風光るうす紫に染めた髪 桃香 かぜひかるうすむらさきにそめたかみ スケボーの子のヘルメット風光る 桃香またまた時期外れの句です。風光るは春になって日差しも強くなり、吹く風も気持ちよく感じられる様子を表す季語ですが、春になり気持ちも晴れやかになって出歩きたい気持ちを詠んでみました。一句目は老婦人がきれいな紫に髪を染めていらっしゃるのを見て、あぁいいなと、...
風光るうす紫に染めた髪 桃香 かぜひかるうすむらさきにそめたかみ スケボーの子のヘルメット風光る 桃香またまた時期外れの句です。風光るは春になって日差しも強くなり、吹く風も気持ちよく感じられる様子を表す季語ですが、春になり気持ちも晴れやかになって出歩きたい気持ちを詠んでみました。一句目は老婦人がきれいな紫に髪を染めていらっしゃるのを見て、あぁいいなと、...
啓蟄や雀のつつく壁の穴 桃香 けいちつやすずめのつつくかべのあな 啓蟄や準備OKスニカー 桃香とんでもない時期外れですが、俳句ポストの発表が最近あったので載せておきます。当然のことながら、選外でした。二句目は春の訪れを喜ぶ気持ちをいつもとは違った形で表現したいと思ったのですが、やはり意味不明な句になってしまいました。このところ句作できていません。 啓...
揚雲雀見下ろす先は平穏か 桃香 あげひばりみおろすさきはへいおんか 亡き母に文託したき揚雲雀 桃香雲雀は麦畑や草原でみかけることもありますが、何といっても鳴き声に特徴がありますね。チイチイピという鳴き声は子供の頃よく聞いたものです。空高く舞い上がって、巣を見つけられないようにすっと降りてくる姿も楽しいものです。また時期外れになりましたが、「俳句ポスト」...
祖母の待つ年に一度の春着の子 桃香 そぼのまつねんにいちどのはるぎのこ 春着手に喪服と迷ふ母の家 桃香春着とは、お正月に着る晴れ着のことです。ずいぶん時期外れな句ですが、昨日「俳句ポスト」の発表があったので載せておきます。一句目はよくある句ですが、子供の頃、お正月に祖母の家に出かけ叔母と百人一首などして遊んだのを思い出します。祖母はいつもニコニコと嬉し...
草つらら踏みて始まるけふひと日 桃香 くさつららふみてはじまるきょうひとひ 茅葺の匂ひ残れる軒つらら 桃香今もそうですが、比較的暖かいところで暮らしていたので、雪や氷はあまり日常的な光景ではありませんでした。若い頃はスキーにも行きましたし、登山で雪渓を歩いたこともあります。最近では冬の白川郷を訪れて合掌造りの民宿に泊まったのを思い出します。一句目は草つ...
ひらと舞ふ千鳥の羽のうらおもて 桃香 ひらとまうちどりのはねのうらおもて 海埋めて声遠くなり磯千鳥 桃香久しぶりに天気がよく暖かい日でしたので、川沿いに海岸まで散歩してみることにしました。前はよく水鳥を見にいったものですが、本当に最近は久しぶりです。ちょうど満潮だったせいか、浜は見えず、鳥たちはみんな河口の方へ集まっています。カルガモ、ヒドリガモ、マガ...
読み上げる声ものどかや初句会 桃香 よみあげるこえものどかやはつくかい 初句会清記の文字に力こめ 桃香 駄句とても名乗り上げたし初句会 桃香昨日は、初句会でした。初句会といってもみんなおしゃれをするわけでもないし、お酒や食事がでるわけでもありません。でもなんとなく改まった雰囲気になるので不思議です。わたしは二句目が好きなのですが、特選に選んでく...
初春の故郷の海波しずか 桃香 はつはるのふるさとのうみなみしずか 残されし日も新たなる老の春 桃香あけましておめでとうございます今年も新しい年を迎えました。なんとなく気持ちは新たなのですが、相変わらずあまり意欲がわきません。今日の二句も、あまり考えず、推敲もせずブログアップしたものです。いろいろな問題を抱え、夜も寝られないことがありますが、とりあえずご...
筆太の遺言の文字冬ぬくし 桃香 ふでぶとのゆいごんのもじふゆぬくし 冬ぬくし夢は空き地の大リーガー 桃香俳句ポストの兼題は「冬暖か」だったのですが、文字数の関係で傍題の「冬ぬくし」としました。「冬暖か」で詠むべきでしたね。やはり投稿欄の設定がおかしいようです。500ピクセルにしましたが、狭いですね。文章を書く欄がなくなってしまうので残念です。 校...
街燈の吾の影うすし秋の暮 桃香 がいとうのあのかげうすしあきのくれ 秋の暮家路を急ぐ渋滞路 桃香今年の秋は短かったですね。紅葉を楽しむ余裕もなくヒーターの必要な季節となってしまいました。俳句生活の兼題でしたが、発表を待つ間に秋はもうとっくに過ぎ去ってしまったようです。秋の暮の淋しさを詠んでみましたが、今一つですね。お口直しに有名な句をあげておきます。 あやまちはくりかへし...
樹木葬願って見上ぐ星月夜 桃香 じゅもくそうねがってみあぐほしづきよ 西域の砂漠の果ての星月夜 桃香星月夜とは、秋の澄み切った夜の星の美しさをいいます。月のない新月の夜空なんかでしょうね。わたしが思い浮かべるのは、タクラマカン砂漠で寝そべって星の観察をした夜のこと。星が流れたり、北極星を見つけたり楽しいひとときでしたが、あの夜の星空の明るさは心に残って...
石榴割れまだ停戦の気配なし 桃香 ざくろわれまだていせんのけはいなし 若き日の過ち酸つぱし石榴の実 桃香石榴はあまり食べたことはありませんね。子供の頃、山になっている石榴の木から取って友達と摘まんで食べた記憶はあるのですが、酸っぱさだけが印象に残っています。十年ぐらい前イランへ行った時、石榴のジュースを売っていたので飲んでみましたが、甘いでもなく酸っぱ...
隠れても声隠されぬ色鳥よ 桃香 かくれてもこえかくされぬいろどりよ 色鳥や気配残して飛び立ちぬ 桃香小鳥たちがやってくる季節となりました。小鳥と言ってもジョウビタキぐらいしか分からないわたしですが、一応「俳句ポスト」の兼題でしたので詠んでみることにしました。・・・ということで、発表があったのですが、今回も「類想句」となっていました。全体への評価として言...
米をとぐ窓より見ゆる後の月 桃香 こめをとぐまどよりみゆるのちのつき 薄雲を横切つてゆく後の月 桃香 改築の家並を照らす後の月 桃香十月の句会のお題は「後の月」「小鳥」でした。今回もあまり参加したくなかったのですが、止めてしまうともう俳句を詠むこともなくなりそうなので頑張って参加することにしました。「後の月」とは旧暦九月十三日の月のことで「十三...
母好む花を選びて墓参 桃香 ははこのむはなをえらびてはかまいり 墓参樒枯れたる両隣 桃香お彼岸もとっくに過ぎたところで「俳句生活」の発表があったのでブログアップすることにしました。なかなか故郷の父母の墓参りには行けませんが、近くにいとこがいて時々墓参してくれているようです。最近は墓終いも多いようですが、わたしたち姉妹が元気なうちはそのままにしておこうか...
