信田さよ子,2015,加害者は変われるか?──DVと虐待をみつめながら,筑摩書房.(5.23.24)加害者は変われるか?:DVと虐待をみつめながら(ちくま文庫) 信田さよ子筑摩書房虐待、DV、性暴力の加害者は、どう動機づけられ、自らの行為をどう意味付けているのか、わたしの最大の関心はそこにあるが、信田さんが言語化したそれは、ひどく幼稚で凡庸なものにしか過ぎなかった。自分に抵抗できない者を虐待する、暴行するというのは、言うまでもなく、卑劣きわまりない行為であるが、その根底にある他者を自らの意思どおりにコントロールしたいという欲望は、おそろしく幼稚な、幼児期に克服されるべき全能感の現れでしかない。わたしは、身近な他者が自分の意思どおりに行為した場合、なんとも言えない居心地の悪さなり、ときには気味の悪さなりを感...加害者は変われるか?──DVと虐待をみつめながら