蜜蜂の羽音静かに襲来す 桃香 みつばちのはおとしずかにしゅうらいす 蜂の巣に向かひ震える夫の足 桃香「蜂」といえば、頭に止まっていたのを知らずに触って刺されてしまったこと。軒に大きな蜂の巣ができて、夫が恐る恐る取り除こうとして結局は諦めてしまったこと。そんなことが思い浮かびますが、「俳句生活」の4月の兼題でした。発表が6月と遅れるので季節感は吹き飛ん...
杉玉の色も鮮やか新酒酌む 桃香 すぎたまのいろもあざやかしんしゅくむ アメリカの山田錦や新酒利く 桃香「俳句ポスト」の兼題「新酒」が出されたとき、ニュースになっていたのがアメリカにできた「獺祭」の酒造工場のこと。どうにかこれを詠みたいなと思っていましたが、残念ながら時期も「新酒」の本意と違っていてうまく表現できませんでした。ニューヨーク州アーカンソーに...
水澄むや処理水放出30年 桃香 みずすむやしょりすいほうしゅつ30ねん 水澄みて水面に落つる影の濃し 桃香立冬も過ぎ、急に寒くなってきました。札幌では初雪が降ったとか。我が家でも冬支度をしています。こういう時期ですが、「俳句生活」の発表があったのでブログアップしておきます。物がみな澄む秋。水底まで見えるような湖沼や川の美しさを「水澄む」という季語で表すよ...
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蜜蜂の羽音静かに襲来す 桃香 みつばちのはおとしずかにしゅうらいす 蜂の巣に向かひ震える夫の足 桃香「蜂」といえば、頭に止まっていたのを知らずに触って刺されてしまったこと。軒に大きな蜂の巣ができて、夫が恐る恐る取り除こうとして結局は諦めてしまったこと。そんなことが思い浮かびますが、「俳句生活」の4月の兼題でした。発表が6月と遅れるので季節感は吹き飛ん...
山笑ふゆわんゆわんと高圧線 桃香 やまわらうゆわんゆわんとこうあつせん 「山笑う」は春の山の明るい感じを表す季語です。最近は山登りもしていないので、家から見える山の様子を詠んでみました。家の窓から○○山の稜線が見えるのですが、その山頂に立つ鉄塔。高圧線を支える塔です。その高圧線が揺れているのを見たことがあるのですが何とも面白い揺れ方をしていました。今までオノ...
母逝く日囀空より降りしきる 桃香 ははゆくひさえずりそらよりふりしきる さへづりや軒端の鳥の位置確か 桃香最近はあまり句作をしていませんが、「俳句ポスト」と「俳句生活」「句会」の句だけはどうにかひねり出しています。一句目は母が亡くなって間もない日に詠んだもの。ポストの並選に選ばれていました。二句目は、この頃よくやってくる軒端の小鳥、なんだか挨拶をしにき...
しゃぼん玉景色も丸く歪みけり 桃香 しゃぼんだまけしきもまるくゆがみけり 肺活量きそいて吹き込むしゃぼん玉 桃香 消え去るを定めと決めて石鹸玉 桃香今月の句会の兼題の一つは「石鹸玉」でした。幼い頃よく遊んだものですが、大人になってからもよく膨らむ石鹸玉の液は、とか石鹸玉の中に入るにはどうしたらいいかとか、いろいろ考えたものです。最近、あまりいい...
炊き出しの湯気に余寒の月明り 桃香 たきだしのゆげによかんのつきあかり 夫入院けふも余寒の月見上ぐ 桃香二月の初めに投句したものですが、「俳句ポスト」の並選になっていました。このところ落選が続いていたので、ちょっと句を詠もうかなと気にもなりました。時期がずれているのはいたしかたありません。阪神淡路のときは、炊き出しの経験をせずに済みました。少し歩けば大...