露草や一日かぎりの瑠璃の美し 桃香 つゆくさやひとひかぎりのるりのはし 露草の濡れて濃くする藍の色 桃香 露草や今朝の機嫌のありどころ 桃香久しぶりの句会でした。兼題は「露草」と「宵闇」露草はよく目にするので詠みやすいですが、「宵闇」は少し苦労しました。詠みやすいというところで、陥りがちなのは類想の句。一句目と二句目はまさしくその類想句です。わ...
薄着して目立つ去年の水着跡 桃香 うすぎしてめだつきょねんのみずぎあと 水着にも名前くつきり夏授業 桃香シーズンはとっくに終わっているはずですが、まだまだ暑い日が続き、海水浴はこれからというところもあるようですね。水着といえばビキニや派手な水着を思い浮かべるものですが、心に残っているのは、紺のスクール水着。しかも水泳帽や水着には目立つように名前を書いた...
子等の待つ三度の食事夏休 桃香 こらのまつさんどのしょくじなつやすみ 工作は父の担当夏休 桃香夏休みももう終わりですね。「夏休」という兼題を与えられて、思いつくものは極めて身近な物ばかり。海外旅行に行った思い出や登山やキャンプなどいろいろありそうなものですが、なんだか苦痛な食事の用意とか宿題とかそんなものばかり。気分がすぐれないこともあったのでしょうが、...
短夜や若かりし日の夢惜しむ 桃香 みじかよやわかかりしひのゆめおしむ 短夜や更新中のプログラム 桃香「短夜」夏は夜が短くたちまち朝になるので、寝苦しい日が続きます。後朝の歌として古来詠まれていた言葉ですが、こんなに寝苦しい夜が続くと、今の時期にぴったりという感じもするので不思議です。一句目は、寝苦しい夜思い起こすのは若い日の恋や夢ということで詠んでみま...
南風吹く海沿いにある駐在所 桃香 みなみふくうみぞいにあるちゅうざいしょ ファルーカの滑るナイルや南風 桃香...
譲られし片蔭母の車椅子 桃香 ゆずられしかたかげははのくるまいす 片蔭に犬の寝そべる裏通り 桃香 片蔭を外れ歩くも若さかな 桃香久しぶりに出席した句会の季題は「片蔭」「水鉄砲」でした。このところあまりいい句が詠めていないので、やっとひねり出したのがやはり母の句。ところが・・・先生の特選に選ばれたのがなんと二句目の犬の句でした。これは以前...
葉桜の土手喧騒の跡もなし 桃香 はざくらのどてけんそうのあともなし 葉桜となりて齢を一つ足し 桃香 またまた季節外れの句です。5月に投句したものですが、「俳句生活」の発表が先日あったところなので、一応アップしておこうと思います。最近PCの調子が悪いので、もし駄目になった場合でもこのブログを訪れると昔の句にであえるかななどとの深謀遠慮です。5月の若葉は綺麗...
風わたる消滅可能の町薄暑 桃香 かぜわたるしょうめつかのうのまちはくしょ 薄暑来ぬ町の役場もクールビズ 桃香薄暑とは初夏の頃の暑さをいいます。これを投句したのが5月の初めですから、あの頃そうとう暑かった記憶があります。ニュースでもクールビズの役場の様子を映していました。その頃話題に上っていたのが、「消滅可能都市」のこと。2020年から2050年の間に若...
蜜蜂の羽音静かに襲来す 桃香 みつばちのはおとしずかにしゅうらいす 蜂の巣に向かひ震える夫の足 桃香「蜂」といえば、頭に止まっていたのを知らずに触って刺されてしまったこと。軒に大きな蜂の巣ができて、夫が恐る恐る取り除こうとして結局は諦めてしまったこと。そんなことが思い浮かびますが、「俳句生活」の4月の兼題でした。発表が6月と遅れるので季節感は吹き飛ん...
山笑ふゆわんゆわんと高圧線 桃香 やまわらうゆわんゆわんとこうあつせん 「山笑う」は春の山の明るい感じを表す季語です。最近は山登りもしていないので、家から見える山の様子を詠んでみました。家の窓から○○山の稜線が見えるのですが、その山頂に立つ鉄塔。高圧線を支える塔です。その高圧線が揺れているのを見たことがあるのですが何とも面白い揺れ方をしていました。今までオノ...
母逝く日囀空より降りしきる 桃香 ははゆくひさえずりそらよりふりしきる さへづりや軒端の鳥の位置確か 桃香最近はあまり句作をしていませんが、「俳句ポスト」と「俳句生活」「句会」の句だけはどうにかひねり出しています。一句目は母が亡くなって間もない日に詠んだもの。ポストの並選に選ばれていました。二句目は、この頃よくやってくる軒端の小鳥、なんだか挨拶をしにき...
しゃぼん玉景色も丸く歪みけり 桃香 しゃぼんだまけしきもまるくゆがみけり 肺活量きそいて吹き込むしゃぼん玉 桃香 消え去るを定めと決めて石鹸玉 桃香今月の句会の兼題の一つは「石鹸玉」でした。幼い頃よく遊んだものですが、大人になってからもよく膨らむ石鹸玉の液は、とか石鹸玉の中に入るにはどうしたらいいかとか、いろいろ考えたものです。最近、あまりいい...
炊き出しの湯気に余寒の月明り 桃香 たきだしのゆげによかんのつきあかり 夫入院けふも余寒の月見上ぐ 桃香二月の初めに投句したものですが、「俳句ポスト」の並選になっていました。このところ落選が続いていたので、ちょっと句を詠もうかなと気にもなりました。時期がずれているのはいたしかたありません。阪神淡路のときは、炊き出しの経験をせずに済みました。少し歩けば大...
母逝きて主なき庭の白椿 桃香 ははゆきてぬしなきにわのしろつばき 苔庭の緑濃くする紅椿 桃香 俯せも仰向けもあり落椿 桃香 なんとなく気分が乗らず、家に籠って過ごすことが多い日々でしたが、久しぶりに句会に参加しました。兼題は「椿」と「遍路」我ながら冴えない句だと思いながら出したのですが、案の定あまり得点は入りませんでした。一句目は、やはり母のこ...
居酒屋の店裏に干す河豚の鰭 桃香 いざかやのみせうらにほすふぐのひれ 生き死にもその場まかせの河豚の肝 桃香河豚の美味しい時期ですね。てっちりで一杯といきたいものです。鰭酒もいいですね。その鰭酒を作っている様子を句にしてみました。俳句生活の兼題でしたが入選に選ばれていました。類想句ありそうですが・・・故郷の町の近くにも河豚で有名な場所があります。一度行...
セーターの夫の背温しひたと寄る 桃香 セーターのつまのせぬくしひたとよる 虫食ひのブランドセーター手放せず 桃香寒い日が続いています。被災地の方々は大変でしょうね。俳句ポストの発表があったのでブログアップしておきます。定位置の並選でした。下五の「ひたと寄る」これはどうにかしたいですね。 セーターにもぐり出られぬかもしれぬ 池田澄子右下のコメント...
ごまめにも目口のありて晴れ晴れし 桃香 ごまめにもめくちのありてはればれし 三日過ぎごまめの残る一の重 桃香 塗箸にほどよくからむごまめかな 桃香去年はいろいろと忙しかったものでおせち料理の準備もできませんでした。ということで、今年のおせちは予約して届けてもらった購入品。今年は数の子やいくらなどが安かったのでスーパーで追加しました。一月の句会の...
