徒に「ごめんごめん! ひらがなで『いさぬえゆめもも』って書いてあっ…
少し前に、クセの強いコンビニのオバチャン店員の話を書いた。今日、そのコンビニに入ったのだが、また同じオバチャンがレジにいた。レジにはオジサン店員もいたので、そっちに行ってもよかったのだが・・・「怖いもの見たさ」的な心理がはたらいて、オバチャンのほうに行ってしまった。 オバチャンは、前回と同様、コンビニの店員らしくないヘンなテンションで応対してきた。私が出したポイントカードをチェックするやいなや、謎の「継続しま~ぁす!!」ということばを発して、レジ打ちを展開したのだ。相変わらず、ブっ飛んでいる。 私は、オバチャンがレジを通した商品を、ひとつずつカバンに詰めていった。すると、オバチャンは大きな声で…
久しぶりに、車を運転して買い物へ行くことになった。車に乗り込んでハンドルを握り、アクセルを踏もうとしたところ、まだアクセルを踏んでいないのに車が動き出した。なんと、助手席に座っていた父が、助手席の足元についていたアクセルやブレーキで車を操作していたのである。 私はどうしてよいかわからず、ただオロオロしていた。しかし、しばらくしてから、父がアクセルやブレーキから足を離して、私に運転をまかせてくれた。 ところが、私が運転し始めた直後に、車は突然スリップしてその場でグルグル回ったりするようになって、制御不能の状態に陥った。 < 完 > おもしろ夢日記: アラフォー男の15年の記録
雑記 ~ 「人事のことは漏らさないように」と注意を受けた件 ~
数か月前、私は管理職との面談のときに、「君は人事に関することをいろいろ漏らしているらしいけれども、そういうことはしないように」という意味の注意を受けた。私はあまり心当たりがなかったので、何のことだろうと思っていたら、「次年度の契約について管理職から話があった」ということを同僚の講師たちに言ってはならないということらしい。 正直、私としてはイマイチ納得がいかなかった。というのは、次年度の契約は非常勤講師にとって最重要事項のひとつであり、たいていの学校の非常勤講師は「いつ次年度の話があるのだろう?」と気にしているからだ。だから、しばしば講師たちの間で情報交換がおこなわれる。私としては、自分が管理職…
K先生(20代・男性)に、2人の生徒が話しかけていた。話し声に耳を傾けていると、生徒らは「社会科の先生で、髪型あわせました?」などと言っている。どうやら、生徒たちは、私とK先生の髪型が似ていることが気になっていて、K先生にそのことを確認したようだ。しかし、実際には我々の髪型はまったく違うため、生徒たちのことばは、私には不可解であった。 続いて、その生徒たちは私のところにやってきて、「先生、誰に似てるって言われます?」などと聞いてきた。おそらく生徒が期待しているのは「K先生」という答えだと推測された。しかし、私はその答えを言わず、「フットボールアワーの岩尾」とか、「FUNKY MONKEY BA…
たまたま目に入ったテストの問題用紙に、以下の問題文が書かれていた。 「以下のふりがな問題の空欄にふりがなを答えよ。なお、ふりがな問題の答えには、ふりがなをつけること。」 まったく理解できないまま起床。 < 完 > おもしろ夢日記: アラフォー男の15年の記録
ある町で、家族や知人ら約10人といっしょに買い物をした。その後、帰宅することになり、カードを使って駅の改札を通ろうとした。しかし、カード全体に信じがたいほどのヒビが入っており、カードはかろうじて形状をとどめている状態であった。 とりあえず、駅員にそのカードを見せてみたところ、駅員はほぼ聞き取れないような小さい声で何か言ってきた。おそらく、「新しいカードに変えてくださいね」というようなことだと思われる。 私は駅員を無視して、ボロボロのカードにチャージをしに行った。券売機の所定の場所にカードを立てて置こうとしたが、ヒビ割れのせいでカードはぐにゃりと曲がり、所定の場所にうまく立たない。しかたなく、私…
先日、知り合いが抽象画の個展をひらいたという情報が入った。その知り合いは、何年かに1度、個展をひらいている。個展をひらいたという連絡がくるたびに、「精力的に活動していて、すごいなぁ」と思うのだが・・・申しわけないけれど、私はその個展にほとんど行ったことがない。今回も、少し悩んだが、見送らせてもらった。 我ながら残念なことに、私は抽象画をまったく理解できない。大学のときに芸術学の先生が、講義で「抽象画は、誰でも美しいと思えるように描かれているのです」とおっしゃっていた。抽象画には、普遍的な美しさがあるらしい。でも、私はセンスがまったくないのか、抽象画を「美しい」と思ったことがない。いつも、「よく…
同僚のOさん(20代・女性)と2人で、小学校の正門前に座っておしゃべりしていた。そのとき、十数メートル離れたところから、不審なおじさんが我々に向けて青色の竹トンボを飛ばしてきた。 幸い竹トンボは外れたが、おじさんは竹トンボを拾って、またこちらに向けて飛ばしてきた。私は、飛んできた竹トンボを手ではじき飛ばした。すると、おじさんは竹トンボを拾って、軸の部分を両手で挟んでグルグルと回しながら、こちらに突っ込んできた。私はかろうじて身をかわしたが、再びおじさんは同様に突っ込んできた。また私が身をかわすと、おじさんは勢いあまって、道路わきの排水溝に落ちた。 その後、排水溝から出てきたおじさんは、我々から…