母逝きて主なき庭の白椿 桃香 ははゆきてぬしなきにわのしろつばき 苔庭の緑濃くする紅椿 桃香 俯せも仰向けもあり落椿 桃香 なんとなく気分が乗らず、家に籠って過ごすことが多い日々でしたが、久しぶりに句会に参加しました。兼題は「椿」と「遍路」我ながら冴えない句だと思いながら出したのですが、案の定あまり得点は入りませんでした。一句目は、やはり母のこ...
居酒屋の店裏に干す河豚の鰭 桃香 いざかやのみせうらにほすふぐのひれ 生き死にもその場まかせの河豚の肝 桃香河豚の美味しい時期ですね。てっちりで一杯といきたいものです。鰭酒もいいですね。その鰭酒を作っている様子を句にしてみました。俳句生活の兼題でしたが入選に選ばれていました。類想句ありそうですが・・・故郷の町の近くにも河豚で有名な場所があります。一度行...
セーターの夫の背温しひたと寄る 桃香 セーターのつまのせぬくしひたとよる 虫食ひのブランドセーター手放せず 桃香寒い日が続いています。被災地の方々は大変でしょうね。俳句ポストの発表があったのでブログアップしておきます。定位置の並選でした。下五の「ひたと寄る」これはどうにかしたいですね。 セーターにもぐり出られぬかもしれぬ 池田澄子右下のコメント...
ごまめにも目口のありて晴れ晴れし 桃香 ごまめにもめくちのありてはればれし 三日過ぎごまめの残る一の重 桃香 塗箸にほどよくからむごまめかな 桃香去年はいろいろと忙しかったものでおせち料理の準備もできませんでした。ということで、今年のおせちは予約して届けてもらった購入品。今年は数の子やいくらなどが安かったのでスーパーで追加しました。一月の句会の...
霜踏んで登校の列渋滞す 桃香 しもふんでとうこうのれつじゅうたいす 霜置きて車輪の重きローカル線 桃香「霜」という兼題で思い浮かんだのは「霜柱」をあちこち踏みつけながら登校する子供たちの姿。これは類想の句としてたくさんあるのでしょうが、「霜」と「霜柱」とは自然現象としては異なるものなのでしょうね。最近は登校時に集団で並んで歩くというのもなくなったのでし...
後の月手足つめたし雲白し 桃香 のちのつきてあしつめたしくもしろし ビル街の谷より見上ぐ後の月 桃香後の月とは旧暦九月十三日の夜の月のことです。十三夜ともいいます。十月に入り急に寒くなった頃に詠んだ句ですので、風の冷たさが身に沁みました。月が煌々と白く輝いていたので、思わず「手足つめたし月白し」と詠んでしまったのですが、後の月と月白しが被ってしまいます...
杉玉の色も鮮やか新酒酌む 桃香 すぎたまのいろもあざやかしんしゅくむ アメリカの山田錦や新酒利く 桃香「俳句ポスト」の兼題「新酒」が出されたとき、ニュースになっていたのがアメリカにできた「獺祭」の酒造工場のこと。どうにかこれを詠みたいなと思っていましたが、残念ながら時期も「新酒」の本意と違っていてうまく表現できませんでした。ニューヨーク州アーカンソーに...
水澄むや処理水放出30年 桃香 みずすむやしょりすいほうしゅつ30ねん 水澄みて水面に落つる影の濃し 桃香立冬も過ぎ、急に寒くなってきました。札幌では初雪が降ったとか。我が家でも冬支度をしています。こういう時期ですが、「俳句生活」の発表があったのでブログアップしておきます。物がみな澄む秋。水底まで見えるような湖沼や川の美しさを「水澄む」という季語で表すよ...
街角のコンビニ明し夜長の灯 桃香 まちかどのコンビニあかしよながのひ すれちがふ老後の話長き夜 桃香そろそろ十月も終わり冬の気配が近づいてきましたね。でも、まだ昼間は暖かく上着なしでも過ごせます。今年の冬は暖冬だということですが、秋の紅葉もここら辺ではまだのようですし、夏から一息に冬に入るような感じで季節感がおかしくなってしまいそうです。夏の暑さで野菜...