霜踏んで登校の列渋滞す 桃香 しもふんでとうこうのれつじゅうたいす 霜置きて車輪の重きローカル線 桃香「霜」という兼題で思い浮かんだのは「霜柱」をあちこち踏みつけながら登校する子供たちの姿。これは類想の句としてたくさんあるのでしょうが、「霜」と「霜柱」とは自然現象としては異なるものなのでしょうね。最近は登校時に集団で並んで歩くというのもなくなったのでし...
後の月手足つめたし雲白し 桃香 のちのつきてあしつめたしくもしろし ビル街の谷より見上ぐ後の月 桃香後の月とは旧暦九月十三日の夜の月のことです。十三夜ともいいます。十月に入り急に寒くなった頃に詠んだ句ですので、風の冷たさが身に沁みました。月が煌々と白く輝いていたので、思わず「手足つめたし月白し」と詠んでしまったのですが、後の月と月白しが被ってしまいます...
杉玉の色も鮮やか新酒酌む 桃香 すぎたまのいろもあざやかしんしゅくむ アメリカの山田錦や新酒利く 桃香「俳句ポスト」の兼題「新酒」が出されたとき、ニュースになっていたのがアメリカにできた「獺祭」の酒造工場のこと。どうにかこれを詠みたいなと思っていましたが、残念ながら時期も「新酒」の本意と違っていてうまく表現できませんでした。ニューヨーク州アーカンソーに...
水澄むや処理水放出30年 桃香 みずすむやしょりすいほうしゅつ30ねん 水澄みて水面に落つる影の濃し 桃香立冬も過ぎ、急に寒くなってきました。札幌では初雪が降ったとか。我が家でも冬支度をしています。こういう時期ですが、「俳句生活」の発表があったのでブログアップしておきます。物がみな澄む秋。水底まで見えるような湖沼や川の美しさを「水澄む」という季語で表すよ...
街角のコンビニ明し夜長の灯 桃香 まちかどのコンビニあかしよながのひ すれちがふ老後の話長き夜 桃香そろそろ十月も終わり冬の気配が近づいてきましたね。でも、まだ昼間は暖かく上着なしでも過ごせます。今年の冬は暖冬だということですが、秋の紅葉もここら辺ではまだのようですし、夏から一息に冬に入るような感じで季節感がおかしくなってしまいそうです。夏の暑さで野菜...
露寒や顔なき地蔵に涙あと 桃香 つゆさむやかおなきじぞうになみだあと 露寒の朝天空にゆがみなし 桃香 露寒しブラシにからむ髪の筋 桃香「露寒」晩秋の寒々とした露の感じを表す季語です。今月の句会の兼題でした。まだ昼間は暖かいのですが、朝夕はさすがに寒さが身に沁みます。寒々とした様子を表すのにちょっと苦労しましたが、意外にも一句目が選ばれていました...
蜩や午後の微熱の治まらず 桃香 ひぐらしやごごのびねつのおさまらず 手に取りて軽き骸の蜩よ 桃香思い切り季節外れの句ですが、「俳句生活」の発表が今日だったので、一応ブログアップすることにしました。作句は8月でしたが、体調が悪く蜩のカナカナという鳴き声もうるさく感じ、いっそう憂鬱になるという状態でした。ということで、「午後の微熱」はすっと出たのです...
故郷に核の保存地秋灯 桃香 ふるさとにかくのほぞんちあきともし 秋の灯や十字にくくる古雑誌 桃香 秋灯やクラス写真はセピア色 桃香久しぶりの句会でした。休んでいる間、コロナの影響もあって参加者は少なかったようです。今回は七名。兼題は「秋の灯」と「桔梗」「桔梗」は類想になりがちですが、「秋の灯」の方は色々な句が出てきました。わたしは、最近気に...
河童忌や眠剤たよる夜の月 桃香 かっぱきやみんざいたよるよるのつき 河童忌や藪の中なる通せんぼ 桃香「河童忌」芥川龍之介の忌日ですが、7月の「俳句生活」の兼題でした。発表は昨日。龍之介といえば「河童」はじめいろいろな作品が思い浮かびますが、「藪の中」とその自死を取り上げてみました。龍之介の自死は、睡眠剤によるものとされていますが、わたしも眠れないときは...
雷の予報サイレン置くクラブ 桃香 かみなりのよほうサイレンおくクラブ 海鳥もざわめく瀬戸の日雷 桃香六月の「俳句ポスト」の兼題は「雷」でした。雷といえばすぐ思い出すのはゴルフのラウンド中の雷。これは怖いですね。避難小屋があるのでそこまで走ればいいのですが、小屋や茶店から離れた場所だと困ります。バンカーの中に入って身をかがめるといいとかいろいろ言われてい...
フレンチも変わらず夫の「まずビール」 桃香 フレンチもかわらずつまの「まずビール」 缶ビールぷしゅっと開けて発車ベル 桃香本当にビールの美味しい季節になりましたね。なんといっても夏場は生ビールに限ります。と言っても写真は家飲みのスーパードライですが。急いで写真を撮ったので泡だらけになってしまいました。このビールは「俳句生活」の兼題なのですが、一句目が佳...
女郎蜘蛛情け無用の相となり 桃香 じょろうぐもなさけむようのそうとなり 蜘蛛の類はあまり好きではありません。今回はジョロウグモが餌を狙うときの様子を詠んでみました。「相」としましたが「貌(かお)」の方がよかったですね。この句も俳句ポストの兼題です。並選に選ばれたのは実は別の句です。 蜘蛛の巣を払ひて見入る創刊号 桃香 創刊号が頭に浮かんだのは、実...
母送る日は夕虹の立ちてほし 桃香 ははおくるひはゆうにじのたちてほし 虹の脚ビルの谷間にゆらめきぬ 桃香 虹消えて悔悟ばかりが押し寄せる 桃香しばらく母のところへ帰っていました。日に日にやせ衰えていく母を見るのはつらいのですが、本人は「なるようにしかならん」と言っています。もうじき百歳の誕生日。それを励みに生きてきたようです。「虹」は句会の兼題...
ゆううつな午後匂いひ濃し栗の花 桃香 ゆううつなごごにおいこしくりのはな 自転車の登る坂道栗の花 桃香また時期外れの句ですが、「俳句生活」六月の兼題です。栗の花の花の形も面白いですが、気になるのはその匂い。好きな人も嫌いな人もいるでしょうが、わたしはどうも好きにはなれません。ということで、憂鬱な今の気分と栗の花を重ねてみました。自転車の句は子供の頃の思...
戦ひに荒れたる耕地麦の秋 桃香 たたかいにあれたるこうちむぎのあき 麦秋や砂利道今は舗装路に 桃香「麦の秋」という兼題で思い出されるのは、ウクライナと小津安二郎。ウクライナは小麦の生産で世界でも有数の輸出国ですが、この間の戦争で穀物の生産も輸出もままならず、世界に影響を与えているようです。多分、ウクライナの句は多いんじゃないかとは思いましたが、敢えて投...
夏暖簾贔屓役者の紋所 桃香 なつのれんひいきやくしゃのもんどころ 夏暖簾肩より入る小料理屋 桃香 風通る厨を隠す夏暖簾 桃香六月の句会の季題は「十薬」と「夏暖簾」でした。句会には参加できなかったのですが、行かなくてよかったと思います。季語の「夏暖簾」ですが、夏の間に使う暖簾のことで、麻や薄手の木綿で作られた涼しげなものが多いとあります。...
