雨によりそう、入眠を誘う降雨のカーテンをめくる、見下ろす濡れた路面に映る信号の明滅の赤、青、無人車がとおりすぎていく、音もなく横切って去っていく、雨具の人影は匿名の実存 その下、河がよぎる、河口を目的に流れていく、飲み込めるものなら何でも飲み込みながら流れていく、河の壁に鋼鉄の扉、幻獣の誘い、なかに入ればさらにその下に幻のダンジョン 降雨の音がそこにまで響いている、なかを歩く、たった一つの頼りは磁石として回転する魔法のカード、進めば、通路に直立するサファイア、ルビー、エメラルドが散りばめられた石像、それを移動する そのまえに戦わなくてはいけない、このままなら何もないままだ、違う、