露寒や顔なき地蔵に涙あと 桃香 つゆさむやかおなきじぞうになみだあと 露寒の朝天空にゆがみなし 桃香 露寒しブラシにからむ髪の筋 桃香「露寒」晩秋の寒々とした露の感じを表す季語です。今月の句会の兼題でした。まだ昼間は暖かいのですが、朝夕はさすがに寒さが身に沁みます。寒々とした様子を表すのにちょっと苦労しましたが、意外にも一句目が選ばれていました...
蜩や午後の微熱の治まらず 桃香 ひぐらしやごごのびねつのおさまらず 手に取りて軽き骸の蜩よ 桃香思い切り季節外れの句ですが、「俳句生活」の発表が今日だったので、一応ブログアップすることにしました。作句は8月でしたが、体調が悪く蜩のカナカナという鳴き声もうるさく感じ、いっそう憂鬱になるという状態でした。ということで、「午後の微熱」はすっと出たのです...
故郷に核の保存地秋灯 桃香 ふるさとにかくのほぞんちあきともし 秋の灯や十字にくくる古雑誌 桃香 秋灯やクラス写真はセピア色 桃香久しぶりの句会でした。休んでいる間、コロナの影響もあって参加者は少なかったようです。今回は七名。兼題は「秋の灯」と「桔梗」「桔梗」は類想になりがちですが、「秋の灯」の方は色々な句が出てきました。わたしは、最近気に...
河童忌や眠剤たよる夜の月 桃香 かっぱきやみんざいたよるよるのつき 河童忌や藪の中なる通せんぼ 桃香「河童忌」芥川龍之介の忌日ですが、7月の「俳句生活」の兼題でした。発表は昨日。龍之介といえば「河童」はじめいろいろな作品が思い浮かびますが、「藪の中」とその自死を取り上げてみました。龍之介の自死は、睡眠剤によるものとされていますが、わたしも眠れないときは...
雷の予報サイレン置くクラブ 桃香 かみなりのよほうサイレンおくクラブ 海鳥もざわめく瀬戸の日雷 桃香六月の「俳句ポスト」の兼題は「雷」でした。雷といえばすぐ思い出すのはゴルフのラウンド中の雷。これは怖いですね。避難小屋があるのでそこまで走ればいいのですが、小屋や茶店から離れた場所だと困ります。バンカーの中に入って身をかがめるといいとかいろいろ言われてい...
フレンチも変わらず夫の「まずビール」 桃香 フレンチもかわらずつまの「まずビール」 缶ビールぷしゅっと開けて発車ベル 桃香本当にビールの美味しい季節になりましたね。なんといっても夏場は生ビールに限ります。と言っても写真は家飲みのスーパードライですが。急いで写真を撮ったので泡だらけになってしまいました。このビールは「俳句生活」の兼題なのですが、一句目が佳...
どくだみの我が物顔や排水溝 桃香 どくだみのわがものがおやはいすいこう 雨後の庭十薬の香の匂い立つ 桃香日本全国梅雨入りとなりました。この季節、花菖蒲や薔薇も見事に咲き誇っていますが、我が家の周辺で目立つのは十薬の白い花。庭ならいいのですが、側溝の中に繁茂しています。大雨が予想されるのにいいのかなとも思うのですが、周辺のいたるところの側溝に十薬が咲き乱...
朝の陽に身をふるはせて蝶生まる 桃香 あさのひにみをふるわせてちょううまる 楽し気な蝶の行き先尋ねたし 桃香またしても季節外れの句ですが、最近あまり句作をする余裕がないので、「俳句生活」の投稿句を載せておきます。今日が発表でしたがまたしても「佳作」わたしとしては二句目が好きなのですが、俳句的には一句目なのでしょうね。四月投稿ということで、蝶はモンシロチ...