どくだみの我が物顔や排水溝 桃香 どくだみのわがものがおやはいすいこう 雨後の庭十薬の香の匂い立つ 桃香日本全国梅雨入りとなりました。この季節、花菖蒲や薔薇も見事に咲き誇っていますが、我が家の周辺で目立つのは十薬の白い花。庭ならいいのですが、側溝の中に繁茂しています。大雨が予想されるのにいいのかなとも思うのですが、周辺のいたるところの側溝に十薬が咲き乱...
朝の陽に身をふるはせて蝶生まる 桃香 あさのひにみをふるわせてちょううまる 楽し気な蝶の行き先尋ねたし 桃香またしても季節外れの句ですが、最近あまり句作をする余裕がないので、「俳句生活」の投稿句を載せておきます。今日が発表でしたがまたしても「佳作」わたしとしては二句目が好きなのですが、俳句的には一句目なのでしょうね。四月投稿ということで、蝶はモンシロチ...
琵琶の実のほどよく熟れる雨上がり 桃香 びわのみのほどよくうれるあめあがり ころもがへ箪笥しみじみ風通す 桃香今年の梅雨入りは早かったですね。台風と豪雨とともに来たという感じで、豪雨が上がった後は本当にほっとしました。前回のアップからかなり間が空いてしまったので、無理やり愚作を・・・題は梅雨入なのですが、季語は琵琶と更衣です。...
少年の背丈伸びゆく新樹かな 桃香 しょうねんのせたけのびゆくしんじゅかな 星々のつぶやき聞こゆ夜の新樹 桃香5月ですね。木々の緑も濃くなり、さわやかな風が吹き渡ります。なぜかこの季節になると「少年」の健やかに伸びていく姿が思い浮かんできます。「少年」に魅力を感じるのは、わたしがおばさんだからかもしれませんが、若い人の躍動感や可能性は羨ましいも...
春雨やビニルで届く夕刊紙 桃香 はるさめやビニルでとどくゆうかんし くせつ毛の波うつままに春の雨 桃香またしても時期外れの句で申し訳ありません。なかなか句作ができなくて、投句した句を載せています。「俳句生活」の発表が昨日ありましたが、二句目が佳作でした。わたしとしては、一句目がいいと思っていたのですが、「何がどうした」句になってしまっているからでしょう...
味噌餡の母の作りし柏餅 桃香 みそあんのははのつくりしかしわもち 柏餅香りなつかし三つ食ぶ 桃香五月に入り新緑の候というのに、連休というのに、いい気候だというのに・・・どこにも出かけず、句作もしていません。やはり吟行というのは大切なのですね。そういえばブログを始めた当初は、向日葵や藤棚などを撮るためにせっせと出かけていたものです。このところの腰痛などで...
花冷のかたまりてある部屋のすみ 桃香 はなびえのかたまりてあるへやのすみ 花冷や姿見に映ゆ小振袖 桃香初夏の気配が漂うこの時期、またしても季節外れの句で申し訳ありません。「俳句ポスト」の兼題「花冷」の発表が今日だったもので。またしても並選。このごろは定位置になってしまいました。桜の咲くころ急に冷え込むことがありますが、今年も暖かい日が続いたものの、寒さ...
春暁や母をおもひて目覚めけり 桃香 しゅんぎょうやははをおもいてめざめけり 春暁の故郷の空に月残る 桃香句会のお題は「麗か」とこの「春暁」でした。どうしても故郷の母のことから離れられません。当然のことながら、票は入りませんでした。「父や母」「故郷」などは類想句に典型的な言葉だと、どなたかが言われていましたね。 春暁のもつとも遠き音を恋ふ 能村...
椿落つ母のか細き息づかひ 桃香 つばきおつははのかぼそきいきづかい 白椿達者であれと母の言ふ 桃香またしても季節外れの俳句で申し訳ありません。「俳句生活」の発表が遅かったもので。今年に入ってから母の状態がよくなく何度か見舞いに行きましたが、食欲もなく...
うららかや午後のベンチを独り占め 桃香 うららかやごごのベンチをひとりじめ うららかや凪の瀬戸行くローカル線 桃香 うららかやお国訛りの駅ホーム 桃香初夏ともいえる気候の昨今ですが、句会の兼題が「麗か」でしたので、あえて三句を詠んでみました。漢字で「麗か」とかなで「うららか」とどちらにしようかと迷いましたが、ひらかなの方がのんびりしたイメージが...
鳥雲に入りて深まる湖の碧 桃香 とりくもにいりてふかまるうみのあお 夢うつつ移ろう母よ鳥雲に 桃香「鳥雲に入る」というのは、春、北に帰る渡り鳥が雲間に消えていくようにみえる様を表している季語です。雲の彼方に消えていくようすから、消えゆくものの哀れさを表すこともあります。わたしとしては、二句目の母を詠んだ句が、現実と空想の世界を行き来している母の様子を表...
春雷にはつと顔上ぐ窓の雨 桃香 しゅんらいにはっとかおあぐまどのあめ 春雷や子の駆け回るドライブイン 桃香句会のもう一つの兼題は「春雷」でした。春の雷は、夏と違ってあまり激しくなく二三回で終わってしまうことが多いようですが、雷の音にはっと気が付いて外を見る様子、雷の音にはしゃぎまわる子供たちの様子を詠んでみました。あまり納得のいく句ではありません。 ...
ミモザ咲きデニムで歩く女性デー 桃香 ミモザさきデニムであるくじょせいデー 百までも生きよと母にミモザの黄 桃香今月の句会の兼題は「ミモザの花」でした。以前も詠んだことがあるので、なかなか新しい発想が浮かびません。3月8日が「国際女性デー」で「ミモザの日」とも呼ばれています。あの黄色が若々しく先進的な感じがし、まさしく女性の日にぴったりという感じですね...
春を待つ戦火逃るる無辜の民 桃香 はるをまつせんかのがるるむこのたみ yomiuri online より ひらがなの机の名前春を待つ 桃香「春を待つ」と聞いてすぐに思い浮かんだのは、ウクライナの人々のこと。決して戦うことから逃げているわけではありません...
水鳥の波間に揺らぐ春の海 桃香 みずどりのなみまにゆらぐはるのうみ きらめきは癒やしとなりて春の海 桃香このところ暖かい日が続きますね。天気のよさと暖かさにつられて浜辺まで歩いてきました。一眼レフを持ち歩くのも久しぶりです。浜辺に続く川沿いの道を歩くのも久しぶりですが、交番の脇に菜の花が咲いていたり、桜の蕾も少し膨らみかけていたり、春だなぁと思わせる景...
労咳の父だけありし寒卵 桃香 ろうがいのちちだけありしかんたまご 寒卵透けて生命の秘密見ゆ 桃香物価の優等生、卵の値段が高騰していますね。ものみな値上がりのこの時期、卵だけはと思っていましたが、どうやら鳥インフルエンザの影響が大きいようです。いつ値下がりするのでしょうね。我が家の朝食はパン食なので、炊き立てのご飯に卵をかけてという醍醐味は味わえませんが...
浮世絵の細き縦線春時雨 桃香 うきよえのほそきたてせんはるしぐれ 五六羽の雀軒借る春時雨 桃香句会のもう一つの兼題は「春時雨」でした。「時雨」とどう違うのかはっきりしないままに頭に浮かんだのが、浮世絵にある雨の表情。雨を線で表すというのは浮世絵が特徴的だというので、そのままを詠んでしまいました。有名なのは広重の「大はしあたけの夕立」ですが、これは時雨の...