教室で英語の模試の監督をしていたとき、何気なく黒板の横の掲示板を眺めていて、ことばを失った。掲示板の至るところに、英単語が書かれた掲示物が貼ってあったからだ。そのクラスの担任は英語科なので、掲示物にも英語を多用している。時間割表もすべて英語で書いてあり、たとえば、「現代文」は”Modern Japanese”といった具合である。 これ、誰もおかしいと思わないのだろうか。監督を終えてから同僚の先生に上記の話をしたら、「それを見て解答する子なんか、いないと思いますよ」という答えが返ってきたくらいなので、何も感じない先生も多いのかもしれない。私が生徒の立場であれば、「あれ? 『サイエンス』って、どう…
同僚のHさん(約40歳・女性)やKさん(約60歳・女性)といっしょに3人でおしゃべりしていたとき、Hさんが「また来た、また来た! 野良犬、野良犬!」と言って、慌てふためき始めた。私は周りを見渡したが、まったく野良犬の姿はなかった。 私が不思議がっていると、Hさんは「ほら見て、ほら見て! ノウダ君、ノウダ君! あの明治大学落ちた、ノウダ君、ノウダ君!」と言った。 どうやら、Hさんはノウダ君とやらに「野良犬」というアダ名をつけて、ひどく嫌っているらしいことを私は理解した。 < 完 >
世界史の授業をしていたとき、私は黒板に「猿人・原人・旧人・新人」と板書しようとして、原人と旧人の間に聞いたこともない人類の名称を2つも書いてしまっていた。授業の終盤でこのことに気づいた私は慌てて訂正し、生徒らに「たぶん9割くらいの人がマチガイに気づいてたと思うけど、気づいたら言ってな」と伝えた。生徒らは全員、無表情かつ無反応であった。 < 完 >
私は社会科の教員なのに、生まれて初めて数学の授業を担当することになった。当然ながら、私の授業はヒドい内容であった。しかも、授業を終える号令の際も、気が抜けた私は「よろしくお願いします」と言ってしまう始末であった。 そんなポンコツぶりにもかかわらず、数名の生徒がプロジェクターやスクリーンの片づけを自主的に手伝ってくれ、少し心があたたかくなった。 < 完 >
もともとおかしかった勤務校がますますおかしくなり、図書館が講師室になった。しかも、図書館が講師用住宅にもなったため、多くの講師たちが図書館に個人的な荷物を運び込んでいた。なお、寝るときは床で寝てはならず、テーブルの上に布団を敷いて寝なければならないらしい。 あまりの混沌ぶりに絶句しながら図書館内を歩いていると、壁に講師らの時間割が貼ってあるのを見つけた。それを見てみると、週10コマあったはずの私の授業数が、週4コマに減らされていた。 学校と自分たちの将来に、極度の不安を感じながら起床。 < 完 >
理科のM先生(20代・男性)と私と約10名の生徒たちで、船旅をしながらの勉強合宿をおこなった。合宿最終日の別れの場面で、生徒たちはもう入試と卒業式しか残されてないことを改めて感じ、ことばを発することができず、重い空気が漂っていた。 そんな中、リーダーの生徒が声を震わせながら合宿のまとめを話し、最後に涙をこらえながら「さようなら」と言った。それに続いて、他の生徒たちも順番に、涙をこらえながら「さようなら」と言った。 このように「さようなら」の声が続く状況で、M先生は優しい声で「ありがとう」と言い、生徒たちはそのことばに深く感動していた。一方、私もそれに続いて「感謝してます」と言ったが、まったく感…
手の爪を切っていたが、爪切りの刃がガタガタなので、うまく切れない。イライラしているうちに、ひどい眠気が襲ってきた。そのため、ますますうまく切れないどころか、指を切りそうな危ない状態になってきた。 最終的に睡魔に負けて、爪切りを持ったまま意識が飛んで起床。 < 完 >
先日、授業が始まって20分くらい経ったとき、教室の後ろのドアから校長が入ってきた。校長が来るとはまったく聞いていなかったので、私は驚いた。校長はイスに腰かけると、そのままずっと私の授業を見ていた。 校長は、いつまで経っても出て行かない。正直、生徒も私も、気になって授業に集中できない。私は器が小さい人間なので、だんだん腹が立ってきた。そこで、校長が来てから20分後、私は「仕返し」をすることにした。校長を指名して、質問をしたのである。 「校長先生、昔のバラエティ番組の企画で、ジブラルタル海峡を題材にしたモノがあったと思うんですが、ご存知ですか?」 40代以上の方ならご存知だろうが、これは『風雲! …
「神」というニックネームの後輩女性に、彼氏の岡村くん(仮名)を紹介してもらうことになった。私が待ち合わせ場所で待っていると、神と岡村くんがラブラブで登場した。岡村くんは、性格はいたって謙虚であり、非常に好感のもてる人物であった。 とりあえず、我々3人はスタジアムのようなところに行き、席についた。しかし、ここでなぜか、岡村くんがかなり神と離れた席に座った。それを見た私は、岡村くんのもとに駆け寄って、「岡村さんが神のお隣にお座り申し上げることで、神は非常にお喜びになるのです。岡村さんしかできないことですから、お隣にお座りしなければ! それが神に対するお心づかいというものですよ」などと、接待の秘訣を…
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