琵琶の実のほどよく熟れる雨上がり 桃香 びわのみのほどよくうれるあめあがり ころもがへ箪笥しみじみ風通す 桃香今年の梅雨入りは早かったですね。台風と豪雨とともに来たという感じで、豪雨が上がった後は本当にほっとしました。前回のアップからかなり間が空いてしまったので、無理やり愚作を・・・題は梅雨入なのですが、季語は琵琶と更衣です。...
少年の背丈伸びゆく新樹かな 桃香 しょうねんのせたけのびゆくしんじゅかな 星々のつぶやき聞こゆ夜の新樹 桃香5月ですね。木々の緑も濃くなり、さわやかな風が吹き渡ります。なぜかこの季節になると「少年」の健やかに伸びていく姿が思い浮かんできます。「少年」に魅力を感じるのは、わたしがおばさんだからかもしれませんが、若い人の躍動感や可能性は羨ましいも...
春雨やビニルで届く夕刊紙 桃香 はるさめやビニルでとどくゆうかんし くせつ毛の波うつままに春の雨 桃香またしても時期外れの句で申し訳ありません。なかなか句作ができなくて、投句した句を載せています。「俳句生活」の発表が昨日ありましたが、二句目が佳作でした。わたしとしては、一句目がいいと思っていたのですが、「何がどうした」句になってしまっているからでしょう...
味噌餡の母の作りし柏餅 桃香 みそあんのははのつくりしかしわもち 柏餅香りなつかし三つ食ぶ 桃香五月に入り新緑の候というのに、連休というのに、いい気候だというのに・・・どこにも出かけず、句作もしていません。やはり吟行というのは大切なのですね。そういえばブログを始めた当初は、向日葵や藤棚などを撮るためにせっせと出かけていたものです。このところの腰痛などで...
花冷のかたまりてある部屋のすみ 桃香 はなびえのかたまりてあるへやのすみ 花冷や姿見に映ゆ小振袖 桃香初夏の気配が漂うこの時期、またしても季節外れの句で申し訳ありません。「俳句ポスト」の兼題「花冷」の発表が今日だったもので。またしても並選。このごろは定位置になってしまいました。桜の咲くころ急に冷え込むことがありますが、今年も暖かい日が続いたものの、寒さ...
春暁や母をおもひて目覚めけり 桃香 しゅんぎょうやははをおもいてめざめけり 春暁の故郷の空に月残る 桃香句会のお題は「麗か」とこの「春暁」でした。どうしても故郷の母のことから離れられません。当然のことながら、票は入りませんでした。「父や母」「故郷」などは類想句に典型的な言葉だと、どなたかが言われていましたね。 春暁のもつとも遠き音を恋ふ 能村...
椿落つ母のか細き息づかひ 桃香 つばきおつははのかぼそきいきづかい 白椿達者であれと母の言ふ 桃香またしても季節外れの俳句で申し訳ありません。「俳句生活」の発表が遅かったもので。今年に入ってから母の状態がよくなく何度か見舞いに行きましたが、食欲もなく...
うららかや午後のベンチを独り占め 桃香 うららかやごごのベンチをひとりじめ うららかや凪の瀬戸行くローカル線 桃香 うららかやお国訛りの駅ホーム 桃香初夏ともいえる気候の昨今ですが、句会の兼題が「麗か」でしたので、あえて三句を詠んでみました。漢字で「麗か」とかなで「うららか」とどちらにしようかと迷いましたが、ひらかなの方がのんびりしたイメージが...
鳥雲に入りて深まる湖の碧 桃香 とりくもにいりてふかまるうみのあお 夢うつつ移ろう母よ鳥雲に 桃香「鳥雲に入る」というのは、春、北に帰る渡り鳥が雲間に消えていくようにみえる様を表している季語です。雲の彼方に消えていくようすから、消えゆくものの哀れさを表すこともあります。わたしとしては、二句目の母を詠んだ句が、現実と空想の世界を行き来している母の様子を表...