雪解けて喧騒の街表れる 桃香 ゆきとけてけんそうのまちあらわれる 雪解に小さき足跡ふみ残る 桃香 雪解けて草の緑も深まりぬ 桃香大寒波とやらで、こちらにも雪が降りました。といっても、夜中に降って明け方にうっすらと積もり、昼過ぎには溶けてしまう雪です。今回の句会の兼題の一つが「雪解」雪解け水がごうごうと音を立てて流れたりするような光景にはお目にか...
電飾明し節電の十二月 桃香 でんしょくあかしせつでんのじゅうにがつ 十二月急ぎ足なる風の街 桃香最近、新しい句もあまり詠んでいないので、また時期外れの句となります。「俳句生活」の発表が昨日あったので載せておきます。一句目は佳作でした。いつもは大抵五七五の定型で作るのですが、今回はちょっと破調で詠んでみました。節電が強く言われるこの時期、街は電飾でいっぱ...
公園のベンチ誰待つ春浅し 桃香 こうえんのベンチだれまつはるあさし 春浅し母の記憶もとぎれがち 桃香立春も過ぎたというのに、いっこうに春に向かう気持ちになれません。母の調子が悪く気になっています。母と話しても昔のことはよく覚えているのに、昨日のことは忘れているといった状態になっています。幸い身辺のことはできるので、そこだけはありがたいのですが。と...
落葉ふる過去へ過去へと急かされて 桃香 おちばふるかこへかこへとせかされて 側溝に落葉の匂ふ雨上がり 桃香最強の寒波が来ているというのに、「落葉」など時期外れの句ですみません。例によって「俳句ポスト」の発表があったのでブログアップしました。わたしとしては、写真のイメージで二句目が主だったのですが、一句目の方が並選となっていました。確かに側溝の落葉が匂っ...
呼出の一月場所の声朗々 桃香 よびだしのいちがつばしょのこえろうろう 風運ぶ一月場所のふれ太鼓 桃香一月の句会の兼題は「凍蝶」「一月場所」でした。「初場所」は以前の句会で詠んだことがあるのですが、「一月場所」は文字数が多いだけどこに入れるかで苦労しました。字余りですが上五にもってくるのがよさそうですね。二句ともどこかで見たようなつまらない句になりました...
夕日差し凍蝶の翅震へたり 桃香 ゆうひざしいてちょうのはねふるえたり 石の上凍蝶終の息を吐く 桃香 凍蝶の飛び立つと見えすぐ落ちぬ 桃香今日、1月17日は、阪神淡路大震災の起きた日です。もう28年も経つのですね。あの日の早朝、目を覚ましていたわたしは、下から突き上げるような音と揺れにガス爆発が起きたのかと思いました。しばらくするとゆらゆらと家が...
冬凪や出航準備の朝の波止 桃香 ふゆなぎやしゅっこうじゅんびのあさのはと 冬凪の浜に残れる風の跡 桃香「冬凪」とはいつもは荒れることの多い冬の海が、風もなく穏やかに凪ぎわたっている様子をいいます。少し頑張って浜まで散歩すると、穏やかな海辺の空を鳶が一羽舞っているというような景色に出会うことがありますが、これなど「冬凪」という情景なのでしょうね。今回は、...
庭先にいつもの日差し三日かな 桃香 にわさきにいつものひざしみっかかな 三日はや残骸となり節料理 桃香明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。年頭の挨拶をしていないことに気が付いたのが、今日。お正月も三日目です。今年もどこにも出かけずTVを見たり、音楽を聴いたりして過ごしました。「三日」ということで俳句を詠まなくちゃと思っ...
立冬や十字にくくる古紙の束 桃香 りっとうやじゅうじにくくるこしのたば 立冬の庭師の使う大鋏 桃香冬至の次に立冬の句なんておかしな話ですが、「俳句ポスト」の投句発表が今日だったので、こんなことになってしまいました。実作は10月下旬。立冬の前ですが、なにかしら歳末をイメージしてしまって、思い切り冬の句になってしまいました。一句目は「俳句ポスト」の並選でした...
夫の割る冬至南瓜の音激し 桃香 つまのわるとうじかぼちゃのおとはげし 遊ぶ子のみな影長し冬至かな 桃香一年で一番昼の短い「冬至」今年は穏やかな一日となりました。これから少しずつ日が長くなり春に向かうのでしょうね。冬至の日は例年何もしませんが、今年は南瓜でも炊いてみようと大きな南瓜を買ってきました。いつもそうですが、南瓜を切るのは至難の業。今回も夫に頼ん...
年忘れ病も癒すイタリアン 桃香 としわすれやまいもいやすイタリアン 久しぶりと声かけあつて年忘れ 桃香 忘れたきことも多くて年忘れ 桃香「年忘れ」って忘年会のことです。この二年間、忘年会をするところもあまりなかったようですが、今年はどうなのでしょう。多人数の忘年会は増えていないようですが、そろそろ解禁というところも多いのではないでしょうか。我が...
平原に地雷のありて草の花 桃香 へいげんにじらいのありてくさのはな 草の花ラテン文字なる名を持ちて 桃香また時期外れの句です。季語「草の花」は秋の名も知れぬ野草を表し、撫子や桔梗なども含まれている。秋の風情の漂う可憐な花々。それをどう詠もうか考えた挙句に出てきたのが、なぜか戦場に咲く秋の花。時、まさにウクライナの戦いの真っ最中。頭の中にそれがあったので...
ひそと咲く日陰の路地の花八手 桃香 ひそとさくひかげのろじのはなやつで 花八手建て替え前の公民館 桃香 診療費ばかりが増えて十二月 桃香八手の花が見たいと思っていましたが、なかなか近所になく探していました。ある時ふと気が付くと句会が行われる公民館の裏手に白い花のかたまりがあるのに気が付きました。陽のあまり射さない建物の裏側です。それ以来、八手の...
鰯雲暴風明けの空やさし 桃香 いわしぐもぼうふうあけのそらやさし 鰯雲追ひて故郷の海辺まで 桃香 心にも重さのありて鰯雲 桃香つい昨日まで「小春日和」ともいうべき暖かい日が続いていたのですが、今日は一転、冷たい雨が降り始めました。明日からは気温も低くなる予想。本格的な冬到来ですね。またしても「俳句ポスト」発表の都合で季節外れの句となりました。今...
山茶花に寄ればはらりと散る夕べ 桃香 さざんかによればはらりとちるゆうべ 山茶花の花を散らしてかくれんぼ 桃香 山茶花や愚痴の一つも言ってみる 桃香11月の句会のもう一つのお題は「山茶花」でした。今年は11月に入っても暖かい日が多く、家の周りの山茶花はまだ蕾の状態。しかも山茶花は何度か詠んでいる季語でしたので、ひねりだすのにかなり苦労しました。で...
「縁結び空港」経由神の旅 桃香 「えんむすびくうこう」けいゆかみのたび ウキよりお借りしました ジェット機とすれ違ひけり神の旅 桃香 雲一片招きて神の旅支度 桃香旧暦十月は、全国の神々が出雲大社に参集するということで、これを神の旅と見立てて、この神々は翌年の男女の縁組をすると言われている。ということで、今月の句会のお題...
