湯浅誠,2013,なぜ「活動家」と名乗るのか──岩盤を穿つ,筑摩書房.(10.7.24)他なる社会の可能性を夢見てそれに形を与え、場を作り、共同性を練り上げ、夢見る条件を作る。これが活動家の仕事だ。2008年暮れから年明けの「年越し派遣村」や、2009年10月から2012年3月までの内閣府参与など、一貫して貧困問題に取り組んできた著者が、「活動家」についてわかりやすく伝える。湯浅さんは、2000年代の貧困問題の可視化に大きく寄与した。本書では、リーマンショックと年越し派遣村の開設、民主党政権の成立に至るまでの、反貧困運動の軌跡が克明に再現されている。湯浅さんは、リーマンショック後に横行した「派遣切り」に強く怒りをぶつける。とはいえ「派遣切り」に対する第一の責任は、なんと言っても企業の経営者にあります。いま...なぜ「活動家」と名乗るのか──岩盤を穿つ