春雷にはつと顔上ぐ窓の雨 桃香 しゅんらいにはっとかおあぐまどのあめ 春雷や子の駆け回るドライブイン 桃香句会のもう一つの兼題は「春雷」でした。春の雷は、夏と違ってあまり激しくなく二三回で終わってしまうことが多いようですが、雷の音にはっと気が付いて外を見る様子、雷の音にはしゃぎまわる子供たちの様子を詠んでみました。あまり納得のいく句ではありません。 ...
ミモザ咲きデニムで歩く女性デー 桃香 ミモザさきデニムであるくじょせいデー 百までも生きよと母にミモザの黄 桃香今月の句会の兼題は「ミモザの花」でした。以前も詠んだことがあるので、なかなか新しい発想が浮かびません。3月8日が「国際女性デー」で「ミモザの日」とも呼ばれています。あの黄色が若々しく先進的な感じがし、まさしく女性の日にぴったりという感じですね...
春を待つ戦火逃るる無辜の民 桃香 はるをまつせんかのがるるむこのたみ yomiuri online より ひらがなの机の名前春を待つ 桃香「春を待つ」と聞いてすぐに思い浮かんだのは、ウクライナの人々のこと。決して戦うことから逃げているわけではありません...
水鳥の波間に揺らぐ春の海 桃香 みずどりのなみまにゆらぐはるのうみ きらめきは癒やしとなりて春の海 桃香このところ暖かい日が続きますね。天気のよさと暖かさにつられて浜辺まで歩いてきました。一眼レフを持ち歩くのも久しぶりです。浜辺に続く川沿いの道を歩くのも久しぶりですが、交番の脇に菜の花が咲いていたり、桜の蕾も少し膨らみかけていたり、春だなぁと思わせる景...
労咳の父だけありし寒卵 桃香 ろうがいのちちだけありしかんたまご 寒卵透けて生命の秘密見ゆ 桃香物価の優等生、卵の値段が高騰していますね。ものみな値上がりのこの時期、卵だけはと思っていましたが、どうやら鳥インフルエンザの影響が大きいようです。いつ値下がりするのでしょうね。我が家の朝食はパン食なので、炊き立てのご飯に卵をかけてという醍醐味は味わえませんが...
浮世絵の細き縦線春時雨 桃香 うきよえのほそきたてせんはるしぐれ 五六羽の雀軒借る春時雨 桃香句会のもう一つの兼題は「春時雨」でした。「時雨」とどう違うのかはっきりしないままに頭に浮かんだのが、浮世絵にある雨の表情。雨を線で表すというのは浮世絵が特徴的だというので、そのままを詠んでしまいました。有名なのは広重の「大はしあたけの夕立」ですが、これは時雨の...
雪解けて喧騒の街表れる 桃香 ゆきとけてけんそうのまちあらわれる 雪解に小さき足跡ふみ残る 桃香 雪解けて草の緑も深まりぬ 桃香大寒波とやらで、こちらにも雪が降りました。といっても、夜中に降って明け方にうっすらと積もり、昼過ぎには溶けてしまう雪です。今回の句会の兼題の一つが「雪解」雪解け水がごうごうと音を立てて流れたりするような光景にはお目にか...
電飾明し節電の十二月 桃香 でんしょくあかしせつでんのじゅうにがつ 十二月急ぎ足なる風の街 桃香最近、新しい句もあまり詠んでいないので、また時期外れの句となります。「俳句生活」の発表が昨日あったので載せておきます。一句目は佳作でした。いつもは大抵五七五の定型で作るのですが、今回はちょっと破調で詠んでみました。節電が強く言われるこの時期、街は電飾でいっぱ...
公園のベンチ誰待つ春浅し 桃香 こうえんのベンチだれまつはるあさし 春浅し母の記憶もとぎれがち 桃香立春も過ぎたというのに、いっこうに春に向かう気持ちになれません。母の調子が悪く気になっています。母と話しても昔のことはよく覚えているのに、昨日のことは忘れているといった状態になっています。幸い身辺のことはできるので、そこだけはありがたいのですが。と...