書を閉じて吾も端くれ獺祭忌 桃香 しょをとじてわれもはしくれだっさいき ウキよりお借りしています 柿を剥く夫の親指子規忌かな 桃香「皆既月食」がブログ等を賑やかにしているというのに、9月19日の「子規忌」で、申し訳ありません。「俳句生活」の発表が今日だったもので、こんなことになりま...
初冬や黒皮手帳に傷多し 桃香 はつふゆやくろかわてちょうにきずおおし 初冬の背丈ゆつくり縮みをり 桃香 今日11月7日は「立冬」なので一句と思い「立冬」で詠んだのですが、投句してしまったので載せられません。そこで急遽の「初冬」です。 手帳は、もっと暮れも押し迫ってからの方がいいかとも思いましたが、そろそろ来年の準備ということで新しい手帳を買いましたので...
芒野に馬のいななきロケ佳境 桃香 すすきのにうまのいななきロケかきょう 芒原隠されてゆく母の背な 桃香芒の穂が一斉に風になびいている様子、夕日を浴びて穂が輝いている様子など、芒と言えばいろいろな景が思い浮かびますね。わたしが最近目にした芒は、大河ドラマの冒頭シーンにも使われた芒原です。それを思い出しての一句目となりました。「芒」は、「俳句ポスト」の兼題...
川沿ひて桜紅葉の海に出づ 桃香 かわそいてさくらもみじのうみにいず 穴空きの桜紅葉の栞かな 桃香 色付きの早さとりどり桜紅葉 桃香 今回の句会の兼題は「桜紅葉」でした。まだこちらは紅葉のシーズンには早いのですが、桜はもはや色付き始めています。川沿いに桜並木のある公園に行ってみました。川上から海の方まで桜の続く公園。色付いているのはまだ少しですが...
夜寒の灯足音ひびくシャッター街 桃香 よさむのひあしおとひびくシャッターがい うたたねの夫に夜寒の夜具をかけ 桃香 古き書の折り目伸ばして夜寒かな 桃香 今日は冷たい雨が降っています。天気予報によると、明日あたりから冷え込むとのこと。そこで「夜寒」で数句詠んでみましたが、疑問点がいくつかあります。 一句目は、三段切れですよね。二句目の「夜具」は...
キリギリス怠惰な暮らしにも飽きて 桃香 キリギリスたいだなくらしにもあきて 夕暮れて声細くなるきりぎりす 桃香 毎日、怠惰な暮らしをしています。「俳句生活」の兼題「螽斯」で思い浮かんだのは「アリとキリギリス」ですが、キリギリスの享楽的な生き方とは少し違いますが、怠け者のところは今の生活にぴったりです。ということで、だれでも思いつくような一句目となりまし...
秋澄みて通勤列車の音高し 桃香 あきすみてつうきんれっしゃのおとたかし 久々の朝の散歩や秋澄めり 桃香ここ二三日は本当に秋らしいいい天気でしたね。気温は高いものの空気は澄んで「秋高し」「秋澄む」がぴったりするような感じでした。最近は外に出歩くことがあまりないのですが、姉から「散歩しなさいよ」という電話もかかって、久々の朝の散歩となりました。十月に入った...
原爆忌赤く塗られた世界地図 桃香 げんばくきあかくぬられたせかいちず 秒針の音速くなる原爆忌 桃香またまた大幅に時期外れの句ですが、「俳句ポスト」発表が今週なので載せることにしました。と、いうよりは最近俳句がなかなか詠めていないのです。原爆忌というと、折鶴や、焼けた三輪車、語り部さんなどが浮かんできますが、原爆の怖さは決して過去のものではありません。最...
ほつほつと穂先の紅し吾亦紅 桃香 ほつほつとほさきのあかしわれもこう 吾亦紅野に咲く花の省略形 桃香 吾亦紅背伸びして見る世のならひ 桃香九月の句会の季題は、「吾亦紅」でした。秋の野草の中では一番好きな花なので、どう詠もうかと思案しましたが、考えれば考えるほど別の方向に向かっていったようで、二句目と三句目は選んでもらえませんでした。中にあの花の...
炎天や干からびている魚の骨 桃香 えんてんやひからびているうおのほね 炎天に街路樹の影濃くなりて 桃香朝夕の風も涼しくなり、やっと秋の訪れを感じさせるこのごろです。今頃「炎天」と感じられる方もいらっしゃると思いますが、7月の「俳句生活」の発表が昨日だったので仕方ありません。でも、今日・明日あたりはかなり暑い日となりそうですね。「秋暑し」でしょうか。一句...
待宵の月のしづくか通り雨 桃香 まつよいのつきのしずくかとおりあめ 待宵や奥ゆかしくも少し欠け 桃香今日は中秋の名月。しかも満月なのだそうです。朝は涼しい風が吹き、いかにも秋の到来を感じさせる今夜。果たして月は出てくれるのでしょうか。昨夜は、残念ながら月は見えませんでした。今日の満月は見えるのでしょうか。満月の一日前、待宵の月を詠んでみました。 待...
病室の窓に流るる秋の雲 桃香 びょうしつのまどにながるるあきのくも 看護師の脈探る手や秋の朝 桃香 手術衣を着て一人待つ秋の部屋 桃香胆石胆嚢炎の手術で五日間入院していました。昨今の医療状況でなかなか入院できず、診てもらっていた大学病院でも断られ、その医師の知り合いの病院にやっと入院することができました。勿論、事前にPCRの検査があり、陽性だと入...
無人駅出でて故郷の夏の海 桃香 むじんえきいでてこきょうのなつのうみ 少年の焼けた素肌や夏の海 桃香こどもの頃、夏休みにはよく海水浴に行ったものです。電車で一駅のところの海水浴場。その海水浴場のある駅も最近帰郷したら無人駅になっていました。ちょっと感慨深いものがありましたね。7月の「俳句ポスト」の兼題は「夏の海」その故郷の夏の海を詠んだのですが、無人駅...
初秋の空の気配や雲流る 桃香 はつあきのそらのけはいやくもながる 初秋の風のかすかに頬にあり 桃香台風が過ぎ去ったと思うとすぐに暑さがぶり返し、クーラーなしでは過ごせません。それでも、空を見上げるとうっすらと刷くような雲、朝夕の風にも涼しさが感じられます。ということで、句会の夏休みの宿題「初秋」を二句詠みました。本来なら、今日8月15日は「終戦記念日」...
宇宙にも生命のありて濃紫陽花 桃香 うちゅうにもいのちのありてこあじさい 染まらぬは白紫陽花のプライドか 桃香六月の「俳句生活」の兼題は「紫陽花」でした。ちょうど「はやぶさ2」が帰還したとあって、宇宙の謎が解き明かされるかもしれないという期待があったころです。「はやぶさ2」が持ち帰った小石に含まれていたアミノ酸と水。宇宙にも生命体がいるのではないかとい...
立秋や地下街ぬけてビルの街 桃香 りっしゅうやちかがいぬけてビルのまち 秋立つやまた一病を背負ひけり 桃香「立秋」と言われてもピンと来ない暑さです。今年は梅雨明けの後で雨が降り続いたり、晴れたかと思うと豪雨だったり、なかなか定まらない天候です。これから暑さも本番なのでしょうか。先日、久しぶりに大阪へいきました。地下鉄を降りると迷路のような地下街。やっと...
かたつむり今日は休みて明日歩め 桃香 かたつむりきょうはやすみてあすあゆめ かたつむり殻に隠した身の不運 桃香最近は、我ながらつまらない句が多いですね。昨年か一昨年かにブログに書いた蝸牛の句から一歩も抜け出していません。おかげで一句目は「俳句ポスト」の類想句(選外)に選ばれてしまいました。「薔薇」の句もそうでしたね。蝸牛の歩みというのは、やはり類想を呼...
水中花ひとり咲く夜はなほ淋し 桃香 すいちゅうかひとりさくよはなおさびし 縁日のランプに透ける水中花 桃香水中花、懐かしいですね。昔は本棚の上などに飾ってあったものですが、今はどこに行けば手に入るのでしょうか。夜店で売られていた水中花も思い出深いものです。実は、この「水中花」と「金亀虫」が句会の兼題だったのですが、「金亀虫」の一句目が先生の特選。「水中...
金亀虫ぶつかる寝屋の壁の染み 桃香 こがねむしぶつかるねやのかべのしみ 死んだ振りに騙されてみる金亀虫 桃香 灯をめがけ跳ぶ勇気欲し金亀虫 桃香最近は、部屋の中に黄金虫が跳び込んでくるという光景にはお目にかかりませんが、昔はよく部屋の明かりをめがけて黄金虫が入り込んできたものです。その光景を思い出しての一句目です。壁の染みも懐かしい・・・金亀虫...
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風光るうす紫に染めた髪 桃香 かぜひかるうすむらさきにそめたかみ スケボーの子のヘルメット風光る 桃香またまた時期外れの句です。風光るは春になって日差しも強くなり、吹く風も気持ちよく感じられる様子を表す季語ですが、春になり気持ちも晴れやかになって出歩きたい気持ちを詠んでみました。一句目は老婦人がきれいな紫に髪を染めていらっしゃるのを見て、あぁいいなと、...
啓蟄や雀のつつく壁の穴 桃香 けいちつやすずめのつつくかべのあな 啓蟄や準備OKスニカー 桃香とんでもない時期外れですが、俳句ポストの発表が最近あったので載せておきます。当然のことながら、選外でした。二句目は春の訪れを喜ぶ気持ちをいつもとは違った形で表現したいと思ったのですが、やはり意味不明な句になってしまいました。このところ句作できていません。 啓...
揚雲雀見下ろす先は平穏か 桃香 あげひばりみおろすさきはへいおんか 亡き母に文託したき揚雲雀 桃香雲雀は麦畑や草原でみかけることもありますが、何といっても鳴き声に特徴がありますね。チイチイピという鳴き声は子供の頃よく聞いたものです。空高く舞い上がって、巣を見つけられないようにすっと降りてくる姿も楽しいものです。また時期外れになりましたが、「俳句ポスト」...
祖母の待つ年に一度の春着の子 桃香 そぼのまつねんにいちどのはるぎのこ 春着手に喪服と迷ふ母の家 桃香春着とは、お正月に着る晴れ着のことです。ずいぶん時期外れな句ですが、昨日「俳句ポスト」の発表があったので載せておきます。一句目はよくある句ですが、子供の頃、お正月に祖母の家に出かけ叔母と百人一首などして遊んだのを思い出します。祖母はいつもニコニコと嬉し...
草つらら踏みて始まるけふひと日 桃香 くさつららふみてはじまるきょうひとひ 茅葺の匂ひ残れる軒つらら 桃香今もそうですが、比較的暖かいところで暮らしていたので、雪や氷はあまり日常的な光景ではありませんでした。若い頃はスキーにも行きましたし、登山で雪渓を歩いたこともあります。最近では冬の白川郷を訪れて合掌造りの民宿に泊まったのを思い出します。一句目は草つ...
ひらと舞ふ千鳥の羽のうらおもて 桃香 ひらとまうちどりのはねのうらおもて 海埋めて声遠くなり磯千鳥 桃香久しぶりに天気がよく暖かい日でしたので、川沿いに海岸まで散歩してみることにしました。前はよく水鳥を見にいったものですが、本当に最近は久しぶりです。ちょうど満潮だったせいか、浜は見えず、鳥たちはみんな河口の方へ集まっています。カルガモ、ヒドリガモ、マガ...
読み上げる声ものどかや初句会 桃香 よみあげるこえものどかやはつくかい 初句会清記の文字に力こめ 桃香 駄句とても名乗り上げたし初句会 桃香昨日は、初句会でした。初句会といってもみんなおしゃれをするわけでもないし、お酒や食事がでるわけでもありません。でもなんとなく改まった雰囲気になるので不思議です。わたしは二句目が好きなのですが、特選に選んでく...
初春の故郷の海波しずか 桃香 はつはるのふるさとのうみなみしずか 残されし日も新たなる老の春 桃香あけましておめでとうございます今年も新しい年を迎えました。なんとなく気持ちは新たなのですが、相変わらずあまり意欲がわきません。今日の二句も、あまり考えず、推敲もせずブログアップしたものです。いろいろな問題を抱え、夜も寝られないことがありますが、とりあえずご...
筆太の遺言の文字冬ぬくし 桃香 ふでぶとのゆいごんのもじふゆぬくし 冬ぬくし夢は空き地の大リーガー 桃香俳句ポストの兼題は「冬暖か」だったのですが、文字数の関係で傍題の「冬ぬくし」としました。「冬暖か」で詠むべきでしたね。やはり投稿欄の設定がおかしいようです。500ピクセルにしましたが、狭いですね。文章を書く欄がなくなってしまうので残念です。 校...
街燈の吾の影うすし秋の暮 桃香 がいとうのあのかげうすしあきのくれ 秋の暮家路を急ぐ渋滞路 桃香今年の秋は短かったですね。紅葉を楽しむ余裕もなくヒーターの必要な季節となってしまいました。俳句生活の兼題でしたが、発表を待つ間に秋はもうとっくに過ぎ去ってしまったようです。秋の暮の淋しさを詠んでみましたが、今一つですね。お口直しに有名な句をあげておきます。 あやまちはくりかへし...
樹木葬願って見上ぐ星月夜 桃香 じゅもくそうねがってみあぐほしづきよ 西域の砂漠の果ての星月夜 桃香星月夜とは、秋の澄み切った夜の星の美しさをいいます。月のない新月の夜空なんかでしょうね。わたしが思い浮かべるのは、タクラマカン砂漠で寝そべって星の観察をした夜のこと。星が流れたり、北極星を見つけたり楽しいひとときでしたが、あの夜の星空の明るさは心に残って...
石榴割れまだ停戦の気配なし 桃香 ざくろわれまだていせんのけはいなし 若き日の過ち酸つぱし石榴の実 桃香石榴はあまり食べたことはありませんね。子供の頃、山になっている石榴の木から取って友達と摘まんで食べた記憶はあるのですが、酸っぱさだけが印象に残っています。十年ぐらい前イランへ行った時、石榴のジュースを売っていたので飲んでみましたが、甘いでもなく酸っぱ...
隠れても声隠されぬ色鳥よ 桃香 かくれてもこえかくされぬいろどりよ 色鳥や気配残して飛び立ちぬ 桃香小鳥たちがやってくる季節となりました。小鳥と言ってもジョウビタキぐらいしか分からないわたしですが、一応「俳句ポスト」の兼題でしたので詠んでみることにしました。・・・ということで、発表があったのですが、今回も「類想句」となっていました。全体への評価として言...
米をとぐ窓より見ゆる後の月 桃香 こめをとぐまどよりみゆるのちのつき 薄雲を横切つてゆく後の月 桃香 改築の家並を照らす後の月 桃香十月の句会のお題は「後の月」「小鳥」でした。今回もあまり参加したくなかったのですが、止めてしまうともう俳句を詠むこともなくなりそうなので頑張って参加することにしました。「後の月」とは旧暦九月十三日の月のことで「十三...
母好む花を選びて墓参 桃香 ははこのむはなをえらびてはかまいり 墓参樒枯れたる両隣 桃香お彼岸もとっくに過ぎたところで「俳句生活」の発表があったのでブログアップすることにしました。なかなか故郷の父母の墓参りには行けませんが、近くにいとこがいて時々墓参してくれているようです。最近は墓終いも多いようですが、わたしたち姉妹が元気なうちはそのままにしておこうか...
露草や一日かぎりの瑠璃の美し 桃香 つゆくさやひとひかぎりのるりのはし 露草の濡れて濃くする藍の色 桃香 露草や今朝の機嫌のありどころ 桃香久しぶりの句会でした。兼題は「露草」と「宵闇」露草はよく目にするので詠みやすいですが、「宵闇」は少し苦労しました。詠みやすいというところで、陥りがちなのは類想の句。一句目と二句目はまさしくその類想句です。わ...
薄着して目立つ去年の水着跡 桃香 うすぎしてめだつきょねんのみずぎあと 水着にも名前くつきり夏授業 桃香シーズンはとっくに終わっているはずですが、まだまだ暑い日が続き、海水浴はこれからというところもあるようですね。水着といえばビキニや派手な水着を思い浮かべるものですが、心に残っているのは、紺のスクール水着。しかも水泳帽や水着には目立つように名前を書いた...
子等の待つ三度の食事夏休 桃香 こらのまつさんどのしょくじなつやすみ 工作は父の担当夏休 桃香夏休みももう終わりですね。「夏休」という兼題を与えられて、思いつくものは極めて身近な物ばかり。海外旅行に行った思い出や登山やキャンプなどいろいろありそうなものですが、なんだか苦痛な食事の用意とか宿題とかそんなものばかり。気分がすぐれないこともあったのでしょうが、...
短夜や若かりし日の夢惜しむ 桃香 みじかよやわかかりしひのゆめおしむ 短夜や更新中のプログラム 桃香「短夜」夏は夜が短くたちまち朝になるので、寝苦しい日が続きます。後朝の歌として古来詠まれていた言葉ですが、こんなに寝苦しい夜が続くと、今の時期にぴったりという感じもするので不思議です。一句目は、寝苦しい夜思い起こすのは若い日の恋や夢ということで詠んでみま...
南風吹く海沿いにある駐在所 桃香 みなみふくうみぞいにあるちゅうざいしょ ファルーカの滑るナイルや南風 桃香...
蜜蜂の羽音静かに襲来す 桃香 みつばちのはおとしずかにしゅうらいす 蜂の巣に向かひ震える夫の足 桃香「蜂」といえば、頭に止まっていたのを知らずに触って刺されてしまったこと。軒に大きな蜂の巣ができて、夫が恐る恐る取り除こうとして結局は諦めてしまったこと。そんなことが思い浮かびますが、「俳句生活」の4月の兼題でした。発表が6月と遅れるので季節感は吹き飛ん...
山笑ふゆわんゆわんと高圧線 桃香 やまわらうゆわんゆわんとこうあつせん 「山笑う」は春の山の明るい感じを表す季語です。最近は山登りもしていないので、家から見える山の様子を詠んでみました。家の窓から○○山の稜線が見えるのですが、その山頂に立つ鉄塔。高圧線を支える塔です。その高圧線が揺れているのを見たことがあるのですが何とも面白い揺れ方をしていました。今までオノ...
母逝く日囀空より降りしきる 桃香 ははゆくひさえずりそらよりふりしきる さへづりや軒端の鳥の位置確か 桃香最近はあまり句作をしていませんが、「俳句ポスト」と「俳句生活」「句会」の句だけはどうにかひねり出しています。一句目は母が亡くなって間もない日に詠んだもの。ポストの並選に選ばれていました。二句目は、この頃よくやってくる軒端の小鳥、なんだか挨拶をしにき...
しゃぼん玉景色も丸く歪みけり 桃香 しゃぼんだまけしきもまるくゆがみけり 肺活量きそいて吹き込むしゃぼん玉 桃香 消え去るを定めと決めて石鹸玉 桃香今月の句会の兼題の一つは「石鹸玉」でした。幼い頃よく遊んだものですが、大人になってからもよく膨らむ石鹸玉の液は、とか石鹸玉の中に入るにはどうしたらいいかとか、いろいろ考えたものです。最近、あまりいい...
炊き出しの湯気に余寒の月明り 桃香 たきだしのゆげによかんのつきあかり 夫入院けふも余寒の月見上ぐ 桃香二月の初めに投句したものですが、「俳句ポスト」の並選になっていました。このところ落選が続いていたので、ちょっと句を詠もうかなと気にもなりました。時期がずれているのはいたしかたありません。阪神淡路のときは、炊き出しの経験をせずに済みました。少し歩けば大...
母逝きて主なき庭の白椿 桃香 ははゆきてぬしなきにわのしろつばき 苔庭の緑濃くする紅椿 桃香 俯せも仰向けもあり落椿 桃香 なんとなく気分が乗らず、家に籠って過ごすことが多い日々でしたが、久しぶりに句会に参加しました。兼題は「椿」と「遍路」我ながら冴えない句だと思いながら出したのですが、案の定あまり得点は入りませんでした。一句目は、やはり母のこ...
居酒屋の店裏に干す河豚の鰭 桃香 いざかやのみせうらにほすふぐのひれ 生き死にもその場まかせの河豚の肝 桃香河豚の美味しい時期ですね。てっちりで一杯といきたいものです。鰭酒もいいですね。その鰭酒を作っている様子を句にしてみました。俳句生活の兼題でしたが入選に選ばれていました。類想句ありそうですが・・・故郷の町の近くにも河豚で有名な場所があります。一度行...
セーターの夫の背温しひたと寄る 桃香 セーターのつまのせぬくしひたとよる 虫食ひのブランドセーター手放せず 桃香寒い日が続いています。被災地の方々は大変でしょうね。俳句ポストの発表があったのでブログアップしておきます。定位置の並選でした。下五の「ひたと寄る」これはどうにかしたいですね。 セーターにもぐり出られぬかもしれぬ 池田澄子右下のコメント...
ごまめにも目口のありて晴れ晴れし 桃香 ごまめにもめくちのありてはればれし 三日過ぎごまめの残る一の重 桃香 塗箸にほどよくからむごまめかな 桃香去年はいろいろと忙しかったものでおせち料理の準備もできませんでした。ということで、今年のおせちは予約して届けてもらった購入品。今年は数の子やいくらなどが安かったのでスーパーで追加しました。一月の句会の...
霜踏んで登校の列渋滞す 桃香 しもふんでとうこうのれつじゅうたいす 霜置きて車輪の重きローカル線 桃香「霜」という兼題で思い浮かんだのは「霜柱」をあちこち踏みつけながら登校する子供たちの姿。これは類想の句としてたくさんあるのでしょうが、「霜」と「霜柱」とは自然現象としては異なるものなのでしょうね。最近は登校時に集団で並んで歩くというのもなくなったのでし...